JP2009032444A - リチウム二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、高出力であり、かつ高容量なリチウム二次電池を提供することを主目的とするものである。
【解決手段】本発明は、高出力機能を有する中心高出力電極と、高容量機能を有する中心高容量電極と、上記中心高出力電極と上記中心高容量電極とにより挟持された空孔を有する集電体と、からなる中心電極体を有することを特徴とするリチウム二次電池を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、高出力機能を有する中心高出力電極と、高容量機能を有する中心高容量電極と、上記中心高出力電極と上記中心高容量電極とにより挟持された空孔を有する集電体と、からなる中心電極体を有することを特徴とするリチウム二次電池を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1
Description
本発明は、高出力であり、かつ高容量なリチウム二次電池に関する。
パソコン、ビデオカメラ、携帯電話等の小型化に伴い、情報関連機器、通信機器の分野では、これらの機器に用いる電源として、高エネルギー密度であるという理由から、リチウム二次電池が実用化され広く普及するにいたっている。また一方、自動車の分野においても、環境問題、資源問題から電気自動車の開発が急がれており、この電気自動車用の電源としても、リチウム二次電池が検討されている。特に、電気自動車用電源としてリチウム二次電池を用いて実用化を図る場合、現状のリチウム二次電池では出力、容量等が低いため、リチウム二次電池の高出力化、高容量化が必要とされている。
通常、リチウム二次電池は均一な厚さを持つなどの特性の等しい電極(正極または負極)を積層したり、巻回する等したりして作製される。このようなリチウム二次電池においては、例えば、上記電極の厚さを薄くすると、抵抗が小さくなるため、高出力化できる。また、上記電極の厚さを厚くすると、抵抗が大きくなって出力は下がるが、容量が大きくなるため、高容量化できる。しかしながら、高出力化と高容量化とを両立させるのは困難であった。
そこで、例えば、特許文献1においては、高出力型電池と高容量型電池とを並列接続したリチウム二次電池が開示されている。これは、高出力型電池と高容量型電池とを外部回路により接続して、高出力、高容量化させるものである。しかしながら、このようなリチウム二次電池においては、高出力充放電時の高容量電極の利用率は低く、高出力型電池に熱がこもるなどして発熱が大きくなり、寿命特性が低下するなど、性能が低下する可能性があった。
また、特許文献2においては、高出力電極と高容量電極とが集電体を介して対向配置されている電極体を用いた二次電池が開示されている。これは、一つの電池内に高出力用途の電極と、高容量用途の電極とが入っていることで、高出力、高容量化させるものである。しかしながら、このようなリチウム二次電池においては、集電体を通してLiイオンは移動できないため、高出力充放電時の高容量電極の利用率は低く、充分に高容量化することができないという問題点があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、高出力であり、かつ高容量なリチウム二次電池を提供することを主目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明においては、高出力機能を有する中心高出力電極と、高容量機能を有する中心高容量電極と、上記中心高出力電極と上記中心高容量電極とにより挟持された空孔を有する集電体と、からなる中心電極体を有することを特徴とするリチウム二次電池を提供する。
本発明によれば、一つの電池内で、高出力が必要なときは、高出力電極を使うことができ、高容量が必要なときは、高容量電極を使うことができる。さらに、高出力での充放電において、上記空孔を通してLi(リチウム)イオン移動ができるため、高容量電極の利用率が高くなり、高出力で使用する場合でも高容量化できる。このため、高出力であり、かつ高容量なリチウム二次電池を得ることが出来る。
上記発明においては、上記中心電極体の両側に、セパレータが配置され、上記中心高出力電極側のセパレータの外側に、上記中心高出力電極と異なる極性を持ち高出力機能を有する側部高出力電極が設置され、上記中心高容量電極側のセパレータの外側に、上記中心高容量電極と異なる極性を持ち高容量機能を有する側部高容量電極が設置されていることが好ましい。異なる極性を持つ、高出力電極間(中心高出力電極と側部高出力電極)、高容量電極間(中心高容量電極と側部高容量電極)でリチウムイオン移動ができるため、ひとつの電池内に高出力電極と、高容量電極とを含む所望の高出力であり、かつ高容量なリチウム二次電池をより確実に得ることが出来るからである。
上記発明においては、上記側部高出力電極と、上記側部高出力電極の外側に配置された空孔を有する集電体と、さらに上記集電体の外側に配置された第2側部高容量電極と、からなる側部電極体と、上記側部高容量電極と、上記側部高容量電極の外側に配置された空孔を有する集電体と、さらに上記集電体の外側に配置された第2側部高出力電極と、からなる側部電極体と、を有することが好ましい。上記中心電極体にセパレータを挟んで隣接する上記側部電極体においても、上記中心電極体と同様に、高出力が必要なときは、高出力電極を使うことができ、高容量が必要なときは、高容量電極を使うことができる。さらに、高出力での充放電において、集電体の空孔を通してリチウムイオン移動ができるため、高容量電極の利用率が高くなり、高出力で使用する場合でも高容量化できる。このため、異なる極性を持つ電極体が交互に並んだ所望の高出力であり、かつ高容量なリチウム二次電池を得ることが出来るからである。
上記発明においては、上記高出力電極が負荷特性の良い活物質を含み、上記高容量電極が容量の大きな活物質を含むことが好ましい。また、上記高出力電極の活物質平均粒子径が、上記高容量電極の活物質平均粒子径よりも小さいことが好ましい。また、上記高出力電極の膜厚が上記高容量電極の膜厚よりも小さいことが好ましい。所望の高出力電極、高容量電極をより確実に得ることが出来るからである。
