JP2011109944A - レトルト加工食品 - Google Patents

レトルト加工食品 Download PDF

Info

Publication number
JP2011109944A
JP2011109944A JP2009268007A JP2009268007A JP2011109944A JP 2011109944 A JP2011109944 A JP 2011109944A JP 2009268007 A JP2009268007 A JP 2009268007A JP 2009268007 A JP2009268007 A JP 2009268007A JP 2011109944 A JP2011109944 A JP 2011109944A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
processed
egg
retort
product
food
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009268007A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5147816B2 (ja
Inventor
Sachiko Sasaki
幸子 佐々木
Taichi Shiraokawa
太一 白男川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
QP Corp
Original Assignee
QP Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by QP Corp filed Critical QP Corp
Priority to JP2009268007A priority Critical patent/JP5147816B2/ja
Publication of JP2011109944A publication Critical patent/JP2011109944A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5147816B2 publication Critical patent/JP5147816B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)

Abstract

【課題】大きさが1〜10mmの卵加工品を含有するレトルト加工食品であって、ソフトな食感を保持した卵加工品を含有するレトルト加工食品を提供する。
【解決手段】大きさが1〜10mmの卵加工品を含有するレトルト加工食品であって、該卵加工品が加熱凝固全卵の粉砕物を湯に浸漬した後、更に30℃以下の水で洗浄し、水切りして製したものであることを特徴とするレトルト加工食品。
【選択図】なし

