JP2009037076A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置規模を大型化させることなく、安価な光検知器で、副走査方向の光ビーム位置を検知出来、複数の光ビームに副走査方向の光ビーム間隔を検知可能で、トナーを消費せず省資源を実現できる光走査装置、これを搭載する画像形成装置及びカラー画像形成装置を提供。
【解決手段】光源手段20からの光ビームを光偏向手段25により偏向走査し、走査結像光学系28により被走査面上に結像させ、前記光ビームの位置検知用光ビーム検知手段31を備える光走査装置において、前記光ビーム検知手段31は、干渉によって光の分割又は進行方向の変更を行なう非周期的な回折面によって光ビームを分割する光分割手段29と、少なくとも副走査方向に異なる位置に配置された複数の光検知器30とを有し、該複数の光検知器の少なくとも1つの光検知器の受光部の光ビームを検知する側の縁部は、他のそれと所定の角度をなして配置されている光走査装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、デジタル複写機、プリンタ等で用いられる光走査装置、これを搭載したデジタル複写機、プリンタ等の画像形成装置及びカラー画像形成装置に関するものである。
デジタル複写機、プリンタ等の高精細な画像形成装置において、光走査による画像書き込み位置は、主走査方向及び副走査方向に対して、画像を形成する有効画像形成領域内の所望の位置に制御されることが望まれる。
一般に主走査方向の書き込み開始位置は、光ビームの光走査開始端側に光検知器を設け、光ビームを検知してから書き込み開始までのタイミングを調整している。また副走査方向については、画像を形成する記録媒体(用紙)などの位置を検知してからタイミングを調整して、書き込みを開始している。
そして、設計時に想定したタイミングに対して、製造時に実際には光ビームを発生する光源装置から実際に光が走査される被走査面(感光体)までのあらゆる部品の製造誤差や各々の部品の組み付け誤差などを含んだ状態で調整して、書き込み開始位置を設定する必要がある。
しかしながら、製造時に理想状態にタイミング調整ができたとしても、製造時以降の経時的な変化に伴って、この書き込み開始位置はずれを生じる。また、使用時の環境条件、とくに、温度条件に対しても、部品の膨張又は収縮によるずれを生じてしまう。
なかでも、樹脂製の部品についてはこの影響が大きい。従って、いずれの要因にしても、光ビームの位置が検知できれば、適宜に補正手段を用いることで、書き込み開始位置を補正することができる。また、光ビームの位置を検知して、補正を行なう手法は、製造時におけるタイミング調整にも使用できる。
一方で、近年では、画像形成装置のカラー化が進み、各色(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)に対応した光走査を行い、各色を重ねることでカラーの画像を形成している。
この時、各色の画像書き込み開始位置がずれると、重ねてできたカラー画像には、所謂、色ずれと呼ばれる画像劣化が生じてしまい、これが大きな課題となっている。この場合においても、各色に対する光ビームの位置が検知できれば、適当な補正手段を用いて、それぞれの書き込み開始位置を補正して、各色で揃えることにより、良好なカラー画像を得ることができる。
上記の各色に対する光ビームの位置検知手段として、テスト用にあるパターンのトナー像(トナーパッチ)を作り、その像をセンサで測定することにより行なう方法もあるが、この方法では検知の度に余計なトナーを消費してしまう。
また、画像形成装置の高速化も合わせて進んでおり、複数の光ビームを一括に光走査する光走査装置も盛んに使用されてきている。この場合の光源には、1つの発光点を持つ従来のシングルビーム光源にかわって、複数の発光点を有するマルチビーム光源(1チップ上に実装されたアレイ光源も含む)が用いられている。
マルチビーム光源を用いるタイプの光走査装置では、被走査面上を光走査する時の光ビームの間隔(ピッチ)がずれることで、とくに副走査方向のずれ(走査線ピッチずれ)に対して、所謂、濃度ムラと呼ばれる画像劣化を引き起こし、大きな課題となっている。
この場合においても、各光ビームの位置が検知できれば、適当な補正手段を用いて光ビーム間隔を補正して、濃度ムラのない良好な画像を得ることが可能となる。部品の製造誤差を補う補正技術、また、マルチビーム化による走査線ピッチの補正技術は、省資源化、高速動作時の静音化(光偏向器の低速化)にも貢献できる。
以上の要求を実現するには、光走査している光ビームの位置を測定することが重要であり、とくに副走査方向の光ビーム位置、及び副走査方向の光ビーム間隔を検知することが切望されており、種々の技術が提案されている(例えば、特許文献1乃至5参照)。
特許文献1には、複数の光ビーム検知手段を、それぞれの光ビーム検知領域の主走査方向始端側の端縁が相互に非平行となるように主走査方向に並べて配設して、複数の光ビームの副走査方向における間隔のずれを検知する技術が提案されている。
また、特許文献2には、主走査方向に配置された複数のフォトセンサを有するセンサアレイに、一定角度傾けて配置された遮光マスクを設けて、複数のレーザビームの副走査方向のピッチを演算する技術が提案されている。
さらに、特許文献3には、走査方向に対し垂直な一方の側部から入射させて受光し、走査方向に対し傾斜する他方の側部から出射させる複数の受光素子を設けて、走査光の副走査方向のずれ量を算出する技術が提案されている。
また、特許文献4及び特許文献5においては、レーザビームを検知する複数の受光面を有するとともに、これらの受光面の互いに隣接する少なくとも1つの辺縁が角度を持って配置されているレーザビーム検知器を設けて、レーザビームの副走査方向の位置を検知する技術が提案されている。
特開平7−72399号公報 特開平9−325288号公報 特開平10−235928号公報 特開2005−37575公報 特開2005−62597公報
しかしながら、特許文献1の技術では、複数の検知手段を主走査方向に並べているため、光検知器の大きさが主走査方向に大きくなり、光走査装置が大型化してしまうという問題がある。すなわち、一般に、光検知器は、主走査方向の有効画像領域よりも外側に配置される。
従って、走査光学系は有効画像領域幅に加え、光検知器にまで光ビームが到達できるようにする必要がある。そのため、光検知器が主走査方向に大きくなってしまうと、走査光学系の大型化、強いては光走査装置の大型化を引き起こす。また、走査光学系の大型化は、光路長の増大、高画角化、有効径の拡大といった問題も引き起こす。
特許文献2のセンサアレイは、複数のフォトセンサを実装して一体化した特殊形状なセンサアレイであり、さらに遮光マスクを設ける必要もあることから、高価なセンサアレイとなってしまうという問題がある。また、多数のフォトセンサを主走査方向に配置しており、回路基板も含めたセンサアレイとしては大型化してしまう懸念がある。
特許文献3では、受光素子を副走査方向に設けており、これにより、主走査方向に設けた特許文献1や特許文献2と比べて、受光素子の大きさが主走査方向に大きくなることは防止できるが、特許文献2と同様に、複数のフォトセンサを実装して一体化した特殊形状をしており、高価になってしまうという問題も含んでいる。
また、特許文献3では、1つの受光素子に対して、入射側と出射側の両方からの出力信号(すなわち、立ち上がり信号と立ち下がり信号の両方)を用いているが、これは検知精度の観点から望ましくない。
すなわち、一般に、フォトダイオードでは立ち上がり時間と立ち下がり時間とは異なり、光が入射した時に、ハイ(High)レベルからロー(Low)レベルに落ちる(立ち下がり信号)構成のフォトダイオードでは、その立ち上がり時間は、立ち下がり時間に比べて数倍遅い。そのため、検知精度を鑑みると、立ち上がり信号を用いるのは好ましくない。
特許文献4,5に記載の技術では、走査方向に垂直な受光面からの立ち下がり信号と、角度を有する受光面からの立ち下がり信号を用いて検知精度を確保しているが、特許文献2,3と同じように、複数の受光面を実装して一体化した特殊形状をしており、高価になってしまうという問題がある。
このように、従来では、光ビームの副走査方向のずれを検知するのに、複数の光検知器を主走査方向に設けたことによって、光走査装置が大型化してしまうという問題があったり、あるいは、受光部が複雑な形状を有していたり、複数の受光部を実装して一体化するような特殊形状をした光検知器(高価であり、回路基板も含めた大きさも懸念される光検知器)を用いていたので、光走査装置が大型化、高価になるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、上述した実情を考慮して、装置規模を大型化させることなく、安価な光検知器を用いて、副走査方向の光ビーム位置を検知することができ、また、複数の光ビームに対して副走査方向の光ビーム間隔を検知することが可能で、トナーを消費せず省資源を実現できる光走査装置、これを搭載する画像形成装置及びカラー画像形成装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、光源手段から発生した光ビームを光偏向手段によって偏向走査し、走査結像光学系によって被走査面上に結像させ、前記光ビームの位置を検知するための光ビーム検知手段を備える光走査装置において、前記光ビーム検知手段は、干渉によって光の分割又は進行方向の変更を行なう非周期的な回折面によって光ビームを分割する光分割手段と、少なくとも副走査方向に異なる位置に配置された複数の光検知器とを有し、該複数の光検知器の少なくとも1つの光検知器の受光部の光ビームを検知する側の縁部は、他の光検知器の受光部の光ビームを検知する側の縁部と所定の角度をなして配置されている光走査装置を特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記光分割手段が、入射する光ビームの位相を変調することにより光ビームを分割する請求項1記載の光走査装置を特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記光分割手段が、略薄肉平板であり、該略薄肉平板の平面上の位置によって光ビームに付加する位相量が離散的に異なる請求項1又は請求項2記載の光走査装置を特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記光分割手段が、光ビームを分割するとともに収束させる請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の光走査装置を特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記複数の光検知器が、すべて同一の形状及び構造を有し、該複数の光検知器のうちの少なくとも1つの光検知器は、光ビームを検知する側の受光部の縁部が他の光検知器の受光部の光ビームを検知する側の縁部と所定の角度をなすように、前記他の光検知器に対して傾けて配置されている請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の光走査装置を特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記複数の光検知器のうちの少なくとも1つの光検知器が、光ビームを検知する側の前記受光部の縁部が副走査方向と平行に配置されている請求項5記載の光走査装置を特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、光ビームを検知する側の前記受光部の縁部が副走査方向と平行に配置されている前記光検知器が、光分割手段をそのまま透過する方向ではない分割光ビームを検知するのに用いられる請求項6記載の光走査装置を特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、前記複数の光検知器の個数が、2である請求項5乃至請求項7の何れか1項記載の光走査装置を特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、前記光ビーム検知手段が、光ビームの副走査方向位置を検知する請求項1記載の光走査装置を特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、前記光ビーム検知手段によって検知された光ビームの副走査方向位置に基づき、光ビームの位置を補正する位置補正手段を備えている請求項9記載の光走査装置を特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、前記位置補正手段が、光源手段から被走査面に至る光路中に配置された少なくとも1つの光学部材と、前記光学部材の位置的変化または物理的変化を制御する制御機構とを備えている請求項10記載の光走査装置を特徴とする。
また、請求項12に記載の発明は、前記光ビーム検知手段が、前記光源手段から発生した複数の光ビームの間隔を検知する請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の光走査装置を特徴とする。
また、請求項13に記載の発明は、前記光ビーム検知手段によって検知された複数の光ビームの間隔に基づき、該複数の光ビームの間隔を補正する間隔補正手段を備えている請求項12記載の光走査装置を特徴とする。
また、請求項14に記載の発明は、前記間隔補正手段が、前記光源手段から前記光偏向手段に至る光路中に配置された少なくとも1つの光学部材と、該光学部材の位置的変化又は物理的変化を制御する制御機構とを備えている請求項13記載の光走査装置を特徴とする。
また、請求項15に記載の発明は、前記光ビーム検知手段には、走査結像光学系を介した光ビームが入射するようになっている請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の光走査装置を特徴とする。
また、請求項16に記載の発明は、前記光ビーム検知手段には、有効画像形成領域外の光ビームが入射するようになっている請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の光走査装置を特徴とする。
また、請求項17に記載の発明は、前記光ビーム検知手段で光ビームを検知する時のみ、光ビームの出力を調整する請求項16記載の光走査装置を特徴とする。
また、請求項18に記載の発明は、前記光ビーム検知手段が、主走査方向に複数設けられている請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の光走査装置を特徴とする。
また、請求項19に記載の発明は、前記光ビーム検知手段が、主走査方向の書き込み開始位置を定める同期検知手段としても機能するようになっている請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の光走査装置を特徴とする。
また、請求項20に記載の発明は、請求項1乃至請求項19の何れか1項記載の光走査装置を備えた画像形成装置を特徴とする。
を特徴とする。
本発明によれば、光ビーム検知手段は、光ビームを副走査方向に複数の分離光ビームに分離する、干渉によって光の分割又は進行方向の変更を行なう非周期的な回折面によって光ビームを分割する光分割手段と、少なくとも副走査方向に異なる位置に配置された複数の光検知器とを有し、複数の光検知器の少なくとも1つの光検知器の受光部の光ビームを検知する側の縁部(具体的には、例えば、受光部の走査開始側の縁部)が、他の光検知器の受光部の光ビームを検知する側の縁部(具体的には、例えば、受光部の走査開始側の縁部)と所定の角度をなして配置されており、複数の光検知器を副走査方向に配置している。
このため、本発明によれば、主走査方向に大型化することなく、光ビームの位置を検知することができ、また、複数の光検知器には、特殊な形状のものを用いる必要がなく、安価なもので良い。さらに、光分割手段は非周期的な回折面、すなわち、巨視的には平行平板であり、素子表面、又は内部にパターンを有し、干渉によって光の分割や進行方向の変更を行なう構成となっている回折面によって光ビームを分割するので、分割方向及び分割数を任意に選べ、設計自由度が大きい。
また、ミラーを用いた場合のように精密な位置決めをする必要がない。そして、複数の光検知器の少なくとも1つの光検知器の受光部の光ビームを検知する側の縁部(具体的には、例えば、受光部の走査開始側の縁部)を、他の光検知器の受光部の光ビームを検知する側の縁部(具体的には、例えば、受光部の走査開始側の縁部)と所定の角度をなして配置しているので、容易な方法で、光ビームの副走査方向の位置を検知することが可能になり、また、副走査方向の光ビーム間隔を検知することが可能になる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は画像形成装置であるレーザプリンタの構成例を示す概略図である。図1のレーザプリンタAは、走査対象物としての感光体ドラム1、この感光体ドラムの周辺に配置された帯電チャージャ2、現像装置3の現像ローラ3A、トナーカートリッジ4、クリーニングブレード5を含んでいる。
レーザプリンタAは、さらに、図1では感光体ドラム1の下方部分に、記録媒体13を収容している給紙トレイ6、給紙コロ7、レジストローラ対8、転写チャージャ11、定着ローラ9、排紙ローラ12、排紙トレイ10、そして、図1では感光体ドラム1の右上方部分にある光走査装置14などを備えている。
帯電チャージャ2、現像ローラ3A、転写チャージャ11及びクリーニングブレード5は、それぞれ感光体ドラム1の表面近傍に配置されている。そして、感光体ドラム1の回転方向に関して、帯電チャージャ2、現像ローラ3A、転写チャージャ11、クリーニングブレード5の順に配置されている。
感光体ドラム1の表面には、感光層が形成されている。ここでは、感光体ドラム1は、図1における面内で時計回り(矢印方向)に回転するようになっている。帯電チャージャ2は、感光体ドラム1の表面を均一に帯電させるために設けられている。
光走査装置14は、帯電チャージャ2で帯電された感光体ドラム1の表面に、上位装置(例えば、パソコン)からの画像情報に基づいて変調された光を照射する。これにより、感光体ドラム1の表面では、光が照射された部分のみにおいて電荷が消失し、画像情報に対応した潜像が感光体ドラム1の表面上に形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラム1の回転に伴って現像ローラ3Aの方向に移動する。
ところで、感光体ドラム1の長手方向(回転軸に沿った方向)は、一般に、「主走査方向」と呼ばれ、感光体ドラム1の回転方向は、一般に、「副走査方向」と呼ばれている。また、感光体ドラム1における走査開始位置から走査終了位置までの主走査方向の走査領域のうち、潜像が形成される領域を「有効画像形成領域」ともいう。なお、この光走査装置14の構成については後述する。
現像ローラ3Aの図示右方には、トナーが格納されるトナーカートリッジ4が配置されており、トナーは現像ローラ3Aに供給される。このトナーカートリッジ4内のトナー量は、電源投入時や印刷終了時などにチェックされ、残量が少ない時には図示しない表示部に交換を促すメッセージが表示される。
現像ローラ3Aは、その回転に伴ってその表面にトナーカートリッジ4から供給されたトナーが帯電されて薄く均一に付着される。また、この現像ローラ3Aには、感光体ドラム1における帯電している部分(光が照射されなかった部分)と帯電していない部分(光が照射された部分)とで互いに逆方向の電界が生じるような電圧が印加されている。
そして、この印加電圧によって、現像ローラ3Aの表面に付着しているトナーは、感光体ドラム1の表面の光が照射された部分にだけ付着する。すなわち、現像ローラ3Aは、感光体ドラム1の表面に形成された潜像にトナーを付着させて画像情報を顕像化させる。ここでトナーが付着された潜像は、感光体ドラム1の回転に伴って転写チャージャ11の方向に移動する。
給紙トレイ6には転写対象物としての記録媒体13が格納されている。この給紙トレイ6の近傍には給紙コロ7が配置されている。この給紙コロ7は、記録媒体13を給紙トレイ6から1枚ずつ取り出し、レジストローラ対8に向かって搬送する。
このレジストローラ対8は、転写ローラ11の近傍に配置され、給紙コロ7によって取り出された記録媒体13をいったん保持するとともに、記録媒体13を感光体ドラム1の回転に合わせて感光体ドラム1と転写チャージャ11との間隙(ニップ)に向けて送り出す。
転写チャージャ11には、トナーとは逆極性の電圧が印加されており、この電圧によって感光体ドラム1の表面上のトナーを電気的に記録媒体13に引きつける。この電圧により、感光体ドラム1の表面の潜像が記録媒体13に転写される。ここで転写された記録媒体13は、定着ローラ9に送られる。
この定着ローラ9では、熱と圧力とが記録媒体13に加えられ、これによってトナーが記録媒体13上に定着される。ここで定着された記録媒体13は、排紙ローラ12を介して排紙トレイ10に送られ、排紙トレイ10上に順次スタックされる。
クリーニングブレード5は、転写後に感光体ドラム1の表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。なお、除去された残留トナーは、再度利用されるようになっている。残留トナーが除去された感光体ドラム1の表面は、再度、帯電チャージャ2の位置に戻る。
図2は光走査装置の構成の第1の実施の形態を示す概略図である。図2の第1の実施の形態では、光走査装置14は、光源手段20と、カップリングレンズ21、アパーチャ22、シリンドリカルレンズ23からなる整形光学系24と、光偏向手段25と、2枚の走査結像レンズ26、27からなる走査結像光学系28と、分離光学系29と光検知器30とからなる光ビーム検知手段31と、処理装置(図2では、図示を省略している)などとを備えている。
