JP2009040861A - 黒色インク組成物、インクセット、インクカートリッジ、インクジェットプリンター、及びインクジェット記録方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】色素を少なくとも3種以上含有する黒色インク組成物であって、少なくとも以下の構成成分(a)、(b)及び(c)を含むことを特徴とする黒色インク組成物。
(a)特定のチアゾール環又はチオフェン環が2つのアゾ基に結合した部分構造を有する、スルホ基およびカルボキシル基の総和が分子中3個以上置換されたビスアゾ染料。
(b)水溶媒における可視域吸収スペクトルの吸収極大が440nm〜540nmでかつ半値幅が90nm〜200nmを示し、スルホ基およびカルボキシル基の総和が分子中2個以上置換されたアゾ染料。
(c)テトラキスアゾ染料であって、スルホ基およびカルボキシル基の総和が5個以上であるテトラキスアゾ染料。
【選択図】なし
Description
インクジェット記録方法には、連続的に液滴を飛翔させるコンティニュアス方式と画像情報信号に応じて液滴を飛翔させるオンデマンド方式が有り、その吐出方式にはピエゾ素子により圧力を加えて液滴を吐出させる方式、熱によりインク中に気泡を発生させて液滴を吐出させる方式、超音波を用いた方式、あるいは静電力により液滴を吸引吐出させる方式がある。また、インクジェット記録用インクとしては、水性インク、油性インク、あるいは固体(溶融型)インクが用いられる。これらのインクのうち、製造・取り扱い性・臭気・安全性等の点から水性インクが主流となっている。
(a)下記一般式(1)で表され、スルホ基およびカルボキシル基の総和が分子中3個以上置換されたビスアゾ染料。
(b)水溶媒における可視域吸収スペクトルの吸収極大が440nm〜540nmでかつ半値幅が90nm〜200nmを示し、スルホ基およびカルボキシル基の総和が分子中2個以上置換されたアゾ染料。
(c)テトラキスアゾ染料であって、スルホ基およびカルボキシル基の総和が5個以上であるテトラキスアゾ染料。
2.一般式(1)におけるBが、置換または無置換の複素環基であることを特徴とする上記1に記載の黒色インク組成物。
3.一般式(1)で表されるアゾ染料が、下記一般式(2)で表される色素であることを特徴とする上記1または2に記載の黒色インク組成物。
(D)nd−Y 一般式(4)
7.(b)のアゾ染料が下記一般式(5)で表される染料であることを特徴とする上記1または6に記載の黒色インク組成物。
11.1の黒色インク組成物において、(a)が式(D’−1)で示されるビスアゾ染料であり、
12.黒色インク組成物に用いられる構成成分(a)〜(c)の含有するイオン性親水性基の対イオンがリチウムイオンであることを特徴とする上記1〜11のいずれかに記載の黒色インク組成物。
13.黒色インク組成物に用いられる構成成分(a)〜(c)の総質量比が黒色インク組成物に対して5〜10%であることを特徴とする上記1〜12のいずれかに記載の黒色インク組成物。
14.上記1〜13のいずれか一項に記載の黒色インク組成物を含むことを特徴とするインクセット(好ましくはインクジェット記録用インクセット)。
15.上記14に記載されたインクセット(好ましくはインクジェット記録用インクセット)を一体的に又は独立に収容することを特徴とするインクカートリッジ。
16.上記15に記載のインクカートリッジを装填することを特徴とするインクジェットプリンター。
17.上記14に記載のインクセット又は上記15に記載のインクカートリッジに含まれる少なくとも一つのインクを受像材料上に吐出させることによって記録することを特徴とするインクジェット記録方法。
18.支持体上に白色無機顔料を含有するインク受容層を有する受像材料上に、上記14に記載のインクセット又は上記15に記載のインクカートリッジに含まれる少なくとも一つのインクを吐出させることによって画像形成することを特徴とするインクジェット記録方法。
例えば、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、複素環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、複素環スルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルもしくはアリールスルフィニル基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、複素環スルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、複素環オキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基、イオン性親水性基が例として挙げられる。但し、アリールまたは複素環アゾ基は置換基に入らない。
メチルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基、および3−カルボキシフェニルスルホニルアミノ基が含まれる。
(ロ)R1の好ましい置換基としては、炭素数が1〜6のアルキル基、炭素数が6〜12のアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、スルホニル基、スルフィニル基、アミド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、イオン親水性基が好ましく、より好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、クロロ原子、シアノ基、ニトロ基、スルホニル基、イオン親水性基であり、更に好ましい置換基としてはメチル基、t−ブチル基、クロロ原子、シアノ基、スルホニル基、イオン親水性基である。
