JP2009034054A - 害虫捕獲器 - Google Patents

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Abstract

【課題】害虫を捕獲する必要のある、例えば、園芸施設や、家庭菜園等において、害虫の捕獲性能(捕獲性)及び使い勝手に優れるとともに、製造が簡易で、低コストかつ低環境負荷の害虫捕獲器を提供する。
【解決手段】害虫が内部に侵入可能な複数の開口部(スリット)11b及び細長部(細帯部)11aを有する中空球状の本体部11、並びに本体部11の上下端に配設された頂部12及び底部13を有する容器1と、容器1の内部及び/又は外部側に配設され、容器1の外部に接触した及び/又は内部に侵入した害虫を捕捉可能な捕捉部材2(透明粘着剤層21)と、容器1を所定の場所に固定可能な、容器1の頂部12及び底部13を貫通して配設された固定部材3とから構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、害虫(有害な昆虫)捕獲器に関する。さらに詳しくは、害虫(例えば、トマト、ナス、キューリ、メロン等に被害を与えるミナミキイロコナジラミ、オンシツコナジラミ、シルバーリーフコナジラミ、マメハモグリバエ等)を捕獲する必要のある、例えば、ハウス、温室、工場等の園芸施設、家庭菜園、ベランダ菜園等において好適に用いられる、害虫の捕獲性能(捕獲性)及び使い勝手に優れるとともに、製造が簡易で、低コストかつ低環境負荷の害虫捕獲器に関する。
ハウス、温室、工場等の園芸施設における害虫防除には、農薬や殺虫剤の使用が不可欠であるが、環境対策や市場からの要請によって、農薬や殺虫剤の使用を減らした所謂減農薬栽培が研究されている。一方、生物を害虫駆除に利用した所謂生物農薬の使用が普及し始めているが、コスト高にならざるを得ないこと、及び生態系の保全等の使用環境の慎重な検討が必要であること等から、普及の拡大にはまだ時間を要するのが現状である。
このような害虫捕獲器として、害虫の誘引色(害虫を誘引する性質を有する色)である黄色、青色又は桃色に着色した粘着シ−トが広く使用されている。また、一部に、害虫の誘引剤やフェロモン剤を併用したものや、上述の粘着シ−トに紫外線ランプを組み合わせたものも普及している(特許文献1参照)。
特開2003−306401号公報
しかしながら、誘引色である黄色、青色又は桃色に着色した粘着シ−トを用いて園芸施設内で害虫を捕獲する場合、捕獲性の向上のため粘着シ−トの設置密度を高く設定せねばならず、作業者に粘着シ−トとの接触をもたらすとともに、植物に対しても粘着シ−トの貼着による不具合を発生させる。
また、誘引剤を用いたものの場合、誘引剤の揮散が激しく、使用可能な有効期間が短く、また、フェロモン剤を用いたものの場合、使用範囲が特定の害虫に限定されるとともに、設置場所に制約があることや広範囲から害虫を呼び寄せてしまう。また、誘引剤及びフェロモン剤は、法律上農薬扱いのため、特定農薬の申請を必要とし、使用における制約がある。さらに、紫外線ランプを用いたものは、園芸施設内で使用した場合、外部の害虫までも誘引して引き寄せることになる。
また、所謂団塊の世代の大量退職に見られるような高齢化社会を迎えて、趣味としての市民農園、家庭菜園、ベランダ菜園、ガーデニング等の需要が高まっているが、ここでは農薬や殺虫剤の近隣への飛散(ドリフト)等によるトラブルを避けるため無農薬栽培が中心となっていることから、農薬や殺虫剤を使用することなしに害虫を簡易かつ有効に捕獲することができる害虫捕獲器が期待されている。
しかしながら、上述のものは、比較的小規模の家庭菜園等に用いられる場合、キメの細かい使い勝手の面で必ずしも満足すべきものではなかった。すなわち、その構成部品にプラスチックや金属等が多く用いられ、家庭菜園使用者にとっては高価格でありかつ廃棄時の環境負荷が大きく、また、キューリ、メロン等の成長によって全長が大きく変化する植物の近傍に設置する場合、それらの植物の成長に対応して、適切な位置に、安定してかつ簡易に設置することは困難である。
