JP2009039823A - 自動工具交換装置のロック機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】 切削油の流入を防止可能で、かつ構造が簡易な自動工具交換装置のロック機構を提供する。
【解決手段】 出力シャフト2の先端部側に非貫通のスライド穴2bを形成し、このスライド穴2bにスライドピン21を、出力シャフト2とは独立して進退可能に、かつ、出力シャフト2がアンロック工程Sまで後退した時点でロックピン31と当接するように配設する。出力シャフト2がアンロック工程Sまで後退すると、ロックピン31の基端部31bがロックディスク22に当接してロックピン31が後退不可能となり、チャンジャアーム3による工具ホルダHの把持がロックされる。
【選択図】 図3

Description

この発明は、自動工具交換装置(ATC:Automatic Tool Changer)に関し、特に、チャンジャアームによる工具ホルダの把持をロックし、さらにはアンロック(開放)するロック機構に関する。
自動工具交換装置のロック機構として、次のようなもの知られている(例えば、特許文献1参照。)。すなわち、チャンジャアーム内にロック部材が進退可能に配設され、このロック部材が前進して工具ホルダをチャンジャアームと挟持した状態でロック部材の進退動がロックされることで、チャンジャアームによる工具ホルダの把持がロックされる。さらに、ロック部材のロックを解除してロック部材を後退可能にすることで、チャンジャアームによる工具ホルダの把持がアンロックされるものである。また、チャンジャアームは出力シャフトの一端部に配設され、出力シャフトの軸方向の進退動や軸中心の回転(回動)に伴ってチャンジャアームが進退動(往復動)、回転するが、このような出力シャフトの動きに伴ってロック部材の進退動を制御するロック機構が知られている。
このロック機構は、図9に示すように、ATC本体の本体ケース101に、出力シャフト102が軸方向に進退自在および軸中心に回転自在に配設されている。この出力シャフト102の先端部にはチャンジャアーム103が配設され、チャンジャアーム103内には、ロックピン(ロック部材)104が進退可能に配設されている。すなわち、ロックピン104は、スプリング105によって常に把持部103a側に押圧され、図10に示すように、先端部104aが把持部103a側に突出し、把持部103aで把持された工具ホルダHを把持部103aと挟持するようになっている。また、スプリング105に抗してロックピン104を出力シャフト102側に押圧することで、ロックピン104の基端部104bが後述する第1のガイド穴102a側に突出する(後退する)ようになっている。
一方、出力シャフト102は一体で真っ直ぐに延び、カムシャフト106に配設されたシフトカム107の回転に伴って軸方向に進退動し、同じくカムシャフト106に配設された旋回カム(図示せず)の回転に伴って軸中心に回転するようになっている。さらに、出力シャフト102内には、同軸上に延びる棒状のガイドロッド108が軸方向に進退自在(スライド自在)に配設され、ガイドロッド108の下端部(カムシャフト106側の端部)には、ストッパー109が取り付けられている。このストッパー109は、本体ケース101のガイドシリンダ101a内にスライド(上下動)自在に配設され、ガイドシリンダ101aの上端部にストッパー109が当ることで、ガイドロッド108の上死点(前進端)が規制されるようになっている。また、出力シャフト102の下端部とストッパー109と間には所定の隙間Dが設けられ、これにより出力シャフト102とガイドロッド108とが独立して進退自在となっている。
さらに、出力シャフト102の先端部内には、開放端側に位置して大口径の第1のガイド穴102aと、この第1のガイド穴102aと連通する小口径の第2のガイド穴102bとが形成されている。また、ガイドロッド108の先端部にロックディスク110が取り付けられ、このロックディスク110が第1のガイド穴102aに配置された状態で、ロックディスク110と第2のガイド穴102bとの間にスプリング111が配設されている。
