JP2009034019A - 半割り茹卵様卵加工品及びその製造方法 - Google Patents

半割り茹卵様卵加工品及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 殻剥きする手間がかからずそのまま料理に用いることができる半割り茹卵様卵加工品、及び卵殻片が混入したり歩留まりが低下したりすることなく、工業的に簡単な工程で大量生産することができる半割り茹卵様卵加工品の製造方法を提供する。
【解決手段】 卵白部3と卵黄部2からなる半割り茹卵様卵加工品であって、前記卵白部3及び卵黄部2はそれぞれの液状態から同時に凝固された半割り茹卵様卵加工品。半割り茹卵の外形曲面状に窪ませた凹部を有する型枠に、卵白様卵液及び卵黄様卵液を順次充填し、卵白様卵液面の中央部に略円形の卵黄様卵液面が露出した状態で凝固処理する半割り茹卵様卵加工品の製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、殻剥きする手間がかからずそのまま料理に用いることができる半割り茹卵様卵加工品、及び卵殻片が混入したり歩留まりが低下したりすることなく、工業的に簡単な工程で大量生産することができる半割り茹卵様卵加工品の製造方法に関する。
茹卵は様々なメニューに取り入れることができる食材であり、茹卵を用いた多様な弁当や惣菜がスーパーマッケット等で販売されている。このような弁当や惣菜は、スーパーマッケットであればバックヤード等で製造されるが、その際、殻付き卵を茹でて殻剥きして茹卵を製造するのは大変手間がかかる。そのため、殻剥きした茹卵が容器詰めされた業務用の製品が利用されることが多い。
このような茹卵製品は、卵加工の専門工場において、まず、殻付き生卵をボイル槽等で茹でて冷却した後に脱殻装置を用いて殻剥きし、これを調味液とともに容器詰めすることにより製造されるが、製造に際し、茹でた殻付き卵の卵殻にひびを入れて殻を剥く複雑な作業を前記脱殻装置で行うために、製品に卵殻片が混入したり、殻剥きの際に茹卵の形が崩れて歩留まりが低下したりする問題があった。
前記問題を解決する方法としては、卵殻と可食部の分離を容易にするために割卵した液卵を原料とし、この液卵を型に収容して加熱し茹卵の形状に再構成することが提案されている。例えば、特開2007−74972号公報(特許文献1)では、液卵黄を第1の鋳型に注入し、成形しながら凍結して凍結卵黄を得る工程と、液卵白を第2の鋳型の一側に注入した後に前記凍結卵黄を当該液卵白内に投入し、成形しながら凍結して凍結全卵の半身を得る工程と、前記第2の鋳型の他の一側に液卵白を注入した後、前記凍結全卵の半身と接合し、さらに凍結して凍結全卵を得る工程と、前記凍結全卵が解凍、変性固化するまで前記第2の鋳型ごと加熱する工程により無殻茹卵を製造する方法が提案されている。また、特開平8−336372号公報(特許文献2)では、生卵を割卵した後、卵白と卵黄とに分離し、卵白または卵黄を耐熱性の合成樹脂製シート等の一定形状の容器に収納した後に加熱して茹卵を製造する方法が提案されている。更に、特開平7−284377号公報(特許文献3)では、生卵を割卵した後に容器中に生卵の中身を入れて密封し、当該容器をボイルして茹卵を製造する方法が提案されている。
しかしながら、特許文献1及び2の方法は、茹卵の形状に再構成するためには卵黄液及び卵白液を型や容器によりそれぞれ個別に成形しなければならず、製造工程が複雑で製造コストが上がってしまう問題がある。また特許文献3の方法は、卵黄膜に包まれた黄身を崩さないように容器に卵液を充填しなければならず取り扱いが困難で大量製造に適していないという問題がある。
特開2007−74972号公報 特開平8−336372号公報 特開平7−284377号公報
そこで、本発明は、殻剥きする手間がかからずそのまま料理に用いることができる半割り茹卵様卵加工品、及び卵殻片が混入したり歩留まりが低下したりすることなく、工業的に簡単な工程で大量生産することができる半割り茹卵様卵加工品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、前記目的を達成するために鋭意研究を行った結果、割卵後ろ過した液卵を原料として茹卵様の卵加工品を製造するにあたり、弁当や惣菜等ほとんどの場合において茹卵は半割り、もしくは、これを更に櫛形等にカットした形状で使用されることから、従来のように茹卵のホールの形に成形するのではなく、半割りの形に成形すればよいのではないかと考えた。