JP2009028821A - ナット着脱装置 - Google Patents

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寿文 松本
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Abstract

【課題】 ナットの取付け作業や取外し作業を行う際、作業者にかかる作業負荷を軽減することができるナット着脱装置を提供する。
【解決手段】 複数のボルト104およびナット102により締付けられる筐体103の外壁に沿って延びるレール部2に沿って移動可能に構成された転動部3と、ナット102が嵌め込まれ、ナット102を回転させるソケット部4と、転動部3とソケット部4との間を繋ぐとともに、4ソケット部をナット102に対して接近離間可能に支持するリンク部5と、が設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、大型のナット、例えば蒸気タービンなどのタービン車室の締付け用ナットの着脱に用いて好適なナット着脱装置に関する。
通常、高圧タービン車室は、高圧タービン車室上半部、および下半部とから構成され、上半部の水平フランジ部および下半部の水平フランジ部に配置された締付け用の袋ナットおよび両ナットボルトにより締付けられている。この締付け用の袋ナットおよび両ナットボルトの着脱作業は、作業者が手作業で袋ナットを回すことにより行われていた。
具体的には、袋ナットを取外す際、最初にテンショナーにより上側の袋ナットが緩められ、両ナットボルトが重力でわずかに下方に下がることを利用して、下側の袋ナットが両ナットボルトから外されている。その後、クレーンなどを用いて両ナットボルトが上方に抜かれている。
上述の下側袋ナットは、焼き付き防止剤等により高圧タービン車室下半部等と固着しているため、下側袋ナットを取り外す際には、大きなトルクが必要な必要であり、大きなスパナが用いられていた。
しかしながら、下側袋ナットの緩め、および取外し作業は、仮設足場の上で行われることが多く、さらに、下側袋ナットの周囲には多くの配管が接近して配置されているとともに、高圧タービン車室上半部の分解作業を行うための仮設足場が組まれているため、作業スペースが狭くなるとともに足場が悪いため、作業者に過度の負荷を強いることになっていた。
さらに、上述の袋ナットの重量は約10kgから数十kg程度であり、この袋ナットが一つの車室に100個前後取り付けられているため、手作業によりこの袋ナットを緩めて取外し作業を行うことは、作業者に重い負荷となっていた。
上述のような作業者の負荷軽減を図るため、タービン車室の袋ナットの着脱を行う種々のナット着脱装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
上述のナット着脱装置においては、袋ナットを回転させるソケットを、姿勢を保ったままボルトの軸線に沿って移動させる必要がある。このようなソケットの移動を可能とする支持機構としては、平行リンク機構が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2001−96430号公報 特開昭62−48233号公報
しかしながら、特許文献1に記載のナット着脱装置では、作業スペースが限られた場所での使用は難しいという問題があった。具体的には、ナット着脱装置が大きく、ナット着脱装置を作業スペースが限られた袋ナットの近傍領域に設置することが困難であることから、ナット着脱装置の使用が難しく、袋ナットの緩め作業、および取外し作業が難しいという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、ナットの取付け作業や取外し作業を行う際、作業者にかかる作業負荷を軽減することができるナット着脱装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明のナット着脱装置は、複数のボルトおよびナットにより締付けられる筐体の外壁に沿って延びるレール部に沿って移動可能に構成された転動部と、前記ナットが嵌め込まれ、前記ナットを回転させるソケット部と、前記転動部と前記ソケット部との間を繋ぐとともに、前記ソケット部を前記ナットに対して接近離間可能に支持するリンク部と、が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、ソケット部によりナットを回転させるため、作業者自身がナットを回転させる必要がなく、ナットの取付け作業や取り外し作業の際の作業負荷を軽減することができる。特に、狭隘な場所に設置されたナットを取り付けおよび取り外しする際であっても、ソケット部によりナットを回転させることにより、作業者は無理な姿勢でナットを回転させる必要がなく、作業負荷を軽減することができる。
ナットの重量は、ソケット部からリンク部およびレール部を介して筐体により支持されるため、作業者自身が取り外されたナットの重量を支持する必要がなくなり、作業負荷を軽減することができる。特に、ナットを取り外す場合には、ナットが取り外された瞬間にナットの重量を支える必要があり、これを作業者が支えるとすると作業者にかかる負荷が過大になり、安全にナットを支持することは困難であるが、ソケット部からリンク部およびレール部を介して筐体によりこの荷重を支持することとしため、瞬間的にかかるナットの重量を安全に支持することができる。
上記発明においては、前記リンク部には、前記ソケット部を前記ボルトの軸線方向に沿う方向に平行移動させる第1平行リンク部と、前記ソケット部を前記軸線方向と交差する方向に平行移動させる第2平行リンク部と、前記第1平行リンク部および前記第2平行リンク部が取り付けられる接続部と、が設けられていることが望ましい。
