JP2009036687A - 遺伝子検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ビーズに結合した電気化学反応物質を効率よく電気化学発光させることのできる遺伝子検出方法を提供する。
【解決手段】電気化学反応物質が修飾された目的試料を捕捉させるためにビーズの表面に設けられた捕捉手段により前記目的試料を捕捉させる捕捉ステップと、前記ビーズと前記ビーズで捕捉されなかった未捕捉試料とを固液分離により分離して前記ビーズ以外を除去する除去ステップと、前記ビーズに捕捉された前記目的試料の前記電気化学反応物質を分離する分離ステップと、前記分離ステップで分離された前記電気化学反応物質を電気化学発光法により検出する検出ステップと、から成る遺伝子検出方法。
【選択図】なし
【解決手段】電気化学反応物質が修飾された目的試料を捕捉させるためにビーズの表面に設けられた捕捉手段により前記目的試料を捕捉させる捕捉ステップと、前記ビーズと前記ビーズで捕捉されなかった未捕捉試料とを固液分離により分離して前記ビーズ以外を除去する除去ステップと、前記ビーズに捕捉された前記目的試料の前記電気化学反応物質を分離する分離ステップと、前記分離ステップで分離された前記電気化学反応物質を電気化学発光法により検出する検出ステップと、から成る遺伝子検出方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、試料中に存在する特定の遺伝子配列を検出するための遺伝子検出方法に関し、特に、ビーズによって固液分離を行うことで不純物を取り除いた後、測定時に電気化学反応物質をビーズから分離し、この分離した電気化学反応物質を測定することで高感度に遺伝子を検出する技術に関する。
従来、目的遺伝子を検出する手法として、電気化学反応を用いた検出方法が採用されてきた。この方法は以下の通りである。目的遺伝子と相補な配列を有する核酸を担体に固定し、ハイブリダイゼーション反応を起こさせることで選択的に目的遺伝子をプローブ核酸に捕捉させる。B/F(Bound/Free;固液)分離により非目的遺伝子やその他余分な反応物質を除去した後、電気化学反応性の物質を有する2本鎖核酸挿入剤を用いて2本鎖核酸のみに選択的に挿入させる。これにより、遺伝子配列の相補性を利用して目的遺伝子を検出することができる。(例えば特許文献1及び特許文献2を参照)
この電気化学反応を用いた遺伝子検出方法は、蛍光検出を行う際には必要になる励起光が不要なことから、目的遺伝子の高感度な検出が可能となる。そのため、近年、プローブ核酸を固定する担体は、平面基板であるマイクロアレイ型からマイクロビーズ型に変わってきている。これは、マイクロビーズはマイクロアレイに対してハイブリダイゼーション反応効率が良く、また、担体で捕捉されない非目的試料に対しよりきれいなB/F分離が可能となるからである(例えば、特許文献3及び特許文献4を参照。)。
特開平5−199898号公報
特開平9−288080号公報
特表平4−502209号公報
特表平6−509412号公報
この電気化学反応を用いた遺伝子検出方法は、蛍光検出を行う際には必要になる励起光が不要なことから、目的遺伝子の高感度な検出が可能となる。そのため、近年、プローブ核酸を固定する担体は、平面基板であるマイクロアレイ型からマイクロビーズ型に変わってきている。これは、マイクロビーズはマイクロアレイに対してハイブリダイゼーション反応効率が良く、また、担体で捕捉されない非目的試料に対しよりきれいなB/F分離が可能となるからである(例えば、特許文献3及び特許文献4を参照。)。
しかしながら、前記従来の技術では、ビーズに結合した電気化学反応物質を電気化学発光させるために電極上で測定する際に、ビーズのサイズが発光に寄与する電極表面の電気二重層の厚みよりはるかに大きいため、ビーズに結合されている電気化学反応物質のうち、この電気二重層内にある電気化学反応物質のみが発光するため、発光反応効率が悪くなるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、ビーズに結合した電気化学反応物質を効率よく電気化学発光させることのできる遺伝子検出方法を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明の遺伝子検出方法は、電気化学反応物質が修飾された目的試料を捕捉させるためにビーズの表面に設けられた捕捉手段により前記目的試料を捕捉させる捕捉ステップと、前記ビーズと前記ビーズで捕捉されなかった未捕捉試料とを固液分離により分離して前記ビーズ以外を除去する除去ステップと、前記ビーズに捕捉された前記目的試料の前記電気化学反応物質を分離する分離ステップと、前記分離ステップで分離された前記電気化学反応物質を電気化学発光法により検出する検出ステップと、を特徴としたものである。
本発明の遺伝子検出方法によれば、ビーズ表面に設けられた捕捉手段によって目的試料を捕捉した後に非目的試料をB/F分離によって除去し、ビーズ表面に残存した目的試料内に存在する電気化学反応物質をビーズから分離し測定することでビーズに結合した目的試料を高感度に検出できる。さらに、ビーズに存在する電気化学反応物質の全量を発光させることが可能になるだけでなく、受光量がビーズによる受光阻害によって低減されることなく、高感度な測定が可能となる。
