JP2009020244A - 光学補償素子の製造方法及びプロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】光学補償素子自体の製造コストを比較的安価なものとすることが可能な光学補償素子の製造方法を提供する。
【解決手段】透光性支持基板20の両表面に複屈折性を有する無機材料からなる2つの無機基板30,32をそれぞれ貼り付ける基板貼付工程と、透光性支持基板20の両表面に2つの無機基板30,32が貼付された中間部材50を研削・研磨装置にセットして、中間部材50の両面を同時に研削・研磨する両面研削・研磨工程とをこの順序で含む光学補償素子の製造方法。
【選択図】図3
【解決手段】透光性支持基板20の両表面に複屈折性を有する無機材料からなる2つの無機基板30,32をそれぞれ貼り付ける基板貼付工程と、透光性支持基板20の両表面に2つの無機基板30,32が貼付された中間部材50を研削・研磨装置にセットして、中間部材50の両面を同時に研削・研磨する両面研削・研磨工程とをこの順序で含む光学補償素子の製造方法。
【選択図】図3
Description
本発明は、光学補償素子の製造方法及びプロジェクタに関する。
従来、プロジェクタの投写画像のコントラスト向上が求められており、その要求に応えるものとして、液晶光変調装置に光学補償素子が配置されたプロジェクタが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。従来のプロジェクタによれば、光学補償素子を備えているため、液晶パネルのプレチルト角に起因する複屈折(液晶分子によって生ずる光学的な位相差)を補償することができ、その結果、投写画像のコントラストを向上することが可能となる。
光学補償素子としては、有機材料系の光学補償素子(例えば延伸位相差フィルム)のほかに、無機材料系の光学補償素子が知られている。無機材料系の光学補償素子は、例えば、水晶やサファイア等の複屈折性の無機光学補償板を有する。このような無機材料系の光学補償素子は、有機材料系の光学補償素子に比べて、耐熱性、放熱性及び耐光性に優れ、長寿命であり、屈折率異方性の面内均一性がよいという長所を有する。
なお、光学補償素子における無機光学補償板は、例えば研削・研磨装置で研削・研磨して薄くしているが、そのように薄片化された無機光学補償板は単独では扱いづらいことから、所定の厚みを有する透光性支持基板の表面に当該薄片化された無機光学補償板を貼り付けた状態で用いている。
なお、光学補償素子における無機光学補償板は、例えば研削・研磨装置で研削・研磨して薄くしているが、そのように薄片化された無機光学補償板は単独では扱いづらいことから、所定の厚みを有する透光性支持基板の表面に当該薄片化された無機光学補償板を貼り付けた状態で用いている。
ところで、TN(Twisted Nematic)型の液晶パネルを備えるプロジェクタにおいては、液晶パネル(対向基板とTFT基板)のプレチルト角に起因する複屈折を補償するために2枚の光学補償素子(各光学補償素子は、1つの無機光学補償板と1つの透光性支持基板とを有する。)が必要となるが、このような2枚の光学補償素子を液晶パネルと射出側偏光板との間に配置する場合には、次のような問題がある。
すなわち、液晶パネルと射出側偏光板との間のスペースは、例えば投写光学系として用いる投写レンズのバックフォーカス(BF)などによって決定されるが、当該スペースに2枚の光学補償素子を配置するとなると、バックフォーカスの比較的大きな投写レンズを用いる必要がある。一般に投写レンズはバックフォーカスが大きなものほど高価であるため、バックフォーカスの比較的大きな投写レンズを用いると、プロジェクタの製造コストの増加につながり、安価なプロジェクタを実現することができない。また、2枚の光学補償素子を配置するために液晶パネルと射出側偏光板との間のスペースを広げると、装置全体が大型化してしまい、小型のプロジェクタを実現することができない。
つまり、従来の無機材料系の光学補償素子を備えるプロジェクタにおいては、投写画像のコントラストの向上を図りつつ、安価でかつ小型のプロジェクタを実現することはできないという問題がある。
つまり、従来の無機材料系の光学補償素子を備えるプロジェクタにおいては、投写画像のコントラストの向上を図りつつ、安価でかつ小型のプロジェクタを実現することはできないという問題がある。
また、安価なプロジェクタを実現するという観点から、光学補償素子自体の製造コストを低く抑えたいという要求がある。
そこで、本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、光学補償素子自体の製造コストを比較的安価なものとすることが可能な光学補償素子の製造方法を提供することを目的とする。また、無機材料系の光学補償素子を備えるプロジェクタであって、投写画像のコントラストの向上を図りつつ、安価でかつ小型のプロジェクタを実現することが可能なプロジェクタを提供することを目的とする。
本発明の光学補償素子の製造方法は、透光性支持基板の両表面に複屈折性を有する無機材料からなる2つの無機基板をそれぞれ貼り付ける基板貼付工程と、前記透光性支持基板の両表面に前記2つの無機基板が貼付された中間部材を研削・研磨装置にセットして、前記中間部材の両面を同時に研削・研磨する両面研削・研磨工程とをこの順序で含むことを特徴とする。
このため、本発明の光学補償素子の製造方法によれば、透光性支持基板の両表面に2つの無機基板を貼り付けて、当該2つの無機基板の両表面を同時に研削・研磨するという比較的簡易でかつ生産性の高い方法で光学補償素子を製造することができるため、光学補償素子自体の製造コストを比較的安価なものとすることが可能となる。その結果、本発明の光学補償素子の製造方法によって製造された光学補償素子をプロジェクタに用いることにより、プロジェクタの製造コストを低く抑えることが可能となる。