本発明によれば、第1平行リンク部、第2平行リンク部および接続部により、ボルトおよびナットに対するソケット部の相対的な姿勢を一定に保ちつつ、例えばソケット部の姿勢を略水平な状態に保ちつつ、ソケット部を上述の軸線方向に沿って平行移動させることができる。さらに、ソケット部にナットを載せた状態で、ソケット部を筐体に接近または離間させることができるため、ナットの取付け、および取り外し作業を容易にすることができる。
上記発明においては、前記第1平行リンク部は、前記接続部に取り付けられ、前記軸線方向に対して交差する方向に並んで延びる主リンク部と、副リンク部とを有し、前記接続部には、前記ソケット部を前記ナットに向けて付勢する付勢部が設けられていることが望ましい。
本発明によれば、付勢部によりソケット部がナットに向けて付勢されるため、作業者はソケット部を支持する必要がなく、付勢部がない場合と比較して、軽い力でソケット部の位置を動かすことができる。さらに、作業者が軽い力でソケット部をナットに押し付けることで、ソケット部とナットとの嵌め合い状態を維持することができる。
上記発明においては、前記接続部には、前記ナットが載せられたことにより、下方に移動した前記ソケット部を支持する弾性支持部が設けられていることが望ましい。
本発明によれば、ナットの重量によりソケット部が下方に移動して場合に、弾性支持部によりナットの重量を支持することができる。
例えば、ナットがボルトから外れた途端に、ナットの重量がソケット部に負荷され、ソケット部が下方に移動しても弾性支持部に支持される。さらに、弾性支持部は弾性を有するため、ソケット部が勢いをつけて下方に移動しても、弾性支持部に勢いが吸収される。
上記発明においては、前記副リンク部には、前記副リンク部の長さを調節する調節部が設けられていることが望ましい。
本発明によれば、調節部により副リンク部の長さを調節することにより、ソケット部の姿勢を調節することができ、ナットが安定してソケット部に載せられた状態に保つことができる。
上記発明においては、前記ソケット部には、前記ソケット部と嵌めあわされた一のナットと別の他のナットと接触し、前記一のナットを回転させた際に、前記ソケット部に働く反力を受ける反力受け部が設けられていることが望ましい。
本発明によれば、一のナットを回転させた際にソケット部が受ける反力を、他のナットに接触する反力受け部により受けることができる。そのため、上述の反力によるソケット部の回転が防止でき、作業者の身体の一部がナット装着装置とナット等との間に挟み込まれることがない。
上記発明においては、前記ソケット部は、嵌め合わされた前記ナットを取り外し回転方向および取り付け回転方向に回転可能に構成され、前記ソケット部における前記ナットの取り外し回転方向の回転速度が、取り付け回転方向の回転速度より速いことが望ましい。
本発明によれば、嵌め合わされたナットを取り外し回転方向および取り付け回転方向の両方向に回転可能とすることで、ナットを取り外す場合、または、取り付ける場合に発生するナットとボルトの噛みこみ、または、かじりを防止することができる。
ナットの取り外し回転方向の回転速度を、取り付け回転方向の回転速度より速くすることにより、ナットの取り外しに要する時間を短縮することができる。また、取付け回転方向の回転速度が、取り外し回転方向の回転速度より遅くすることにより、ソケット部にナットを嵌め合わせる際に、ソケット部を取り外し回転方向に回転させることにより嵌め合わせが容易となる。
本発明のナット着脱装置によれば、ソケット部によりナットを回転させるとともに、ナットの重量はソケット部からリンク部およびレール部を介して筐体により支持されるため、ナットの取付け作業や、取外し作業を行う際の作業者にかかる作業負荷を軽減することができるという効果を奏する。
この発明の一実施形態に係るナット着脱装置について、図1から図8を参照して説明する。
図1および図2は、本実施形態に係るナット着脱装置が用いられる車室の構成を説明する概略図である。
本実施形態のナット着脱装置1は、図1および図2に示す蒸気タービンにおける高中車室101の上半部101Uおよび下半部(筐体)101Lを締付けに用いられる袋ナット(ナット)102の取付けおよび取り外しに用いられる装置である。
上半部101Uおよび下半部101Lは高中車室101を構成する筐体であって、それぞれ高中車室101の上側を構成する筐体、および下側を構成する筐体であって、略水平方向に延びる割り面によって分割されているものである。
上半部101Uおよび下半部101Lには上述の割り面に沿って外側に延び、上半部101Uおよび下半部101Lの締め付けに用いられるフランジ部103が形成されている。フランジ部103には、締付けに用いられる両ナットボルト(ボルト)104が挿通される貫通孔105が略垂直方向に延びるように形成されている。さらに、フランジ部103の端部には、上半部101Uまたは下半部101Lを吊り上げる際に用いられる吊り上げ用ボス106が設けられている。
図3は、本実施形態に係るナット着脱装置の概略を説明する正面視図である。図4は、図3のナット着脱装置の概略を説明する側面視図である。
ナット着脱装置1は、高中車室101における下半部101Lのフランジ部103に配置された袋ナット102の取り外し、および取り付けを行うものである。
ナット着脱装置1には、図3および図4に示すように、レール部2と、転動部3と、ソケット部4と、リンク部5とが設けられている。
図5は、図3のレール部と下半部101Lとの位置関係を示す概略図である。