ここで、光源手段20には、一般的に、シングルビーム光源として、半導体レーザが用いられ、また、マルチビーム光源として(すなわち、複数の光ビームを構成する手段として)、例えば、複数の半導体レーザを近接して実装した半導体レーザアレイや、面発光レーザアレイ(VCSELアレイ)などが用いられ得る。
また、カップリングレンズ21は、光源手段20から出射された光を略平行光に整形する機能を有している。もちろん、若干の収束光であったり、発散光であったりしてもよい。
カップリングレンズ21からの光ビームは、アパーチャ22によって光ビームの一部が遮光された後、シリンドリカルレンズ23によって副走査方向に収束されて、光偏向手段25の偏向反射面近傍に主走査方向に長い線像として結像される。
図示しない駆動手段によって、光偏向手段25が回転駆動されることにより、光ビームは偏向走査され、2枚の走査結像レンズ26、27からなる走査結像光学系28によって、被走査面上に光スポットが形成される。
また、走査結像光学系28を介して主走査方向の有効画像形成領域外に向かう光ビームの一部は、上述した分離光学系29と光検知器30とからなる光ビーム検知手段31に入射され、この光ビーム検知手段31において、光ビームの位置(後述のように、例えば、光ビームの副走査方向位置など)が検知される。
さらに、この光ビーム検知手段31では、主走査方向の光ビームの位置を検知して、主走査方向の書き込み開始位置までのタイミングを調整する、所謂、同期検知を行なっている。
また、光ビーム検出手段31は、光ビームの副走査方向位置を検出するので、高精細化、カラー化に適応する画像形成装置のための光走査装置を提供することができる。
すなわち、配置形態の異なる光検出器を用いた光ビーム検出手段を用いることで、とくに副走査方向の光ビーム位置を検出することができ、高精細化、カラー化に適応する画像形成装置のための光走査装置を提供することができる。
図3は光ビーム検知手段の構成例を示す概略図である。図3を参照して、走査結像光学系28(図2)を介して有効画像形成領域外に向かう光ビームの一部は、分離光学系29に入射する。
そこで入射した光ビームは副走査方向に複数の分離光ビーム(図3の例では3つの分離光ビームB1,B2,B3)に分離されて出力される。これらの分離光ビームB1,B2,B3は、副走査方向に配置された3つの光検知器30−1,30−2,30−3によって、各々検知される。
図4は光検知器の配置例を示す概略図である。図4を参照すると、光検知器30−1,30−2,30−3は副走査方向に配置されている。各光検知器30−1,30−2,30−3は、光ビームに対して光電変換を行う受光部32−1,32−2,32−3を備えている。
図4の例では、3つの光検知器30−1,30−2,30−3はすべて等しい光検知器(すべて同一の形状及び構造のもの)であるが、光検知器30−2のみ傾けて配置している。
光偏向手段25(図2)によって偏向走査される光ビームは、分離光学系29(図3)によって3つの分離光ビームB1,B2,B3に分離され、図4の矢印に示す方向に受光部32−1,32−2,32−3上を走査し、各々検知される。
図5は光検知器の出力信号を示すタイミングチャートである。図5では、図4に示したような、分離光ビームB1,B2,B3が各々受光部32−1,32−2,32−3を通過した時の光検知器30−1,30−2,30−3の出力信号を示すタイミングチャートを示している。
図5を参照すると、光検知器30−1の出力信号は、図4の受光部32−1の走査開始側の縁部(図4の受光部32−1の左側の縁部)を通過した分離光ビームB1により、出力信号はハイ(High)からロー(Low)に立ち下がる(時刻Td1)。
受光部32−1上を走査された後、受光部32−1の走査終了側の縁部(図4の受光部32−1の右側の縁部)を通過した分離光ビームB1により、出力信号はロー(Low)からハイ(High)に立ち上がる(時刻Tu1)。
受光部32−1の上記各縁部は副走査方向に平行であるので、分離光ビームB1が副走査方向にずれて走査しても、時刻Td1,Tu1は変化しない。光検知器30−3についても同様のことが言える。さらに、図示しないが、Td1=Td3,Tu1=Tu3であることは明らかである。
一方、光検知器30−2は、他の光検知器30−1,30−3に対して図4に示すように傾けて配置されているので(すなわち、受光部32−2も傾いている)、受光部32−2上を走査する分離光ビームB2の副走査方向の位置に応じて、光検知器30−2の出力信号の立ち下がりのタイミング(時刻Td2)と立ち上がりのタイミング(時刻Tu2)は変化する。
図6は光ビーム検知手段に入射する光ビームの位置が副走査方向にずれたことを検知する検知方法を説明する図である。図6には、光ビーム検知手段31(図3)に入射する光ビームの位置が副走査方向にずれた場合に、これを検知する検知方法を説明している。
基準となる光ビームの副走査方向の位置をP0とする。この時、分離光学系29(図3)に入射された光ビームは3つの分離光ビームB10,B20,B30に分離される。分離光学系29により分離された分離光ビームB10,B20,B30は、光検知面上において、副走査方向に等しい間隔S0を有している。
分離光ビームB20の副走査方向の位置がP0に等しいとすれば、各々の分離光ビームB10,B20,B30の副走査方向の位置は、P0+S0,P0,P0−S0となる(図6の実線)。ここで、間隔S0は分離光学系29に入射された光ビームの入射位置に依存して、光検知面上に分離される副走査方向の間隔であって、1対1に対応する線形的な関数gを用いて、S0=g(P0)と表せる。
この時、Td1=Td2=Td3となるように、光検知器30−2(図3)の位置や傾きを調整して配置する。上述したように、光検知器30−1,30−3は分離光ビームB10,B30の副走査方向の位置に対して、時刻Td1,Td3は変化しないので、分離光ビームB20の副走査方向の位置に応じて変化する時刻Td2を調整する。
ここで、この光検知器30−1,30−2,30−3の立ち下がり時間は立ち上がり時間より早いものとして、検知精度を高めるために、時刻Tuではなく、時刻Tdを用いる。すなわち、光検知器30−1,30−2,30−3の受光部32−1,32−2,32−3の光ビームを検知する側の縁部としては、具体的には、例えば、受光部32−1,32−2,32−3の走査開始側の縁部が用いられる。
また、逆に、予め設置した光検知器30−1,30−2,30−3に対して、分離光ビームB10,B20,B30が入射した時の時刻Td1とTd2がTd1≠Td2となった時に、遅延回路(図示せず)を挿入することによって、Td1=Td2となるように遅延時間を調整することもできる。
以上の手順により、基準となる光ビームの副走査方向の位置P0に対して、Td1=Td2=Td3となるように光ビーム検知手段31(図3)を調整することができる。
もし、経時変化や環境変化などの要因により光ビームの副走査方向の位置がP=P0+ΔPに変化した場合を考える。分離光学系29により分離される分離光ビームB10,B20,B30は、光検知面上において、各々の分離光ビームB10,B20,B30の副走査方向の位置がP+S,P,P−Sとなる関係を有している(図6の破線)。
ここで、間隔Sは分離光学系29に入射された光ビームの入射位置に依存して、光検知面上に分離される副走査方向の間隔であるので、S=g(P)と表せる。ここで、S=S0+ΔSと表せば、分離光ビームB20の副走査方向の位置ずれΔPに対して、分離光ビームB10の副走査方向の位置ずれは、ΔS+ΔPとなる。
すなわち、ΔSは分離光学系29の特性(入射された光ビームの入射位置依存性)に起因し、ΔS=g(P)−g(P0)となる。関数gが光ビームの入射位置に対する1次関数であるとすれば、ΔSは入射された光ビームの入射位置間隔ΔPに比例するような関数hを用いて、ΔS=h(ΔP)と表わせる。また、最も簡単な例は、関数gが光ビームの入射位置に依存しない場合であり、ΔS=0となる。
すなわち、光ビームが副走査方向に位置ずれΔPを発生した時、各光検知器30−1,30−2,30−3から得られる出力信号の立ち下がりのタイミングを見てみると、光検知器30−1,30−3は、もちろん、変化しないので、Td1,Td3は変化しない。
一方、光検知器30−2は、受光部32−2が傾いていることから、出力信号の立ち下がりタイミングは、時刻Td2’(=Td2+ΔTd2)へと変化する。図5には、ΔTd2、Td2’,Td3は示してない。
従って、この時刻の変化量ΔTd2は、受光部32−2の傾き量に対して、分離光ビームB20の副走査方向の位置ずれΔPに1対1で対応していることから、ΔPを検知することができる。
なお、受光部32−2が副走査方向に平行で、受光部32−1が傾いている場合には、上述と同様に、時刻変化量ΔTd1は、分離光ビームB10の副走査方向の位置ずれΔS+ΔPに対応している。このように、ΔSとΔPの関係を予め把握しておけば(例えば、上述の例を用いると、ΔS=h(ΔP)やΔS=0)、ΔPを検知することができる。
このように、上述した光走査装置では、光ビーム検知手段31(図3)に入射した光ビームは、分離光学系29によって、副走査方向に3つの分離光ビームB1,B2,B3に分離される。
副走査方向に配置された3つの光検知器30−1,30−2,30−3によって(1つの光検知器30−2が他の2つの光検知器30−1,30−3とは配置形態が異なっていることを利用して)、図6に示す検知方法に従って、その光ビームの副走査方向の位置を検知することができる。
また、光検知器30−1から得られる時刻Td1は、走査される光ビームの副走査方向の位置に依存しない。従って、この主走査方向の位置を検知することで、主走査方向の書き込み開始位置を定める同期検知信号として利用することができる。
複数の光検知器30−1,30−2,30−3は、すべて同一の形状及び構造を有している。複数の光検知器30−1,30−2,30−3のうちの少なくとも1つの光検知器(図4では、光検知器30−2)が、受光部32−1,32−2,32−3の光ビームを検知する側の縁部が他の光検知器30−1,30−3の受光部32−1,32−3の光ビームを検知する側の縁部と所定の角度をなすように、他の光検知器に対して傾けて配置されている。
複数の光検知器30−1,30−2,30−3を、すべて同一の形状及び構造の光検知器とすることで、各光検知器の特性を同じにできることから、検知精度や制御回路を構築する上での取り扱いが容易であり、安定した検知が可能となる。
なお、上述の実施の形態では、光ビーム検知手段31において、光ビームを副走査方向に3つの分離光ビームB1,B2,B3に分離し、3つの光検知器30−1,30−2,30−3を用いた。しかし、後述のように、光ビームを副走査方向に2つの分離光ビームに分離し、2つの光検知器を用いることも可能である。
