JP3125788U - 害虫捕獲用部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】害虫を捕獲する必要のある、例えば、ハウス・温室、工場、倉庫等において、害虫の捕獲性能(捕獲性)及び使い勝手に優れるとともに、害虫を広範囲から呼び寄せてしまうこともない害虫捕獲用部材を提供する。
【解決手段】基材シート11、及び基材シート11の一対の端部に配設された、基材シート11の表面に垂直な方向に延伸する端部枠シート12、及び基材シート11を貫通して仕切るとともに端部枠シート12の表面に平行に配設された仕切りシート13から立体的に構成された保持手段1と、保持手段1を構成する基材シート11、端部枠シート12及び仕切りシート13の表面の少なくとも一部上に配設された誘引手段2と、誘引手段2の外部側の表面の少なくとも一部を被覆するように配設された捕獲手段3とから構成する。
【選択図】図1

Description

本考案は、害虫捕獲用部材に関する。さらに詳しくは、害虫(例えば、トマト、ナス、メロン等に被害を与えるミナミキイロコナジラミ、オンシツコナジラミ、シルバーリーフコナジラミ等)を捕獲する必要のある、例えば、ハウス・温室等において、害虫の捕獲性能(捕獲性)及び使い勝手に優れるとともに、害虫を広範囲から呼び寄せてしまうこともない害虫捕獲用部材に関する。
ハウス・温室等における害虫防除には、農薬や殺虫剤の使用が不可欠であるが、環境対策や市場からの要請によって、農薬や殺虫剤の使用を減らした所謂「減農薬栽培」が研究されている。一方、生物を害虫駆除に利用した所謂「生物農薬」の使用が普及し始めているが、コスト高にならざるを得ないことと、生態系の保全等の使用環境の慎重な検討が必要であることから、普及の拡大にはまだ時間を要するのが現状である。
害虫を捕獲するための害虫捕獲用部材として、害虫の誘引色(害虫を誘引する性質を有する色)である黄色、青色又は桃色を着色した粘着シ−トが広く使用されている。また、一部に、害虫の誘引剤やフェロモン剤を併用したものや、上述の粘着シ−トに紫外線ランプを組み合わせたものも普及している。さらに、粘着面積を大きくするため、アコ−デオン構造を有するものが知られている(特許文献1参照)。
特開2000−4754号公報
しかしながら、誘引色である黄色、青色又は桃色に着色した粘着シ−トの場合、使用時の天候や、着色における色相のバラツキ等に影響されて、害虫の捕獲性が左右されるという問題があった。また、実際にハウス・温室内で害虫を捕獲する場合、誘引色である黄色、青色又は桃色に着色した粘着シ−トを用いて、捕獲能力を高めるために粘着シ−トを、例えば、50cm間隔に設置する必要があり、このように粘着シ−トの設置密度を高く設定せねばならないことに起因して、作業者に対して作業の煩雑さや粘着シ−トとの接触による不快感をもたらすとともに、植物に対しても粘着シ−トの貼着による不具合を発生させるという問題があった。また、最近、コンジラミ類やアザミウマ類が誘引色である黄色、青色又は桃色に慣れたことに起因して誘引色の誘引効果が減少したため、粘着シ−トを長期間設置しなればならないこととなり、粘着部にコミや砂埃が付着して粘着効果が失われ易くなるという問題があった。
また、特許文献1に記載された誘引剤を用いたものの場合、誘引剤として一般的な昆虫を対象にしているので、捕獲性の面で大きな効果を期待することができないとともに、このような誘引剤を用いたものの場合、誘引剤の揮散が激しく、使用可能な有効期間が短いという問題があった。また、その有効範囲は誘引剤が揮散し、害虫が知覚しうる範囲に限定されるため、開放的な場所で用いたり、揮散範囲が狭い(効力が弱い)ものを用いると、捕獲性を低下させてしまうことになり、その反面、誘引剤として揮散範囲が広い(効力が強い)ものを用いると、害虫を広範囲から呼び寄せてしまうことにもなるという二律背反の問題があった。また、フェロモン剤を用いたものの場合、使用範囲が特定の害虫に限定され、広範囲の害虫には用いることができないとともに、設置場所に制約があることや広範囲から害虫を呼び寄せてしまうという問題があった。また、誘引剤及びフェロモン剤は、法律上農薬扱いのため、特定農薬の申請を必要とし、使用における制約があった。さらに、紫外線ランプを用いたものは、紫外線による誘引効果はあるが、ハウス・温室内で使用した場合、外部の害虫までも誘引して引き寄せることになるのであまり使われていないのが現状である。