そして、この着想に基づき鋭意研究を行った結果、半割り茹卵の外形曲面状に窪ませた凹部を有する型枠に、卵白様卵液及び卵黄様卵液を順次充填し、卵白様卵液面の中央部に略円形の卵黄様卵液面が露出した状態で凝固処理するならば茹卵の半割り品と大変良く似た外形の卵加工品が得られることを知得した。更に、この場合、従来提案されているように卵黄部と卵白部を個別に成形するのではなく、卵黄部と卵白部をひとつの型枠で同時に成形できることから、工業的に簡単な工程で大量生産することが可能であることを見出し、遂に本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1) 卵白部と卵黄部からなる半割り茹卵様卵加工品であって、前記卵白部及び卵黄部はそれぞれの液状態から同時に凝固された半割り茹卵様卵加工品、
(2) 上面の略中心を通る直線で垂直に切断した際に、その切断面に略半月形の卵黄部が露出し、該卵黄部の下端が卵加工品の上面から下端までの肉厚の1/20〜1/2の高さに位置する(1)記載の半割り茹卵様卵加工品、
(3) 半割り茹卵の外形曲面状に窪ませた凹部を有する型枠に、卵白様卵液及び卵黄様卵液を順次充填し、卵白様卵液面の中央部に略円形の卵黄様卵液面が露出した状態で凝固処理する半割り茹卵様卵加工品の製造方法、
(4) 卵白様卵液の密度が卵黄様卵液の密度より高くしてある(3)記載の半割り茹卵様卵加工品の製造方法、
(5) 卵黄様卵液の粘度が1〜15Pa・sである(3)又は(4)記載の半割り茹卵様卵加工品の製造方法、
(6) 卵白様卵液の粘度が1〜15Pa・sである(3)乃至(5)のいずれかに記載の半割り茹卵様卵加工品の製造方法、
(7) 加熱により凝固処理する(3)乃至(6)のいずれかに記載の半割り茹卵様卵加工品の製造方法、
である。
本発明の半割り茹卵様卵加工品は、殻剥きする手間がなくそのまま通常の茹卵の半割り品と同様に多様な料理に用いることができる。また、割卵後ろ過した液卵を原料としているから、卵殻からの分離も容易で製造工程も簡略化され安価に製造でき、しかも、卵殻混入の恐れもない。したがって、本発明の半割り茹卵様卵加工品を、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、レストラン、弁当屋等に提供することで、弁当や惣菜等のメニューの多様化や付加価値の増大に貢献でき、これらの更なる市場拡大が期待される。
以下、図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は同一又は同等の構成要素を表している。また、特にことわりのない限り「部」は質量部を意味し、「%」は質量%を意味する。
本発明の半割り茹で卵様卵加工品は、半割り茹卵様の外形に卵白部と卵黄部とから構成されたものである。ここで、半割り茹卵とは、鶏、鶉、家鴨等の殻付き卵を茹でて殻剥きした通常の茹卵を、長径方向、あるいは、短径方向に包丁等により単一平面で半分にカットした茹卵の半割り品をいう。
このような本発明の半割り茹で卵様卵加工品の一実施例としては、図1(A)に示すような長径方向に半割りした茹卵を模した半割り茹卵様卵加工品1が挙げられる。図中、符号2は卵黄部、3は卵白部を示している。本発明の半割り茹で卵様卵加工品の外形としては、具体的には、図1(A)に示すように、上面中央には略円形の卵黄部2が露出し、その卵黄部2の外周端から卵黄部2の底面にわたり湾曲した卵白部3で被覆され、前記上面中央部に露出した卵黄部2の上面とその外周の卵白部3の上面とが面一とされた外形である。前記外形を有する本発明品は、殻剥きする手間がなくそのまま通常の茹卵の半割り品と同様に多様な料理に用いることができる。
更に、本発明の半割り茹卵様卵加工品は、図1(A)に示す上面の略中心4を通る直線(X−X)で垂直に切断した際に現れる図1(B)に示す切断面に、略半月形の卵黄部2が露出し、当該卵黄部2の下端5が卵加工品の上面から下端6までの肉厚の1/20〜1/2の高さに位置することが好ましい。前記卵黄部下端の位置は、具体的には、図1(B)における卵加工品の下端6から上面までの高さβを1とした時に、卵加工品の下端6から卵黄部下端5までの高さαが1/20〜1/2であることを意味する。切断面における卵黄部の形状や位置が前記範囲であると、櫛形等にカットして弁当や惣菜等の種々の料理に用いたり、ダイスカットしてタマゴサラダの原料等と用いたりする際にも通常の茹卵と良く似た外形となり好ましい。
