JP2009038120A - 半導体光集積素子およびその製造方法 - Google Patents

半導体光集積素子およびその製造方法 Download PDF

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清貴 鶴岡
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Abstract

【課題】結合損失が低減され、製造効率に優れた3つの異機能領域を有するモノリシック半導体光集積素子、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】同一基板上の、異機能領域である第一領域、第二領域、および第三領域に、光導波路層および光導波路上部クラッド層が積層された半導体光集積素子であって、前記第一領域に第一の光導波路層が設けられるとともに、前記第二領域および第三領域にわたって、第二の光導波路層が設けられ、前記第一の光導波路層と前記第二の光導波路層は、前記第一領域と前記第二領域との界面において接合され、前記第一領域および前記第二領域にわたって、第一の光導波路上部クラッド層が設けられるとともに、前記第三領域に、第二の光導波路上部クラッド層が設けられ、前記第一の光導波路上部クラッド層と前記第二の光導波路上部クラッド層は、前記第二領域と前記第三領域との界面において接合半導体光集積素子。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体光集積素子およびその製造方法に関する。より詳細には、光伝送装置などにおいて、半導体レーザ、光変調器、光増幅器、ビームスポット拡大器、光導波路などとして用いられる、半導体光集積素子、およびその製造方法に関する。
半導体レーザ、光増幅器、位相変調器、光検出器、光導波路等の異機能領域をモノリシック集積することにより、得られる半導体光集積素子の小型化、低価格化が期待されている。
特許文献1には、バットジョイント接合技術を用いたモノリシック集積デバイスが記載されている。特許文献1に記載のモノリシック集積デバイスの製造方法を図1に示す。図1(a)〜(c)に示されるように、同文献の製造方法では、InP基板101上に光導波路層であるInGaAsP活性層102および105のみを接合させた後に、二領域共有の上部クラッド層106を形成している。より詳細には、同文献に記載の方法は、InP基板101上に、半導体積層構造であるInGaAsP活性層102、その上部にInP上部クラッド層103を形成する。次いで、第一領域となる部分にSiOマスク104を形成する。次いで、このSiOマスク104で覆われていない第二領域となる部分をエッチングして、InP基板101を露出し(図1(a))、その後、InGaAsP活性層105を形成し、その上部にInP上部クラッド層106を形成する(図1(b))。このような製造方法においては、光導波路上部クラッド層がサブマイクロメートル程度と十分薄い膜厚において光導波路層の接合を行わなければ、第二領域の光導波路層が、接合面において、第一領域の上部クラッド層側にせり上がり、接合面での異常成長や結合損失が大きくなるという問題が発生する。そのため、同文献に記載の技術を用いた場合、上部クラッド層が厚い場合の接合が困難なため、上部クラッド層を共通(同一のドーパント)とする必要が生じる。このため、光導波路層の接合後に、第一領域および第二領域に共有のクラッド層の追加成長が必須である(図1(c)の追加InPクラッド層107)。しかし、複数の異機能領域を有する半導体光集積素子において、それぞれの領域の構造を最適化する場合、必ずしも同一の上部クラッド層が必要なわけではない。