本発明においては、高出力であり、かつ高容量なリチウム二次電池を得ることができるという効果を奏する。
本発明のリチウム二次電池について、以下詳細に説明する。
本発明のリチウム二次電池は、高出力機能を有する中心高出力電極と、高容量機能を有する中心高容量電極と、上記中心高出力電極と上記中心高容量電極とにより挟持された空孔を有する集電体と、からなる中心電極体を有することを特徴とするものである。
本発明のリチウム二次電池は、高出力機能を有する中心高出力電極と、高容量機能を有する中心高容量電極と、上記中心高出力電極と上記中心高容量電極とにより挟持された空孔を有する集電体と、からなる中心電極体を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、一つの電池内で、高出力時には、高出力電極が充放電を主に行い、高出力時以外には、高容量電極が主となって充放電を行うことができる。さらに、集電体に空孔を有することにより、高出力での充放電において、上記空孔を通してLi(リチウム)イオン移動ができるため、高容量電極の利用率が高くなり、高出力時の容量が高出力電極の容量に制限されず、高容量化できる。このため、高出力であり、かつ高容量なリチウム二次電池を得ることが出来る。
図1は、本発明のリチウム二次電池の一例を示す概略断面図である。図1に示されるリチウム二次電池は、中心高出力電極1と、中心高容量電極2と、中心高出力電極1と中心高容量電極2とにより挟持された空孔を有する集電体3と、からなる中心電極体4を有するものである。
また、本発明においては、図1に例示されるように、通常、中心電極体4の両側に、セパレータ5が配置され、中心高出力電極1側のセパレータ5の外側に、中心高出力電極1と異なる極性を持ち高出力機能を有する側部高出力電極6が設置され、中心高容量電極2側のセパレータ5の外側に、中心高容量電極2と異なる極性を持ち高容量機能を有する側部高容量電極7が設置されていることが好ましい。このようなリチウム二次電池とすることにより、異なる極性を持つ高出力電極間、すなわち、中心高出力電極1と側部高出力電極6との間でリチウムイオンが移動できる。また、異なる極性を持つ高容量電極間、すなわち、中心高容量電極2と側部高容量電極7との間でリチウムイオンが移動できる。このため、ひとつの電池内に高出力電極(中心高出力電極1および側部高出力電極6)と、高容量電極(中心高容量電極2および側部高容量電極7)とを含む所望の高出力であり、かつ高容量なリチウム二次電池をより確実に得ることが出来るからである。
さらに、本発明においては、図1に例示されるように、通常、側部高出力電極6と、側部高出力電極6の外側に配置された空孔を有する集電体3と、さらに、その集電体3の外側に配置された第2側部高容量電極8と、からなる側部電極体10と、側部高容量電極7と、側部高容量電極7の外側に配置された空孔を有する集電体3と、さらに、その集電体3の外側に配置された第2側部高出力電極9と、からなる側部電極体10と、を有することが好ましい。このようなリチウム二次電池とすることにより、上記中心電極体4に、セパレータ5を挟んで隣接する側部電極体10においても、中心電極体4と同様に、高出力が必要なときは、高出力電極(側部電極体10においては、側部高出力電極6および第2側部高出力電極9)を使うことができ、高容量が必要なときには、高容量電極(側部電極体10においては、側部高容量電極7および第2側部高容量電極8)を使うことができる。さらに、高出力での充放電において、集電体3の空孔を通して、側部高出力電極6と第2側部高容量電極8との間、および側部高容量電極7と第2側部高出力電極9との間で、リチウムイオン移動ができるため、高容量電極(側部高容量電極7および第2側部高容量電極8)の利用率が高くなり、高出力で使用する場合でも高容量化することができる。このため、異なる極性を持つ電極体が交互に並んだ、すなわち、正極と負極とが交互に並んだような所望の高出力であり、かつ高容量なリチウム二次電池を得ることが出来るからである。
以下、本発明のリチウム二次電池について、構成ごとに説明する。
また、本発明においては、図1に例示されるように、通常、中心電極体4の両側に、セパレータ5が配置され、中心高出力電極1側のセパレータ5の外側に、中心高出力電極1と異なる極性を持ち高出力機能を有する側部高出力電極6が設置され、中心高容量電極2側のセパレータ5の外側に、中心高容量電極2と異なる極性を持ち高容量機能を有する側部高容量電極7が設置されていることが好ましい。このようなリチウム二次電池とすることにより、異なる極性を持つ高出力電極間、すなわち、中心高出力電極1と側部高出力電極6との間でリチウムイオンが移動できる。また、異なる極性を持つ高容量電極間、すなわち、中心高容量電極2と側部高容量電極7との間でリチウムイオンが移動できる。このため、ひとつの電池内に高出力電極(中心高出力電極1および側部高出力電極6)と、高容量電極(中心高容量電極2および側部高容量電極7)とを含む所望の高出力であり、かつ高容量なリチウム二次電池をより確実に得ることが出来るからである。
さらに、本発明においては、図1に例示されるように、通常、側部高出力電極6と、側部高出力電極6の外側に配置された空孔を有する集電体3と、さらに、その集電体3の外側に配置された第2側部高容量電極8と、からなる側部電極体10と、側部高容量電極7と、側部高容量電極7の外側に配置された空孔を有する集電体3と、さらに、その集電体3の外側に配置された第2側部高出力電極9と、からなる側部電極体10と、を有することが好ましい。このようなリチウム二次電池とすることにより、上記中心電極体4に、セパレータ5を挟んで隣接する側部電極体10においても、中心電極体4と同様に、高出力が必要なときは、高出力電極(側部電極体10においては、側部高出力電極6および第2側部高出力電極9)を使うことができ、高容量が必要なときには、高容量電極(側部電極体10においては、側部高容量電極7および第2側部高容量電極8)を使うことができる。さらに、高出力での充放電において、集電体3の空孔を通して、側部高出力電極6と第2側部高容量電極8との間、および側部高容量電極7と第2側部高出力電極9との間で、リチウムイオン移動ができるため、高容量電極(側部高容量電極7および第2側部高容量電極8)の利用率が高くなり、高出力で使用する場合でも高容量化することができる。このため、異なる極性を持つ電極体が交互に並んだ、すなわち、正極と負極とが交互に並んだような所望の高出力であり、かつ高容量なリチウム二次電池を得ることが出来るからである。