上述のように半割り茹卵様の外形に卵白部と卵黄部とから構成された本発明の半割り茹卵様卵加工品は、前記卵白部及び卵黄部をそれぞれの液状態から同時に凝固してあることに特徴を有する。つまり、本発明の半割り茹卵様卵加工品は、後述するように半割り茹卵の曲面部を模した凹部を有する型枠に卵白様卵液と卵黄様卵液を順次充填し、両液を同時に凝固させることにより、卵白部と卵黄部を半割り茹卵様の外形に構成したものである。したがって、本発明の半割り茹卵様卵加工品の底面は前記型枠の凹部により曲面状に形成され、上面は前記2液を型枠に順次充填後、液面が水平となることより面一に形成されたものである。
前記特徴により、本発明の半割り茹卵様卵加工品は、まず、割卵後ろ過した液卵を原料とすることができる点から、卵殻混入の恐れが無いという利点を有する。また、卵殻からの分離も容易で、茹卵を殻剥きする場合のように歩留まりが低下することもないばかりか、卵白様卵液と卵黄様卵液を同じ型枠に順次充填して凝固処理するだけでよいから、製造工程も簡略化でき安価に製造できる利点がある。
また、このように卵白部及び卵黄部を液状態から同時に凝固して半割り茹卵様の外形とする本発明においては、卵白部3の密度が卵黄部2の密度よりも若干高く調整されていることが好ましい。これは後述する製造時において、卵白様卵液と卵黄様卵液を型枠に順次充填する際に、両液の液面が茹卵の半割り品に良く似た外形となるように上面に露出し易く、更に、本発明品の前記切断面における卵黄部の下端の位置を好ましい範囲とし易いためである。凝固しても卵液の密度はほとんど変化しないことから、前記卵白部及び卵黄部の密度は、凝固前の卵液の密度とほぼ同じ値となる。なお、卵白部3及び卵黄部2の密度に差がありすぎても卵白様卵液と卵黄様卵液を型枠に順次充填する際に卵黄様卵液が上面に広りすぎてしまう傾向があることから、卵白部3及び卵黄部2の密度はその差が40g/L以下に調整されていることが好ましい。
前記卵黄部2及び卵白部3の密度は次のようにして求めることができる。まず、同じ製法で製造された複数個の卵加工品の卵黄部2と卵白部3を丁寧に分離した後、それぞれ約10mm角にカットする。次に、卵黄部のカット品30g程度を採取して質量計で測定し質量A(g)を求める。続いて、この質量測定した卵黄部のカット品をメスシリンダー(200mL容量)に入れた清水120mLに投入し、水面変化から卵黄部のカット品の容積V(mL)を求める。これらの値から次式
密度(g/L)=A(g)/V(mL)×1000
により、卵黄部2の密度を求めることができる。また、前記卵白部3のカット品を用いて同様に卵白部3の密度を求めることができる。
前記密度は、例えば、卵黄様卵液と卵白様卵液のいずれかに添加材を加えること等により調整できる。具体的には、殻付き卵から丁寧に取り出した生液卵黄の密度と生液卵白の密度はいずれも1035g/L程度でほぼ同じであるため、例えば卵白様卵液に密度を高くする添加材を添加するか、あるいは、卵黄様卵液に密度を低くする添加材を添加する等により調整すればよい。添加材としては、例えば、密度を高くする添加材としては、澱粉、デキストリン、糖アルコール等の糖類等が挙げられ、密度を低くする添加材としては、植物油脂等の油性原料が挙げられる。
本発明の半割り茹卵様卵加工品において、前記卵黄部2を形成する卵黄様卵液は、卵黄を原料とし、必要により種々の添加材、調味料、清水等を添加したものである。前記卵黄としては、特に制限は無く、殻付生卵を割卵して卵黄と分離して溶きほぐしてろ過した生液卵黄の他、その乾燥品や凍結品、更には、これらの卵黄にコレステロール低減処理、殺菌処理、脱塩処理等を施した卵黄等を使用することができる。
また、卵白部3を形成する卵白様卵液は、卵白を原料とし、必要により種々の添加材、調味料、清水等を添加したものである。前記卵白としては、特に制限は無く、殻付生卵を割卵して卵黄と分離して溶きほぐしてろ過した生液卵白の他、その乾燥品や凍結品、更には、これらの卵白に殺菌処理や脱塩処理を施した卵白等を使用することができる。
前記卵黄様卵液及び卵白様卵液に添加する添加材としては、上述した卵液の密度を調整する添加材の他、後述する製造時に卵黄様卵液と卵白様卵液とを混ざり難くする等の点から、グアーガム、カラギーナン、キサンタンガム等の増粘多糖類、澱粉、ゼラチン等の増粘材等が挙げられる。更に、後述する凝固処理においてゲル化材により卵液を凝固させる場合の添加材としては、ゼラチン等のゲル化材が挙げられる。その他の添加材としては、食酢やクエン酸等のpH調整材、着色料、保存料等が挙げられる。また、添加する調味料としては、例えば、牛乳やバター等の乳製品、カツオやコンブ等の動植物から抽出したエキス類、醤油、食塩、グルタミン酸ナトリウム、甘味料等を挙げることができる。