上部クラッド層の層厚が1μm程度の厚い場合でも接合可能なOSCAR−BJ(one−step cladding layer butt joint)技術を用いて製造された半導体光結合回路の例は、特許文献2で報告されている。同文献に記載の半導体光結合回路の断面図を図2に示す。同文献の半導体光結合回路の製造方法では、InP基板201上に、InGaAsP活性層202を形成し、その上部にInP上部クラッド層203を形成する。その後、第一領域となる部分にSiOマスク204を形成する。次いで、このSiOマスク204で覆われていない第二領域となる部分をエッチングして、InP基板を露出し(図2(a))、その後、InGaAsP活性層205を形成し、その上部にInP上部クラッド層206を形成する(図2(b))。ここで、活性層202と205、および上部クラッド層203と206は、それぞれ異なる材料とすることが可能であり、異なる光導波路層と異なるドーパントを有する上部クラッド層を、同時に、平面視で同一の接合点で集積する構造が可能となる。これにより、異なる領域の上部クラッド層を共通にしなければならないという制約は解消されるとともに、特許文献1の技術で必要であった、第一領域と第二領域に共通のクラッド層を追加成長させる必要がなくなり、結晶成長回数の削減が可能となった。
特開平9−102649号公報 特開平11−87844号公報
特許文献1に記載の半導体光素子の製造方法では、異なる領域の上部クラッド層を共通にする必要がある。一方、特許文献2に記載のOSCAR−BJ技術を用いた半導体光結合回路の製造方法では、異なる領域の上部クラッド層を共通にする必要はないが、第一領域が1マイクロメートル程度の厚い上部クラッド層を有する状態で、第二領域に光導波路層および上部クラッド層を形成している。第一領域の上部クラッド層の層厚が1μm以上になると、OSCAR−BJ技術を用いても、第二領域の光導波路層を第一領域の上部クラッド層側にせり上げずに形成するには、形成条件の制約が伴う。また、近年、光源に光変調器を集積した3つ以上の異機能領域をモノリシック集積することが求められている。3つ以上の異機能領域をモノリシック集積する場合、所定の領域に光導波路や上部クラッド層のバットジョイント接合を繰り返し行う困難さも加味される。
そこで、本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、光導波路層の接合面と光導波路上部クラッド層の接合面とを上面視で異なる位置に設けることにより、結合損失が低減された、製造効率に優れた3つの異機能領域を有するモノリシック半導体光集積素子、およびその製造方法を提供するものである。
上記課題を解決する本発明によれば、同一基板上の、異機能領域である第一領域、第二領域、および第三領域に、光導波路層および光導波路上部クラッド層が積層された半導体光集積素子であって、前記第一領域、前記第二領域、および前記第三領域はこの順で一方向に配列され、前記第一領域に第一の光導波路層が設けられるとともに、前記第二領域および第三領域にわたって、第二の光導波路層が設けられ、前記第一の光導波路層と前記第二の光導波路層は、前記第一領域と前記第二領域との界面において接合され、前記第一領域および前記第二領域にわたって、第一の光導波路上部クラッド層が設けられるとともに、前記第三領域に、第二の光導波路上部クラッド層が設けられ、前記第一の光導波路上部クラッド層と前記第二の光導波路上部クラッド層は、前記第二領域と前記第三領域との界面において接合されていることを特徴とする半導体光集積素子が提供される。
この半導体光集積素子において、第一の光導波路層と第二の光導波路層との接合面は、第一の光導波路上部クラッド層と第二の光導波路上部クラッド層の接合面と、上面視で異なる位置に存在し、第二領域と第三領域の光導波路層が共通であり、第一領域と第二領域の光導波路上部クラッド層が共通である。これにより、光導波路層と光導波路上部クラッド層の各々が1つの接合面を有する構成で、3つの異機能領域を得ることができる。より詳細には、本発明では、光導波路層と光導波路上部クラッド層は、各々2種の領域を含む。これらを上記のように、接合面が上面視で異なる位置になるように組み合わせることにより、3領域を少ない接合点で得ることができる。これにより、結合損失が低減された半導体光集積素子が実現される。