本考案は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、害虫を捕獲する必要のある、例えば、ハウス・温室、工場、倉庫等において、害虫の捕獲性能(捕獲性)及び使い勝手に優れるとともに、害虫を広範囲から呼び寄せてしまうこともない害虫捕獲用部材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本考案者等は、昆虫の感覚(視覚)生理学を基礎に種々研究した結果、粘着シ−トを立体的な構造にし、粘着シート面に所定の明るさのコントラストを付与することによって害虫の誘引効果(害虫捕獲率)を抜群に向上させることができることを見出し、本考案を完成させた。すなわち、本考案によって以下の害虫捕獲用部材が提供される。
[1]基材シート、及び前記基材シートの一対の端部に配設された、前記基材シートの表面に垂直な方向に延伸する端部枠シートから立体的に構成された保持手段と、前記保持手段を構成する前記基材シート及び前記端部枠シートの表面の少なくとも一部上に配設された誘引手段と、前記誘引手段の外部側の表面の少なくとも一部を被覆するように配設された捕獲手段とを備え、前記誘引手段で誘引した害虫を前記捕獲手段で捕獲することを特徴とする害虫捕獲用部材。
[2]前記保持手段が、前記基材シート及び前記端部枠シートに加えて、前記基材シートを貫通して仕切るとともに前記端部枠シートの表面に平行に配設された仕切りシートをさらに有し、かつ、前記誘引手段が、前記保持手段を構成する前記基材シート、前記端部枠シート及び前記仕切りシートの表面の少なくとも一部上に配設された前記[1]に記載の害虫捕獲用部材。
[3]前記仕切りシートの延伸方向の幅が、前記端部枠シートの延伸方向の幅よりも大に形成された前記[2]に記載の害虫捕獲用部材。
[4]前記誘引手段が、前記害虫に固有の誘引色を有する誘引色層である前記[1]又は[2]に記載の害虫捕獲用部材。
[5]前記誘引手段を構成する前記誘引色層が、黄色、青色又は桃色に着色されてなる前記[4]に記載の害虫捕獲用部材。
[6]前記捕獲手段が、透明粘着剤層である前記[1]又は[2]に記載の害虫捕獲用粘着シート。
[7]前記保持手段を構成する前記基材シート及び前記端部枠シートが、ポリエステル、ポエチレン、ポリスチロ−ル及びポリウレタンからなる群から選ばれる少なくとも一種の合成樹脂、合成紙、紙、金属箔、又は不織布から構成されてなる前記[1]に記載の害虫捕獲用部材。
[8]前記保持手段を構成する前記基材シート、前記端部枠シート及び前記仕切りシートが、ポリエステル、ポエチレン、ポリスチロ−ル及びポリウレタンからなる群から選ばれる少なくとも一種の合成樹脂、合成紙、紙、金属箔、又は不織布から構成されてなる前記[2]に記載の害虫捕獲用部材。
[9]前記捕獲手段を構成する前記透明粘着剤層が、アクリル系、ゴム系及びシリコン系からなる群から選ばれる少なくとも一種の粘着剤を含有してなる前記[6]に記載の害虫捕獲用部材。
[10]粘着シートの展開体を組み立てることによって形成された前記[1]又は[2]に記載の害虫捕獲用部材。
[11]ネット状の袋の中に収納された前記[1]又は[2]に記載の害虫捕獲用部材。
本考案によって、害虫を捕獲する必要のある、例えば、ハウス・温室、工場、倉庫等において、害虫の捕獲性能(捕獲性)及び使い勝手に優れるとともに、害虫を広範囲から呼び寄せてしまうこともない害虫捕獲用部材が提供される。
以下、本考案を実施するための最良の形態を、図面を参照しつつ具体的に説明する。
