JP2009018954A - ガーデニング用焼成体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造が容易かつ確実で、種々の形状、着色、風合い等が可能であり、高い装飾性及び実用性を有するガーデニング用焼成体及びその製造方法の提供を目的とする。
【解決手段】本発明のガーデニング用焼成体は、本体と、この本体の一方側に形成される筒状の貫通孔とを有する。本発明のガーデニング用焼成体の製造方法は、素地土を形成する前処理工程と、素地土を練る土練処理工程と、素地土を所定本体形状に成形し、一方側に筒状の貫通孔を成形する成形処理工程と、成形処理後の成形体を乾燥させる乾燥処理工程と、乾燥処理後の成形体をその貫通孔で懸架して焼成する焼成処理工程とを有する。成形体をその貫通孔で懸架し、釉薬溶液に浸漬する施釉処理工程を有するとよい。成形処理工程で貫通孔を2以上形成し、焼成処理工程で成形体をその2以上の貫通孔で他方側を上方に向けた状態で懸架して焼成するとよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガーデニング用焼成体及びその製造方法に関し、詳細には縁石用ブロック、敷石用ブロックなどとして庭園装飾に用いるガーデニング用焼成体及びその製造方法に関するものである。
庭園を美しく造形するガーデニングは、古くから人々に広く愛好されてきたが、近年、その愛好者がますます増加しつつある。このようなガーデニングの素材としては、従来、日本風庭園では小粒の自然石や岩石の破砕物等が、洋風の庭園ではコンクリート製ブロック、煉瓦、使用済みの鉄道の枕木等が用いられている。今日では、ガーデニング素材として、自然の風合いを醸し出すようなものが求められている反面、自然保護の観点から人工物への転換が図られている。
比較的多く使用される人工の縁石用ブロック(例えば花壇の境界ブロック)として、意匠性及び設置容易性を考慮したもの(例えば特開平10−234230号公報、特開2000−188951号公報、特開2003−88242号公報等参照)が開発されているが、これらはいずれもコンクリート製であり、ガーデニングの今日的要求である自然の風合いを阻害する要因になっている。
一方、ガーデニング素材を、自然の風合いを阻害しない陶器、瓦等の焼成体から構成することが考えられる。しかし、縁石用ブロック、敷石用ブロック等のガーデニング素材は一般的に柱状体、棒状体、板状体等であり、その焼成は、図10に示すように成形体51の下方の四方を所定間隔を開けて耐火煉瓦等の支持体52で支持する必要がある。かかる成形体51と支持体52との間隔は、焼成時の膨張を考慮して比較的厳密に決定する必要があり、大き過ぎれば成形体51の傾倒を招来し、小さ過ぎれば焼成ムラの発生を招来する。そのため、従来の製造方法でガーデニング素材を陶器、瓦等の焼成体から構成するのは、手間がかかり、歩留まりもあまり高くない。特に、釉薬を塗った場合や薄い板状体の場合の焼成は至難の業である。
また、焼成体に種々の色や模様を付ける場合、成形体に釉薬を含む溶液を塗工する工程が必要であり、この塗工工程は1つずつ人手で行わなければならず、大量生産に不向きである。
そのため、現状普及しているガーデニング用焼成体としては、代わり映えしない単純な煉瓦(赤煉瓦)やあまり多く使用されないテラコッタ等のみであり、ガーデニング愛好者の高度な要求を満たしているとは言えない。
特開平10−234230号公報 特開2000−188951号公報 特開2003−88242号公報
本発明はこれらの不都合に鑑みてなされたものであり、製造が容易かつ確実で、種々の形状、着色、風合い等が可能であり、高い装飾性及び実用性を有するガーデニング用焼成体及びその製造方法の提供を目的とするものである。
上記課題を解決するためになされた発明は、