(ハ)Xは、−C(R2)=または窒素原子を表す。より好ましくはXが窒素原子である。
(二)Xが−C(R2)=である場合、R2が表す置換基として好ましくは電子求引性基である。より好ましくは、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子、スルホ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルホニル基、アリールスルフィニル基を表し、更に好ましくは水素原子、シアノ基である。
(ホ)AおよびBの表す基として、好ましくはベンゼン環、ナフタレン環および5〜6員の複素環から一個の水素原子を取り除いた一価の基である。より好ましくは、ベンゼン環、ナフタレン環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピラゾール環、ベンゾピラゾール環、トリアゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、イソチアゾール環、ベンゾイソチアゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、チアジアゾール環、ピロール環、ベンゾピロール環、インドール環、イソオキサゾール環、ベンゾイソオキサゾール環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、フラン環、ピラン環、ベンゾフラン環、ピリジン環、キノリン環、イソキノリン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、シンノリン環、フタラジン環、キナゾリン環、キノクサリン環から一個の水素原子を取り除いた一価の基が好ましい。
AおよびBの表す基として更に好ましくは、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピリミジル基、3−ピリダジノ基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、3−ピラゾリル基、4−ピラゾリル基、5−ピラゾリル基、2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、5−イミダゾリル基、3−ピリダゾリル、4−ピリダゾリル基、5−ピリダゾリル基、4−トリアゾリル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、3−イソオキサゾリル基、4−イソオキサゾリル基、5−イソオキサゾリル基、2−チアゾリル基、4−チアゾリル基、5−チアゾリル基、3−イソチアゾリル基、4−イソチアゾリル基、5−イソチアゾリル基、2−(1,3,4−チアジアゾリル)基、3−(1,2,4−チアジアゾリル)基または5−(1,2,4−チアジアゾリル)基であり、最も好ましくは、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、3−ピリジル基、5−ピラゾリル基、5−イミダゾリル基、3−イソチアゾリル基、3−(1,2,4−チアジアゾリル)基または5−(1,2,4−チアジアゾリル)基である。
(ヘ)更に、Aの示す基としては、芳香族基および複素環基が好ましく、Bの示す基としては、複素環基が好ましい。複素環基として最も好ましくは5〜6員の複素環基である。(ト)Aの好ましい基としては、芳香族環、5〜6員の複素環基が好ましい。より好ましくは、ベンゼン環、ナフタレン環、ピラゾール環、イミダゾール環、イソチアゾール環、チアジアゾール環、ベンゾチアゾール環から一個の水素原子を取り除いた一価の基である。Aの示す基として特に好ましくは、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、3−ピリジル基、5−ピラゾリル基、5−イミダゾリル基、3−イソチアゾリル基、3−(1,2,4−チアジアゾリル)基または5−(1,2,4−チアジアゾリル)基である。(チ)Bの好ましい複素環基としては、イミダゾール環、ベンズイミダゾール環、ピラゾール環、ベンゾピラゾール環、トリアゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、イソチアゾール環、ベンズイソチアゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、チアジアゾール環、ピロール環、ベンゾピロール環、インドール環、イソオキサゾール環、ベンズイソオキサゾール環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、フラン環、ピラン環、ベンゾフラン環、ピリジン環、キノリン環、イソキノリン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、シンノリン環、フタラジン環、キナゾリン環、キノクサリン環から一個の水素原子を取り除いた一価の基が好ましい。より好ましくはピラゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、オキサゾール環、チアジアゾール環、イソオキサゾール環、チオフェン環、ピリジン環から一個の水素原子を取り除いた一価の基が好ましい。但し、アゾ基の置換位置および環の有する置換基とその置換位置は限定されない。更に好ましくは3−ピリジル基、5−ピラゾリル基、5−イミダゾリル基、3−イソチアゾリル基、3−(1,2,4−チアジアゾリル)基または5−(1,2,4−チアジアゾリル)基であり、最も好ましくは3−ピリジル基である。