上述した卵黄様卵液における卵黄の含有量及び、卵白様卵液における卵白の含有量は、卵加工品の食感や風味が茹卵と似たものとなるように適宜調製すればよいが、具体的には、卵黄様卵液における卵黄の含有量は、生換算で好ましくは10〜90%、より好ましくは20〜70%であり、卵白様卵液における卵白の含有量は、生換算で好ましくは50〜90%、より好ましくは60〜90%である。
また、本発明の半割り茹卵様卵加工品の卵白部と卵黄部の割合は、卵加工品全体を100部とした時に、好ましくは卵白部が50〜80部、卵黄部が20〜50部である。これにより、本発明の茹卵様卵加工品を茹卵の半割り品と大変良く似た外観を呈するものとすることができる。なお、前記卵白部と卵黄部の割合は、茹卵様卵加工品の卵白部と卵黄部を丁寧に分離して分け、それぞれの質量を計測することにより求められる。
上述した本発明の半割り茹卵様卵加工品は、次のように製造することができる。
まず、上述した卵白様卵液の原料である卵白、添加材、調味料及び清水等を、ミキサー、ホモゲナイザー等の撹拌装置を用いて撹拌混合し、卵白様卵液を調製する。同様にして、卵黄様卵液の原料である卵黄、添加材、調味料及び清水等を撹拌混合し、卵黄様卵液を調製する。
ここで、前記卵白様卵液の密度が卵黄様卵液の密度より高くなるように調整すると、後述する卵白様卵液及び卵黄様卵液を順次型枠に充填する工程において、卵白様卵液面の中央部に略円形の卵黄様卵液面が露出するように両液を配分し易く好ましい。更に、前記密度調整により、得られる卵加工品の切断面における卵黄部の下端が卵加工品の上面から下端までの肉厚の1/10〜1/2の高さに位置させ易くなる。前記比重の調整は上述したように配合する添加材の種類や配合量を調整することにより行えばよい。なお、卵液の密度は、調製した卵液をメスシリンダー(200mL容量)に200ml入れ、その質量を測定して算出することにより求めることができる。なお、卵白様卵液及び卵黄様卵液の密度に差がありすぎても卵白様卵液と卵黄様卵液を型枠に充填する際に卵黄様卵液が上面に広りすぎてしまう傾向があることから、卵白様卵液及び卵黄様卵液の密度はその差が40g/L以下に調整することが好ましい。
また、前記卵黄様卵液は、後述する卵白様卵液及び卵黄様卵液を型枠に充填する工程において、卵黄様卵液と卵白様卵液が混ざることを防止し、卵加工品上面の卵黄部の形状を略円形とし易くする点から、増粘材を添加して増粘しておくことが好ましい。一方、高い粘度としすぎても、卵白様卵液及び卵黄様卵液を型枠に順次充填した後、卵白様卵液の液面と卵黄様卵液の液面が面一となるまでに長時間を要して大量生産し難くなる。したがって、卵黄様卵液の粘度は、好ましくは1〜15Pa・s、より好ましくは2〜10Pa・sである。
卵白様卵液についても、卵黄様卵液と卵白様卵液が混ざることを防止し、更に、卵白様卵液充填後に卵黄様卵液を充填する際に、卵黄様卵液が型枠の底部に近くにまで達し得られる卵加工品の底面に卵黄部が透けて見えたりすることを防止する点から、増粘材を添加して増粘しておくことが好ましい。一方、卵黄様卵液と同様に、高い粘度としすぎても、卵白様卵液と卵黄様卵液を型枠に順次充填した後、卵白様卵液の液面と卵黄様卵液の液面が面一となるまでに長時間を要して大量生産し難くなる。したがって、卵黄様卵液の粘度は、好ましくは1〜15Pa・s、より好ましくは3〜10Pa・sである。
ここで、これら卵液の粘度は、当該卵液をBH型粘度計で、品温20℃、回転数10rpmの条件で、粘度が0.8Pa・s未満のときローターNo.1、0.8Pa・s以上3Pa・s未満のときローターNo.2、3Pa・s以上7Pa・s未満のときローターNo.3、7Pa・s以上14Pa・s未満のときローターNo.4、14Pa・s以上のときローターNo.5を使用し、測定開始後ローターが3回転した時の示度により求めた値である。
次に、半割り茹卵の外形曲面状に窪ませた凹部を有する型枠に調製した卵白様卵液及び卵黄様卵液を順次充填して、卵白様卵液面の中央部に略円形の卵黄様卵液面が露出するように両液を配分する。
前記型枠としては、卵を長径方向、あるいは、短径方向に半割りした半割り茹卵の外形曲面を模した形状の凹部を有する型枠であればよく、大きさとしては、例えば、製造する卵加工品が鶏卵茹卵の半割り品を模したものであれば鶏卵のサイズに、鶉卵茹卵の半割り品を模したものであれば鶉卵のサイズとすればよい。型枠の材質としては、特に制限はなく、例えば、合成樹脂、鉄、ステンレス、セラミック等が挙げられる。