図7は光ビーム検知手段に包含される分離光学系の構成例を示す概略図である。分離光学系29は、非周期的な回折面である。回折面としては、回折面の振幅(透過率)を変調させる振幅変調型や、回折面の位相を変調させる位相変調型あるが、光量のロスの無い位相変調型が望ましい。
また、位相変調型にも、表面形状によって位相を制御する表面レリーフ型、媒質の屈折率分布によって位相を制御する屈折率型などがある。いずれも回折面であるので、巨視的には平行平板であり、素子表面、又は内部にパターンを有して、干渉によって光の分割や進行方向の変更を行なう構成となっている。
表面レリーフ型では、例えば、+1/2λ(λは光源の波長)の位相差を与えたければ、材料の屈折率をnとして、その場所の厚みを(n−1)λ/2薄くすれば良い。屈折率型では、例えば、+1/2λの位相差を与えたければ、厚みをtとして、その場所の屈折率をt・λ/2下げれば良い。
一方で、透過することによって光ビームを分離する透過型回折面と、反射することによって光ビームを分離する反射型回折面とがある。しかし、光学面に反射するための金属膜等が必要となる反射型に比べて、透過型の方が低コストを達成し易いこと、また、光走査装置内のレイアウトにおいて、反射型では、入射する光ビームと反射した複数の分離光ビームとの分離が必要であることから、透過型回折面を用いるのが望ましい。
なお、分離光学系29は、1つの光学素子で構成されても良いし、複数の光学素子から構成することもできる。図7の(a)は、2枚の光学素子からなる分離光学系29の例を示す図である。
図7の(a)の例では、分離光学系29は、収差補正機能と出射する光ビームの収束性を変更する機能とを有するレンズ40と、光ビームを3つの分離光ビームへ分離する機能を有する回折光学素子である透過型回折素子41とによって構成されている。また、後述するように透過型回折素子にレンズ機能を持たせても良い。
また、図7の(b)は、1枚の光学素子からなる分離光学系29の例を示す図である。図7の(b)の例では、分離光学系29は、透過型回折素子41を有し、光ビームを3つの分離光ビームへ分離している。
さらに、図7の(c)は、1枚の光学素子からなる分離光学系29の例を示す図である。図7の(c)の例では、分離光学系29は、透過型回折素子41を有し、光ビームを2つの分離光ビームへ分離する。
このように、分離光ビームは、図7の(a)及び(b)に示すような3つの分離光ビームに限ったものではなく、2つ以上であれば、光ビームの位置の検知は可能である。図7の(a)乃至(c)に示したように、分離光学系29には、透過回折面を有する光学素子が用いられるのが好ましい。
分離光学系(光分割手段)29は略薄肉平板であり、この略薄肉平板の平面上の位置によって光ビームに付加する位相量が離散的に異なるので、製作が容易である。光分割手段は光ビームを分割するとともに収束させるので、検知器までの光路長を短縮でき、小型化が実現できる。
図8は透過型回折素子の位相分布の例を示す図である。図8の(a)は光ビームが垂直入射することにより光ビームを副走査方向に3つの分離光ビームに分離する回折光学素子である透過型回折素子41(図7の(b))の例である。場所により2ステップの位相分布を有している。ここでの光ビームの分離角は+15°,0°,−15°である。
図8の(b)は光ビームが垂直入射することにより光ビームを副走査方向に2つの分離光ビームに分離する回折光学素子である透過型回折素子41の例である。場所により4ステップの位相分布を有している。ここでの光ビームの分離角は+15°,0°である。
図8の(c)は光ビームが垂直入射することにより光ビームを副走査方向に2つの分離光ビームに分離するとともに、焦点距離32mmに相当する収束効果を有する回折光学素子である透過型回折素子41の例である。場所により4ステップの位相分布を有している。ここでの光ビームの分離角は+15°,0°である。
光ビームを分離するには、1つの透過回折面でも良いし、複数の光学面を組み合わせることも可能である。また、分離光学系29は、透過回折面を有する1つの光学素子でも良いし、複数の光学素子の組み合わせでも良い。
しかしながら、分離光学系29の小型化、構成の簡易化、低コスト化などを達成し易いことから、分離光学系29は1つの透過回折光学素子(例えば、図7の(b))からなることが望ましい。光ビームの位相を変調することにより光ビームを分割するので、振幅変調型の回折格子の場合におけるような光量のロスが生じない。
図9は光ビーム検知手段の他の構成例を示す概略図である。図9の光ビーム検知手段31では、走査結像光学系28(図1)を介して有効画像形成領域外に向かう光ビームの一部は、表面レリーフ型の回折光学素子33に入射し、そこで副走査方向に2つの分離光ビームC1,C2に分離される。
分離光学系である回折光学素子33から室力された分離光ビームC1,C2は、副走査方向に配置された2つの光検知器34−1,34−2によって、各々検知される。
図10は図9の光ビーム検知手段の光検知器の構成例を示す概略図である。図9の光ビーム検知手段31では、光検知器34−1,34−2は副走査方向に配置されている。各光検知器34−1,34−2は、光ビームに対して光電変換を行なう受光部35−1,35−2を備えている。
図10に示した構成例では、2つの光検知器34−1,34−2は等しい光検知器(同一の形状及び構造の光検知器)であるが、一方の光検知器34−2は傾けて配置している。
このような構成では、光偏向手段25(図1)によって偏向走査される光ビームは、分離光学系29(図9の33)によって2つの分離光ビームC1,C2に分離され、図10の矢印に示す方向に受光部35−1,35−2を走査し、各々検知される。
図11は図10の光検知器の出力信号を示すタイミングチャートである。すなわち、図11は、図10の光検知器34−1,34−2の構成において、分離光ビームC1,C2が各々受光部35−1,35−2を通過した時の光検知器34−1,34−2の出力信号を示すタイミングチャートである。
光検知器34−1の出力信号は、受光部35−1の走査開始側の縁部(図10の受光部35−1の左側の縁部)を通過した分離光ビームC1により、出力信号はハイ(High)からロー(Low)に立ち下がる(時刻Td1)。
受光部35−1上を走査された後、受光部35−1の走査終了側の縁部(図10の受光部35−1の右側の縁部)を通過した分離光ビームC1により、出力信号はロー(Low)からハイ(High)に立ち上がる(時刻Tu1)。
受光部35−1は、光ビームを検知する縁部が副走査方向に平行に配置されているので、分離光ビームC1が副走査方向にずれて走査しても、時刻Td1,Tu1は変化しない。
一方、光検知器34−2は、光検知器34−1に対して図10に示すように傾けて配置されているので(すなわち、受光部35−2も傾いている)、受光部35−2上を走査する分離光ビームC2の副走査方向の位置に応じて、光検知器34−2の出力信号の立ち下がりのタイミング(時刻Td2)と立ち上がりのタイミング(時刻Tu2)は変化する。
図12は光ビーム検知手段に入射する光ビームの位置が副走査方向にずれたことを検知する検知方法を説明する図である。図12は、光ビーム検知手段31(例えば、図9)に入射する光ビームの位置が副走査方向にずれた場合に、これを検知する検知方法を説明するための図である。
基準となる光ビームの副走査方向の位置を0とする。この時、分離光学系29(図9では33)に入射された光ビームは2つの分離光ビームC10,C20に分離される。
分離光学系33により分離される分離光ビームC10,C20は、光検知面上において、副走査方向に間隔S0を有し、分離光ビームC20の副走査方向の位置が0に等しいとすれば、各々の分離光ビームの副走査方向の位置は、0,S0となる(図12の実線)。
図13は光ビーム検知手段の制御回路の構成を示すブロック図である。図13の制御回路には、光検知器34−1,34−2、受光部35−1,35−2、増幅器71,72、遅延回路73,74、及びコンパレータ75が示されている。以下で、全体的に説明する場合には、光検知器及び受光部は、単に、符号34及び35として記載する。
予め設置した光検知器34−1,34−2に対して、分離光ビームC10,C20が入射した時の時刻Td1とTd2(図11)から、Td1≠Td2となった時に、遅延回路を挿入することによって、Td1=Td2となるように遅延時間を調整することができる。
図13の制御回路では、光検知器34−1,34−2からの出力信号は各々増幅器71,72(AMP1、AMP2)により増幅された後、Td1=Td2となるように各々の遅延回路73,74の遅延時間を設定することができる。その後、図11のタイミングチャートに示すように、コンパレータ(CMP)75により、入力される2つの信号の立ち下がり信号の時刻の差分を測定する。
ここで、この光検知器34の立ち下がり時間は立ち上がり時間より早いものとして、検知精度を高めるために、コンパレータ75ではTdを用いている。すなわち、光検知器34の受光部35の光ビームを検知する側の縁部としては、具体的には、例えば、受光部35の走査開始側の縁部が用いられる。
さて、基準となる光ビームの副走査方向の位置0に対して、Td1=Td2となるように光ビーム検知手段は調整された。もし、経時変化や環境変化などの要因により光ビームの副走査方向の位置がΔPに変化した場合を考える。
分離光学系33により分離される分離光ビームC10,C20は、光検知面上において、各々の分離光ビームの副走査方向の位置が、ΔP,S+ΔPとなる関係を持っている(図12の破線)。
すなわち、光ビームが副走査方向に位置ずれΔPを発生した時、各光検知器34−1,34−2から得られる出力信号の立ち下がりのタイミングを見てみると、光検知器34−1はもちろん変化しないので、Td1は変化しない。一方、光検知器34−2は、受光部35−2が傾いていることから、出力信号の立ち下がりタイミングは時刻Td2’(図示せず)へと変化する。
この時、測定する時間差ΔT=Td2’−Td2は、光検知面上での副走査方向の位置変化ΔPに対応する値であり、ΔPを検知することができる。なお、光検知器34−2に対して、ΔPとΔT(図示せず)の関係は予め把握しておく必要がある。
図9乃至図13の例では、入射する光ビームを2つの分離光ビームに分離するので、各々の分離光ビームの最大光量は1/2である。すなわち、光量を大きくするためには、図9乃至図13の例のように、分離光ビームの数は2であることが望ましい。光量を大きくすることは、光検知器に対してS/N比などの面から有利である。
また、図9乃至図13の例では、図9に示すように副走査方向に2つの分離光ビームC1、C2に分離する表面レリーフ型の回折光学素子33と副走査方向に配置された2つの光検知器34−1,34−2とからなる光ビーム検知手段31によって、2つの光検知器34−1,34−2の配置形態が異なっていることを利用して、図12に示す検知方法に従って、光ビーム検知手段31に入射した光ビームの副走査方向の位置を検知することができる。