(リ)一般式(1)で示される化合物に結合するスルホ基およびカルボキシル基の置換数の総数は4以上がより好ましく、5以上が更に好ましい。
(ヌ)一般式(1)で示される色素は一般式(2)で示される色素が好ましい。
A、R1、Xは一般式(1)におけるA、R1、Xと同義であり、これらの基の詳細や好ましい例も同義である。
B1およびB2は、それぞれ=C(R5)−および−C(R6)=を表すか、あるいはいずれか一方が窒素原子、他方が=C(R5)−または−C(R6)=を表す。
G、R3、R4、R5、R6は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表す。好ましくはG、R3、R4の少なくとも1つは少なくとも1つのイオン性親水性基を有する。
置換基としてのイオン性親水性基には、スルホ基、カルボキシル基、ホスホノ基および4級アンモニウム基が含まれる。前記イオン性親水性基としては、カルボキシル基、ホスホノ基、およびスルホ基が好ましく、特にカルボキシル基またはスルホ基が好ましい。カルボキシル基、ホスホノ基およびスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンとして、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオンおよび有機カチオンが挙げられる。塩を形成する対イオンとしてアンモニウムイオン、アルカリ金属イオンが好ましく、その中でもアルカリ金属イオンが更に好ましい。アルカリ金属イオンの中でもリチウムイオン、ナトリウムイオンが最も好ましい。これら対カチオンは単一であってもよく、混合塩であっても良い。
(ハ)Xは、−C(R2)=または窒素原子を表す。より好ましくはXが窒素原子である。
(二)Xが−C(R2)=である場合、R2が表す置換基として好ましくは電子
求引性基である。より好ましくは、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子、スルホ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルホニル基、またはアリールスルフィニル基を表し、更に好ましくは水素原子、またはシアノ基である。
(ホ)B1およびB2は、それぞれ=C(R5)−および=C(R6)−を表すか、あるいはいずれか一方が窒素原子で他方が=C(R5)−または=C(R6)−を表すが、それぞれ=C(R5)−、=C(R6)−を表すものがより好ましい。
(ヘ)R3、R4は、それぞれ独立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルまたはアリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表し、各基は更に置換基を有していても良い。R3、R4で表される好ましい置換基は、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、またはアルキルもしくはアリールスルホニル基を挙げることができる。さらに好ましくは、水素原子、芳香族基、複素環基、アシル基、またはアルキルもしくはアリールスルホニル基である。最も好ましくは、水素原子、アリール基、または複素環基である。
(ト)Gの示す置換基は、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、複素環オキシ基、アルキル基、アリール基もしくは複素環基で置換されたアミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルキルもしくはアリールチオ基、または複素環チオ基であり、更に好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルキル基、アリール基もしくは複素環基で置換されたアミノ基、またはアシルアミノ基であり、特に好ましくは、水素原子、アニリノ基、またはアシルアミノ基である。
(チ)Gに置換可能な基としては、炭素数が1〜6のアルキル基、炭素数が6〜12のアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、スルホニル基、スルフィニル基、アミド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、またはイオン親水性基が好ましく、より好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、クロロ原子、シアノ基、ニトロ基、スルホニル基、またはイオン親水性基であり、更に好ましい置換基としてはメチル基、、t−ブチル基、クロロ原子、シアノ基、スルホニル基、スルホ基、またはカルボニル基である。
(リ)R5、R6で表される好ましい置換基は、水素原子、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、カルバモイル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、またはシアノ基を挙げることができる。より好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、カルバモイル基、またはシアノ基であり、更に好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、t−ブチル基、フェニル基、カルボキシル基、カルバモイル基、またはシアノ基である。