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、害虫を捕獲する必要のある、例えば、園芸施設や、家庭菜園等において、害虫の捕獲性能(捕獲性)及び使い勝手に優れるとともに、製造が簡易で、低コストかつ低環境負荷の害虫捕獲器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明者等は、昆虫捕捉面(捕捉部材)に昆虫が数多く集まるように、昆虫捕捉面の形状を昆虫の習性(例えば、昆虫には、強い紫外線反射をする植物の新芽や若い枝と同様の形状を有する細長い面に好んで止まる習性がある)に適応させるとともに、容器全体の形状を光が昆虫捕捉面に満遍なくかつ多量に当たるものとすることによって、害虫の捕獲性が抜群に向上することを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明によって以下の害虫捕獲器が提供される。
[1]害虫が内部に侵入可能な複数の開口部及び複数本の細長部を有する中空球状の本体部、並びに前記本体部の上下端に配設された頂部及び底部を有する容器と、前記容器の内部及び/又は外部側に配設され、前記容器の外部に接触した及び/又は内部に侵入した前記害虫を捕捉可能な捕捉部材と、前記容器を所定の場所に固定可能な、前記容器の頂部及び底部を貫通して配設された固定部材と、を備えたことを特徴とする害虫捕獲器。
[2]前記複数の開口部が、前記頂部及び底部間をその経度方向に延伸する笹の葉又は柳の葉形状のスリットであり、前記複数本の細長部が、前記スリットを介して前記頂部及び底部間をその経度方向に延伸、並列する細帯部であり、前記容器の形状が、提灯型形状であることを特徴とする前記[1]に記載の害虫捕獲器。
[3]前記容器の外表面及び/又は内表面の少なくとも一部が、害虫に固有の誘引色に着色されてなることを特徴とする前記[1]又は[2]に記載の害虫捕獲器。
[4]前記捕捉部材が、透明粘着剤層であることを特徴とする前記[1]〜[3]のいずれかに記載の害虫捕獲器。
[5]前記透明粘着剤層は、耐水性を有し、乾燥すれば粘着力が回復するものであることを特徴とする前記[4]に記載の害虫捕獲器。
[6]前記容器は、耐水性を有する紙から構成されたことを特徴とする前記[1]〜[5]のいずれかに記載の害虫捕獲器。
[7]前記容器の内部に、害虫の誘引剤及び/又はフェロモン剤をさらに備えたことを特徴とする前記[1]〜[6]のいずれかに記載の害虫捕獲器。
[8]前記容器の内部に、害虫の誘引灯をさらに備えたことを特徴とする前記[1]〜[7]のいずれかに記載の害虫捕獲器。
[9]前記容器が、切り込み入りシートから組み立てられたものである前記[1]〜[8]のいずれかに記載の害虫捕獲器。
本発明によって、害虫を捕獲する必要のある、例えば、園芸施設や家庭菜園等において、害虫の捕獲性能(捕獲性)及び使い勝手に優れるとともに、製造が簡易で、低コストかつ低環境負荷の害虫捕獲器が提供される。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照しつつ具体的に説明する。
図1は、本発明の害虫捕獲器の一の実施の形態を模式的に示す斜視図である。
図1に示すように、本実施の形態の害虫捕獲器10は、害虫が内部に侵入可能な複数の開口部11b及び複数本(図1においては10本)の細長部11aを有する中空球状の本体部11、並びに本体部11の上下端に配設された頂部12及び底部13を有する容器1と、容器1の内部及び/又は外部側に配設され、容器1の外部に接触した及び/又は内部に侵入した害虫を捕捉可能な捕捉部材2(図1においては、透明粘着剤層21が容器1の内部(細長部11aの裏側)に配設されている場合を示す)と、容器1を所定の場所に固定可能な、容器1の頂部12及び底部13を貫通して配設された固定部材3と、を備えたことを特徴とするものである。