図14は光検知器の配置形態の実施の形態を示す概略図である。図15は光検知器の配置形態の他の実施の形態を示す図である。まず、図14に示す実施の形態では、光検知器36−1,36−2,36−3は副走査方向に配置されており、各光検知器36−1,36−2,36−3は、光ビームに対して光電変換を行う受光部37−1,37−2,37−3を備えている。
ここで、光検知器36−2の位置は他の光検知器36−1,36−3に対して主走査方向にずれている。このように、光検知器36−1,36−2,36−3は、これらの光検知器の前に配置される分離光学系の有効径内であれば、光検知器を主走査方向にずらして配置することも可能である。
これにより、光検知器36−2から得られる出力信号の立ち下がりのタイミングを、他の光検知器36−1,36−3よりも遅延させることができるので、遅延回路を省略することも可能となる。
光ビームの副走査方向の位置を検知する方法として、主走査方向に走査される光ビームに対して、その受光部37−1,37−2,37−3上を走査する光ビームの副走査方向の位置による光検知器36−1,36−2,36−3からの出力信号(時刻)の変化を捉える方法はよく知られている。
そのため、光検知器36−1,36−2,36−3の何れか1つの位置ずれに加えて、受光部37−1,37−2,37−3の走査開始側の縁部が副走査方向に対して傾きを持った受光部(ここでは、37−2)を備えている光検知器(ここでは、36−2)を少なくとも1つ有することが必要である。
さらには、図15に示すように、異なる傾き角を持った受光部39−1,39−2を備えた光検知器38−1,38−2を有することにより、2つの光検知器38−1,38−2から得られる出力信号を基に、副走査方向の位置を検知することもできる。
すなわち、図14及び図15に示すように、光検知器は同一形状であっても、少なくとも1つの光検知器は位置をずらして受光部傾けて又は位置を変えず受光部も傾けず配置する。
一方で、その変化を定量化するために、基準となる、すなわち、光ビームの副走査方向の位置による出力信号(時刻)が変化しない光検知器が必要となる。そのため、図14、図15に示すように、受光部の走査開始側の縁部が副走査方向に対して平行である受光部37−3や39−3を備えた光検知器を少なくとも1つ有することが必要である。
従って、副走査方向の位置に応じて、変化する出力信号と変化しない出力信号を得るために、少なくとも2種類の異なる配置形態を持つ光検知部36−1,36−2,36−3及び38−1,38−2,38−3、しいては光検知器36−2,38−3が必要である。
上記のように、光ビームの副走査方向の位置による出力信号(時刻)が変化しない光検知器36−1,36−3として、受光部37−1,37−3や39−3の走査開始側の縁部が副走査方向に対して平行とすることができる。また、このような配置の光検知器は、主走査方向の書き込み開始位置を定める同期検知用の光検知器としても利用できる。
このように、光ビーム検知手段は、主走査方向の書き込み開始位置を定める同期検知手段としても機能するようになっており、光ビーム検知手段に同期検知手段の機能も持たせることで、検知手段が一体化でき、光走査装置の小型化、低コスト化を実現できる。
換言すれば、少なくとも1つの光検知部を他の光検知部に対して異なる角度で配置することにより、その組み合わせから、光ビームの副走査方向の位置を検知することが可能になる。
より好ましくは、複数の光検知器36−1,36−2,36−3の少なくとも1つの光検知器(ここでは、36−3)の受光部37−3の光ビームを検知する側の縁部(具体的には、例えば、受光部37−3の走査開始側の縁部)を、他の光検知器(ここでは、36−1,36−2)の受光部(ここでは、37−1,37−2)の光ビームを検知する側の縁部(具体的には、例えば、受光部の走査開始側の縁部)と所定の角度をなして配置することによって、光ビームの副走査方向の位置を検知することが可能になる。
配置形態が異なる光検知器として、同一の光検知器を異なるレイアウトに配置して(図14、図15)、上記2つの出力信号を得ることもできるし、異なる光検知器を配置して上記2つの出力信号を得ることもできる。
図16は異なる光検知器の配置形態を示す概略図である。図17は受光部の形状が異なる光検知器の配置形態を示す概略図である。図16には、3つの光検知器40−1,40−2,40−3、及び3つの受光部41−1,41−2,41−3が示してある。図16は受光部41−1,41−2,41−3が同一でも光検知器としては異なる場合の例として示している。
図17には、3つの光検知器42−1,42−2,42−3、及び3つの受光部43−1,43−2,43−3が示してある。図17は受光部43−1,43−2,43−3の形状がそれぞれ異なる場合を指している。しかしながら、同一の光検知器を用いる方が、光検知器の特性が等しいことから、検知精度や制御回路を考えたりする上でも、取り扱いが容易である。
また、本発明では、光ビームを検知する側の縁部(具体的には、例えば、受光部の走査開始側の縁部)が副走査方向と平行に配置されている光検知器は、光分割手段をそのまま透過する方向ではない分割光ビームを検知するのに用いられるのが良い。
すなわち、光分割手段をそのまま透過する方向ではない分割光ビームは、入射する光ビームの波長λが変化した場合には、回折角が変化してしまう。この波長変化は、温度によっても変化するし、半導体レーザを用いた場合には波長飛びという現象によりランダムに発生してしまう。
従って、入射する光ビームの副走査方向の位置は変化していないのに、波長変化によってその位置が変化してしまうので、これは誤検知の要因となる。すなわち、回折により光ビームが副走査方向に分離される場合には、これら波長変化に伴う回折角の変化に対しても光検知器からの出力信号が変化しないように、回折された分離光ビームは副走査方向に対して平行に配置されている受光部を用いるのが良い。
また、副走査方向の位置に応じて、変化する出力信号と変化しない出力信号を得るために、少なくとも2種類の異なる配置形態を持つ光検知部が必要であり、例えば、図10に示したように、光検知器を2つ(図10では、光検知器34−1,34−2)にしても副走査方向の位置を検知することは可能である。
そして、光検知器を2つにすることで、分離光ビームの数を2とすることができるので、光量を確保することができる。また、光ビーム検知手段を低コスト化し、サイズを小さくすることができるという利点がある。
分離光学系によって分離される分離光ビームの数は、2であり、分離光ビームの数を2とすることで、光検知器へ入射できる光量を最大50%まで向上させることができる。
図18は2分割の受光部を有する光検知器を含む光ビーム検知手段の制御回路の構成を示すブロック図である。図19は図18の光検知器の出力信号を示すタイミングチャートである。
図18の制御回路には、光検知器67−1,67−2,受光部76−1a,76−1b,77−1a,77−1b、増幅器71,72(AMP1,AMP2)、演算遅延回路78,79(演算遅延回路1、演算遅延回路2)、及びコンパレータ(CMP)75が示されている。以下で、全体的に説明する場合には、光検知器及び受光部は、単に、符号67及び76,77として記載する。
図18には、隣接する2分割の受光部76−1a,76−1b,77−1a,77−1bを有する光検知器67−1,67−2の例が示されている。かかる光検知器67−1,67−2は、2分割フォトダイオードなどと呼ばれ、図4に示した受光部32−1などに比べて高精度な検知が可能であるので、必要に応じてこのような光検知器を用いることもできる。
図18及び図19を参照して、光検知器67−1から得られる出力信号としては、隣接した受光部76−1a,76−1bによって連続する2つの信号が得られる。その立ち下がりの時刻をTd1,Td3とした時、この光検知器67−1からはその中心の時刻に相当する(或る遅延時間を考慮して)Td13を得ることができる。
例えば、受光部76−1a,76−1bを通過する光ビームの強度や大きさの影響が懸念される立ち下がり時間を、このように平均値として出力することにより、その影響を抑え、高精度な検知ができる。
同様に、光検知器67−2からは時刻Td24が得られるので、その差分ΔTdが、光検知器67−2を通過する光ビームの副走査方向の位置の変化に相当する。
図20は、本発明の光走査装置の第2の実施の形態を示す概略図である。すなわち、図20には、光ビームの位置を補正する位置補正手段50を備えた光走査装置14の例が示されている。なお、図20において、図2と同じ箇所には同じ符号を付して、ここで必要以外の説明は省略する。
図20を参照すると、位置補正手段50は、光偏向手段25と走査結像光学系28との間に設けられており、光ビーム検知手段31により検知された光ビームの副走査方向の位置に基づき、有効画像形成領域へ導かれる光ビームの副走査方向の位置を補正する機能を有している。
なお、かかる機能を有している位置補正手段50の配置位置は、図20に示した位置に限定されるものではなく、光源手段20から被走査面の間の任意の位置に配置することができる。
図21は位置補正手段の第1の実施の形態を示す概略図である。この図21に示した第1の実施の形態において、位置補正手段50は、具体的には、液晶偏向素子51によって構成されている。
この液晶偏向素子51は相対向して平行に間隔が置かれた2枚の透明基板52からなっており、液晶の光学効果によって光ビームを偏向する素子である。液晶偏向素子51は入射された光ビームを副走査方向に偏向することができる。
図22は液晶偏向素子の構成及び動作を説明する概略図である。図22を参照して、液晶偏向素子51は、相対向して平行に配置された2枚の透明基板52と、これらの透明基板52の相対向する面側に一体に配置された1対の透明電極53を含んでいる。
また、液晶偏向素子51は、これらの透明電極53の相対向する面側に一体に配置された1対の配向膜54と、1対の配向膜54間を所定の間隔に保つスペーサ55と、配向膜54とスペーサ55とで形成される隙間に充填される液晶層56とからなっている。液晶偏向素子51には、駆動回路57から電圧が印加される。
このような構成では、光ビーム検知手段31(図20)により検知された光ビームの副走査方向の位置に基づいて、駆動回路57に与える印加電圧を制御することにより、所望の副走査方向の位置へ補正することができる。
このように、本発明では、前述したように、光ビーム検知手段31は、例えば、配置形態が互いに異なる複数の光検知器を用いることにより、光ビームの副走査方向の位置を検知することができる。
そして、本発明では、図20に示したように、光走査装置14は、位置補正手段50(具体的には、例えば、図22に示すような液晶偏向素子51)を用いて、光ビーム検知手段31により検知された光ビームの副走査方向の位置に基づいて液晶偏向素子51を制御することにより、光ビームを所望の位置へ補正することができる。