(ヌ)一般式(2)で示される化合物に結合するスルホ基およびカルボキシル基の置換数の総和は4以上がより好ましく、5以上(好ましくは8以下)が更に好ましい。
(ル)一般式(2)で表される染料は一般式(3)で表される染料が好ましい。
l、m、およびnはそれぞれ独立にスルホ基の置換数を示す。
(ロ)l、mおよびnは、これらの総和が3以上の整数を示し、好ましくは4〜10の整数であり、更に好ましくは4〜8の整数である。
(ハ)一般式(3)に置換するイオン性親水性基としては、スルホ基、カルボキシル基、ホスホノ基および4級アンモニウム基が含まれる。前記イオン性親水性基としては、カルボキシル基、ホスホノ基、およびスルホ基が好ましく、特にカルボキシル基またはスルホ基が好ましい。カルボキシル基、ホスホノ基およびスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンとして、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオンおよび有機カチオンが挙げられる。塩を形成する対イオンとしてアンモニウムイオン、アルカリ金属イオンが好ましく、その中でもアルカリ金属イオンが更に好ましい。アルカリ金属イオンの中でもリチウムイオン、ナトリウムイオンが最も好ましい。
(二)一般式(3)で示される化合物に結合するスルホ基およびカルボキシル基の置換数の総数は4以上がより好ましく、4以上8以下が更に好ましい。
、より多くの種々の置換基が前記の好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記の好ましい基である化合物が最も好ましい。
本願明細書中、用語「単一化合物」とは、異なる物性を有する複数の化合物ではない化合物を意味する。即ち、水溶媒における可視域吸収スペクトルを測定する場合、複数の化合物を組み合わせることにより所望の吸収極大および半値幅といった物性を示すものではなく、1つの化合物すなわち単一化合物によりかかる物性を示すことを意味する。
本発明の黒色インク組成物に含まれる構成成分(b)の吸収極大としては、450nm〜520nmであることが好ましく、460nm〜500nmであることが特に好ましい。
本発明の黒色インク組成物に含まれる構成成分(b)の半値幅としては、100nm〜180nmであることが好ましく、110nm〜160nmであることが特に好ましい。
(ロ)半値幅としては、100nm〜180nmであることが好ましく、110nm〜160nmであることが特に好ましい。
(ハ)一般的な色素に置換する解離性のフェノール性水酸基を有しないことが好ましく、更に一価のアミノ基を有しないことが好ましい。
(二)1分子中に2〜10個のアゾ基を有することが好ましく、4〜8個のアゾ基を有することがより好ましく、4〜6個のアゾ基を有することが更に好ましい。
(ホ)結合するスルホ基およびカルボキシル基の置換数は3以上がより好ましく、4以上が更に好ましい。
(ヘ)黒色インク組成物に含まれる構成成分(b)としては、一般式(4)で表されたポリアゾ染料がより好ましい。
一般式(4)において、Dは互いに共役した1〜5個のアゾ基と、合計で8〜60個のπ電子を有する2〜6個の芳香族環および複素環より構成される発色団からなる一価の色素を表す。芳香族環または複素環上のπ電子の数は、発色団を構成する芳香族環が縮合環である場合には縮合環全体としてのπ電子の数を数えるものとし、例えばナフタレン環は10個のπ電子である。ndは1または2であり、ndが1の時、Yは水素原子を表し、ndが2の時、Yは2価の連結基を表す。Dは更に置換基を有しても良い。
(ロ)Dが互いに共役するアゾ基は1〜4個が好ましく、2〜4個がより好ましく、更に好ましくは2〜3個である。
(ハ)Dが互いに共役する芳香族環および複素環の個数は、2〜5個が好ましく、3〜5個が好ましく、更に好ましくは3〜4個である。また、Dが互いに共役する芳香族環および複素環のπ電子の総和は8〜50個が好ましく、16〜40個がより好ましく、更に好ましくは12〜40個であり、最も好ましくは18〜30個である。
(二)nが示すDの個数は2個がより好ましい。
(ホ)Yで表される2価の連結基は、アルキレン基、アリーレン基、2価の複素環、−C(=O)−、−S(=O)n−(nは0、1または2)、−NR−(Rは水素原子、アルキル基、アリール基を表す)、−O−、およびこれらの連結基を組み合わせた二価の基であり、更にそれらはアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、アシルアミノ基、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、スルファモイル基、カルバモイル基、スルホンアミド基等の置換基を有していても良い。中でも好ましい2価のYとしては、−NH−C(=O)−NH−、−NH−C(=S)−NH−、及び下記一般式(11)の基であり、更に好ましくは−NH−C(=O)−NH−である
(ト)一般式(4)で示される化合物に結合するスルホ基およびカルボキシル基の置換数は3以上がより好ましく、4以上が更に好ましい。
(チ)一般式(4)ので示されるアゾ染料は一般式(5)で示されるアゾ染料が好ましい。
、より多くの種々の置換基が前記の好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記の好ましい基である化合物が最も好ましい。
