JP2009027808A - 整流回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御回路を単純化し、回転速度変化によるオフタイミングの誤差を極小化して、高効率および低コストを実現し、小型化を図る。
【解決手段】発電機等の回転電機に搭載するための整流回路であって、発電機1は、固定子巻線の3相の出力端子10に抵抗6を介して短絡する仮想中性点5を有しているものであって、発電機の固定子巻線と直流電源との間に設けられ、上アームのスイッチング素子4a〜4c及び下アームのスイッチング素子4d〜4fから構成されて、固定子巻線からの交流発電出力を整流して直流に変換し、直流電源に給電するインバータ回路4と、仮想中性点5の電位及び固定子巻線の3相のうちの1相の端子電圧に基づいて、スイッチング素子4a〜4fのオンオフのタイミングを制御する制御装置2を備えた整流回路である。
【選択図】図1

Description

この発明は整流回路に関し、特に、車両用発電機または発電電動機に用いられる整流回路に関する。
回転子が起磁力をもち、機械的動力を加えることで固定子巻線に発電を行う、発電機および発電電動機等の回転電機において、固定子に格納される固定子巻線に発電される交流電流を整流することで直流電流に変換する整流回路として、従来から、図10に示すようなダイオードブリッジを用いた整流回路が用いられている。
しかしながら、この種のダイオードブリッジを用いた整流回路では、ダイオード損失が大きく発電効率が低下するという問題点があった。このため、ダイオードの代わりにスイッチング素子を用いてオンオフ制御することが考えられ、一般には、各アームのダイオード(帰還ダイオード)に流れる電流を検出してオンオフを行うことが提案されている。しかし、電流を検出するためには電流センサが必要となり、多くの電流センサを用いるのはコストや整流回路の体格(製品サイズ)において問題があった。
そこで、電流センサの代わりに、ある相のスイッチのオンオフタイミングを他の相の相電圧に基づいて決定する方法が示されている。この方法によると、動作特性に優れた低損失の整流回路が得られる(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−7964号公報
しかしながら、特許文献1の手法によると、多相の各端子電圧を参照するため、多くの信号処理を必要とし、制御回路が複雑になるという問題点があった。しかし、オフタイミングを決定するときに、タイマーなどにより所定の時間(角度)が経過した後に、オフ指令を出す方法では、その間に回転速度変化があった場合には、オフタイミングの誤差が大きくなるという問題点があり、タイマーなどにより経過する時間を極小化する必要がある。
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、制御回路を単純化し、回転速度変化によるオフタイミングの誤差を極小化して、高効率および低コストを実現し、小型化を図ることが可能な整流回路を提供することを目的とする。
この発明は、固定子鉄心及び前記固定子鉄心に装着された固定子巻線を有する固定子と、回転自在に設けられた回転子とを備え、前記回転子には界磁巻線および永久磁石の少なくともいずれか一方が装着されていて、前記回転子に動力を加えることにより前記固定子巻線に発電を行う回転電機に搭載するための整流回路であって、前記回転電機は、前記固定子巻線の多相の出力端子に抵抗を介して短絡する仮想中性点を有しているものであって、前記回転電機の固定子巻線と直流電源との間に設けられ、複数のスイッチング素子から構成されて、前記固定子巻線からの交流発電出力を整流して直流に変換し、前記直流電源に給電する整流手段と、前記仮想中性点の電位に基づいて、前記スイッチング素子のオンオフのタイミングを制御する制御手段とを備えた整流回路である。