素地土を焼成してなるガーデニング用焼成体であって、
本体と、この本体の一方側に形成される筒状の貫通孔とを有していることを特徴とするガーデニング用焼成体である。
当該ガーデニング用焼成体は、本体の一方側に筒状の貫通孔を有しているため、この貫通孔で懸架することで、焼成を容易かつ確実に行うことができる。また当該ガーデニング用焼成体は、多数の成形体(焼成前のもの)の貫通孔に例えば一本の耐火棒、耐火ベルト等を刺し通すことで、多数の成形体を同時に懸架することができるため、一度に比較的大量の焼成が可能となり、大量生産性が向上する。さらに、当該ガーデニング用焼成体は、針金、プラスチック製等の板、ボルト等の連結具により、本体の貫通孔を利用して列状に連結することができ、例えば花壇の境界柵等の縁石用ブロックとして好適に使用される。
上記本体の少なくとも他方側の外面全面に、釉薬を焼成してなる釉薬層を積層するとよい。このように本体の外面に釉薬層を積層することで、当該ガーデニング用焼成体に種々の色、模様等を付加することができる。また当該ガーデニング用焼成体は、本体の一方側に貫通孔を有しているため、この貫通孔で懸架することで、本体の他方側が垂下する。そのため、当該ガーデニング用焼成体は、上記懸架状態で釉薬溶液に浸漬することで、少なくとも本体の他方側の外面全面に釉薬を塗工することができ、容易かつ確実に釉薬層を積層することができる。
上記貫通孔を2以上有するとよい。かかる2以上の貫通孔で支持することで、本体の他方側を上方に向けた状態で懸架することができる。そのため、施釉処理後の焼成処理工程において、釉薬溶液を塗工した本体の他方側を上方に向けた状態で懸架して焼成することで、釉薬が本体の他方側の端部に垂れてしまうことを防止することができ、釉薬層の塗膜均一性ひいては当該ガーデニング用焼成体の品質を向上することができる。
上記素地土として瓦用素地土を用いるとよい。このように瓦用素地土を用いることで、硬度及び耐久性に優れ、低コスト性を有し、しかも今日要求されている自然の風合いを促進する当該ガーデニング用焼成体を製造することができる。
また、上記課題を解決するためになされた別の発明は、
素地土を形成する前処理工程と、
素地土を練る土練処理工程と、
素地土を所定の本体形状に成形し、一方側に筒状の貫通孔を成形する成形処理工程と、
成形処理後の成形体を乾燥させる乾燥処理工程と、
乾燥処理後の成形体をその貫通孔で懸架して焼成する焼成処理工程と
を有するガーデニング用焼成体の製造方法である。
当該ガーデニング用焼成体の製造方法は、上記ガーデニング用焼成体の発明と同様に、成形処理工程で成形体の一方側に筒状の貫通孔を形成するため、乾燥処理後の成形体をその貫通孔で懸架することで、焼成処理工程において成形体の焼成を容易かつ確実に行うことができる。また当該ガーデニング用焼成体の製造方法は、多数の成形体の貫通孔に例えば一本の耐火棒、耐火ベルト等を刺し通すことで、多数の成形体を同時に懸架することができるため、一度に比較的大量の焼成が可能となり、大量生産性が向上する。
上記乾燥処理後に、成形体をその貫通孔で懸架し、釉薬溶液(釉薬を含む溶液)に成形体の少なくとも他方側を浸漬する施釉処理工程を有するとよい。このような施釉処理工程を有することで、表面に種々の色、模様等が付加されたガーデニング用焼成体を製造することができる。また当該ガーデニング用焼成体の製造方法は、成形体の一方側に貫通孔を有しているため、この貫通孔で懸架し、成形体の他方側を垂下させることで、成形体を釉薬溶液に容易に浸漬することができ、少なくとも成形体の他方側の外面全面に釉薬を塗工することができる。