また本発明によれば、異機能領域である第一領域、第二領域、および第三領域がこの順で一方向に配列された同一基板上の全面に、光導波路層を形成する工程と、前記第二領域および前記第三領域に形成された光導波路層を選択的に除去するとともに、前記第一領域に前記光導波路層を残して、前記第一領域に第一の光導波路層を形成する工程と、前記第二領域および第三領域に、光導波路層を再成長させて、前記第一の光導波路層に接合された第二の光導波路層を形成する工程と、前記第一および第二の光導波路層の上に、光導波路上部クラッド層を形成する工程と、前記第一領域および前記第二領域に形成された光導波路上部クラッド層を選択的に除去するとともに、前記第三領域に前記光導波路上部クラッド層を残して、前記第三領域に第一の光導波路上部クラッド層を形成する工程と、前記第一領域および前記第二領域に、光導波路上部クラッド層を再成長させて、前記第一の光導波路上部クラッド層に接合された第二の光導波路上部クラッド層を形成する工程と、を含み、前記第一の光導波路層と前記第二の光導波路層は、前記第一領域と前記第二領域との界面において接合し、前記第一の光導波路上部クラッド層と前記第二の光導波路上部クラッド層は、前記第二領域と前記第三領域との界面において接合されていることを特徴とする半導体光集積素子の製造方法が提供される。
この半導体光集積素子の製造方法において、第二の光導波路上部クラッド層は、第一の光導波路層と第二の光導波路層の上部に形成され、第一の光導波路層と第二の光導波路層との接合面は、第一の光導波路上部クラッド層と第二の光導波路上部クラッド層の接合面と、上面視で異なる位置に存在するように形成される。これにより、3領域を備える半導体光集積素子を少ない工程数で作製できるため、製造効率が優れた製造方法が実現される。
本発明によれば、接合面の異常成長が抑制された、製造効率に優れたモノリシック半導体光集積素子、およびその製造方法が提供される。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。尚、全ての図面において、同様な構成要素には同様の符号を記し、適宜説明を省略する。
(第一の実施形態)
図3は、本発明による半導体光集積素子の一実施形態を示す工程断面図である。図3(e)で示される半導体光集積素子は、同一基板301上の、少なくとも3つの異機能領域である第一領域、第二領域、および第三領域に、光導波路層303、306および光導波路上部クラッド層308、313を備え、光導波路層303、306および光導波路上部クラッド層308、313が同一基板301上にバットジョイント接合により集積されている。ここでは、第二領域と第三領域の光導波路層306が共通であり、第一領域と第二領域の光導波路上部クラッド層313が共通であり、第一領域の光導波路層303と第二領域の光導波路層306との接合面は、第二領域の光導波路上部クラッド層313と第三領域の光導波路上部クラッド層308との接合面と、上面視で異なる位置に存在する。
本実施形態では、一例として、3つの異機能領域として光増幅器領域(第一領域)、位相変調器領域(第二領域)、光変調器領域(第三領域)からなるモノリシック半導体光集積素子について説明する。なお、位相変調器領域と光変調器領域の光導波路は共通であり、光増幅器領域と位相変調器領域の光導波路上部クラッド層も共通(同一のドーパント)とする。
以下に、本実施形態のモノリシック半導体光集積素子の製造方法を説明する。
本実施形態のモノリシック半導体光集積素子の製造方法は、異機能領域である第一領域、第二領域、および第三領域がこの順で一方向に配列された同一基板上の全面に、光導波路層を形成する工程と、第二領域および第三領域に形成された光導波路層を選択的に除去するとともに、第一領域に光導波路層を残して、第一領域に第一の光導波路層303を形成する工程と、第二領域および第三領域に、光導波路層を再成長させて、第一の光導波路層に接合された第二の光導波路層306を形成する工程と、第一および第二の光導波路層の上に、光導波路上部クラッド層を形成する工程と、第一領域および第二領域に形成された光導波路上部クラッド層を選択的に除去するとともに、第三領域に光導波路上部クラッド層を残して、第三領域に第一の光導波路上部クラッド層308を形成する工程と、第一領域および第二領域に、光導波路上部クラッド層を再成長させて、第一の光導波路上部クラッド層に接合された第二の光導波路上部クラッド層313を形成する工程と、を含み、第一の光導波路層303と第二の光導波路層306は、第一領域と第二領域との界面において接合し、第一の光導波路上部クラッド層308と第二の光導波路上部クラッド層313は、第二領域と第三領域との界面において接合されていることを特徴とする。