レール部2は、転動部3とともにソケット部4を袋ナット102まで移動させるものである。レール部2には、図3および図4に示すように、レール本体11と、レール取り付け部12とが設けられている。
レール本体11は、転動部3と組み合わされる部材であって。図5に示すように、下半部101Lのフランジ部103における外周面に沿って延びる部材である。言い換えると、フランジ部103に配置された袋ナット102、またはフランジ部103に形成された貫通孔105の列に沿って延びる部材である。レール本体11としては、転動部3やソケット部4等、および、袋ナット102を支持できる剛性を有するものであって、レール部2の設置時における持ち運びやハンドリングを容易にするため、軽量であるものが好ましい。例えば、JIS(日本工業規格)の規格品である溝形鋼などを例示することができる。
レール取り付け部12はレール本体11を下半部101L、具体的には、下半部101Lの吊り上げ用ボス106に取り付ける部材である。レール取り付け部12には、図3に示すように、吊り上げ用ボス106を上下から挟み込む第1取り付け部13および第2取り付け部14が設けられている。
第1取り付け部13は、吊り上げ用ボス106の上側に配置される棒状の部材であって、両端部が下に向かって延びる略U字状に形成された部材である。第1取り付け部13は、その両端部において第2取り付け部14に係合されている。
第2取り付け部14は、吊り上げ用ボス106の下側に配置され、レール本体11に固定される部材である。第2取り付け部14には、左右方向(図3の左右方向)に延びて、第1取り付け部13と係合される鍔部15と、図4に示すように、レール本体11に固定される固定部16とが設けられている。
レール部2は、例えば、高中車室101の上半部101Uに関する作業を行うためのグレーチング足場を取り付ける前に、クレーンなどの搬送機器により下半部101Lの吊り上げ用ボス106に取り付けられる。
転動部3は、図3に示すように、レール部2上を移動して、ソケット部4を袋ナット102の位置に移動させるものである。
転動部3には、転動部本体21と、走行用ローラ22とが設けられている。転動部本体21は、走行用ローラ22を支持するとともに、リンク部5が取り付けられるものである。走行用ローラ22は、レール本体11の上端面を走行するローラであって、転動部本体21の上部に回転可能に支持されたものである。
リンク部5は、袋ナット102に対する姿勢を一定に保ちつつソケット部4を袋ナット102に接近又は離間させるものである。リンク部5には、図3に示すように、ソケット部4を鉛直軸線方向(図3の上下方向)に交差する水平面上を平行移動させる上部平行リンク部(第2平行リンク部)31と、ソケット部4を両ナットボルト104の軸線方向に沿う方向に平行移動させる下部平行リンク部(第1平行リンク部)41と、上部平行リンク部31および下部平行リンク部41が取り付けられる一対の接続部34と、が設けられている。
上部平行リンク部31には、図3および図4に示すように、回転部32と、4本の上部リンクアーム33と、が設けられている。
回転部32は、上端が転動部3の転動部本体21に取り付けられるとともに、下部側面に上部リンクアーム33が取り付けられる部材である。回転部32には、転動部本体21に対して鉛直軸線(図3の上下方向に延びる軸線)回りに回転可能に支持するベアリング(図示せず)が設けられている。そのため、回転部32より下側の構成要素は、レール部2および転動部3に対して、鉛直軸線回りに回転可能に構成されている。
上部リンクアーム33は、図3および図4に示すように、回転部32から下方に延びる板状の部材である。
上部リンクアーム33の上端には、回転部32と上部リンクアーム33との間に接続軸32a,32bが設けられ、回転部32と上部リンクアーム33とは接続軸32a,32bを介して、接続軸32a,32bを中心として回動可能に接続されている。
上部リンクアーム33の下端には、接続部34と上部リンクアーム33との間に接続軸34a,34bが、接続軸32a,32bに対して略平行に延びて設けられ、接続部34と上部リンクアーム33とは接続軸34a,34bを介して、接続軸34a,34bを中心として回動可能に接続されている。
上部リンクアーム33は2本の上部リンクアーム33a,33bの組が同一の回動面内に配置され、この2本の上部リンクアーム33a,33bの組が、回転部32を挟むように配置されている。言い換えると、回転部32を挟んで配置された一対の上部リンクアーム33a,33bに加えて、他の一対の上部平行リンク33c,33dが並んで配置されている。
このような構成とすることで、上部リンクアーム33の下端は、接続軸32a,32bを中心として、2本の上部リンクアーム33a,33bを含む垂直面(図4における紙面)内で、袋ナット102や両ナットボルト104に対して接近又は離間する方向(図4における左右方向)に回動可能とされる。接続部34は、上部リンクアーム33の下端の回動とともに移動し、袋ナット102や両ナットボルト104に対して略一定の姿勢を保つことができる。
下部平行リンク部41には、主リンクアーム42と、副リンクアーム43と、が設けられている。
主リンクアーム42および副リンクアーム43は、接続部34から下半部101Lに向かって延びる略中央で折れ曲がった一対の板状の部材であり、主リンクアーム42が上方に配置され、副リンクアーム43が主リンクアーム42に対して略平行に、かつ、その下方に配置されている。
主リンクアーム42および副リンクアーム43は、一方の端部が、接続部34の長辺部34Lにおける略中央に回動可能に取り付けられている。他方の端部は、ソケット部4に回動可能に取り付けられている。