上記成形処理工程において上記貫通孔を2以上形成し、上記焼成処理工程において成形体をその2以上の貫通孔で他方側を上方に向けた状態で懸架して焼成するとよい。このように焼成処理工程において、成形体を2以上の貫通孔で支持し、成形体の他方側を上方に向けた状態で懸架することで、釉薬が成形体の他方側の端部に垂れてしまうことを防止することができ、釉薬層の塗膜均一性ひいては当該ガーデニング用焼成体の品質を向上することができる。
上記前処理工程において、瓦用素地土を形成するとよい。このように前処理工程で瓦用素地土を形成することで、硬度及び耐久性に優れ、低コスト性を有し、しかも今日要求されている自然の風合いを促進する当該ガーデニング用焼成体を製造することができる。
以上説明したように、本発明のガーデニング用焼成体は、ガーデニングの今日的要求である自然の風合いを満たすものであり、さらに高度な装飾性を有することができる。また本発明のガーデニング用焼成体の製造方法は、製造容易性、大量生産性及び低コスト性を有している。
以下、適宜図面を参照しつつ本発明の実施の形態を詳説する。図1は本発明の一実施形態に係るガーデニング用焼成体の製造方法を示すフロー図、図2は図1のガーデニング用焼成体の製造方法の成形体を示す模式的斜視図、図3は図1のガーデニング用焼成体の製造方法の施釉処理工程を説明する模式図、図4は図1のガーデニング用焼成体の製造方法の焼成処理工程を説明する模式図、図5は図1のガーデニング用焼成体の製造方法とは異なる形態に係るガーデニング用焼成体の製造方法を示すフロー図、図6(a)、(b)及び(c)は図2の成形体とは異なる形態の成形体を示す模式的斜視図、図7は図6(b)の成形体を用いた焼成処理工程を説明する模式図、図8は図2及び図6の成形体とは異なる形態の成形体を示す模式的斜視図、図9は図2、図6及び図8の成形体とは異なる形態の成形体を示す模式的斜視図である。
図1のガーデニング用焼成体の製造方法は、順に前処理工程(STP1)、土練処理工程(STP2)、成形処理工程(STP3)、乾燥処理工程(STP4)、施釉処理工程(STP5)及び焼成処理工程(STP6)を有している。
前処理工程(STP1)は、素地土を形成する工程である。この素地土としては、特に限定されるものではなく、例えば各種陶石、カオリン鉱物、蛙目粘土、木節粘土、赤土、青土、黄土、山土並びにこれらを配合した坏土及び長石、珪石等の砂成分が適宜配合されてなる。中でも、素地土としては、瓦用素地土が好ましく、硬度及び耐久性に優れ、低コスト性を有し、しかも今日要求されている自然の風合いを促進する当該ガーデニング用焼成体を製造することができる。
土練処理工程(STP2)は、素地土を練る工程である。この土練処理工程(STP2)により、素地土の硬さを略均一にし、かつ素地土中の空気を脱気する。この土練処理工程(STP2)は、手作業でも構わないが、生産性の観点から混水土練機、真空土練機等を用いるとよい。
成形処理工程(STP3)は、素地土を所定の本体形状に成形し、一方側に筒状の貫通孔を成形し、成形体1を作成する工程である。成形体1の形状は、図2に示すように直方体状(長方形板状)であるが、これに限定されず、ガーデニング用途に応じて種々の形状が採用されてもよい。成形体1は、一方側(図中「下方側」)に1つの円筒状の貫通孔2を有している。図9に示すような装飾を凝らしたものを除き、通常の縁石用ブロック、敷石用ブロック等のガーデニング素材の場合、貫通孔2が成形される一方側を土中に埋設される下方側とするとよい。なお、成形処理工程(STP3)は、量産性を考慮するとプレス成型機を用いるとよいが、素材感をアピールする趣旨では手作業でもよい。
乾燥処理工程(STP4)は、成形処理後の成形体1を乾燥させる工程である。この乾燥処理工程(STP4)は、成形体1の水分が無くなるまで略完全に乾燥させる必要があり、収縮による割れ等を抑制するために急激な乾燥は回避する必要がある。なお、乾燥処理工程(STP4)後に、研磨処理、模様等の彫刻処理、乾燥歪み研削処理等を行ってもよく、これらの処理によって得られるガーデニング用焼成体の完全性ひいては品質を高めることができる。
