JP2009040920A - 変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物 - Google Patents

変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物 Download PDF

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Abstract

【構成】 少なくともエチレンとプロピレンを構成単位として有する密度が0.85g/cm〜0.89g/cmであるポリオレフィン(a1)100質量部に対して不飽和カルボン酸類(a2)3〜20質量部と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)4.5〜40質量部をグラフト化した変性ポリオレフィン(A)と、塩基性化合物(B)を含有し、
実質的に乳化剤を含有しない、
(c1)水のみ、または、(c2)変性ポリオレフィン(A)100部に対して多くても質量比で50部の有機溶剤を含有し、かつ、有機溶剤が水に2.5%以上可溶である、有機溶剤と水との混合溶剤である少なくとも水を分散媒(C)とする変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物。
【効果】 実質的に乳化剤成分を含有することないにもかかわらず、微細な良好な分散安定性を有するとともに、接着強度に優れる変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物を提供することが出来る。
【選択図】なし

Description

本発明は変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物に関するものである。さらに詳しくは、実質的に乳化剤を含有しない分散媒に分散させた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物に関する。
ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリブテン等のオレフィンの単独重合体やこれらのオレフィンを主成分とする他の共重合可能な単量体との共重合体(以下、これらを総称して「ポリオレフィン」と記す)は、比較的安価で、かつ、良好な成形性、耐熱性、耐水性、耐溶剤性、機械的特性、外観等を有するため、多方面の分野で使用されている。しかしながら、ポリオレフィン樹脂は飽和炭化水素で構成されていて化学反応性に乏しく、また極性も低いため、接着性、塗装性、印刷性等が不十分であった。
これらの問題の解決には、ポリオレフィンに塩素や不飽和カルボン酸といった極性基を持たせた変性ポリオレフィン樹脂を有機溶剤に溶解したワニスや水性分散体をプライマーとしてポリオレフィン樹脂の表面を処理したり、インキや塗料のバインダーとして用いたり、接着剤として用いる方法が知られている。
これまではポリオレフィン基材等のプライマー、インキや塗料用の添加剤としては、性能面から多くの場合塩素化ポリオレフィンの有機溶剤ワニスが使用されていた。しかし近年、有機ハロゲンや芳香族による環境問題もあり、塩素化ポリオレフィンワニスに替わる高性能な酸などで変性したポリオレフィン樹脂の水性分散体組成物の使用が検討されている。
変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物は、通常、乳化剤や分散剤を用いて安定な分散体を得ることがほとんどであった(例えば、特許文献1、2参照)。しかし、分散剤を用いると安定な分散体にはなるものの、プライマーやインキ、塗料のバインダーとして用いた場合、乾燥後も変性ポリオレフィン樹脂の塗膜中に分散剤が残留するため、極性のないポリオレフィン基材との接着性等の性能が不十分であった。また分散剤が塗膜からブリードアウトする場合もあり、塗膜物性の低下が起きる可能性があった。
特開平07−109359号公報 特開2006−502256号公報
これを改良するため、塗膜中に残存するような分散剤や乳化剤を用いない変性ポリオレフィン樹脂を水性媒体中に微細、かつ均一に分散させた水性分散体のようなものが提案されている(例えば、特許文献3、4参照)。しかし、変性ポリオレフィンに対して、多量の有機溶剤を用いないと、良好な分散体を得ることができなかった。このため、有機溶剤を低減、もしくは使用しない状態での乳化が望まれている。
特許第3759160号(WO2004/104090)公報 特開2005−008813号公報
本発明は、前記状況に鑑み、多量の有機溶剤を用いることなく、かつ、実質的に乳化剤成分を含有することないにもかかわらず、微細な良好な分散安定性を有するとともに、接着強度に優れる変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物を提供することを技術的課題とする。
本発明者は、特定の変性ポリオレフィン(A)と塩基性化合物(B)を含有し、実質的に乳化剤を含有しない、水を分散媒(C)として含有する変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物とすることにより、前記課題を解決することを見い出した。
具体的には、次のとおりの本発明によって解決できる。
すなわち、本発明は、下記の変性ポリオレフィン(A)と塩基性化合物(B)を含有し、実質的に乳化剤を含有しない、下記の少なくとも水を分散媒(C)とする変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物である(発明1)。

変性ポリオレフィン(A):少なくともエチレンとプロピレンを構成単位として有するポリオレフィン(a1)100質量部に対して不飽和カルボン酸類(a2)3〜20質量部と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)4.5〜40質量部をグラフト化したもの
分散媒(C):
(c1)水のみ、または、
(c2)変性ポリオレフィン(A)100部に対して多くても質量比で50部の有機溶剤を含有し、かつ、有機溶剤が常圧で20℃の水に2.5%以上可溶である、有機溶剤と水との混合溶剤
また、本発明は、分散媒(c2)が有機溶剤/水=25/75〜0/100であることを特徴とする請求項1に記載の変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物である(発明2)。
また、本発明は、不飽和カルボン酸類(a2)と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)との質量比が不飽和カルボン酸類(a2):(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)=1:1.5〜4である前記(1)又は(2)の変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物である(発明3)。
また、本発明は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)のホモポリマーのガラス転移点が−10℃以下である前記(1)〜(3)の変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物である(発明4)。
また、本発明は、塩基性化合物(B)がアミン類である前記(1)〜(4)の変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物である(発明5)。
また、本発明は、分散媒(c2)の有機溶剤がアルコール類である前記(1)〜(5)の変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物である(発明6)。
本発明によれば、実質的に乳化剤を含有することがないにもかかわらず、微細な良好な分散安定性を有するとともに、接着強度に優れる変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物を提供することが出来る。
本発明の構成をより詳しく説明すれば次のとおりである。
本発明の変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物を製造するには、少なくともエチレンとプロピレンを構成からなるポリオレフィン(a1)に対して、少なくとも不飽和カルボン酸類(a2)と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)をグラフト共重合して、変性ポリオレフィンを得る。
本発明で使用できるポリオレフィン(a1)は、少なくともエチレン及びプロピレンを含む、α−オレフィンの共重合体であり、α−オレフィンとしてはエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−ドデカデセン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。共重合体としてはランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体、及びこれらの混合物が挙げられる。
本発明で用いるポリオレフィン(a1)の密度は、0.85〜0.89g/cmであることが好ましい。密度が0.85g/cmより小さいポリオレフィン樹脂は一般的でなく、強度的にも不十分なポリオレフィンしか得られていない場合があり、密度が0.85g/cm以上である事が好ましく、密度が0.89g/cm以下であることは、ポリオレフィンの結晶性が低く、乳化分散が行ないやすくなるため好ましい。
ポリオレフィン(a1)の分子量は、好ましくは、重量平均分子量が10000以上200000以下である。重量平均分子量が10000より小さい場合に比べ、重量平均分子量が10000以上200000以下である場合は、凝集力が上がり、接着、表面改質等を行う場合にその効果が向上するため好ましい。重量平均分子量が200000より大きい場合に比べ、重量平均分子量が10000以上200000以下の場合は、流動性が向上するため、不飽和カルボン酸類(a2)及び(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)を均一に分散させやすく、反応の効率が向上し、未反応物の残留や副生成物の発生を抑制できるため好ましい。また重量平均分子量が200000より大きい場合であっても、熱やラジカルの存在下で減成して分子量を適当な範囲に調整する等の公知の方法で分子量を10000以上200000以下とすることで、好ましいポリオレフィン(a1)として使用できる。