上述したように、光走査装置14は、光ビーム検知手段31によって検知された光ビームの副走査方向位置に基づき、光ビームの位置を補正する位置補正手段50を備えている。そこで、この位置補正手段50でフィードバックをかけることにより、とくに、書き込み位置、色ずれを補正することができ、高精細化、カラー化に適応する画像形成装置のための光走査装置を提供することができる。
図23は位置補正手段の第2の実施の形態を示す概略図である。図24は位置補正手段の第3の実施の形態を示す概略図である。図23では、位置補正手段としてのガラス平板58の回転による光ビームのシフトの例を示している。
すなわち、図23を参照すると、入射した光ビームは、ガラス平板58の回転角に応じて、平行シフトさせることができる。すなわち、ガラス平板58は、光ビーム検知手段31(図20)により検知された光ビームの副走査方向の位置に基づいて、ガラス平板回転手段(図示せず)を制御することによって、所定の角度だけ回転し、これにより、光ビームを所望の副走査方向の位置へ補正することができる。
また、図24には、位置補正手段としてのミラー59の回転による光ビームの偏向の例を示している。入射した光ビームは、ミラー59の回転角に応じて、偏向させることができる。
すなわち、ミラー59は、光ビーム検知手段31(図20)により検知された光ビームの副走査方向の位置に基づいて、ミラー回転手段(図示せず)を制御することによって、所定の角度だけ回転し、これにより、光ビームを所望の副走査方向の位置へ補正することができる。
上記のように、位置補正手段50には、図22に示した液晶偏向素子、図23及び図24に示した光学素子などの光学部材を用いることができる。これらの光学部材は、図23や図24に示すその位置的な変化や、図22に示す液晶層のような物理的な変化を、各々の制御手段によって制御することによって、光ビームの位置を補正することができる。
位置補正手段50は、光源手段20(図20)から被走査面に至る光路中に配置された少なくとも1つの光学部材58と、この光学部材58の位置的変化又は物理的変化を制御する図示してない制御機構とを備えている。従って、パッシブな光学部材58の位置的変化や、アクティブな光学部材58の物理的変化を制御する制御機構を設けることによって、光ビームの位置を補正することが可能となる。
図25は本発明による光走査装置の第3の実施の形態を示す概略図である。この実施の形態では複数の光ビームを発生する光走査装置14の例を示している。図25では、光源手段20は2つの半導体レーザを備えており、それぞれの半導体レーザから出射された光ビームを略平行光に整形する2つのカップリングレンズ21を有している。
そして、光ビームは、アパーチャ22によって光ビームの一部が遮光された後、間隔補正手段62を介して、シリンドリカルレンズ23によって副走査方向に収束され、光偏向手段25の偏向反射面近傍に主走査方向に長い線像として結像される。
光偏向手段25が、図示してない駆動手段によって回転駆動されることにより、2つの光ビームは偏向走査され、走査結像光学系28を形成する2枚の走査結像レンズ26,27によって被走査面上に光スポットを形成する。
走査結像光学系28を介して主走査方向の有効画像形成領域外に向かう光ビームの一部は、光ビーム検知手段31に入射され、光ビーム検知手段31によって光ビームの位置が検知される。なお、間隔補正手段62は、この位置に限定されるものではなく、光源手段20と光偏向手段25との間の任意の位置に配置することができる。
図26は光源手段から発生した複数の光ビームを光検知器で副走査方向間隔を検知する例を示す概略図である。図には、光源手段から複数の光ビーム(図26の例では、2つの光ビーム)が発生した時の光検知器60−1,60−2での副走査方向間隔を検知する例を示している。
図26において、2つの半導体レーザ(図25)からの光ビームが主走査方向及び副走査方向に所定の間隔で離れて発生する時、この2つの光ビームをD1,D2とする。光偏向手段25(図25)によって走査された2つの光ビームD1,D2は、各々光ビーム検知手段31(図25)に入射される。
そして、2つの光ビームをD1,D2は、分離光学系29(図25)によって副走査方向に透過回折された−1次光と0次光の光ビームにそれぞれ分離される。すなわち、光ビームD1は2つの分離光ビームD1−1,D1−2に分離され、光ビームD2は2つの分離光ビームD2−1,D2−2に分離される。
2つの光検知器60−1,60−2は配置形態を異にしており、透過回折された−1次光は光検知器60−1で検知され、また、真っ直ぐ透過した0次光は光検知器60−2で検知される。図には、光検知器60−1,60−2の受光部61−1、受光部61−2が示してある。
図27は光検知器で光ビームが検知される時のタイミングを示すタイミングチャートである。図26に示すように、光検知器60−1から得られる出力信号は、副走査方向に平行な受光部61−1の走査開始側の縁部を分離光ビームD1−1及びD2−1が通過した時に立ち下がる。
この時の時刻差Tmは2つの光ビームD1とD2の主走査方向の間隔に相当する。また、光検知器60−2から得られる出力信号は、受光部61−1に対して傾いた受光部61−2の走査開始側の縁部を分離光ビームD1−2及びD2−2が通過した時に立ち下がる。
この時、D1−1からの立ち下がりとD1−2からの立ち下がりの時刻差Ts1は光ビームD1の副走査方向の位置に相当し、D2−1からの立ち下がりとD2−2からの立ち下がりの時刻差Ts2は光ビームD2の副走査方向の位置に相当する。
すなわち、この差分Ts=Ts2−Ts1が2つの光ビームD1とD2の副走査方向の間隔に相当する。なお、この例においては、光検知器60−2からの出力信号は、遅延回路により適当に遅延されている。図26及び図27に示すようにして、光源手段から発生された複数の光ビームの間隔を検知することができる。
そして、図27によって検知した複数の光ビームの間隔に基づいて、間隔補正手段62(図25)を用いて光ビームの位置を補正することで、所望の複数の光ビームの間隔を補正することができる。
光ビーム検知手段(図25)は、光源手段20から発生した複数の光ビームの間隔を検知するので、高精細化、高速化に適応する画像形成装置のための光走査装置を提供することができる。
すなわち、配置形態の異なる光検知器60−1,60−2を用いた光ビーム検知手段31を用いることで、とくに副走査方向の光ビーム間隔を検知することができ、高精細化、高速化に適応する画像形成装置のための光走査装置を提供することができる。
光走査装置14(図25)は、光ビーム検知手段31によって検知された複数の光ビームの間隔に基づき、複数の光ビームの間隔を補正する間隔補正手段62を備えており、この間隔補正手段でフィードバックをかけることにより、とくに走査線ピッチを補正することができ、高精細化、高速化に適応する画像形成装置のための光走査装置を提供することができる。
図28は間隔補正手段の一例を示す概略図である。図28の例では、間隔補正手段62は楔形状プリズムとなっている。楔形状プリズム63は、楔状(台形状)をしていて、台座64に保持されている。
例えば、符号12−1をカップリングレンズ21の光軸とすると、略光軸63−1の回りに矢印65で示すγ方向に楔形状プリズム63を回動することにより、入射する光ビームを矢印66で示すように最大偏向角度φの範囲で偏向することができ、結果として被走査面上のビームスポットの位置を補正することができる。
すなわち、光ビーム検知手段31(図25)により検知された複数の光ビームの間隔に基づいて、楔形状プリズム回動手段(図示せず)によって楔形状プリズム63を制御することによって、光ビームの位置を補正し、所望の複数の光ビームの間隔に補正することができる。
上記のように、間隔補正手段62として、図28に示すような光学部材である楔形状プリズム63を用いることができる。図28の光学部材は、その位置的な変化を、所定の制御手段によって制御することによって、光ビームの位置を補正し、複数の光ビームの間隔を補正することができる。
また、間隔補正手段62として、図22に示すような光学部材を用いることもできる。図22に示す光学部材では、液晶層のような物理的な変化を、所定の制御手段によって制御することによって、光ビームの位置を補正し、複数の光ビームの間隔を補正することができる。
間隔補正手段62は、光源手段20から光偏向手段25(図25)に至る光路中に配置された少なくとも1つの光学部材63と、この光学部材63の位置的変化又は物理的変化を制御する制御機構とを備えている。
パッシブな光学部材の位置的変化や、アクティブな光学部材の物理的変化を制御する制御機構を設けることにより、光ビームの位置を補正することが可能となる。また、間隔補正手段62を光偏向手段25の前に配置することで、間隔補正手段62に小型な光学部材を用いることが可能となる。
さらに、光ビーム検知手段31に入射する光ビームには、図2に示すように走査結像光学系28を介した光ビームを用いることもできる。光ビーム検知手段31には、走査結像光学系28を介した光ビームが入射するようになっている。
走査結像光学系28に起因する光ビームの位置まで含めることで、実際に有効画像形成領域内で発生している光ビームの位置を検知することが可能となる。また、走査結像光学系28を介することで、光ビーム検知手段31の分離光学系にはビーム分離効果を持たせればよく、構成を容易にすることができる。
走査結像光学系28を介さずに光偏向手段25によって偏向走査された光ビームを直接用いることもできる。しかしながら、走査結像光学系28を介さなければ、走査結像光学系28に起因する光ビームの位置の変化を含まない。
また、走査結像光学系28を介していないので、光偏向手段25で偏向走査された光ビームを光検知器に導くための或る程度の結像機能を分離光学系に持たせる必要が生じてしまう。そのために、光ビーム検知手段31に入射する光ビームには、走査結像光学系28を介した光ビームを用いることが望ましい。
また、光ビーム検知手段31に入射する光ビームには、図2に示すように有効画像形成領域外の光ビームを用いることもできる。光ビーム検知手段31に入射する光ビームが、有効画像形成領域外の光ビームであることにより、リアルタイムでの光ビームの位置の検知が可能になり、より高精度なフィードバック制御が可能となる。また、検知するのに必要な画像形成装置のダウンタイムが不必要となる。
また、この場合に有効画像形成領域内の光ビームを用いることもできる。しかしながら、後者の場合には、有効画像形成領域を走査するのを止め、光ビーム検知手段31を、有効画像形成領域を走査する光ビームが検知できる位置に移動させる必要があり、従って、その移動機構が煩雑となる。
一方、上述した有効画像形成領域外の光ビームであれば、有効画像形成領域内の光走査時に、その領域外の光ビームを用いることで、リアルタイムに光ビームの位置を検知することができる。