そして、出力シャフト102が上死点に位置した(最も前進した)状態では、図9に示すように、ガイドロッド108のストッパー109がガイドシリンダ101aの上端部に当たり、ロックピン104の基端部104bとロックディスク110との間に隙間が形成されるようになっている。すなわち、ロックピン104を出力シャフト102側に後退させられるようになっており、これにより、工具ホルダHの着脱が可能、つまりチャンジャアーム103による工具ホルダHの把持がアンロック状態となっている。一方、この状態から出力シャフト102が後退を開始し、ロックピン104の基端部104bがロックディスク110に当るまでは、ガイドロッド108が停止したまま出力シャフト102のみが後退する。そして、基端部104bがロックディスク110に当った時点で、図11に示すように、出力シャフト102の後退に伴って、基端部104bによってロックディスク110が下方に押されて、ガイドロッド108が後退するようになっている。このような状態では、基端部104bがロックディスク110に当接しているため、ロックピン104が後退不可能となり(進退動がロックされ)、上記のような把持部103aとによる工具ホルダHの挟持がロックされる。つまり、チャンジャアーム103による工具ホルダHの把持がロックされるものである。
特開平11−254261号公報
ところで、出力シャフトのストローク(進退工程)は、自動工具交換装置が配設される工作機械などによって異なるが、一般に100mm程度以上であり、さらに、シフトカムや旋回カムの配置などを考慮すると、出力シャフトは長いものとなる。そして、上記のようなロック機構では、長尺の出力シャフト102の全長にわたって、ガイドロッド108を進退自在に配設するための細長い貫通孔を精度高く加工、形成しなければならないが、このような加工は、多くの時間と労力とを要する。しかも、出力シャフト102に貫通孔が形成されているため、工具ホルダHなどに付着した切削油が、チャンジャアーム103側の開口から入り込み、貫通孔を通って本体ケース101(ATC本体)内に流入してしまう。また、ガイドロッド108の上死点を規制するためのガイドシリンダ101aを要し、しかも、ストッパー109をガイドシリンダ101a内に配設した状態でガイドロッド108や出力シャフト102などを配設しなければならない。このように従来のロック機構では、切削油が流入し、しかも構造(構成)が複雑で、組み付けにも多くの時間と労力とを要する。
そこでこの発明は、切削油の流入を防止可能で、かつ構造が簡易な自動工具交換装置のロック機構を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、出力シャフトの先端部にチャンジャアームが配設され、このチャンジャアームにロック部材が進退可能に配設され、前記出力シャフトの軸方向の進退動に伴って、前記ロック部材が後退不可能となって前記チャンジャアームによる工具ホルダの把持がロックされ、さらに、前記出力シャフトの軸方向の進退動に伴って、前記ロック部材が後退可能となって前記チャンジャアームによる工具ホルダの把持がアンロックされる自動工具交換装置のロック機構であって、前記出力シャフトの先端部側に、軸方向に延びる非貫通のスライド穴が形成され、このスライド穴にスライド部材が、前記出力シャフトとは独立して進退可能に、かつ、前記出力シャフトが所定の位置まで進退動した時点で前記ロック部材と当接し、あるいはこの当接が解除されるように配設され、前記出力シャフトが所定の位置まで進退動した時点で、前記ロック部材が前記スライド部材に当接して後退不可能となり、前記出力シャフトが所定の位置まで進退動した時点で、前記スライド部材への当接が解除されて前記ロック部材が後退可能となることを特徴とする。
この発明によれば、出力シャフトが所定の位置まで進退動すると、ロック部材がスライド部材に当接して後退不可能となり、チャンジャアームによる工具ホルダの把持がロックされる。また、出力シャフトが所定の位置まで進退動(退進動)すると、スライド部材への当接が解除されてロック部材が後退可能となり、チャンジャアームによる工具ホルダの把持がアンロックされる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の自動工具交換装置のロック機構において、前記スライド部材が、前記ロック部材と当接した時点で前記出力シャフトの進退動に伴って進退動し、前記当接が解除された時点で前記出力シャフトに伴う進退動が停止するように配設されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の自動工具交換装置のロック機構において、前記スライド部材が所定の位置以上進退動しないように規制する規制手段を前記出力シャフトの先端部側に備え、この規制手段による規制によって前記ロック部材が前記スライド部材に当接し、あるいはこの当接が解除されることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、出力シャフトの先端部側に非貫通(行き止り状)のスライド穴が形成されているため、このスライド穴から切削油などがATC本体内に流入するのを防止することが可能となる。しかも、出力シャフトの全長にわたって細長い貫通孔を加工する場合に比べて、加工が容易となる。また、このスライド穴にスライド部材が進退可能に配設され、このスライド部材によってロック部材の進退動が制御されるようになっている。つまり、出力シャフトの先端部側においてロック部材の進退動が制御されるようになっており、出力シャフトの後端部側(ATC本体側)はロック機構と切り離されている。このため、従来のガイドシリンダなどの特別な構造をATC本体側に設ける必要がなく、構造が簡易になるとともに、組み付けも容易となる。