なお、図1においては、透明粘着剤層21が容器1の内部(細長部11aの裏側)に配設されている場合を示すが、容器1の内部(細長部11aの裏側)及び外部(細長部11aの表側)の両方に配設してもよい。
以下、各構成要素について具体的に説明する。
(容器)
図1に示すように、本実施の形態に用いられる容器1は、上述のように、害虫が内部に侵入可能な複数の開口部11b及び細長部11aを有する中空球状の本体部11、並びに本体部11の上下端に配設された頂部12及び底部13を有する。この場合、複数の開口部11bは、頂部12及び底部13間をその経度方向に延伸する笹の葉又は柳の葉形状のスリットであることが好ましく(以下、開口部及びスリットには同じ符号11bを付す)、複数本の細長部11aは、スリット11bを介して頂部12及び底部13間をその経度方向に延伸、並列する複数本(図1においては10本)の細帯部であることが好ましく(以下、細長部及び細帯部には同じ符号11aを付す)、従って、容器1の形状は、提灯型形状であることが好ましい。
このように構成することによって、昆虫捕捉面(後述する捕捉部材2)の形状を昆虫の習性(上述のように、昆虫には、強い紫外線反射をする植物の新芽や若い枝と同様の形状を有する細長い面に好んで止まる習性がある)に適応させることが可能であるとともに、光が開口部(スリット)11bから昆虫捕捉面に満遍なくかつ多量に当たるものとすることが可能で、また、容器1の形状をコントロールすることができることから、適宜光のコントラストを演出することができ、さらに、昆虫が開口部(スリット)11bから容器1の向こう側の植物を透視することが可能であること等から、害虫の捕獲性を抜群に向上させることができる。
なお、開口部11bの形状は笹の葉又は柳の葉形状の複数のスリットには限定されず、他の形状であってもよい。
本体部11を構成する細長部11aとしては、細長部分を有するものであれば特に制限はないが、上述のように、図1に示す細帯部であることが好ましい。この細帯部11aの本数としては、捕獲性を損なうことがない限り特に制限はないが、例えば、6〜22本を好適例として挙げることができ、8〜16本がさらに好ましい。
また、容器1の本体部11の形状が球状であるとは、完全に球状である必要はなく、より扁平な円盤形状であってもよく、またより縦長な冬瓜形状であってもよい。本体部11の細帯部11aを後述する弾力性や可撓性を有する材料から構成し、頂部12及び底部13間の距離を固定部材3に沿って伸縮させることによって、本体部11の形状を円盤形状から冬瓜形状まで任意に変えることができる。
本体部11の形状を円盤形状から冬瓜形状まで変えるとは、具体的には、本体部11の形状が球状のときの頂部12及び底部13間の距離を100とした場合、頂部12及び底部13間の距離を、例えば、50〜150の形状とすることを意味し、頂部12及び底部13間の距離を80〜120の形状とすることが好ましい。
本体部11の細帯部11aは、上述のように、弾力性や可撓性を有するとともに、雨露に晒されることが多いことから防水性や耐候性を有し、一般ゴミとして廃棄可能で、後述する捕捉部材2(透明粘着剤層21)を確実かつ円滑に保持することが可能な材料から構成することが好ましい。例えば、ポリエステル、ポエチレン、ポリスチロ−ル及びポリウレタンからなる群から選ばれる少なくとも一種の合成樹脂、合成紙、紙、金属箔、又は不織布から構成されてなるものを好適例として挙げることができる。中でも、合成紙、紙が好ましく、具体的には、ミルクカ−トン紙、コートボール紙、両面PE(ポリエチレン)フィルムラミネート紙等を挙げることができる。
容器1を構成する頂部12及び底部13としては、例えば、コップ形状又は有底円筒体の底の略中央に後述する固定部材3を挿入するための孔(図示せず)を有するものを挙げることができる。このように容器1の頂部12及び底部13の孔に固定部材3を挿入し、本体部11(弾力性又は可撓性を有する)の形状が所望の形状(例えば、球状)になるように頂部12及び底部13を固定部材3に沿ってスライドさせて所定箇所に位置決めすることによって、容器1を所望の形状に調整するとともに、固定部材3と容器1とを容易に結合することができる。