また、前述したように、光ビーム検知手段31に入射する光ビームに対して、光検知器30(図25)に入射する分離光ビームの光出力は小さくなり、最大でも1/2となる。
従って、有効画像領域外の光ビームを用いる時には、光ビーム検知手段31で光ビームを検知する時のみ、光ビームの発光出力を光検知器の入射エネルギ特性や感度に合わせて調整できる。
また、この調整は、有効画像形成領域に影響を与えることなく、検知精度を向上させることができる。また、光ビーム検知手段31は、主走査方向の書き込み開始位置を定める同期検知手段としても用いることができる。
図29は本発明による光走査装置の第4の実施の形態を示す概略図である。図29では、主走査方向に複数の光ビーム検知手段が設けられている光走査装置14を示している。
また、図29の例では、2つの光ビーム検知手段31を有効画像形成領域外の両端に設けた場合が示されている。この第4の実施の形態の光走査装置14は基本的な構成において、図2に示した光走査装置14と同じであるので、同一部分には同一符号を付してここで必要以外の説明は省略する。
もちろん、2つの光ビーム検知手段31を有効画像形成領域内に設けることも可能である。このように、光ビーム検知手段31を主走査方向に複数設けることにより、走査線傾きや走査線曲がりといった走査線に関する特性を検知することができ、高精度な検知が可能となる。
また、各色に対応して両端での時刻差を検知する場合には、色毎の有効画像領域幅が同一になるように、光源手段20からの光ビームの駆動クロック周波数を調整することにより全幅倍率誤差を低減することが可能である。
光ビーム検知手段31は、主走査方向に複数設けられているので、走査線傾きや走査線曲がりといった走査線に関する特性を検知することができ、高精度な検知が可能である。また、補正手段を備えれば、フィードバック制御により、より高精細な画像形成装置を提供することができる。
また、光ビーム検知手段31は、主走査方向の書き込み開始位置を定める同期検知手段としても機能するようになっており、光ビーム検知手段31に同期検知手段の機能も持たせることで、検知手段が一体化でき、光走査装置の小型化、低コスト化を実現できる。
上述した例では、画像形成装置がレーザプリンタA(図1)の場合について説明したが、画像形成装置は、レーザプリンタに限定されるものではなく、任意の画像形成装置に適用可能である。
すなわち、本発明は、光走査装置14を備えた画像形成装置であれば、大型化及び高コスト化を招くことなく、高精細の画像を高速で形成することが可能となる。
また、本発明は、カラー画像を形成するカラー画像形成装置にも適用可能であり、この場合、カラー画像に対応した光走査装置を用いることにより、大型化及び高コスト化を招くことなく、高精細の画像を高速で形成することが可能となる。具体的に、画像形成装置は、カラー画像に対応し、画像情報毎に感光ドラムを備えるタンデムカラー機であっても良い。
図30は本発明による光走査装置の第5の実施の形態を示す概略図である。図30には、図25に示した2つの光ビームを備えた光走査装置14を、光偏向手段25を共通にして対向配置することにより、合計4つの光ビームがYMCKの色毎に設けられた感光ドラム(図示せず)上を走査できるタンデムカラー画像形成装置用の光走査装置14が示されている。
この第5の実施の形態の光走査装置14は基本的な構成において、図2に示した光走査装置14と同じであるので、同一部分には同一符号を付してここで必要以外の説明は省略する。
なお、実際の画像形成装置内では、前記走査結像レンズ26又は27と被走査面との間に折り返しミラーを挿入して、各光ビームを対応する感光体ドラムへ導いているが、ここでは折り返しミラーを省略して図示している。
図31は本発明による光走査装置の第6の実施の形態を示す概略図である。この第6の実施の形態は、図29の光走査装置14において光源手段20をマルチビーム光源に置き換えたものである。
この実施の形態の場合も図30の場合と同様に、4つの光ビームがYMCKの色毎に設けられた感光ドラム(図示せず)上を走査できるタンデムカラー画像形成装置用の光走査装置14として構成されている。この第6の実施の形態では、さらに、光ビーム検知手段31も、有効画像形成領域外の両端に設けられている。
なお、図30に示す光走査装置14において、各シングルビーム光源に代えて、2つの発光点をもつマルチビーム光源を用いることにより、計8本の光ビームを光偏向手段25に向けて出射させ、各色の感光体ドラムに2本ずつ走査させることができる。
また、4つの発光点を有するレーザアレイ光源を用いることにより、計16本の光ビームを光偏向手段25に向けて出射させ、各色の感光体ドラムに4本ずつ走査させることができる。これにより、さらに高速の画像形成装置を実現することができる。
上述したように、本発明では、光源手段から発生した光ビームを光偏向手段によって偏向走査し、走査結像光学系によって被走査面上に結像させ、光ビームの位置を検知するための光ビーム検知手段を備える光走査装置に関する。
光ビーム検知手段は、光ビームを副走査方向に複数の分離光ビームに分離する分離光学系と、少なくとも副走査方向に異なる位置に配置された複数の光検知器とを有し、前記複数の光検知器の少なくとも1つの光検知器の受光部の光ビームを検知する側の縁部(具体的には、例えば、受光部の走査開始側の縁部)は、他の光検知器の受光部の光ビームを検知する側の縁部(具体的には、例えば、受光部の走査開始側の縁部)と所定の角度をなして配置されている。
このように、複数の光検知器を副走査方向に配置しているので、主走査方向に大型化することなく、光ビームの位置を検知することができ、また複数の光検知器には、特殊な形状のものを用いる必要がなく、安価なもので良い。
そして、複数の光検知器の少なくとも1つの光検知器の受光部の光ビームを検知する側の縁部(具体的には、例えば、受光部の走査開始側の縁部)は、他の光検知器の受光部の光ビームを検知する側の縁部(具体的には、例えば、受光部の走査開始側の縁部)と所定の角度をなして配置しているので、容易な仕方で、光ビームの副走査方向の位置を検知することが可能になり、また、副走査方向の光ビーム間隔を検知することが可能になる。
ここで、分離光学系に、透過回折面を有する光学素子が用いられている時には(光ビームを分離するのに透過回折面を用いている時には)、反射するための金属膜等が必要となる反射型と比べて、低コストを達成し易く、また、入射する光ビームと反射した複数の分離光ビームとの分離を必要としないので、光走査装置内のレイアウトを容易にすることができる。
また、上述した光学素子が、透過回折面として副走査方向に周期構造を有する回折光学素子である時には、格子方程式に従って、副走査方向のみに分離光ビームを分離することができ、副走査方向以外へ分離してしまう光量ロスを発生させない光ビーム検知手段を構築できる。
さらに、上記透過回折面が位相変調型である場合、位相変調型の透過回折面では、位相を変調させていて、振幅は変えないので、透過回折面での光量ロスを発生させない光ビーム検知手段を構築できる。
また、上述した分離光学系によって分離される分離光ビームの数が2である時には、光検知器へ入射できる光量を最大50%まで向上させることができる。また、本発明の光走査装置において、前記複数の光検知器を、すべて同一の形状および構造のものとすることで、各光検知器の特性を同じにできることから、検知精度や制御回路を構築する上での取り扱いが容易であり、安定した検知が可能となる。
さらに、本発明の光走査装置において、前記複数の光検知器のうちの少なくとも1つの光検知器は、受光部の光ビームを検知する側の縁部が副走査方向と平行に配置されていることで、光ビームの副走査方向の位置による出力信号(時刻)が変化しないので、基準信号として用いることができる。また、同期検知用の光検知器として利用することができる。
また、上記光走査装置において、光ビームを検知する側の縁部が副走査方向と平行に配置されている光検知器は、光分割手段をそのまま透過する方向ではない分割光ビームを検知するのに用いられることにより、波長変化の影響を受けず、環境変化に強い光ビーム検知を行なうことができる。
すなわち、回折された分離光ビームは、入射する光ビームの波長変化に対して回折角変化を引き起こすため、光ビームを検知する側の縁部が副走査方向と平行に配置されている光検知器で回折された分離ビームを検知することで、波長変化の影響を受けず、環境変化に強い光ビーム検知を行なうことができる。
また、本発明の光走査装置において、前記複数の光検知器の個数を2とし、副走査方向の位置を検知するために最小数の検知器とすることで、分離光ビームは2で良く、光量を確保することができる。また、光ビーム検知手段を低コスト化でき、副走査方向の光ビーム検知手段のサイズも小さくすることができる。
さらに、本発明の光走査装置において、光ビーム検知手段が、光ビームの副走査方向位置を検知する場合、高精細化、カラー化に適応する画像形成装置のための光走査装置を提供することができる。
すなわち、配置形態の異なる光検知器を用いた光ビーム検知手段を用いることで、特に副走査方向の光ビーム位置を検知することができ、高精細化、カラー化に適応する画像形成装置のための光走査装置を提供することができる。
また、上記光走査装置において、前記光走査装置は、前記光ビーム検知手段によって検知された光ビームの副走査方向位置に基づき、光ビームの位置を補正する位置補正手段を備えており、位置補正手段でフィードバックをかけることにより、とくに、書き込み位置、色ずれを補正することができ、高精細化、カラー化に適応する画像形成装置のための光走査装置を提供することができる。
上述した光走査装置において、位置補正手段が、光源手段から被走査面に至る光路中に配置された少なくとも1つの光学部材と、前記光学部材の位置的変化または物理的変化を制御する制御機構とを備えている場合、パッシブな光学部材の位置的変化や、アクティブな光学部材の物理的変化を制御する制御機構を設けることにより、光ビームの位置を補正することが可能となる。
また、本発明の光走査装置において、前記光ビーム検知手段が、光源手段から発生した複数の光ビームの間隔を検知する場合、高精細化、高速化に適応する画像形成装置のための光走査装置を提供することができる。
すなわち、配置形態の異なる光検知器を用いた光ビーム検知手段を用いることで、とくに副走査方向の光ビーム間隔を検知することができ、高精細化、高速化に適応する画像形成装置のための光走査装置を提供することができる。
また、上述した光走査装置が、光ビーム検知手段によって検知された複数の光ビームの間隔に基づき、複数の光ビームの間隔を補正する間隔補正手段を備えている場合、間隔補正手段でフィードバックをかけることにより、とくに走査線ピッチを補正することができ、高精細化、高速化に適応する画像形成装置のための光走査装置を提供することができる。
