JPS625844Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は面取り加工用ユニツトに関するもので
ある。

工作物に明けられている下穴にドリルによつて
座ぐり面取りを行う場合、下穴の位置精度に誤差
があると、下穴とドリルの芯ずれが発生し、座ぐ
り面が下穴を中心からずれて面取り加工される不
具合がある。

本考案は上記従来の不具合を解消したもので、
その特長は、下穴とドリルとの芯ずれを、ドリル
の下降送りの際に自動的に修正するようにしたユ
ニツトを提供することである。

以下本考案の実施例を図面により説明する。１
は固定ベース、２は固定ベース１上に両端を固定
して水平軸線方向に設置したパイロツトバーであ
る。このパイロツトバー２には移動台３が進退移
動自在に案内されている。移動台３は前記固定ベ
ース１の平面と直交する垂直面３ａと、固定ベー
ス１の平面と平行する水平面３ｂとによつて構成
されている。そして、垂直面３ａには送りシリン
ダによつて昇降動し、且つ図略のモータによつて
回転駆動するスピンドル５が設けられ、スピンド
ル５にはドリル５が取付けられている。

さらに、移動台３の水平面３ｂの下面には、進
退用シリンダ７のピストンロツド８に固着され、
移動台３の移動方向に進退作動するナツクル６が
配置されている。このナツクル６には、スピンド
ル４の軸線と平行な軸線のロツク穴９と、ガイド
ピン１０とを有している。

一方、前記移動台３の水平面３ｂには、前記ロ
ツク穴９に係脱するロツクピン１１を備えたロツ
ク用シリンダ１２と、前記ガイドピン１０が挿入
される長穴１３とを有している。この長穴１３は
パイロツトバー２の軸線方向に長い長穴である。

本考案は上記の通りの構造であるから、移動台
３を進退作動するときにはロツク用シリンダ１２
によつてロツクピン１１をナツクル６のロツク穴
９に係合させ、進退用シリンダ７の作動によつて
進退作動する。

従つて、工作物Ｗに明けられている下穴Ａの位
置にドリル５が対応するよう進退用シリンダ７に
よつて位置決めして後に、ロツク用シリンダ１２
によつてロツクピン１１をナツクル６のロツク穴
９より抜出する。これによつて移動台３とナツク
ル６とは連結が解除され、移動台３はパイロツト
バー２に沿つて自由に移動する状態となる。但
し、この自由移動はガイドピン１０と長穴１３と
による規制範囲内である。

この状態でドリル５が工作物Ｗの下穴Ａに対接
して面取りＢを加工するのであるが、若し、ドリ
ル５と下穴Ａとに芯ずれがある場合には、ドリル
５が下穴Ａに対接したときに、ドリル５自体が下
穴Ａに対して求芯作用を行い、移動台３の自由移
動によつて自動的に芯ずれを修正するのである。

このように本考案によると、ドリルによつて面
取り加工を行う場合、スピンドルを備えた移動台
を進退移動装置と切離してフリーの状態にするこ
とにより、面取り加工を行う下穴位置の精度にバ
ラツキがあつても、ドリル自体が自動的に下穴に
倣つて求芯作用を行うので、下穴に対して正しく
面取り加工が得られる利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の要部断面側面図である。 １……固定ベース、２……パイロツトバー、３
……移動台、４……スピンドル、５……ドリル、
６……ナツクル、７……進退用シリンダ、９……
ロツク穴、１０……ガイドピン、１１……ロツク
ピン、１２……ロツク用シリンダ、１３……長
穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定ベース上に水平軸線でパイロツトバーを固
   設し、このパイロツドバーに移動台を進退移動自
   在に案内させ、前記パイロツトバーの軸線と直交
   する上下方向に昇降動可能であり、且つ回転駆動
   する工具スピンドルを移動台に設け、この移動台
   の下面に進退用シリンダによつて作動するナツク
   ルを配置し、このナツクルにはスピンドル軸線と
   平行な軸線のロツク穴とガイドピンとが設けら
   れ、前記移動台には前記ロツク穴に係脱するロツ
   クピンを備えたロツク用シリンダと、前記ガイド
   ピンが挿入される長穴とを有し、この長穴はパイ
   ロツトバーの軸線方向に長くしてあることを特徴
   とする面取り加工用ユニツト。