固定部材3に対する頂部12及び底部13の位置決め方法としては特に制限はないが、例えば、頂部12及び底部13の孔の近傍又は固定部材3に、両者の相対的な動きを摺動可能な状態で制動する部材(制動部材5、例えば、ゴム製リング等)を固定的に配設することを挙げることができる(図1においては制動部材5として2個のゴム製リングを用いた場合を点線で表示している)。頂部12及び底部13は、本体部11と一体で構成してもよく、また、別体で構成して、例えば、本体部11の複数本の細帯部11aの両端を頂部12及び底部13の外壁に接合するようにしてもよい(図1参照)。
本実施の形態に用いられる容器1の外表面及び/又は内表面の少なくとも一部は、害虫に固有の誘引色に着色されてなることが好ましい。誘引色としては、例えば、黄色、青色又は桃色を好適例として挙げることができる。黄色、青色又は桃色の誘引色は、マンセル表色値を用いた反射色で、黄色は、色相:4Y、明度:7、彩度:14、また、青色は、色相:3.0PB、明度:5.4、彩度:10.6、また、桃色は、色相:5R、明度:6.5、彩度:8の範囲のものであることが特に好ましい。この場合、誘引色は、容器1の外表面及び/又は内表面に、黄色、青色又は桃色の顔料を印刷方式で塗膜層として形成してもよく、黄色、青色又は桃色の顔料を容器1の外表面及び/又は内表面に練り込んでもよい。
害虫の誘引性を高めるため、誘引色の上にさらに紫外線反射層及び/又は紫外線吸収層を配設してもよい。紫外線反射層としては、例えば、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化鉛、蛍光顔料及びアルミニウム粉体からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有してなるものを好適例として挙げることができる。また、紫外線吸収層としては、例えば、サルチル酸系、ベンゾフエノン系及びベンゾトリアゾ−ル系からなる群から選ばれる少なくとも一種の紫外線吸収剤を含有してなるものを好適例として挙げることができる。
(捕捉部材)
本実施の形態に用いられる捕捉部材2としては、害虫を確実に捕捉するものであれば特に制限はないが、例えば、粘着剤を好適例として挙げることができる。このような粘着剤としても特に制限はないが、耐水性を有して乾燥すれば粘着力が回復するもので、かつ誘引色を遮蔽することのない透明なものであることが好ましい。具体的には、アクリル系、ゴム系及びシリコン系からなる群から選ばれる少なくとも一種の透明粘着剤層21を好適例として挙げることができる。なお、透明粘着剤層21は、容器1の本体部11の外表面及び/又は内表面の全体を被覆したものであってもよく、一部を被覆したものであってもよい。作業者の皮膚や植物が透明粘着剤層21に直接付着するのを確実に防止するためには、透明粘着剤層21は容器1の本体部11の内表面にのみ配設することが好ましい。
透明粘着剤層21の配設方法としては、特に制限はないが、例えば、印刷方式、塗装方式、貼付け方式等から任意の方法を用いることができる。透明粘着剤層の厚さは、例えば、10〜80μmが好ましく、25〜70μmがさらに好ましい。
透明粘着剤層21を容器1の外表面にも配設した場合、作業者の皮膚や植物が透明粘着剤層21に直接付着するのを防止するため、害虫捕獲器10の全体を害虫が入り込むことが可能な開口部を有するネット(図示せず)によって包み込んでもよい。これは、作業者が肌を露出した夏季において特に有効である。このようなネットの材質としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等が好ましい。また、透明、白色、黄色又は青色に着色されたものであって、ネットの目合が4〜5mm角以内(益虫がハチ類の場合には4mm角以内)が好ましい。このように構成することによって、害虫(例えば、シルバーリーフコナジラミ)のみを内部に侵入させて益虫(例えば、マルハナバチ)を侵入させないようにすることができる。