請求項2に記載の発明によれば、スライド部材がロック部材と当接した時点、つまりチャンジャアームによる工具ホルダの把持がロックされた時点で、スライド部材が出力シャフトとともに進退動し、アンロックされた時点でその追従が停止する。このため、工具ホルダの把持がロックされている間は、出力シャフトとスライド部材とが一体的に進退動し、占有スペースが削減される。
請求項3に記載の発明によれば、規制手段によってスライド部材の進退動、さらにはロック部材の進退動が制御され、規制手段が出力シャフトの先端部側に備えられているため、出力シャフトの後端部側(ATC本体側)の構造を簡易化することができる。
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施の形態に係る自動工具交換装置のロック機構を示す断面図である。この自動工具交換装置は、ロック機構を除いて通常の自動工具交換装置と同等の構成であり、主として、ATC本体1と、出力シャフト2と、チャンジャアーム3とを備えている。
ATC本体1の本体ケース11内には、カムシャフト12が回転自在に配設され、このカムシャフト12にシフトカム13と旋回カム(図示せず)とが配設されている。また、シフトカム13の外周にはウォームギア13aが形成され、このウォームギア13aがウォームシャフト14と噛み合っている。そして、モータ(図示せず)によってウォームシャフト14が駆動されると、その駆動力がシフトカム13に伝達され、カムシャフト12および旋回カムが回転するようになっている。
シフトカム13の盤面には、環状のカム溝13bが形成され、このカム溝13bの環状の輪郭であるカム曲線は、出力シャフト2が後述する所定のタイミングで進退動するように設定されている。このカム溝13bに、レバー15の基端側カムフォロア15aが摺動可能に挿入され、レバー15の先端側カムフォロア15bが出力シャフト2のシフト溝2aに装着されている。そして、シフトカム13が回転すると、基端側カムフォロア15aがカム溝13bに沿って(従って)摺動し、レバー軸15cを軸にして先端側カムフォロア15bが上下動(揺動)する。この上下動に伴って、出力シャフト2(チャンジャアーム3)が上下方向に往復動(進退動)するものである。
また、図示していない出力シャフト2の後端部側(カムシャフト12側)にはカムフォロアが配設され、このカムフォロアと噛み合うように旋回カムが配設されている。そして、旋回カムが回転することによって、カムフォロアを介して出力シャフト2(チャンジャアーム3)が回転するようになっている。このようなチャンジャアーム3の往復動および回転のタイミング(作動タイミング)については後述する。
チャンジャアーム3は、出力シャフト2の先端部に配設され、図2に示すように、内側が円弧状に形成された把持部3aが両端部に設けられている。このチャンジャアーム3の両端部内には、ロックピン(ロック部材)31が進退可能に配設されている。すなわち、スプリング32によって常に把持部3a側に押圧され、先端部31aが把持部3a側に突出し、把持部3aで把持された工具ホルダHを把持部3aと挟持するように配設されている。また、スプリング32に抗してロックピン31を出力シャフト2側に押圧することで、基端部31bが後述する出力シャフト2の第1のガイド穴2c側に突出する(後退する)ようになっている。
出力シャフト2の先端部側には、軸方向に延びる非貫通(行き止り状)のスライド穴2bが形成され、このスライド穴2bにスライドピン(スライド部材)21が、出力シャフト2とは独立して進退(スライド)可能に配設されている。ここで、スライド穴2bの長さは、スライドピン21のスライド長を考慮してスライドピン21を支持、ガイドするのに適した長さであればよく、例えば、出力シャフト2の全長の1/3程度となっている。このスライド穴2bと連通して、図3に示すように、出力シャフト2の先端部内には、開放端側に位置して大口径の第1のガイド穴2cと、この第1のガイド穴2cの下方に位置する小口径の第2のガイド穴2dとが形成されている。