また、本発明の光学補償素子の製造方法によれば、中間部材(透光性支持基板の両表面に2つの無機基板が貼付された部材)の両面を同時に研削・研磨することとしているため、中間部材の両面を均等に研削・研磨することが可能となる。その結果、研削・研磨後の2つの無機基板(無機光学補償板)の厚みを略同一にすることが可能となる。
本発明の光学補償素子の製造方法においては、前記研削・研磨装置は、対向して設けられた2つのパッドと、前記2つのパッドの間に配置され、研削・研磨後の前記中間部材の厚さよりも薄く、かつ、厚さ方向に沿って所定の貫通孔が設けられたキャリアとを備え、前記両面研削・研磨工程においては、前記中間部材を前記キャリアの前記貫通孔に嵌合させた状態で前記キャリアを前記2つのパッドの間に配置して、前記中間部材の両面を同時に研削・研磨することが好ましい。
このような方法とすることにより、研削・研磨時に2つのパッド(2つの研削パッド又は2つの研磨パッド)の間で中間部材(透光性支持基板の両表面に2つの無機基板が貼付された部材)が必要以上に動き回ってしまうのを防止することができ、2つの無機基板の両表面を全体に渡って万遍なく研削・研磨することが可能となる。また、研削・研磨中に中間部材が欠けたり傷が付いたりするのを抑制することが可能となる。
本発明の光学補償素子の製造方法において、前記両面研削・研磨工程においては、研削・研磨を開始してから所定時間経過後、前記中間部材における2つの研削・研磨面を反転させることが好ましい。
このような方法とすることにより、中間部材の両面を均等に研削・研磨することが可能となる。
本発明の光学補償素子の製造方法において、前記基板貼付工程においては、接着剤を用いて、前記2つの無機基板と前記透光性支持基板とを接着することが好ましい。
このような方法とすることにより、無機基板と透光性支持基板との界面における表面反射の発生が抑制され、光透過率を高めることが可能となる。
また、無機基板及び透光性支持基板の線膨張係数がそれぞれ異なる場合であっても、各基板間の貼り合わせ面における剥離が起こりにくくなり、長期信頼性の低下を抑制することが可能となる。
また、無機基板及び透光性支持基板の線膨張係数がそれぞれ異なる場合であっても、各基板間の貼り合わせ面における剥離が起こりにくくなり、長期信頼性の低下を抑制することが可能となる。
本発明の光学補償素子の製造方法において、前記基板貼付工程においては、各無機基板と前記透光性支持基板との間にギャップ制御微粒子を介した状態で、前記2つの無機基板と前記透光性支持基板とを接着することが好ましい。
接着剤を用いて、2つの無機基板と透光性支持基板とを接着する場合には、接着剤の厚みにバラつきがあると、透光性支持基板に接着された無機基板に歪み等が生じてしまい、結果として、研削・研磨後の無機基板(無機光学補償板)の面内厚みむらが発生してしまう。また、接着剤の厚みにバラつきがあると部分的に無機基板を越えて接着層にまで研削・研磨が及んでしまうことがあり、結果として、研削・研磨後の無機基板に割れや欠けが発生してしまう。
しかしながら、本発明の光学補償素子の製造方法によれば、各無機基板と透光性支持基板との間にギャップ制御微粒子を介した状態で、2つの無機基板と透光性支持基板とを接着することとしているため、ギャップ制御微粒子によって接着剤の厚みバラつきを軽減することができ、接着後の無機基板の歪み等を軽減することが可能となる。その結果、研削・研磨後の無機基板(無機光学補償板)の面内厚みむらを低減することが可能となる。また、ギャップ制御微粒子によって接着剤の厚みバラつきを軽減することができることから、部分的に無機基板を越えて接着層にまで研削・研磨が及んでしまうのを抑制することができ、その結果、研削・研磨後の無機基板に割れや欠けが発生するのを抑制することが可能となる。
しかしながら、本発明の光学補償素子の製造方法によれば、各無機基板と透光性支持基板との間にギャップ制御微粒子を介した状態で、2つの無機基板と透光性支持基板とを接着することとしているため、ギャップ制御微粒子によって接着剤の厚みバラつきを軽減することができ、接着後の無機基板の歪み等を軽減することが可能となる。その結果、研削・研磨後の無機基板(無機光学補償板)の面内厚みむらを低減することが可能となる。また、ギャップ制御微粒子によって接着剤の厚みバラつきを軽減することができることから、部分的に無機基板を越えて接着層にまで研削・研磨が及んでしまうのを抑制することができ、その結果、研削・研磨後の無機基板に割れや欠けが発生するのを抑制することが可能となる。
本発明の光学補償素子の製造方法において、前記基板貼付工程においては、直接接合によって、前記2つの無機基板と前記透光性支持基板とを接合することが好ましい。
このような方法とすることによっても、無機基板と透光性支持基板との界面における表面反射の発生が抑制され、光透過率を高めることが可能となる。また、無機基板と透光性支持基板とを強固に貼り合わせることができる。また、接着剤を用いた場合に起こりうる接着剤の厚みバラつきが生じないため、研削・研磨後の無機基板の面内厚みむらを低減することが可能となる。
本発明の光学補償素子の製造方法においては、前記無機基板として、水晶基板又はサファイア基板を用いることが好ましい。
このような方法とすることにより、有機材料系の光学補償素子(例えば延伸位相差フィルム)に比べて、耐熱性、放熱性及び耐光性に優れ、長寿命であり、屈折率異方性の面内均一性がよい光学補償素子を製造することができる。
本発明の光学補償素子は、本発明の光学補償素子の製造方法によって製造された光学補償素子を備えることを特徴とする。