本実施形態におけるモノリシック半導体光集積素子の製造方法を、以下により具体的に説明する。
まず、図3(a)に示すように、Feドープ高抵抗型InP基板301の(100)面上に、n−InPバッファー層302(厚さ2μm、キャリア濃度1×1018cm−3)、InGaAsPの量子井戸構造を有する活性層303(厚さ0.3μm、発光波長1.55μm)、ノンドープInPクラッド層304(厚さ20nm)をMOVPE法により、光増幅器領域、位相変調器領域、MZ光変調器領域となる領域全てに順次積層する。この活性層は、後に、光増幅器領域の光導波路層となる。次いで、SiOマスク305を、CVD法とフォトリソグラフィにより光増幅器領域にのみ形成する。その後、メタン系ドライエッチングにより、位相変調器領域および光変調器領域のInGaAsP活性層303の中間部程度までエッチングし、引き続き、硫酸と過酸化水素水と水の混合液のウェットエッチングにより残りのInGaAsP活性層303を選択的に除去する。
次に、図3(b)に示すように、活性層303とは組成が異なるInGaAsP層306(厚さ0.3μm、発光波長1.40μm)、ノンドープInPクラッド層307(厚さ20nm)を位相変調器領域、光変調器領域に再成長させる。ここで形成されるInGaAsP層306は、位相変調器領域と光変調器領域に共通の光導波路層となる。先の工程でウェットエッチングにより、位相変調器領域および光変調器領域のInGaAsP活性層303を選択的に除去したことにより、光増幅器領域のノンドープInPクラッド層304およびSiOマスク305はサイドエッチされて、庇部が形成されている。この庇部がバットジョイントにより接合するInGaAsP層306とノンドープInPクラッド層304との接合面でのせり上がり成長を抑制する。また、光増幅器領域の光導波路層303と、位相変調器領域と光変調器領域に共通の光導波路層306の高さが一致するため、光導波路層303と光導波路層306との接合面での結合損失の小さいバットジョイント接合が実現できる。
さらに、光増幅器領域、位相変調器領域、およびMZ光変調器領域に初めに形成されるノンドープInPクラッド層304は、上部保護層としての役割を果たす厚さを有していればよいため十分に薄い。従って、位相変調器領域、およびMZ光変調器領域におけるInGaAsP層306のバットジョイント接合においては、InGaAsP層306の大幅なせり上がり形成を懸念する必要はない。
次いで、図3(c)に示すように、SiOマスク305を除去後、これら3領域全体に、Feドープ高抵抗InP上部クラッド層308(厚さ1μm)、n−InP上部クラッド層309(厚さ0.5μm、キャリア濃度1×1018cm−3)、n−InGaAsコンタクト層310(厚さ0.2μm、キャリア濃度1×1019cm−3)、n−InPキャップ層311(厚さ0.05μm、キャリア濃度1×1018cm−3)を順次積層する。このFeドープ高抵抗InP上部クラッド層308は後に、光変調器領域の上部クラッド層となる。
次に、図3(d)に示すように、n−InPキャップ層311を除去後、CVD法とフォトリソグラフィにより、SiOマスク312をMZ光変調器領域にのみ形成する。次いで、塩素系ドライエッチングによりFeドープ高抵抗InP上部クラッド層308を100〜200nm程度残した深さまでエッチングし、その後、塩酸と燐酸の混合液を用いたウェットエッチングにより残りのFeドープ高抵抗InP上部クラッド308層を選択的に除去する。これにより、ドライエッチングとウェットエッチングにより光増幅器領域と位相変調器領域のn−InGaAsコンタクト層310、n−InP上部クラッド層309およびFeドープ高抵抗InP上部クラッド層308が選択的に除去される。このようにウェットエッチングで残りのFeドープ高抵抗InP上部クラッド層308を除去することにより、光導波路層であるInGaAsP活性層303およびInGaAsP層306をエッチングすることなく、Feドープ高抵抗InP上部クラッド層308を選択的に除去することができる。また、ドライエッチングのダメージをこの光導波路層に与えない。
