JP2018176419A - チャックの部品交換装置 - Google Patents
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また、特許文献2には、このような位置決めプレートを用いずに、ロボットアームの先端へ選択的に装備されるナットランナーハンドとジョーハンドとを用い、工具主軸にジョー用工具を装備させて、ロボットアームと工具主軸とで共同して爪を交換するようにした自動交換システムの発明が開示されている。
一方、特許文献2の交換システムのように位置決めプレートを設けなければ干渉や時間のロスは生じないが、チャックの取付溝に爪を正確に位置決めして直線移動させるためには高い精度が必要となり、取付溝への挿入時にこじれが生じたり、切粉によって挿入できなかったりするおそれがある。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、横ガイド面の上下に、横ガイド面間の間隔を上下に拡開させる上傾斜面と下傾斜面とがそれぞれ形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2の構成において、少なくとも後ガイド面と下傾斜面とには、圧流体の噴出口が設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかの構成において、ガイド部を、取付溝の外側延長上となる交換位置と、チャックから離間する退避位置との間で移動させる移動手段を備えたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4の構成において、移動手段は、基端が工作機械の機体へ回転可能に連結され、先端にガイド部を設けた旋回アームであることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4の構成において、移動手段は、チャックが取り付けられる主軸の外周へ軸受を介して基端部が回転可能に連結され、基端部から半径方向外側へ突出する先端部にガイド部が設けられた旋回盤と、旋回盤を回転動作させる回転制御機構とを含んでなることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6の何れかの構成において、ガイド部に、取付溝に出し入れされる部品を検出する検出手段が設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、横ガイド面の上下に上傾斜面と下傾斜面とをそれぞれ形成したことで、部品が横ガイド面間に進入する際に多少の誤差があっても上傾斜面又は下傾斜面で修正でき、横ガイド面で確実にガイドすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2の効果に加えて、後ガイド面と下傾斜面とに圧流体の噴出口を設けたことで、部品を交換する際に噴出口から吹き出す圧流体により、部品に付着した切粉等を除去することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の何れかの効果に加えて、ガイド部を、取付溝の外側延長上となる交換位置と、チャックから離間する退避位置との間で移動させる移動手段を備えたことで、ガイド部が工具と干渉したり、切粉が付着したりするおそれが低減される。
請求項5に記載の発明によれば、請求項4の効果に加えて、移動手段を旋回アームとしているので、省スペースで移動手段が形成できると共に、ガイド部を大きく離間させることができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項4の効果に加えて、移動手段を、主軸の外周へ軸受を介して連結される旋回盤と回転制御機構とを含んでなる構成としているので、移動手段を機体内で省スペースでコンパクトに形成することができる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項1乃至6の何れかの効果に加えて、ガイド部に部品を検出する検出手段を設けたことで、部品の着脱の際に部品の有無が確認でき、着脱を確実に行うことができる。
図1は、NC旋盤等の工作機械の機体内において、チャックを正面から見た説明図、図2はチャックの平面図、図3は爪交換時のチャックの平面図である。図1において、1は機体、2はワークを把持するチャック、3は加工空間を仕切るカバー、4は部品交換装置としての爪交換アームである。
まず,チャック2は、図4にも示すように、機体1内に設けた図示しない主軸の先端に設けられ、正面視が円形状のベース5と、そのベース5内へ放射状に設けられ、軸心に設けたプランジャ6の進退動によって放射方向へ移動する3つのマスタジョー7,7・・と、各マスタジョー7の前側(図4の左側)でチャック2の前面に設けられてベース5の周面に開口する3つの取付溝8,8・・と、各取付溝8に取り付けられる部品としての3つの爪9,9・・とを備えている。
ここではプランジャ6が後退すると、各マスタジョー7が軸心側へ移動して爪9を一体に移動させてワークの外径を把持でき、プランジャ6が前進すると、各マスタジョー7が外周側へ移動してワークをアンクランプする。
係合ブロック13は、マスタジョー7内に設けられて前端が取付溝8と連通する前後方向の収容室17内で、ラック14が取付溝8内に突出する前進位置と、ラック14が取付溝8内から退避する後退位置との間で前後移動可能に収容されている。係合ブロック13の上面には、ロックピン15の下方に位置する擂り鉢状の係止凹部18が形成され、後部には、後面から前下がり傾斜する傾斜溝19が形成されている。