Description

本発明は、大きさが1〜10mmの卵加工品を含有するレトルト加工食品であって、該卵加工品が加熱凝固全卵の粉砕物を50℃以上の湯に浸漬した後、更に30℃以下の水で洗浄し、水切りして製したものであることにより、ソフトな食感を保持した卵加工品を含有するレトルト加工食品に関する。
卵は栄養価が高く、卵独特の風味や鮮やかな黄色の色味が様々な料理に合うために、卵を配合した加工食品が多数開発されている。特に、長期保存可能なレトルト加工食品において、卵の食感を感じることができる程度に卵の存在感があるものが求められている。
従来卵の入ったレトルト加工食品を製造する場合、液全卵と他の具材とを二重釜などで加熱調理した後に、レトルト殺菌する方法が一般的である。例えば、卵雑炊は、二重釜で加熱混合した調味液に液全卵を徐々に添加し、得られた液全卵の凝固物が分散された調味液と、ニンジンなどの野菜と米とを二重釜で加熱混合した後に、アルミパウチに充填しレトルト殺菌を施し製造する。また、液全卵と他の具材とを混合し、加熱調理を兼ねてレトルト殺菌処理を施す方法がある。
しかしながら、上記方法では、食べ易く食感を感じ易い大きさの1〜10mmの卵を含有するレトルト加工食品の場合、レトルト殺菌による過加熱が原因で、卵が固くボソボソになってしまうという問題があった。
卵の入ったレトルト加工食品において、卵の食感を改良する方法としては、液全卵に澱粉等を混合して加熱調理する方法が知られており、本出願人も液全卵に牛乳、澱粉、食用油脂を特定量混合してレトルト処理したレトルト加工食品の製造方法に関する出願をしている(特許文献1)。また、かき卵を具材として含有するレトルト食品において、均一でダマのないソフトな食感を持ち、卵独特の色調と風味を持ったかき卵を得る方法として、卵液をトランスグルタミナーゼで処理し、かき卵を製する方法が知られている(特許文献2)。
上記の発明は、加熱凝固前に液全卵と他原料とを混合させ、加熱凝固させることによって加熱凝固卵の食感を改良した卵入りの加工食品であり、加熱凝固後に食感を改良した卵加工品を含有するレトルト加工食品は何ら開示されておらず、未だ検討されていない。
特公平7−83674号公報 特開平6−335369号公報
そこで、本発明の目的は、ソフトな食感を保持した卵加工品を含有するレトルト加工食品を提供するものである。
本発明者は、上記目的を達成すべく、鋭意研究を重ねた結果、大きさが1〜10mmの卵加工品を含有するレトルト加工食品であって、該卵加工品が加熱凝固全卵の粉砕物を50℃以上の湯に浸漬した後、更に30℃以下の水で洗浄し、水切りして製したものであるならば、意外にもソフトな食感を保持した卵加工品を含有したレトルト加工食品が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)大きさが1〜10mmの卵加工品を含有するレトルト加工食品であって、該卵加工品が加熱凝固全卵の粉砕物を50℃以上の湯に浸漬した後、更に30℃以下の水で洗浄し、水切りして製したものであるレトルト加工食品、
(2)更に湿熱処理澱粉及び/又は加工澱粉を配合する(1)のレトルト加工食品、
である。
本発明によれば、食べ易く食感を感じ易い大きさの1〜10mmの卵加工品を含有するレトルト加工品であって、レトルト処理が施されているにも関わらず、レトルト加工食品中の卵加工品がソフトな食感を保持でき、食品市場におけるレトルト加工食品の更なる拡大が期待できる。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本発明において「%」は「質量%」、「部」は「質量部」を意味する。
本発明のレトルト加工食品は、大きさが1〜10mmの卵加工品を含有するレトルト加工食品であって、該卵加工品が加熱凝固全卵の粉砕物を50℃以上の湯に浸漬して製した後に、更に30℃以下の水で洗浄し、水切りして製したものであることを特徴としており、これにより、ソフトな食感を保持した卵加工品を含有したレトルト加工食品を提供することができる。
本発明で用いる加熱凝固全卵は、液全卵を加熱凝固させたものである。本発明で用いる液全卵は、常法により殻付生卵を割卵して、卵殻を取り除いて得られた液卵黄と液卵白の混合液をいい、例えば、割卵して溶きほぐし調製したもの、割卵して液卵黄と液卵白を分離後、液卵黄と液卵白を1:9〜9:1の割合で混合したもの、加熱時に全体が固まる程度に上記のものを清水で希釈して調製したもの、又は乾燥卵を水戻ししたもの等が挙げられる。また、上記のものをバッチ式殺菌タンクやプレート式熱交換機等で殺菌処理や脱塩処理されたものであってもよい。
本発明で用いる殻付生卵の種類としては、食用であれば特に限定するものではないが、例えば、鶏や鶉、アヒル、鴨等があり、一般によく流通している鶏卵を用いるとよい。