また、スライドピン21の先端部(チャンジャアーム3側)には、駒型のロックディスク22が取り付けられている。このロックディスク22の下部には、後述するようにしてロックピン31の基端部31bと当接するテーパ部22aが形成され、さらにテーパ部22aの上側に小径の窪み22bが形成されている。このようなロックディスク22が第1のガイド穴2cに配置された状態で、ロックディスク22と第2のガイド穴2dとの間にスプリング23が配設されている。
さらに、スライドピン21の後端部(基端部)側には、サポートリング24が取り付けられている。すなわち、スライドピン21の後端部に、軸方向に垂直な横孔21aが形成され、この横孔21aにサポートピン25が挿入されている。そして、図4に示すように、サポートピン25の両端部が、サポートリング24の挿入孔24aに挿入された状態で止めネジ26で固定され、サポートリング24が取り付けられている。このサポートリング24の内径は、出力シャフト2の外径よりもやや大きく設定され、サポートリング24内を出力シャフト2がスライド(摺動)自在となり、これによりスライドピン21が出力シャフト2とは独立してスライド可能となっている。また、サポートリング24の上下面から位置決めネジ27が締め付けられ、後述するように、この位置決めネジ27とガイドストッパー4とによって規制手段を構成するようになっている。
一方、出力シャフト2には、サポートリング24の近傍、つまりスライドピン21の後端部側に、図5に示すように、軸方向に垂直なガイド横孔2eが形成されている。このガイド横孔2eの開口断面は、軸方向に長い長孔形であり、このガイド横孔2eにサポートピン25が挿入された状態でサポートリング24が取り付けられている。そして、サポートピン25がガイド横孔2eに沿って軸方向にスライド自在となっており、そのスライド自在な長さ(隙間)Yが後述するアンロック工程S以上となるように、ガイド横孔2eの軸方向の長さが設定されている。
また、出力シャフト2の先端部側、具体的にはガイド横孔2e近傍から本体ケース11側に、図3に示すようなガイドストッパー4が配設されている。このガイドストッパー4は、筒状のガイドポスト41と円盤状のストッパー42とを備え、本体ケース11には、出力シャフト2をATC本体1内に導くための筒状のシャフト口11aが、上方に突出するように設けられている。そして、ガイドポスト41内にサポートリング24が位置した状態で、ガイドポスト41の下端部が本体ケース11のシャフト口11aに取り付けられている。このガイドポスト41の上端面にストッパー42が取り付けられ、ストッパー42の内径は出力シャフト2の外径よりもやや大きく、かつ、位置決めネジ27がストッパー42の下面下に位置するように設定されている。そして、位置決めネジ27がストッパー42の下面に当接することで、スライドピン21がそれ以上前進(所定の位置以上進退動)しないように規制される。このように、位置決めネジ27とガイドストッパー4とによって規制手段が構成されている。
また、ストッパー42の内周側には、出力シャフト2の外周をシールする第1のオイルシール5が配設され、チャンジャアーム3側からの切削油などが、出力シャフト2の外周を伝わってATC本体1内に流入しないようになっている。さらに、シャフト口11aの内側には、出力シャフト2の外周をシールする第2のオイルシール6が配設され、スライド穴2bおよびガイド横孔2eを介して入り込んだ切削油などが、出力シャフト2の外周を伝わってATC本体1内に流入しないようになっている。
このようなガイドストッパー4によってスライドピン21が最上位(上死点)に位置し、出力シャフト2が上死点に位置した状態で、サポートピン25の上側にガイド横孔2eとの隙間Yが形成され、さらに、ロックピン31の基端部31bとロックディスク22のテーパ部22aとの間に、垂直方向の隙間がアンロック工程Sとして形成されるように、規制位置や各要素の形状、寸法が設定されている。これにより、ロックピン31がアンロック工程Sだけ後退すると、その基端部31bがロックディスク22のテーパ部22aに当接するようになっている。また、このように出力シャフト2が上死点に位置した状態では、ロックピン31の基端部31bがロックディスク22の窪み22bに対向し、基端部31bが窪み22b側に移動可能、つまりロックピン31が後退可能となっている。
次に、このような構成の自動工具交換装置のロック機構の動作について、図6のタイミングチャートに基づいて説明する。
まず、カムシャフト12(シフトカム13)の回転角θが0度からθ1の状態においては、出力シャフト2すなわちチャンジャアーム3の回転角(旋回角)ψが0度(基準位置)であり、ストローク位置(直動位置)が上死点(TDC)となっている。この状態では、上記のように、位置決めネジ27がストッパー42の下面に当接してスライドピン21の位置が規制され、サポートピン25の上側にガイド横孔2eとの隙間Yが形成され、ロックピン31とロックディスク22との間にアンロック工程(隙間)Sが形成されている。さらに、ロックピン31が後退可能であり、工具ホルダHの着脱が可能、つまりチャンジャアーム3による工具ホルダHの把持がアンロック状態となっている。