主リンクアーム42には、後述するガススプリング44の他方の端部が回動可能に取り付けられている。
このような構成とすることで、主リンクアーム42および副リンクアーム43におけるソケット部4が取り付けられる他方の端部は、袋ナット102や両ナットボルト104に対して接近又は離間する方向(図4における上下方向)に回動可能とされる。ソケット部4は、主リンクアーム42および副リンクアーム43の回動とともに移動し、袋ナット102や両ナットボルト104に対して略一定の姿勢を保つことができる。
接続部34は、上部平行リンク部31が取り付けられるとともに、下部平行リンク部41も取り付けられる一対の板状の部材である。接続部34は、略逆L字状に形成された板状の部材であって、上端の短辺部34Sに上部リンクアーム33が回動可能に取り付けられたものである。接続部34の長辺部34Lにおける略中央には、後述する主リンクアーム42および副リンクアーム43が回動可能に取り付けられている。さらに、接続部34の長辺部34Lにおける下端には、ガススプリング44の一端が回動可能に取り付けられ、コイルバネ46が接続部34に挟まれて配置されている。また、一対の接続部34の下端は、接続軸34cを介して互いに回動可能に接続されている。
上述のように、上部平行リンク31と下部平行リンク41との2組の平行リンクを組合せることにより、ソケット部4が移動可能な任意の位置において、ソケット部の垂直軸と袋ナットの垂直軸は常に平行となり、ソケット部上端は常に水平に維持されている。従って、袋ナット102を着脱するために袋ナットの底部をソケット部に嵌めこむ際、芯ずれや垂直軸方向の不一致に起因するこじれ等の問題が回避でき、容易に挿入が可能である。
ガススプリング(付勢部材)44は、ソケット部4を袋ナット102に向けて、つまり上方に付勢するものである。具体的には、ガススプリング44の一方の端部は、接続部34の下端に設けた接続軸34cに回動可能に取り付けられ、他方の端部が下部平行リンク部41の主リンクアーム42に回動可能に取り付けられたものである。このように配置されたガススプリング44は、主リンクアーム42を上方に付勢することができる。
本実施形態では、ガススプリング44を一対の接続部34および主リンクアーム42の組のそれぞれに配置した例に適用して説明する。
コイルバネ部(弾性支持部)45は、袋ナット102が載せられたこと等により下方に移動したソケット部4を支持するものである。
コイルバネ部45は、一対の接続部34の下端に設けた接続軸34c上の中間に配置され、コイルバネ部45のコイルバネ46は、ソケット部4に向かい、斜め上方に延びている。コイルバネ46は、袋ナット102の全荷重を支持できるように、バネ乗数が選定される。また、コイルバネ46は、袋ナット102が両ナットボルト104から外れる位置で袋ナット102を支え始めることが出来るよう、取り付け高さを調節できる構造となっている。
上述のように、ガススプリング44とコイルバネ部45を組合せることにより、袋ナット102がソケット部4内にない状態、つまり無負荷の状態では、ガススプリング44の伸縮により軽い力でソケット部4の移動が可能となる。また、袋ナット102がボルト104から外れ、袋ナット102の荷重がソケット部4に負荷された場合には、コイルバネ部45が袋ナットの全荷重を支持できるようにコイルバネ46が選定されているため、ガススプリング44の伸縮により、袋ナット102を載せた状態でも軽い力でソケット部4の移動が可能である。
図6は、図3のソケット部の構成を説明する上面視図である。図7は、図6のソケット部の構成を説明するA−A断面視図である。
ソケット部4は、袋ナット102の取り外し、および取り付けを行うものである。ソケット部4は、接続部34から下半部101Lに向かって略水平に延び、下部平行リンク部41により支持されている。
ソケット部4には、図4、図6および図7に示すように、エアーモータ51と、ナットホルダ52と、ソケット53と、反力受け部54と、ハンドル55と、が設けられている。
エアーモータ51は、別途設けられたエアー系統(図示せず)から高圧空気の供給を受けてソケット53を回転駆動させるものである。
エアーモータ51は、図6および図7に示すように、ナットホルダ52のソケット53が配置された端部52aと反対側の端部52bに配置され、図4に示すように、ナットホルダ52から上方に延びて配置されている。エアーモータ51は、上端側から圧縮空気の供給を受け、回転駆動する。一方、下端のナットホルダ52内には2段減速の駆動用ギアが内蔵され、エアーモータ51の回転駆動力をソケット53に伝達する。
エアーモータ51を駆動させるエアー系統には、緩め側圧縮空気を供給する系統と、締め付け側圧縮空気を供給する系統との2系統が設けられ、緩め側圧縮空気および締め付け側圧縮空気は個別にエアーモータ51に供給される。また、締め付け側圧縮空気の圧力は、緩め側圧縮空気の圧力より低圧に設定されているため、締め付け側圧縮空気を供給した場合、エアーモータ51は、緩め側圧縮空気が供給された場合と比較して、低速で回転される。
このような構成としたことにより、袋ナット102とソケット53の凹部とを嵌め合わせる際に、袋ナット102とソケット53との間でこじれ等が生じても、低速回転で微調整を行うことで、袋ナット102とソケット53の凹部とを容易に嵌め合わせることができる。
ソケット53は、袋ナット102と嵌め合わされ、袋ナット102を回転させる略円柱状の部材であって、中心軸線回りに回転可能に支持されたものである。