このため、本発明のプロジェクタによれば、上述したように、製造コストが比較的安価な光学補償素子を備えているため、比較的安価なプロジェクタとなる。
また、本発明のプロジェクタによれば、1つの透光性支持基板の両面に2つの無機光学補償板が配置された光学補償素子を備えているため、液晶パネルと射出側偏光板との間に当該光学補償素子を配置すれば、液晶パネルと射出側偏光板との間に2枚の光学補償素子(各光学補償素子は、1つの無機光学補償板と1つの透光性支持基板とを有する。)が配置されたプロジェクタの場合と比べて、液晶パネルと射出側偏光板との間のスペースを小さくすることが可能となる。その結果、バックフォーカスがそれほど大きくない投写レンズを用いることができるし、装置全体の大きさがそれほど大きくなることもない。
また、本発明のプロジェクタによれば、光学補償素子には2つの無機光学補償板が配置されているため、液晶パネルのプレチルト角に起因する複屈折を補償することができ、投写画像のコントラストを向上することが可能となる。
また、本発明のプロジェクタによれば、光学補償素子には2つの無機光学補償板が配置されているため、液晶パネルのプレチルト角に起因する複屈折を補償することができ、投写画像のコントラストを向上することが可能となる。
したがって、本発明のプロジェクタは、投写画像のコントラストの向上を図りつつ、安価でかつ小型のプロジェクタを実現することが可能なプロジェクタとなる。
本発明のプロジェクタにおいては、前記液晶パネルは、TN型の液晶パネルであることが好ましい。
TN型の液晶パネルを備えるプロジェクタは、液晶パネル(対向基板とTFT基板)のプレチルト角に起因する複屈折を補償するために2つの無機光学補償板が必要となるが、本発明のプロジェクタによれば、2つの無機光学補償板を有する光学補償素子を備えているため、TN型の液晶パネル(対向基板とTFT基板)のプレチルト角に起因する複屈折を補償することができ、投写画像のコントラストを向上することが可能となる。
本発明のプロジェクタにおいては、前記光学補償素子の回転位置を調整可能な回転位置調整装置をさらに備えることが好ましい。
このように構成することにより、光学補償素子が最適な回転位置となるように調整することができ、投写画像のコントラストをさらに向上することが可能となる。
以下、本発明の光学補償素子の製造方法及びプロジェクタについて、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
[実施形態]
まず、実施形態に係るプロジェクタ1000の構成について、図1を用いて説明する。
まず、実施形態に係るプロジェクタ1000の構成について、図1を用いて説明する。
図1は、実施形態に係るプロジェクタ1000を説明するために示す図である。図1(a)はプロジェクタ1000の光学系を示す図であり、図1(b)はプロジェクタ1000の要部を示す図である。
実施形態に係るプロジェクタ1000は、図1に示すように、照明装置100と、照明装置100からの照明光束を赤色光、緑色光及び青色光の3つの色光に分離して被照明領域に導光する色分離導光光学系200と、色分離導光光学系200で分離された3つの色光のそれぞれを画像情報に応じて変調する3つの液晶光変調装置400R,400G,400Bと、3つの液晶光変調装置400R,400G,400Bによって変調された色光を合成するクロスダイクロイックプリズム500と、クロスダイクロイックプリズム500によって合成された光をスクリーンSCR等の投写面に投写する投写光学系600とを備えたプロジェクタである。
照明装置100は、被照明領域側に照明光束を射出する光源装置110と、光源装置110から射出される照明光束を複数の部分光束に分割するための複数の第1小レンズ122を有する第1レンズアレイ120と、第1レンズアレイ120の複数の第1小レンズ122に対応する複数の第2小レンズ132を有する第2レンズアレイ130と、第2レンズアレイ130からの各部分光束を偏光方向の揃った略1種類の直線偏光に変換して射出する偏光変換素子140と、偏光変換素子140から射出される各部分光束を被照明領域で重畳させるための重畳レンズ150とを有する。
光源装置110は、楕円面リフレクタ114と、楕円面リフレクタ114の第1焦点近傍に発光中心を有する発光管112と、発光管112から被照明領域側に向けて射出される光を発光管112に向けて反射する副鏡116と、楕円面リフレクタ114からの集束光を略平行光として射出する凹レンズ118とを有する。光源装置110は、照明光軸100axを中心軸とする光束を射出する。
発光管112は、管球部と、管球部の両側に延びる一対の封止部とを有する。管球部は、球状に形成された石英ガラス製であって、この管球部内に配置された一対の電極と、管球部内に封入された水銀、希ガス及び少量のハロゲンとを有する。発光管112としては、種々の発光管を採用でき、例えば、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ等を採用できる。
楕円面リフレクタ114は、発光管112の一方の封止部に挿通・固着される筒状の首状部と、発光管112から放射された光を第2焦点位置に向けて反射する反射凹面とを有する。
副鏡116は、発光管112の管球部の略半分を覆い、楕円面リフレクタ114の反射凹面と対向して配置される反射手段である。副鏡116は、発光管112の他方の封止部に挿通・固着されている。副鏡116は、発光管112から放射された光のうち楕円面リフレクタ114に向かわない光を発光管112に戻し楕円面リフレクタ114に入射させる。
凹レンズ118は、楕円面リフレクタ114の被照明領域側に配置されている。そして、楕円面リフレクタ114からの光を第1レンズアレイ120に向けて射出するように構成されている。