加熱凝固全卵を製する方法としては、通常行なわれる加熱方法であれば特に限定するものではないが、上記液全卵を耐熱性パウチやケーシング等に充填して、湯煎、スチーム、熱風、赤外線等の方法により、80〜100℃で10〜180分間加熱凝固させる方法等が挙げられる。
本発明で用いる加熱凝固全卵の粉砕物は、上記の加熱凝固全卵を粉砕したものであれば特に限定するものではないが、例えば、コミトロール、サイレントカッター、フードカッター、マスコロイダー、チョッパー、パルパーフィニッシャー、ミキサー等の粉砕機を用いてつくることができる。また、加熱凝固全卵の粉砕は、最終製品のレトルト加工食品中に1〜10mmの大きさの卵加工品が含まれるように粉砕すればよく、具体的には1〜20mm程度の大きさに粉砕すればよい。
次いで、上記加熱凝固全卵の粉砕物を50℃以上の湯に浸漬した後に、更に30℃以下の水で洗浄し、水切りをする。当該工程を経て得られたものを、本発明では卵加工品という。
本発明で加熱凝固全卵の粉砕物を、湯に浸漬する方法としては、例えば二重釜や混合タンク等に50℃以上の湯を準備し、その中に加熱凝固全卵の粉砕物を投入し、次いで加熱凝固全卵が湯に均一に浸るように、必要に応じて攪拌した後、該加熱凝固全卵を目の細かいストレーナーやザル等で、湯から取り出す方法等が挙げられる。
本発明で用いる湯の温度は、50℃以上であり、好ましくは75℃以上、より好ましくは85℃以上である。50℃以上の湯に浸漬することで、加熱凝固全卵を製する際に完全凝固されなかった卵液が溶出し易くなるためか、湯に浸漬した後レトルト処理を施したレトルト加工食品中の卵加工品は、上記湯への浸漬工程を除いた卵加工品と比べて、食感がソフトとなる。湯の温度が前記温度より低いと、レトルト加工食品中の卵加工品の食感が固く、ボソボソとなりソフトな食感が得られない場合がある。また、上限は、加圧しなければいけないことを考慮して、100℃以下が好ましい。
また、50℃以上の湯への浸漬時間は、10〜100分が好ましく、20〜60分がより好ましい。湯の浸漬時間が前記範囲より短いと、レトルト加工食品中の卵加工品の食感が固く、ボソボソとなりソフトな食感が得られない場合があるため好ましくない。一方、湯の浸漬時間が前記範囲より長いと、浸漬時間に応じた効果が期待し難いため好ましくない。
また、湯の浸漬に使用する湯の量は、加熱凝固全卵の粉砕物の全量を浸漬できる量であれば、特に限定するものではないが、例えば、加熱凝固全卵の粉砕物1部に対して、1〜5部の湯を用いるとよい。
次いで、湯に浸漬した加熱凝固全卵の粉砕物を30℃以下の水で洗浄し、水切りを行なう。本発明で、30℃以下の水で洗浄し、水切りする方法としては、目の細かいストレーナーやザル等に入れた湯浸漬後の加熱凝固全卵の粉砕物を30℃以下の流水で、軽く攪拌しながら洗浄し、水を切る方法等が挙げられる。
本発明で用いる水の温度は、30℃以下であり、25℃以下が好ましい。水の温度が前記範囲より高いと、レトルト加工食品中の卵加工品の食感が固く、ボソボソとなりソフトな食感が得られない場合があるためである。一方、下限は、作業工程の観点から5℃以上が好ましい。
30℃以下の水で洗浄する時間は、0.5〜10分間が好ましく、1〜5分間がより好ましい。水での洗浄時間が前記範囲より短いと、レトルト加工食品中の卵加工品の食感が固く、ボソボソとしてソフトな食感が得られない場合があり、好ましくない。一方、水での洗浄時間が前記範囲より長いと、洗浄時間に応じた効果が期待し難いため、好ましくない。
本発明のレトルト加工食品は、上記卵加工品を含有することを特徴とする。レトルト加工食品の調理形態は、卵加工品を含有するレトルト加工食品であれば、特に限定するものではないが、例えば、ご飯と組み合わせたチャーハン、雑炊、粥、天津飯等のご飯類、うどん、そば、焼きそば、パスタ等の麺類、野菜及び/又は肉と組み合わせた野菜炒め等の炒め物類や煮物類等の加工食品が挙げられる。
本発明のレトルト加工食品に含有される卵加工品の含有量は、レトルト加工食品の調理形態に適した量であれば、特に限定するものではないが、0.5%〜60%が好ましく、1〜50%がより好ましい。
最終製品であるレトルト加工食品中に含有される卵加工品の大きさは、1〜10mmである。全ての卵加工品の大きさが前記範囲より小さいと、レトルト加工食品中の卵加工品の食感を感じることができず、一方、卵加工品の大きさが前記範囲より大きいと、食べ難くレトルト加工食品中の他具材とのバランスが悪い為である。また、レトルト加工食品に含有される卵加工品のうち、前記範囲の大きさの卵加工品の割合が多いほど、本発明の効果であるレトルト加工食品中の卵加工品のソフトな食感を感じ易いため、好適である。