以下、本発明のリチウム二次電池について、構成ごとに説明する。
A.中心電極体
まず、本発明に用いられる中心電極体について説明する。本発明に用いられる中心電極体は、高出力機能を有する中心高出力電極と、高容量機能を有する中心高容量電極と、上記中心高出力電極と上記中心高容量電極とにより挟持された空孔を有する集電体と、からなるものである。
まず、本発明に用いられる中心電極体について説明する。本発明に用いられる中心電極体は、高出力機能を有する中心高出力電極と、高容量機能を有する中心高容量電極と、上記中心高出力電極と上記中心高容量電極とにより挟持された空孔を有する集電体と、からなるものである。
上記中心電極体は、高出力電極と高容量電極とを有することにより、高出力時には、高出力電極が充放電を主に行い、高出力時以外には、高容量電極が主となって充放電を行うため、高容量、高出力を両立させることが出来る。さらに、集電体に空孔を有することにより、高容量電極の利用率が高くなり、高出力時の容量が高出力電極の容量に制限されず、高容量化できる。
図2は、本発明に用いられる中心電極体の一例を示す説明図である。図2に示される中心電極体4は、高出力機能を有する中心高出力電極1と、高容量機能を有する中心高容量電極2と、上記中心高出力電極1と上記中心高容量電極2とにより挟持された空孔を有する集電体3と、からなるものである。
以下、本発明に用いられる中心電極体について、構成ごとに説明する。
以下、本発明に用いられる中心電極体について、構成ごとに説明する。
1.中心高出力電極および中心高容量電極
まず、本発明に用いられる中心高出力電極および中心高容量電極について説明する。本発明に用いられる中心高出力電極および中心高容量電極は、上記中心電極体に用いられ、同じ極性を持ち、少なくとも活物質を含有するものである。このような中心高出力電極および中心高容量電極としては、中心高出力電極の出力が高く、中心高容量電極の容量が大きければ特に限定されるものではないが、上記中心高出力電極が負荷特性の良い活物質を含み、上記中心高容量電極が容量の大きな活物質を含むことを特徴とするもの(第1態様)と、上記中心電極体に用いられ、同じ極性を持ち、少なくとも活物質を含有するものであり、上記中心高出力電極の活物質平均粒子径が、上記中心高容量電極の活物質平均粒子径よりも小さいことを特徴とするもの(第2態様)と、上記中心電極体に用いられ、同じ極性を持ち、少なくとも活物質を含有するものであり、上記中心高出力電極の膜厚が上記中心高容量電極の膜厚よりも小さいことを特徴とするもの(第3態様)との3つの態様であることが好ましい。以下、各態様に分けて、本発明に用いられる中心高出力電極および中心高容量電極について詳細に説明する。
(1)第1態様
本態様の中心高出力電極および中心高容量電極は、上記中心電極体に用いられ、同じ極性を持ち、少なくとも活物質を含有するものであり、上記中心高出力電極が負荷特性の良い活物質を含み、上記中心高容量電極が容量の大きな活物質を含むことを特徴とするものである。
まず、本発明に用いられる中心高出力電極および中心高容量電極について説明する。本発明に用いられる中心高出力電極および中心高容量電極は、上記中心電極体に用いられ、同じ極性を持ち、少なくとも活物質を含有するものである。このような中心高出力電極および中心高容量電極としては、中心高出力電極の出力が高く、中心高容量電極の容量が大きければ特に限定されるものではないが、上記中心高出力電極が負荷特性の良い活物質を含み、上記中心高容量電極が容量の大きな活物質を含むことを特徴とするもの(第1態様)と、上記中心電極体に用いられ、同じ極性を持ち、少なくとも活物質を含有するものであり、上記中心高出力電極の活物質平均粒子径が、上記中心高容量電極の活物質平均粒子径よりも小さいことを特徴とするもの(第2態様)と、上記中心電極体に用いられ、同じ極性を持ち、少なくとも活物質を含有するものであり、上記中心高出力電極の膜厚が上記中心高容量電極の膜厚よりも小さいことを特徴とするもの(第3態様)との3つの態様であることが好ましい。以下、各態様に分けて、本発明に用いられる中心高出力電極および中心高容量電極について詳細に説明する。
(1)第1態様
本態様の中心高出力電極および中心高容量電極は、上記中心電極体に用いられ、同じ極性を持ち、少なくとも活物質を含有するものであり、上記中心高出力電極が負荷特性の良い活物質を含み、上記中心高容量電極が容量の大きな活物質を含むことを特徴とするものである。
本態様においては、上記中心高出力電極が負荷特性の良い活物質を含み、上記中心高容量電極が容量の大きな活物質を含むことにより、上記中心電極体中の上記中心高出力電極および上記中心高容量電極が、それぞれ高出力機能および高容量機能を有することができる。このため、所望の高出力電極、高容量電極を得ることが出来る。
本態様に用いられる上記活物質は、上記中心高出力電極および上記中心高容量電極が(a)正極の場合には、正極活物質であり、上記中心高出力電極および上記中心高容量電極が(b)負極の場合には、負極活物質である。
本態様に用いられる上記活物質は、上記中心高出力電極および上記中心高容量電極が(a)正極の場合には、正極活物質であり、上記中心高出力電極および上記中心高容量電極が(b)負極の場合には、負極活物質である。
(a)正極の場合
上記中心高出力電極に用いられる正極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出することができ、負荷特性の良い活物質を含み、所望の高出力電極が得られるものであれば特に限定されるものではない。このような正極活物質としては、例えば、LiMn2O4等を挙げることができる。
