JP2009040773A - ビスベンゾアゾール化合物よりなる蛍光発光剤 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はビスベンゾアゾール化合物に関する。詳しくは有機エレクトロルミネッセンス(EL)材料等に有用な新しいビスベンゾアゾール化合物に関する。
タンらは例えば特許文献1、特許文献2においてベンゾアゾール骨格を有する化合物は内部接合有機EL素子の電子注入、輸送帯域における電子伝達化合物及び発光化合物として、または発光物質をドープしたホスト物質で有用であることを開示している。しかしながら、これらの特許に開示されているベンゾアゾール骨格を有する化合物は強い蛍光を発する点では好ましい化合物であるが、真空蒸着膜の安定性や、電子伝達性においては不十分であり、それ故に素子の安定性が実用にほど遠いものであった。
そこで本発明者は、強い蛍光を発するという優れた特徴があるベンゾアゾール骨格を有する化合物において、素子の安定性の向上を可能とする分子構造を見出すことを目的として研究に取り組んだ。
その結果、ある種の置換基を有するビスベンゾアゾール化合物が、この目的を達成できる分子構造であることを見出した。本発明はその知見に基づきなされたものである。
すなわち本発明の目的は新規化合物である、一般式(I)および(II)で表されるビスベンゾアゾール化合物によって達成された。
すなわち本発明の目的は新規化合物である、一般式(I)および(II)で表されるビスベンゾアゾール化合物によって達成された。
式中、R1〜R7は水素原子または無置換のアルキル基を表わす。lは1ないし4の整数を表わし、aは1を表わす。X1およびX2はアルコキシ基またはジアリールアミノ基を表わし、該ジアリールアミノ基はさらにメチル基で置換されていてもよい。但し、lが3の時、R1〜R7の少なくとも1つは無置換のアルキル基を表わす。Z1およびZ2は酸素原子を表わす。
式中、R8〜R14は水素原子または無置換のアルキル基を表わす。mは1ないし4の整数を表わし、bは1を表わす。Y1およびY2はジアルキルアミノ基またはジアリールアミノ基を表わし、該ジアリールアミノ基はさらにメチル基で置換されていてもよい。Z3およびZ4は酸素原子を表わす。
本発明のビスベンゾアゾール化合物は真空蒸着性に優れ、有機エレクトロルミネッセンス素子において素子安定性と輝度特性に優れた青色発光電子輸送材として機能した。また、青色発光材としてのみならず、ドープ剤を用いて緑色又は赤色に発光させる場合のホスト物質としても有効に働いた。本発明のビスベンゾアゾール化合物が見出されたことによりフルカラーの有機エレクトロルミネッセンス素子の設計が容易になった。
以下、本発明の一般式(I)および(II)で表される化合物について詳しく説明する。一般式(I)および(II)におけるR1〜R14は水素原子または無置換のアルキル基であり、これらについて詳しくは水素原子、または無置換の炭素数1〜12の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基である。
アルキル基について更に詳しく説明すると、メチル、エチル、n−プロピル、n−オクチル、n−ドデシル、2−メトキシエチル、2−フェニルメチル、ベンジル、イソプロピル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、t−アミル、t−オクチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、もしくはシクロヘプチルなどのアルキル基である。
好ましいR1〜R14は水素原子又は炭素数1〜12の無置換のアルキル基である。好ましくは水素原子又は炭素数1〜8の無置換アルキル基である。
一般式(I)におけるX1およびX2は、アルコキシ基またはジアリールアミノ基を表わし、ジアリールアミノ基はさらにメチル基で置換されていてもよい。
X1およびX2は、好ましくは、炭素数1〜6のアルコキシ基または炭素数12〜36のジアリールアミノ基である。
X1およびX2は、更に好ましくは、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシ、n−ヘキシル、イソプロポキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、シクロペンチルオキシ、もしくはシクロヘキシルオキシなどのアルコキシ基、またはジフェニルアミノ、N−(3−メチルフェニル)アニリノ、N−(4−メチルフェニル)アニリノ、ビス(4−メチルフェニル)アミノ、N−ナフチルアニリノ、もしくはジナフチルアミノなどのジアリールアミノ基である。
