JP2009019085A - 水膨潤性止水剤と止水材 - Google Patents

水膨潤性止水剤と止水材 Download PDF

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Abstract

【課題】可塑性を有した止水材は施工箇所への密着性は優れ施工後、反応硬化して外力等に対して破断等を起こさない止水材を与える水膨潤性止水剤を提供する。これを用いた、形状安定性に優れ、施工箇所への追従性の優れる止水材を提供する。
【解決手段】少なくとも湿分硬化剤を含有するA剤と、少なくとも硬化触媒を含有するB剤とをその組合せ中に有し、A剤及びB剤の少なくとも一方に水膨潤性物質を含有してなり、A剤とB剤とを有する組合せを混和して得た水膨潤性組成物が粘土状の可塑性を示し、その後経時的に硬化して水膨潤性止水材を形成するA剤とB剤との組合せを含む水膨潤性止水剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、水膨潤性組成物、水膨潤性止水剤及び水膨潤性止水材に関し、さらに詳しくは言えば施工時には可塑性を有し、硬化後は形状安定性、経時安定性、自己シール性を有し、漏水防止のために用いられる止水材及びその止水材に好適に用いられる水膨潤性組成物と水膨潤性止水剤に関する。
従来、建築・土木分野における止水材はコンクリート打継部、コンクリートと他部材との接触面、コンクリート2次製品同士の接合面など漏水部位となる箇所へ用いられてきた。その材料として(1)ベントナイトやスメクタイトの水膨潤性粘土を粉末または粒状物をゲル化基油等の粘着性組成物と混練・成形した可塑性水膨潤性止水材(2)ゴムを板状に成形し漏水経路を封鎖する定型止水板や樹脂やゴムに水膨潤性高分子を混合し、水膨潤性機能を有し、その膨潤機能による膨張圧で高い接面応力を発生させ、止水効果を発揮する定型水膨潤性止水材(3)湿分硬化シリコーンやUV硬化シリコーン等を用い、クリーム状で強い粘着性を有した組成物を漏水経路に塗布し、大気中の湿分や太陽の紫外線により硬化し、漏水経路を封鎖する硬化型不定形止水材、などが知られている。
これらの止水材組成物のうち、(1)は高い可塑性を有しているため、施工箇所の凹凸や突起などに追従し、高い密着性を示す。また、コンクリートの収縮等で生じる空隙を水を吸収し膨潤することで空隙を充填し、閉塞することが出来る。しかし、形状安定性が劣るため、施工後コンクリート打設するまでの間に、踏まれたり、物が水膨潤性組成物上に落下した場合には、水膨潤性組成物が破損、変形し、最悪の場合には断裂してしまう問題があった。(2)の場合は定型であるため、踏まれたり物が止水材組成物上に落下しても変形や破損等はしないため、断裂する心配はなかった。しかし、可塑性に乏しいため、施工箇所と止水材設置面が密に接することが出来ず、外力がかかった際に剥離しやすい問題があった。また、止水板は止水経路を長期化、複雑化したに過ぎないため止水効果は期待出来なかった。水膨潤性高分子を混合した場合は膨潤圧が高すぎ躯体自体を破損させてしまう問題もあった。(3)の止水材組成物においては、施工時には高い可塑性を示すクリーム状であるため、施工箇所の凹凸にも柔軟に対応することが出来、さらに施工後は硬化することで外力による変形も起こらず、断裂や剥離といった問題を防ぐことは出来る。しかし、水膨潤性を有さないため、一旦空隙が生じてしまうと空隙を閉塞することが出来ず、漏水を止められないといった問題があった。
また、アスファルト等を用いた粘着性組成物と混練・成形した止水材組成物(特許文献1)は、アスファルト等により形状安定性が向上し、外力等により容易に変性、断裂し難いものを得ることが出来た。しかし、施工箇所に十分に密着させるためには、上記で得られた止水材組成物に熱を加えて溶解させるか、もしくは有機溶剤に溶解させなければならないため、大変手間がかかり、また施工者の熟練度が密着性に影響を与える要因となっていた。
特開平10−338812号公報
本発明は、以上のような従来の技術に鑑みてなされたものであり、2剤混合型止水剤とそれを用いた可塑性を有した水膨潤性組成物を用いて作製した止水材を提供する事を目的とし、施工箇所への密着性は優れ施工後、その場の温度で反応硬化して外力等に対して破断等を起こさない止水材を与える水膨潤性止水剤を提供するものである。また、上記の反応硬化により形状安定性に優れ、かつ施工箇所への追従性の優れる止水材を与える水膨潤性止水材を提供するものである。