ソケット53には、図6に示すように、袋ナット102と嵌め合わされる内面が略六角形状に形成された凹部58が略中央に形成され、エアーモータ51からの回転駆動力を受けるギア部59が外周面に形成されている。
ソケット53は、袋ナット102の種類(主にサイズ)に応じて複数の種類のものが用意されている。ソケット53は、袋ナット102の種類に応じて交換可能に構成されている。
図8は、図6の反力受け部と袋ナットとの位置関係を説明する模式図である。
反力受け部54は、図6および図8に示すように、袋ナット102を取り外す方向に回転させる際に、ナットホルダ52に働く反力を受け止め、ナットホルダ52の回転を防止するものである。
反力受け部54は、ナットホルダ52のソケット53が配置された側の端部であって、ナットホルダ52を上面視して右側の外周面52cに取り付けられている。反力受け部54は、ソケット53と嵌め合わされた袋ナット102と右側に隣接する袋ナット102との間をエアーモータ51側に延び、つまり、下半部101Lから離れる方向に延び、エアーモータ側から隣接する袋ナット102と当接されている。
ハンドル55は、作業者がナットホルダ52を所定の位置に誘導する際に把持するとともに、ソケット53の回転を制御するものである。
ハンドル55は、ナットホルダ52から左右方向(図6の左右方向)に延びる一対の円柱状の部材である。左側のハンドル55には、緩め側圧縮空気が供給され、左側ハンドル55を軸線回りに回動させることにより、緩め側圧縮空気の流量を調節可能に構成され、流量調整により回転数の調節が可能な構造としている。一方、右側のハンドル55には、締め込み側圧縮空気が供給され、右側のハンドル55を軸線回りに回動させることにより、締め込み側圧縮空気の流量を調整可能に構成され、流量調整により回転数の調節が可能な構造としている。
次に、上記の構成からなるナット着脱装置1における袋ナット102の着脱方法について説明する。
まず、高中車室101を締付けていた袋ナット102の取り外しについて説明する。
図2に示すように、高中車室101の上半部101Uおよび下半部101Lを締付けていた袋ナット102を取り外す場合には、最初に、上半部101U側に取り付けられていた袋ナット102の初期緩めがテンショナー(図示せず)により行われる。
その後、図3から図5に示すように、レール部2が下半部101Lの吊り上げ用ボス106に取り付けられる。レール部2が取り付けられると、レール本体11に転動部3が図3および図4に示すように取り付けられる。
作業者は、ハンドル55を握り、ナットホルダ52をレール本体11に沿って移動させ、取り外しを行う袋ナット102の近傍まで移動させる。袋ナット102の近傍までナットホルダ52を移動させると、作業者はハンドル55を押し下げることにより、下部平行リンク部41を回動させて、ナットホルダ52を下方に押し下げる。それと同時に、ハンドル55を下半部101Lに向けて押し付けることにより、上部平行リンク部31を回動させて、ナットホルダ52を下半部101Lに近づけ、袋ナット102の下方に移動させる。その後、ナットホルダ52を上方に移動させ、ソケット53の凹部58と袋ナット102とを噛み合わせる。
この際、凹部58と袋ナット102との噛み合わせがズレている場合には、右側ハンドル55を捻り、ソケット53を袋ナット102の締め込み方向に回転させることにより凹部58と袋ナット102とのズレを解消し、ソケット53の凹部58と袋ナット102とを噛み合わせることができる。つまり、袋ナット102の緩め方向の回転と比較して、回転速度の遅い締め込み方向にソケット102を回転させることにより、緩め方向に回転させた場合と比較して、凹部58と袋ナット102とを容易に噛み合わせることができる。
さらに、ナットホルダ52はガススプリング44により上方に付勢されているため、作業者がナットホルダ52を上方に移動させるのに要する力は、ガススプリング44がない場合と比較して小な力でナットホルダ52を上方に移動させることができ、袋ナット102とソケット53とが噛み合った状態を保持することができる。
袋ナット102とソケット53とが噛み合った状態では、図6に示すように、反力受け部54が噛み合わされた袋ナット102に隣接した袋ナット102と当接されている。
この状態で、作業者は、左側ハンドル55を捻ることにより、緩め側圧縮空気をエアーモータ51に供給する。圧縮空気が供給されたエアーモータ51は、減速ギア57を介してソケット53をナット緩め方向に回転駆動させる。
最初に袋ナット102が3回転程度するまでは、下半部101Lと袋ナット102との間に塗布された焼き付き防止剤により、袋ナット102と下半部101Lとは固着しているため、袋ナット102の回転速度が遅い。袋ナット102が3回転程度すると、袋ナット102と下半部101Lとの距離が離れ、上述の焼き付き防止剤が剥離するため、最初に3回転する際の回転速度と比較して速い回転速度で袋ナット102は回転される。
袋ナット102が両ナットボルト104から外れると、袋ナット102の重量がナットホルダ52にかかることにより下部平行リンク部41が回動し、ナットホルダ52は下方に押し下げられる。このとき、ガススプリング44によりナットホルダ52の下方への移動速度が緩和され、最終的には、コイルバネ部45のコイルバネ46により支持される。コイルバネ46は、弾性体であるため、ナットホルダ52とコイルバネ46との接触時の衝撃が吸収される。
袋ナット102が両ナットボルト104から取り外されると、回転部32を回転させることにより、ナットホルダ52、下部平行リンク部41、および上部平行リンク部31を作業者側、つまり、下半部101Lと反対側に回転させる。
作業者は、ナットホルダ52から袋ナット102を取り除き、次ぎの袋ナット102の取り外し作業に移る。