図1は、本考案の害虫捕獲用部材の一の実施の形態を模式的に示す斜視図である。図1に示すように、本実施の形態の害虫捕獲用部材10は、基材シート11、及び基材シート11の一対の端部に配設された、基材シート11の表面に垂直な方向に延伸する端部枠シート12、及び基材シート11を貫通して仕切るとともに端部枠シート12の表面に平行に配設された仕切りシート13から立体的に構成された保持手段1と、保持手段1を構成する基材シート11、端部枠シート12及び仕切りシート13の表面の少なくとも一部上に配設された誘引手段2と、誘引手段2の外部側の表面の少なくとも一部を被覆するように配設された捕獲手段3とを備え、誘引手段2で誘引した害虫を捕獲手段3で捕獲する構成を有している。
本実施の形態の害虫捕獲用部材10は、上述のように、害虫の誘引手段2及び捕獲手段3を保持する保持手段1が立体的な構造に構成され、保持手段1の平面部分(基材シート11)と凹凸面部分(端部枠シート12及び仕切りシート13)に明るさのコントラストが発生する構造になっている。これは、昆虫の視覚生理学の研究からすると、昼行性の昆虫にとっては、光量の変化(△I)に対する反応の大きさ(△R)の比△R/△Iが増大することを意味し、コントラスト視が向上するため、害虫が強く誘引されることになる。
また、最近の研究では、英国サセックス大学のNatalie Hempel de Ibarra博士によって、その実験から、セイヨウミツバチは、色の情報と明るさのコントラストの情報を補助的に使いながら、効果的に視覚定位を行っていることが発表されている。つまり、ミツバチは遠方から接近する時はむしろ明るさのコントラストの情報を使っていることが示唆されている。これは、黄色に誘引されるコナジラミ類の行動範囲は約2mで、黄色粘着面への接近、付着はゆっくりで偶然に近いことであるが、黄色面に明るさのコントラストがあると、視覚定位で粘着面により強く誘引され、付着の可能性が増大する。太陽光が直接当っている面と完全な影の面では効果が小さいが、太陽光が直接当っている面の明と薄暗がりの面の暗とのコントラストがより誘引効果を高めると考えられる。
このような明暗は、本実施の形態において、平面(基材シート11)と、この平面に対して垂直な平面(端部枠シート12及び仕切りシート13)とを設置することで実現されている。
また、仕切りシート13には懸架用の孔4が配設され、懸架用の孔4を介して懸架手段5が接続されている。このように、平面(基材シート11)を垂直に懸架して、平面(基材シート11)に垂直な平面(端部枠シート12及び仕切りシート13)を設置することで、誘引効果が高まり、例えば、ハウス内の害虫を効率よく捕獲することができるようになる。
図2は、保持部材の断面形状を示す断面図であり、図2(a)は基材シートの部分、図2(b)は端部枠シートの部分、図2(c)は仕切りシートの部分の断面形状をそれぞれ示す。
図2(a)に示すように、保持部材1における基材シート11の部分の場合、基材シート11の両面に誘引手段2(例えば、誘引色層21)及び捕獲手段3(例えば、透明粘着剤層31)を配設することが好ましいが、基材シート11の片面に誘引手段2(誘引色層21)及び捕獲手段3(透明粘着剤層31)を配設してもよい。
図2(b)に示すように、保持部材1における端部枠シート12の部分の場合、端部枠シート12の両面に誘引手段2(誘引色層21)及び片面に捕獲手段3(透明粘着剤層31)をそれぞれ配設することが好ましい。すなわち、端部枠シート12の外側の表面には捕獲手段3(透明粘着剤層31)を配設しない方が取り扱い易さの面で好ましい。
図2(c)に示すように、保持部材1における仕切りシート13の部分の場合、仕切りシート13の両面に誘引手段2(誘引色層21)及び捕獲手段3(透明粘着剤層31)を配設することが好ましいが、仕切りシート13の片面に誘引手段2(誘引色層21)及び捕獲手段3(透明粘着剤層31)を配設してもよい。
以下、各構成要素について具体的に説明する。
(保持手段)