第1レンズアレイ120は、凹レンズ118からの光を複数の部分光束に分割する光束分割光学素子としての機能を有し、複数の第1小レンズ122が照明光軸100axと直交する面内に複数行・複数列のマトリクス状に配列された構成を有する。図示による説明は省略するが、第1小レンズ122の外形形状は、後述する液晶パネル410R,410G,410Bの画像形成領域の外形形状に関して相似形である。
第2レンズアレイ130は、重畳レンズ150とともに、第1レンズアレイ120の各第1小レンズ122の像を液晶パネル410R,410G,410Bの画像形成領域近傍に結像させる機能を有する。第2レンズアレイ130は、第1レンズアレイ120と略同様な構成を有し、複数の第2小レンズ132が照明光軸100axに直交する面内に複数行・複数列のマトリクス状に配列された構成を有する。
偏光変換素子140は、第1レンズアレイ120により分割された各部分光束の偏光方向を、偏光方向の揃った略1種類の直線偏光として射出する偏光変換素子である。
偏光変換素子140は、光源装置110からの照明光束のうち一方の偏光成分(例えばP偏光成分)を有する光を透過し他方の偏光成分(例えばS偏光成分)を有する光を照明光軸100axに垂直な方向に反射する偏光分離層と、偏光分離層で反射された他方の偏光成分を有する光を照明光軸100axに平行な方向に反射する反射層と、偏光分離層を透過した一方の偏光成分を有する光を他方の偏光成分を有する光に変換する位相差板とを有する。
偏光変換素子140は、光源装置110からの照明光束のうち一方の偏光成分(例えばP偏光成分)を有する光を透過し他方の偏光成分(例えばS偏光成分)を有する光を照明光軸100axに垂直な方向に反射する偏光分離層と、偏光分離層で反射された他方の偏光成分を有する光を照明光軸100axに平行な方向に反射する反射層と、偏光分離層を透過した一方の偏光成分を有する光を他方の偏光成分を有する光に変換する位相差板とを有する。
重畳レンズ150は、第1レンズアレイ120、第2レンズアレイ130及び偏光変換素子140を経た複数の部分光束を集光して液晶パネル410R,410G,410Bの画像形成領域近傍に重畳させるための光学素子である。重畳レンズ150の光軸と照明装置100の照明光軸100axとが略一致するように、重畳レンズ150が配置されている。なお、重畳レンズ150は、複数のレンズを組み合わせた複合レンズで構成されていてもよい。
色分離光学系200は、ダイクロイックミラー210,220と、反射ミラー230,240,250と、入射側レンズ260と、リレーレンズ270とを有する。色分離光学系200は、重畳レンズ150から射出される照明光束を、赤色光、緑色光及び青色光の3つの色光に分離して、それぞれの色光を照明対象となる3つの液晶光変調装置400R,400G,400Bに導く機能を有する。
ダイクロイックミラー210,220は、基板上に所定の波長領域の光束を反射し、他の波長領域の光束を透過する波長選択膜が形成された光学素子である。光路前段に配置されるダイクロイックミラー210は、赤色光成分を反射し、その他の色光成分を透過させるミラーである。光路後段に配置されるダイクロイックミラー220は、緑色光成分を反射し、青色光成分を透過させるミラーである。
ダイクロイックミラー210で反射された赤色光成分は、反射ミラー230により曲折され、集光レンズ300Rを介して赤色光用の液晶光変調装置400Rに入射する。集光レンズ300Rは、重畳レンズ150からの各部分光束を各主光線に対して略平行な光束に変換するために設けられている。なお、他の集光レンズ300G,300Bも、集光レンズ300Rと同様に構成されている。
ダイクロイックミラー210を通過した緑色光成分及び青色光成分のうち緑色光成分は、ダイクロイックミラー220で反射され、集光レンズ300Gを通過して緑色光用の液晶光変調装置400Gに入射する。一方、青色光成分は、ダイクロイックミラー220を透過し、入射側レンズ260、入射側の反射ミラー240、リレーレンズ270、射出側の反射ミラー250及び集光レンズ300Bを通過して青色光用の液晶光変調装置400Bに入射する。入射側レンズ260、リレーレンズ270及び反射ミラー240,250は、ダイクロイックミラー220を透過した青色光成分を液晶光変調装置400Bまで導く機能を有する。
液晶光変調装置400R,400G,400Bは、画像情報に応じて照明光束を変調するものであり、照明装置100の照明対象となる。
液晶光変調装置400R,400G,400Bは、液晶パネル410R,410G,410Bと、液晶パネル410R,410G,410Bの光入射側に配置される入射側偏光板420R,420G,420Bと、液晶パネル410R,410G,410Bの光射出側に配置される射出側偏光板430R,430G,430Bと、液晶パネル410R,410G,410Bと射出側偏光板430R,430G,430Bとの間に配置される光学補償素子440R,440G,440Bとを有する。
液晶光変調装置400R,400G,400Bは、液晶パネル410R,410G,410Bと、液晶パネル410R,410G,410Bの光入射側に配置される入射側偏光板420R,420G,420Bと、液晶パネル410R,410G,410Bの光射出側に配置される射出側偏光板430R,430G,430Bと、液晶パネル410R,410G,410Bと射出側偏光板430R,430G,430Bとの間に配置される光学補償素子440R,440G,440Bとを有する。