r、sおよびtはそれぞれR5、R6およびR7の置換数を示し、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。但し全てが同時に0になることはない。
R8は水素原子、置換基を有しても良い炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有しても良い炭素数1〜6のアルケニル基、置換基を有しても良い炭素数1〜6のアルキニル基、置換基を有しても良い炭素数6〜12のアリール基、置換基を有しても良い炭素数6〜12のアラルキル基、置換基を有しても良い炭素数1〜6の複素環基を表す。Lは置換基を有しても良い2価の連結基を示す。
これら複素環は更に置換基を有しても良く、置換基としては水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、複素環オキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、複素環アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基が含まれる。各基はさらに置換基を有していても良い。より好ましくは、Qは水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、複素環アミノ基であり、更に好ましいQは水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基である。
(ロ)上記イオン性親水性基が形成する対イオンとして、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオンが好ましく、その中でもアルカリ金属イオンが更に好ましい。アルカリ金属イオンの中でもリチウムイオン、ナトリウムイオンが最も好ましい。
(ハ)r、sおよびtはそれぞれ独立に0〜2の整数が好ましく、更に好ましくはr、sおよびtの総和が1〜5であり最も好ましくはr、sおよびtの総和が2〜4である。
(二)R8の示す基において好ましくは、水素原子、置換基を有しても良い炭素
数1〜6のアルキル基、置換基を有しても良い炭素数6〜12のアリール基、置換基を有しても良い炭素数7〜12のアラルキル基、置換基を有しても良い炭素数1〜6の複素環基であり、より好ましくは水素原子、置換基を有しても良い炭素数1〜6のアルキル基、または置換基を有しても良い炭素数6〜12のアリール基であり、更に好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、フェニル基である。
(ホ)Lの示す連結基としては、アルキレン基、アリーレン基、2価の複素環、−C(=O)−、−S(=O)n−(nは0、1または2)、−O−、およびこれらの連結基を組み合わせた二価の基であり、さらにそれらはアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、アシルアミノ基、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、スルファモイル基、カルバモイル基、スルホンアミド基等の置換基を有していても良い。中でも好ましくは、アルキレン基、アリーレン基、2価の複素環、−C(=O)−であり、更に好ましくは2価の複素環、−C(=O)−である。
(ヘ)Lの示す連結基が2価の複素環である場合、好ましい複素環としては、ピラゾール環、トリアゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、オキサゾール環、チアジアゾール環、ピロール環、イソオキサゾール環、チオフェン環、ピリジン環、キノリン環、イソキノリン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環またはトリアジン環であり、更に好ましくは、ピリジン環、キノリン環、イソキノリン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環またはトリアジン環であり、最も好ましくはピリジン環またはトリアジン環である。
(ト)複素環の置換基としては水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、複素環オキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、複素環アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基が含まれる。各基はさらに置換基を有していても良い。より好ましくは、Qは水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、複素環アミノ基であり、更に好ましいQは水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基である。
(チ)一般式(5)で示される化合物に結合するスルホ基およびカルボキシル基の置換数は3以上がより好ましく、4以上が更に好ましい。
(リ)一般式(5)で示される色素は一般式(6)で示される色素が好ましい。
また、上記の化合物以外にも以下に示す化合物も好ましい。