次に、図3(e)示すように、SiOマスク312を用いて、p−InP上部クラッド層313(厚さ1.5μm、キャリア濃度1×1018cm−3)を再成長させることにより、光増幅器と位相変調器領域に共通の上部クラッド層を形成する。p−InP上部クラッド層313の形成に関しては、InP単層で一括埋め込みされるため、その接合面の形状に依らず、クラッド層としての役割を果たすことが可能である。また、先の工程で、その上にp−InP上部クラッド層313が形成されるInGaAsP活性層303とInGaAsP層306とは、エッチングにより平坦化されているため、このp−InP上部クラッド層313のせり上がりが抑制される。
本実施形態では、光変調器領域のFeドープ高抵抗InP上部クラッド層308、n−InP上部クラッド層309およびn−InGaAsコンタクト層310を形成した後に、光増幅器領域および位相変調器領域のp−InP上部クラッド層313を形成したが、この順番は逆であっても構わない。
このような製造方法を用いれば、異なった3領域を有するモノリシック光集積素子を少ない工程数で作製できる。従来の技術では、3つの異機能領域を作製する場合、各領域毎に異なる3つの光導波路層と3つの光導波路上部クラッド層を形成するため、各層に少なくとも2つの接合面が必要であった。言い換えると、3種の光導波路層と3種の光導波路上部クラッド層が必要であった。一方、本発明では、これら各層は、2種の光導波路層と2種の光導波路上部クラッド層を含み、各層の接合面は1つである。しかしながら、これらの接合面を上面視で異なる位置になるよう組み合わせることにより、3つの領域を形成している。このように、接合面が少ないことにより、作製工程数を少なくすることができる。また、各層の接合面が重なることによる接合面での異常成長が抑制できるとともに、結合損失などの悪影響を低減することができる。
(第二の実施形態)
本実施形態では、第一の実施形態で作製された半導体光集積素子の使用について説明する。図4(a)は、3領域を有する光集積素子の上面図であり、図4(b)および図4(c)は、その工程断面図である。図4(a)に示される光集積素子は、3つの異機能領域として光増幅器領域(第一領域)、位相変調器領域(第二領域)、MZ光変調器領域(第三領域)を備える。
まず、図4(a)に示すように、各領域の導波路形成用のSiOマスク401をCVD法とフォトリソグラフィにより形成する。
次に、図4(b)に示すように、メタン系ドライエッチングにより光導波路層313、308を突き抜ける深さ3μmの導波路メサを、全領域一括で形成する。なお、MZ光変調器領域に関しては、2本のアームの位相変調器領域を電気的分離することが望ましい。その際、2本のアーム間にFeドープ高抵抗型InP基板301まで到達する素子分離溝、および各アームに導波路ギャップを形成する手法が取られるが、その場合、光導波路メサの形成前に素子分離溝部、導波路ギャップ部にメサ形成後のn−InPバッファー層302の残り厚以上の段差をドライエッチングにより形成しておく。導波路メサ形成時に、この段差分の深さは維持され、基板301まで到達する溝が形成される。
次に、図4(c)に示すように、SiOマスク401を用いて導波路メサ側面に高抵抗InP層402(厚さ3μm)を全領域一括で埋め込み成長を行う。高抵抗InP層402を一括で形成することで半導体レーザ、光増幅器等の光源側の電流狭窄層を容易に形成できるとともに、光変調器側としても、高抵抗InP層402が横モード制御層や、光導波路層の側面保護層として信頼性向上への寄与などの役割も併せて果たす効果がある。また、図4(b)でMZ光変調器領域において素子分離溝や2本のアームの導波路ギャップに高抵抗層が形成されることにより電気分離層も同時に形成される。
このように、MZ光変調器領域、光増幅器領域、位相変調器領域等を含む3領域の接合後、3領域の光導波路メサをドライエッチングにより一括形成し、導波路側面を高抵抗層で一括埋め込み成長を行うことで、半導体レーザ、光増幅器等の光源側の電流狭窄層を容易に形成でき、モノリシック光集積素子を容易に、かつ結合損失を低減させて作製できる。また、変調器においても、高抵抗層が横モード制御層や、光導波路層の側面保護層として働き、信頼性の向上を図ることができる。