液晶パネル410R,410G,410Bは、一対の透明なガラス基板(対向基板とTFT基板)に電気光学物質である液晶を密閉封入したものであり、TN型の液晶パネルである。例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として、与えられた画像情報に従って、入射側偏光板420R,420G,420Bから射出される1種類の直線偏光の偏光方向を変調する。また、液晶パネル410R,410G,410Bの光入射側及び光射出側には、それぞれ防塵ガラス(図示せず。)が設けられている。
入射側偏光板420R,420G,420B、液晶パネル410R,410G,410B及び射出側偏光板430R,430G,430Bによって入射する各色光の光変調が行われる。
光学補償素子440R,440G,440Bは、液晶パネル410R,410G,410Bのプレチルト角に起因する複屈折(液晶分子によって生ずる光学的な位相差)を補償するための素子である。光学補償素子440Rは、複屈折性を有する無機材料からなる2つの無機光学補償板442R,444Rと、2つの無機光学補償板442R,444Rの間に配置され、2つの無機光学補償板442R,444Rを支持する透光性支持基板446Rとを有する。他の光学補償素子440G,440Bも、光学補償素子440Rと同様の構成を有する。無機光学補償板442R,444R,442G,444G,442B,444Bは、例えば水晶からなる無機光学補償板であり、透光性支持基板446R,446G,446Bは、例えば石英ガラスからなる透光性支持基板である。
なお、これら光学補償素子440R,440G,440Bの製造方法については、詳細に後述する。
なお、これら光学補償素子440R,440G,440Bの製造方法については、詳細に後述する。
各光学補償素子440R,440G,440Bには、光学補償素子の回転位置を調整可能な回転位置調整装置460R,460G,460Bが配設されている。
クロスダイクロイックプリズム500は、射出側偏光板430R,430G,430Bから射出された各色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する光学素子である。このクロスダイクロイックプリズム500は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた略X字状の界面には、誘電体多層膜が形成されている。略X字状の一方の界面に形成された誘電体多層膜は、青色光を反射するものであり、他方の界面に形成された誘電体多層膜は、赤色光を反射するものである。これらの誘電体多層膜によって青色光及び赤色光は曲折され、緑色光の進行方向と揃えられることにより、3つの色光が合成される。
クロスダイクロイックプリズム500から射出されたカラー画像は、投写光学系600によって拡大投写され、スクリーンSCR上で大画面画像を形成する。
このように、実施形態に係るプロジェクタ1000によれば、液晶パネル410R,410G,410Bと射出側偏光板430R,430G,430Bとの間には、1つの透光性支持基板の両面に2つの無機光学補償板が配置された1枚の光学補償素子440R,440G,440Bが配置されているため、液晶パネルと射出側偏光板との間に2枚の光学補償素子(各光学補償素子は、1つの無機光学補償板と1つの透光性支持基板とを有する。)が配置されたプロジェクタの場合と比べて、液晶パネル410R,410G,410Bと射出側偏光板430R,430G,430Bとの間のスペースを小さくすることが可能となる。その結果、バックフォーカスがそれほど大きくない投写レンズを用いることができるし、装置全体の大きさがそれほど大きくなることもない。
また、実施形態に係るプロジェクタ1000によれば、光学補償素子440R,440G,440Bには2つの無機光学補償板が配置されているため、液晶パネル410R,410G,410Bのプレチルト角に起因する複屈折を補償することができ、投写画像のコントラストを向上することが可能となる。
また、実施形態に係るプロジェクタ1000によれば、光学補償素子440R,440G,440Bには2つの無機光学補償板が配置されているため、液晶パネル410R,410G,410Bのプレチルト角に起因する複屈折を補償することができ、投写画像のコントラストを向上することが可能となる。
したがって、実施形態に係るプロジェクタ1000は、投写画像のコントラストの向上を図りつつ、安価でかつ小型のプロジェクタを実現することが可能なプロジェクタとなる。
実施形態に係るプロジェクタ1000においては、液晶パネル410R,410G,410Bは、TN型の液晶パネルである。TN型の液晶パネルを備えるプロジェクタは、液晶パネル(対向基板とTFT基板)のプレチルト角に起因する複屈折を補償するために2つの無機光学補償板が必要となるが、実施形態に係るプロジェクタ1000によれば、2つの無機光学補償板を有する光学補償素子440R,440G,440Bを備えているため、TN型の液晶パネル(対向基板とTFT基板)のプレチルト角に起因する複屈折を補償することができ、投写画像のコントラストを向上することが可能となる。
実施形態に係るプロジェクタ1000においては、光学補償素子440R,440G,440Bの回転位置を調整可能な回転位置調整装置460R,460G,460Bをさらに備えるため、光学補償素子440R,440G,440Bが最適な回転位置となるように調整することができ、投写画像のコントラストをさらに向上することが可能となる。
次に、光学補償素子440R,440G,440Bを製造するための製造方法(実施形態に係る光学補償素子の製造方法)について、図2及び図3を用いて説明する。なお、光学補償素子440R,440G,440Bは、以下の説明における光学補償素子1と同一の構成からなるとともに、同一の製造方法によって製造されたものである。
図2は、光学補償素子1の構成を示す図である。