X1およびX2は、好ましくは、炭素数1〜6のアルコキシ基または炭素数12〜36のジアリールアミノ基である。
X1およびX2は、更に好ましくは、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシ、n−ヘキシル、イソプロポキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、シクロペンチルオキシ、もしくはシクロヘキシルオキシなどのアルコキシ基、またはジフェニルアミノ、N−(3−メチルフェニル)アニリノ、N−(4−メチルフェニル)アニリノ、ビス(4−メチルフェニル)アミノ、N−ナフチルアニリノ、もしくはジナフチルアミノなどのジアリールアミノ基である。
一般式(II)におけるY1およびY2は、ジアルキルアミノ基またはジアリールアミノ基を表わし、ジアリールアミノ基はさらにメチル基で置換されていてもよい。
Y1およびY2は、好ましくは、炭素数2〜16のジアルキルアミノ基、または炭素数12〜36のジアリールアミノ基である。
ジアルキルアミノ基は、更に好ましくは、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジブチルアミノ、ジオクチルアミノ、N−メチルブチルアミノ、ビス(2−メトキシエチル)アミノ、もしくはビス(2−クロロエチル)アミノなどのジアルキルアミノ基である。
ジアリールアミノ基は前記X1およびX2について説明した基と同義の基である。
Y1およびY2は、好ましくは、炭素数2〜16のジアルキルアミノ基、または炭素数12〜36のジアリールアミノ基である。
ジアルキルアミノ基は、更に好ましくは、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジブチルアミノ、ジオクチルアミノ、N−メチルブチルアミノ、ビス(2−メトキシエチル)アミノ、もしくはビス(2−クロロエチル)アミノなどのジアルキルアミノ基である。
ジアリールアミノ基は前記X1およびX2について説明した基と同義の基である。
一般式(I)におけるlは1ないし4の整数である。好ましくは2である。
lが3の整数を表わす時R1〜R7の少なくとも1つは無置換のアルキル基である。
一般式(II)におけるmは1ないし4の整数である。好ましくは2である。
一般式(I)および(II)におけるaおよびbは1である。
次に本発明の一般式(I)および(II)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、(I−12)〜(I−24)、(I−29)〜(I−32)、(II−3)、(II−5)、(II−7)、(II−10)〜(II−14)は参考例として示すものである。
なお、(I−12)〜(I−24)、(I−29)〜(I−32)、(II−3)、(II−5)、(II−7)、(II−10)〜(II−14)は参考例として示すものである。
次に本発明の化合物の合成法について一般式(I)の場合を例として以下説明する。代表的合成法としてlおよびmが1又は2の場合は<スキーム1>の方法、lおよびmが2以上の場合は<スキーム2>の方法が利用できる。lおよびmが2以上で、特に非対称な場合に<スキーム3>の方法が有効である。
一般式(II)の場合も上記と同様の方法にて合成可能である。
本発明の化合物の精製はシリカゲルカラムクロマトグラフィと再結晶法、更に必要なら昇華法により行なわれる。
以下に実施例に基づき本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1(例示化合物(I−3)の合成)
<3>は特開昭56−100,771号記載の方法をもとに合成した。<1>101g(0.52mol)をジメチルホルムアミド(DMF)330mlに溶かし、その中に水酸化ナトリウム40g(1.0mol)を入れ室温下攪拌した。その中に臭化セチル195g(0.64mol)を加え、約80℃に加熱した。約5時間後酢酸エチルで抽出し、後処理を行ない減圧濃縮すると<2>の粗結晶を得た。この<2>にメチルセルソルブ700mlと濃塩酸393mlを加え、約8時間加熱還流し、反応液を室温下に戻すと結晶が析出した。アセトニトリル(600ml)を加えて攪拌分散して吸引濾過することにより、ほぼ純粋な<3>を218g(95%)得ることができた。<3>65.4g(148mmol)を1,4−ベンゼンジカルボン酸クロリド15g(73.9mmol)のNMP(N−メチルピロリドン)溶液(300ml)に加え室温下攪拌した。30分間攪拌後一晩放置すると結晶が析出したので、メタノールを加え結晶を濾別した。