次に、袋ナット102の取り付けについて説明する。
基本的に袋ナット102の高中車室101への取り付けは、取り外し作業の逆の手順により行われる。
具体的には、作業者は、袋ナット102をソケット53の凹部58に嵌め合わせ、両ナットボルト104の下方に袋ナット102をナットホルダ52ごと移動させる。その後、作業者は、袋ナット102を両ナットボルト104の下端に接触させ、右側ハンドル55を捻る。右側ハンドル55が捻られることにより、締め込み側圧縮空気はエアーモータ51に供給される。
エアーモータ51は、減速ギアを介してソケット53を締め付け方向に回転させる。袋ナット102が両ナットボルト104の下端に接触するまでの間、袋ナット102の重量はガススプリング44とコイルバネ46とにより支持されている。従って、コイルバネ46及びガススプリング44が設けられていない場合と比較して、少ない力で袋ナット102およびナットホルダ52を支えることができる。
上記の構成によれば、ソケット部4のエアーモータ51により袋ナット102を回転させるため、作業者自身が袋ナット102を回転させる必要がなく、袋ナット102の取付け作業や取り外し作業の際の作業負荷を軽減することができる。特に、高中車室101の下半部101L近傍のように狭隘な場所に設置された袋ナット102を取り付けおよび取り外しする際であっても、ソケット部4により袋ナット102を回転させることにより、作業者は無理な姿勢で袋ナット102を回転させる必要がなく、作業者にかかる負荷を軽減することができる。
また、袋ナット102の取り外し、または取り付けに要する時間を短縮することができる。
例えば、高中車室101の下半部101Lに取り付けられていた66個の袋ナット102を取り外す場合、本実施形態のナット着脱装置1を用いず作業者のみで取り外しを行うと、全ての袋ナット102を取り外すのに約1日が必要になるところ、本実施形態のナット着脱装置1を用いると約半日で全ての袋ナット102を取り外すことができる。
さらに、外部から圧縮空気の供給を受けて回転駆動するエアーモータ51を用いることにより、電動モータなどを用いた場合と比較して、袋ナット102を回転駆動させるトルクを低下させることなく、ナット着脱装置1のサイズを小さくすることができる。そのため、ナット着脱装置1を高中車室101の下半部101L近傍のように狭隘な場所にも容易に用いることができる。
袋ナット102の重量は、ソケット部4から、下部平行リンク部41、接続部34、上部平行リンク部31およびレール部2を介して吊り上げ用ボス106により支持されるため、作業者自身が取り外された袋ナット102の重量を支持する必要がなくなり、作業負荷を軽減することができる。特に、袋ナット102を取り外す場合には、袋ナット102が取り外された瞬間に袋ナット102の重量を支える必要があり、これを作業者が支えるとすると作業者にかかる負荷が過大になり、安全に袋ナット102を支持することは困難であるが、下部平行リンク部41、接続部34、上部平行リンク部31およびレール部2を介して吊り上げ用ボス106によりこの荷重を支持することとしため、瞬間的にかかる袋ナット102の重量を安全に支持することができる。
上部平行リンク部31、下部平行リンク部41および接続部34の組合せにより、両ナットボルト104および袋ナット102に対するソケット部4の相対的な姿勢を一定に保ちつつ、例えばソケット部4の姿勢を略水平な状態に保ちつつ、ソケット部4を上述の軸線方向に沿って平行移動させることができる。さらに、ソケット部4に袋ナット102を載せた状態で、ソケット部4を高中車室101の下半部101Lに接近または離間させることができるため、袋ナット102の取付け、および取り外し作業を容易にすることができる。
ガススプリング44によりソケット部4が袋ナット102に向けて付勢されるため、作業者はソケット部4を支持する必要がなく、ガススプリング44及びコイルバネ46がない場合と比較して、軽い力でソケット部4の位置を動かすことができる。さらに、作業者が軽い力でソケット部4を袋ナット102に押し付けることで、ソケット部4と袋ナット102との嵌め合い状態を維持することができる。
袋ナット102の重量によりソケット部4が下方に移動した場合に、コイルバネ部45により袋ナット102の重量を支持することができる。
具体的には、袋ナット102が両ナットボルト104から外れた途端に、袋ナット102の重量がソケット部4に負荷され、ソケット部4が下方に移動してもコイルバネ部45に支持される。さらに、コイルバネ部45のコイルバネ46は弾性を有するため、ソケット部4が勢いをつけて下方に移動しても、コイルバネ部45に勢いが吸収されるため、袋ナット102がソケット部4から落下しにくい。
袋ナット102をソケット部4により回転させた際にソケット部4が受ける反力を、他の袋ナット102に接触する反力受け部54により受けることができる。そのため、上述の反力によるソケット部4の回転が防止でき、手や腕など、作業者の身体の一部がナット着脱装置1と袋ナット102等との間に挟み込まれることがない。
ソケット部4に嵌め合わされた袋ナット102を取り外し回転方向および取り付け回転方向の両方向に回転可能とすることで、袋ナット102を取り外す場合、または、取り付ける場合に発生する袋ナット102と両ナットボルト104との噛みこみ、または、かじりを防止することができる。