図3は、実施形態に係る光学補償素子の製造方法を説明するために示す図である。図3(a)〜図3(e)は各工程を模式的に示す図であって、図3(a)及び図3(b)は基板貼付工程を示す図であり、図3(c)は中間部材50をキャリア730の貫通孔732に嵌合させる様子を示す斜視図であり、図3(d)及び図3(e)は両面研削・研磨工程を示す図である。
なお、図2及び図3においては、説明を簡略化するため、各部材(無機光学補償板10,12、透光性支持基板20、無機基板30,32など)の厚みや大きさなどについては誇張して図示している。
図3は、実施形態に係る光学補償素子の製造方法を説明するために示す図である。図3(a)〜図3(e)は各工程を模式的に示す図であって、図3(a)及び図3(b)は基板貼付工程を示す図であり、図3(c)は中間部材50をキャリア730の貫通孔732に嵌合させる様子を示す斜視図であり、図3(d)及び図3(e)は両面研削・研磨工程を示す図である。
なお、図2及び図3においては、説明を簡略化するため、各部材(無機光学補償板10,12、透光性支持基板20、無機基板30,32など)の厚みや大きさなどについては誇張して図示している。
実施形態に係る光学補償素子の製造方法は、図2に示すように、2つの無機光学補償板10,12と、2つの無機光学補償板10,12の間に配置され、2つの無機光学補償板10,12を支持する透光性支持基板22とを有する光学補償素子1を製造するための製造方法であって、「基板貼付工程」及び「両面研削・研磨工程」が順次実施される。以下、これら各工程を順次説明する。
1.基板貼付工程
まず、図3(a)に示すように、複屈折性を有する無機材料からなる2つの無機基板30,32の間に、透光性支持基板20を配置して、図3(b)に示すように、接着剤Cを用いて、各無機基板30,32と透光性支持基板20との間にギャップ制御微粒子40を介した状態で、2つの無機基板30,32と透光性支持基板20とを接着する。
まず、図3(a)に示すように、複屈折性を有する無機材料からなる2つの無機基板30,32の間に、透光性支持基板20を配置して、図3(b)に示すように、接着剤Cを用いて、各無機基板30,32と透光性支持基板20との間にギャップ制御微粒子40を介した状態で、2つの無機基板30,32と透光性支持基板20とを接着する。
無機基板30,32としては、例えば水晶基板を用いている。研削・研磨前の無機基板30,32の厚みは、例えば500μmである。透光性支持基板20としては、例えば石英ガラス基板を用いている。透光性支持基板20の厚みは、例えば500μmである。
ギャップ制御微粒子40としては、プラスチック材料からなり、例えば直径が6μmの球状微粒子を用いている。ギャップ制御微粒子40は、無機基板30,32の屈折率と透光性支持基板20の屈折率との間の屈折率を有する。
接着剤Cとしては、紫外線硬化性の樹脂接着剤を用いている。なお、当該接着剤を硬化する方法としては、蛍光灯下で接着剤を仮硬化した後、UVベルト炉で本硬化することが好ましい。このように仮硬化を行うことによって、連鎖反応を促進して樹脂の分子量を大きくすることができ、接着力を高めることができる。
2.両面研削・研磨工程
そして、図3(c)に示すように、透光性支持基板20の両表面に2つの無機基板30,32が貼付された中間部材50をキャリア730の貫通孔732に嵌合させた後、図3(d)に示すように、中間部材50をキャリア730とともに研削・研磨装置(図示せず。)にセットして、中間部材50の両面を同時に研削・研磨する。研削・研磨後の無機基板30,32の厚みは、例えば7μmである。
そして、図3(c)に示すように、透光性支持基板20の両表面に2つの無機基板30,32が貼付された中間部材50をキャリア730の貫通孔732に嵌合させた後、図3(d)に示すように、中間部材50をキャリア730とともに研削・研磨装置(図示せず。)にセットして、中間部材50の両面を同時に研削・研磨する。研削・研磨後の無機基板30,32の厚みは、例えば7μmである。
研削・研磨装置は、無機基板30,32を研削及び研磨するための装置であり、所定方向に回転するように構成されてなる自転部710と、自転部710の回転方向とは逆方向に回転するように構成されてなる公転部720と、キャリア730とを備える。公転部720上には複数個の自転部710が配設されており、各自転部710と公転部720とはちょうど自転・公転の関係となるように構成されている。自転部710の下面及び公転部720の上面には、目的に併せて研削パッド又は研磨パッドが配置されている。
キャリア730は、図3(c)に示すように、円板状部材であり、研削・研磨後の中間部材50の厚さよりも薄く(例えば450μm)、かつ、厚さ方向に沿って所定の貫通孔732が複数設けられている。複数の貫通孔732のそれぞれに中間部材50を嵌合させれば、全工程終了後には複数の光学補償素子1を同時に得ることができる。
両面研削・研磨工程においては、研削・研磨を開始してから所定時間経過後、中間部材50における2つの研削・研磨面を反転させるように、キャリア730とともに中間部材50の上下を反転させる(図4(e)参照。)。
以上の工程を実施することにより、図2に示す光学補償素子1(光学補償素子440R,440G,440B)を製造することができる。
このように、実施形態に係る光学補償素子の製造方法によれば、透光性支持基板20の両表面に2つの無機基板30,32を貼り付けて、2つの無機基板30,32の両表面を同時に研削・研磨するという比較的簡易でかつ生産性の高い方法で、実施形態に係るプロジェクタ1000に用いる光学補償素子440R,440G,440Bを製造することができるため、光学補償素子自体の製造コストを比較的安価なものとすることが可能となる。その結果、実施形態に係る光学補償素子の製造方法によって製造された光学補償素子1をプロジェクタ1000に用いることにより、プロジェクタの製造コストを低く抑えることが可能となる。