密度0.89g/cmを越え、重量平均分子量が200000を越える高分子量のポリオレフィン(a1)の場合、結晶性が高いため軟化点が高温となり、また高分子量であるため溶融粘度もきわめて高くなる場合があり、塩基性化合物(B)による中和が均一に行なえず、乳化分散が行ない難くなる傾向がある。
不飽和カルボン酸類(a2)は、不飽和カルボン酸およびその誘導体と不飽和カルボン酸無水物であり、好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、けい皮酸等の不飽和一塩基酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸等の不飽和二塩基酸、不飽和二塩基酸無水物及び不飽和二塩基酸のハーフエステル及び不飽和二塩基酸ハーフアミド、アコニット酸、3−ブテン−1,2,3−トリカルボン酸、4−ペンテン−1,2,4−トリカルボン酸等の不飽和三塩基酸、不飽和三塩基酸無水物及び不飽和三塩基酸のモノ、ジエステル及び不飽和三塩基酸のモノ、ジアミド、1−ペンテン−1,1,4,4−テトラカルボン酸、4−ペンテン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、3−ヘキセン−1,1,6,6−テトラカルボン酸等の不飽和四塩基酸、不飽和四塩基酸無水物及び不飽和四塩基酸のモノ、ジ、トリエステル及び不飽和四塩基酸モノ、ジ、トリアミドの群から選ばれる少なくとも1種以上の化合物である。なお、不飽和カルボン酸類(a2)としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)に該当する誘導体は含まず、不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸無水物が好ましく、単独重合性に乏しく、グラフト化反応が進行しやすいため、無水マレイン酸が特に好ましい。
不飽和カルボン酸類(a2)の使用量はポリオレフィン(a1)100質量部に対して3質量部以上20質量部以下であり、4.5質量部以上12質量部以下となることが好ましい。3質量部よりも含有量が少ない場合に比べ、3質量部以上20質量部以下である場合には、変性ポリオレフィンに十分な極性を付与でき、乳化分散が行なえるようになる。4.5質量部以上12質量部以下である場合にさらに乳化分散性が良好となるため好ましい。また、20質量部よりも多い場合に比べ、3質量部以上20質量部以下である場合には、変性ポリオレフィンがポリオレフィンを主体とする樹脂、基材への接着性、付着性が良好となる。4.5質量部以上12質量部以下である場合にはさらポリオレフィンを主体とする樹脂、基材への接着性、付着性が良好となるため好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)は、アクリル酸アルキルエステル及びメタクリル酸アルキルエステルであり、好ましくは、炭素数1以上18以下の直鎖、分岐、環状のアルキル基とのエステルであるアクリル酸アルキルエステル及びメタクリル酸アルキルエステルであり、具体的には、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル、メタクリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、アクリル酸2−ブチル、メタクリル酸2−ブチル、アクリル酸t−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、メタクリル酸n−オクチル、アクリル酸n−ドデシル、メタクリル酸n−ドデシル、アクリル酸n−オクタデシル、メタクリル酸n−オクタデシル等の群から選ばれる少なくとも1種以上の化合物である。(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)のホモポリマーのガラス転移点(Tg)が−10℃以下となるアクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−ドデシル、メタクリル酸n−オクタデシルを用いた場合に、変性ポリオレフィン(A)の乳化分散性が良好となるためより好ましく、ガラス転移点が−40℃以下となるアクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−ドデシル、メタクリル酸n−オクタデシルを用いた場合に、変性ポリオレフィン(A)の乳化分散性がさらに良好となるため、更に好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)の使用量はポリオレフィン(a1)100質量部に対して4.5質量部以上40質量部以下であり、12質量部以上24質量部以下となることが好ましい。4.5質量部よりも含有量が少ない場合に比べ、4.5質量部以上40質量部以下である場合には、グラフト化している不飽和カルボン酸類(a2)との共重合が進行し、ポリオレフィン(a1)のグラフト鎖として効率良くカルボン酸及び/又はカルボン酸無水物が導入され、乳化分散が行えるようになる。さらに12質量部以上24質量部以下である場合には、グラフト鎖にさらに効率良くカルボン酸及び/又はカルボン酸無水物が導入され、乳化分散が行ないやすくなるため好ましい。また、40質量部よりも多い場合に比べ、4.5質量部以上40質量部以下である場合には、極性基であるグラフト鎖が少ないため、変性ポリオレフィンが無極性のポリオレフィンを主体とする樹脂、基材への接着性、付着性が良好となる。12質量部以上24質量部以下である場合にはさらポリオレフィンを主体とする樹脂、基材への接着性、付着性が良好となるため好ましい。
不飽和カルボン酸類(a2)と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)の使用比率として、質量比が(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)/不飽和カルボン酸類(a2)=1.5〜4.0であることが好ましく、質量比が2.0〜3.0であることが更に好ましい。前記質量比が1.5よりも少ない場合に比べ、前記質量比が1.5〜4.0である場合には、ポリオレフィン(a1)のグラフト鎖として効率良くカルボン酸類が導入され、乳化分散が行ない易くなるため好ましく、質量比が2.0〜3.0である場合には、グラフト鎖にさらに効率良くカルボン酸類が導入され、乳化分散が行ないやすくなるためより好ましい。また、前記質量比が4.0よりも大きい場合に比べ、前記質量比が1.5〜4.0である場合には、極性基であるグラフト鎖が少ないため、変性ポリオレフィンが無極性のポリオレフィンを主体とする樹脂、基材への接着性、付着性が良好となるため好ましく、質量比が2.0〜3.0である場合には、さらポリオレフィンを主体とする樹脂、基材への接着性、付着性が良好となるため好ましい。
本発明では、本願発明の効果を阻害しない限り、上記不飽和カルボン酸類(a2)と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)以外のエチレン性不飽和化合物を同時に使用することもできる。ここでいうエチレン性不飽和化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等のスチレン系モノマー、エチレン、プロピレン、ブテン等のオレフィン、ブタジエン、イソプレン等のアルカジエン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルのようなビニルエステル、イソブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテルのようなビニルエーテル等が挙げられる。また(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミドのような(メタ)アクリル酸アミド、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルのような(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル、(メタ)アクリル酸ポリアルキレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリアルキレングリコールアルキルエーテル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)以外の(メタ)アクリル酸誘導体が挙げられる。これらエチレン性不飽和化合物は単独で用いても良いし、2種以上を併用することもできる。
ポリオレフィン(a1)を変性させる方法は、公知の方法で行うことが可能であり、例えばポリオレフィン(a1)を軟化点以上の温度にすることで有機溶剤に溶解し、不飽和カルボン酸類(a2)と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)を、有機過酸化物等のラジカル発生剤存在下で反応させる溶液法やポリオレフィン(a1)を軟化点以上にすることで溶融し、不飽和カルボン酸類(a2)と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)を添加混合し、有機過酸化物等のラジカル発生剤存在下で反応させる溶融法、ポリオレフィン(a1)と不飽和カルボン酸類(a2)と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)と有機過酸化物等のラジカル発生剤をバンバリーミキサー、ニーダー、押出機等を使用して、ポリオレフィン(a1)の軟化点以上の温度で混錬する方法等が挙げられる。不飽和カルボン酸類(a2)と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)と有機過酸化物等のラジカル発生剤の添加方法として、一括添加、溶液に希釈しての添加、分割添加、滴下による連続式の添加方法などは適宜選択でき、添加順序も適宜選択できる。変性反応は多段で行っても良く、その際には各反応器及び反応形式を適宜組み合わせて使用することができる。また、反応終了時に減圧工程を設け、残留した不飽和カルボン酸類(a2)と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)と有機過酸化物、有機過酸化物の分解物や有機溶剤を取り除くこともできる。
