JP2009035993A - 開閉パネルの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】挟み込みを検知した閉切り位置情報を用いてパネルを閉め切る。
【解決手段】車体の開口部を開閉するパネル10と、このパネル10を摺動して開閉するための動力を供給する駆動手段45と、制御手段20と、を有し、運転席には遠隔操作スイッチ50が設けられ、制御手段20は、運転席の遠隔操作スイッチ50による操作を行った場合には、常に挟み込み検知動作を行うとともに、操作対象パネル10において挟み込み検知動作を行った際の反転動作前の位置を操作対象パネル10の閉切り位置情報として記憶し、記憶された閉切り位置情報に基づいて、前記操作対象パネルの閉切り動作を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、開閉パネルの制御装置に関する。
自動車の窓(ウインドウガラス)を、モータにより開閉するパワーウインドウにおいては、その窓を閉めている途中に窓と窓枠との間に指や頭が挟まるおそれがある。このような場合、挟まった指や頭の保護のために、その挟み込みを検知し、その検知信号に基づいて警報発生や、窓の強制開放等の所定の処理を行う技術が開示されている。
例えば、特許文献1には、窓の開閉を行う駆動手段と、窓を強制的に閉じさせるための強制スイッチと、閉まる窓による異物の挟み込みの有無を窓の開閉の学習結果に基づいて検出する挟み込み検出手段とを備えた窓の開閉制御装置が開示されている。
特開平6−123188号公報
ところで、運転席からと、他の席(アシスタント席、リア席)からとの何れかで運転席以外の窓の開閉操作が行われる。
運転席からの操作に関しては、走行中に窓の動きを確認しない状況下での操作があり得るので、挟み込み検知ができることが運転席から窓(開閉パネル)を閉めるための条件となっている。
一方、窓の開閉制御装置に使用される挟み込み検知動作は、指や頭の保護のために挟み込み検知後に反転動作させて所定量窓を下げる必要がある。このため、何らかの影響(窓の停止時に力が加わる、など)によって窓の閉切り位置情報に誤差が生じた場合、この誤差が生じた窓の閉切り位置で挟み込み検知を行ってしまうと、挟み込みが無いにも関わらず、所定量窓が下げられることにより、窓(パネル)を閉め切ることができなくなってしまう問題点がある。
そこで、本発明は、挟み込みを検知した閉切り位置の情報を用いてパネルを閉め切ることができる開閉パネルの制御装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明の開閉パネルの制御装置は、車体の開口部を開閉するパネルと、このパネルを摺動して開閉するための動力を供給する駆動手段と、前記パネルの閉方向動作時に所定の挟み込み検知荷重を検知した場合に前記パネルを開方向に反転動作させる挟み込み検知動作を行うとともに、閉切り位置の情報に基づいて閉切り動作を行う制御手段と、を有し、運転席には、運転席ドアに設けられるパネル以外の操作対象パネルを開閉するための遠隔操作スイッチが設けられ、前記制御手段は、運転席の遠隔操作スイッチによる操作を行った場合には、常に挟み込み検知動作を行うとともに、前記操作対象パネルにおいて挟み込み検知動作を行った際の反転動作前の位置を前記操作対象パネルの閉切り位置として記憶し、記憶された閉切り位置の情報に基づいて、前記操作対象パネルの閉切り動作を行うことを特徴とする。
これによれば、挟み込み検知された窓の位置を閉切り位置として記憶し、この記憶された閉切り位置の情報に基づいて操作対象パネルの閉切り動作を行うので、全閉状態での位置情報を用いて操作対象パネルの閉切り動作を行うことができる。また、挟み込み検知動作後に、反転動作するので、挟み込まれたものが保護される。また、挟み込み検知の機能を用いているので運転席の遠隔操作スイッチを用いて運転席ドアに設けられるパネル以外の操作対象パネルを操作することを許容することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の開閉パネルの制御装置において、前記制御手段は、前記遠隔操作スイッチによって前記操作対象パネルが前記閉切り位置を越える閉動作が行われたと検知された場合には、前記閉切り位置を初期化することを特徴とする。これによれば、この挟み込みが発生した位置を閉切り位置として記憶し続けることを防止することができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の開閉パネルの制御装置において、前記制御手段は、前記閉切り位置を初期化する場合には、前記操作対象パネルの反転動作を行い全開状態とすることを特徴とする。これによれば、再度閉動作が行われたときに、全開位置を基準として正確な閉切り位置を再学習することができる。
