JP2000178273A - 含窒素7員環構造を有するエチレン誘導体 - Google Patents

含窒素7員環構造を有するエチレン誘導体

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JP2000178273A
JP2000178273A JP11265770A JP26577099A JP2000178273A JP 2000178273 A JP2000178273 A JP 2000178273A JP 11265770 A JP11265770 A JP 11265770A JP 26577099 A JP26577099 A JP 26577099A JP 2000178273 A JP2000178273 A JP 2000178273A
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Tadahisa Sato
忠久 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な含窒素7員環構造を有するエチレン誘
導体を提供する。 【解決手段】 一般式(I)で表される含窒素7員環を
有するエチレン誘導体。 【化1】 (A)はエチレン、ビニレン、o−アリーレン基を表
し、Ar1 、Ar2 はアリール基を表す。R1 、R2
アルキル基、アリール基を表し、R3 はアルキル基、ア
リール基を表す。R4 、R5 はハロゲン原子、アルキル
基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ジ
アルキルアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ
基、ジアリールアミノ基を表す。Ar1 とR1 、Ar2
とR2 は、互いに直接又は間接に結合して環を形成して
もよい。Ar1(R1)C=CH-(CH=CH)m- 、Ar 2(R2)C=CH-(CH=C
H)n- のベンゼン環上の結合位置は、それぞれ2又は3
位、7又は8位である。m、nは0〜2の整数を表し、
p、qは0〜3の整数を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真用感光体並
びに有機電界発光(EL)素子などに用いられる電荷輸
送剤として有用な含窒素7員環構造を有するエチレン誘
導体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式の感光体に主に使用
されていた光導電性材料として、セレン、硫化カドミウ
ム、酸化亜鉛などの無機物質がある。電子写真法におい
て感光体に要求される基本的な特性としては、(1)暗
所で適当な位置に帯電できること、(2)暗所において
電荷の逸散が少ないこと、(3)光照射によって速やか
に電荷を逸脱せしめうることなどがあげられる。前記無
機物質を光導電性材料として用いた感光体は、多くの長
所を持っていると同時にさまざまな欠点を有している。
例えば、広く用いられるセレンは、前記(1)〜(3)
の条件は十分に満足するが、製造する条件がむずかし
く、製造コストが高くなり、可撓性がなく、ベルト状に
加工することがむずかしく、熱や機械的の衝撃に鋭敏な
ため取扱いに注意を要するなどの欠点もある。硫化カド
ミウムや酸化亜鉛は、結合剤としての樹脂に分散させて
感光体として用いられているが、平滑性、硬度、引張り
強度、耐摩擦性などの機械的な欠点があるためにそのま
までは反復して使用することができない。
【0003】近年、これら無機物質の欠点を解決するた
めにいろいろの有機物質を用いた電子写真用感光体が提
案され、実用化されているものもある。これまで提案さ
れている有機物質を用いた感光体としては、例えば、ポ
リ−N−ビニルカルバゾールと2,4,7−トリニトロ
フルオレン−9−オンとからなる感光体(米国特許第
3,484,237号)、ポリ−N−ビニルカルバゾー
ルをピリリウム塩系色素で増感したもの(特公昭48−
25658号)、有機顔料を主成分とする感光体(特開
昭47−37543号)、染料と樹脂とからなる共晶錯
体を主成分とする感光体(特開昭47−10735
号)、ヒドラゾン系化合物を主成分とする感光体(特開
昭57−101844号、同54−150128号)、
芳香族三級アミン系化合物を主成分とする感光体(特公
昭58−32372号)、および、スチルベン系化合物
を主成分とする感光体(特開昭58−198043号)
などがある。これらの感光体は優れた特性を有するもの
であり、実用的にも価値が高いと思われるものである
が、電子写真法において、感光体に対する上記のような
種々の要求を考慮すると、まだ、十分に満足していると
は言えない。そこで、有機物質を用いた電子写真用感光
体の研究は現在でも盛んに行われており、最近、公開さ