この発明は、固定子鉄心及び前記固定子鉄心に装着された固定子巻線を有する固定子と、回転自在に設けられた回転子とを備え、前記回転子には界磁巻線および永久磁石の少なくともいずれか一方が装着されていて、前記回転子に動力を加えることにより前記固定子巻線に発電を行う回転電機に搭載するための整流回路であって、前記回転電機は、前記固定子巻線の多相の出力端子に抵抗を介して短絡する仮想中性点を有しているものであって、前記回転電機の固定子巻線と直流電源との間に設けられ、複数のスイッチング素子から構成されて、前記固定子巻線からの交流発電出力を整流して直流に変換し、前記直流電源に給電する整流手段と、前記仮想中性点の電位に基づいて、前記スイッチング素子のオンオフのタイミングを制御する制御手段とを備えた整流回路であるので、制御回路を単純化でき、回転速度変化によるオフタイミングの誤差を極小化して、高効率および低コストを実現し、小型化を図ることができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る回転電機の整流回路を示した図である。本発明に係る整流回路は、車両用発電機または発電電動機等の回転電機に対して用いられるものである。なお、図1においては、回転電機として発電機を例に挙げて示している。発電機は、一般に、内周側にスロットが設けられた環状の固定子鉄心と、固定子鉄心に装着された固定子巻線を有する固定子と、この固定子の内側に回転自在に設けられた回転子とを備えている。発電機においては、回転子に、界磁巻線、あるいは、永久磁石、あるいは、界磁巻線と永久磁石との両方を装着し、当該回転子に動力を加えることにより固定子巻線に発電を行う。この発電出力は交流電流出力であるため、整流回路により直流に変換される。図1において、1は発電機であり、本実施の形態1に係る整流回路は、発電機1の固定子巻線に発電される交流電流を整流して直流電流に変換するものである。
本実施の形態における発電機1は、固定子巻線の3相の出力端子(10u,10v,10w、これらをまとめて、出力端子10とする。)に、信号線(7u,7v,7w、これらをまとめて、信号線7とする。)および抵抗(6u,6v,6w、これらをまとめて抵抗6とする。)を介して短絡する仮想中性点5を有している。
次に、本実施の形態に係る整流回路について説明する。本実施の形態に係る整流回路は、図1に示すように、整流回路の内部動作を制御する制御手段としての制御装置2と、制御装置2に備えられたタイマー3と、整流手段としてのインバータ回路4とから構成されている。図1において、4a〜4fはインバータ回路4を構成しているMOSトランジスタ等からなる半導体スイッチング素子である。半導体スイッチング素子のうち、4a〜4cは上アーム側のスイッチング素子、4d〜4fは下アーム側のスイッチング素子である。Dは、寄生ダイオードからなるフライホイルダイオードである。インバータ回路4は、発電機1の固定子巻線と直流電源との間に設けられ、電動動作時に直流電源(DCライン)の両端Vp,Vn間から給電される直流電源電圧を3相交流電圧に変換し、発電動作時に3相全波整流回路として機能して、発電機1の固定子巻線からの交流発電出力を整流して直流に変換し、直流電源にそれを供給する。
制御装置2は、発電機1の仮想中性点5の電位を信号線8により得て、それを参照することで、整流回路に設けられたスイッチング素子のオンオフを制御する。また、制御装置2は、必要に応じて、固定子巻線の3つの出力端子10のうちの1つの端子電位(図1の例では、V相の出力端子10vの端子電位)を信号線9により得て、スイッチング素子のオンする順番を検知し、スイッチング素子のオンオフを制御する際に用いる。これについては後述する。
図2に、本実施の形態によるΔ結線時における仮想中性点5を示す。図2において、符号5〜7は、図1と同じであるため、説明を省略する。また、図2において、Iu,Iv,Iwは各相U,V,Wを流れる電流であり、11は各端子電圧を検出するための電圧計、12は各相のインピーダンスである。仮想中性点5は、各出力端子10から高抵抗線から構成された抵抗6によって結線されており、仮想中性点5を流れる電流はほぼ0である。
図3に運転時の各出力端子10の端子電位および仮想中性点5の仮想中性点電位の概略電位波形を示す。ただし、出力DCラインの電位をVp,Vnとおく(一般にVnは接地されており、0である)。
図3において、楕円形で囲まれた部分は、V相の上アーム、下アームがともにオフであり、端子電位には誘起電圧が計測されている。仮想中性点電位も誘起電圧に基づく波形となる。すなわち、仮想中性点電位が(2Vp+Vn)/3となれば、上アーム、下アームともにオフであったV相の上アームをオンすることがわかる。同様に、この次に仮想中性点電位が(Vp+2Vn)/3となれば、U相の下アームをオンすることがわかる。このように、制御装置2は、仮想中性点電位が所定の電圧以上になったときに、上アーム、下アームともにオフとなっている相の上アームをオンし、また、仮想中性点電位が所定の電圧以下になったときに、上アーム、下アームともにオフとなっている相の下アームをオンする。このように、仮想中性点電位を参照することで、スイッチング素子のオンオフを制御するようにすれば、スイッチング素子のオンタイミングをタイマーを用いずに特定することができる。