本発明によれば、挟み込みを検知した閉切り位置情報を用いてパネルを閉め切ることができる。
(第1実施形態)
図1は、開閉パネルの制御装置を取り付けるパワーウインドの構成図である。パワーウインド150は、ドアパネル17、ドアパネル17に設けた上側サッシ15及び下側サッシ16、下側サッシ16に対してドアガラス(パネル)10、ドアガラスを上下に摺動させるレギュレータ40、レギュレータ40の移動部材40aを上下に移動させるモータ30、モータ30の衝撃的な停止を防止するダンパ36、モータ30の回転位置、すなわち、移動部材40aの位置を検出する位置センサとしてモータ回転センサ35、モータ30を遠隔制御する遠隔操作スイッチ50、及び、遠隔操作スイッチ50とモータ30とを接続するハーネス55を備えている。なお、モータ30及びレギュレータ40は、駆動手段45を構成する。
ここで、ドアパネル17は、車両のアシスタント席、リア席及び運転席に取り付けられ、開閉できるようになっている。なお、本実施形態においては、アシスタント席、あるいはリア席のドアガラス10が遠隔操作スイッチ50の操作対象パネルである。下側サッシ16は、ドアガラス10の縁部を補強するものであり、上側サッシ15は、ドアガラス10の上縁部を支承するものである。レギュレータ40は、移動部材40a及び固定部材40bを備え、固定部材40bがドアパネル17に固定され、移動部材40aが固定部材40bに対してスライドすることにより、ドアガラス10を上下方向に移動させ、ドアガラス10が開閉するようになっている。また、レギュレータ40の移動部材40aの両端を結ぶように、ワイヤ40cが取り付けられている。このワイヤ40cは、ダンパ36を介して、モータ30によって駆動される。モータ回転センサ35は、モータの回転を検知し、回転数からレギュレータ40の位置を算出する、すなわち、ドアガラス10の移動位置を検出するものであり、例えば、マグネットとホールIC等により構成されている。
図2は、本発明の一実施形態である開閉パネルの制御装置の構成図である。開閉パネルの制御装置100は、制御手段20と、モータ30と、レギュレータ40と、モータ回転センサ35と、パネルであるドアガラス10と、遠隔操作スイッチ50とを備え、制御手段20は、ROM26と、CPU27と、記憶手段24とを備えている。ROM26は、挟み込み検知手段21、閉切り動作手段22、及び閉切り位置演算手段23の各機能をCPU27と協働して実現するプログラムを格納している。記憶手段24には、ドアガラス10の閉切り位置情報24aが格納されている。
挟み込み検知手段21は、モータ回転センサ35の回転数情報Rと閉め切り動作手段22の駆動電圧とからモータ30の駆動電流を推定することで挟み込み検知を行う。すなわち、挟み込み検知手段21は、推定電流の変化量が所定値以上増えた場合に挟み込みを検出する。モータ回転センサ35は、モータ内にホールIC等の回転検知センサを配設したものであり、回転数情報Rをパルス数の変化として出力する。なお、モータ30とレギュレータ40とで駆動手段45を構成する。
図3は、開閉パネルの制御装置100が実行するフローチャートである。
このフローは、アシスタント席、あるいはリア席のドアガラス10の閉切り位置を学習する方法を示したものであり、運転席側に配置されている遠隔操作スイッチ50の操作により起動する。このとき記憶手段24には、閉切り学習位置の情報(閉切り位置情報24a)が格納されている。SP2において、ダウンオートスイッチ(SW)が入力されるのを待ち、スイッチ入力によりSP4に進む。SP4においては、制御手段20は、モータダウンの指令信号によりモータ30を駆動する。これにより、レギュレータ40はドアガラス10を下降させ、窓を開放する。
SP6においては、制御手段20は、モータ回転数が所定時間(200mSEC位)検出されない場合に全開と判定する。窓が全開でなければ(SP6でNo)、SP4に戻り、制御手段20は、モータダウンの指令信号の生成を繰り返す。一方、窓が全開であれば(SP6でYes)、SP8に進み、制御手段20は、モータ30の回転を停止させる。そして、SP10において、制御手段20は、運転席側に設けられているアップオートスイッチ(SW)が入力されるのを待ち、アップオートスイッチが入力されたら処理はSP12に進む。
SP12においては、制御手段20は、モータアップの指令信号を出力し、窓が上昇する。
そして、SP14に進み、制御手段20は、記憶手段24に記憶されている閉切り学習位置に対して所定量(例えば、2cm)以上に閉められているか否かを判定する。すなわち、制御手段20は、閉切り学習位置を超えて閉めたか否かを判定する。窓が閉切り学習位置を越えていなければ(SP14においてNo)、通常の制御として、制御手段20はSP20に進む。