れた特許出願では、新規なヒドラゾン化合物(特開平8
−143550号)やカルバゾール系スチルベン化合物
(特開平8−59615号、同9−295969号)お
よび三置換エチレン系化合物(特開昭63−22566
0号、特開平5−181292号、同9−59256
号、同10−59952号)などが開示されている。
【0004】バンスライクおよびタンらは例えば米国特
許第4,539,507号、同第4,720,432
号、特開平5−234,681号においてフェニル基、
フェニレン基、又はビフェニレン基を含む芳香第三級ア
ミンを内部接合有機EL装置の正孔注入・輸送帯域に使
用すると光出力の安定性が向上し、それによって動作寿
命が延びることを明らかにした。その後更なる光出力の
安定性を計るためにこの正孔注入輸送帯域に用いる芳香
族第三級アミンの改良は多くの研究者により試みられ、
多くの特許出願および学術文献への報告がなされてい
る。その例をあげればビフェニル系の三級アミンに関し
てJapanese Journal ofAppli
ed Physics,27,L269(1988)、
特開昭59−194393号、Appl.Phys.L
ett.66,2679(1995)、特開平5−23
4681号、同7−331238号、同8−48656
号、およびWO95/09147号など、スダーバース
ト系の三級アミンに関して、Appl.Phys.Le
tt.65,807(1994)、特公平7−1109
40号などがある。しかしながらこれまで公知の化合物
は、その性能が十分とはいえず、更なる改良が望まれて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は電
子写真用感光体、有機電界発光(EL)素子などに用い
られる新規な化合物を提供することを目的とする。さら
に本発明は電子写真用感光体並びに有機電界発光(E
L)素子に用いられ、優れた電荷輸送能や、保存安定性
を示す新規なエチレン誘導体を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意検討した
結果、分子内に特定の含窒素7員環構造を有するエチレ
ン誘導体が、電荷輸送能や保存安定性が高く、上記目的
を満足することを見い出し、この知見に基づき本発明を
なすに至った。
【0007】すなわち本発明は一般式(I)で表される
含窒素7員環構造を有するエチレン誘導体、
【0008】
【化2】
【0009】(式中、(A)はエチレン、ビニレンまた
はo−アリーレン基を表し、Ar1およびAr2 はアリ
ール基を表す。R1 およびR2 はアルキル基またはアリ
ール基を表し、R3 はアルキル基またはアリール基を表
す。R4 およびR5 はハロゲン原子、アルキル基、アリ
ール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ジアルキル
アミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基又はジ
アリールアミノ基を表す。Ar1 とR1 、およびAr2
とR2 は、互いに直接または間接に結合して環を形成し
てもよい。Ar1(R1)C=CH-(CH=CH)m- 、およびAr2(R2)C=C
H-(CH=CH)n- のベンゼン環上の結合位置は、それぞれ2
または3位、および7または8位である。mおよびnは
0ないし2の整数を表し、pおよびqは0ないし3の整
数を表す。)を提供するものである。なお、本発明にお
いて、上記一般式(I)中の(A)、Ar1 、Ar2
およびR1 〜R5 が示すそれぞれの基は、以下の説明か
ら明らかなように無置換のものだけでなく、さらに置換
基で置換されたものも包含する意味である。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、一般式(I)における
(A)、Ar1 、Ar2 、R1 〜R5 、m、n、pおよ
びqについて説明する。
【0011】(A)は置換又は無置換のエチレン、ビニ
レンまたはo−アリーレン基を表すが、その具体例(無
置換の基の例で示す)を示せば、例えば下記の基であ
る。
【0012】
【化3】
【0013】(A)が置換基を有する場合、好ましい置
換基は後述するR4 およびR5 と同義の基である。
【0014】好ましい(A)は置換もしくは無置換のビ
ニレンまたはo−フェニレン基であり、特に好ましくは
無置換又はアルキル基置換のo−フェニレン基である。
【0015】Ar1 およびAr2 は置換又は無置換のア
リール基を表すが、詳しくは置換もしくは無置換のフェ
ニル、ナフチル、フェナントレニル又はピレニル基など
を表す。Ar1 およびAr2 が置換基を有する場合、好
ましい置換基は後述するR4およびR5 と同義の基であ
る。好ましいAr1 およびAr2 は置換もしくは無置換
のフェニル基であり、特に好ましくは無置換もしくはア