また、実施形態に係る光学補償素子の製造方法によれば、中間部材50の両面を同時に研削・研磨することとしているため、中間部材50の両面を均等に研削・研磨することが可能となる。その結果、研削・研磨後の2つの無機基板30,32(無機光学補償板10,12)の厚みを略同一にすることが可能となる。
実施形態に係る光学補償素子の製造方法においては、自転部710と公転部720との間(2つのパッドの間)に配置され、研削・研磨後の中間部材50の厚さよりも薄く、かつ、厚さ方向に沿って所定の貫通孔732が設けられたキャリア730を備える研削・研磨装置を用い、両面研削・研磨工程においては、中間部材50をキャリア730の貫通孔732に嵌合させた状態でキャリア50を自転部710と公転部720との間に配置して、中間部材50の両面を同時に研削・研磨することとしている。これにより、研削・研磨時に2つのパッドの間で中間部材50(透光性支持基板20の両表面に2つの無機基板30,32が貼付された部材)が必要以上に動き回ってしまうのを防止することができ、2つの無機基板30,32の両表面を全体に渡って万遍なく研削・研磨することが可能となる。また、研削・研磨中に中間部材50が欠けたり傷が付いたりするのを抑制することが可能となる。
実施形態に係る光学補償素子の製造方法において、両面研削・研磨工程においては、研削・研磨を開始してから所定時間経過後、中間部材50における2つの研削・研磨面を反転させることとしているため、中間部材50の両面を均等に研削・研磨することが可能となる。
実施形態に係る光学補償素子の製造方法において、基板貼付工程においては、接着剤Cを用いて、2つの無機基板30,32と透光性支持基板20とを接着することとしているため、無機基板30,32と透光性支持基板20との界面における表面反射の発生が抑制され、光透過率を高めることが可能となる。
また、無機基板30,32及び透光性支持基板20の線膨張係数がそれぞれ異なる場合であっても、各基板間の貼り合わせ面における剥離が起こりにくくなり、長期信頼性の低下を抑制することが可能となる。
また、無機基板30,32及び透光性支持基板20の線膨張係数がそれぞれ異なる場合であっても、各基板間の貼り合わせ面における剥離が起こりにくくなり、長期信頼性の低下を抑制することが可能となる。
実施形態に係る光学補償素子の製造方法において、基板貼付工程においては、各無機基板30,32と透光性支持基板20との間にギャップ制御微粒子40を介した状態で、2つの無機基板30,32と透光性支持基板20とを接着することとしているため、ギャップ制御微粒子40によって接着剤Cの厚みバラつきを軽減することができ、接着後の無機基板30,32の歪み等を軽減することが可能となる。その結果、研削・研磨後の無機基板30,32(無機光学補償板10,12)の面内厚みむらを低減することが可能となる。また、ギャップ制御微粒子40によって接着剤Cの厚みバラつきを軽減することができることから、部分的に無機基板30,32を越えて接着層にまで研削・研磨が及んでしまうのを抑制することができ、その結果、研削・研磨後の無機基板30,32に割れや欠けが発生するのを抑制することが可能となる。
実施形態に係る光学補償素子の製造方法においては、無機基板30,32として、水晶基板を用いているため、有機材料系の光学補償素子(例えば延伸位相差フィルム)に比べて、耐熱性、放熱性及び耐光性に優れ、長寿命であり、屈折率異方性の面内均一性がよい光学補償素子を製造することができる。
実施形態に係る光学補償素子の製造方法においては、透光性支持基板20として、石英ガラス基板を用いている。石英ガラス基板は複屈折が小さいため、透光性支持基板20を通過する光束の品質低下を抑制することができ、高品質な光学補償素子を製造することができる。
以上、本発明の光学補償素子の製造方法及びプロジェクタを上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記実施形態においては、基板貼付工程として、接着剤を用いて無機基板と透光性支持基板とを接着する場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、直接接合によって無機基板と透光性支持基板とを接合してもよい。直接接合としては、分子間力による接合やプラズマ接合などを例示することができる。
(2)上記実施形態においては、無機基板として、水晶基板を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、サファイア基板を用いてもよいし、他の複屈折性を有する無機材料(例えば、ウルツ鉱、金紅石、チリ硝石、電気石、硫化カドミウム等)からなる無機基板を用いてもよい。
(3)上記実施形態においては、透光性支持基板として、石英ガラス基板を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、白板ガラス、パイレックス(登録商標)、結晶化ガラス、立方晶の焼結体からなる基板を用いてもよい。
(4)上記実施形態においては、液晶パネルと光学補償素子とは離隔して配置されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、液晶パネルと光学補償素子とを貼り合わせ、当該光学補償素子を液晶パネルに設けられる防塵ガラスの代わりとして用いてもよい。
(5)上記実施形態においては、光源装置として、楕円面リフレクタからなる光源装置を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、放物面リフレクタからなる光源装置を用いてもよい。