尚、前記実施例において寸法例、濃度例も示したが、結晶成長条件、レーザ構造などで大幅に変化するので、それと共に適切な寸法、濃度を採用すべきことは言うまでもない。誘電体膜の種類に関して制限はない。基板は高抵抗基板に制限されるものではない。活性層に関しては、InGaAsP、InGaAs、AlGaInAs等が挙げられるが適用可能な活性層であれば制限はなく、バルク構造でも量子井戸構造でも良い。高抵抗層のドーパントとしてFeを挙げたが、Ru(ルテニウム)のように高抵抗層ドーパントとして機能するならば制限はない。また、本実施例では3領域を備える半導体光集積素子の例を挙げて説明したが、3以上の異機能領域を備える半導体光集積素子においても本発明は適用可能であり、領域数に制限はないことは言うまでもない。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
従来の薄い上部クラッド層を有する構造の集積工程を示す工程図である。 従来の厚い上部クラッド層を有する構造の集積工程を示す工程図である。 本発明の第一の実施形態における光集積素子の製造工程を示す工程断面図である。 本発明の光集積素子の上面図(a)およびその製造方法を示す工程断面図(b、c)である。
符号の説明
101 InP基板
102 InGaAsP活性層
103 InP上部クラッド層
104 SiOマスク
105 InGaAsP活性層
106 InP上部クラッド層
107 追加InPクラッド層
201 InP基板
202 InGaAsP活性層
203 InP上部クラッド層
204 SiOマスク
205 InGaAsP活性層
206 InP上部クラッド層
301 Feドープ高抵抗型InP基板
302 n−InPバッファー層
303 InGaAsP活性層・光導波路層
304 ノンドープInPクラッド層
305 SiOマスク
306 位相領域、MZ光変調器共有InGaAsP層
307 ノンドープInPクラッド層
308 高抵抗InP上部クラッド層
309 n−InP上部クラッド層
310 n−InGaAsコンタクト層
311 n−InPキャップ層
312 SiOマスク
313 p−InP上部クラッド層
401 SiOマスク
402 高抵抗InP層

Claims (15)

  1. 同一基板上の、異機能領域である第一領域、第二領域、および第三領域に、光導波路層および光導波路上部クラッド層が積層された半導体光集積素子であって、
    前記第一領域、前記第二領域、および前記第三領域はこの順で一方向に配列され、
    前記第一領域に第一の光導波路層が設けられるとともに、前記第二領域および第三領域にわたって、第二の光導波路層が設けられ、
    前記第一の光導波路層と前記第二の光導波路層は、前記第一領域と前記第二領域との界面において接合され、
    前記第一領域および前記第二領域にわたって、第一の光導波路上部クラッド層が設けられるとともに、前記第三領域に、第二の光導波路上部クラッド層が設けられ、
    前記第一の光導波路上部クラッド層と前記第二の光導波路上部クラッド層は、前記第二領域と前記第三領域との界面において接合されていることを特徴とする半導体光集積素子。
  2. 前記第二の光導波路上部クラッド層は、1μm以上の層厚を有することを特徴とする、請求項1に記載の半導体光集積素子。
  3. 前記第二の光導波路上部クラッド層は多層構造を有することを特徴とする、請求項2に記載の半導体光集積素子。
  4. 前記第一領域が光増幅器領域であり、前記第二領域が位相変調器領域であり、前記第三領域が光変調器領域であることを特徴とする、請求項3に記載の半導体光集積素子。
  5. 前記第一の光導波路上部クラッド層と、前記第二の光導波路上部クラッド層とは、ドーパントが異なることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体光集積素子。
  6. 異機能領域である第一領域、第二領域、および第三領域がこの順で一方向に配列された同一基板上の全面に、光導波路層を形成する工程と、
    前記第二領域および前記第三領域に形成された光導波路層を選択的に除去するとともに、前記第一領域に前記光導波路層を残して、前記第一領域に第一の光導波路層を形成する工程と、
    前記第二領域および第三領域に、光導波路層を再成長させて、前記第一の光導波路層に接合された第二の光導波路層を形成する工程と、
