JP2009028000A - バタークリーム用油脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】モノエステル体の含有量が50%以上であるトリグリセリンミリスチン酸エステル0.5質量部をパーム油25.5質量部、菜種硬化油(融点34℃)55.0質量部、菜種白絞油4.0質量部からなる混合油に添加・混合し、約80℃で分散させた後、約70℃に冷却し、油相部を得た。該油相部に約60℃に調製した温水15質量部を添加し、TKホモミキサー(プライミクス社製)にて10000rpmで5分間乳化する。これをマーガリンプロセッサー(POWER POINT INTERNATIONAL社製)に通し、急冷捏和した後、25℃で48時間テンパリング処理を行い、マーガリン形態のバタークリーム用油脂組成物を得る。
【選択図】なし
Description
すなわち、本発明は、モノエステル体の含有量が50%以上であるトリグリセリンミリスチン酸エステルを含有することを特徴とするバタークリーム用油脂組成物、からなっている。
攪拌機、温度計、ガス吹込管および水分離器を取り付けた反応釜にグリセリン20kgを仕込み、触媒として水酸化ナトリウム20w/v%水溶液100mLを加え、窒素ガス気流中250℃で4時間グリセリン縮合反応を行った。
得られた反応生成物を約90℃まで冷却し、リン酸約20gを添加して中和した後ろ過し、ろ液を160℃、250Paの条件下で減圧蒸留してグリセリンを除き、続いて200℃、20Paの高真空条件下で分子蒸留してジグリセリンを回収し、更に蒸留残液を、240℃、20Paの高真空条件下で分子蒸留し、グリセリン0.2質量%、ジグリセリン5質量%、トリグリセリン88量%およびテトラグリセリン6質量%、環状グリセリン0.8質量%を含む留分約1.5kgを得た。該留分に対して1質量%の活性炭を加え、減圧下にて脱色処理した後ろ過した。得られたトリグリセリン混合物の水酸基価は約1170で、その平均重合度は約3.0であった。
次に、撹拌機、温度計、ガス吹込管および水分離器を取り付けた2Lの四つ口フラスコに、上記トリグリセリン混合物510g、およびミリスチン酸(商品名:ミリスチン酸98;ミヨシ油脂社製)490g、を仕込み、触媒として水酸化ナトリウム10w/v%水溶液20mLを加え、窒素ガス気流中240℃で、酸価12以下となるまで、約2時間エステル化反応を行わせた。得られた反応混合物を約180℃まで冷却し、リン酸(85質量%)4.6gを添加して触媒を中和し、その温度で約1時間放置し、未反応のトリグリセリンを含むポリオールの分離がほとんど認められないのを確認し、トリグリセリンミリスチン酸エステル約960gを得た。
続いて、該トリグリセリンミリスチン酸エステルを、遠心式分子蒸留機(実験機;CEH−300II特;ULVAC社製)を用いて蒸留し、温度約240℃、20Paの真空条件下で未反応のトリグリセリンなどの低沸点化合物を留去し、続いて温度約250℃、1Paの真空条件下で分子蒸留し、留分としてトリグリセリンモノミリスチン酸エステル(試作品A:モノエステル体含量約75%)約220gを得た。
〈HPLC分析条件〉
装置 高速液体クロマトグラフ(型式:LC−10AS;島津製作所社製)
検出器 RI検出器(型式:RID−6A;島津製作所社製)
カラム GPCカラム(型式:SHODEX KF−802;昭和電工社製)
2本連結
カラム温度 40℃
移動相 THF
流量 1.0mL/min
検液注入量 15μL
製造例1と同様にして、トリグリセリン混合物1.5kgを製造した。
次に、撹拌機、温度計、ガス吹込管および水分離器を取り付けた2Lの四つ口フラスコに、上記トリグリセリン混合物510g、およびミリスチン酸(商品名:ミリスチン酸98;ミヨシ油脂社製)490g、を仕込み、触媒として水酸化ナトリウム10w/v%水溶液20mLを加え、窒素ガス気流中240℃で、酸価12以下となるまで、約2時間エステル化反応を行わせた。得られた反応混合物を約180℃まで冷却し、リン酸(85質量%)4.6gを添加して触媒を中和し、その温度で約1時間放置し、未反応のトリグリセリンを含むポリオールの分離がほとんど認められないのを確認し、トリグリセリンミリスチン酸エステル(試作品B:モノエステル含量約36%)約960gを得た。