次に、カムシャフト12が回転角θ1からθ2まで回転すると、チャンジャアーム3が回転角ψ1まで回転し、ストローク位置は上死点のままとなる。さらに、カムシャフト12が回転角θ3以上回転すると、出力シャフト2が後退(降下)し始める。そして、後退の初期においては、ロックピン31とロックディスク22との間および、サポートピン25とガイド横孔2eとの間に隙間を有するため、スライドピン21は後退せずに出力シャフト2とチャンジャアーム3とが後退する。
続いて、カムシャフト12が回転角θ4まで回転し、出力シャフト2(チャンジャアーム3)がアンロック工程Sだけ後退した時点で、図7に示すように、ロックピン31の基端部31bがロックディスク22のテーパ部22aに当接する。この状態では、ロックピン31が後退不可能となり、先端部31aとチャンジャアーム3とによる工具ホルダHの挟持がロックされる。つまり、チャンジャアーム3による工具ホルダHの把持がロックされる。
この状態でカムシャフト12が回転角θ5まで回転すると、チャンジャアーム3が再び回転し始め、回転角θ8までの回転において、チャンジャアーム3が回転角ψ1からψ2まで回転する。一方、出力シャフト2がアンロック工程S以上後退する間においては、ロックピン31によってロックディスク22が下方に押されて、スライドピン21およびサポートリング24が後退する。つまり、スライドピン21(ロックディスク22)が、ロックピン31と当接した時点で出力シャフト2の後退(進退動)に伴って後退する。
続いて、カムシャフト12が回転角θ6まで回転すると、図8に示すように、出力シャフト2が下死点(BDC)まで後退する。この下死点の状態が回転角θ7まで続き、回転角θ7以上回転すると、出力シャフト2が前進(上昇)し始める。この前進においては、スプリング23によってスライドピン21がロックピン31と当接した状態で、スライドピン21が出力シャフト2の前進(進退動)に伴って前進する。そして、カムシャフト12が回転角θ9まで回転し、図7に示すように、位置決めネジ27がストッパー42の下面に当接すると、スライドピン21がそれ以上前進しないように規制される。その後さらに出力シャフト2が前進すると、スライドピン21とロックピン31との当接が解除され、この時点で出力シャフト2の前進に伴うスライドピン21の前進が停止される。つまり、スライドピン21は前進せずに出力シャフト2とチャンジャアーム3とが前進し、ロックピン31がロックディスク22から離れていく。そして、カムシャフト12が回転角θ10になると、出力シャフト2が上死点に達する。この状態では、上記の状態と同様に、ロックピン31が後退可能であり、チャンジャアーム3による工具ホルダHの把持がアンロック状態となる。
以上のように、この自動工具交換装置のロック機構によれば、出力シャフト2の先端部側に非貫通のスライド穴2bを形成しているため、このスライド穴2bから切削油などがATC本体1側に流入するのを容易に防止することが可能となる。すなわち、上記のように、出力シャフト2の外周にオイルシール5、6を配設するだけでよく、特別なシール方法を要せず、通常のシール方法と同様にして容易かつ確実に流入を防止できる。しかも、出力シャフト2の全長にわたって細長い貫通孔を加工する必要がなく、先端部側にのみ短いスライド穴2bを形成すればよいため、加工が容易となる。
また、出力シャフト2の先端部側に配設したスライドピン21によってロックピン31の進退動を制御しているため、つまり、出力シャフト2の先端部側においてロックピン31の進退動を制御しているため、ATC本体1側はロック機構と切り離されている。このため、従来のガイドシリンダなどの特別な構造をATC本体1側に設ける必要がなく、構造が簡易になるとともに、組み付けも容易となる。すなわち、ガイドストッパー4を本体ケース11から外すだけで出力シャフト2を取り出すことができ、出力シャフト2の後端部側をATC本体1内に配設してガイドストッパー4を本体ケース11に取り付けるだけで出力シャフト2を組み付けることができる。しかも、上記のようにオイルシール5、6が配設されているため、出力シャフト2とATC本体1とを分解しても、切削油などが外部に漏れ出たりATC本体1内に流入したりすることを容易に防止できる。また、カムシャフト12が回転角θ4〜θ9の間、つまりチャンジャアーム3による工具ホルダHの把持がロックされている間は、出力シャフト2とスライドピン21とが一体的に進退動するため、占有スペースが削減される。