以下に、本発明の遺伝子検出法の実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
(実施の形態1)
以下に順を追って本発明の概要を説明する。まず、検体から遺伝子サンプルを抽出する前処理を行う。痰、血液、糞便、精液、唾液、培養細胞、組織細胞、その他遺伝子を有する検体から超音波、振とうなどの物理手段、核酸抽出溶液を用いる化学的手段を用いて必要試料を抽出する。
以下に順を追って本発明の概要を説明する。まず、検体から遺伝子サンプルを抽出する前処理を行う。痰、血液、糞便、精液、唾液、培養細胞、組織細胞、その他遺伝子を有する検体から超音波、振とうなどの物理手段、核酸抽出溶液を用いる化学的手段を用いて必要試料を抽出する。
試料中の細胞の破壊は、常法により行うことができ、例えば、振とう、超音波等の物理的作用を外部から加えて行うことができる。また、核酸抽出溶液(例えば、SDS、Triton−X、Tween−20等の界面活性剤、又はサポニン、EDTA、プロテア−ゼ等を含む溶液等)を用いて、細胞から核酸を遊離させることもできる。
抽出された長鎖の2本鎖核酸は制限酵素、あるいは超音波などの物理的手段によって任意の長さに切断される。切断された2本鎖核酸は熱処理、あるいはアルカリ変性により1本鎖核酸に分離される。これらの工程により遺伝子サンプルを得る。遺伝子サンプルは、電気泳動による分離等で精製した核酸断片でもよい。
目的遺伝子を捕捉するためのプローブ核酸は、検出すべき遺伝子配列に対して相補的な塩基配列を有する1本鎖のプローブ核酸であり、生物試料から抽出した核酸を制限酵素で切断し、電気泳動による分離等で精製した核酸、あるいは化学合成で得られた1本鎖の核酸を用いることができる。生物試料から抽出した核酸の場合には、熱処理あるいはアルカリ処理によって、1本鎖の核酸に解離させておくことが好ましい。
このようにして得られたプローブ核酸をビーズの表面に固定する。固定化方法としては、公知の方法が用いられる。例えば、ビーズの表面に予めストレプトアビジンをコーティングしておき、ビオチンを標識したプローブ核酸と反応させることでアビジンービオチン結合を行う方法がある。また、マイクロアレイで用いられる公知の結合方法(例えばシランカップリング法)を用いることができる。
本発明で用いるビーズは特に限定されるものではなく、使用可能なビーズとしては、例えば非磁性ビーズとしてシリカビーズ、アクリルビーズ、ポリスチレンビーズが挙げられる。磁性ビーズとしては酸化鉄系ビーズが挙げられる。
上記で得られた、相補な配列を有するプローブ核酸が固定されたビーズを、目的遺伝子を含む溶液に接触させることにより目的遺伝子がプローブ核酸とハイブリダイズ反応を起こし2本鎖核酸が形成される。ハイブリダイズさせる方法は公知の方法を使用すれば良いので説明を省略する。
目的遺伝子及び目的遺伝子に相補な配列を有する検出用のプローブ核酸には予め電気化学反応物質を修飾させておく。電気化学反応物質を目的遺伝子や検出用のプローブ核酸に結合させる方法は末端に標識させる方法や核酸の任意の箇所に化学的に結合させる方法がある。また、2本鎖核酸状態になった後に、電気化学物質を2本鎖核酸に特異的に結合あるいは挿入させる方法も適応可能である。
捕捉されなかった非目的試料や未反応物質等の余分な物質はB/F分離により洗浄され、除去される。B/F分離は、非磁性ビーズを用いた場合、遠心、沈殿、ろ過などの従来の方法が用いられる。また磁性ビーズを用いた場合、磁石によって生じる外部磁場により磁性ビーズを固定した後、不要な溶液を除去する。このB/F分離によって、ビーズに固定された目的遺伝子に含まれる電気化学反応物質や目的遺伝子とハイブリダイズした電気化学反応物質が修飾されたプローブ核酸を特異的に得ることができる。
上記B/F分離によって洗浄した後に得られた目的遺伝子が固定されているビーズから電気化学反応物質を分離する。分離する方法はアルカリ変性、熱変性、物理破壊、酵素分解、紫外線による分解などが挙げられる。
アルカリ変性は0.1M〜1MのNaOH溶液で行われる。より好適には高濃度のアルカリ溶液を用いる。アルカリ変性を行うことで、2本鎖化した核酸が1本鎖となり、ビーズから目的遺伝子が分離される。
熱変性は、ビーズの入った溶液を2本鎖核酸の融解温度(Tm値)以上98度以下の温度を溶液に与えてやる必要がある。これは、融解温度は2本鎖核酸が1本鎖核酸に乖離する温度であり、融解温度以下であれば1本鎖核酸状態に変性されないことから、熱変性は融解温度以上である必要がある。2本鎖核酸の融解温度は蛍光測定等の従来の方法で測定される。また、99度以上であれば溶液の蒸発が顕著になることから、98度以下で変性が行われる必要がある。溶液を加熱することで2本鎖化した核酸が1本鎖となり、ビーズから目的遺伝子が分離される。
物理破壊は、外部から物理エネルギーを核酸に与え、核酸を分解させる。物理破壊の方法としては、ビーズが入った溶液をミキシングさせる方法や超音波を与える方法がある。本実施例では、約40kHzの超音波を用いて核酸を切断したが、核酸が切断できる周波数であれば良い。
酵素分解は核酸分解酵素を用いる。核酸分解酵素は例えばS1Nuclease、Exonuclease、DNase、RNase等が挙げられる。