上記中心高出力電極に用いられる正極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出することができ、負荷特性の良い活物質を含み、所望の高出力電極が得られるものであれば特に限定されるものではない。このような正極活物質としては、例えば、LiMn2O4等を挙げることができる。
また、上記中心高容量電極に用いられる正極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出することができ、容量の大きな活物質を含み、所望の高容量電極が得られるものであれば特に限定されるものではない。このような正極活物質としては、例えば、LiCoO2、LiNiO2等の遷移金属酸化物を挙げることができる。
(b)負極の場合
上記中心高出力電極に用いられる負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出することができ、負荷特性の良い活物質を含み、所望の高出力電極が得られるものであれば特に限定されるものではない。このような負極活物質としては、例えば、グラファイト、チタン酸リチウム、遷移金属窒化物等を挙げることができる。
上記中心高出力電極に用いられる負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出することができ、負荷特性の良い活物質を含み、所望の高出力電極が得られるものであれば特に限定されるものではない。このような負極活物質としては、例えば、グラファイト、チタン酸リチウム、遷移金属窒化物等を挙げることができる。
また、上記中心高容量電極に用いられる負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出することができ、容量の大きな活物質を含み、所望の高容量電極が得られるものであれば特に限定されるものではない。このような負極活物質としては、例えば、Si、Sn、合金等を挙げることができる。
(2)第2態様
本態様の中心高出力電極および中心高容量電極は、上記中心電極体に用いられ、同じ極性を持ち、少なくとも活物質を含有するものであり、上記中心高出力電極の活物質平均粒子径が、上記中心高容量電極の活物質平均粒子径よりも小さいことを特徴とするものである。
本態様の中心高出力電極および中心高容量電極は、上記中心電極体に用いられ、同じ極性を持ち、少なくとも活物質を含有するものであり、上記中心高出力電極の活物質平均粒子径が、上記中心高容量電極の活物質平均粒子径よりも小さいことを特徴とするものである。
本態様においては、上記中心高出力電極の活物質平均粒子径が、上記中心高容量電極の活物質平均粒子径よりも小さいことにより、粒子中心までのLiイオンの拡散距離が短くなり、高出力電極として機能する。一方、粒子径が大きいと粒子一つの体積が大きくなり、多くのLiを出し入れでき、高容量電極として機能する。このため、上記中心電極体中の上記中心高出力電極および上記中心高容量電極が、それぞれ高出力機能および高容量機能を有することができ、所望の高出力電極、高容量電極を得ることが出来る。
また、上記中心高出力電極の活物質平均粒子径と上記中心高容量電極の活物質平均粒子径との比(中心高出力電極の活物質平均粒子径/中心高容量電極の活物質平均粒子径)が例えば(中心高出力電極の活物質平均粒子径/中心高容量電極の活物質平均粒子径)=1〜10−4の範囲内、中でも(中心高出力電極の活物質平均粒子径/中心高容量電極の活物質平均粒子径)=1〜10−3の範囲内、特に(中心高出力電極の活物質平均粒子径/中心高容量電極の活物質平均粒子径)=1〜10−2の範囲内であることが好ましい。
(3)第3態様
本態様の中心高出力電極および中心高容量電極は、上記中心電極体に用いられ、同じ極性を持ち、少なくとも活物質を含有するものであり、上記中心高出力電極の膜厚が上記中心高容量電極の膜厚よりも小さいことを特徴とするものである。
本態様の中心高出力電極および中心高容量電極は、上記中心電極体に用いられ、同じ極性を持ち、少なくとも活物質を含有するものであり、上記中心高出力電極の膜厚が上記中心高容量電極の膜厚よりも小さいことを特徴とするものである。
本態様においては、上記中心高出力電極の膜厚が、上記中心高容量電極の膜厚よりも小さいことにより、電極の抵抗が小さくなり、高出力電極として機能する。一方、上記中心高容量電極は、その膜厚を大きくすることにより、正極活物質の含有量が増加し、高容量電極として機能する。このため、上記中心電極体中の上記中心高出力電極および上記中心高容量電極が、それぞれ高出力機能および高容量機能を有することができ、所望の高出力電極、高容量電極を得ることが出来る。
また、上記中心高出力電極の膜厚と上記中心高容量電極の膜厚との比(中心高出力電極の膜厚/中心高容量電極の膜厚)が例えば(中心高出力電極の膜厚/中心高容量電極の膜厚)=1〜10−3の範囲内、中でも(中心高出力電極の膜厚/中心高容量電極の膜厚)=1〜10−2の範囲内、特に(中心高出力電極の膜厚/中心高容量電極の膜厚)=1〜10−1の範囲内であることが好ましい。
(4)その他
上記中心高出力電極および上記中心高容量電極は、導電化材及び結着材を含有してもよい。上記導電化材としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック等を挙げることができる。また、上記結着材としては、一般的なリチウム二次電池に用いられるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、ポリビニデンフルオライド(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)等のフッ素系樹脂等を挙げることができる。中でも本発明においては、ポリビニデンフルオライド(PVDF)が好ましい。