(固定部材)
本実施の形態に用いられる固定部材3としては特に制限はないが、例えば、容器1の形状を容易に変化させることが可能であるとともに、容器1を確実に固定することが可能で、さらに、容器1の支柱として、地中等に確実に差し込んで固定することが可能なものが好ましい。具体的には、棒状体形状のものを好適例として挙げることができる。廃棄物の負荷の面からは竹や樹木等の自然物が好ましいが、プラスチック等からなるものであってもよい。
固定部材3を長めに設定して、固定部材3に沿って移動できる容器1の距離を大きく設定することによって、成長によって全長が大きく変化する植物に対しても、捕獲箇所を適宜円滑に対応させることができ、捕獲性及び使い勝手を向上させることができる。また、複数の害虫捕獲器10を固定部材3に沿って直列状に並べて設置してもよい。
また、害虫の誘引性をさらに高めるため、誘引剤、フェロモン剤及び/又は誘引灯を配設したものとしてもよい。このような誘引剤、フェロモン剤及び/又は誘引灯としては特に制限はない。
また、本実施の形態においては、容器1の支柱としての固定部材3の先端を地中に埋設する場合を示したが、吊り下げて設置することが可能な懸架手段(図示せず)を有するものであってもよい。この場合には、固定部材3は不要となる。具体的には、吊り下げ用のフラップ及びフラップに形成された懸架用の孔部を有してなるものを挙げることができる。また、懸架用の孔部を形成する代わりに、両面テープ(図示せず)を用いて懸架するようにしてもよい。この場合、両面テープは伸縮性を有するものであることが好ましい。
(害虫捕獲器の製造方法)
図2は、本発明の害虫捕獲器を製造するために用いられる切り込み入りシート4を示す平面図である。具体的には、プレス加工機を用いて、図2の形状に沿った刃型を製作し、図2の図形の長手方向の長さに裁断した、表面に剥離紙を被覆した粘着ロールを刃型の上に導き、上方から押圧板に圧力を加えて粘着ロールを打ち抜くことで、切り込み入りシート4を得ることができる。
粘着面を細長部11a(図1参照)の外側に有する害虫捕獲器とする場合は、この切り込み入りシート4の表面側(剥離紙側)を、まず、点線(折り曲げ予定線42)に沿って谷折りし、切り込み入りシート4の上下にあるフック43をフック用切り込み44にそれぞれ差し込む。次に、コップ形状(筒体)の頂部12及び底部13(図1参照)を、そのコップ底の方から、フック43をフック用切り込み44にそれぞれ差し込むことによって形成された筒状部分にそれぞれ押し込むことによって、番傘を畳んだ形状の本体部11を得ることができる。この番傘を畳んだ形状の本体部11の頂部12及び底部13に、そこに形成された孔45をそれぞれ貫通するように棒状の固定部材3を挿入する。次に、頂部12及び底部13を、固定部材3に沿ってそれぞれ近づける方向に所定距離だけスライドさせることによって、所定の形状(球形の提灯形状)の害虫捕獲器を得ることができる。
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
31cm×18cmのミルクカ−トン紙に、図2に示す形状の切り込みを入れ、その上に、誘引色として黄色塗膜層を形成し、その黄色塗膜層の上に、透明粘着剤層として、ポリブデン系粘着剤を厚さ70μmに塗布し、剥離紙を貼り合わせて、17cm×30cmの切り込み入りシートを作製した。これを上述のようにして組み立てて、図1に示す形状(球状の提灯型)の害虫捕獲器を作製した。得られた害虫捕獲器について、チビクロバネキノコバエ及びスリップスの捕獲試験をメロン栽培ハウスに設置して実施した。害虫チビクロバネキノコバエ及びスリップスの捕獲数(匹)を表1に示す。なお、透明粘着剤層は、容器の本体部の内側面にのみ塗布した。
(実施例2〜8)