紫外線による分解は、波長260nmを含む光を核酸に照射することで核酸が分解される。より好適には250nm以上270nm以下の波長帯を含む光が選ばれる。光照射の条件は、通常250nm以上270nm以下の波長帯を含む紫外線が用いられ、その照射量は適宜設定できるが、例えばマイクロプレートのウェル内の溶液に対して行なう場合、通常100Wの市販の高圧水銀ランプを20分間程度照射すればよい。
また、電気化学発光物質とプローブ核酸との結合部に電子求引性を有するリンカー部を用い、波長260nmを含む紫外線による光開裂反応によって切断することも可能である。この電子吸引基としては例えばハロゲン、カルボキシル基、カルボニル基、アルデヒド基、ニトロ基、スルホン酸基が適応可能である。
これらの分離方法によりビーズから電気化学反応物質を分離した後、電気化学反応物質を含む反応溶液を得る。このとき、非磁性ビーズの場合は遠心、沈殿、ろ過などの従来の方法を用いてB/F分離させ、反応溶液のみを得ることができる。また磁性ビーズを用いた場合、磁石によって生じる外部磁場により磁性ビーズをマイクロチューブ壁面に固定した後に反応溶液のみを得ることができる。
検出するための電気化学反応物質は電気化学活性を有する物質であり、電気化学的に検出可能な物質であれば限定されるものではない。例えば、酸化還元性を有する化合物を挙げることができ、可逆な酸化還元反応時に生じる酸化還元電流を測定することで検出が可能である。
このような酸化還元性を有する化合物としては、例えば、フェロセン、カテコールアミン、配位子に複素環系化合物を有する金属錯体、ルブレン、アントラセン、コロネン、ピレン、フルオランテン、クリセン、フェナントレン、ペリレン、ビナフチル、オクタテトラエンもしくはビオローゲン等がある。
さらに、配位子に複素環系化合物を有する金属錯体、ルブレン、アントラセン、コロネン、ピレン、フルオランテン、クリセン、フェナントレン、ペリレン、ビナフチル、オクタテトラエンには、酸化還元反応時に電気化学発光を生じるものもあり、その発光を測定することで検出を行うことができる。
そして特に、中心金属がルテニウムである錯体は良好な電気化学発光特性を有する。また、このような良好な電気化学発光特性を有する物質としては、例えば、ルテニウムビピリジン錯体、ルテニウムフェナントロリン錯体、オスニウムビピリジン錯体、オスニウムフェナントロリン錯体等を挙げることができる。
これらの電気化学反応物質からの電気化学的な信号は検出に用いる電気化学反応物質の種類により異なるが、酸化還元電流を生じる電気化学反応物質を用いた場合には、ポテンショスタット、ファンクションジェネレータ等からなる計測系で測定できる。一方、電気化学発光を生じる電気化学反応物質を用いた場合には、光電子増倍管やフォトダイオード等の光検知器を用いて測定することが可能である。
次に、本発明の遺伝子検出方法の具体的な実施例を、図面を用いて説明する。本発明における検出の流れは、工程(1)〜(5)からなる。それぞれの工程は、(1)磁気ビーズへのプローブ核酸の固定、(2)電気化学反応物質が修飾された検出用プローブ核酸の作製、(3)ハイブリダイゼーション反応、(4)電気化学反応物質の磁気ビーズからの分離、(5)電気化学発光測定、からなる。
各実施例における前記工程(1)〜(3)についての概略について図1を用いて説明する。プローブ核酸を固定するために表面処理を施した磁気ビーズ1を用意する。磁気ビーズを2つの容器にわけ、一方は目的遺伝子6に対して相補な配列を有するプローブ核酸2(以下、「相補プローブ核酸」と称する)を固定する(図1、工程A(i))。他方は目的遺伝子6に対して非相補な配列を有するプローブ核酸3(以下、「非相補プローブ核酸」と称する)を固定する(図1、工程B(i))。また、それぞれのプローブ核酸に対し相補な配列を有し電気化学反応物質5を修飾した検出用プローブ核酸4を用意する。それぞれのプローブ核酸、検出用プローブ核酸4、及び目的遺伝子6とをハイブリダイゼーション反応を行う。この結果、相補プローブ核酸2に対し目的遺伝子6が2本鎖化し、さらに目的遺伝子6に対し検出用プローブ核酸4が2本鎖化する(図1、工程A(ii))。他方、工程Bは非相補プローブ核酸3に対し目的遺伝子6は2本鎖化されない(図1、工程B(ii))。この後B/F分離を行い余分な物質を取り除くことで、目的遺伝子の配列特異性に応じたそれぞれの磁気ビーズが得られる。
次に、(4)の工程については実施例1から実施例6にそれぞれ示す。さらに、(4)の工程により磁気ビーズから分離した電気化学反応物質を、(5)の工程により検出する。
次に、上記(1)から(5)で説明した各工程について、さらにその詳細を説明する。
(1)磁気ビーズへのプローブ核酸の固定
目的遺伝子を捕捉する相補プローブ核酸の担体として、磁気ビーズ(Bangs Laboratories社製;CM01N/5896、平均粒径0.35μm)を用いた。この磁気ビーズはビーズ表面にストレプトアビジンがコーティングされている。相補プローブ核酸には、AATTTGTTAT GGGTTCCCGG GAAATAATCAの配列を有する5’末端にビオチン基を修飾した30塩基のオリゴデオキシヌクレオチド(配列表1)を使用した。該相補プローブ核酸を10mMのPBS(pH7.4のリン酸ナトリウム緩衝液)に溶解させ、10μMに調製した。本実施例ではビーズを用いる反応や洗浄の工程はすべて1.5mlのマイクロチューブ内で行った。洗浄する際にマイクロチューブ内の磁気ビーズを固定させるには磁石スタンド(Bangs Laboratories社製)を用いた。