なお、仮想中性点は、本来の中性点の電圧を参照するのと比較して、本来のY結線中性点からの信号線を引き出す必要がなく、制御回路までの信号線を短くできる利点がある。さらに、各相の端子電圧を参照するのと比較して、1つの信号のみで制御が可能となるため、制御回路が単純化できる。
ここで、仮想中性点電位は、図3に示すように、基本波1周期に3つの台形状の波形となるため、上記のオンタイミングはどの相のオンタイミングかがわからない。ただし、一度、どの相であるかがわかってしまうと、オンする順番が決まるため(図3では、V相の上アーム→U相の下アーム→W相の上アーム→V相の下アーム→U相の上アーム→W相の下アーム→・・・となっている。)、固定子巻線の3相のうちの1相の端子電位を計測することで、この順番を決定することができる。そのため、本実施の形態においては、制御装置2が、3相のうちの1相の端子電位を検知して、スイッチング素子のオンする順番を制御する。このように、本実施の形態においては、オンオフを行う相を特定する方法として、1相の端子電圧のみを使用するようにしたので、仮想中性点を作るためにすでに接続している端子電圧参照信号線から相電圧を参照するため、新たに制御基盤外に信号線を設ける必要がなく合理的である。
次に、オフタイミングを決定する方法について記載する。図4に示すように、仮想中性点電位波形は、基本波1周期の1/3の周期で周期的に変化する波形であるため、仮想中性点電位波形の半周期(基本波1周期の1/6)、すなわち、図4のΔtで示された時間を、例えば、タイマー3により測定することができる。これにより、各相がオフする1つ前の仮想中性点電位波形の周期の半周期Δtの時間情報を用いて、各アームのオフタイミングを推定することができる。すなわち、制御装置2は、Δtの値に基づいて、仮想中性点電位が所定の電圧値になった時点から所定の時間が経過した時点を、各アームのオフタイミングとして決定する。なお、タイマー3ではなく、発電機1に設けられている位置センサから出力される回転子位置角度情報からΔtを測定するようにしてもよい。このように、本実施の形態においては、各アームのオフタイミングを、仮想中性点電位とタイマー3からの時間情報(あるいは位置センサからの回転子位置角度情報)とから参照することができ、しかも、仮想中性点電位波形を利用するため、回転速度変化に対して高精度に制御することができる。
また、オフタイミングを用いている図4ではなく、図5に示すように、オンタイミング間でも、半周期Δtを計測することができる。この場合には、より回転数変動の影響が少ない位置でのデータを参照してオフタイミングを決定することができる。すなわち、制御装置2は、下アームのスイッチング素子のオンタイミングから上アームのスイッチング素子のオンタイミングまでの時間を示す時間情報(あるいは、回転子位置角度情報)に基づいて、各アームのオフタイミングを決定する。オン区間の精度は電圧を参照することで決定できるため、精度が高く、オフタイミングの推定に用いると精度がより高くなる。
図6では、仮想中性点電位波形が、(Vp+Vn)/2となる時間から(2Vp+Vn)/3となる時間(この時間差をΔt'とする)を計測することで、オフタイミングをより精度よく計測した例である。このように、オフタイミングを仮想中性点電位とタイマー3の時間情報(あるいは、位置センサの回転子位置角度情報)とにより参照することができ、しかも、仮想中性点電位波形を利用するため、回転速度変化に対して高精度に制御することができる。
この場合、オフタイミングは、仮想中性点電位が(Vp+Vn)/2になってから、Δt−Δt'後にオフすることがわかる。
あるいは、仮想中性点電位は(2Vp+Vn)/3になってから、Δt−2Δt'でオフとも考えられる。もちろん、これらのオフタイミングはあらかじめテーブルデータとして参照しても、オフタイミングの精度がより向上する。すなわち、仮想中性点電位波形に周期を示す時間情報(あるいは、回転子位置角度情報)や、下アームのスイッチング素子のオンタイミングから上アームのスイッチング素子のオンタイミングまでの時間を示す時間情報(あるいは、回転子位置角度情報)を予めテーブルデータとして制御装置2に記憶させておき、当該テーブルデータを読み出して、各アームのオフタイミングを決定するようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態においては、固定子巻線の3つの出力端子に抵抗を介して短絡する仮想中性点をもつ回転電機に対して、それの仮想中性点の電位を参照することで、MOSFET等のスイッチング素子のオンオフを制御するようにしたので、従来のダイオードブリッジによる整流回路と比較して、抵抗損失が低減できるため、発電効率が向上するという効果が得られる。