上記中心高出力電極および上記中心高容量電極は、導電化材及び結着材を含有してもよい。上記導電化材としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック等を挙げることができる。また、上記結着材としては、一般的なリチウム二次電池に用いられるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、ポリビニデンフルオライド(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)等のフッ素系樹脂等を挙げることができる。中でも本発明においては、ポリビニデンフルオライド(PVDF)が好ましい。
本発明においては、上述した第1態様、第2態様、第3態様に記載した方法により、上記中心高出力電極および上記中心高容量電極が、それぞれ高出力機能および高容量機能を有することができ、所望の高出力電極、高容量電極を得ることができる。さらに、本発明においては、上述した第1態様、第2態様、第3態様に記載した方法から、所望の方法を選択して複数組み合わせるとこにより、上記中心高出力電極および上記中心高容量電極に、それぞれ高出力機能および高容量機能を付与して、所望の高出力電極、高容量電極を得ることもできる。
2.空孔を有する集電体
次に、上記空孔を有する集電体について説明する。上記空孔を有する集電体は、上記中心高出力電極と上記中心高容量電極とによって挟持され、Li(リチウム)イオンの移動が可能な空孔を有するものである。
次に、上記空孔を有する集電体について説明する。上記空孔を有する集電体は、上記中心高出力電極と上記中心高容量電極とによって挟持され、Li(リチウム)イオンの移動が可能な空孔を有するものである。
本発明において、上記Li(リチウム)イオンの移動が可能な空孔とは、上記集電体に形成され、集電体の上記中心高出力電極側表面から上記中心高容量電極側表面までを連通させることができ、後述する電解質等を含有するなどしてリチウムイオンの移動を可能とすることができるものである。
本発明においては、上記中心高出力電極と上記中心高容量電極とが上記空孔により連通している。上記空孔にリチウムイオンの移動を可能とする電解質を含有したり、上記空孔を有する集電体内で、電解質を含有させた上記中心高出力電極と上記中心高容量電極とが直接接触したりすること等により、上記電解質を通ってリチウムイオンが伝導していく。これにより、高出力時に高出力電極からリチウムイオンが、高容量電極に移動することができるので、高容量電極の利用率が高くなり、高出力時の容量が高出力電極の容量に制限されず、高容量化することができる。
上記空孔としては、例えば、所定の形状を持つ細孔からなり、集電体内部の多数の上記細孔間が連通しており、さらに、集電体内部の上記細孔が集電体表面と連通しているものが挙げられる。また、所定の形状を持ち、集電体表面の上記中心高出力電極側から上記中心高容量電極側まで一つの孔により貫通させた貫通孔等を挙げることができる。また、上記細孔、上記貫通孔等の異なる形状を持つ空孔を組み合わせたものであっても良い。
上記細孔のより具体的な形状としては、集電体表面の上記中心高出力電極側から上記中心高容量電極側までを連通させ、上記空孔内に電解質等を含有するなどしてリチウムイオンの移動を可能とすることができるものであれば特に限定されるものではない。例えば、球状、円柱状、楕円柱状、角柱状等を挙げることができる。
上記細孔の大きさとしては、集電体表面の上記中心高出力電極側から上記中心高容量電極側までを連通させ、上記空孔内に電解質等を含有するなどしてリチウムイオンの移動を可能とすることができるものであればよく、細孔の形状等により異なるものであり、特に限定されるものではない。
また、本発明において、上記細孔の上記集電体中の空孔率としては、細孔の形状等により異なるものであり、所望の高出力、かつ高容量なリチウム二次電池が得られるものであれば特に限定されるものではない。
なお、本発明において、上記細孔の上記集電体中の空孔率は水銀圧入方式に基づいて測定された値等を用いることができる。
また、上記貫通孔のより具体的な形状としては、集電体表面の上記中心高出力電極側から上記中心高容量電極側までを連通させ、上記空孔内に電解質等を含有するなどしてリチウムイオンの移動を可能とすることができるものであれば特に限定されるものではない。例えば、円柱状、角柱状、楕円柱状等を挙げることができる。
また、上記貫通孔の大きさとしては、集電体表面の上記中心高出力電極側から上記中心高容量電極側までを連通させ、上記空孔内に電解質等を含有するなどしてリチウムイオンの移動が可能とすることができるものであればよく、貫通孔の形状等により異なるものであり、特に限定されるものではない。
また、本発明において、上記貫通孔の上記集電体中の体積率としては、貫通孔の形状等により異なるものであり、所望の高出力、かつ高容量なリチウム二次電池が得られるものであれば特に限定されるものではない。
なお、本発明において、上記貫通孔の上記集電体中の体積率はバブルポイント法に基づいて測定された値等を用いることができる。
また、本発明においては、上述したように上記空孔を有する集電体内で、上記中心高出力電極と上記中心高容量電極とが直接接触していてもよく、上記空孔を有する集電体内で、上記中心高出力電極と上記中心高容量電極との間に隙間があって、この隙間に電解質が充填されていてもよい。
上記集電体は、正極の集電をする場合、正極集電体であり、負極の集電をする場合、負極集電体である。
上記正極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、アルミニウム、SUS、ニッケル、鉄およびチタン等を挙げることができ、中でもアルミニウムが好ましい。
また、上記負極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば銅、ステンレス、ニッケル等を挙げることができ、中でも銅が好ましい。
さらに、上記正極集電体および上記負極集電体は、緻密金属集電体であっても良く、メッシュ状等の多孔質金属集電体であっても良い。
上記正極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、アルミニウム、SUS、ニッケル、鉄およびチタン等を挙げることができ、中でもアルミニウムが好ましい。