最終製品であるレトルト加工食品に含まれる1〜10mmの卵加工品の含有量は、0.5%以上が好ましく、1%以上がより好ましい。前記より少ないと、レトルト加工食品中の卵加工品の食感を感じることができず、好ましくない。一方、上限はレトルト加工食品の調理形態に適した量であれば、特に限定するものではないが、50%以下が好ましい。なお、雑炊や粥のようなご飯類の場合、0.5〜15%が好ましく、1〜10%がより好ましい。
本発明のレトルト加工食品は、前記卵加工品に加えて、湿熱処理澱粉及び/又は加工澱粉を含有することが好ましい。湿熱処理澱粉及び/又は加工澱粉を併用すると、レトルト加工食品中の卵加工品がよりソフトな食感となるためである。
本発明で用いる湿熱処理澱粉は、「湿熱処理澱粉」として市販されているものであれば特に限定するものではないが、例えば、澱粉加熱しても糊化しない程度の水分を含む澱粉粒子を、密閉容器中で相対湿度100%の条件下で約100〜125℃に加熱して得る方法、あるいは第1段階で澱粉を容器中に入れ密閉・減圧し、第2段階で生蒸気を容器内に導入し、加湿加熱するシステムである減圧加圧加熱法等で製造されたものを用いるとよい。
また、本発明で用いる加工澱粉は、食品衛生法で含有物に指定された化学的処理を施された澱粉であって食用として供されるものであれば特に限定するものではない。例えば、アセチル化アジピン酸架橋澱粉、アセチル化リン酸架橋澱粉、アセチル化酸化澱粉、オクテニルコハク酸澱粉ナトリウム、酢酸澱粉、酸化澱粉、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉、リン酸化澱粉、リン酸架橋澱粉、リン酸モノエステル化リン酸架橋澱粉等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いるとよい。
本発明で用いる湿熱処理澱粉及び/又は加工澱粉の含有量は、1〜8%が好ましく、1.5〜5%がより好ましい。湿熱処理澱粉及び/又は加工澱粉の含有量が前記範囲より少ないと、レトルト加工食品中の卵加工品のソフトな食感が得られ難い場合があり、好ましくない。一方、湿熱処理澱粉及び/又は加工澱粉の含有量が前記範囲より多いと、含有量に応じた効果が期待し難く経済的でない。
本発明のレトルト加工食品には上記卵加工品、湿熱処理澱粉及び/又は加工澱粉以外に本発明の効果を損なわない範囲で当該食品に一般的に使用されている各種原料を適宜選択し配合させることができる。例えば、米、麺、小麦粉、トウモロコシ等の穀物類、グリンピース、ニンジン、タマネギ、レタス、白菜、ジャガイモ、キャベツ、ねぎ、サツマイモ等の野菜類、鶏肉、牛肉、豚肉等の食肉類、砂糖、塩、コショウ、みりん、醤油、酒、酢、グルタミン酸ソーダ等の調味料類、生姜、唐辛子、あさつき、おろし大根等の薬味類等が挙げられる。
以下、本発明について、実施例、比較例に基づき具体的に説明する。なお、本発明は、これらに限定するものではない。
[実施例1]
<(1)卵加工品の製造>
液全卵1kgをポリエチレン製の袋に収容・密封し、92℃で110分間加熱し、凝固させ、得られた加熱凝固全卵を直径5mmのチョッパーにかけて粉砕し、加熱凝固全卵の粉砕物を得た。次に、二重釜に3kgの湯を準備し、得られた加熱凝固全卵の粉砕物1kgを投入し、湯に均一に浸るように2、3回攪拌し、95℃で40分間浸漬した。次いで、湯浸漬後の加熱凝固全卵の粉砕物を湯切りし、ストレーナーに入れて、加熱凝固全卵の粉砕物を20℃の流水で2分間洗浄し、水を切り、卵加工品を得た。
<(2)レトルト加工食品(雑炊)の製造>
下記配合表に従って、二重釜に清水、ニンジン、鶏肉、タマネギ、湿熱処理澱粉、醤油、砂糖、油、食塩、(1)で製した卵加工品、無洗米を投入し、加熱攪拌をした。次いで、150g容のレトルトパウチに150gずつ充填、密封し、レトルト処理(120℃、30分間)を施し、レトルト加工食品を得た。なお、得られたレトルト加工食品は、大きさが1〜10mmの卵加工品を4%含むものであった。
[配合表]
無洗米 12.5%
卵加工品 6%
ニンジン 5.5%
鶏肉 4%
タマネギ 3%
湿熱処理澱粉 3%
醤油 3%
砂糖 2%
油 2%
食塩 0.5%
清水 残余
――――――――――――――――――
合計 100%
得られたレトルト加工食品を喫食したところ、レトルト加工食品中の卵加工品は、ソフトな食感を保持していた。
[比較例1]
<(1)卵加工品の製造>
実施例1の(1)において、95℃の湯に浸漬する工程と20℃の流水で洗浄する工程を除いた以外は、実施例1の(1)の方法に準じて卵加工品を得た。
<(2)レトルト加工食品(雑炊)の製造>
実施例1の(1)において得られた卵加工品を、上記得られた卵加工品に置き換えた以外は、実施例1の(2)の方法に準じて、レトルト加工食品を製した。なお、得られたレトルト加工食品は、大きさが1〜10mmの卵加工品を3%含むものであった。
得られたレトルト加工食品を喫食したところ、レトルト加工食品中の卵加工品は、ボソボソした食感であり、ソフトな食感を得られなかった。
[比較例2]