このロックピン15は、係合ブロック13の前進位置では、係止凹部18が真下に位置することで、下端が係止凹部18に係止するロック位置まで下降できる。このときロックピン15の上端はマスタジョー7の上面と略面一となる。逆に、係合ブロック13の後退位置では、係止凹部18が真下からやや後方にずれて、先端を係止凹部18に係止させたロック解除位置となる。このときロックピン15の上端は、マスタジョー7の上面から突出する。
よって、ロック解除ピン16が下降すると、ガイドピン24が相対的に傾斜溝19に沿って下降することで、係合ブロック13を後退位置まで後退させる。このロック解除位置では、ロック解除ピン16の上端は、マスタジョー7の上面よりも下方にあって大径部23内に没入している。逆に係合ブロック13が前進位置まで前進すると、ガイドピン24が相対的に傾斜溝19に沿って上昇することで、ロック解除ピン16を上昇させる。このロック位置では、ロック解除ピン16の上端は、マスタジョー7の上面と略面一となる。
まず旋回アーム30は、機体1内に設けた図示しない回転制御機構によって、図1に示すようにガイド部31がカバー3の外に位置する退避位置と、図3に示すように、カバー3内の加工空間内に進入したガイド部31がチャック2の上方に非接触状態で位置する交換位置との間で回転可能となっている。旋回アーム30内には、ガイド部31へ圧縮空気を供給する図示しないエア供給路が設けられている。
まず、前側のロック用シリンダ34は、交換位置でロック機構12のロックピン15の軸線上の上方に位置するエアシリンダで、シリンダ室36内のピストン37と、ピストン37の上下に設けられて本体32を貫通する上側ロッド38と下側ロッド39とを備えている。ピストン37は、シリンダ室36内への圧縮空気の供給により、下側ロッド39がマスタジョー7の上面に当接する下死点と、下側ロッド39がマスタジョー7の上面から上方に離れる上死点との間を移動するようになっている。上側ロッド38の上端には、被検知体40が取り付けられて、本体32の上面に設けた上下の近接センサ41,41によって被検知体40を検知することで、上死点と下死点とが検知可能となっている。
この押圧ブロック46は、前部がマスタジョー7の上面にオーバーラップしており、その下面には、マスタジョー7の有底孔22に対応する押圧突起48と、位置決め凹部25に対応する位置決め突起49とが左右に並設されている。
ここでの横ガイド面51,51は、後ガイド面56,56の上下方向の中間位置よりも下方にあって、各横ガイド面51の上下長さは、後ガイド面56の上下長さの半分以下となっている。
以上の手順を、チャック2を回転させて取付溝8を順番にガイド部31の下方へ割り出して繰り返すことで、全ての爪9の交換が可能となる。
また、横ガイド面51の上下に、横ガイド面51,51間の間隔を上下に拡開させる上傾斜面52と下傾斜面53とをそれぞれ形成しているので、爪9が横ガイド面51,51間に進入する際に多少の誤差があっても上傾斜面52又は下傾斜面53で修正でき、横ガイド面51,51で確実にガイドすることができる。
また、ガイド部31の移動手段として、基端が機体1へ回転可能に連結され、先端にガイド部31を設けた旋回アーム30としているので、省スペースで移動手段が形成できると共に、ガイド部31を大きく離間させることができる。
このように、後ガイド面56と上下傾斜面52,53とに、圧流体としての空気の噴出口57,58を設ければ、爪9を取付溝8に対して出し入れする際に噴出口57,58から吹き出す空気により、爪9に付着した切粉等を除去することができる。なお、噴出口の位置や数は適宜変更可能で、上傾斜面52側の噴出口57は省略してもよい。また、圧流体としてはクーラント等も採用できる。
このようにすればガイド片33,33自体の上下寸法を短くでき、ガイド片33,33間に対する爪9の出し入れの方向に自由度が増す。
さらに、後ガイド面56,56は、ガイド部31の本体32の全長に亘って設ける必要はなく、例えば図13に示すように、本体32の前面において、ガイド片33,33よりも上側に段部55,55を部分的に設けて、段部55,55の前面のみを後ガイド面56,56とすることもできる。この段部55は、本体32の下端まで長く形成してもよい。
また、ガイド部の退避位置も機体の外部に限らず、工具との干渉等のおそれがなければ機体の内部に設定してもよい。
この爪交換装置65では、移動手段として、旋回盤66と、回転制御機構としてのエアシリンダ67とが用いられる。まず旋回盤66は、リング状の基端部68が、チャック2が取り付けられる主軸60の先端外周に軸受61を介して回転可能に装着されて、回転中心から半径方向へ突出する先端部69の前面にガイド部31が設けられている。また、基端部68において、回転中心を挟んで先端部69との反対側の外周には、半径方向で外側へ突出する突片70が形成されている。
さらに、機体内には、エアシリンダ67のシリンダ71の基端が回転可能に連結されて、シリンダ71から突出するピストンロッド72の先端は、突片70の前面へ回転可能に連結されている。但し、回転制御機構としてはエアシリンダに限らず、油圧シリンダやボールねじ等のアクチュエータの他、歯車やカム機構等を用いてもよい。