また、上記負極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば銅、ステンレス、ニッケル等を挙げることができ、中でも銅が好ましい。
さらに、上記正極集電体および上記負極集電体は、緻密金属集電体であっても良く、メッシュ状等の多孔質金属集電体であっても良い。
B.側部電極体
次に、本発明に用いられる側部電極体について説明する。本発明に用いられる側部電極体は、高出力機能を有する側部高出力電極(以下、第2側部高出力電極と称する場合がある)と、高容量機能を有する側部高容量電極(以下、第2側部高容量電極と称する場合がある)と、上記側部高出力電極と上記側部高容量電極とにより挟持された空孔を有する集電体と、からなるものである。
次に、本発明に用いられる側部電極体について説明する。本発明に用いられる側部電極体は、高出力機能を有する側部高出力電極(以下、第2側部高出力電極と称する場合がある)と、高容量機能を有する側部高容量電極(以下、第2側部高容量電極と称する場合がある)と、上記側部高出力電極と上記側部高容量電極とにより挟持された空孔を有する集電体と、からなるものである。
上記側部電極体は、高出力電極と高容量電極とを有することにより、高出力時には、高出力電極が充放電を主に行い、高出力時以外には、高容量電極が主となって充放電を行うため、高容量、高出力を両立させることが出来る。さらに、集電体に空孔を有することにより、高容量電極の利用率が高くなり、高出力時の容量が高出力電極の容量に制限されず、高容量化できる。
本発明においては、上述した図1に例示したように、通常、上記中心電極体4の両側に、セパレータ5が配置され、上記中心高出力電極1側のセパレータ5の外側に、上記中心高出力電極1と異なる極性を持ち高出力機能を有する側部高出力電極6が設置され、上記中心高容量電極2側のセパレータ5の外側に、上記中心高容量電極2と異なる極性を持ち高容量機能を有する側部高容量電極7が設置されている。
さらに、本発明においては、上述した図1に例示したように、通常、上記側部高出力電極6と、上記側部高出力電極6の外側に配置された空孔を有する集電体3と、さらに上記集電体3の外側に配置された第2側部高容量電極8と、からなる側部電極体10と、上記側部高容量電極7と、上記側部高容量電極7の外側に配置された空孔を有する集電体3と、さらに上記集電体3の外側に配置された第2側部高出力電極9と、からなる側部電極体10と、を有する。
さらに、本発明においては、上述した図1に例示したように、通常、上記側部高出力電極6と、上記側部高出力電極6の外側に配置された空孔を有する集電体3と、さらに上記集電体3の外側に配置された第2側部高容量電極8と、からなる側部電極体10と、上記側部高容量電極7と、上記側部高容量電極7の外側に配置された空孔を有する集電体3と、さらに上記集電体3の外側に配置された第2側部高出力電極9と、からなる側部電極体10と、を有する。
本発明に用いられる側部高出力電極および側部高容量電極は、上述した「A.中心電極体 1.中心高出力電極および中心高容量電極」に記載したものと同様であるので、ここでの記載は省略する。
また、上記空孔を有する集電体についても、上述した「A.中心電極体 2.空孔を有する集電体」に記載したものと同様であるので、ここでの記載は省略する。
また、上記空孔を有する集電体についても、上述した「A.中心電極体 2.空孔を有する集電体」に記載したものと同様であるので、ここでの記載は省略する。
C.セパレータ
次に、本発明に用いられるセパレータについて説明する。本発明に用いられるセパレータは、上述したように異なる極性を持つ電極の間に設置され、後述する電解質を保持する機能を有するものである。
上記セパレータの材料としては、特に限定されるものではないが、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロースおよびポリアミド等の樹脂を挙げることができ、中でもポリプロピレンが好ましい。また、上記セパレータは、単層構造であっても良く、複層構造であっても良い。複層構造のセパレータとしては、例えばPE/PPの2層構造のセパレータ、PP/PE/PPの3層構造のセパレータ等を挙げることができる。さらに、本発明においては、上記セパレータが、多孔膜、樹脂不織布、ガラス繊維不織布等の不織布等であっても良い。中でも多孔膜が好ましい。
次に、本発明に用いられるセパレータについて説明する。本発明に用いられるセパレータは、上述したように異なる極性を持つ電極の間に設置され、後述する電解質を保持する機能を有するものである。
上記セパレータの材料としては、特に限定されるものではないが、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロースおよびポリアミド等の樹脂を挙げることができ、中でもポリプロピレンが好ましい。また、上記セパレータは、単層構造であっても良く、複層構造であっても良い。複層構造のセパレータとしては、例えばPE/PPの2層構造のセパレータ、PP/PE/PPの3層構造のセパレータ等を挙げることができる。さらに、本発明においては、上記セパレータが、多孔膜、樹脂不織布、ガラス繊維不織布等の不織布等であっても良い。中でも多孔膜が好ましい。
D.その他
本発明においては、上述した電極体中の電極および集電体内、さらにセパレータ内に、通常、リチウム塩を含有する電解質を有する。
上記電解質は、具体的には、液状であっても良く、ゲル状であっても良く、固体状であっても良いが、液状であることが好ましい。中でも非水電解液であることが好ましい。リチウムイオン伝導性が、より良好となるからである。上記非水電解液は、通常、リチウム塩および非水溶媒を有する。上記リチウム塩としては、一般的なリチウム二次電池に用いられるリチウム塩であれば特に限定されるものではないが、例えばLiPF6、LiBF4、LiN(CF3SO2)2、LiCF3SO3、LiC4F9SO3、LiC(CF3SO2)3およびLiClO4等を挙げることができる。一方、上記非水溶媒としては、上記リチウム塩を溶解できるものであれば特に限定されるものではないが、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、アセトニトリル、プロピオニトリル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ニトロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。本発明においては、これらの非水溶媒を一種のみ用いても良く、二種以上を混合して用いても良い。また、上記非水電解液として、常温溶融塩を用いることもできる。