    前記第一および第二の光導波路層の上に、光導波路上部クラッド層を形成する工程と、
    前記第一領域および前記第二領域に形成された光導波路上部クラッド層を選択的に除去するとともに、前記第三領域に前記光導波路上部クラッド層を残して、前記第三領域に第一の光導波路上部クラッド層を形成する工程と、
    前記第一領域および前記第二領域に、光導波路上部クラッド層を再成長させて、前記第一の光導波路上部クラッド層に接合された第二の光導波路上部クラッド層を形成する工程と、を含み、
    前記第一の光導波路層と前記第二の光導波路層は、前記第一領域と前記第二領域との界面において接合し、前記第一の光導波路上部クラッド層と前記第二の光導波路上部クラッド層は、前記第二領域と前記第三領域との界面において接合されていることを特徴とする半導体光集積素子の製造方法。
  7. 前記第一の光導波路上部クラッド層は、1μm以上の層厚を有することを特徴とする、請求項6に記載の半導体光集積素子の製造方法。
  8. 前記第一の光導波路上部クラッド層は多層構造を有することを特徴とする、請求項7に記載の半導体光集積素子の製造方法。
  9. 前記第一領域が光増幅器領域であり、前記第二領域が位相変調器領域であり、前記第三領域が光変調器領域であることを特徴とする、請求項8に記載の半導体光集積素子の製造方法。
  10. 前記第一の光導波路上部クラッド層と、前記第二の光導波路上部クラッド層とは、ドーパントが異なることを特徴とする、請求項6〜8のいずれか1項に記載の半導体光集積素子の製造方法。
  11. 異機能領域である第一領域、第二領域、および第三領域がこの順で一方向に配列された同一基板上の全面に、光導波路層を形成する工程と、
    前記第二領域および前記第三領域に形成された光導波路層を選択的に除去するとともに、前記第一領域に前記光導波路層を残して、前記第一領域に第一の光導波路層を形成する工程と、
    前記第二領域および第三領域に、光導波路層を再成長させて、前記第一の光導波路層に接合された第二の光導波路層を形成する工程と、
    前記第一および第二の光導波路層の上に、光導波路上部クラッド層を形成する工程と、
    前記第三領域に形成された光導波路上部クラッド層を選択的に除去するとともに、前記第一領域および第二領域に前記光導波路上部クラッド層を残して、前記第一領域および第二領域に第一の光導波路上部クラッド層を形成する工程と、
    前記第三領域に、光導波路上部クラッド層を再成長させて、前記第一の光導波路上部クラッド層に接合された第二の光導波路上部クラッド層を形成する工程と、を含み、
    前記第一の光導波路層と前記第二の光導波路層は、前記第一領域と前記第二領域との界面において接合し、前記第一の光導波路上部クラッド層と前記第二の光導波路上部クラッド層は、前記第二領域と前記第三領域との界面において接合されていることを特徴とする半導体光集積素子の製造方法。
  12. 前記第一の光導波路上部クラッド層は、1μm以上の層厚を有することを特徴とする、請求項11に記載の半導体光集積素子の製造方法。
  13. 前記第二の光導波路上部クラッド層は多層構造を有することを特徴とする、請求項12に記載の半導体光集積素子の製造方法。
  14. 前記第一領域が光増幅器領域であり、前記第二領域が位相変調器領域であり、前記第三領域が光変調器領域であることを特徴とする、請求項13に記載の半導体光集積素子の製造方法。
  15. 前記第一の光導波路上部クラッド層と、前記第二の光導波路上部クラッド層とは、ドーパントが異なることを特徴とする、請求項11〜13のいずれか1項に記載の半導体光集積素子の製造方法。
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JP2011014712A (ja) * 2009-07-02 2011-01-20 Mitsubishi Electric Corp 光導波路集積型半導体光素子およびその製造方法
JP2016134522A (ja) * 2015-01-20 2016-07-25 三菱電機株式会社 光半導体装置

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