本実施の形態に用いられる保持手段1を構成する基材シート11、端部枠シート12及び仕切りシート13としては、後述する誘引手段2(誘引色層21)及び捕獲手段3(透明粘着剤層31)を確実かつ円滑に保持することができるものであれば特に制限はないが、例えば、ポリエステル、ポエチレン、ポリスチロ−ル及びポリウレタンからなる群から選ばれる少なくとも一種の合成樹脂、合成紙、紙、金属箔、又は不織布から構成されてなるものを好適例として挙げることができる。基材シート11、端部枠シート12及び仕切りシート13はそれぞれ同一の材料から構成されることが好ましいが、異なった材料から構成されてもよい。
端部枠シート12は片方の端部だけに配設してもよく、また、仕切り部材13は用いなくてもよいが、明るさのコントラストのバランスの観点からは、通常、端部枠シート12は両方の端部に配設することが好ましく、また、仕切り部材13は1〜3枚用いることが好ましく、1〜2枚用いることがさらに好ましい。端部枠シート12及び仕切り部材13の配設枚数が5枚を超えると、部材間に挟まれている面の明るさのコントラストが不明確になり、害虫の誘引性が低下することがある。
また、仕切り部材13は等間隔に配設することが、仕切りシート13の表面と挟まれている基材シート11の表面との間の明るさのコントラストが均一になり捕虫効果が向上することから好ましい。
端部枠シート12の片方の表面及び仕切りシート13の両面の面積と基材シート11の両面の面積との面積比は、1:5であることが好ましく、1:2であることがさらに好ましい。この面積比が1:5を超えると基材シート11の表面が明るすぎることになりコントラストが低下することがある。仕切りシート13の取付け角度は基材シート11の表面に対して、45度〜120度が好ましく、80度〜100度がさらに好ましい。この範囲を外れると、仕切りシート13の表面が明るすぎたり、暗すぎたりして、コントラストバランスがやや崩れることがある。
これらの各基材シートシート11、端部枠シート12、仕切りシート13に太陽が移動して光が当ることによって、端部枠シート12や仕切り面13の表面が薄暗くなったり、基材シート11の表面が薄暗くなったりして誘引効果を向上させることができる。
図1に示すように、基材シート11、端部枠シート12及び仕切りシート13の下方の端部は、後述するネット状袋6(図3参照)に収納しやすくするため曲面形状に構成されている。
仕切りシート13(特に中央部に配設されるもの)の延伸方向の幅は、ネット状袋6の網目を最大に広げた形態とするために、端部枠シート12の延伸方向の幅よりも大に形成されることが好ましい。
(誘引手段)
本実施の形態に用いられる誘引手段2(誘引色層21)としては、例えば、黄色、青色又は桃色に着色されてなるものを好適例として挙げることができる。黄色、青色又は桃色の誘引色は、マンセル表色値を用いた反射色で、黄色は、色相:4Y、明度:7、彩度:14、また、青色は、色相:3.0PB、明度:5.4、彩度:10.6、また、桃色は、色相:5R、明度:6.5、彩度:8の範囲のものであることが好ましい。この場合、誘引色層21は、基材シート11、端部枠シート12及び仕切りシート13に黄色、青色又は桃色の顔料を印刷方式で塗膜層を形成してもよく、黄色、青色又は桃色の顔料を基材シ−ト1に練り込んで形成してもよい。また、本実施の形態に用いられる誘引手段2としては、誘引色層21の他に、例えば、誘引剤(フェロモン剤)、紫外線反射剤(例えば、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化鉛、蛍光顔料及びアルミニウム粉体からなる群から選ばれる少なくとも一種)、紫外線吸収剤(例えば、サルチル酸系、ベンゾフエノン系及びベンゾトリアゾ−ル系からなる群から選ばれる少なくとも一種)等を使用又は併用してもよい。
(捕獲手段)
本実施の形態に用いられる捕獲手段3(例えば、透明粘着剤層31)としては、特に制限はないが、アクリル系、ゴム系及びシリコン系からなる群から選ばれる少なくとも一種の透明粘着剤を含有してなるものを好適例として挙げることができる。なお、透明粘着剤層31は、誘引手段2(誘引色層21)の外部側の表面の全体を被覆したものであってもよく、少なくとも一部を被覆するものであってもよい。