<(1)卵加工品の製造>
実施例1の(1)において、95℃の湯に浸漬する工程を除いた以外は、実施例1の(1)の方法に準じて、卵加工品を得た。
<(2)レトルト加工食品(雑炊)の製造>
実施例1の(1)において得られた卵加工品を、上記得られた卵加工品に置き換えた以外は、実施例1の(2)の方法に準じて、レトルト加工食品を製した。なお、得られたレトルト加工食品は、大きさが1〜10mの卵加工品を4%含むものであった。
得られたレトルト加工食品を喫食したところ、レトルト加工食品中の卵加工品は、ぱさついた食感であり、ソフトな食感を得られなかった。
[比較例3]
<(1)卵加工品の製造>
実施例1の(1)において、20℃の流水で洗浄する工程を除いた以外は、実施例1の(1)の方法に準じて、卵加工品を製した。
<(2)レトルト加工食品(雑炊)の製造>
実施例1の(1)において得られた卵加工品を上記得られた卵加工品に置き換えた以外は、実施例1の(2)の方法に準じて、レトルト加工食品を製した。なお、得られたレトルト加工食品は、大きさが1〜10mmの卵加工品を3.5%含むものであった。
得られたレトルト加工食品を喫食したところ、レトルト加工食品中の卵加工品は、ぱさついた食感であり、ソフトな食感を得られなかった。
[試験例1]
加熱凝固全卵の粉砕物を浸漬する湯の温度及び洗浄する水の温度の違いによる、レトルト加工食品中の卵加工品の食感への影響を調べた。具体的には、実施例1の(1)において、加熱凝固全卵の粉砕物を浸漬する湯の温度、及び湯に浸漬した加熱凝固全卵の粉砕物を水で洗浄する際の水の温度を、表1に示す温度に変更した以外は、実施例1の(1)と同様の方法で、卵加工品を製した。次いで、実施例1の(2)の方法に従い、製した卵加工品を用いて、レトルト加工食品を製した。なお、得られた全てのレトルト加工食品は、大きさが1〜10mmの卵加工品を2%以上含むものであった。
得られたレトルト加工食品中の卵加工品に対して、下記の評価基準に沿って、食感について評価を行った。
[レトルト加工食品中における卵加工品の食感の評価]
ランク:基準
◎:ソフトな食感を保持していた。
○:わずかにボソボソしたが、大半はソフトな食感を保持していた。
△:所々ボソボソしたが、問題にならない程度であった。
×:ボソボソした食感であった。
Figure 2011109944
湯の温度と食感の関係について、表1により、85℃以上の湯に浸漬したレトルト加工食品中の卵加工品は、ソフトな食感を保持していた。また、75℃以上且つ85℃未満の湯に浸漬したレトルト加工食品中の卵加工品は、わずかにボソボソしていたが大半はソフトな食感を保持しており、50℃以上且つ75℃未満の湯に浸漬したレトルト加工食品中の卵加工品は、所々ボソボソしたが、問題にならない程度であった。一方、50℃より低い温度の湯に浸漬したレトルト加工食品中の卵加工品は、ボソボソした食感であった。
水の温度と食感の関係について、表1により、5〜25℃の水で洗浄し、水切りしたレトルト加工食品中の卵加工品は、ソフトな食感を保持していた。また、25℃より高く30℃以下の水で洗浄し、水切りしたレトルト加工食品中の卵加工品は、所々ボソボソしたが、問題にならない程度であった。一方、30℃より高い温度の水で洗浄し、水切りしたレトルト加工食品中の卵加工品は、ボソボソした食感であった。
[実施例2]
<(1)卵加工品の製造>
実施例1の(1)において、加熱凝固全卵を粉砕する5mmチョッパーを10mmチョッパーに置き換えて、粉砕した以外は実施例1の(1)の方法に準じて、卵加工品を製した。
<(2)レトルト加工食品(雑炊)の製造>
実施例1の(1)において得られた卵加工品を上記得られた卵加工品に置き換え、湿熱処理澱粉を除いた以外は、実施例1の(2)の方法に準じて、レトルト加工食品を製した。なお、得られたレトルト加工食品は、大きさが1〜10mmの卵加工品を5%含むものであった。
得られたレトルト加工食品中の卵加工品は、わずかにボソボソしたが、大半はソフトな食感を保持していた。また、湿熱処理澱粉を配合した実施例1の食感との比較により、湿熱処理澱粉を併用することによって、よりソフトな食感となることが理解される。
[実施例3]
<(1)卵加工品の製造>
実施例1の(1)において、加熱凝固全卵を湯に浸漬する時間を10分に変更した以外は、実施例1の(1)の方法に準じて、卵加工品を製した。
<(2)レトルト加工食品(雑炊)の製造>
実施例1の(1)において得られた卵加工品を上記得られた卵加工品に置き換え、湿熱処理澱粉をオクテニルコハク酸澱粉ナトリウムに置き換えた以外は、実施例1の(2)の方法に準じて、レトルト加工食品を製した。なお、得られたレトルト加工食品は、大きさが1〜10mmの卵加工品を4%含むものであった。
得られたレトルト加工食品中の卵加工品は、所々ボソボソしたが、問題にならない程度であった。