目的遺伝子を捕捉する相補プローブ核酸の担体として、磁気ビーズ(Bangs Laboratories社製;CM01N/5896、平均粒径0.35μm)を用いた。この磁気ビーズはビーズ表面にストレプトアビジンがコーティングされている。相補プローブ核酸には、AATTTGTTAT GGGTTCCCGG GAAATAATCAの配列を有する5’末端にビオチン基を修飾した30塩基のオリゴデオキシヌクレオチド(配列表1)を使用した。該相補プローブ核酸を10mMのPBS(pH7.4のリン酸ナトリウム緩衝液)に溶解させ、10μMに調製した。本実施例ではビーズを用いる反応や洗浄の工程はすべて1.5mlのマイクロチューブ内で行った。洗浄する際にマイクロチューブ内の磁気ビーズを固定させるには磁石スタンド(Bangs Laboratories社製)を用いた。
まず、磁気ビーズを1mg採取し、TTLバッファー(終濃度:100mM Tris−HCl(pH8.0), 0.1% Tween20, 1M LiCl)で洗浄後、20μLのTTLバッファーに置換した。その後、100nMの相補プローブ核酸を5μL添加し、室温で15分穏やかに振とうした。これにより、磁気ビーズ表面に相補プローブ核酸を固定した。
マイクロチューブ内の溶液を除去し、残留した磁気ビーズを0.15MのNaOHで洗浄後、TTバッファー(終濃度:250mM Tris−HCl(pH8.0), 0.1% Tween20)で洗浄した。
洗浄後、TTEバッファー(終濃度:250mM Tris−HCl(pH8.0), 0.1% Tween20, 20mM Na2EDTA(pH8.0))に溶液を置換し、80℃で10分間インキュベートすることにより、不安定なアビジンービオチン結合を除去した。これにより、相補プローブ核酸が固定された磁気ビーズαを得た。
さらに、本実施例においては、比較対象として、2本鎖核酸が形成されない磁気ビーズβを作製する。この2本鎖核酸が形成されない磁気ビーズβは、磁気ビーズ表面に非相補プローブ核酸を固定させたものである。磁気ビーズβの作製方法は上述の相補プローブ核酸の磁気ビーズへの固定化条件と同じ処理を行う。なお、前記非相補プローブ核酸には、30塩基のPoly−A(AAAAAAAAAA AAAAAAAAAA AAAAAAAAAA)の配列を有する5’末端にビオチンを修飾したオリゴデオキシヌクレオチド(配列表2)を使用した。
(2)電気化学反応物質が修飾された検出用プローブ核酸の作製
検出用プローブ核酸には、TGCTTACAAT CCTGATGTTT TCATTCAATTの配列を有する、5’末端にアミノ基を修飾した30塩基のオリゴデオキシヌクレオチド(配列表3)を使用した。
検出用プローブ核酸には、TGCTTACAAT CCTGATGTTT TCATTCAATTの配列を有する、5’末端にアミノ基を修飾した30塩基のオリゴデオキシヌクレオチド(配列表3)を使用した。
前記検出用プローブ核酸に修飾する電気化学反応物質は、以下のようにして得る。
まず、テトラヒドロフラン(以下THF)60.0mLに溶解させた4,4’−ジメチル−2,2’ビピリジン2.50g(13.5mmol)溶液を窒素雰囲気の容器に注入した後、リチウムジイソプロピルアミド2M溶液16.9mL(27.0mmol)を滴下し、冷却しながら30分撹拌した。一方、同様に窒素気流中で乾燥させた容器に、1,3−ジブロモプロパン4.2mL(41.1mmol)とTHF10mLとを加え、冷却しながら撹拌させた。この容器に、先程の反応液をゆっくり滴下させて2.5時間反応させた。反応溶液は2Nの塩酸で中和し、THFを留去した後、クロロホルムで抽出した。溶媒を留去して得た粗生成物をシリカゲルカラムで精製し、生成物Aを得た。
窒素雰囲気の容器に、前記生成物A1.0g(3.28mmol)、フタルイミドカリウム0.67g(3.61mmol)、及びジメチルホルムアミド(脱水)30.0mLを加え、オイルバスで18時間還流した。反応後、クロロホルムで抽出し、0.2N水酸化ナトリウム50mLで蒸留水洗浄した。溶媒を留去して酢酸エチルとヘキサンから再結晶を行い、生成物Bを得た(収率61・5%)。
塩化ルテニウム(III)(2.98g、0.01mol)、及び2,2’−ビピリジン(3.44g、0.022mol)をジメチルホルムアミド(80.0mL)中で6時間還流した後、溶媒を留去した。その後、アセトンを加え、一晩冷却することで得られた黒色沈殿物を採取し、エタノール水溶液170mL(エタノール:水=1:1)を加え1時間加熱還流を行った。ろ過後、塩化リチウムを20g加え、エタノールを留去し、さらに一晩冷却した。析出した黒色物質は吸引ろ過で採取し、生成物Cを得た。
窒素置換した容器に、前記生成物B0.50g(1.35mmol)、前記生成物C0.78g(1.61mmol)、及びエタノール50mLを加えた。9時間窒素雰囲気で還流した後、溶媒を留去し、蒸留水で溶解させ、1.0Mの過塩素酸水溶液で沈殿させた。この沈殿物を採取し、メタノールで再結晶を行い、生成物Dを得た。