得られた黄色結晶をフラスコにとり、クロルベンゼン200mlとNMP300mlおよびp−トルエンスルホン酸−水和物7.0g(37mmol)を加え外温〜240℃に加熱した。水と若干のクロルベンゼンを除きながら約4時間加熱し、その後一晩室温放置すると結晶が析出した。メタノールを加え、吸引濾過すると白色の結晶が得られた。酢酸エチルで再結晶することにより例示化合物(I−3)を56.4g(84.3%)得ることができた。融点88〜91℃
実施例2(例示化合物(I−4)の合成)
<5>5.0g(33.5mmol)をジメチルホルムアミド(DMF)100mlに溶かし、その中に90%カリウムt−ブトキシド5.0g(40.2mmol)を室温下加えた。30分攪拌後ジメチル硫酸5.1g(40.4mmol)を加えた。1時間攪拌後、酢酸エチルで抽出し後処理後、減圧濃縮し、<6>の粗結晶を得た。この<6>をメタノール100mlに溶かし、濃塩酸10mlを加えて約8時間加熱還流し、反応液を濃縮乾固すると<7>の粗結晶が得られ、酢酸エチルで分散して吸引濾過することにより、ほぼ純粋な<7>を4.4g(75%)得ることができた。<7>4.0g(22.8mmol)と4,4′−ビフェニルジカルボニルクロリド、29g(10.4mmol)のアセトニトリル(50ml)溶液を攪拌し、その中にトリエチルアミン4.6ml(33.2mmol)を滴下した。滴下後約2時間加熱還流し、室温に戻した後水を約50mlを加えて結晶を十分に析出させた。結晶を吸引濾過し、メタノール洗浄および乾燥すると<8>の淡黄色結晶を8.3g(75%)得た。<8>8.0g(16.5mmol)のトルエン(100ml)溶液にp−トルエンスルホン酸水和物9.4g(49.5mmol)を加え、ディーンスターク水除去装置を用いて水を除去しながら約8時間加熱還流した。室温に戻し、析出した結晶を吸引濾過し、飽和重曹水と蒸留水およびテトラヒドロフランで洗浄し乾燥すると例示化合物(I−4)を淡黄色結晶として4.1g(55%)得た。融点300℃以上
実施例3(例示化合物(I−5)の合成)
<9>10g(43.2mmol)を100mlのジメチルアセトアミド(DMAC)100mlに溶かし、その中にカリウムt−ブトキシ6.5g(51.8mmol)を加え約30分間室温下攪拌した。その中にヨードエタン8.1g(51.8ml)を滴下し、しばらく攪拌した。TLCをチェックし<9>の消失を確認したら水を加え酢酸エチルで2回抽出し、水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後濾過し、減圧濃縮すると若干のDMACを含んだ<10>が得られた。この中にメタノール100mlと濃塩酸15ml(0.18mol)を加え、約5時間加熱還流した反応液をそのまま減圧濃縮し、残渣にトルエンとメタノールを加えて再度減圧濃縮した後、得られた結晶に酢酸エチルを加えて攪拌し、結晶を吸引濾過、乾燥することにより<11>を淡黄色結晶として8.9g(76%)得ることができた。4,4′−ビフェニルジカルボニルクロリド2.3g(8.4mmol)のアセトニトリル(100ml)溶液を室温下攪拌し、その中に2−アミノ−4−シクロヘキシル−5−エトキシフェノール塩酸塩<11>5.0g(18.4mmol)を加えた。次にトリエチルアミン3.7ml(26.9mmol)を滴下し、その後約2時間加熱還流した。室温に戻し、水を加えて析出した薄茶色の結晶を吸引濾過し、メタノールで十分に洗浄した。この結晶はアミド体<12>であり、収量は4.3g(75.7%)であった。アミド体<12>4.0g(5.9mmol)と、パラトルエンスルホン酸−水和物3.3g(17.3mmol)のトルエン(100ml)溶液をディーンスターク水除去装置を用いて水を除きながら約16時間加熱還流した。その後室温まで放冷すると、結晶が析出した。結晶を吸引濾過したトルエンで洗浄すると、黄色結晶が得られた。この結晶をビーカーに移し、飽和の炭素水素ナトリウム水溶液を加えて攪拌した再度吸引濾過・水洗浄し、その後乾燥すると、例示化合物(I−5)がやや黄緑がかった淡黄色結晶として2.1g(55%)得られた。融点259〜260℃(テトラヒドロフランより再結晶)。
実施例4(例示化合物(I−6)の合成)