有機過酸化物等のラジカル発生剤は炭素原子を化合物の骨格に有する過酸化物であればよく、水素引き抜き効果を持つラジカルを発生できる過酸化物が好ましく、具体的には、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート、アルキルパーオキシカーボネートが挙げられ、具体的には、ジイソブチリル パーオキサイド、クミル パーオキシネオデカネート、ジ−n−プロピル パーオキシジカーボネート、ジイソプロピル パーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチル パーオキシジカーボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチル パーオキシネオデカネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル) パーオキシジカーボネート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチル パーオキシネオデカネート、ジ(2−エトキシエチル) パーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシル) パーオキシジカーボネート、t−ヘキシル パーオキシネオデカネート、ジメトキシブチル パーオキシジカーボネート、t−ブチル パーオキシネオデカネート、t−ヘキシル パーオキシピバレート、t−ブチル パーオキシピバレート、ジ(3,3,5−トリメチルヘキサノイル) パーオキシド、ジ−n−オクタノイル パーオキサイド、ジラウロイル パーオキサイド、ジステアロイル パーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチル パーオキシ−2−エチルヘキサネート、ジコハク酸パーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシル パーオキシ−2−エチルヘキサネート、ジ(4−メチルベンゾイル) パーオキシド、t−ブチル パーオキシ−2−エチルヘキサネート、ジベンゾイル パーオキサイド、t−ブチル パーオキシイソブチレート、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサネート、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサネート、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ジ(4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン)プロパン、t−ヘキシル パーオキシ イソプロピル モノカーボネート、t−ブチル パーオキシ マレイックアシッド、t−ブチル パーオキシ−3,3,5−トリメチルヘキサネート、t−ブチル パーオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(3−メチルベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチル パーオキシ−2−エチルヘキシル モノカーボネート、t−ヘキシル パーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、n−ブチル 4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)バレラート、ジ(2−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジクミル パーオキサイド、ジ−t−ヘキシル パーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチル クミル パーオキサイド、ジ−t−ブチル パーオキサイド、p−メンタン ヒドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼン ヒドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチル ヒドロパーオキサイド、クメン ヒドロパーオキサイド、t−ブチル ヒドロパーオキサイド等が挙げられる。これらは、一種単独で用いてもよく、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
溶液法で不飽和カルボン酸類(a2)と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)によりポリオレフィン(a1)を変性する場合、有機溶剤としては、たとえば、ヘキサン、へプタン、オクタン等の飽和脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、シクロへプタン、メチルシクロヘプタン等の飽和脂環式炭化水素類、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのアルキレングリコールアルキルエーテルアルキレート類、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどのジアルキレングリコールアルキルエーテルアルキレート類、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、酪酸ブチル等のエチレン性の二重結合を含まないエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のエチレン性の二重結合を含まないケトン類、n−ブチルエーテル、イソブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジオキサン等のエチレン性の二重結合を含まないエーテル類などが挙げられる。トルエン、キシレン、エチルベンゼン等のエチレン性の二重結合を含まない芳香族炭化水素類を使用することもできるが、近年の環境問題からできるだけ使用しないことが好ましい。これら有機溶剤は単独で用いてもよいし、混合して使用してもよい。
上記のようにして得られる変性ポリオレフィンは、使用する目的に応じて製造の際、安定性を調整するための安定剤を添加することができる。安定剤としてはソルビトール、ソルビトールアルキレート、ヒドロキノン、ベンゾキノン、ニトロソフェニルヒドロキシ化合物、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等のフォスファイト化合物類、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等のペンタエリスリトールエステル類等の化合物が挙げられる。これらは、一種単独で用いてもよく、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリオレフィン(a1)を変性する反応温度に特に制限はないが、100℃〜200℃が好ましい。不飽和カルボン酸類(a2)、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)や有機過酸化物が均一に分散できる様に、ポリオレフィンが溶融もしくは有機溶剤に溶解する温度以上であることが好ましく、具体的には100℃以上で行う事が好ましい。また過酸化物によるポリオレフィンの分子量低下を抑制させるため高温になり過ぎないことが好ましく、具体的には200℃以下で行う事が好ましい。
次に、上記方法で得られた変性ポリオレフィン(A)を水に分散して変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物を得る。
上記方法で得られた変性ポリオレフィン(A)を溶融し、塩基性化合物(B)を加えた後、分散媒(C)を加える事で変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物を得ることが出来る。乳化方法としては、高温下で溶融ポリオレフィン樹脂と塩基性化合物(B)や有機溶剤及び水を混合し、ホモジナイザーを通して水中油型エマルションを製造するいわゆるメカニカル法、高温下で溶融ポリオレフィン樹脂と塩基性化合物(B)や有機溶剤及び一部の水を混合し、油中水型エマルションを形成し、その後、反転水を添加し水中油型エマルションに相転移させるいわゆる転相法が用いられる。また、高剪断型回転式乳化分散機を用いて水中油型エマルションを形成するメカニカル法も用いることが出来る。
塩基性化合物(B)としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属、水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属、アンモニウム、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、エタノールアミン、イソプロピルアミン、プロパノールアミン、2−メチル−2−アミノプロパノール、ジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン等のアミン類が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上を用いることができる。ポリオレフィンを主体とする樹脂、基材への接着性、付着性が良好となるためアミン類である事が好ましく、ポリオレフィンを主体とする樹脂、基材への接着性、付着性がより良好となるため2−メチル−2−アミノプロパノールである事がより好ましい。