さらに、前記生成物D1.0g(1.02mmol)、及びメタノール70.0mLを1時間還流した。室温まで冷却した後、ヒドラジン一水和物0.21mL(4.21mmol)を加え再び13時間還流した。反応後、蒸留水を15mL加え、メタノールを留去した。
次に、濃塩酸を5.0mL加え、2時間還流して得られた反応液を一晩冷蔵し、不純物を自然ろ過で除去した。
これを炭酸水素ナトリウムで中和した後、水を留去し、無機物をアセトニトリルで除去した。溶媒を留去して得た粗生成物をシリカゲルカラムで精製し、生成物Eを得た。
アルミホイルで遮光した容器に、前記生成物E0.65g(0.76mmol)を加え、アセトニトリル10mLに溶解させた。次に、トリエチルアミン0.23g(2.29mmol)を加えた後、アセトニトリル20mLに溶解したグルタル酸無水物0.87g(7.62mmol)を滴下した。
9時間反応後、エバポレーターでアセトニトリルを留去して得た粗生成物を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で精製し、下記化学式(化1)に示す電気化学反応物質を得た。
表1は、前述のようにして得た(化1)に示す物質の1H‐NMR結果である。
このようにして得た(化4)の電気化学反応物質と配列表3のオリゴデオキシヌクレオチドを以下のようにして結合させる。まず、該オリゴデオキシヌクレオチド283μg(29.7pmol)を蒸留水0.2mLに溶解させ、該オリゴデオキシヌクレオチドの溶液に、1mMに調製した(化4)溶液89μL(89.0pmol)、N−ヒドロキシスクシンイミド0.3mg(2.6μmol)、WSC5.1mg(26.7μmol)、0.1Mトリエチルアミン0.9μL(90.0pmol)を添加し、2日間室温で反応させた。HPLCで精製後、目的物のフラクションを採取し、溶液を留去して末端に電気化学反応物質が修飾された検出用プローブ核酸を得た。
(3)ハイブリダイゼーション反応
本実施例で用いる目的遺伝子には、ヒト由来Cytochrome P−450の遺伝子配列の5’−末端より599−698番目に位置するAATTGAATGA AAACATCAGG ATTGTAAGCA CCCCCTGGAT CCAGATATGC AATAATTTTC CCACTATCAT TGATTATTTC CCGGGAACCC ATAACAAATTの配列を有する100塩基のオリゴデオキシヌクレオチド(配列表4)を使用した。
本実施例で用いる目的遺伝子には、ヒト由来Cytochrome P−450の遺伝子配列の5’−末端より599−698番目に位置するAATTGAATGA AAACATCAGG ATTGTAAGCA CCCCCTGGAT CCAGATATGC AATAATTTTC CCACTATCAT TGATTATTTC CCGGGAACCC ATAACAAATTの配列を有する100塩基のオリゴデオキシヌクレオチド(配列表4)を使用した。
(1)の工程で得られた磁気ビーズαが入ったマイクロチューブ内に2×SSCを14μL加え、そこに10mM PBSで5μMに調製した目的遺伝子及び検出用プローブ核酸をそれぞれ4μL添加し、マイクロチューブ内で混合した後70℃で穏やかに振とうさせた。1時間振とうさせた後、チューブ外に磁石を配置し磁気ビーズをマイクロチューブ内に保持した状態で溶液を除去し、40℃に加温した2×SSC、200μLで洗浄した。洗浄溶液をチューブ外に磁石を配置し磁気ビーズを固定した状態で除去し、さらにTTバッファーで洗浄した後、チューブ外に磁石を配置し磁気ビーズを固定した状態でTTバッファーを除去することで、2本鎖核酸が形成された磁気ビーズα'を得た。
なお、非相補プローブ核酸を固定した磁気ビーズβについても上記と同様の処理を行い、2本鎖核酸が形成されていない磁気ビーズβ'を得た。
(4)電気化学反応物質の磁気ビーズからの分離
ここでは、本発明の特徴である、(3)の工程で得られた磁気ビーズα'及び磁気ビーズβ'から電気化学反応物質を分離させる方法の詳細を示す。本発明の分離効果を示すために、実施例1から6に示す方法で磁気ビーズα'及び磁気ビーズβ'から電気化学物質を分離した試料を作製し、各々「実施例1」から「実施例6」とした。また、実施例との比較のため従来技術である磁気ビーズから電気化学物質を分離しない試料を作製し、「比較例」とした。以下、その作製方法の詳細を示す。
ここでは、本発明の特徴である、(3)の工程で得られた磁気ビーズα'及び磁気ビーズβ'から電気化学反応物質を分離させる方法の詳細を示す。本発明の分離効果を示すために、実施例1から6に示す方法で磁気ビーズα'及び磁気ビーズβ'から電気化学物質を分離した試料を作製し、各々「実施例1」から「実施例6」とした。また、実施例との比較のため従来技術である磁気ビーズから電気化学物質を分離しない試料を作製し、「比較例」とした。以下、その作製方法の詳細を示す。
(実施例1) アルカリ変性による分離
TTバッファーを除去した後、磁気ビーズα'及び磁気ビーズβ'が入ったそれぞれのマイクロチューブ内に50μlの1M NaOH溶液を混合した。この後15分間静置し、2本鎖核酸の変性を行った。このようにして作製した試料を実施例1とした。
TTバッファーを除去した後、磁気ビーズα'及び磁気ビーズβ'が入ったそれぞれのマイクロチューブ内に50μlの1M NaOH溶液を混合した。この後15分間静置し、2本鎖核酸の変性を行った。このようにして作製した試料を実施例1とした。