ルキル基置換フェニル基である。
【0016】R1 およびR2 は置換もしくは無置換の、
アルキルまたはアリール基を表すが、炭素数1〜20の
直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数6〜36のア
リール基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基、炭素
数6〜12のアリール基がより好ましい。無置換の場合
を具体的に示せば、メチル、エチル、イソプロピル、n
−ブチル、t−ブチル、n−ドデシル、シクロペンチル
もしくはシクロヘキシルなどのアルキル基、フェニル、
ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、ピレニ
ル、ナフタセニル、ペンタセニルもしくはペンタフェニ
ルなどのアリール基である。これらが置換基を有する場
合、好ましい置換基は後述するR4 およびR5 が有する
ことができる置換基と同義の基である。
【0017】R3 は置換もしくは無置換のアルキル基ま
たはアリール基を表すが、具体的には前記R1 およびR
2 で示したアルキル基およびアリール基と同義の基であ
る。R3 として好ましくは炭素数1〜12の無置換のア
ルキル基または炭素数6〜12の無置換のアリール基で
ある。
【0018】R4 およびR5 はハロゲン原子、置換もし
くは無置換のアルキル基、アルケニル基、アリール基、
アルコキシ基、アリールオキシ基、ジアルキルアミノ
基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、又はジアリ
ールアミノ基を表すが、詳しくは、フッ素、塩素、臭素
もしくはヨウ素のハロゲン原子、無置換の基を例にとっ
て言えば炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20
のアルケニル基、炭素数6〜36のアリール基、炭素数
1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜36のアリールオ
キシ基、炭素数2〜20のジアルキルアミノ基、炭素数
7〜42のN−アルキル−N−アリールアミノ基又は炭
素数12〜48のジアリールアミノ基が好ましい。
【0019】ハロゲン原子以外の場合をより具体的に示
せば、メチル、エチル、イソプロピル、n−ブチル、t
−ブチル、n−ドデシル、もしくはシクロヘキシル、な
どのアルキル基、ビニル、2−フェニル−1−プロペン
−1−イル、2,2−ジフェニルエテニルなどのアルケ
ニル基、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナ
ントレニル、ピレニル、ナフタセニル、ペンタセニルも
しくはペンタフェニルなどのアリール基、メトキシ、エ
トキシ、イソプロポキシ、n−ヘキシルオキシ、シクロ
ヘキシルオキシ、オクチルオキシ、もしくはドデシルオ
キシなどのアルコキシル基、フェノキシ、ナフトキシ、
アントラセノキシ、もしくはペンタセノキシなどのアリ
ールオキシ基、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジブ
チルアミノ、ジオクチルアミノもしくはN−エチル−N
−ブチルアミノなどのジアルキルアミノ基、N−メチル
−N−フェニルアミノ、N−エチル−N−フェニルアミ
ノ、N−イソプロピル−N−(3−メチルフェニル)ア
ミノ、N−メチル−N−(1−ナフチル)アミノ、もし
くはN−ブチル−N−(1−ナフタセニル)アミノなど
のN−アルキル−N−アリールアミノ基、又は、ジフェ
ニルアミノ、N−フェニル−N−(1−ナフチル)アミ
ノ、N−(1−ナフチル)−N−(1−ナフチル)アミ
ノ、N−フェニル−N−(1−アントラセニル)アミ
ノ、もしくはN−(1−アントラセニル)−N−(1−
フェナントレニル)アミノなどのジアリールアミノ基で
ある。
【0020】これらの基が置換基を有する場合、その置
換基としてはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、
ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カル
ボキシ基、スルホ基、アミノ基、アルコキシ基、アリー
ルオキシ基、アシルアミノ基、アルキルアミノ基、アニ
リノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキ
ルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミ
ノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモ
イル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基、ヘテ
ロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイル
オキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル
アミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル
基、ホスホニル基、アリールオキシカルボニル基、アシ
ル基、シリル基又はアゾリル基があげられる。
【0021】R4 およびR5 について好ましくはハロゲ
ン原子、アルキル基、アルコキシ基、ジアルキルアミノ
基又はジアリールアミノ基であり、特に好ましくは、ア
ルキル基又はジアルキルアミノ基である。
【0022】Ar1 とR1 、およびAr2 とR2 は、互
いに直接または間接に結合して環を形成してもよいが、
好ましい環員数は5ないし7である。
【0023】Ar1(R1)C=CH-(CH=CH)m- 、およびAr2(R2)C
=CH-(CH=CH)n- のベンゼン環上の結合位置は、それぞれ
2または3位、および7または8位であるが、好ましく
は2位および8位である。
【0024】mおよびnは0ないし2の整数を表し、p
およびqは0ないし3の整数を表すが、mおよびnは0
又は1が好ましく、mおよびnは0がよりが好ましい。
pおよびqは0または1が好ましく、両方とも0がより
好ましい。
【0025】次に本発明の一般式(I)で表される化合
物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定され
るものではない。
【0026】
【化4】
【0027】
【化5】
【0028】
【化6】
【0029】
【化7】
【0030】
【化8】
【0031】
【化9】
【0032】次に本発明の化合物の合成法について以下
説明する。代表的合成法を(スキーム1)に示した。
【0033】
【化10】
【0034】(スキーム1)における〔1〕から
〔2〕、〔2〕から一般式(I)で表される化合物を形
成する反応(二重結合形式反応)はWittig−Ho
rner−Emmons反応として有名であり、通常エ
タノール、トリエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの溶媒中で、塩
基としてはナトリウムやカリウムアルコキシド、水素化
ナトリウム又はナトリウムアミドなどを用いて反応は行
われる(「新実験化学講座」第14−(I)巻、238
頁、1977、丸善(株))。アルデヒド化合物とホス
ホン酸エステル化合物の反応は、好ましくは反応モル比
1:0.5〜1:1.5の範囲で、反応温度−10〜1
00℃、反応時間0.5〜48時間で行われるが、これ
に限定されるものではない。〔1〕の合成は、B.Re
nfroe,C.Harrington,G.R.Pr
octor,”The Chemistry of H
eterocyclic Compounds”,Vo
l.43、Part 1、1984、John Wil
ey & Sons Inc.に記載の方法を参考にし
て行うことができる。
【0035】
【実施例】以下に実施例に基づき本発明を説明するが、
本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものでは
ない。
【0036】実施例1(例示化合物(1)の合成) 2,8−ジホルミル−5−エチル−5H−ジベンズ
〔d,f〕アゼピン6.4g(23.0mmol)とジ
フェニルメチルホスホン酸ジエチル15.2g(50.
0mmol)のジメチルスルホキシド(DMSO)(7
0ml)溶液に95%カリウムt−ブトキシド6.0g
(50.0mmol)を加えた。室温下約10時間撹拌
し、反応液に水を加え、クロロホルム抽出操作を行な
い、抽出液を濃縮し、カラムクロマトグラフィで精製す
ることにより、例示化合物(1)を白色結晶として9.
3g(収率70%)得ることができた。融点173〜1
76℃。
【0037】実施例2(例示化合物(2)の合成) 5H−ジベンズ〔a,d〕ジクロペプテン−5−オン1
0.0g(48.5mmol)をメタノールとテトラヒ
ドロフラン(THF)の混合溶媒に溶かし、その中にN
aBH41.0g(26.4mmol)を少しずつ加え
た。約2時間撹拌後水を加え酢酸エチルで抽出操作を行
い、抽出液を濃縮してメタノールで再結晶することによ
り、5−ヒドロキシ−5H−ジベンズ〔a,d〕シクロ
ヘプテン9.6g(収率95%)を得た。5−ヒドロキ
シ−5H−ジベンズ〔a,d〕シクロヘプテン9.0g
(43.2mmol)とアセチルブロミド50mlを混
合し、加熱還流を約30分行い、その後、過剰のアセチ
ルブロミドを減圧留去し、残留物に亜リン酸トリエチル
70g(421mmol)を加え徐々に150℃(外