袋ナット102の取り外し回転方向の回転速度を、取り付け回転方向の回転速度より速くすることにより、袋ナット102の取り外しに要する時間を短縮することができる。また、取付け回転方向の回転速度が、取り外し回転方向の回転速度より遅くすることにより、ソケット部4に袋ナット102を嵌め合わせる際に、ソケット53を取り外し回転方向に回転させることにより嵌め合わせが容易にすることができる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について図9および図10を参照して説明する。
本実施形態のナット着脱装置の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、下部平行リンク部の構成が異なっている。よって、本実施形態においては、図9および図10を用いて下部平行リンク部の周辺のみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
図9は、本実施形態に係るナット着脱装置の構成を説明する側面視図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素に対しては同一の符号を付してその説明を省略する。
ナット着脱装置201には、図9に示すように、レール部2と、転動部3と、ソケット部4と、リンク部205とが設けられている。
リンク部205は、袋ナット102に対する姿勢を一定に保ちつつソケット部4を袋ナット102に接近離間させるものである。リンク部205には、図9に示すように、ソケット部4を軸線方向に交差する方向に平行移動させる上部平行リンク部31と、ソケット部4を両ナットボルト104の軸線方向に沿う方向に平行移動させる下部平行リンク部(第1平行リンク部)241と、上部平行リンク部31および下部平行リンク部41が取り付けられる一対の接続部34と、が設けられている。
下部平行リンク部241には、主リンクアーム(主リンク部)42と、副リンクアーム(副リンク部)243と、が設けられている。
主リンクアーム42および副リンクアーム243は、接続部34から下半部101Lに向かって延びる略中央で折れ曲がった一対の板状の部材であり、主リンクアーム42が上方に配置され、副リンクアーム243が主リンクアーム42に対して略平行に、かつ、その下方に配置されている。主リンクアーム42および副リンクアーム243は、一方の端部が、接続部34の長辺部34Lにおける略中央に回動可能に取り付けられている。他方の端部は、ソケット部4に回動可能に取り付けられている。
主リンクアーム42には、後述するガススプリング44の他方の端部が回動可能に取り付けられている。
このような構成とすることで、主リンクアーム42および副リンクアーム243におけるソケット部4が取り付けられる他方の端部は、袋ナット102や両ナットボルト104に対して接近又は離間する方向(図9における上下方向)に回動可能とされる。ソケット部4は、主リンクアーム42および副リンクアーム243の回動とともに移動し、袋ナット102や両ナットボルト104に対して略一定の姿勢を保つことができる。
図10は、図9の下部平行リンク部における副リンクアームの構成を説明する斜視図である。
副リンクアーム243には、図10に示すように、一対のアーム部245と、一対のアーム部245を繋ぐ連結部246と、副リンクアーム243の長さを調節する調節部247と、が設けられている。
ここで、副リンクアーム243の長さとは、副リンクアーム243におけるナットホルダ52側の端部から回動軸251までの長さをいい、リンクとして作用する部分の長さをいうものである。
一対のアーム部245は、接続部34からナットホルダ52に向かって延びる部材である。アーム部245のナットホルダ52側の端部は、ナットホルダ52に回動可能に取り付けられ、接続部34側の端部は、一対のアーム部245が連結部246により繋がれている。アーム部245の接続部34側の端部の近傍には、回動軸251が挿通される長孔249がアーム部245に沿って形成されている。
連結部246は、一対のアーム部245を繋ぐと同時に、調節部247とともに副リンクアーム243の長さを調節するものである。
連結部246の略中央には、調節部247の雄ネジ部252と噛み合わされる雌ネジ部250が設けられている。
調節部247は、連結部246とともに副リンクアーム243の長さを調節するものである。
調節部247には、接続部34に取り付けられるとともにアーム部245を回動可能に支持する回動軸251と、連結部246の雌ネジ部250と噛み合わされる雄ネジ部252と、雄ネジ部252を回転させる回転ハンドル253と、が設けられている。
回動軸251は、一対のアーム部245に対して略直交する方向に延びる円柱状の部材であって、アーム部245の長孔249に挿通され、その両端は、一対の接続部34の夫々に回動可能に取付けられている。回動軸251の略中央には、雄ネジ部252が取り付けられる取り付け部254が設けられている。
雄ネジ部252は、長孔249の長軸方向に沿って延びる円柱状の部材であって、一方の端部は取り付け部254に中心軸線回りに回転可能に取り付けられ、他方の端部には、回転ハンドル253が取り付けられている。さらに、雄ネジ部252の略中央には、雌ネジ部250と噛み合わされる雄ネジが形成されている。
上記の構成からなるナット着脱装置201における袋ナット102の着脱方法、特に副リンクアーム243の長さ調節について説明する。
なお、袋ナット102の着脱方法における基本的な動作は、第1の実施形態における動作と同様であるので、その説明を省略する。
副リンクアーム243の長さ、つまり、ナットホルダ52との取付け部から回動軸251までの長さの調節は、回転ハンドル253を回転させることにより行われる。