R9及びR10はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基、スルファモイル基、N−アルキルアミノスルホニル基、N−フェニルアミノスルホニル基、ホスホノ基、ニトロ基、アシル基、ウレイド基、アルキル基であってヒドロキシル基若しくは炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されても良い炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基であってヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルコキシ基スルホ基またはカルボキシル基で置換されても良い炭素数1〜4のアルコキシ基、アシルアミノ基であって炭素数1〜4のアルコキシ基、またはスルホ基またはカルボキシル基で置換されても良いアシルアミノ基を示す。
R11およびR12はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基、ニトロ基、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシル基、またはアルコキシ基であって炭素数1〜4のアルコキシ基もしくはスルホ基で置換されても良い炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。
nは0または1を表す。
R14、R15及びR16はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基、ニトロ基、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基であってヒドロキシル基、炭素数が1〜4のアルコキシ基もしくはスルホ基で置換されても良い炭素数が1〜4のアルコキシ基、またはアシルアミノ基であってヒドロキシル基、炭素数が1〜4のアルコキシ基もしくはスルホ基で置換されても良いアシルアミノ基を示す。
(ロ)R9およびR10の示すそれぞれが独立の基として好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良い炭素数1〜4のアルコキシ基、スルホ基またはカルボキシル基であり、より好ましくは、水素原子、クロロ原子、スルホ基が置換した炭素数1〜3のアルコキシ基、スルホ基またはカルボキシル基であり、更に好ましくは水素原子、スルホ基またはカルボキシル基である。
(ハ)R11およびR12の示すそれぞれが独立の基として好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、ニトロ基、スルホ基またはカルボキシル基であり、より好ましくは、水素原子、クロロ原子、メチル基、スルホ基またはカルボキシル基であり、更に好ましくは水素原子、クロロ原子またはスルホ基である。
(二)スルホ基の置換数を示すnの好ましい値は1である。
(ホ)R13の示す基として好ましくは、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基またはカルボキシル基であり、より好ましくはシアノ基、メチル基、フェニル基またはカルボキシル基であり、更に好ましくはカルボキシル基である。
(ヘ)一般式(8)中のR14、R15およびR16の示すそれぞれが独立の基として好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、スルホ基またはカルボキシル基であり、より好ましくは水素原子、クロロ原子、メチル基、スルホ基またはカルボキシル基であり、更に好ましくは水素原子、スルホ基、またはカルボキシル基である。
(ト)一般式(7)で示される化合物に結合するスルホ基およびカルボキシル基の置換数は6以上がより好ましく、7以上(8または9が好ましい)が特に好ましい。
(チ)一般式(7)で示される色素は一般式(9)で示される色素が好ましく、一般式(8)で示されるアゾ基は一般式(10)で示されるアゾ基が好ましい。
R17はスルホ基またはカルボキシル基を示す。
R18およびR19はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基、ニトロ基、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシル基、またはアルコキシ基であって炭素数1〜4のアルコキシ基もしくはスルホ基で置換されても良い炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。
(ロ)R17の示す基として好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良い炭素数1〜4のアルコキシ基、スルホ基またはカルボキシル基であり、より好ましくは、水素原子、クロロ原子、スルホ基が置換した炭素数1〜3のアルコキシ基、スルホ基またはカルボキシル基であり、更に好ましくは水素原子、クロロ原子、スルホ基またはカルボキシル基である。
(ハ)R18およびR19の示すそれぞれが独立の基として好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、ニトロ基、スルホ基またはカルボキシル基であり、より好ましくは、水素原子、クロロ原子、メチル基、スルホ基またはカルボキシル基であり、更に好ましくは水素原子、クロロ原子またはスルホ基である。
(二)一般式(10)中のR20、R21およびR22の示すそれぞれが独立の基として好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、スルホ基またはカルボキシル基であり、より好ましくは水素原子、クロロ原子、メチル基、スルホ基またはカルボキシル基であり、更に好ましくは水素原子、スルホ基、カルボキシル基である。