塩基性化合物(B)の使用量は特に制限されるものではないが、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物のpHが6〜11となる添加量が好ましく、さらにpH7〜9となる添加量がより好ましい。変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物のpHが6〜11の方が、変性ポリオレフィン中のカルボキシル基が中和され、イオン化して水への分散を良好にするため変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物の貯蔵安定性が良好であり好ましく、pHが7〜9である場合には、変性ポリオレフィン中のカルボキシル基の中和が進み、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物の貯蔵安定性が良好となるためさらに好ましい。他方、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物のpHが6〜11であると、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物に遊離の塩基性化合物が過剰に存在しないため、塗膜の付着性、耐水性が良好となるため好ましく、pHが7〜9の場合には、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物に遊離の塩基性化合物がさらに減少し、塗膜の付着性、耐水性が良好となるためより好ましい。である。またアミン類を使用した場合には遊離の塩基を抑えることでアミン臭も抑えられ、水性塗料組成物等の塗料やインキ等の用途での使用の際、臭気による制限が少なくなるため好ましい。
分散媒(C)は、(c1)水のみ、または、(c2)変性ポリオレフィン(A)100部に対して多くても質量比で50部の有機溶剤を含有し、かつ、有機溶剤が常圧で20℃の水に2.5%以上可溶である、有機溶剤と水との混合溶剤である。
分散媒(c2)における有機溶剤は常圧で20℃の水に2.5質量%以上可溶な溶剤であり、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、1−ペンタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール等のセロソルブ類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレングリコール類、グリセリン等の多価アルコール類が挙げられ、これら有機溶剤は単独で用いてもよいし、混合して使用してもよい。なかでも水に5質量%以上可溶なアルコール類が好ましく、さらにブタノール類がより好ましい。
また近年の環境問題から有機溶剤はできるだけ使用しないことが好まれるため、変性ポリオレフィン(A)は少量の有機溶剤で良好な乳化が可能なグラフト鎖を導入している。そのため使用可能な有機溶剤の使用量は変性ポリオレフィン(A)100質量部に対して50質量部以下であり、5質量部以上30質量部以下となることが好ましい。5質量部よりも含有量が少ない場合に比べ、5質量部以上30質量部以下である場合には、良好な乳化分散が行えるようになるため好ましい。また、30質量部よりも多い場合に比べ、5質量部以上30質量部以下である場合には、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物中の有機溶剤含有量が少なくなるため好ましい。
変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物中の分散媒(c2)の混合溶剤における有機溶剤と水の混合比率は任意に選択することができるが、質量比で有機溶剤/水=25/75〜0/100である事が好ましい。
変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物の固形分濃度は特に制限は無いが、取り扱いやすい分散液としては固形分濃度が1重量%以上60重量%以下にすることが好ましく、10重量%以上50重量%以下にすることがより好ましい。
本発明では、実質的に乳化剤を含有しない。つまり、乳化剤としての機能を有するほど含有していないことをいう。ここで乳化剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどのポリオキシエチレンアルケニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルケニルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレートなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン性界面活性剤や、ラウリル硫酸及びラウリル硫酸塩(以下、ラウリル硫酸(塩)のように略する場合がある)、ドデシルベンゼンスルホン酸(塩)、ジアルキルスルホコハク酸(塩)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸(塩)、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸(塩)、脂肪酸(塩)、アルケニルコハク酸(塩)等のアニオン性界面活性剤、またトリメチルラウリルアンモニウムクロライド、トリメチルステアリルアンモニウムクロライド等の4級アルキルアンモニウムハライド類、ジアルキレングリコールアルキルアミン等のカチオン性界面活性剤、や両性の界面活性剤が挙げられる。ここで塩はナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩並びにトリエチルアミン塩などのアミン塩を示す。乳化剤を使用した場合には、ポリオレフィン基材に対する接着性、付着性等が低下しやすいため、乳化剤は全く使用しない方が好ましい。
本発明では、本願発明の効果を阻害しない限り、微量の保護コロイドを併用することも出来る。保護コロイドとしては、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、澱粉、カルボキシメチルセルロースなどが挙げられる。しかし保護コロイドを使用した場合には、ポリオレフィン基材に対する接着性、付着性等が低下しやすいため、保護コロイドは使用しない方が好ましい。
変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物は、安定剤、添加剤、顔料、充填剤、有機溶剤等を含有していてもよく、この場合、安定剤、添加剤、顔料、充填剤、有機溶剤等が水に溶解していても分散していてもよい。
かくして得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物は、例えば、塗料バインダー、インキ用バインダー、プライマーとして使用でき、特にポリオレフィン系の樹脂や複合材料に対する塗装の際に、密着性、塗装性などが優れる。またヒートシール剤や接着剤および接着剤の改質剤として使用でき、特にポリオレフィン系の樹脂や複合材料と他の樹脂や金属、ガラス等との接着において接着性が優れる。他にもフィルム、シート、構造材料、建築材料、自動車部品、電気・電子製品、包装材料等のポリオレフィン系の樹脂や複合材料を作成する際に、ポリオレフィン系樹脂と他の樹脂との相溶化剤や、複合化する材料をポリオレフィンへ分散させ易くする分散剤等の改質剤やガラス繊維のサイジング剤としても使用できる。
本発明の変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物の製造方法を、以下具体的に示す。なお、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
なお、以下において「部」及び「%」は特記しない限りすべて重量基準である。
(製造例1)変性ポリオレフィン(A−1)の製造。
攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素ガス導入管を備えた3000mlセパラフラスコに、ポリオレフィン(a1)としてエチレン、プロピレンの共重合体であるLICOCENE PP 1602(密度:0.88g/cm)(クラリアントジャパン株式会社製)1000g、酸化防止剤としてIrganox1010(商品名:チバガイギー社製)1gおよびIrgafos168(商品名:チバガイギー社製)1g、キシレン 150gを入れ、窒素雰囲気下、180℃に保たれた油浴中で溶融を行い、攪拌を行いながら系内が170℃になるように油浴の温度を調整した。系内が溶融した後、攪拌を行い均一な状態としながら、無水マレイン酸 40gと2−エチルヘキシルアクリレート 80gとジ−t−ブチル パーオキサイド(日本油脂株式会社製:パーブチルD)2gを添加した。系内を170℃に保ったまま、30分間反応を継続したあと、無水マレイン酸 40gと2−エチルヘキシルアクリレート 80gとジ−t−ブチル パーオキサイド 2gを添加した。同様にして無水マレイン酸と2−エチルヘキシルアクリレートとジ−t−ブチル パーオキサイドの添加を30分毎に合計5回行い、不飽和カルボン酸類(a2)として無水マレイン酸の添加量の合計が200gと(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)として2−エチルヘキシルアクリレートの添加量の合計が400gとジ−t−ブチル パーオキサイドの添加量の合計が10g、になるようにした。
添加終了後、系内を170℃に保ったまま2時間反応を行った後、アスピレーターでフラスコ内を減圧しながら、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートと未反応の無水マレイン酸、2−エチルヘキシルアクリレート、ジ−t−ブチル パーオキサイドおよびジ−t−ブチル パーオキサイドが分解した低分子の化合物の除去を1時間行い、減圧終了後、反応物を取り出し、冷却することで、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと不飽和カルボン酸類で変性した変性ポリオレフィン(A−1)の固形物を得た。得られた変性ポリオレフィン(A−1)の溶融粘度(190℃)は8.8Pa・s、軟化点は100℃であった。得られた変性ポリオレフィン(A−1)の溶融粘度、軟化点を表1に示す。
(製造例2)変性ポリオレフィン(A−2)の製造。
攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素ガス導入管を備えた3000mlセパラフラスコに、ポリオレフィン(a1)としてLICOCENE PP 1602 1000g、ソルビトール 1g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 50gを入れ、窒素雰囲気下、180℃に保たれた油浴中で溶融を行い、攪拌を行いながら系内が170℃になるように油浴の温度を調整した。系内が溶融した後、攪拌を行い均一な状態としながら、不飽和カルボン酸類(a2)として無水マレイン酸 60gと(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)として2−エチルヘキシルアクリレート 60gとジ−t−ブチル パーオキサイド10gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 150gに溶解したモノマー溶液を2時間掛けて滴下した。
滴下終了後、系内を170℃に保ったまま2時間反応を行った後、アスピレーターでフラスコ内を減圧しながら、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートと未反応の無水マレイン酸、2−エチルヘキシルアクリレート、ジ−t−ブチル パーオキサイドおよびジ−t−ブチル パーオキサイドが分解した低分子の化合物の除去を1時間行い、減圧終了後、反応物を取り出し、冷却することで、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと不飽和カルボン酸類で変性した変性ポリオレフィン(A−2)の固形物を得た。得られた変性ポリオレフィン(A−2)の溶融粘度(190℃)は6.8Pa・s、軟化点は96℃であった。得られた変性ポリオレフィン(A−2)の溶融粘度、軟化点を表1に示す。
(製造例3、4)変性ポリオレフィン(A−3)、(A−4)の製造。
表1のように、ポリオレフィン(a1)100質量部に対する不飽和カルボン酸類(a2)の比と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)の比を変える以外は製造例2と同様にして、変性ポリオレフィン(A−3)、(A−4)を得た。得られた変性ポリオレフィン(A−3)、(A−4)の溶融粘度、軟化点を表1に示す。
(製造例5)変性ポリオレフィン(A−5)の製造。
攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素ガス導入管を備えた3000mlセパラフラスコに、ポリオレフィン(a1)としてVESTOPLAST708(密度:0.87g/cm)(デグサジャパン株式会社製)1000g、酸化防止剤としてIrganox1010 1gおよびIrgafos168 1gソルビトール 1gを入れ、窒素雰囲気下、180℃に保たれた油浴中で溶融を行い、攪拌を行いながら系内が170℃になるように油浴の温度を調整した。系内が溶融した後、攪拌を行い均一な状態としながら、不飽和カルボン酸類(a2)として無水マレイン酸 30gと(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)として2−エチルヘキシルアクリレート 45gとジ−t−ブチル パーオキサイド5gを添加した。
添加終了後、系内を170℃に保ったまま3時間反応を行った後、アスピレーターでフラスコ内を減圧しながら、未反応の無水マレイン酸、2−エチルヘキシルアクリレート、ジ−t−ブチル パーオキサイドおよびジ−t−ブチル パーオキサイドが分解した低分子の化合物の除去を1時間行い、減圧終了後、反応物を取り出し、冷却することで、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと不飽和カルボン酸類で変性した変性ポリオレフィン(A−5)の固形物を得た。得られた変性ポリオレフィン(A−5)の溶融粘度(190℃)は1.8Pa・s、軟化点は91℃であった。得られた変性ポリオレフィン(A−5)の溶融粘度、軟化点を表1に示す。
(製造例6〜製造例18)変性ポリオレフィン(A−6)〜(A−18)の製造。
表1のように、ポリオレフィン(a1)の種類、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)の種類、ポリオレフィン(a1)100質量部に対する不飽和カルボン酸類(a2)の比と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)の比を変える以外は製造例2と同様にして、変性ポリオレフィン(A−6)〜(A−18)を得た。得られた変性ポリオレフィン(A−6)〜(A−18)の溶融粘度、軟化点を表1に示す。
(製造例19)変性ポリオレフィン(A−19)の製造。
表1のようにポリオレフィン(a1)100質量部に対する不飽和カルボン酸類(a2)の比と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)の比を変える以外は製造例5と同様にして変性ポリオレフィン(A−19)を得た。得られた変性ポリオレフィン(A−19)の溶融粘度、軟化点を表1に示す。
(製造例20)変性ポリオレフィン(A−20)の製造。
不飽和カルボン酸類(a2)として無水マレイン酸 60gを5回に分け添加し、合計300g、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)として、2−エチルヘキシルアクリレート 90gを5回に分け添加し、合計450g用いた。それ以外は製造例1と同様にして、変性ポリオレフィン(A−20)を得た。得られた変性ポリオレフィン(A−20)の溶融粘度、軟化点を表1に示す。
(製造例21)変性ポリオレフィン(A−21)の製造。
攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素ガス導入管を備えた5000mlセパラフラスコに、VESTOPLAST708 500g、トルエン2500gを窒素雰囲気下で攪拌しながら加熱し、溶解させた。その後、系内温度を110℃に保って、撹拌下、ラジカル発生剤としてジクミルパーオキサイド 5gのヘプタン 100g溶液を1時間かけて加えた。その後、不飽和カルボン酸類(a2)として無水マレイン酸 35g、ラウリルアクリレート 50g、ジクミルパーオキサイド 2.5gのヘプタン 50g溶液をそれぞれ1時間かけて滴下し、その後30分間反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、その後、得られた反応物を多量のアセトン中に投入し、樹脂を析出させた。この樹脂をさらにアセトンで数回洗浄し、未反応物を除去した後、減圧乾燥機中で減圧乾燥して(メタ)アクリル酸アルキルエステルと不飽和カルボン酸類で変性した変性ポリオレフィン(A−21)の固形物を得た。得られた変性ポリオレフィン(A−21)の溶融粘度(190℃)は1.5Pa・s、軟化点は89℃であった。得られた変性ポリオレフィン(A−21)の溶融粘度、軟化点を表1に示す。
(製造例22)変性ポリオレフィン(A−22)の製造。
表1のように、ポリオレフィン(a1)の種類、ポリオレフィン(a1)100質量部に対する不飽和カルボン酸類(a2)の比と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)を用いない以外は製造例2と同様にして、変性ポリオレフィン(A−22)を得た。得られた変性ポリオレフィン(A−22)の溶融粘度、軟化点を表1に示す。
<変性ポリオレフィンの溶融粘度>
製造例の変性ポリオレフィンの溶融粘度は、フローテスター(株式会社島津製作所製:CFT−500D)を用いて190℃で測定を行うことで得た値である。なお、加重は0.49MPa、ダイは内径×長さ=1mm×10mmにて測定を行った。
<変性ポリオレフィンの軟化点>
実施例、比較例の軟化点は、加重を0.49MPa、ダイを内径×長さ=1mm×10mmとし、フローテスター(株式会社島津製作所製:CFT−500D)によるT1/2法により得た値である。
Figure 2009040920
表1は、製造例1〜22に用いたポリオレフィン(a1)、不飽和カルボン酸類(a2)、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)及び得られた変性ポリオレフィンの溶融粘度、軟化点をまとめたものである。
表1中の略号の説明:
Tg(℃):(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)のホモポリマーのガラス転移点である。
LICOCENE PP 1602:エチレン、プロピレンの共重合体であるLICOCENE PP 1602(密度:0.88g/cm)(クラリアントジャパン株式会社製)、
VESTOPLAST 708:エチレン、プロピレン、1−ブテンの共重合体であるVESTOPLAST708(密度:0.87g/cm)(デグサジャパン株式会社製)、
VESTOPLAST 792:エチレン、プロピレン、1−ブテンの共重合体であるVESTOPLAST792(密度:0.87g/cm)(デグサジャパン株式会社製)、
LICOCENE PP 2602:エチレン、プロピレンの共重合体であるLICOCENE PP 2602(密度:0.89g/cm)(クラリアントジャパン株式会社製)、
LICOCENE PP 1502:エチレン、プロピレンの共重合体であるLICOCENE PP 1502(密度:0.87g/cm)(クラリアントジャパン株式会社製)、
ハイワックス720P:エチレンの重合体であるハイワックス720P(密度:0.92g/cm)(三井化学株式会社製)
MAn:無水マレイン酸、EHA:2−エチルヘキシルアクリレート、BMA:n−ブチルメタクリレート、LA:ラウリルアクリレート、EHMA:2−エチルヘキシルメタクリレート、LMA:ラウリルメタクリレート、BA:n−ブチルアクリレート
(実施例1)変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−1)の製造。
攪拌機、温度計、還流冷却器を備えた1000mlセパラフラスコに、製造例1で得られた変性ポリオレフィン(A−1)100gを加え、130℃に保たれた油浴中で溶融した。溶融後、油浴を130℃に保ったまま、90%2−メチル−2−アミノプロパノール水溶液 16.0gを添加した後、強く攪拌しながら、80℃のイオン交換水300gを少量ずつ加えた。粘度は上昇したが、そのままイオン交換水を加え続けると粘度は低下した。イオン交換水を加えた後、冷却を行い、内温が30℃になった所で、内容物を100メッシュのナイロン濾布にて濾過し、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−1)を得た。