卵白様卵液及び卵黄様卵液の型枠への充填は、充填機等を用いて行えばよい。卵白様卵液に続いて卵黄様卵液を充填する際には、あまりにも充填速度が速すぎると卵黄様卵液が型枠の底部に達し得られる卵加工品の底部に卵黄部が露出乃至透視できる状態となる場合がある。したがって、卵黄様卵液の充填はノズル径が3〜10mm程度の充填機を用い、少なくとも2秒以上かけて静かに充填することが好ましい。
卵白様卵液を型枠に充填後、その卵白様卵液の液面中央部に卵白部よりも若干密度が小さい卵黄様卵液を静かに充填すると、液面の中央部には略円形の卵黄様卵液面が露出し、かつ、その周囲には卵白様卵液面が露出した状態に両液を配分することができる。この際、卵黄様卵液の液面と、その周囲の卵白様卵液の液面は、同じ水平面で面一となるが、卵白様卵液や卵黄様卵液の粘度が高い場合、充填直後は両液の液面が面一とはならない場合がある。そのような場合には、数分そのまま静置しておくことにより次第に両液面が同じ水平面で面一となる。
卵白様卵液と卵黄様卵液の充填量に関し、これら卵液は凝固前後で質量に変化がないことから、得られる卵加工品の卵白部と卵黄部の割合が上述した割合となるように卵白様卵液及び卵黄様卵液の充填量を決定すればよい。具体的には、卵液全体を100部とした時に、好ましくは卵白様卵液が50〜80部、卵黄様卵液が20〜50部とすればよい。
続いて、卵白様卵液及び卵黄様卵液を上述した状態に充填した後、これを凝固処理することにより本発明の半割り茹卵様卵加工品が得られる。卵液を凝固させる方法は特に制限は無く、卵の加熱凝固力を利用して加熱により凝固処理する方法や、ゼラチン等のゲル化材を添加し、冷却により凝固処理する方法が挙げられる。これらの凝固処理の中でも、本発明においては、茹卵に良く似た食味を得る点から、卵の加熱凝固力を利用して凝固させる方法、つまり、凝固処理として加熱処理を行う方法を採用することが好ましい。
前記加熱処理方法は特に制限はないが、卵液全体が均一に加熱でき、茹卵に良く似た食味が得られ易いことから、スチーマー等で湿熱加熱することが好ましい。また、加熱条件としては、加熱温度が低すぎても卵が加熱凝固し難く高すぎても卵が熱により硬くなり易いことから、加熱温度を好ましくは70〜120℃、より好ましくは80〜100℃とし、全体が凝固するまで5〜40分間程度の時間加熱処理をすればよい。
なお、前記凝固処理により凝固させる程度としては、完全に凝固している必要はなく、例えば、卵黄部を半熟状に凝固させると、半熟茹卵の半割り品に良く似た半割り茹卵様卵加工品を得ることができる。
そして、型枠から内容物を取り出すことにより、本発明の半割り茹卵様卵加工品を得ることができる。得られた本発明の半割り茹卵様の卵加工品は、0〜15℃に冷却し、パウチ等に容器詰めして、0〜15℃で流通させるチルド品とすることができる。また、凍結処理し、必要に応じてパウチ等に容器詰めして、冷凍品とすることができる。
以上の製造方法によれば、割卵後ろ過した液卵を原料とすることができることから、卵殻混入の恐れも無く、また、卵殻からの分離も容易で、従来の脱殻装置で茹卵を殻剥きする場合のように歩留まりが低下することもない。更に、卵白部を形成する卵白様卵液と卵黄部を形成する卵黄様卵液を同じ型枠に順次充填して凝固処理するだけよいから、製造工程も簡略化できて工業的に大量生産することが可能となる。
以下、本発明の実施例、比較例及び試験例により、本発明を更に説明する。
[参考例]
以下の実施例、比較例及び試験例で製造した卵加工品と比較するために、対照品の茹卵の半割り品を製造した。すなわち、殻付き鶏卵(Lサイズ)を90℃のボイル槽で20分間茹でて冷却した後に殻剥きした。得られた茹卵を長径方向に包丁で半割りし、対照品の茹卵の半割り品を得た。なお、前記茹卵の半割り品を上面の略中心を通る直線で垂直に切断したところ、切断面に略半月形の卵黄部が露出し、当該卵黄部の下端は卵加工品の上面から下端までの肉厚の5/2の高さに位置していた。
[実施例1]
卵黄様卵液と卵白様卵液とをそれぞれ下記配合で調製した。調製は配合原料をミキサーで撹拌混合することによって行った。得られた卵黄様卵液の密度は1030g/L、粘度は4.7Pa・sであり、卵白様卵液の密度は1060g/L、粘度は5.8Pa・sであった。
<卵黄様卵液>
液卵黄※ 30.0
液卵白※ 20.0
澱粉 4.0
醸造酢 0.5
植物油脂 12.0