(ホ)一般式(9)で示される化合物に結合するスルホ基およびカルボキシル基の置換数は6以上がより好ましく、7以上(8または9が好ましい)が特に好ましい。
本発明の黒色インク組成物の用途としては、画像、特にカラー画像を形成するための画像記録材料が挙げられ、具体的には、以下に詳述するインクジェット方式記録材料を始めとして、感熱転写型画像記録材料、感圧記録材料、電子写真方式を用いる記録材料、転写式ハロゲン化銀感光材料、印刷インク、記録ペン等があり、好ましくはインクジェット方式記録材料、感熱転写型画像記録材料、電子写真方式を用いる記録材料であり、より好ましくはインクジェット方式記録材料である。また、米国特許4,808,501号明細書、特開平6−35182号公報などに記載されているLCDやCCDなどの固体撮像素子で用いられるカラーフィルター、各種繊維の染色の為の染色液にも適用できる。
本発明の黒色インク組成物は、その用途に適した溶解性、熱移動性などの物性を、置換基により調整して使用できる。また、本発明の黒色インク組成物は、用いられる系に応じて均一な溶解状態、乳化分散のような分散された溶解状態、さらには固体分散状態でも使用することができる。
インクジェット記録用黒色インク組成物は、親油性媒体や水性媒体中に色素を溶解及び/又は分散させることによって作製することができる。好ましくは、水性媒体を用いる場合である。
本発明のインクジェット記録方法は、前記インクジェット記録用インクにエネルギーを供与して、公知の受像材料、即ち普通紙、樹脂コート紙、例えば特開平8−169172号公報、同8−27693号公報、同2−276670号公報、同7−276789号公報、同9−323475号公報、特開昭62−238783号公報、特開平10−153989号公報、同10−217473号公報、同10−235995号公報、同10−337947号公報、同10−217597号公報、同10−337947号公報等に記載されているインクジェット専用紙、フィルム、電子写真共用紙、布帛、ガラス、金属、陶磁器等に画像を形成する。
以下、本発明の黒色インク組成物について実施例によって説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<黒色インクの調製>
実施例として用いた構成成分(a)〜(c)の組み合わせを表1に示した。該構成成分(a)として特開2005−220338号公報中の具体的化合物D−1、D−41およびD−48それぞれのLi塩を用いた。該構成成分(b)として特開2005−344071号公報中の具体的化合物2及びその周辺物色素それぞれのLi塩を用いた。該構成成分(c)として国際公開第05/097912号中の具体的化合物1、9、13、21、22、23、24、25、26、27(但し、Li塩、Na塩またはアンモニウム塩)を用いた。更に、黒色インク組成物を調整するための構成成分の単位量(質量)を表2に示した。なお構成成分以外の成分に関する単位量(質量)も表2に示した。具体的な黒色インク組成物の調製を以下に示す。
これらのインクをEPSON社製インクジェットプリンターPM−920のインクカートリッジに装填し、富士フイルム(株)製インクジェットペーパー「画彩」写真仕上げを用いてインクジェット画像を形成した。
1)色相については、λmaxが590nm付近のブロードな色相を目視にて最良、良好及び不良の3段階で評価した。評価結果を下記表に示す。下記表中、Aは色相が最良、Bは良好であったことを示し、Cは色相が不良であったことを示す。
2)印字濃度については、印字直後の濃度をX−rite 310濃度測定機にて測定した。印字濃度が2.5以上のものをA、印字濃度が2.3以上−2.5未満のものをB、印字濃度が2.3未満のものをCとして、三段階で評価した。
3)ブラック色素の画像保存性については、グレー印字サンプルを用いて、以下の評価を行った。画像保存性の評価は、グレー階段状パターンの濃度を、ステータスAフィルターを搭載したX−rite 310濃度測定機を用いて測定し、Dvis=1.0付近の点を基準点として、そこの濃度変化を測定することにより行った。
光堅牢性は、印字直後のパターンSの濃度(Dvis)Ciを測定した後、アトラス社製ウェザーメーターを用い画像にキセノン光(8万5千ルックス)を14日照射した。その後再びパターンSの濃度Cfを測定し色素残存率Cf/Ci×100を求め評価を行った。色素残像率が80%以上の場合をA、70%以上80%未満の場合をB、70%未満の場合をCとした。
熱堅牢性については、80℃、70%RHの条件下に21日間、試料を保存する前後でのパターンSの濃度をX−rite 310にて測定し、色素残存率を求め評価した。色素残像率が90%以上の場合をA、80%以上90%未満の場合をB、80%未満の場合をCとした。
耐オゾン性(O3堅牢性)については、オゾンガス濃度が5ppmに設定されたボックス内に試料を96時間放置し、オゾンガス下放置前後のパターンSの濃度をX−rite 310にて測定し、色素残存率を求め評価した。ボックス内のオゾンガス濃度は、APPLICS製オゾンガスモニター(モデル:OZG−EM−01)を用いて設定した。色素残像率が80%以上の場合をA、70%以上80%未満の場合をB、70%未満の場合をCとした。
4)インクの保存安定性(溶解安定性)に関しては、調製したそれぞれのインクを70℃で1日間放置し、−10℃で1日間放置する繰り返しの操作を10回実施し、平均孔径0.25マイクロメーター(μm)のミクロフィルターで減圧濾過した際に、目視で判断して析出物がない場合を○、析出物がある場合を×とした。