また、本実施の形態においては、オンオフを制御するときに従来用いていた電流センサを必要としないため、低コスト化、機器の小型化が推進できる。また、固定子巻線の3端子の電圧からオンオフを制御する場合は、多くの信号処理を必要としたが、本実施の形態では仮想中性点電位からの1つの信号、あるいは2つの信号でオンオフ制御を可能とし、制御回路が単純化できる。さらに、オフタイミングを特定するためにタイマーを用いた場合、タイマーで計測する時間を短くすることができ、回転速度変動における誤差も小さくできる。
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2に係る回転電機の整流回路を示した図である。図7においても、回転電機として、発電機を例に挙げている。発電機21の基本的な構成としては、実施の形態1の発電機1と基本的に同じであるため、詳細な説明は省略する。但し、本実施の形態においては、発電機21の固定子巻線がY結線で接続されている。23は、Y結線の中性点である。また、発電機21は、3つの出力端子に信号線27(27u,27v,27w)及び抵抗26(26u,26v,26w)を介して短絡する仮想中性点25を有している。
本実施の形態に係る整流回路は、図7に示すように、整流回路の内部動作を制御する制御装置22と、インバータ回路24とから構成されている。図7において、24a〜24fはインバータ回路24を構成しているMOSトランジスタ等からなる半導体スイッチング素子である。半導体スイッチング素子のうち、24a〜24cは上アーム側のスイッチング素子、24d〜24fは下アーム側のスイッチング素子である。また、図1と同様に、寄生ダイオードからなるフライホイルダイオードDが設けられている。インバータ回路24の基本的な動作は、実施の形態1のインバータ回路4と基本的に同じであるため、ここでは説明を省略する。
制御装置22は、仮想中性点25の電位を信号線28により得るとともに、Y結線の中性点23の電位を信号線30により得て、それらを参照することで、スイッチング素子のオンオフを制御する。さらに、制御装置22は、必要に応じて、固定子巻線の3つの出力端子のうちの1つの端子電位(図7では、V相の端子電位)を信号線29により得て、スイッチング素子のオンする順番を検知し、スイッチング素子のオンオフを制御する際に用いる。なお、このように、1相の端子電圧を使用するようにすれば、仮想中性点を作るためにすでに接続してある端子電圧参照信号線から相電圧を参照するため、新たに制御基盤外に信号線を設ける必要がなく合理的である。
図8に、本実施の形態によるY結線時における仮想中性点25を示す。図8において、符号25〜27は、図7と同じであるため、説明を省略する。また、図8において、Iu,Iv,Iwは各相U,V,Wを流れる電流であり、31は各端子電圧を検出するための電圧計、32は各相のインピーダンスZである。仮想中性点25は、発電機21の各出力端子から高抵抗線から構成された抵抗26によって結線されており、仮想中性点25を流れる電流はほぼ0である。
なお、図9に、本実施の形態における仮想中性点電位と中性点電位を用いたオフタイミングの推定例を示す。
図8に示すY結線の場合、仮想中性点電位をE’cとし、中性点電位Ecは次式で表される。ただし、3n次高調波の影響を考慮し、3n次高調波V3nを次式で表す。
Vu+Vv+Vw=3V3n ・・・(1)
今、Vu>Vv>Vwの瞬間を考える。このとき、Vu−Vw<Vp−Vnであれば、誘起電圧がDC電圧より小さくなり出力しない。よって、Vu−Vw>Vp−Vnとする。このとき、U相の端子電位Eu、および、W相の端子電位Ewは、それぞれ、次式で示される。
Eu=Ec+Vu−ZIu=Vp ・・・(2)
Ew=Ec+Vw−ZIw=Vn ・・・(3)
但し、V相の端子電位Evは、以下の(a)〜(c)に示すように、3通りの場合がある。
(a)Ec+Vv≦Vnのとき、すなわち、U相は上アーム、V相及びW相は下アームがオンのとき、V相の端子電位Evは、次式(4)となる。
Ev=Ec+Vv−ZIv=Vn ・・・(4)
上記の(1)式、(2)式、(3)式、(4)式と、Iu+Iv+Iw=0との関係とから、中性点電位Ecが次式(5)のように得られる。