(実施例2) 熱変性による分離
TTバッファーを除去した後、磁気ビーズα'及び磁気ビーズβ'が入ったそれぞれのマイクロチューブ内に50μlの電解液(終濃度:0.1M PBS、0.1M トリエチルアミン)を混合した。この後サーマルサイクラーで98度5分間静置し、2本鎖核酸の変性を行った。5分静置後、それぞれのマイクロチューブをクラッシュアイスによって4度に冷却することで変性された1本鎖核酸の再結合を防止した。このようにして作製した試料を実施例2とした。
TTバッファーを除去した後、磁気ビーズα'及び磁気ビーズβ'が入ったそれぞれのマイクロチューブ内に50μlの電解液(終濃度:0.1M PBS、0.1M トリエチルアミン)を混合した。この後サーマルサイクラーで98度5分間静置し、2本鎖核酸の変性を行った。5分静置後、それぞれのマイクロチューブをクラッシュアイスによって4度に冷却することで変性された1本鎖核酸の再結合を防止した。このようにして作製した試料を実施例2とした。
(実施例3) 物理破壊による分離
TTバッファーを除去した後、磁気ビーズα'及び磁気ビーズβ'が入った各々のマイクロチューブ内に50μlの電解液を混合した。この後超音波洗浄機(発振周波数40kHz)にそれぞれのマイクロチューブを15分浸すことで2本鎖核酸の物理破壊を行った。このようにして作製した試料を実施例3とした。
TTバッファーを除去した後、磁気ビーズα'及び磁気ビーズβ'が入った各々のマイクロチューブ内に50μlの電解液を混合した。この後超音波洗浄機(発振周波数40kHz)にそれぞれのマイクロチューブを15分浸すことで2本鎖核酸の物理破壊を行った。このようにして作製した試料を実施例3とした。
(実施例4) 核酸分解酵素による分離
TTバッファーを除去した後、DNase I(タカラバイオ製)を用いて核酸を分解した。TTバッファーを取り除いた後に磁気ビーズα'及び磁気ビーズβ'が入ったそれぞれのマイクロチューブ内にDNase I処理溶液(10×DNase I Buffer 5μl、DNase I 2μl、DPEC処理水 40μl)を混合し37度で30分間揺動させることで2本鎖核酸の分解を行った。このようにして作製した試料を実施例4とした。
TTバッファーを除去した後、DNase I(タカラバイオ製)を用いて核酸を分解した。TTバッファーを取り除いた後に磁気ビーズα'及び磁気ビーズβ'が入ったそれぞれのマイクロチューブ内にDNase I処理溶液(10×DNase I Buffer 5μl、DNase I 2μl、DPEC処理水 40μl)を混合し37度で30分間揺動させることで2本鎖核酸の分解を行った。このようにして作製した試料を実施例4とした。
(実施例5) 紫外線照射による分離
TTバッファーを除去した後、磁気ビーズα'及び磁気ビーズβ'が入ったそれぞれのマイクロチューブ内に50μlの電解液を混合した。混合後、短波長紫外光源(UVP製CL1000型)を用いて中心波長265nm、5mW/cm2の紫外線を電解液に対して20分間照射し、核酸を切断させた。このようにして作製した試料を実施例5とした。
TTバッファーを除去した後、磁気ビーズα'及び磁気ビーズβ'が入ったそれぞれのマイクロチューブ内に50μlの電解液を混合した。混合後、短波長紫外光源(UVP製CL1000型)を用いて中心波長265nm、5mW/cm2の紫外線を電解液に対して20分間照射し、核酸を切断させた。このようにして作製した試料を実施例5とした。
(実施例6) 熱変性と1本鎖分解酵素による分離
TTバッファーを除去した後、磁気ビーズα'及び磁気ビーズβ'が入ったそれぞれのマイクロチューブ内に50μlの超純水を混合した。この後サーマルサイクラーで98度5分間静置し、2本鎖核酸の変性を行った。5分静置後、それぞれの磁気ビーズ溶液の入ったマイクロチューブをクラッシュアイスによって4度に冷却することで核酸の再結合を防止した。マイクロチューブ外の磁石スタンドで磁気ビーズをマイクロチューブを保持した状態で溶液を取り出し、エタノール沈殿処理を行い核酸のみをマイクロチューブ内に沈殿させる。その後S1 Nuclease(タカラバイオ製)を用いて核酸を分解させる。核酸が沈殿したマイクロチューブ内にS1 Nuclease処理溶液(S1 Nuclease 0.2μl、10×S1 Buffer 5μl、滅菌水 45μl)を混合し、23度で15分間揺動させた。このようにして作製した試料を実施例6とした。
TTバッファーを除去した後、磁気ビーズα'及び磁気ビーズβ'が入ったそれぞれのマイクロチューブ内に50μlの超純水を混合した。この後サーマルサイクラーで98度5分間静置し、2本鎖核酸の変性を行った。5分静置後、それぞれの磁気ビーズ溶液の入ったマイクロチューブをクラッシュアイスによって4度に冷却することで核酸の再結合を防止した。マイクロチューブ外の磁石スタンドで磁気ビーズをマイクロチューブを保持した状態で溶液を取り出し、エタノール沈殿処理を行い核酸のみをマイクロチューブ内に沈殿させる。その後S1 Nuclease(タカラバイオ製)を用いて核酸を分解させる。核酸が沈殿したマイクロチューブ内にS1 Nuclease処理溶液(S1 Nuclease 0.2μl、10×S1 Buffer 5μl、滅菌水 45μl)を混合し、23度で15分間揺動させた。このようにして作製した試料を実施例6とした。