透明粘着剤層31の配設方法としては、特に制限はないが、例えば、印刷方式、塗装方式、貼付け方式等から任意の方法を用いることができる。透明粘着剤層31の厚さは、例えば、10〜80μmが好ましく、25〜70μmがさらに好ましい。
図3に示すように、作業者の皮膚や植物が透明粘着剤層31に直接付着するのを防止するため、害虫捕獲用部材10の全体を害虫が入り込むことが可能な開口を有するネット状袋6の中に収納することが好ましい。これは、作業者が肌を露出した夏季において特に有効である。このようなネット状袋6の材質としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等が好ましい。また、透明、白色、黄色又は青色に着色されたものであって、ネットの目合が4〜5mm角以内(益虫がハチ類の場合には4mm角以内)が好ましい。このように構成することによって、害虫(例えば、シルバーリーフコナジラミ)のみを内部に侵入させて益虫(例えば、マルハナバチ)を侵入させないようにすることができる。
また、吊り下げて設置することが可能な懸架手段5を有してなることが、害虫捕獲用部材10の使い勝手を向上させる上で好ましい。具体的には、仕切りシート13に懸架用の孔4を介して懸架することが好ましい。懸架用の孔4を形成する代わりに、両面テープ(図示せず)を用いて懸架手段5を接続してもよい。この場合、両面テープは伸縮性を有するものであることが好ましい。
(害虫捕獲用部材の製造方法)
以下、本実施の形態の害虫捕獲用部材を製造する方法について説明する。
図4は、本実施の形態の害虫捕獲用部材の製造に用いられる粘着シートの展開体の形状を示す説明図である。図4に示すように、本実施の形態に用いられる粘着シートの展開体Tは、保持部材として基材シート11、端部枠シート12及び仕切りシート13に対応する部分を有し、図4において斜線を施した部分に誘引色層21及び透明粘着層31が積層されて形成されている。端部枠シート12に対応する部分のうち斜線を施していない部分は、外側の表面に該当する部分であり、誘引色層21及び透明粘着層31は積層されていない(誘引色層21は積層してもよい)。このように構成された粘着シートの展開体Tを適宜折り畳んで立体的に組み立てることによって、簡易かつ安価に本実施の形態の害虫捕獲用部材を製造することができる。
上述の製造方法の他に、立体的に組み立てた保持部材1(基材シート11、端部枠シート12及び仕切りシート13)の表面上に、所定の形状に切り抜いた誘引色層21及び透明粘着層31から構成された粘着シートを貼り合わせてもよい。また、立体的に組み立てた保持部材1(基材シート11、端部枠シート12及び仕切りシート13)の表面上に、カラースプレーや粘着スプレー、又は刷毛やブラシによって、誘引色層21及び透明粘着層31を形成してもよい。
以下、本考案を実施例によってさらに具体的に説明するが、本考案はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
保持手段として、耐水性ミルクカ−トン紙製の、基材シート(寸法:10cm×25cm)と、基材シートの両端に配設した端部枠シート(寸法:5cm×25cm)と、基材シートの中央部に配設した仕切りシ−ト(寸法:6cm×25cm)とから構成されたものを用い、この保持手段に、誘引手段として、黄色の顔料を印刷方式で形成した誘引色層と、捕獲手段として、アクリル系の透明粘着剤層とをそれぞれ配設し、耐水性ミルクカ−トン紙製の害虫捕獲用部材を作製した。なお、透明粘着剤層は、端部枠シートの外部側の表面には形成しなかった。得られた害虫捕獲用部材について、トマトハウスで捕虫試験を14日間実施した。保持手段の各シート部位における害虫(コナジラミ類)の捕獲数を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、保持手段として、端部枠シート及び仕切りシ−トを配設しなかったこと以外は実施例1と同様にした。得られた害虫捕獲用部材について、トマトハウスで捕虫試験を14日間実施した。基材シートにおける害虫(コナジラミ類)の捕獲数を表1に示す。