得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−1)は固形分25.5%、粘度20mPa・s(25℃)、pH7.1、粒子径(メジアン径)80nmであった。またエマルションを40℃で1週間保管し、経時安定性を確認したところ、特に変化は見られず、安定なエマルションであった。得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物の性状を表2に示す。なお、粒子径は動的光散乱法/レーザードップラー法による粒度分布測定装置(日機装株式会社製:マイクロトラック UPA150)による測定値、粘度はブルックフィールド回転粘度計(トキメック株式会社製:VISCOMETER)を用いた25℃の測定値である。
(実施例2)変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−2)の製造。
攪拌機、温度計、還流冷却器を備えた1000mlセパラフラスコに、製造例2で得られた変性ポリオレフィン(A−2)100gを加え、130℃に保たれた油浴中で溶融した。溶融後、油浴を130℃に保ったまま、90%2−メチル−2−アミノプロパノール水溶液 6.0gと水溶性が12.5%である2−ブタノール 50gを添加した後、強く攪拌しながら、80℃のイオン交換水を少量ずつ加えた。粘度は上昇したが、そのままイオン交換水を加え続けると粘度は低下した。イオン交換水を250g加え、分散媒(C)が有機溶剤/イオン交換水=16.7/83.3となったところで、冷却を行い、内温が30℃になった所で、内容物を100メッシュのナイロン濾布にて濾過し、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−2)を得た。
得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−2)は固形分24.9%、粘度100mPa・s(25℃)、pH7.2、粒子径(メジアン径)480nmであった。またエマルションを40℃で1週間保管し、経時安定性を確認したところ、特に変化は見られず、安定なエマルションであった。得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物の性状を表2に示す。
(実施例3〜実施例5)変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−3)〜(D−5)の製造。
表2のように変性ポリオレフィン(A)として変性ポリオレフィン(A−3)〜(A−5)、塩基性化合物(B)として90%2−メチル−2−アミノプロパノール水溶液の量を変えた以外は実施例2と同様にして、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−3)〜(D−5)を得た。得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物の性状を表2に示す。
(実施例6)変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−6)の製造。
攪拌機、温度計、還流冷却器を備えた1000mlセパラフラスコに、製造例4で得られた変性ポリオレフィン(A−4)100gを加え、130℃に保たれた油浴中で溶融した。溶融後、油浴を130℃に保ったまま、90%2−メチル−2−アミノプロパノール水溶液 6.0gと2−ブタノール 30gを添加した後、強く攪拌しながら、80℃のイオン交換水を少量ずつ加えた。粘度は上昇したが、そのままイオン交換水を加え続けると粘度は低下した。イオン交換水を270g加え、分散媒(C)が有機溶剤/イオン交換水=10.0/90.0となったところで、冷却を行い、内温が30℃になった所で、内容物を100メッシュのナイロン濾布にて濾過し、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−6)を得た。
得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−6)は固形分25.0%、粘度30mPa・s(25℃)、pH7.2、粒子径(メジアン径)130nmであった。またエマルションを40℃で1週間保管し、経時安定性を確認したところ、特に変化は見られず、安定なエマルションであった。得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物の性状を表2に示す。
(実施例7)変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−7)の製造。
表2のように変性ポリオレフィン(A)として変性ポリオレフィン(A−6)を用いた以外は実施例6と同様にして、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−7)を得た。得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−7)の性状を表2に示す。
(実施例8)変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−8)の製造。
攪拌機、温度計、還流冷却器を備えた1000mlセパラフラスコに、製造例7で得られた変性ポリオレフィン(A−7)100gを加え、130℃に保たれた油浴中で溶融した。溶融後、油浴を130℃に保ったまま、90%2−メチル−2−アミノプロパノール水溶液 6.0gと水溶性が7.7%である1−ブタノール 15gを添加した後、強く攪拌しながら、80℃のイオン交換水を少量ずつ加えた。粘度は上昇したが、そのままイオン交換水を加え続けると粘度は低下した。イオン交換水を285g加え、分散媒(C)が有機溶剤/イオン交換水=5.0/95.0となったところで、冷却を行い、内温が30℃になった所で、内容物を100メッシュのナイロン濾布にて濾過し、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−8)を得た。
得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−8)は固形分25.1%、粘度12mPa・s(25℃)、pH7.5、粒子径(メジアン径)150nmであった。またエマルションを40℃で1週間保管し、経時安定性を確認したところ、特に変化は見られず、安定なエマルションであった。得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物の性状を表2に示す。
(実施例9)変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−9)の製造。
表2のように、変性ポリオレフィン(A)として変性ポリオレフィン(A−8)を用い、塩基性化合物(B)として90%2−メチル−2−アミノプロパノール水溶液の量を用い、有機溶剤として2−ブタノール 15gを用いた。それ以外は実施例8と同様にして、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−9)を得た。得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−9)の性状を表2に示す。
(実施例10)変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−10)の製造。
攪拌機、温度計、還流冷却器を備えた1000mlセパラフラスコに、製造例9で得られた変性ポリオレフィン(A−9)100gを加え、130℃に保たれた油浴中で溶融した。溶融後、油浴を130℃に保ったまま、90%2−メチル−2−アミノプロパノール水溶液 10.5gと2−ブタノール 5gを添加した後、強く攪拌しながら、80℃のイオン交換水を少量ずつ加えた。粘度は上昇したが、そのままイオン交換水を加え続けると粘度は低下した。イオン交換水を295g加え、分散媒(C)が有機溶剤/イオン交換水=1.7/98.3となったところで、冷却を行い、内温が30℃になった所で、内容物を100メッシュのナイロン濾布にて濾過し、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−10)を得た。
得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−10)は固形分25.4%、粘度10mPa・s(25℃)、pH7.7、粒子径(メジアン径)50nmであった。またエマルションを40℃で1週間保管し、経時安定性を確認したところ、特に変化は見られず、安定なエマルションであった。得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−10)の性状を表2に示す。
(実施例11)変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−11)の製造。
攪拌機、温度計、還流冷却器を備えた1000mlセパラフラスコに、製造例10で得られた変性ポリオレフィン(A−10)100gを加え、130℃に保たれた油浴中で溶融した。溶融後、油浴を130℃に保ったまま、90%2−メチル−2−アミノプロパノール水溶液 10.5gと2−ブタノール 46.3gを添加した後、強く攪拌しながら、80℃のイオン交換水を少量ずつ加えた。粘度は上昇したが、そのままイオン交換水を加え続けると粘度は低下した。イオン交換水を138.9g加え、分散媒(C)が有機溶剤/イオン交換水=25.0/75.0となったところで、冷却を行い、内温が30℃になった所で、内容物を100メッシュのナイロン濾布にて濾過し、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−11)を得た。
得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−11)は固形分35.3%、粘度1020mPa・s(25℃)、pH7.3、粒子径(メジアン径)30nmであった。またエマルションを40℃で1週間保管し、経時安定性を確認したところ、特に変化は見られず、安定なエマルションであった。得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−11)の性状を表2に示す。