また、ガイド部31の本体32の下面には、図16に示すように、倒L字状のブラケット73がボルト74で固定されており、ブラケット73の下端には、検出手段としてのセンサ75が、検出面を前向きにした姿勢で取り付けられている。このセンサ75は、旋回盤66の交換位置では、取付溝8の後面延長上に検出面を位置させて、取付溝8に出し入れされる爪9のベースジョー10の移動を検出するもので(なお、図14(B)ではセンサ75を示すためトップジョー11の一部を図面上切り欠いている。)、例えばボールプランジャスイッチ等の接触式のものが使用されるが、非接触式であってもよい。
次に、先の形態と同様に、ガイド部31でロック解除用シリンダ35側のピストン43を上死点から下降させてロックピン15をロック解除位置へ移動させて、図示しないロボットアームにより、前述のようにトップジョー11を把持して爪9を取付溝8に沿って上方へスライドさせ、ガイド片33,33の間から前方へ抜き取ることで爪9を取り外すことができる。このとき、センサ75によってベースジョー10の移動を検出することで、爪9の取り出しが確認できる。
その後、ロック用シリンダ34側のピストン37を上死点から下降させて、ロックピン15をマスタジョー7内のロック位置まで押し込むと、係合ブロック13が前進して爪9がロックされる。
以上の手順を、チャック2を回転させて取付溝8を順番にガイド部31の下方へ割り出して繰り返すことで、全ての爪9の交換が可能となる。
特にここでは、移動手段を、チャック2が取り付けられる主軸60の外周へ軸受61を介して基端部68が回転可能に連結され、基端部68から半径方向外側へ突出する先端部69にガイド部31が設けられた旋回盤66と、旋回盤66を回転動作させるエアシリンダ67とを含んでなるものとしているので、移動手段を機体内で省スペースでコンパクトに形成することができる。
また、ガイド部31に、取付溝8に出し入れされる爪9を検出するセンサ75を設けているので、爪9の着脱の際に爪9の有無が確認でき、着脱を確実に行うことができる。
なお、検出手段としてはセンサに限らずマイクロスイッチ等も採用できるし、検出手段による爪の検出は、爪交換アームを用いた先の形態においても行うことができる。但し、検出手段は省略することもできる。
加えて、上記形態では、チャックに対する爪の取り外しと取り付けとを一つずつ順番に行っているが、最初に爪交換アームや爪交換装置を用いずにロボットアームによってチャックから全ての爪を取り外した後、爪交換アームや爪交換装置を用いて爪の取り付けを連続して行う手順としても差し支えない。
このようなチャック2Aに対しても、ストッパ80の後面及び左右の側面に合わせて、後ガイド面56,56と部分的な横ガイド面51,51とを有するガイド部31を備えたストッパ交換アーム4Aを用いれば、爪の場合と同様にストッパ80の交換が可能である。すなわち、横ガイド面51と後ガイド面56とで取付溝8aに対するストッパ80の案内を確保しつつ、ストッパ80の出し入れのストロークを短くすることができ、ストッパ80を短時間で正確且つ確実にチャック2Aに対して着脱することができる。
なお、このような爪以外の部品の交換に際しても検出手段の採用による部品の有無は確認可能である。
Claims (7)
- 工作機械のチャックの前面に設けた半径方向の取付溝に、部品を着脱するためのチャックの部品交換装置であって、
前記取付溝の外側延長上に位置して前記取付溝に対する前記部品の出し入れを案内可能なガイド部を備え、
前記ガイド部は、前記取付溝の後側内面の延長上に位置して前記部品を前後方向で位置決めする後ガイド面と、前記取付溝の左右内面の延長上に位置して前記部品を左右方向で位置決めする左右一対の横ガイド面とを含み、
前記横ガイド面は、前記部品の出し入れ方向で前記ガイド部における前記取付溝寄りの位置へ部分的に配置されていることを特徴とするチャックの部品交換装置。 - 前記横ガイド面の上下に、前記横ガイド面間の間隔を上下に拡開させる上傾斜面と下傾斜面とがそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1に記載のチャックの部品交換装置。
- 少なくとも前記後ガイド面と前記下傾斜面とには、圧流体の噴出口が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のチャックの部品交換装置。
- 前記ガイド部を、前記取付溝の外側延長上となる交換位置と、前記チャックから離間する退避位置との間で移動させる移動手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のチャックの部品交換装置。
- 前記移動手段は、基端が前記工作機械の機体へ回転可能に連結され、先端に前記ガイド部を設けた旋回アームであることを特徴とする請求項4に記載のチャックの部品交換装置。
- 前記移動手段は、前記チャックが取り付けられる主軸の外周へ軸受を介して基端部が回転可能に連結され、前記基端部から半径方向外側へ突出する先端部に前記ガイド部が設けられた旋回盤と、前記旋回盤を回転動作させる回転制御機構とを含んでなることを特徴とする請求項4に記載のチャックの部品交換装置。
- 前記ガイド部に、前記取付溝に出し入れされる前記部品を検出する検出手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のチャックの部品交換装置。
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