Claims (2)

  1. 大きさが1〜10mmの卵加工品を含有するレトルト加工食品であって、該卵加工品が加熱凝固全卵の粉砕物を50℃以上の湯に浸漬した後、更に30℃以下の水で洗浄し、水切りして製したものであることを特徴とするレトルト加工食品。
  2. 更に湿熱処理澱粉及び/又は加工澱粉を配合する請求項1記載のレトルト加工食品。
JP2009268007A 2009-11-25 2009-11-25 レトルト加工食品 Active JP5147816B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009268007A JP5147816B2 (ja) 2009-11-25 2009-11-25 レトルト加工食品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009268007A JP5147816B2 (ja) 2009-11-25 2009-11-25 レトルト加工食品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011109944A true JP2011109944A (ja) 2011-06-09
JP5147816B2 JP5147816B2 (ja) 2013-02-20

Family

ID=44232775

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009268007A Active JP5147816B2 (ja) 2009-11-25 2009-11-25 レトルト加工食品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5147816B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7480015B2 (ja) 2020-10-21 2024-05-09 株式会社東芝 負荷時タップ切換器のタップ選択器

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05276900A (ja) * 1992-03-31 1993-10-26 Kunoole Shokuhin Kk 即席かき卵の製造方法
JPH09252749A (ja) * 1996-03-22 1997-09-30 House Foods Corp かき卵の製造方法
JP2006149296A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Q P Corp 卵白含有レトルト調理食品の製造方法
JP2008167661A (ja) * 2007-01-05 2008-07-24 Kanae Foods:Kk 卵加工食品
JP2009034019A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Q P Corp 半割り茹卵様卵加工品及びその製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05276900A (ja) * 1992-03-31 1993-10-26 Kunoole Shokuhin Kk 即席かき卵の製造方法
JPH09252749A (ja) * 1996-03-22 1997-09-30 House Foods Corp かき卵の製造方法
JP2006149296A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Q P Corp 卵白含有レトルト調理食品の製造方法
JP2008167661A (ja) * 2007-01-05 2008-07-24 Kanae Foods:Kk 卵加工食品
JP2009034019A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Q P Corp 半割り茹卵様卵加工品及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5147816B2 (ja) 2013-02-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2020158562A1 (ja) 食肉様食品を含有する液状調味料とその製造方法、並びに肉質感が向上している食肉様食品とその製造方法
JP5364021B2 (ja) 卵サラダの製造方法
JP5877743B2 (ja) レトルト臭のマスキング方法
JP2022084072A (ja) 粒状蒟蒻入り米飯
JP4243999B2 (ja) 加熱凝固卵白及びこれを用いた加工食品
JP2018050568A (ja) 肉製品、肉製品の臭みの低減方法、及び肉製品の臭みの低減剤
JP5147816B2 (ja) レトルト加工食品
JP2007068479A (ja) 畜肉系天然調味料およびその製造法
KR100693460B1 (ko) 색상과 식감이 우수한 전복죽의 제조방법
JP2021137026A (ja) 調味用組成物及びその使用
JP2018078874A (ja) 魚肉加工食品及び製造方法
JP6933905B2 (ja) デンプン含有食品用添加剤
JP2011125325A (ja) ノンフライ衣材用ミックス
JP2010227050A (ja) 食品素材、その製造方法およびその用途
JP4889684B2 (ja) 液状調味料の製造方法
JP2002272401A (ja) おから食材
Pianjing et al. Utilization of Nile Tilapia (Oreochromis niloticus) in development of fish based Thai snacks.
KR102621727B1 (ko) 전두부를 함유하는 핫도그 제조방법
JP7495937B2 (ja) 粒子状挽肉入りソースの製造方法
KR102213318B1 (ko) 갑각류 살을 포함하는 식품 조성물 및 이의 제조방법
JP4920050B2 (ja) 電子レンジ加熱用の容器詰め即席卵とじ様麺食品
WO2003026442A1 (fr) Emulsion de tofu utilisee en tant que base alimentaire, procede de production de cette emulsion, aliment traite utilisant cette emulsion de tofou et procede de production de ces aliments
JP4368290B2 (ja) 卵白含有レトルト調理食品の製造方法
JP2008048614A (ja) 挽き肉の製造方法および肉そぼろの製造方法
JP2008307016A (ja) ホワイトソースベース及びこれを加熱調理して得られるホワイトソース

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120418

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121120

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121127

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5147816

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151207

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250