(実施例12〜実施例15)変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−12)〜(D−15)の製造。
表2のように、変性ポリオレフィン(A)として変性ポリオレフィン(A−11)〜(A−14)を用い、塩基性化合物(B)として90%2−メチル−2−アミノプロパノール水溶液の量を用いた。それ以外は実施例2と同様にして、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−12)〜(D−15)を得た。得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−12)〜(D−15)の性状を表2に示す。
(実施例16〜実施例18)変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−16)〜(D−18)の製造。
表2のように変性ポリオレフィン(A)として変性ポリオレフィン(A−15)〜(A−17)を用いた以外は実施例6と同様にして、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−16)〜(D−18)を得た。得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−16)〜(D−18)の性状を表2に示す。
(実施例19〜実施例21)変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−19)〜(D−21)の製造。
表2のように変性ポリオレフィン(A)として変性ポリオレフィン(A−8)を用い、塩基性化合物(B)として25%水酸化ナトリウム水溶液、28%アンモニア水溶液、N,N’−ジメチルアミノエタノールを用い、有機溶剤として2−ブタノールを用いた以外は実施例8と同様にして、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−19)〜(D−21)を得た。得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−19)〜(D−21)の性状を表2に示す。
(実施例22〜実施例25)変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−22)〜(D−25)の製造。
表2のように有機溶剤として、水溶性が29.0%であるメチルエチルケトン、水に易溶である2−ブトキシエタノール、水に易溶であるイソプロパノール、水溶性が2.7%である1−ペンタノールを用いた以外は実施例6と同様にして、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−22)〜(D−25)を得た。得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(D−22)〜(D−25)の性状を表2に示す。
(比較例1)変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(E−1)の製造。
攪拌機、温度計、還流冷却器を備えた1000mlセパラフラスコに、製造例18で得られた変性ポリオレフィン(A−18)100gを加え、160℃に保たれた油浴中で溶融した。溶融後、油浴を160℃に保ったまま、90%2−メチル−2−アミノプロパノール水溶液 6.0gと2−ブタノール 30gを添加した後、強く攪拌しながら、80℃のイオン交換水を少量ずつ加えた。イオン交換水を270g加え、分散媒(C)が有機溶剤/イオン交換水=10.0/90.0となるまで加えたが、変性ポリオレフィン(A−18)は分散しなかった。
(比較例2)変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(E−2)の製造。
攪拌機、温度計、還流冷却器を備えた1000mlセパラフラスコに、製造例19で得られた変性ポリオレフィン(A−19)100gを加え、130℃に保たれた油浴中で溶融した。溶融後、油浴を130℃に保ったまま、90%2−メチル−2−アミノプロパノール水溶液 2.0gと2−ブタノール 30gを添加した後、強く攪拌しながら、80℃のイオン交換水を少量ずつ加えた。イオン交換水を270g加え、分散媒(C)が有機溶剤/イオン交換水=10.0/90.0となるまで加えたが、変性ポリオレフィン(A−18)は分散しなかった。
(比較例3)変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(E−3)の製造。
変性ポリオレフィン(A)として表2に従い(A−20)を100g用いた。塩基性化合物(B)として90%2−メチル−2−アミノプロパノール水溶液 20.0gを用いた。それ以外は実施例1と同様にして、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(E−3)を得た。使用した塩基性化合物(B)、有機溶剤の量、有機溶剤とイオン交換水の比、及び得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物の性状を表2に示す。
得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(E−3)は固形分25.3%、粘度20mPa・s(25℃)、pH7.3、粒子径(メジアン径)30nmであった。またエマルションを40℃で1週間保管し、経時安定性を確認したところ、特に変化は見られず、安定なエマルションであった。使用した塩基性化合物(B)、有機溶剤、有機溶剤とイオン交換水の比、及び得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物の性状を表2に示す。
(比較例4)変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(E−4)の製造。
攪拌機、温度計、還流冷却器を備えた1000mlセパラフラスコに、製造例4で得られた変性ポリオレフィン(A−4)100g、Newcol 210(日本乳化剤株式会社製)20gを加え、130℃に保たれた油浴中で攪拌しながら、溶融した。溶融混合後、油浴を130℃に保ったまま、90%2−メチル−2−アミノプロパノール水溶液 10.5gと2−ブタノール 30gを添加した後、強く攪拌しながら、80℃のイオン交換水を少量ずつ加えた。粘度は上昇したが、そのままイオン交換水を加え続けると粘度は低下した。イオン交換水を270g加え、分散媒(C)が有機溶剤/イオン交換水=10.0/90.0となったところで、冷却を行い、内温が30℃になった所で、内容物を100メッシュのナイロン濾布にて濾過し、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(E−4)を得た。
得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(E−4)は固形分25.2%、粘度350mPa・s(25℃)、pH7.5、粒子径(メジアン径)30nmであった。またエマルションを40℃で1週間保管し、経時安定性を確認したところ、特に変化は見られず、安定なエマルションであった。得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(E−4)の性状を表2に示す。
(比較例5)変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(E−5)の製造。
乳化剤としてNewcol 1210(日本乳化剤株式会社製)20gを使用した以外は、比較例4と同様にして、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(E−5)を得た。使用した塩基性化合物(B)、有機溶剤の量、有機溶剤とイオン交換水の比、及び得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物の性状を表2に示す。
(比較例6)変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(E−6)の製造。
攪拌機、温度計、還流冷却器を備えた1000mlセパラフラスコに、製造例21で得られた変性ポリオレフィン(A−21)100gを加え、130℃に保たれた油浴中で溶融した。溶融後、油浴を130℃に保ったまま、トリエチルアミン 10.0gと水に易溶であるn−プロパノール 150gを添加した後、強く攪拌しながら、80℃のイオン交換水を少量ずつ加えた。粘度は上昇したが、そのままイオン交換水を加え続けると粘度は低下した。イオン交換水を150g加え、分散媒(C)が有機溶剤/イオン交換水=50.0/50.0となったところで、冷却を行い、内温が30℃になった所で、内容物を100メッシュのナイロン濾布にて濾過し、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(E−6)を得た。
得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(E−6)は固形分25.0%、粘度4200mPa・s(25℃)、pH7.4、粒子径(メジアン径)420nmであった。またエマルションを40℃で1週間保管し、経時安定性を確認したところ、特に変化は見られず、安定なエマルションであった。得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(E−6)の性状を表2に示す。
(比較例7)変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(E−7)の製造。
攪拌機、温度計、還流冷却器を備えた1000mlセパラフラスコに、製造例22で得られた変性ポリオレフィン(A−22)100gを加え、130℃に保たれた油浴中で溶融した。溶融後、油浴を130℃に保ったまま、N,N’−ジメチルアミノエタノール 13.0gと2−ブタノール 50gを添加した後、強く攪拌しながら、80℃のイオン交換水を少量ずつ加えた。粘度は上昇したが、そのままイオン交換水を加え続けると粘度は低下した。イオン交換水を250g加え、分散媒(C)が有機溶剤/イオン交換水=16.7/83.3となったところで、冷却を行い、内温が30℃になった所で、内容物を100メッシュのナイロン濾布にて濾過しようとしたが、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体の濾過はできず、粗大粒子が分散している状態であった。