キサンタンガム 0.5
清水 33.0
―――――――――――
合計 100.0
※ストレーナーで卵殻片等を除去したもの。
<卵白様卵液>
液卵白※ 60.0
澱粉 1.5
植物油脂 4.0
キサンタンガム 1.3
還元水飴 10.0
清水 23.2
―――――――――――――
合計 100.0
※ストレーナーで卵殻片等を除去したもの。
得られた卵黄様卵液と卵白様卵液を用いて以下に説明するように半割り茹卵様の卵加工品を製造した。すなわち、鶏卵茹卵を長径方向に半割りした半割り茹卵の外形曲面状の凹部を有する成型トレー容器(開口部の長径60mm、開口部の短径40mm、深さ25mm、材質ポリプロピレン)を用意した。この成形トレーの凹部に離型油を噴霧した後、開口部を水平の状態に保持した状態で、まず、卵白様卵液20gをノズル口径が5mmの充填機で5秒かけて充填した。次に、開口部の略中央に、卵黄様卵液10gをノズル口径が5mmの充填機で成形トレー上方から約15秒かけて静かに充填したところ、卵白様卵液面の中央部に略円形の卵黄様卵液面が露出した状態に両液が配分された。この際、両液面は面一な状態となった。続いて、上述した卵液を充填した成形トレーをスチーマーで90℃20分の条件で加熱凝固処理して卵液を凝固させた。凝固物を成形トレーからから取り出し、実施例1の半割り茹卵様卵加工品を得た。
得られた半割り茹卵様卵加工品は、上面中央部に略円形の卵黄部が露出し、その卵黄部外周端から卵黄部の底面にわたり湾曲した卵白部で被覆され、前記上面中央部に露出した卵黄部上面とその外周の卵白部上面とが面一であった。更に、得られた半割り茹卵様卵加工品を上面の略中心を通る直線で垂直に切断したところ、その切断面に略半月形の卵黄部が露出し、当該卵黄部の下端は卵加工品の上面から下端までの肉厚の6/20の高さに位置していた。以上の形状の半割り茹卵様卵加工品は、参考例の対照品と大変良く似た外観であった。
また、前記半割り茹卵様卵加工品の卵黄部と卵白部の割合及びそれぞれの密度を上述の実施形態に記載された方法にて測定したところ、卵黄部と卵白部の割合は、卵黄部が33%、卵白部が67%であり、卵黄部と卵白部の密度は、卵黄部が1030g/L、卵白部が1060g/Lであった。
[実施例2]
実施例1において卵白様卵液を下記配合とした他は、同様にして卵黄様卵液と卵白様卵液を調製した。得られた卵黄様卵液の密度は1030g/L、粘度は4.7Pa・sであり、卵白様卵液の密度は1070g/L、粘度は7.0Pa・sであった。
<卵白様卵液>
液卵白※ 60.0
澱粉 1.5
植物油脂 4.0
ゼラチン 1.6
還元水飴 10.0
清水 22.9
―――――――――――――
合計 100.0
※ストレーナーで卵殻片等を除去したもの。
得られた卵黄様卵液と卵白様卵液を用い、実施例1と同様にして半割り茹卵様の卵加工品を製造した。すなわち、成型トレー容器に卵白様卵液20g及び卵黄様卵液10gを順次充填したところ、卵白様卵液面の中央部に略円形の卵黄様卵液面が露出した状態に両液が配分された。この際、両液面は面一な状態となった。続いて、加熱凝固処理して卵液を凝固させた後、凝固物を成形トレーからから取り出し、実施例2の半割り茹卵様の卵加工品を得た。
得られた半割り茹卵様卵加工品は、上面中央部に略円形の卵黄部が露出し、その卵黄部外周端から卵黄部の底面にわたり湾曲した卵白部で被覆され、前記上面中央部に露出した卵黄部上面とその外周の卵白部上面とが面一であった。更に、得られた半割り茹卵様卵加工品を上面の略中心を通る直線で垂直に切断したところ、その切断面に略半月形の卵黄部が露出し、当該卵黄部の下端は卵加工品の上面から下端までの肉厚の5/20の高さに位置していた。以上の形状の半割り茹卵様卵加工品は、参考例の対照品と大変良く似た外形であった。
また、前記半割り茹卵様卵加工品の卵黄部と卵白部の割合及びそれぞれの密度を上述の実施形態に記載された方法にて測定したところ、卵黄部と卵白部の割合は、卵黄部が33%、卵白部が67%であり、卵黄部と卵白部の密度は、卵黄部が1030g/L、卵白部が1070g/Lであった。
[実施例3]
実施例1において卵黄様卵液と卵白様卵液を下記配合とした他は、同様にして卵黄様卵液と卵白様卵液を調製した。得られた卵黄様卵液の密度は1030g/L、粘度は3.0Pa・sであり、卵白様卵液の密度は1070g/L、粘度は4.4Pa・sであった。
<卵黄様卵液>
液全卵※ 25.0
澱粉 7.0
醸造酢 0.2
植物油脂 12.0
キサンタンガム 0.5
清水 55.3
―――――――――――