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、ATC本体1の上方にチャンジャアーム3が配設されているが、ATC本体1の下方にチャンジャアーム3を配設する、つまり上記の実施の形態のロック機構を逆さまにしたものであってもよい。この場合、スプリング23による押圧力が上記の実施の形態とは逆向きになるように、スプリング23を配設すればよい。また、上記の実施の形態では、出力シャフト2がアンロック工程Sだけ後退した時点で、スライドピン21がロックピン31で押されて後退するようになっているが、次のようにしてもよい。すなわち、出力シャフト2がアンロック工程Sだけ後退した時点で、サポートピン25がガイド横孔2eの上端と当接し(胴付き)、出力シャフト2がサポートピン25を押すことでスライドピン21が後退するようにしてもよい。なお、ロックピン31の配設構造やロックディスク22の形状などは、上記の実施の形態に限らないことは勿論である。
この発明の実施の形態に係る自動工具交換装置のロック機構を示す断面図である。 図1のロック機構におけるチャンジャアームを示す平面図である。 図1のロック機構における出力シャフトの先端部側の拡大断面図である。 図3におけるサポートリングとサポートピンの配設状態を示す平面図(a)と、この平面図のA−A断面図(b)である。 図3における出力シャフトのサポートリング近傍を示す断面図(a)と、その側面図(b)である。 図1のロック機構におけるチャンジャアームの往復動および回転のタイミングチャートである。 図6のタイミングチャートにおいて、カムシャフトの回転角がθ4およびθ9の状態における出力シャフトの先端部側を示す拡大断面図である。 図1のロック機構において、出力シャフトが下死点に位置する場合の出力シャフトの先端部側を示す拡大断面図である。 従来の自動工具交換装置のロック機構を示す断面図である。 図9のロック機構におけるチャンジャアームを示す平面図である。 図9のロック機構において、出力シャフトが下死点に位置する状態を示す断面図である。
符号の説明
1 ATC本体
11 本体ケース
12 カムシャフト
13 シフトカム
14 ウォームシャフト
15 レバー
2 出力シャフト
2b スライド穴
2c 第1のガイド穴
2d 第2のガイド穴
2e ガイド横孔
21 スライドピン(スライド部材)
22 ロックディスク
23 スプリング
24 サポートリング
25 サポートピン
27 位置決めネジ(規制手段)
3 チャンジャアーム
3a 把持部
31 ロックピン(ロック部材)
31a 先端部
31b 基端部
32 スプリング
4 ガイドストッパー(規制手段)
41 ガイドポスト
42 ストッパー
H 工具ホルダ
S アンロック工程
Y サポートピンとガイド横孔との隙間

Claims (3)

  1. 出力シャフトの先端部にチャンジャアームが配設され、このチャンジャアームにロック部材が進退可能に配設され、前記出力シャフトの軸方向の進退動に伴って、前記ロック部材が後退不可能となって前記チャンジャアームによる工具ホルダの把持がロックされ、さらに、前記出力シャフトの軸方向の進退動に伴って、前記ロック部材が後退可能となって前記チャンジャアームによる工具ホルダの把持がアンロックされる自動工具交換装置のロック機構であって、
    前記出力シャフトの先端部側に、軸方向に延びる非貫通のスライド穴が形成され、このスライド穴にスライド部材が、前記出力シャフトとは独立して進退可能に、かつ、前記出力シャフトが所定の位置まで進退動した時点で前記ロック部材と当接し、あるいはこの当接が解除されるように配設され、
    前記出力シャフトが所定の位置まで進退動した時点で、前記ロック部材が前記スライド部材に当接して後退不可能となり、前記出力シャフトが所定の位置まで進退動した時点で、前記スライド部材への当接が解除されて前記ロック部材が後退可能となることを特徴とする自動工具交換装置のロック機構。
  2. 前記スライド部材が、前記ロック部材と当接した時点で前記出力シャフトの進退動に伴って進退動し、前記当接が解除された時点で前記出力シャフトに伴う進退動が停止するように配設されていることを特徴とする請求項1に記載の自動工具交換装置のロック機構。
  3. 前記スライド部材が所定の位置以上進退動しないように規制する規制手段を前記出力シャフトの先端部側に備え、この規制手段による規制によって前記ロック部材が前記スライド部材に当接し、あるいはこの当接が解除されることを特徴とする請求項1に記載の自動工具交換装置のロック機構。
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