例えば、副リンクアーム243の長さを長くする場合には、連結部246と回転ハンドル253との間隔が長くなる方向に回転ハンドル253を回転させる。つまり、回転ハンドル253を介して雄ネジ部252を回転させ、雌ネジ部250との噛み合わせにより、雄ネジ部252を回転ハンドル253側に移動させる。
このとき同時に、取り付け部254を介して回動軸251も回転ハンドル253側、つまり連結部246側に移動し、アーム部245におけるナットホルダ52との取付け部から回動軸251までの長さが長くなる。
実際には、回動軸251は接続部34に取り付けられているため、アーム部245がナットホルダ52側に移動する。回動軸251とアーム部245との相対移動は、回動軸251と長孔249との間の隙間により吸収される。
逆に、副リンクアーム243の長さを短くする場合には、回転ハンドル253を逆方向、つまり連結部246と回転ハンドル253との間隔に回転させる。これにより、アーム部245は回転ハンドル253側に移動する。
上記の構成によれば、調節部247により副リンクアーム243の長さを調節することにより、ソケット部4の姿勢を調節することができ、袋ナット102が安定してソケット部4に載せられた状態に保つことができる。
例えば、レール部2と袋ナット102との位置関係により、ソケット部4をレール部2の下側から側方に離れた位置まで移動(オーバーハング)させる必要がある場合であっても、副リンクアーム243の長さを長くすることにより、ソケット部4を水平状態に保つことができる。
なお、本発明の技術的範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、本発明のナット着脱装置を蒸気タービンのタービン車室における締付け用の袋ナットの取り外し等に用いる例に適用して説明したが、蒸気タービンのタービン車室に適用するものに限られず、ガスタービンのタービン車室における締付け用袋ナットの取り外し等に用いることができ、特に限定するものではない。
本発明の一実施形態に係るナット着脱装置が用いられる車室の構成を説明する概略図である。 図1の車室の構成を説明する概略図である。 本発明の一実施形態に係るナット着脱装置の概略を説明する正面視図である。 図3のナット着脱装置の概略を説明する側面視図である。 図3のレール部と下半部101Lとの位置関係を示す概略図である。 図3のソケット部の構成を説明する上面視図である。 図6のソケット部の構成を説明するA−A断面視図である。 図6の反力受け部と袋ナットとの位置関係を説明する模式図である。 本発明の第2の実施形態に係るナット着脱装置の構成を説明する側面視図である。 図9の下部平行リンク部における副リンクアームの構成を説明する斜視図である。
符号の説明
1,201 ナット着脱装置
3 転動部
4 ソケット部
5,205 リンク部
31 上部平行リンク部(第2平行リンク部)
34 接続部
41 下部平行リンク部(第1平行リンク部)
44 ガススプリング(付勢部材)
45 コイルバネ部(弾性支持部)
101L 下半部(筐体)
102 袋ナット(ナット)
104 両ナットボルト(ボルト)
42 主リンクアーム(主リンク部)
243 副リンクアーム(副リンク部)
247 調節部

Claims (7)

  1. 複数のボルトおよびナットにより締付けられる筐体の外壁に沿って延びるレール部に沿って移動可能に構成された転動部と、
    前記ナットが嵌め込まれ、前記ナットを回転させるソケット部と、
    前記転動部と前記ソケット部との間を繋ぐとともに、前記ソケット部を前記ナットに対して接近離間可能に支持するリンク部と、
    が設けられていることを特徴とするナット着脱装置。
  2. 前記リンク部には、
    前記ソケット部を前記ボルトの軸線方向に沿う方向に平行移動させる第1平行リンク部と、
    前記ソケット部を前記軸線方向と交差する方向に平行移動させる第2平行リンク部と、
    前記第1平行リンク部および前記第2平行リンク部が取り付けられる接続部と、
    が設けられていることを特徴とする請求項1記載のナット着脱装置。
  3. 前記第1平行リンク部は、前記接続部に取り付けられ、前記軸線方向に対して交差する方向に並んで延びる主リンク部と、副リンク部とを有し、
    前記接続部には、前記ソケット部を前記ナットに向けて付勢する付勢部が設けられていることを特徴とする請求項2記載のナット着脱装置。
  4. 前記接続部には、前記ナットが載せられたことにより、下方に移動した前記ソケット部を支持する弾性支持部が設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載のナット着脱装置。
  5. 前記副リンク部には、前記副リンク部の長さを調節する調節部が設けられていることを特徴とする請求項3または4に記載のナット着脱装置。
  6. 前記ソケット部には、前記ソケット部と嵌めあわされた一のナットと別の他のナットと接触し、前記一のナットを回転させた際に、前記ソケット部に働く反力を受ける反力受け部が設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のナット着脱装置。
  7. 前記ソケット部は、嵌め合わされた前記ナットを取り外し回転方向および取り付け回転方向に回転可能に構成され、
    前記ソケット部における前記ナットの取り外し回転方向の回転速度が、取り付け回転方向の回転速度より速いことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のナット着脱装置。
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