合計 100.0
※ストレーナーで卵殻片等を除去したもの。
<卵白様卵液>
液卵白※ 60.0
澱粉 1.5
植物油脂 4.0
キサンタンガム 1.3
デキストリン 7.0
清水 26.2
―――――――――――――
合計 100.0
※ストレーナーで卵殻片等を除去したもの。
得られた卵黄様卵液と卵白様卵液を用い、凝固処理条件を変えた他は実施例1と同様にして半割り茹卵様の卵加工品を製造した。すなわち、成型トレー容器卵白様卵液20g及び卵黄様卵液10gを順次充填したところ、卵白様卵液面の中央部に略円形の卵黄様卵液面が露出した状態に両液が配分された。この際、両液面は面一な状態となった。続いて、上述した卵液を充填した成形トレーをスチーマーで90℃15分の条件で加熱凝固処理して卵液を凝固させた。なお、卵黄部は、半熟状に凝固していた。得られた凝固物を成形トレーからから取り出し、実施例3の半割り茹卵様の卵加工品を得た。
得られた半割り茹卵様卵加工品は、上面中央部に略円形の卵黄部が露出し、その卵黄部外周端から卵黄部の底面にわたり湾曲した卵白部で被覆され、前記上面中央部に露出した卵黄部上面とその外周の卵白部上面とが面一であった。更に、得られた半割り茹卵様卵加工品を上面の略中心を通る直線で垂直に切断したところ、その切断面に略半月形の卵黄部が露出し、当該卵黄部の下端は卵加工品の上面から下端までの肉厚の3/20の高さに位置していた。以上の形状の半割り茹卵様卵加工品は、参考例の対照品と大変良く似た外形であった。
また、前記半割り茹卵様卵加工品の卵黄部と卵白部の割合及びそれぞれの密度を上述の実施形態に記載された方法にて測定したところ、卵黄部と卵白部の割合は、卵黄部が33%、卵白部が67%であり、卵黄部と卵白部の密度は、卵黄部が1030g/L、卵白部が1070g/Lであった。
[試験例1]
卵黄様卵液と卵白様卵液の密度が半割り茹卵様卵加工品の形状に与える影響を評価するために以下の試験を行った。すなわち、実施例1において、卵黄様卵液配合原料中の植物油脂の配合量を変え、その増加分あるいは減少分は清水の配合量で補正し、比重の異なる3種類の卵黄様卵液(P、Q、R)を調製した。また、同様に卵白様卵液の配合原料中の還元水飴の配合量を変えて比重の異なる3種類の卵白様卵液(X、Y、Z)を調製した。これら調製した卵液の比重と粘度を表1に示す。
Figure 2009034019
次に、これらの卵液を用い表2に示す9種類の卵加工品を実施例1と同様に製造した。得られた卵加工品の上面略中心を通る直線(長径方向の直線)で垂直に切断し、その切断面における卵黄部の形状を下記評価基準で評価した。結果を表2に示す。
<切断面の卵黄部の形状の評価記号>
A:略半月形であり参考例の対照品と大変似ている。
B:卵黄部が上面に広がったやや横長の略半月形であるが問題がない程度であり参考例の対照品と似ているといえる。
C:卵黄部が底面にまで達した略台形であり参考例の対照品と異なる。
Figure 2009034019
更に、前記切断面における卵黄部の下端の位置、つまり、前記切断面において、卵加工品の下端から上面までの高さを1とした時の卵加工品の下端から卵黄部下端までの高さを測定した。結果を表3に示す。
Figure 2009034019
以上の卵加工品の切断面における卵黄部の形状の評価結果(表2)及び切断面における卵黄部の下端の位置の測定結果(表3)から、これらの卵加工品の切断面が参考例の対照品と似ているかどうかを下記評価基準で総合的に評価した。結果を表4に示す。
<切断面の総合評価の評価記号>
A:参考例の対照品と大変良く似ている。
B:参考例の対照品と似ている。
C:参考例の対照品と似ていない。
Figure 2009034019
表2乃至4の結果より、卵白様卵液の密度が卵黄様卵液の密度よりも高い場合は、卵白様卵液と卵黄様卵液を型枠に順次充填した際に、卵黄様卵液が底面に達することなく、前記切断面における卵黄部下端の位置が適度となり、また、その卵黄部の形状も略半月形となり、参考例の対照品と似た切断面を有する卵加工品が得られることがわかる。更に、卵白様卵液と卵黄様卵液の密度の差が40g/L以下であると、卵白様卵液と卵黄様卵液を型枠に充填する際に卵黄様卵液が上面に広りすぎてしまうこともなく、切断面が前記対照品と大変良く似た卵加工品が得られより好ましかった。
前記切断面における卵黄部の下端の位置は、具体的には、当該卵黄部の下端が卵加工品の上面から下端までの肉厚の1/20〜10/20、つまり1/20〜1/2の高さに位置すると切断面が前記対照品と大変良く似たものとなり好ましかった。