本発明においては、上述した電極体中の電極および集電体内、さらにセパレータ内に、通常、リチウム塩を含有する電解質を有する。
上記電解質は、具体的には、液状であっても良く、ゲル状であっても良く、固体状であっても良いが、液状であることが好ましい。中でも非水電解液であることが好ましい。リチウムイオン伝導性が、より良好となるからである。上記非水電解液は、通常、リチウム塩および非水溶媒を有する。上記リチウム塩としては、一般的なリチウム二次電池に用いられるリチウム塩であれば特に限定されるものではないが、例えばLiPF6、LiBF4、LiN(CF3SO2)2、LiCF3SO3、LiC4F9SO3、LiC(CF3SO2)3およびLiClO4等を挙げることができる。一方、上記非水溶媒としては、上記リチウム塩を溶解できるものであれば特に限定されるものではないが、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、アセトニトリル、プロピオニトリル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ニトロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。本発明においては、これらの非水溶媒を一種のみ用いても良く、二種以上を混合して用いても良い。また、上記非水電解液として、常温溶融塩を用いることもできる。
本発明のリチウム二次電池は、上述したような中心電極体を少なくとも有し、通常、上述したように、上記中心電極体、上記側部電極体等が複数積層したものである。このような構造は、例えば、図3で例示されるように、中心電極体4の両側に、セパレータ5が配置され、中心高出力電極1側のセパレータ5の外側に、中心高出力電極1と異なる極性を持ち高出力機能を有する側部高出力電極6が設置され、中心高容量電極2側のセパレータ5の外側に、中心高容量電極2と異なる極性を持ち高容量機能を有する側部高容量電極7が設置され、さらに側部高出力電極6の外側に集電体3が設置された素電池11を積層することにより得ることができる。
また、巻回することにより、上述したような、上記中心電極体、上記側部電極体等が複数積層した構造を得ることができる。この場合には、例えば、図4に例示されるように、中心電極体4と、側部電極体10とによりセパレータ5が挟持され、さらに中心電極体4の外側にセパレータ5が設置された素電池12を複数回巻回することにより得ることができる。
また、巻回することにより、上述したような、上記中心電極体、上記側部電極体等が複数積層した構造を得ることができる。この場合には、例えば、図4に例示されるように、中心電極体4と、側部電極体10とによりセパレータ5が挟持され、さらに中心電極体4の外側にセパレータ5が設置された素電池12を複数回巻回することにより得ることができる。
本発明のリチウム二次電池の製造方法としては、所望の高出力であり、かつ高容量なリチウム二次電池を得ることができるものであれば、特に限定されるものではない。例えば、空孔を有する金属メッシュ上の一方に高出力正極活物質を有するスラリーを塗布して高出力正極とし、上記金属メッシュ上のもう一方に高容量正極活物質を有するスラリーを塗布して高容量正極として乾燥させ、正極を得る。次に、空孔を有する金属メッシュ上の一方に負極活物質を有するスラリーを厚く塗布して高容量負極とし、上記金属メッシュのもう一方に負極活物質を有するスラリーを薄く塗布して高出力負極として、乾燥させ、負極を得る。上記正極と上記負極とにより、セパレータを高容量正極と高容量負極が対向するように挟持して得られた素電池を複数回巻回することにより、リチウム二次電池を得る方法等を挙げることができる。
また、本発明のリチウム二次電池は、例えば積層した場合等には、通常、図3で例示されるようなリチウム二次電池を電池ケースに挿入し、その周囲を封口して作製される。上記電池ケースとしては、一般的には、金属製のものが用いられ、例えばステンレス製のもの等が挙げられる。また、本発明に用いられる電池ケースの形状としては、上述したセパレータ、正極層、負極層等を収納できるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、円筒型、角型、コイン型、ラミネート型等を挙げることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例]
(正極作製)
高出力正極活物質としてLiMn2O4を用い、高容量正極活物質としてLiCoO2を用いた。まず、正極活物質LiMn2O4を導電材であるカーボンブラックと混合し、ポリビニデンフルオライド(PVDF)を溶解したN−メチル−2―ピロリドン(NMP)を加えスラリーとした。このスラリーを、集電体である空孔を有するAlメッシュに塗布した。次に、同様の方法で作製したLiCoO2をAlメッシュの反対側に塗布した。その後、乾燥することで正極を作製した。得られた高出力正極の厚さは、1μm、高容量正極の厚さは10μmとなった。
(正極作製)
高出力正極活物質としてLiMn2O4を用い、高容量正極活物質としてLiCoO2を用いた。まず、正極活物質LiMn2O4を導電材であるカーボンブラックと混合し、ポリビニデンフルオライド(PVDF)を溶解したN−メチル−2―ピロリドン(NMP)を加えスラリーとした。このスラリーを、集電体である空孔を有するAlメッシュに塗布した。次に、同様の方法で作製したLiCoO2をAlメッシュの反対側に塗布した。その後、乾燥することで正極を作製した。得られた高出力正極の厚さは、1μm、高容量正極の厚さは10μmとなった。