本発明者らは、水膨潤性物質をベースとし、これに湿分硬化剤と硬化触媒を別々に調製しておいて施工直前の混合で接触させることで施工時には可塑性を有し、その後は硬化反応により優れた形状安定性を得ることで、施工時から施工完了に至るまで各工程で水膨潤性止水材として必要とされる特性を制御することが可能であることを見出した。本発明はこの知見に基づき完成されるに至ったものである。
すなわち本発明は、
(1)少なくとも湿分硬化剤を含有するA剤と、少なくとも硬化触媒を含有するB剤とをその組合せ中に有し、A剤及びB剤の少なくとも一方に水膨潤性物質を含有してなり、A剤とB剤とを有する組合せを混和して得た水膨潤性組成物が粘土状の可塑性を示し、その後経時的に硬化して水膨潤性止水材を形成することを特徴とするA剤とB剤との組合せを含む水膨潤性止水剤、
(2)A剤に水膨潤性物質を含有する、(1)記載の水膨潤性止水剤、
(3)B剤が固形状又は液状である(1)又は(2)記載の水膨潤性止水剤、
(4)A剤又はB剤の少なくとも一方に軟化剤を含有させた(1)〜(3)のいずれか1項に記載の水膨潤性止水剤、
(5)A剤とB剤を混和した水膨潤性組成物100重量部中、水膨潤性物質2〜90重量部、湿分硬化剤2〜90重量部、硬化触媒0.001重量部以上からなることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の水膨潤性止水剤、
(6)水膨潤性物質が水膨潤性粘土及び吸水性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載の水膨潤性止水剤、
(7)少なくとも湿分硬化剤を含有するA剤と、少なくとも硬化触媒を含有するB剤とをその組合せ中に有してなり、かつA剤及びB剤の少なくとも一方に水膨潤性物質を含有してなる、A剤とB剤とを有する剤を混和して得た可塑性の水膨潤性組成物を経時的に硬化反応して形成することを特徴とする水膨潤性止水材、及び
(8)水膨潤性物質が水膨潤性粘土及び吸水性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする(7)に記載の水膨潤性止水材
を提供するものである。
本発明の水膨潤性止水剤より調製される水膨潤性組成物は、施工直前のA剤とB剤の混合により湿分硬化剤と硬化触媒を接触させることで、混合直後は施工に適した可塑性を有し、施工後は室温での硬化反応により高い形状安定性を備え、かつ従来の同等の膨潤性による自己修復機能と止水性能を有した水膨潤性止水材を形成することが出来る。
また、水膨潤性止水材は施工箇所に密着し経時硬化することで、従来必要だった水膨潤性組成物を覆う押さえコンクリート等がなくとも圧力によって変形することがなく、止水することが可能となる。
次に本発明を詳細に説明する。
本発明は少なくも、湿分硬化剤を含有するA剤と硬化触媒を含有するB剤とからなる。また、本発明においてA剤又はB剤の少なくとも一方に水膨潤性物質を含有させる。好ましくは使用する基材としての水膨潤性物質の大部分を前記A剤側に含有させ、残りを前記B剤側に含有させることである。水膨潤性物質のA剤とB剤中への使用量比は、重量比で95:5〜40:60が好ましい。さらに本発明において使用時にA剤及びB剤とを混合しやすいように、両側の一方、又は両者を粘土のような互いに均一混和しやすい、可塑性の高いものとするのが好ましい。
本発明においてはA剤とB剤とを混練性の良い、適当な可塑性のものとするために、それぞれと適当量の、後述の軟化剤を混合することが好ましい。この軟化剤の使用量はA剤又はB剤の基材としての水膨潤性物質の合計量に対し、好ましくは0.1〜30質量%、より好ましくは1〜10質量%である。
本発明においては上記のA剤とB剤とを混練して止水材として成形・施工する水膨潤性組成物とする。この水膨潤性の止水材用組成物には、水膨潤性物質から選ばれた少なくとも1種類のものが用いられ、それらは天然もしくは合成の水膨潤性粘土や吸水性樹脂の中から適宜選択される。このような粘土としては、未変性のものでも変性したものでもよいが、ベントナイト、ヘクトライト等スメクタイト系粘土、および膨潤性雲母から選ばれた少なくとも1種が好ましい。このうち、ベントナイトは天然に産出する無機系の粘土であるため安全性に優れ、かつ土中の微生物に分解されることがなく長期的に安定で、高い止水効果を保持でき、また低価格であるため、特に好ましい粘土である。