Figure 2009027808
(b)Ec+Vv≧Vpのとき、すなわち、U相及びV相は上アーム、W相は下アームがオンのとき、V相の端子電位Evは、次式(6)となる。
Ev=Ec+Vv−ZIv=Vp ・・・(6)
上記の(1)式、(2)式、(3)式、(6)式を解くと、中性点電位Ecが次式(7)のように得られる。
Figure 2009027808
(c)Vn<Ec+Vv<Vpのとき、すなわち、U相は上アーム、W相は下アームがオンであり、V相は上アームも下アームもオフである。このとき、Iv=0であるから、次式(8)が成り立つ。
Figure 2009027808
このように、中性点電位波形と仮想中性点電位波形を比較することで、3n次高調波の波形を計算することができる。3n次高調波のうち主成分である3次高調波は、基本波1周期の1/3の周期で変化する波形であり、この波形の零クロスは基本波の60°区間であり、図4等で用いた半周期Δtと等しい。よって、例えば、仮想中性点電位が所定の電圧になった時の3次高調波電圧値からオフにおける3次高調波電圧値を推定することができるため、この電圧になったらオフするようにすれば、タイマーによる推定が必要ではなくなる。
以上のように、本実施の形態においては、固定子巻線がY結線で接続されるとともに、3つの出力端子に抵抗を介して短絡する仮想中性点をもつ回転電機に対して、仮想中性点の電位およびY結線の中性点電位を参照することで、スイッチング素子のオンオフを制御するようにした。中性点電位を参照することで、各巻線に発生する3n次高調波誘起電圧を計算することができるため、回転機の回転速度情報を得ることができ、3n次高調波電圧の値だけでオフタイミングを推定することができるため、タイマーが必要ないという効果が得られる。また、固定子巻線の3相のうちの1相の端子電位を参照して、スイッチング素子のオンする順番を制御するようにしたので、位置センサや電流センサも必要としないため、低コスト化及び小型化を図ることができる。
本発明の実施の形態1に係る回転電機と整流回路との構成を示した構成図である。 本発明の実施の形態1に係る回転電機のΔ結線時の仮想中性点を示した回路図である。 本発明の実施の形態1に係る整流回路におけるオンオフタイミングと端子電位波形と仮想中性点電位波形とをグラフで示した説明図である。 本発明の実施の形態1に係る整流回路におけるオフタイミングの例をグラフで示した説明図である。 本発明の実施の形態1に係る整流回路におけるオンタイミングを利用してオフタイミングを推定する例をグラフで示した説明図である。 本発明の実施の形態1に係る整流回路における仮想中性点電位によるオフタイミングを推定する例をグラフで示した説明図である。 本発明の実施の形態2に係る回転電機と整流回路との構成を示した構成図である。 本発明の実施の形態2に係る回転電機のY結線時の仮想中性点を示した回路図である。 本発明の実施の形態2に係る整流回路における仮想中性点電位と中性点電位とを用いてオフタイミングを推定する例をグラフで示した説明図である。 従来の発電機と整流回路との構成を示した構成図である。
符号の説明
1 発電機、2 制御装置、3 タイマー、4 インバータ回路、4a,4b,4c,4d,4e,4f スイッチング素子、5 仮想中性点、6 抵抗、7,8,9 信号線、10 出力端子、21 発電機、22 制御装置、23 中性点、24 インバータ回路、24a,24b,24c,24d,24e,24f スイッチング素子、25 仮想中性点、26 抵抗、27,28,29,30 信号線。

Claims (10)

  1. 固定子鉄心及び前記固定子鉄心に装着された多相の固定子巻線を有する固定子と、回転自在に設けられた回転子とを備え、前記回転子には界磁巻線および永久磁石の少なくともいずれか一方が装着されていて、前記回転子に動力を加えることにより前記固定子巻線に発電を行う回転電機に搭載するための整流回路であって、
    前記回転電機は、前記固定子巻線の複数の出力端子に抵抗を介して短絡する仮想中性点を有しているものであって、
    前記回転電機の固定子巻線と直流電源との間に設けられ、複数のスイッチング素子から構成されて、前記固定子巻線からの交流発電出力を整流して直流に変換し、前記直流電源に給電する整流手段と、
    前記仮想中性点の電位に基づいて、前記スイッチング素子のオンオフのタイミングを制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする整流回路。