温)まで加熱した。副生するブロモエタンを系外に除き
ながら約2.5時間加熱した。その後過剰の亜リン酸ト
リエチルを減圧留去し、残留物に水と酢酸エチルを加え
抽出操作を行い、抽出液を減圧濃縮しシリカゲルカラム
クロマトグラフィで精製することにより、5H−ジベン
ズ〔a,d〕シクロヘプテニルホスホネート11.3g
(収率80%)を得た。5H−ジベンズ〔a,d〕シク
ロヘプテニルホスホネート10.0g(30.5mmo
l)と2,8−ジホルミル−5−n−ブチル−5H−ジ
ベンズ〔d,f〕アゼピン4.2g(13.9mmo
l)のDMSO(100ml)溶液にカリウムt−ブト
キシド3.6g(30.5mmol)を加えた。以下実
施例1と同様の操作により、例示化合物(2)を白色結
晶として6.5g(収率72%)得ることができた。融
点180〜183℃。
【0038】実施例3(例示化合物(3)の合成) トリベンゾシクロヘプタトリエノンから実施例2と同様
にして5−ヒドロキシ−5H−トリベンズ〔a,d,
f〕シクロヘプテンを合成し、そのブロム化、ホスホネ
ート化により、5H−トリベンゾ〔a,d,f〕シクロ
ヘプテニルホスホネートを含有率75%で合成すること
ができた。このホスホネートと実施例2と同様にして
2,8−ジホルミル−5−エチル−5H−ジベンズ
〔d,f〕アゼピンを反応させることにより例示化合物
(3)を白色結晶として収率71%で得ることができ
た。融点190〜192℃。
【0039】実施例4(例示化合物(13)の合成) 実施例1と同様にして2,8−ジホルミル−10,11
−ジヒドロ−5−エチル−5H−ジベンズ〔d,f〕ア
ゼピンと4−メチルジフェニルメチルホスホン酸ジエチ
ルを反応させることにより例示化合物(16)を含有率
68%で得ることができた。融点135〜138℃。
【0040】実施例5(例示化合物(14)の合成) 実施例3と同様にしてトリベンゾシクロヘプタトリエノ
ンから5H−トリベンゾ〔a,d,f〕シクロヘプテニ
ルホスホネートを合成し、それと5−ブチル−2,8−
ジホルミル−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ
〔d,f〕アゼピンを反応させることにより例示化合物
(14)を白色結晶として収率70%で得ることができ
た。融点178〜181℃。
【0041】実施例6(例示化合物(21)の合成) 実施例1と同様にして2,8−ジホルミル−5−フェニ
ル−5H−ジベンズ〔d,f〕アゼピンと4,4’−ジ
メチルジフェニルメチルホスホン酸ジエチルを反応させ
ることにより例示化合物(21)を収率65%で得るこ
とができた。融点125〜128℃。
【0042】
【発明の効果】本発明による新規な含窒素7員環構造を
有するエチレン誘導体は電荷輸送能や保存安定性に優
れ、電子写真感光体又は有機電界発光(EL)素子用材
料に用いることにより、それらの性能を改良するのに効
果がある。特に本発明の化合物は電子写真感光体に用い
た時に高性能の感光体を与え、その性能を大幅に向上さ
せた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // H05B 33/22 H05B 33/22 B D

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で表される含窒素7員環構
    造を有するエチレン誘導体。 【化1】 (式中、(A)はエチレン、ビニレンまたはo−アリー
    レン基を表し、Ar1およびAr2 はアリール基を表
    す。R1 およびR2 はアルキル基またはアリール基を表
    し、R3 はアルキル基またはアリール基を表す。R4
    よびR5 はハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ア
    ルコキシ基、アリールオキシ基、ジアルキルアミノ基、
    N−アルキル−N−アリールアミノ基又はジアリールア
    ミノ基を表す。Ar1 とR1 、およびAr2 とR2 は、
    互いに直接または間接に結合して環を形成してもよい。
    Ar1(R1)C=CH-(CH=CH)m- 、およびAr2(R2)C=CH-(CH=CH)n
    - のベンゼン環上の結合位置は、それぞれ2または3
    位、および7または8位である。mおよびnは0ないし
    2の整数を表し、pおよびqは0ないし3の整数を表
    す。)
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JP11265770A Pending JP2000178273A (ja) 1998-10-07 1999-09-20 含窒素7員環構造を有するエチレン誘導体

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