吸水性樹脂としては、橋かけ酢酸ビニル−アクリル酸塩系ポリマー、イソブチレン−マレイン酸塩系ポリマー、デンプン−アクリル酸塩系ポリマー、ビニルアルコール−アクリル酸塩系ポリマー、デンプン−アクリル繊維加水分解物系ポリマー、橋かけビニルアルコール系ポリマー、橋かけCMC(カルボキシメチルセルロース)、ポリアクリル酸中和物の架橋物、ウレタンプレポリマー等が挙げられる。本発明の止水材組成物においては、前記水膨潤性物質から選ばれた1種の物質を単独で、または2種以上の物質を用いる。この水膨潤性の止水材組成物には前記水膨潤性物質を好ましくは5〜80重量部、より好ましくは25〜70重量部、さらに好ましくは45〜60重量部を用いる。少なすぎると充分な膨潤倍率を得難く、自己修復性と止水性能を低下させる。逆に多すぎると、水膨潤性組成物の柔軟性等の物性が損なわれ作業性が著しく低下し好ましくない。本発明の水膨潤組成物は前記物質と湿分硬化剤、硬化触媒を所定量混合してなる。
本発明に用いられる湿分硬化剤の一例としては、シラン末端基を有する有機ポリマー等の湿分硬化材を用いることができる。ここで湿分硬化剤とは、水分の共存下、触媒の存在下で硬化反応する硬化剤をいう。通常、これはポリウレタン、ポリエーテル、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリビニルエステル、エチレンーオレフィンーコポリマー、スチレン―ブタジエンコポリマー、またはポリオレフィンである。有機官能性シランの例は、アミノメチル−メチルジメトキシシラン、アミノメチルーメチルジエトキシシラン、フェニルアミノメチル−メチルジメトキシシラン、ブチルアミノメチル−メチルジメトキシシラン、シクロヘキシルアミノメチル−メチルジメトキシシラン、メトキシメチル−メチルジメトキシシラン、エトキシメチル−メチルジエトキシシラン、メチルカルバマトメチル−メチルジメトキシシラン、エチルカルバマトメチル−メチルジエトキシシランまたはクロロメチル−メチルジメトキシシランなどである。本発明においては前記湿分硬化材を2種以上併用してもよい。本発明の止水材組成物100質量部には前記湿分硬化剤を好ましくは5〜90重量部、より好ましくは10〜80重量部、さらに好ましくは20〜60重量部を用いる。少なすぎると充分な形状安定性を得がたく、多すぎると自己修復機能を低下させる恐れがある。
硬化触媒の一例としては、酸性化合物、例えばリン酸誘導体またはカルボン酸誘導体、塩基性化合物、例えば第1アミン、第2アミンおよび第3アミンまたは、例えば金属のスズ、チタン、亜鉛またはビスマスの有機金属触媒を使用することが出来る。さらにシリル基を有する有機窒素化合物も使用することが出来る。シリル基を有する好適な塩基は例えばアミノ基含有シランであり、例えばアミノプロピル−トリメトキシシラン、アミノプロピル−トリエトキシシラン、アミノメチル−トリメトキシシラン、アミノメチル−トリエトキシシラン、アミノエチルアミノプロピル−トリメトキシシラン、ブチルアミノプロピル−トリメトキシシラン、ブチルアミノメチル−トリメトキシシラン、シクロヘキシルアミノメチル−トリメトキシシラン、シクロヘキシルアミノプロピル−トリメトキシシランなどが挙げられる。しかし、上記物質に限定されるものではなく、湿分硬化剤の反応を開始する触媒作用を有するものであれば特に制限はない。上記の止水材組成物においては、前記硬化触媒から選ばれた1種類を単独で、または2種以上の硬化触媒を用いる。この止水材組成物100質量部には前記硬化触媒を好ましくは0.001重量部以上、より好ましくは0.005重量部以上、さらに好ましくは0.01重量部以上を用いる。少なすぎると充分な硬化反応を得難く、形状安定性を低下させる。
また、本発明に用の水膨潤性組成物は上記必須成分の他に、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じ従来止水材に用いられている種々の添加成分を任意成分として配合することが出来る。この添加剤としては、例えば軟化剤(例えば鉱油、合成油、脂肪性油等の油)、安定剤(例えばアニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等)、消泡剤、凍結防止剤、酸化防止剤、充填剤、着色剤などを挙げることが出来る。