SP20においては、ドアガラス10の荷重検知(負荷検知)が行われる。ドアガラス10が閉め切られ、あるいは、異物の挟み込みがあった場合には、ドアガラス10に大きな荷重(挟み込み検知荷重、挟み込み検知負荷)が加わり、モータ30の回転が遅くなる。これにより、推定電流の増加を検出することにより、荷重検知を行うことができる。また、所定時間以上モータ回転数情報Rが変化しないときは、大きな荷重が加わったと判定することができる。
大きな荷重が検知されなければ(SP20でNo)、SP12に戻り、制御手段20は、モータアップの指令を出し続ける。一方、大きな荷重が検出されたときには(SP20でYes)、SP22に進み、閉切り位置の情報(閉切り位置情報24a)が記憶手段24に記憶され、閉切り学習位置が更新される。そして、SP24において、制御手段20は、モータ30の回転を停止させる。さらに、SP26において、制御手段20は、モータダウンの指令を行う。そして、SP30において、制御手段20は、窓が所定量(例えば、20cm)開いたか否かを判定する。窓が所定量開いていなければ(SP30でNo)、SP26に戻り、制御手段20は、モータダウンの指令を出し続ける。一方、窓が所定量開いていれば(SP30でYes)、制御手段20は、SP32に進み、モータ30を停止させて、本ルーチンを完了する。
また、SP14において、窓が閉切り学習位置を越えていれば(SP14においてYes)、制御手段20は、SP16に進み、閉め切り学習位置を初期化する。これにより、異物あるいは、指又は頭による挟み込みが行われたときの挟み込み位置を閉切り学習位置として記憶し続けることが回避される。そして、制御手段20は、SP18に進み、窓の全開動作を行う。この全開動作により、再度閉動作が行われた場合に、正確な閉切り位置を再学習することができる。そして、制御手段20は、SP20の処理に進み、全開状態では大きな荷重が検知されないので、SP12に戻り、モータアップ指令を出し続ける。
(比較例1)
図4は、比較例の開閉パネルの制御装置が実行するフローチャートである。なお、本比較例の構成図は、図2と同様であるが、制御手段20aとして説明する。
SP50において、オートアップスイッチの入力が行われると(SP50)、制御手段20aは、SP52に進み、モータアップ(UP)の指令を行う。これにより、モータ30が駆動しドアガラス10が上昇する。そして、制御手段20aは、SP54に進み、異物あるいは指や頭による挟み込み検知の判定を行う。所定の荷重以上になることにより、挟み込みが検知されたら(SP54で有)、制御手段20aは、SP60に進み、モータ反転を行う。このとき、窓が所定量ダウン(DOWN)することにより、挟み込まれた指等を取り外すことができるようになる。そして、SP62に進み、モータ30がオフされ、終了する。
一方、SP54において、挟み込みが検知されなければ(SP54で無)、制御手段20aは、SP56に進み、ガラスが閉め切られたか否かを判定する。ガラスが閉め切られていなければ(SP56でNo)、制御手段20aは、SP54に戻り、挟み込み検知、及びガラス閉切りの判定を繰り返す。一方、ドアガラス10が閉め切られていれば(SP56でYes)、制御手段20aは、SP58に進み、モータ30がオフされ、本ルーチンが完了する。
(比較例2)
次に、運転席以外の席で各々の窓の開閉を制御する場合の位置学習方法を説明する。なお、開閉パネルの制御装置の構成図は、図2に比較して挟み込み検知手段21が不要であるので、以下の説明は制御手段20bとして説明する。
図5において、SP70においては、制御手段20bはダウン操作スイッチの入力が継続しているときに、窓を下降させる。そして、SP72に進み、制御手段20bは窓が全開か否かを判定する。窓が全開でなければ(SP72でNo)、SP70に戻り、制御手段20bは、ダウン操作継続を確認して、窓を下降させる。一方、窓が全開であれば(SP72でYes)、SP74に進み、制御手段20bはアップ操作スイッチの入力が継続しているときに、窓を上昇させる。そして、SP76に進み、制御手段20bは窓の閉め切りを判定する。窓が閉め切られていなければ(SP76でNo)、SP74に戻り、制御手段20bはアップ操作の継続を確認して、窓を上昇させる。一方、窓が閉め切られていれば(SP76でYes)、SP78に進み、制御手段20bは、窓のアップ操作スイッチの入力が1秒継続されるのを待つ。これにより、閉切り位置学習を行う操作を意図的に行ったことを確認することができる。すなわち、通常の操作であれば、瞬間的に操作スイッチから手を離すので、閉切り位置学習を行う操作を行ったものではないと判断でき、処理が完了する。