(負極作製)
負極活物質であるグラファイトを、結着材を分散させた水と混合し、スラリーとした。このスラリーを、集電体である空孔を有する銅メッシュ上に塗布した。膜厚は、高容量正極と対向する面を厚く塗布し、高出力正極と対抗する面を薄く塗布した。その後、乾燥することで負極を作製した。得られた高出力負極の厚さは、1μm、高容量負極の厚さは10μmとなった。
負極活物質であるグラファイトを、結着材を分散させた水と混合し、スラリーとした。このスラリーを、集電体である空孔を有する銅メッシュ上に塗布した。膜厚は、高容量正極と対向する面を厚く塗布し、高出力正極と対抗する面を薄く塗布した。その後、乾燥することで負極を作製した。得られた高出力負極の厚さは、1μm、高容量負極の厚さは10μmとなった。
(電池作製)
電極として、上記正極および上記負極を用い、上記正極と上記負極とにより、ポリプロピレン(PP)製多孔質セパレータを高容量正極と高容量負極が対向するように挟持して素電池を得た。得られた素電池を複数回巻回することにより、巻きセルタイプの電池を得た。電解液にはEC(エチレンカーボネート)、DMC(ジメチルカーボネート)を体積比率3:7で混合したものに、支持塩として六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を濃度1mol/Lで溶解させたものを用いた。
電極として、上記正極および上記負極を用い、上記正極と上記負極とにより、ポリプロピレン(PP)製多孔質セパレータを高容量正極と高容量負極が対向するように挟持して素電池を得た。得られた素電池を複数回巻回することにより、巻きセルタイプの電池を得た。電解液にはEC(エチレンカーボネート)、DMC(ジメチルカーボネート)を体積比率3:7で混合したものに、支持塩として六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を濃度1mol/Lで溶解させたものを用いた。
[比較例]
正極集電体として、空孔を有するAlメッシュの代わりに空孔を有しないAl箔を用い、負極集電体として、空孔を有する銅メッシュの代わりに空孔を有しない銅箔を用いたい外は実施例と同様にして、巻きセルタイプの電池を得た。
正極集電体として、空孔を有するAlメッシュの代わりに空孔を有しないAl箔を用い、負極集電体として、空孔を有する銅メッシュの代わりに空孔を有しない銅箔を用いたい外は実施例と同様にして、巻きセルタイプの電池を得た。
[評価]
(放電容量測定)
実施例および比較例で得られた電池を用いて、充電を1Cで行った後、10Cで放電を行い、放電容量測定を行った。結果を表1に示す。
(放電容量測定)
実施例および比較例で得られた電池を用いて、充電を1Cで行った後、10Cで放電を行い、放電容量測定を行った。結果を表1に示す。
このように、放電を10Cで行った際の放電容量は、比較例に比べて実施例の方が大きかった。
以上の結果から、実施例で得られた電池は、空孔を有する集電体を用いることにより、より高出力であり、かつ高容量なリチウム二次電池を得ることができた。
1 … 中心高出力電極
2 … 中心高容量電極
3 … 空孔を有する集電体
4 … 中心電極体
5 … セパレータ
6 … 側部高出力電極
7 … 側部高容量電極
8 … 第2側部高容量電極
9 … 第2側部高出力電極
10 … 側部電極体
11 … 素電池
12 … 素電池
2 … 中心高容量電極
3 … 空孔を有する集電体
4 … 中心電極体
5 … セパレータ
6 … 側部高出力電極
7 … 側部高容量電極
8 … 第2側部高容量電極
9 … 第2側部高出力電極
10 … 側部電極体
11 … 素電池
12 … 素電池
Claims (6)
- 高出力機能を有する中心高出力電極と、高容量機能を有する中心高容量電極と、前記中心高出力電極と前記中心高容量電極とにより挟持された空孔を有する集電体と、からなる中心電極体を有することを特徴とするリチウム二次電池。
- 前記中心電極体の両側に、セパレータが配置され、前記中心高出力電極側のセパレータの外側に、前記中心高出力電極と異なる極性を持ち高出力機能を有する側部高出力電極が設置され、前記中心高容量電極側のセパレータの外側に、前記中心高容量電極と異なる極性を持ち高容量機能を有する側部高容量電極が設置されていることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池。
- 前記側部高出力電極と、前記側部高出力電極の外側に配置された空孔を有する集電体と、さらに前記集電体の外側に配置された第2側部高容量電極と、からなる側部電極体と、前記側部高容量電極と、前記側部高容量電極の外側に配置された空孔を有する集電体と、さらに前記集電体の外側に配置された第2側部高出力電極と、からなる側部電極体と、を有することを特徴とする請求項2に記載のリチウム二次電池。
- 前記高出力電極が負荷特性の良い活物質を含み、前記高容量電極が容量の大きな活物質を含むことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のリチウム二次電池。
- 前記高出力電極の活物質平均粒子径が、前記高容量電極の活物質平均粒子径よりも小さいことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のリチウム二次電池。
- 前記高出力電極の膜厚が前記高容量電極の膜厚よりも小さいことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のリチウム二次電池。
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- 2007-07-25 JP JP2007193226A patent/JP2009032444A/ja active Pending
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