本発明に用いられる水膨潤性止水材組成物を調製するにあたり、湿分硬化剤と硬化触媒が施工直前の混合により接触すればよく、湿分硬化剤と硬化触媒を予め、その他の物質と混合しておいてもよく、混合する順序、方法について特に制限はない。本発明に用いる水膨潤性止水材組成物は、前記のA剤とB剤とを均一に混和して水膨潤性物質、湿分硬化剤、硬化触媒を充分混合することにより均一な混合物とすることにより得られる。水膨潤性粘土は通常、外観が乾燥しているようでも3〜10%程度の水分を含んでおり、使用時に各成分を混練すると水膨潤性粘土保有の水分によって硬化反応が起こるため、水膨潤性組成物内部でも硬化反応が起こる。そのため、従来一液性の湿分硬化性シリコーンシーラント等で見られる表面から硬化していくといったような硬化勾配が存在しない。また、外部が硬化すると内部に湿分が到達しにくいため、厚く塗布した場合に起こる内部が硬化しにくいといった問題は発生しない。また、水膨潤性粘土が保有する水分により、水膨潤性組成物全体が均一の速度で硬化するため、硬化反応が外気の湿度等に影響され難く、硬化速度も常に一定に保つことが出来る。
本発明の水膨潤性止水材の硬化後の状態は、硬化剤の量の調整などによって調節できる。強い外力がかかるような箇所であれば、高い強度が必要となる。そのような場合は完全に硬化させることで、弾性が発生し、外力による破損が起こりにくくなる。また、完全に硬化させ、弾性を付与することで周期的に外力がかかった際にも形状を保持することができる。
単発的、もしくは弱い外力しかかからないような箇所であれば、完全に硬化させなくても問題なく、形状維持が可能である。
次に、本発明を下記の実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではなく、上述した説明と下記の開示から容易に想到する様々な態様は、本発明の特許請求の範囲に包含されるべきものである。
以下の試験において、引張強さ、ちょう度、膨潤倍率は下記の方法により測定した。
「引張強さ」はJIS A 6013の改質アスファルトルーフィングの引張強さ試験法に基づき測定を行った。試験片は厚さ3mmのシートを作製し切り出し、測定結果を表1に示す。試料は作製後1日後(完全硬化)のものである。
「ちょう度」はJIS K 2220のグリースのちょう度試験方法に基づき測定を行った。測定結果は表2に示す。
「膨潤倍率」はJIS K 6258の加硫ゴムの浸せき試験方法に基づき測定を行った。測定結果は図1に示す。試料は作製後1日後(完全硬化)のものである。
実施例1
ベントナイト(クニミネ工業株式会社製;商品名クニゲルVA)58重量部、湿分硬化性変性シリコーン26重量部、プロセスオイル3重量部をニーダーを用いて混練したものをA剤、ベントナイト(クニミネ工業株式会社製;商品名クニゲルVA)9重量部、硬化触媒0.5重量部、プロセスオイル3.5重量部をニーダーを用い混練したものをB剤とし、A剤とB剤を混練し、水膨潤性組成物を得、これを試料1とした。
実施例2
ベントナイト(クニミネ工業株式会社製;商品名クニゲルVA)45重量部、湿分硬化性変性シリコーン34重量部、プロセスオイル1重量部をニーダーを用いて混練したものをA剤、ベントナイト(クニミネ工業株式会社製;商品名クニゲルVA)13重量部、硬化触媒0.5重量部、プロセスオイル6.5重量部をニーダーを用い混練したものをB剤とし、A剤とB剤を混練し、水膨潤性組成物を得、これを試料2とした。
実施例3
ベントナイト(クニミネ工業株式会社製;商品名クニゲルVA)20重量部、湿分硬化性変性シリコーン61重量部、プロセスオイル1重量部をニーダーを用いて混練したものをA剤、ベントナイト(クニミネ工業株式会社製;商品名クニゲルVA)12重量部、硬化触媒0.5重量部、プロセスオイル5.5重量部をニーダーを用い混練したものをB剤とし、A剤とB剤を混練し、水膨潤性組成物を得、これを試料3とした。
実施例4
ベントナイト(クニミネ工業株式会社製;商品名クニゲルVA)65重量部、湿分硬化性変性シリコーン28重量部、プロセスオイル6.5重量部をニーダーを用いて混練したものをA剤、硬化触媒0.5重量部をB剤とし、A剤とB剤を混練し、水膨潤性組成物を得、これを試料4とした。
比較例1
ベントナイト(クニミネ工業株式会社製;商品名クニゲルVA)57重量部、湿分硬化性変性シリコーン1重量部、プロセスオイル25重量部をニーダーを用いて混練したものをA剤、ベントナイト(クニミネ工業株式会社製;商品名クニゲルVA)12重量部、硬化触媒0.5重量部、プロセスオイル4.5重量部をニーダーを用い混練したものをB剤とし、A剤とB剤を混練し、水膨潤性組成物を得、これを試料5とした。
比較例2