(比較例8)変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(E−8)の製造。
攪拌機、温度計、還流冷却器を備えた1000mlセパラフラスコに、製造例4で得られた変性ポリオレフィン(A−4)100gを加え、130℃に保たれた油浴中で溶融した。溶融後、油浴を130℃に保ったまま、90%2−メチル−2−アミノプロパノール水溶液 6.0gと水溶性が0.015%のキシレン 30gを添加した後、強く攪拌しながら、80℃のイオン交換水を少量ずつ加えた。そのままイオン交換水を加え続けると粘度は低下した。イオン交換水を270g加え、分散媒(C)が有機溶剤/イオン交換水=10.0/90.0となったところで、冷却を行い、内温が30℃になった所で、内容物を100メッシュのナイロン濾布にて濾過しようとしたが、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体の濾過はできず、粗大粒子が分散している状態であった。
(比較例9)変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(E−9)の製造。
攪拌機、温度計、還流冷却器を備えた1000mlセパラフラスコに、製造例4で得られた変性ポリオレフィン(A−8)100gを加え、130℃に保たれた油浴中で溶融した。溶融後、油浴を130℃に保ったまま、90%2−メチル−2−アミノプロパノール水溶液 6.0gと水溶性が0.05mg/Lの1−オクタノール 30gを添加した後、強く攪拌しながら、80℃のイオン交換水を少量ずつ加えた。粘度は上昇したが、そのままイオン交換水を加え続けると粘度は低下した。イオン交換水を270g加え、分散媒(C)が有機溶剤/イオン交換水=10.0/90.0となったところで、冷却を行い、内温が30℃になった所で、内容物を100メッシュのナイロン濾布にて濾過し、変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(E−9)を得た。
得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物(E−9)は固形分25.3%、粘度200mPa・s(25℃)、pH7.6、粒子径(メジアン径)670nmであった。またエマルションを40℃で1週間保管し、経時安定性を確認したところ、1−オクタノールが分離していた。得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物の性状を表2に示す。
(接着強度試験)実施例、比較例の変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物の接着性。
変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物を、ポリプロピレン板に乾燥後の塗膜厚みが10μmになるようにバーコーターにてコートした。室温で30分間風乾した後、2液性ポリウレタン樹脂塗料(ウタナール(L)ホワイト 大橋化学工業株式会社製)を塗膜厚みが100μmになるように塗布した。塗布後、90℃で30分間乾燥しサンプルを得た。乾燥後1日経過した後に、1cm間隔で塗膜を切り出し、引張り試験機(新東科学株式会社製 トライボギア Type:HEIDON−14DR)を用い、引張り速度100mm/分、引張り角度180度で塗膜の剥離強度を測定することで、接着強度を評価し、得られた結果は表2に示した。また変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物が得られなかった(E−1)、(E−2)、(E−7)、(E−8)と変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物が不安定で有機溶剤が分離した(E−9)は接着強度試験を行なわなかった。
Figure 2009040920
表2中の略号の説明:
AMP:90%2−メチル−2−アミノプロパノール水溶液、NaOH:25%水酸化ナトリウム水溶液、NH3:28%アンモニア水溶液、DMEA:ジメチルアミノエタノール、TEA:トリエチルアミン、
N−210:Newcol 210(日本乳化剤株式会社製)、N−1210:Newcol 1210(日本乳化剤株式会社製)
安定性 ○:1週間後変化なし、 ×:1週間後溶剤分離
(*1):乳化不可、変性ポリオレフィンが分散しない。
(*2):分散不良、100メッシュの濾布で濾過できない粗大粒子の分散状態。
(*3):水溶性 0.05mg/L
表1に示すように、変性ポリオレフィン(A)中の不飽和カルボン酸類(a2)と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)グラフト量は、生成する変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物の使用目的に応じて様々な値に設定できる。
表2の示した変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物の粒子径は、乳化性を示す指標として見ることが出来る。その結果、ポリエチレンの変性物を分散させようとした比較例1や不飽和カルボン酸類(a2)と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)のグラフト量が少ない比較例2では変性ポリオレフィンが分散しなかった。不飽和カルボン酸類(a2)と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)のグラフト量が過剰な比較例3や乳化剤を使用した比較例4、比較例5では良好な乳化性を示すものの、ポリプロピレンに対する接着性が劣る結果となった。過剰な有機溶剤を使用した比較例6では乳化は可能なものの、接着性が低い結果となった。(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)を含まない変性ポリオレフィンを用いた比較例7では良好な分散が出来ず、水溶性の低いキシレンを有機溶剤として用いた比較例8でも良好な分散が出来なかった。また水溶性のほとんどない1−オクタノールを用いた比較例9では、アルコール類であるためか、乳化性は低いものの、乳化は可能であった。しかし1−オクタノールの水溶性がほとんどないため、1−オクタノールが分離し、不安定な水性分散物しか得られなかった。しかし、実施例では、いずれの場合も良好な乳化性と接着性を示す結果となった。
本発明の変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物の製造方法により、乳化剤を使用せずに変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物を得ることが出来る。また本発明の製造方法により得られた変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物は接着性が優れるため、塗料、インキ用バインダー、塗料用バインダー、プライマーなどにも使用でき、特にポリオレフィン系の樹脂や複合材料に対する塗装の際に、密着性、塗装性などが優れるものと考えられえる。また接着剤、ヒートシール剤、ガラス繊維のサイジング剤などにも使用できる。以上のような汎用のポリオレフィン系樹脂水性分散体組成物が使用される広範な範囲において様々な用途に使用することができるものと考えられえる。

Claims (6)

  1. 下記の変性ポリオレフィン(A)と塩基性化合物(B)を含有し、実質的に乳化剤を含有しない、下記の少なくとも水を分散媒(C)とする変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物。

    変性ポリオレフィン(A):少なくともエチレンとプロピレンを構成単位として有するポリオレフィン(a1)100質量部に対して不飽和カルボン酸類(a2)3〜20質量部と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)4.5〜40質量部をグラフト化したもの
    分散媒(C):
    (c1)水のみ、または、
    (c2)変性ポリオレフィン(A)100部に対して多くても質量比で50部の有機溶剤を含有し、かつ、有機溶剤が常圧で20℃の水に2.5%以上可溶である、有機溶剤と水との混合溶剤
  2. 分散媒(c2)が有機溶剤/水=25/75〜0/100であることを特徴とする請求項1に記載の変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物。
  3. 不飽和カルボン酸類(a2)と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)との質量比が不飽和カルボン酸類(a2):(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)=1:1.5〜4であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物。
  4. (メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)のホモポリマーのガラス転移点が−10℃以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物。
  5. 塩基性化合物(B)がアミン類であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物。
  6. 分散媒(c2)の有機溶剤がアルコール類であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の変性ポリオレフィン樹脂水性分散体組成物。
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