実施例1において、ミルクカ−トン紙への切り込みの本数変えて、容器の本体部の細帯部の本数を、表1に示すものに変えたこと以外は実施例1と同様にした。害虫チビクロバネキノコバエ及びスリップスの捕獲数(匹)を表1に示す。
(比較例1)
市販品の黄色捕虫シート(長方形で片面が黄色の粘着シート)をそのまま用いたこと以外は実施例1と同様にした。害虫チビクロバネキノコバエ及びスリップスの捕獲数(匹)を表1に示す。
なお、捕獲試験における害虫捕獲器の具体的な設置方法は、メロンの1畝に沿って、2mおきに、細長部の本数が異なる実施例1〜7及び比較例1の害虫捕獲器を、園芸用支柱を固定部材として、同時に設置して、2週間放置することを3回繰り返し、1回目〜3回目の捕獲数及び合計の捕獲数を算出することによって行った。
Figure 2009034054
表1中、細長部の幅の単位はmmである。また、Aは、チビクロバネキノコバエ、Bは、及びスリップスをそれぞれ示す。
表1から、実施例1〜8は、比較例1に比べて、捕獲性に優れていることが分かる。実施例1〜5の中でも実施例4(細長部の本数が12本の場合)が、特に捕獲性に優れていることが分かる。
本発明の害虫捕獲器は、害虫の発生を防止する必要のある、各種産業分野、例えば、ハウス、温室等を用いた園芸施設や家庭菜園内の栽培農業で有効に用いられる。
本発明の害虫捕獲器の一の実施の形態を模式的に示す斜視図である。 本発明の害虫捕獲器の製造に用いられる切り込み入りシートを示す平面図である。
符号の説明
1 容器
2 捕捉部材
3 固定部材
4 切り込み入りシート
5 制動部材
10 害虫捕獲器
11 本体部
11a 細長部(細帯部)
11b 開口部(スリット)
12 頂部
13 底部
21 透明粘着剤層
41 切り込み
42 折り曲げ予定線
43 フック
44 フック用切り込み
45 孔

Claims (9)

  1. 害虫が内部に侵入可能な複数の開口部及び複数本の細長部を有する中空球状の本体部、並びに前記本体部の上下端に配設された頂部及び底部を有する容器と、
    前記容器の内部及び/又は外部側に配設され、前記容器の外部に接触した及び/又は内部に侵入した前記害虫を捕捉可能な捕捉部材と、
    前記容器を所定の場所に固定可能な、前記容器の頂部及び底部を貫通して配設された固定部材と、を備えたことを特徴とする害虫捕獲器。
  2. 前記複数の開口部が、前記頂部及び底部間をその経度方向に延伸する笹の葉又は柳の葉形状のスリットであり、前記複数本の細長部が、前記スリットを介して前記頂部及び底部間をその経度方向に延伸、並列する細帯部であり、前記容器の形状が、提灯型形状であることを特徴とする請求項1に記載の害虫捕獲器。
  3. 前記容器の外表面及び/又は内表面の少なくとも一部が、害虫に固有の誘引色に着色されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の害虫捕獲器。
  4. 前記捕捉部材が、透明粘着剤層であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の害虫捕獲器。
  5. 前記透明粘着剤層は、耐水性を有し、乾燥すれば粘着力が回復するものであることを特徴とする請求項4に記載の害虫捕獲器。
  6. 前記容器は、耐水性を有する紙から構成されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の害虫捕獲器。
  7. 前記容器の内部に、害虫の誘引剤及び/又はフェロモン剤をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の害虫捕獲器。
  8. 前記容器の内部に、害虫の誘引灯をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の害虫捕獲器。
  9. 前記容器が、切り込み入りシートから組み立てられたものである請求項1〜8のいずれかに記載の害虫捕獲器。
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