ベントナイト(クニミネ工業株式会社製;商品名クニゲルVA)1重量部、湿分硬化性変性シリコーン31重量部、炭酸カルシウム41重量部、プロセスオイル10重量部をニーダーを用いて混練したものをA剤、炭酸カルシウム11重量部、硬化触媒0.5重量部、プロセスオイル5.5重量部をニーダーを用い混練したものをB剤とし、A剤とB剤を混練し、水膨潤性組成物を得、これを試料6とした。
Figure 2009019085
Figure 2009019085
表1の結果より、本発明品は高い引張強さを有し、高い形状安定性を持つ組成物であることが確認出来た。図1の結果より、本発明は形状安定性を有し且つ膨潤性能が損なわれていないことが確認出来、比較例の試料6では膨潤性能が損なわれていることがわかる。
表2の結果より、比較例の試料5は若干の硬化は起こっているものの十分な強度が得られていない。本発明の試料1〜4は各成分混練直後に施工に適した高いちょう度を有し、時間経過と共に硬化し、形状安定性が高くなっていることが確認できた。
〈止水性能確認試験〉
高伸縮性、高弾性を有し且つ膨潤性能を有した試料1〜4について、図2に平面図、図3に断面図を示す透明アクリル製の止水試験装置を用いて、下記に示す方法により止水性と耐流失性を確認した。
試料1を下部アクリル板2(長さ280mm、幅120mm、厚さ20mm)に設けた試料充填溝3(長さ20mm、幅60mm、深さ10mm)に設置した。この時、試料の高さは試料充填溝の深さと同じにし、表面に段差が出来ないようにした。下部アクリル板2と同じサイズの上部アクリル板4(但し、厚さ10mm、溝無し)とシリコンゴムパッキン5を挟み、水みち8(長さ250mm、幅60mm)としてクリアランスLを1mm確保するように、上部アクリル板を設置した。上部アクリル板に穿孔した注水口6より一定の流量(500cc/min)となるように調整して通水を開始し、放置した。図中7は排水口である。試料の膨潤状況と流失状況を目視により確認し、止水までの時間と止水時の水圧を確認した。結果を表3に示す。
Figure 2009019085
表3の結果より、本発明品は高い形状安定性を有し且つ膨潤による自己修復性を有していることが確認された。さらに、流水により膨潤した不透水層が流失しない優れた組成物である。
実施例と比較例で作成し他試料の経時と水膨潤倍率との関係を示すグラフである。 止水性能確認試験を行うための装置の模式図である。 止水性能確認試験を行うための装置の断面図である。
符号の説明
1 試料
2 下部アクリル板
3 試料充填溝
4 上部アクリル板
5 シリコンゴムパッキン
6 注水口
7 排水口
8 水みち

Claims (8)

  1. 少なくとも湿分硬化剤を含有するA剤と、少なくとも硬化触媒を含有するB剤とをその組合せ中に有し、A剤及びB剤の少なくとも一方に水膨潤性物質を含有してなり、A剤とB剤とを有する組合せを混和して得た水膨潤性組成物が粘土状の可塑性を示し、その後経時的に硬化して水膨潤性止水材を形成することを特徴とするA剤とB剤との組合せを含む水膨潤性止水剤。
  2. A剤に水膨潤性物質を含有する、請求項1記載の水膨潤性止水剤。
  3. B剤が固形状又は液状である請求項1又は2記載の水膨潤性止水剤。
  4. A剤又はB剤の少なくとも一方に軟化剤を含有させた請求項1〜3のいずれか1項に記載の水膨潤性止水剤。
  5. A剤とB剤を混和した水膨潤性組成物100重量部中、水膨潤性物質2〜90重量部、湿分硬化剤2〜90重量部、硬化触媒0.001重量部以上からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の水膨潤性止水剤。
  6. 水膨潤性物質が水膨潤性粘土及び吸水性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の水膨潤性止水剤。
  7. 少なくとも湿分硬化剤を含有するA剤と、少なくとも硬化触媒を含有するB剤とをその組合せ中に有してなり、かつA剤及びB剤の少なくとも一方に水膨潤性物質を含有してなる、A剤とB剤とを有する剤を混和して得た可塑性の水膨潤性組成物を経時的に硬化反応して形成することを特徴とする水膨潤性止水材。
  8. 水膨潤性物質が水膨潤性粘土及び吸水性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項7に記載の水膨潤性止水材。
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