これに対して、卵白様卵液の密度が卵黄様卵液の密度よりも低い場合、図2に示すように卵加工品底面に卵黄部が露出した状態となり、前記切断面の卵黄部の形状が略台形となって茹卵の半割り品とは言い難いものとなり好ましくなかった。
[試験例2]
卵黄様卵液の粘度が半割り茹卵様卵加工品の形状に与える影響を評価するために以下の試験を行った。すなわち、実施例1において、卵黄様卵液配合原料中のキサンタンガムの配合量を変え、その増加分あるいは減少分は清水の配合量で補正し、粘度の異なる5種類の卵黄様卵液を調製した。続いて、これら調製した5種類の卵黄様卵液を用いた他は実施例1と同様にして5種類の卵加工品(試験品2−1〜2−5)を製造した。得られた卵加工品について、上面に露出した卵黄部の形状を下記評価基準で評価した。結果を表5に示す。
<上面に露出した卵黄部の形状の評価記号>
A:円形であり参考例の対照品と大変似ている。
B:略円形であり参考例の対照品と似ている。
C:略円形であるがややゆがんでいる部分があり参考例の対照品とはやや異なる。
Figure 2009034019
表5より、卵黄様卵液の粘度が1Pa・s以上である場合は(試験品2−2〜2−5)、上面に露出した卵黄部の形状が略円形となり参考例の対照品と似た外形の半割り茹卵様卵加工品が得られ好ましいことが理解できる。更に、前記粘度が2Pa・s以上である場合は(試験品2−3〜2−5)、上面に露出した卵黄部の形状が円形となり前記対照品と大変似た形状となりより好ましかった。
[試験例3]
卵白様卵液の粘度が半割り茹卵様卵加工品の形状に与える影響を評価するために以下の試験を行った。すなわち、実施例1において、卵白様卵液配合原料中のキサンタンガムの配合量を変え、その増加分あるいは減少分は清水の配合量で補正し、粘度の異なる5種類の卵白様卵液を調製した。続いて、これら調製した5種類の卵白様卵液を用いた他は実施例1と同様にして5種類の卵加工品(試験品3−1〜3−5)を製造した。得られた卵加工品について、底面の状態を下記評価基準で評価した。結果を表6に示す。
<底面の状態の評価記号>
A:卵白部に覆われており参考例の対照品と大変似ている。
B:卵白部をとおして卵黄がやや透けて見えるが問題ない程度であり、参考例の対照品と似ているといえる。
C:卵黄が透けて見えることから参考例の対照品とはやや異なる。
Figure 2009034019
表6より、卵白様卵液の粘度が1Pa・s以上である場合は(試験品3−2〜3−5)、卵白部で覆われた底面の状態が参考例の対照品と似た半割り茹卵様卵加工品が得られ好ましいことが理解できる。更に、前記粘度が3Pa・s以上である場合は(試験品3−3〜3−5)、卵黄部が透けて見えることもなく前記対照品と大変似た状態となりより好ましかった。
本発明の半割り茹卵様卵加工品の一実施例を示す斜視図(A)及びX−X線による縦断面図(B)。 試験例1で得られた卵白様卵液の密度が卵黄様卵液の密度よりも低い卵加工品の断面の一例を示す縦断面図。
符号の説明
1.半割り茹卵様卵加工品
2.卵黄部
3.卵白部
4.半割り茹卵様卵加工品上面の略中心
5.卵黄部の下端
6.半割り茹卵様卵加工品の下端

Claims (7)

  1. 卵白部と卵黄部からなる半割り茹卵様卵加工品であって、前記卵白部及び卵黄部はそれぞれの液状態から同時に凝固されたことを特徴とする半割り茹卵様卵加工品。
  2. 上面の略中心を通る直線で垂直に切断した際に、その切断面に略半月形の卵黄部が露出し、該卵黄部の下端が卵加工品の上面から下端までの肉厚の1/20〜1/2の高さに位置する請求項1記載の半割り茹卵様卵加工品。
  3. 半割り茹卵の外形曲面状に窪ませた凹部を有する型枠に、卵白様卵液及び卵黄様卵液を順次充填し、卵白様卵液面の中央部に略円形の卵黄様卵液面が露出した状態で凝固処理することを特徴とする半割り茹卵様卵加工品の製造方法。
  4. 卵白様卵液の密度が卵黄様卵液の密度より高くしてある請求項3記載の半割り茹卵様卵加工品の製造方法。
  5. 卵黄様卵液の粘度が1〜15Pa・sである請求項3又は4記載の半割り茹卵様卵加工品の製造方法。
  6. 卵白様卵液の粘度が1〜15Pa・sである請求項3乃至5のいずれかに記載の半割り茹卵様卵加工品の製造方法。
  7. 加熱により凝固処理する請求項3乃至6のいずれかに記載の半割り茹卵様卵加工品の製造方法。
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