(比較例2)
実施例1において、保持手段、誘引手段及び捕獲手段として、市販の黄色粘着シ−ト(寸法:10cm×25cm)を用いたこと以外は実施例1と同様にした。得られた害虫捕獲用部材について、トマトハウスで捕虫試験を14日間実施した。基材シート(市販の黄色粘着シ−ト)における害虫(コナジラミ類)の捕獲数を表1に示す。
表1から、実施例1で得られたものは、比較例1及び2で得られたものに比べて3倍以上のコナジラミ類が捕獲できることが分かる。
本考案の害虫捕獲用部材は、害虫の発生を防止する必要のある、各種産業分野、例えば、ハウス・温室、工場、倉庫等を用いた施設園芸内の栽培農業で有効に利用される。
本考案の害虫捕獲用部材の一の実施の形態を模式的に示す斜視図である。 保持部材の断面形状を示す断面図であり、図2(a)は基材シートの部分、図2(b)は端部枠シートの部分、図2(c)は仕切りシートの部分の断面形状をそれぞれ示す。 害虫捕獲用部材の全体をネット状袋の中に収納した状態を示す斜視図である。 本実施の形態の害虫捕獲用部材の製造に用いられる粘着シートの展開体の形状を示す説明図である。
符号の説明
1 保持部材
11 基材シート
12 端部枠シート
13 仕切りシート
2 誘引手段
21 誘引色層
3 捕獲手段
31 透明粘着剤層
4 懸架用の孔
5 懸架手段
6 ネット状袋
10 害虫捕獲用部材
T 粘着シートの展開体

Claims (11)

  1. 基材シート、及び前記基材シートの一対の端部に配設された、前記基材シートの表面に垂直な方向に延伸する端部枠シートから立体的に構成された保持手段と、
    前記保持手段を構成する前記基材シート及び前記端部枠シートの表面の少なくとも一部上に配設された誘引手段と、
    前記誘引手段の外部側の表面の少なくとも一部を被覆するように配設された捕獲手段とを備え、
    前記誘引手段で誘引した害虫を前記捕獲手段で捕獲することを特徴とする害虫捕獲用部材。
  2. 前記保持手段が、前記基材シート及び前記端部枠シートに加えて、前記基材シートを貫通して仕切るとともに前記端部枠シートの表面に平行に配設された仕切りシートをさらに有し、かつ、前記誘引手段が、前記保持手段を構成する前記基材シート、前記端部枠シート及び前記仕切りシートの表面の少なくとも一部上に配設された請求項1に記載の害虫捕獲用部材。
  3. 前記仕切りシートの延伸方向の幅が、前記端部枠シートの延伸方向の幅よりも大に形成された請求項2に記載の害虫捕獲用部材。
  4. 前記誘引手段が、前記害虫に固有の誘引色を有する誘引色層である請求項1又は2に記載の害虫捕獲用部材。
  5. 前記誘引手段を構成する前記誘引色層が、黄色、青色又は桃色に着色されてなる請求項4に記載の害虫捕獲用部材。
  6. 前記捕獲手段が、透明粘着剤層である請求項1又は2に記載の害虫捕獲用粘着シート。
  7. 前記保持手段を構成する前記基材シート及び前記端部枠シートが、ポリエステル、ポエチレン、ポリスチロ−ル及びポリウレタンからなる群から選ばれる少なくとも一種の合成樹脂、合成紙、紙、金属箔、又は不織布から構成されてなる請求項1に記載の害虫捕獲用部材。
  8. 前記保持手段を構成する前記基材シート、前記端部枠シート及び前記仕切りシートが、ポリエステル、ポエチレン、ポリスチロ−ル及びポリウレタンからなる群から選ばれる少なくとも一種の合成樹脂、合成紙、紙、金属箔、又は不織布から構成されてなる請求項2に記載の害虫捕獲用部材。
  9. 前記捕獲手段を構成する前記透明粘着剤層が、アクリル系、ゴム系及びシリコン系からなる群から選ばれる少なくとも一種の粘着剤を含有してなる請求項6に記載の害虫捕獲用部材。
  10. 粘着シートの展開体を組み立てることによって形成された請求項1又は2に記載の害虫捕獲用部材。
  11. ネット状の袋の中に収納された請求項1又は2に記載の害虫捕獲用部材。
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