  2. 前記制御手段は、
    前記スイッチング素子のオンオフのタイミングの制御において、前記固定子巻線の多相のうちの1相の端子電圧の値に基づいて、前記スイッチング素子のオンする順番を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の整流回路。
  3. 前記複数のスイッチング素子が、上アームのスイッチング素子と下アームのスイッチング素子とに区別されているものであって、
    前記制御手段は、
    前記仮想中性点電位が所定の電圧以上になったときに、前記上アーム及び下アームのスイッチング素子がともにオフとなっている相の上アームをオンにする
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の整流回路。
  4. 前記複数のスイッチング素子が、上アームのスイッチング素子と下アームのスイッチング素子とに区別されているものであって、
    前記制御手段は、
    前記仮想中性点電位が所定の電圧以下になったときに、前記上アーム及び下アームのスイッチング素子がともにオフとなっている相の下アームをオンにする
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の整流回路。
  5. 前記制御手段は、
    前記仮想中性点電位波形の周期を示す時間情報または前記回転電機の回転子位置角度情報のいずれか一方が入力されて、それに基づいて前記仮想中性点電位が所定の電圧になった時点から所定の時間あるいは所定の角度が経過した時点を各アームのオフタイミングとして決定する
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の整流回路。
  6. 前記制御手段は、
    前記下アームのスイッチング素子のオンタイミングから前記上アームのスイッチング素子のオンタイミングまでを示す時間情報または前記回転電機の回転子位置角度情報のいずれか一方が入力されて、それに基づいて各アームのオフタイミングを決定する
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の整流回路。
  7. 時間を計測して前記時間情報を出力するタイマー、あるいは、前記回転電機が前記回転子の角度を検出して前記回転子位置角度情報を出力する位置センサを備え、
    前記タイマーからの前記時間情報または前記位置センサからの前記回転子位置角度情報のいずれか一方が前記制御手段に入力される
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の整流回路。
  8. 前記時間情報あるいは前記回転電機の回転子位置角度情報を記憶したテーブルデータを備え、
    前記テーブルデータの時間情報または回転子位置角度情報のいずれか一方が前記制御手段に入力される
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の整流回路。
  9. 固定子鉄心と、前記固定子鉄心に装着された固定子巻線を有する固定子と、回転自在に設けられた回転子とを備え、前記回転子には界磁巻線および永久磁石の少なくともいずれか一方が装着されていて、前記回転子に動力を加えることにより前記固定子巻線に発電を行う回転電機に搭載するための整流回路であって、
    前記回転電機の前記固定子巻線はY結線で接続され、
    前記回転電機は、前記固定子巻線の多相の出力端子に抵抗を介して短絡する仮想中性点を有しているものであって、
    前記回転電機の固定子巻線と直流電源との間に設けられ、複数のスイッチング素子から構成されて、前記固定子巻線からの交流発電出力を整流して直流に変換し、前記直流電源に給電する整流手段と、
    前記仮想中性点の電位および前記Y結線の中性点電位に基づいて、前記スイッチング素子のオンオフのタイミングを制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする整流回路。
  10. 前記制御手段は、
    前記スイッチング素子のオンオフのタイミングの制御において、前記固定子巻線の多相のうちの1相の端子電圧の値に基づいて、前記スイッチング素子のオンする順番を制御する
    ことを特徴とする請求項9に記載の整流回路。
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