上記光走査装置において、間隔補正手段が、光源手段から光偏向手段に至る光路中に配置された少なくとも1つの光学部材と、この光学部材の位置的変化又は物理的変化を制御する制御機構とを備えている場合、パッシブな光学部材の位置的変化や、アクティブな光学部材の物理的変化を制御する制御機構を設けることにより、光ビームの位置を補正することが可能となる。また、間隔補正手段を光偏向手段の前に配置することで、間隔補正手段に小型な光学部材を用いることが可能となる。
また、本発明の光走査装置において、光ビーム検知手段には、走査結像光学系を介した光ビームが入射するようになっている場合には、走査結像光学系に起因する光ビームの位置まで含めることで、実際に有効画像形成領域内で発生している光ビームの位置を検知することが可能となる。また、走査結像光学系を介することで、光ビーム検知手段の分離光学系にはビーム分離効果を持たせればよく、構成を容易にすることができる。
さらに、本発明の光走査装置において、光ビーム検知手段には、有効画像形成領域外の光ビームが入射するようになっている場合には、光ビーム検知手段に入射する光ビームは、有効画像形成領域外の光ビームであることにより、リアルタイムでの光ビームの位置の検知が可能になり、より高精度なフィードバック制御が可能となる。また、検知するのに必要な画像形成装置のダウンタイムが不必要となる。
また、上記の光走査装置では、光ビーム検知手段で光ビームを検知する時のみ、光ビームの出力を調整することができ、この場合、有効画像形成領域に影響を与えることなく、光ビームの発光出力を、光検知器の入射エネルギ特性や感度に合わせて調整することが可能となり、検知精度を向上させることができる。
さらに、本発明の光走査装置において、光ビーム検知手段が、主走査方向に複数設けられている場合、走査線傾きや走査線曲がりといった走査線に関する特性を検知することができ、高精度な検知が可能である。
また、補正手段を備えれば、フィードバック制御により、より高精細な画像形成装置を提供することができる。また、色毎の有効画像領域幅が同一になるように、光源手段からの光ビームの駆動クロック周波数を調整することによる全幅倍率誤差を低減することが可能となる。
さらに、本発明の光走査装置において、光ビーム検知手段に、主走査方向の書き込み開始位置を定める同期検知手段の機能も持たせることで、検知手段が一体化でき、光走査装置の小型化、低コスト化を実現できる。
また、本発明の光走査装置が用いられる場合には、高精細化、高速化に適応する画像形成装置を提供できる。さらに、本発明の光走査装置が用いられる場合には、高精細化、高速化、かつカラー化に適応する画像形成装置を提供できる。
画像形成装置であるレーザプリンタの構成例を示す概略図である。 光走査装置の構成の第1の実施の形態を示す概略図である。 光ビーム検知手段の構成例を示す概略図である。 光検知器の配置例を示す概略図である。 光検知器の出力信号を示すタイミングチャートである。 光ビーム検知手段に入射する光ビームの位置が副走査方向にずれたことを検知する検知方法を説明する図である。 光ビーム検知手段に包含される分離光学系の構成例を示す概略図である。 透過型回折素子の位相分布の例を示す図である。 光ビーム検知手段の他の構成例を示す概略図である。 図9の光ビーム検知手段の光検知器の構成例を示す概略図である。 図10の光検知器の出力信号を示すタイミングチャートである。 光ビーム検知手段に入射する光ビームの位置が副走査方向にずれたことを検知する検知方法を説明する図である。 光ビーム検知手段の制御回路の構成を示すブロック図である。 光検知器の配置形態の実施の形態を示す概略図である。 光検知器の配置形態の他の実施の形態を示す図である。 異なる光検知器の配置形態を示す概略図である。 受光部の形状が異なる光検知器の配置形態を示す概略図である。 2分割の受光部を有する光検知器を含む光ビーム検知手段の制御回路の構成を示すブロック図である。 図18の光検知器の出力信号を示すタイミングチャートである。 本発明の光走査装置の第2の実施の形態を示す概略図である。 位置補正手段の第1の実施の形態を示す概略図である。 液晶偏向素子の構成及び動作を説明する概略図である。 位置補正手段の第2の実施の形態を示す概略図である。 位置補正手段の第3の実施の形態を示す概略図である。 本発明による光走査装置の第3の実施の形態を示す概略図である。 光源手段から発生した複数の光ビームを光検知器で副走査方向間隔を検知する例を示す概略図である。 光検知器で光ビームが検知される時のタイミングを示すタイミングチャートである。 間隔補正手段の一例を示す概略図である。 本発明による光走査装置の第4の実施の形態を示す概略図である。 本発明による光走査装置の第5の実施の形態を示す概略図である。 本発明による光走査装置の第6の実施の形態を示す概略図である。
符号の説明
A 画像形成装置、1 感光体ドラム、3 現像装置、3A 現像ローラ、6 給紙トレイ、9 定着ローラ、11 転写チャージャ、12 排紙ローラ、13 記録媒体、14 光走査装置、20 光源手段(半導体レーザ、半導体レーザアレイ)、25 光偏向手段、26 走査結像レンズ(走査結像光学系)、27 走査結像レンズ(走査結像光学系)、28 走査結像光学系、29 分離光学系(光分割手段)、30 光検知器、31 光ビーム検知手段、32 受光部、33 分離光学系(光分割手段)、34 光検知器、35 受光部、36 光検知器、37 受光部、38 光検知器、39 受光部、40 光検知器、41 受光部、42 光検知器、43 受光部、50 位置補正手段、51 液晶偏向素子(位置補正手段)、58 ガラス平板(位置補正手段)、59 ミラー(位置補正手段)、60 光検知器、61 受光部、62 間隔補正手段、63 楔形状プリズム(間隔補正手段)、71 増幅器、73 遅延回路、75 コンパレータ(CMP)

Claims (20)

  1. 光源手段から発生した光ビームを光偏向手段によって偏向走査し、走査結像光学系によって被走査面上に結像させ、前記光ビームの位置を検知するための光ビーム検知手段を備える光走査装置において、
    前記光ビーム検知手段は、干渉によって光の分割又は進行方向の変更を行なう非周期的な回折面によって光ビームを分割する光分割手段と、少なくとも副走査方向の異なる位置に配置された複数の光検知器と、を有し、該複数の光検知器の少なくとも1つの光検知器の受光部の光ビームを検知する側の縁部は、他の光検知器の受光部の光ビームを検知する側の縁部と所定の角度をなして配置されていることを特徴とする光走査装置。
  2. 前記光分割手段は、入射する光ビームの位相を変調することにより光ビームを分割することを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  3. 前記光分割手段は、略薄肉平板であり、該略薄肉平板の平面上の位置によって光ビームに付加する位相量が離散的に異なることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光走査装置。
  4. 前記光分割手段は、光ビームを分割するとともに収束させることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の光走査装置。
  5. 前記複数の光検知器は、すべて同一の形状及び構造を有し、該複数の光検知器のうちの少なくとも1つの光検知器は、光ビームを検知する側の受光部の縁部が他の光検知器の受光部の光ビームを検知する側の縁部と所定の角度をなすように、前記他の光検知器に対して傾けて配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の光走査装置。
  6. 前記複数の光検知器のうちの少なくとも1つの光検知器は、光ビームを検知する側の前記受光部の縁部が副走査方向と平行に配置されていることを特徴とする請求項5記載の光走査装置。
  7. 光ビームを検知する側の前記受光部の縁部が副走査方向と平行に配置されている前記光検知器は、光分割手段をそのまま透過する方向ではない分割光ビームを検知するのに用いられることを特徴とする請求項6記載の光走査装置。
  8. 前記複数の光検知器の個数は、2であることを特徴とする請求項5乃至請求項7の何れか1項記載の光走査装置。
  9. 前記光ビーム検知手段は、光ビームの副走査方向位置を検知することを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  10. 前記光ビーム検知手段によって検知された光ビームの副走査方向位置に基づき、光ビームの位置を補正する位置補正手段を備えていることを特徴とする請求項9記載の光走査装置。
  11. 前記位置補正手段は、前記光源手段から前記被走査面に至る光路中に配置された少なくとも1つの光学部材と、前記光学部材の位置的変化または物理的変化を制御する制御機構と、を備えていることを特徴とする請求項10記載の光走査装置。
  12. 前記光ビーム検知手段は、前記光源手段から発生した複数の光ビームの間隔を検知することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の光走査装置。
  13. 前記光ビーム検知手段によって検知された複数の光ビームの間隔に基づき、該複数の光ビームの間隔を補正する間隔補正手段を備えていることを特徴とする請求項12記載の光走査装置。
  14. 前記間隔補正手段は、前記光源手段から前記光偏向手段に至る光路中に配置された少なくとも1つの光学部材と、該光学部材の位置的変化又は物理的変化を制御する制御機構と、を備えていることを特徴とする請求項13記載の光走査装置。
  15. 前記光ビーム検知手段には、前記走査結像光学系を介した光ビームが入射するようになっていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の光走査装置。
  16. 前記光ビーム検知手段には、有効画像形成領域外の光ビームが入射するようになっていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の光走査装置。
  17. 前記光ビーム検知手段で光ビームを検知する時のみ、光ビームの出力を調整することを特徴とする請求項16記載の光走査装置。
  18. 前記光ビーム検知手段は、主走査方向に複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の光走査装置。
  19. 前記光ビーム検知手段は、主走査方向の書き込み開始位置を定める同期検知手段としても機能するようになっていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の光走査装置。
  20. 請求項1乃至請求項19の何れか1項記載の光走査装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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