(比較例)
比較例として、磁気ビーズから電気化学発光物質を分離しないで電気化学発光物質を測定する方法を行った。TTバッファーを除去した後、磁気ビーズα'及び磁気ビーズβ'が入ったそれぞれのマイクロチューブ内に50μlの電解液を混合した。(1)〜(3)は実施例1〜6と同様な処理を行った。このようにして作製した試料を比較例とした。
比較例として、磁気ビーズから電気化学発光物質を分離しないで電気化学発光物質を測定する方法を行った。TTバッファーを除去した後、磁気ビーズα'及び磁気ビーズβ'が入ったそれぞれのマイクロチューブ内に50μlの電解液を混合した。(1)〜(3)は実施例1〜6と同様な処理を行った。このようにして作製した試料を比較例とした。
実施例1から6と比較例とを次の条件にて電気化学発光をおこない測定した。下記にその方法詳細を示す。
(電気化学発光測定方法)
実施例1〜6によって得られた磁気ビーズα'の処理溶液を実施例毎に図2に示す電極プレート11に配置した作用極A12上に5μl滴下した。また、同様に実施例1〜6によって得られた磁気ビーズβ'の処理溶液を実施例毎に図2に示す電極プレート11に配置した作用極B13上に5μl滴下した。さらに、比較例においては比較例によって得られた磁気ビーズα’を作用極A上に、磁気ビーズβ’を作用極B上にそれぞれ5μl滴下した。5分静置後、それぞれの作用極上に電解液75μLをさらに滴下した。その後、それぞれの作用極に0Vから1.3Vまで電圧を掃印し、この時に生じた電気化学発光の測定を行った。電気化学発光量の測定は、光電子増倍管(浜松ホトニクス製H7360−01)を用いて行い、電圧掃印中における最大発光量を測定した。
実施例1〜6によって得られた磁気ビーズα'の処理溶液を実施例毎に図2に示す電極プレート11に配置した作用極A12上に5μl滴下した。また、同様に実施例1〜6によって得られた磁気ビーズβ'の処理溶液を実施例毎に図2に示す電極プレート11に配置した作用極B13上に5μl滴下した。さらに、比較例においては比較例によって得られた磁気ビーズα’を作用極A上に、磁気ビーズβ’を作用極B上にそれぞれ5μl滴下した。5分静置後、それぞれの作用極上に電解液75μLをさらに滴下した。その後、それぞれの作用極に0Vから1.3Vまで電圧を掃印し、この時に生じた電気化学発光の測定を行った。電気化学発光量の測定は、光電子増倍管(浜松ホトニクス製H7360−01)を用いて行い、電圧掃印中における最大発光量を測定した。
図3は実施例1〜6及び比較例に記載の測定方法に従い最大発光量を測定した結果である。実施例1〜6において、非相補プローブ核酸を固定した磁気ビーズβ’に対して相補プローブ核酸を固定した磁気ビーズα’が著しく高い最大発光量となっていることから、ハイブリダイゼーション反応時において配列の違いを認識していることがわかる。これにより、上記実施例に記載の測定方法は遺伝子検出が可能であることが示された。また、特異的に目的遺伝子を捕捉した磁気ビーズα’から得られた最大発光量は、比較例を除き、熱変性法(実施例2)で最も低く熱変性後に1本鎖核酸を酵素で分解する方法(実施例6)が最も高いことが示された。また、磁気ビーズα’からの各実施例の最大発光量は、比較例に対し熱変性法は1桁以上、熱変性後に1本鎖核酸を酵素で分解する方法は2桁程度の最大発光量が高いことが示された。これにより、電気化学反応物質を磁気ビーズから分離した後に発光量を高感度に測定する本発明の有効性が示された。
本発明にかかる遺伝子検出方法は、ビーズによって目的試料と非目的試料をB/F分離した後、ビーズ表面に残存した目的試料内に存在する電気化学反応物質をビーズから分離し測定することで高感度に遺伝子を検出することが可能となる。 このため、高感度測定が必要な1塩基変異多型の検出や細菌検査、ウイルス検査等に有用である。
1 磁気ビーズ
2 相補プローブ核酸
3 非相補プローブ核酸
4 検出用プローブ核酸
5 電気化学反応物質
6 目的遺伝子
11 電極プレート
12 作用極A
13 作用極B
2 相補プローブ核酸
3 非相補プローブ核酸
4 検出用プローブ核酸
5 電気化学反応物質
6 目的遺伝子
11 電極プレート
12 作用極A
13 作用極B
Claims (23)
- 電気化学反応物質が修飾された目的試料を捕捉させるためにビーズの表面に設けられた捕捉手段により前記目的試料を捕捉させる捕捉ステップと、
前記ビーズと前記ビーズで捕捉されなかった未捕捉試料とを固液分離により分離して前記ビーズ以外を除去する除去ステップと、
前記ビーズに捕捉された前記目的試料の前記電気化学反応物質を分離する分離ステップと、
前記分離ステップで分離された前記電気化学反応物質を電気化学発光法により検出する検出ステップと、
から成る遺伝子検出方法。 - 電気化学反応物質が修飾された目的核酸と前記目的核酸と相補な配列を有し且つビーズの表面に設けられたプローブ核酸とのハイブリダイズ反応により前記目的核酸を前記ビーズに捕捉させる捕捉ステップと、
前記ビーズと前記ビーズで捕捉されなかった未捕捉核酸とを固液分離により分離して前記ビーズ以外を除去する除去ステップと、
前記ビーズに捕捉された前記目的核酸を分離する分離ステップと、