5)ブロンズ現象については、前記画像を形成したフォト光沢紙を、24時間乾燥させた後で、目視にて観察してブロンズ現象発生の有無を評価した。ブロンズ現象が全く確認できなかったものを○、ブロンズ現象発生が確認されたものを×とした。なお、ブロンズ現象が発生すると印字濃度はブロンズ現象がない場合よりも低くなることによっても確認できる。
6)インク吐出安定性評価法
インクの吐出安定性に関しては、以下の方法により行った。
上記印字条件下、A4サイズに編集したSCIDの標準画像No.5を20枚出力した。画像出力後、ノズルチェックパターンを印字させ、Mのチェックパターンを観察して、下記の評価を行った。
ノズルチェックパターンの評価基準:
A:すべてのノズルで不吐出なし
B:不吐出ノズル5個未満
C:不吐出ノズル5個以上
D:不吐出がひどく、ほとんど印字できない
得られた結果を表3に示す。
Claims (17)
- 色素を少なくとも3種以上含有する黒色インク組成物であって、少なくとも以下の構成成分(a)、(b)及び(c)を含むことを特徴とする黒色インク組成物。
(a)下記一般式(1)で表され、スルホ基およびカルボキシル基の総和が分子中3個以上置換されたビスアゾ染料。
(b)水溶媒における可視域吸収スペクトルの吸収極大が440nm〜540nmでかつ半値幅が90nm〜200nmを示し、スルホ基およびカルボキシル基の総和が分子中2個以上置換されたアゾ染料。
(c)テトラキスアゾ染料であって、スルホ基およびカルボキシル基の総和が5個以上であるテトラキスアゾ染料。
- 一般式(1)におけるBが、置換または無置換の複素環基であることを特徴とする請求項1に記載の黒色インク組成物。
- 一般式(2)におけるG、R5、R6が、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、複素環オキシカルボニル基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、複素環オキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アルキル基及びアリール基及び複素環基で置換されたアミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、複素環スルホニルアミノ基、ニトロ基、アルキル及びアリールチオ基、複素環チオ基、アルキル及びアリールスルホニル基、複素環スルホニル基、アルキル及びアリールスルフィニル基、複素環スルフィニル基、スルファモイル基、またはスルホ基を表し、R3およびR4が、それぞれ独立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルまたはアリールスルホニル基またはスルファモイル基(但し、R3およびR4が同時に水素原子であることはない。また、R5とR6、R5とR3あるいはR3とR4がそれぞれ結合して5または6員環を形成しても良い。)を表すことを特徴とする請求項3に記載の黒色インク組成物。
- 構成成分(b)のアゾ染料が下記一般式(4)であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の黒色インク組成物。
(D)nd−Y 一般式(4)
一般式(4)において、Dは互いに共役した1〜5個のアゾ基と、合計で8〜60個のπ電子を有する、2〜6個の芳香族環および複素環より構成される発色団からなる一価の染料を表し、ndは1もしくは2であり、ndが1の時、Yは水素原子を表し、ndが2の時、Yは2価の連結基を表す。Dは更に置換基を有しても良い。 - (b)のアゾ染料が下記一般式(5)で表される染料であることを特徴とする請求項1または6に記載の黒色インク組成物。
- (c)のテトラキスアゾ染料が一般式(7)であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の黒色インク組成物。
- 黒色インク組成物に用いられる構成成分(a)〜(c)の含有するイオン性親水性基の対イオンがリチウムイオンであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の黒色インク組成物。
- 黒色インク組成物に用いられる構成成分(a)〜(c)の総質量比が黒色インク組成物に対して4〜10%であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の黒色インク組成物。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載の黒色インク組成物を含むことを特徴とするインクセット。
- 請求項13に記載されたインクセットを一体的に又は独立に収容することを特徴とするインクカートリッジ。
- 請求項14に記載のインクカートリッジを装填することを特徴とするインクジェットプリンター。
- 請求項13に記載のインクセット又は請求項14に記載のインクカートリッジに含まれる少なくとも一つのインクを受像材料上に吐出させることによって記録することを特徴とするインクジェット記録方法。
- 支持体上に白色無機顔料を含有するインク受容層を有する受像材料上に、請求項13に記載のインクセット又は請求項14に記載のインクカートリッジに含まれる少なくとも一つのインクを吐出させることによって画像形成することを特徴とするインクジェット記録方法。
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