(6)上記実施形態においては、光均一化光学系として、レンズアレイからなるレンズインテグレータ光学系を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、インテグレータロッドからなるロッドインテグレータ光学系を用いてもよい。
(7)上記実施形態においては、3つの液晶光変調装置を用いたいわゆる3板式の液晶プロジェクタに本発明が適用される場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、1つ、2つ又は4つ以上の液晶光変調装置を用いたプロジェクタにも本発明を適用することができる。
(8)本発明は、投写画像を観察する側から投写するフロント投写型プロジェクタに適用する場合にも、投写画像を観察する側とは反対の側から投写するリア投写型プロジェクタに適用する場合にも可能である。
1,440R,440G,440B…光学補償素子、10,12…無機光学補償板、20…透光性支持基板、30,32…無機基板、40…ギャップ制御微粒子、50…中間部材、100…照明装置、100ax…照明光軸、110…光源装置、112…発光管、114…楕円面リフレクタ、116…副鏡、118…凹レンズ、120…第1レンズアレイ、122…第1小レンズ、130…第2レンズアレイ、132…第2小レンズ、140…偏光変換素子、150…重畳レンズ、200…色分離導光光学系、210,220…ダイクロイックミラー、230,240,250…反射ミラー、260…入射側レンズ、270…リレーレンズ、300R,300G,300B…集光レンズ、400R,400G,400B…液晶光変調装置、410R,410G,410B…液晶パネル、420R,420G,420B…入射側偏光板、430R,430G,430B…射出側偏光板、500…クロスダイクロイックプリズム、600B…投写光学系、710…自転部、720…公転部、730…キャリア、732…貫通孔、1000…プロジェクタ、C…接着剤、SCR…スクリーン
Claims (8)
- 透光性支持基板の両表面に複屈折性を有する無機材料からなる2つの無機基板をそれぞれ貼り付ける基板貼付工程と、
前記透光性支持基板の両表面に前記2つの無機基板が貼付された中間部材を研削・研磨装置にセットして、前記中間部材の両面を同時に研削・研磨する両面研削・研磨工程とをこの順序で含むことを特徴とする光学補償素子の製造方法。 - 請求項1に記載の光学補償素子の製造方法において、
前記研削・研磨装置は、対向して設けられた2つのパッドと、前記2つのパッドの間に配置され、研削・研磨後の前記中間部材の厚さよりも薄く、かつ、厚さ方向に沿って所定の貫通孔が設けられたキャリアとを備え、
前記両面研削・研磨工程においては、前記中間部材を前記キャリアの前記貫通孔に嵌合させた状態で前記キャリアを前記2つのパッドの間に配置して、前記中間部材の両面を同時に研削・研磨することを特徴とする光学補償素子の製造方法。 - 請求項1又は2に記載の光学補償素子の製造方法において、
前記両面研削・研磨工程においては、研削・研磨を開始してから所定時間経過後、前記中間部材における2つの研削・研磨面を反転させることを特徴とする光学補償素子の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の光学補償素子の製造方法において、
前記基板貼付工程においては、接着剤を用いて、前記2つの無機基板と前記透光性支持基板とを接着することを特徴とする光学補償素子の製造方法。 - 請求項4に記載の光学補償素子の製造方法において、
前記基板貼付工程においては、各無機基板と前記透光性支持基板との間にギャップ制御微粒子を介した状態で、前記2つの無機基板と前記透光性支持基板とを接着することを特徴とする光学補償素子の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の光学補償素子の製造方法において、
前記基板貼付工程においては、直接接合によって、前記2つの無機基板と前記透光性支持基板とを接合することを特徴とする光学補償素子の製造方法。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の光学補償素子の製造方法において、
前記無機基板として、水晶基板又はサファイア基板を用いることを特徴とする光学補償素子の製造方法。 - 請求項1〜7のいずれかに記載の光学補償素子の製造方法によって製造された光学補償素子を備えることを特徴とするプロジェクタ。
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JP2007181794A JP2009020244A (ja) | 2007-07-11 | 2007-07-11 | 光学補償素子の製造方法及びプロジェクタ |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105182459A (zh) * | 2015-07-13 | 2015-12-23 | 中国科学院上海光学精密机械研究所 | 米级大口径偏振片全频段面形加工方法 |
-
2007
- 2007-07-11 JP JP2007181794A patent/JP2009020244A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105182459A (zh) * | 2015-07-13 | 2015-12-23 | 中国科学院上海光学精密机械研究所 | 米级大口径偏振片全频段面形加工方法 |
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