製造例1と同様にして、トリグリセリン混合物1.5kgを製造した。
次に、撹拌機、温度計、ガス吹込管および水分離器を取り付けた2Lの四つ口フラスコに、上記トリグリセリン混合物510g、およびラウリン酸(商品名:L−98;花王社製)531gを仕込み、窒素ガス気流中245℃で、酸価12以下となるまで、約5時間エステル化反応を行わせた。得られた反応混合物を約180℃まで冷却し、約1時間放置し、未反応のトリグリセリンを含むポリオールの分離がほとんど認められないのを確認し、トリグリセリンラウリン酸エステル約970gを得た。
製造例1のミリスチン酸(商品名:ミリスチン酸98;ミヨシ油脂社製)490gに替えて、パルミチン酸(商品名:パルミチン酸98;ミヨシ油脂社製)599gを使用し、以下製造例1と同様に実施し、トリグリセリンパルミチン酸エステル(試作品D:モノエステル含量約80%)約230gを得た。
製造例のミリスチン酸(商品名:ミリスチン酸98;ミヨシ油脂社製)490gに替えて、ステアリン酸(商品名:ステアリン酸90;ミヨシ油脂社製)665gを使用し、以下製造例1と同様に実施し、トリグリセリンステアリン酸エステル(試作品E:モノエステル含量約80%)約230gを得た。
パーム油25.5質量部、菜種硬化油(融点34℃)55.0質量部、菜種白絞油4.0質量部からなる混合油に、製造例1で得られたトリグリセリンミリスチン酸エステル(試作品A)0.5質量部を混合し、約80℃で分散させた後、約70℃に冷却し、これを油相部とした。該油相部に約60℃に調製した温水15質量部を添加し、TKホモミキサー(プライミクス社製)にて10000rpmで5分間乳化した。これをマーガリンプロセッサー(POWER POINT INTERNATIONAL社製)に通し、急冷捏和した後、25℃で48時間テンパリング処理を行い、マーガリン形態のバタークリーム用油脂組成物(実施品1)を得た。
製造例1で得られたトリグリセリンミリスチン酸エステル(試作品A)に代えて、製造例2で得られたトリグリセリンミリスチン酸エステル(試作品B)0.5質量部を添加すること以外は実施例1と同様に実施し、マーガリン形態のバタークリーム用油脂組成物(比較品1)を得た。
製造例1で得られたトリグリセリンミリスチン酸エステル(試作品A)に代えて、製造例3で得られたトリグリセリンラウリン酸エステル(試作品C)0.5質量部を添加すること以外は実施例1と同様に実施し、マーガリン形態のバタークリーム用油脂組成物(比較品2)を得た。
製造例1で得られたトリグリセリンミリスチン酸エステル(試作品A)に代えて、製造例4で得られたトリグリセリンパルミチン酸エステル(試作品D)0.5質量部を添加すること以外は実施例1と同様に実施し、マーガリン形態のバタークリーム用油脂組成物(比較品3)を得た。
製造例1で得られたトリグリセリンミリスチン酸エステル(試作品A)に代えて、製造例5で得られたトリグリセリンステアリン酸エステル(試作品E)0.5質量部を添加すること以外は実施例1と同様に実施し、マーガリン形態のバタークリーム用油脂組成物(比較品4)を得た。
[バタークリームの作製と評価]
先ず、実施例1および比較例1〜4で得られたバタークリーム用油脂組成物(実施品1および比較品1〜4)を48時間、25℃でテンパリング処理した。テンパリング処理後、バタークリーム用油脂組成物60質量部に対し、シロップ(商品名:ニューフラクトR−30;昭和産業社製)40質量部加え、これをKENMIXミキサー(小平製作所社製)を用いて、20分間撹拌含気させ(回転速度は「MAX」に設定、容器を20℃の循環水で冷却、室温25℃)、バタークリームを得た。次に、得られたバタークリームの比重を以下に示す方法で測定した。結果を表1に示した。
バタークリームを軽量カップ(100mL容、内径6.5cm)に充填し、該カップの内容物の質量を測定し、測定された質量を「100」で除して得られる値を比重とする。
○:評点の平均値が2.5以上
△:評点の平均値が1.5以上、2.5未満
×:評点の平均値が1.5未満
Claims (1)
- モノエステル体の含有量が50%以上であるトリグリセリンミリスチン酸エステルを含有することを特徴とするバタークリーム用油脂組成物。
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