前記分離ステップで分離された前記目的核酸の電気化学反応物質を電気化学発光法により検出する検出ステップと、
から成る遺伝子検出方法。 - 前記分離ステップは、前記ハイブリダイズ反応により形成された2本鎖核酸をアルカリ変性により1本鎖化するステップである請求項2に記載の遺伝子検出方法。
- 前記分離ステップは、前記ハイブリダイズ反応により形成された2本鎖核酸を熱変性により1本鎖化するステップである請求項2に記載の遺伝子検出方法。
- 前記熱変性に用いる温度は、前記2本鎖核酸の融解温度以上で且つ98度以下の温度である請求項4に記載の遺伝子検出方法。
- 前記分離ステップは、前記ハイブリダイズ反応により形成された2本鎖核酸に対して外部エネルギーを与えて物理切断を行うステップである請求項2に記載の遺伝子検出方法。
- 前記物理切断には、略40kHzの超音波を用いる請求項6に記載の遺伝子検出方法。
- 前記分離ステップは、目的核酸及びプローブ核酸の内少なくとも一つの核酸を核酸分解酵素により分解させるステップである請求項2に記載の遺伝子検出方法。
- 前記分離ステップは目的核酸及びプローブ核酸の内少なくとも一つの核酸を紫外線照射により切断させるステップである請求項2に記載の遺伝子検出方法。
- 前記紫外線は、250nm以上で270nm以下の波長を有する請求項9に記載の遺伝子検出方法。
- 目的核酸とビーズの表面に設けられ且つ前記目的核酸と相補配列を有するプローブ核酸と電気化学反応物質が修飾され且つ前記目的核酸と相補配列を有する検出用プローブ核酸とをハイブリダイズ反応させて前記ビーズに捕捉する捕捉ステップと、
前記ビーズと前記ビーズで捕捉されなかった未捕捉核酸とを固液分離により分離して前記ビーズ以外を除去する除去ステップと、
前記ビーズに結合された前記検出用プローブ核酸の前記電気化学反応物質を分離する分離ステップと、
前記分離ステップで分離された前記電気化学反応物質を電気化学発光法により検出する検出ステップと、
から成る遺伝子検出方法。 - 前記分離ステップは、前記ハイブリダイズ反応により形成された2本鎖核酸をアルカリ変性により1本鎖化するステップである請求項11に記載の遺伝子検出方法。
- 前記分離ステップは、前記ハイブリダイズ反応により形成された2本鎖核酸を熱変性により1本鎖化するステップである請求項11に記載の遺伝子検出方法。
- 前記熱変性に用いる温度は、前記2本鎖核酸の融解温度以上で且つ98度以下の温度である請求項13に記載の遺伝子検出方法。
- 前記分離ステップは、前記ハイブリダイズ反応により形成された2本鎖核酸に対して外部エネルギーを与えて物理切断を行うステップである請求項11に記載の遺伝子検出方法。
- 前記物理切断は、略40kHzの超音波を用いる請求項15に記載の遺伝子検出方法。
- 前記分離ステップは、目的核酸及びプローブ核酸及び検出用プローブ核酸の内少なくとも一つの核酸を核酸分解酵素により分解させるステップである請求項11に記載の遺伝子検出方法。
- 前記分離ステップは、目的核酸及びプローブ核酸及び検出用プローブ核酸の内少なくとも一つの核酸を紫外線照射により切断させるステップである請求項11に記載の遺伝子検出方法。
- 前記紫外線は、250nm以上で270nm以下の波長を有する請求項18に記載の遺伝子検出方法。
- 前記電気化学反応物質は、酸化還元性を有する化合物である請求項1、請求項2及び請求項11に記載の遺伝子検出方法。
- 前記酸化還元性を有する化合物は、電気化学発光を示す化合物である請求項20に記載の遺伝子検出方法。
- 前記電気化学発光を示す化合物は金属錯体である請求項21に記載の遺伝子検出方法。
- 前記金属錯体の中心金属は、ルテニウムである請求項22に記載の遺伝子検出方法。
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JP2007202489A JP2009036687A (ja) | 2007-08-03 | 2007-08-03 | 遺伝子検出方法 |
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---|---|---|---|---|
JP2002116207A (ja) * | 2000-10-10 | 2002-04-19 | Asahi Kasei Corp | 高感度測定法およびそれに使用するキット |
JP2006519595A (ja) * | 2003-02-26 | 2006-08-31 | カリダ ゲノミクス,インコーポレーテッド | ハイブリダイゼーションによるランダムアレイdna分析 |
JP2007049985A (ja) * | 2005-06-30 | 2007-03-01 | F Hoffmann La Roche Ag | 多次元プローブ分析法によるc型肝炎ウイルス型判定のためのプローブ及び方法 |
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- 2007-08-03 JP JP2007202489A patent/JP2009036687A/ja active Pending
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