以上説明したように、前記実施形態によれば、運転席から、遠隔操作スイッチ50によって運転席側窓以外のドアガラス10を操作する場合であっても、挟み込みによる荷重検知により閉切り位置を学習することができる。閉切り位置学習を行うことによって、確実に操作対象のドアガラス10を全開することができ、利便性が向上する。すなわち、アシスタント席、リア席に設けられている専用スイッチによって、閉切り位置学習を行わせる必要が無くなる。
これに対して、比較例1の処理では、窓の閉切り位置で挟み込み検知が行われた場合には、窓を閉め切ることができなくなってしまう。また、比較例2の処理では、挟み込み検知が行われない。しかしながら、運転席から遠隔操作スイッチ50を用いる場合には、運転者が運転席以外の他の窓を確認しているとは限らないので、運転者(操作者)が遠隔操作スイッチ50から手を離さない場合には、挟み込みが発生してしまうおそれがある。
また、記憶手段24に記憶された閉切り位置を超えて、ドアガラス10が閉じた場合は、異物による挟み込みにより前回学習した閉切り位置が変化したときである。したがって、この閉切り位置を初期化することによって、この挟み込みが発生した位置を閉切り位置として記憶し続けることを防止することができる。また、閉切り位置を初期化するときに、操作対象のドアガラス10を全開状態にすることによって、再度閉動作が行われたときに、全開位置を基準として正確な閉切り位置を再学習することができる。
(変形例)
本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形が可能である。
(1)前記実施形態は、モータ30の過電流の推定を用い、あるいは、モータ回転センサ35の出力信号が所定時間変化しないことにより、挟み込み荷重の検知を行っていたが、圧力センサや歪みセンサを、例えば、レギュレータ40のワイヤ40cに設けて、挟み込み荷重の検知を行うことができる。
(2)前記実施形態は、ドアガラス10を開閉したがサンルーフを開閉するようにすることもできる。すなわち、ドアガラス及びサンルーフが特許請求の範囲のパネルに含まれる。
本発明の一実施形態である開閉パネルの制御装置を取り付けるパワーウインドの構成図である。 本発明の一実施形態である開閉パネルの制御装置の構成図である。 本発明の一実施形態である開閉パネルの制御装置が実行するフローチャートである。 比較例1の開閉パネルの制御装置が実行するフローチャートである。 比較例2の開閉パネルの制御装置が実行するフローチャートである。
符号の説明
10 ドアガラス(パネル)
15 上側サッシ
16 下側サッシ
17 ドアパネル
20 制御手段
21 挟み込み検知手段
22 閉切り動作手段
23 閉切り位置演算手段
24 記憶手段
26 ROM
27 CPU
30 モータ
35 モータ回転センサ
36 ダンパ
40 レギュレータ
40a 移動部材
40b 固定部材
40c ワイヤ
45 駆動手段
50 遠隔操作スイッチ
55 ハーネス
100 開閉パネルの制御装置
150 パワーウインド

R モータ回転数情報

Claims (3)

  1. 車体の開口部を開閉するパネルと、このパネルを摺動して開閉するための動力を供給する駆動手段と、前記パネルの閉方向動作時に所定の挟み込み検知荷重を検知した場合に前記パネルを開方向に反転動作させる挟み込み検知動作を行うとともに、閉切り位置の情報に基づいて閉切り動作を行う制御手段と、を有し、
    運転席には、運転席ドアに設けられるパネル以外の操作対象パネルを開閉するための遠隔操作スイッチが設けられ、
    前記制御手段は、運転席の遠隔操作スイッチによる操作を行った場合には、常に挟み込み検知動作を行うとともに、前記操作対象パネルにおいて挟み込み検知動作を行った際の反転動作前の位置を前記操作対象パネルの閉切り位置として記憶し、
    記憶された閉切り位置の情報に基づいて、前記操作対象パネルの閉切り動作を行うことを特徴とする開閉パネルの制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記遠隔操作スイッチによって前記操作対象パネルが前記閉切り位置を越える閉動作が行われたと検知された場合には、前記閉切り位置の情報を初期化することを特徴とする請求項1に記載の開閉パネルの制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記閉切り位置を初期化する場合には、前記操作対象パネルの反転動作を行い全開状態とすることを特徴とする請求項2に記載の開閉パネルの制御装置。
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