4,4′−ビフェニルジカルボニルクロリド2.3g(8.4mmol)のアセトニトリル(100ml)溶液を室温下攪拌し、その中に2−アミノ−4−シクロヘキシル−5−メトキシフェノール塩酸塩5.0g(19.4mmol)を加えた。次にトリエチルアミン3.7ml(26.9mmol)を滴下し、その後約2時間加熱還流した。室温に戻し、水を加えて析出した薄茶色の結晶を吸引濾過し、メタノールで十分に洗浄した。この結晶はジアミド体であり、収量は4.3g(78%)であった。ジアミド体4.0g(6.2mmol)とp−トルエンスルホン酸−水和物3.3g(17.3mmol)のトルエン(100ml)溶液をDean-Stark装置を用いて水を除きながら約16時間加熱還流した。その後室温まで放冷すると、結晶が析出した。結晶を吸引濾過し、トルエンで洗浄すると、黄色結晶が得られた。この結晶をビーカーに移し、飽和の炭酸水素ナトリウム水溶液を加え攪拌して再度吸引濾過・水洗浄し、その後乾燥すると、例示化合物(I−6)が淡黄色結晶として2.3g(60%)得られた。融点283〜285℃(テトラヒドロフランより再結晶)。
4,4′−ビフェニルジカルボニルクロリド2.3g(8.4mmol)のアセトニトリル(100ml)溶液を室温下攪拌し、その中に2−アミノ−4−シクロヘキシル−5−メトキシフェノール塩酸塩5.0g(19.4mmol)を加えた。次にトリエチルアミン3.7ml(26.9mmol)を滴下し、その後約2時間加熱還流した。室温に戻し、水を加えて析出した薄茶色の結晶を吸引濾過し、メタノールで十分に洗浄した。この結晶はジアミド体であり、収量は4.3g(78%)であった。ジアミド体4.0g(6.2mmol)とp−トルエンスルホン酸−水和物3.3g(17.3mmol)のトルエン(100ml)溶液をDean-Stark装置を用いて水を除きながら約16時間加熱還流した。その後室温まで放冷すると、結晶が析出した。結晶を吸引濾過し、トルエンで洗浄すると、黄色結晶が得られた。この結晶をビーカーに移し、飽和の炭酸水素ナトリウム水溶液を加え攪拌して再度吸引濾過・水洗浄し、その後乾燥すると、例示化合物(I−6)が淡黄色結晶として2.3g(60%)得られた。融点283〜285℃(テトラヒドロフランより再結晶)。
実施例5(例示化合物(I−9)の合成)
4−ヨード安息香酸17.3g(70mmol)をNMP(N−メチルピロリドン)100mlに溶かし、約10℃に氷水にて冷却攪拌した。その中に、塩化チオニル5.9ml(81mmol)滴下し、滴下後約2時間攪拌した。次に反応液中に<13>を15.0g(58mmol)加え、約2時間攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルム抽出を2回行い、合わせた抽出液を水酸化ナトリウムの水溶液(〜pH8)と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濾過・濃縮を行った。NMPを含む濃縮液にトルエン100mlとp−トルエンスルホン酸一水和物2.2g(12mmol)を加え、Dean-Stark装置を用いてトルエンを除きながら脱水した。トルエンの大部分が除かれたら、クロロベンゼンを100ml加え約15時間加熱還流した。反応液に水とクロロホルムを加え、抽出操作を行い、得られた結晶性化合物にメタノールを加えて濾過すると、淡黄褐色の<14>が21.6g(86.1%)得られた。<14>、5g(11.5mmol)、4,4′−ビフェニルジボロン酸1.4g(5.8mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム0.1g(0.087mmol)をフラスコに取り、その中に2Mの炭酸ナトリウム水溶液11.5ml(23mmol)とトルエン80mlを加え、窒素気流下加熱還流した。うまく混合しないためDMF90mlと水30mlを加え、約20時間加熱還流した。反応液を室温に戻し、水を加えると結晶が析出したので濾過し、メタノールで洗浄した。得られた結晶物を更にSoxhlet抽出器を用いてクロロホルム抽出すると例示化合物(I−9)を純粋な結晶として2.7g(61.4%)得ることができた。融点275〜276℃。
参考例1(例示化合物(I−17)の合成)
2−アミノ−5−ニトロフェノール、<15>、12.1g(78.8mmol)のアセトニトリル(100ml)溶液に、室温下4,4′−ビフェニルジカルボン酸クロリド、10.0g(35.8mmol)を加え攪拌した。その中にトリエチルアミン、8.0g(78.8mmol)を滴下し、その後約2時間攪拌した。析出した結晶を濾過し、アセトニトリルで洗浄・乾燥すると、<16>の黄色結晶を17.0g(92.3%)得ることができた。<16>、15.0gにDMI(1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン)200mlとトルエン100mlを加え、更にその中にp−トルエンスルホン酸一水塩、16.6g(87.5mmol)を加え約15時間加熱還流した。加熱還流中、Dean-Stark装置を使って水を除去した。室温に戻した後析出した結晶を濾過・乾燥することにより<17>の黄色粉末結晶を12.1g(76.5%)得た。還元鉄5.8g(105mmol)をイソプロパノール100mlに入れ、その中に塩化アンモニア0.6g(10.5mmol)と水30mlを加えて約30分加熱還流した。加熱還流を一時止め、<17>を5.0g(10.5mmol)反応液に添加し、更にDMF(N,N−ジメチルホルムアミド)を300ml加えた。そして約6時間加熱還流し、約50℃ぐらいに冷やした後セライトを使用して不溶物を濾過した。濾液をエバポレーターで濃縮し、イソプロパノールと水を除去して得られた<18>を含む残渣にヨードエタン50g(320mmol)と炭酸カリウム20g(145mmol)を加え、65〜75℃で約20時間反応した。反応液にクロロホルムと水を加え、セライト濾過後抽出操作を行った。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濾過濃縮すると結晶性の化合物を得た。その中にメタノールを入れかき混ぜた後、吸引濾過することにより、例示化合物(I−17)を主成分とする黄色結晶を3.8g得た。それをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルムにて溶出)で精製し、引き続きテトラヒドロフランで再結晶することにより、純粋な例示化合物(I−17)を2.0g(35.9%)得ることができた。融点232〜233℃。
実施例6(例示化合物(I−27)の合成)
2−アミノ−5−(N−フェニル−N−m−トリルアミノ)フェノール塩酸塩3.3g(10mmol)と4,4′−ビフェニルジカルボニルクロリド1.2g(4.3mmol)を用い、実施例4と同様にして例示化合物(I−27)を2.1g(65%)を得ることができた。融点250〜253℃
2−アミノ−5−(N−フェニル−N−m−トリルアミノ)フェノール塩酸塩3.3g(10mmol)と4,4′−ビフェニルジカルボニルクロリド1.2g(4.3mmol)を用い、実施例4と同様にして例示化合物(I−27)を2.1g(65%)を得ることができた。融点250〜253℃
実施例7(例示化合物(II−2)の合成)
参考例1において2−アミノ−5−ニトロフェノール<15>の代りに2−アミノ−4−ニトロフェノールを用いる以外はほとんど同様にして例示化合物(II−2)を3.5g(全収率18%)得ることができた。融点251〜252℃
参考例1において2−アミノ−5−ニトロフェノール<15>の代りに2−アミノ−4−ニトロフェノールを用いる以外はほとんど同様にして例示化合物(II−2)を3.5g(全収率18%)得ることができた。融点251〜252℃
実施例8(例示化合物(II−4)の合成)
2−アミノ−4−ジフェニルアミノフェノール塩酸塩3.1g(10.0mmol)と4,4′−ビフェニルジカルボニルクロリド1.2g(4.3mmol)を用い、実施例4と同様にして例示化合物(II−4)を2.2g(全収率70%)を得ることができた。融点265〜267℃
2−アミノ−4−ジフェニルアミノフェノール塩酸塩3.1g(10.0mmol)と4,4′−ビフェニルジカルボニルクロリド1.2g(4.3mmol)を用い、実施例4と同様にして例示化合物(II−4)を2.2g(全収率70%)を得ることができた。融点265〜267℃
参考例2(例示化合物(II−5)の合成)
2−アミノ−4−フェノキシフェノール塩酸塩2.4g(10.0mmol)と4,4′−ビフェニルジカルボニルクロリド1.2g(4.3mmol)を用い、実施例4と同様にして例示化合物(II−5)を2.0g(80.0%)を得ることができた。融点280〜283℃
2−アミノ−4−フェノキシフェノール塩酸塩2.4g(10.0mmol)と4,4′−ビフェニルジカルボニルクロリド1.2g(4.3mmol)を用い、実施例4と同様にして例示化合物(II−5)を2.0g(80.0%)を得ることができた。融点280〜283℃
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- 一般式(I)および(II)で表されるビスベンゾアゾール化合物。
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