施釉処理工程(STP5)は、成形体1をその貫通孔2で懸架し、釉薬溶液に成形体1の少なくとも他方側を浸漬する工程である。この施釉処理工程(STP5)は、具体的には図3に示すように、複数の成形体1の貫通孔2に懸架機構3を挿通し、この懸架機構3を略水平に支持することで複数の成形体1を同時に懸架し、このように懸架した状態で自重で垂下した成形体1の他方側を釉薬溶液4に浸漬する。この施釉処理工程(STP5)により、複数の成形体1の他方側の外面全面に釉薬を塗工することができ、複数の成形体1に同時に施釉処理が可能になる。
施釉処理工程(STP5)で用いる釉薬としては、特に限定されるものではなく、当該ガーデニング用焼成体に付加する色合い等に応じ、例えばアルカリ釉薬、鉛釉薬、木灰を使った釉薬等の公知の種々の釉薬を適宜選定することができる。
施釉処理工程(STP5)で成形体1に釉薬を塗工する範囲としては、上述の成形体1の他方側に加え、成形体1の外面全面に塗工することもできる。成形体1の外面全面に釉薬を塗工することで、吸水性が格段に小さく、強度及び耐久性が高い当該ガーデニング用焼成体を製造することができる。
懸架機構3としては、後述する焼成処理工程(STP6)との共用を考慮すると耐火性を有する金属棒、ベルト、ロープ等が好適に使用される。懸架機構3としてベルトを使用すると、連続的な施釉処理が可能になり、当該ガーデニング用焼成体の量産化が促進される。なお、施釉処理工程(STP5)の懸架機構3は、焼成処理工程(STP6)と共用しない場合、耐火性を有する必要がないため、単なる棒状体等が使用される。
焼成処理工程(STP6)は、乾燥及び施釉処理後の成形体1をその貫通孔2で懸架して焼成する工程である。焼成処理工程(STP6)は、具体的には図4に示すように、複数の成形体1の貫通孔2に懸架機構3を挿通し、この懸架機構3を耐火煉瓦等の一対の支持体5で略水平に支持することで複数の成形体1を同時に懸架し、このように懸架した状態で成形体1を焼成する。つまり、焼成処理工程(STP6)は、施釉処理工程(STP5)において複数の成形体1を懸架機構3で懸架した状態のまま焼成室に搬入し、所定温度で所定時間焼成する。この焼成処理工程(STP6)は、焼成処理が容易かつ確実で、焼成の均一性が高く、しかも多数の成形体1を懸架して一度に比較的大量の焼成が可能となり、大量生産性が向上する。
焼成処理工程(STP6)における焼成雰囲気、焼成温度及び所定時間は、特に限定されるものではなく、素地土の組成、釉薬の種類、成形体1の形状及び大きさ等を考慮して適宜選定するとよい。一般的には、焼成温度が1000℃〜1200℃程度であり、所定時間が10時間程度である。
焼成処理工程(STP6)において、図4に示すように、懸架機構3に外嵌した複数の成形体1間にスペーサー6を配設するとよい。このように懸架機構3に外嵌した複数の成形体1間にスペーサー6を配設することで、複数の成形体1の間隔が規制でき、隣接する一対の成形体1が引っ付いてしまうことが防止でき、さらに焼成ムラの発生を抑制することができる。このスペーサー6としては耐火煉瓦等が使用される。
当該ガーデニング用焼成体の製造方法は、上述のように成形処理工程(STP3)で成形体1の一方側に筒状の貫通孔2を形成するため、施釉処理工程(STP5)及び焼成処理工程(STP6)が成形体1をその貫通孔2で懸架した状態で行うことができ、その結果、施釉処理及び焼成処理を容易かつ確実に行うことができ、さらに多数の成形体を同時に懸架した状態での処理が可能となり、大量生産性が向上する。
図5のガーデニング用焼成体の製造方法は、順に前処理工程(STP1)、土練処理工程(STP2)、成形処理工程(STP3)、乾燥処理工程(STP4)、素焼処理工程(STP7)、施釉処理工程(STP5)及び本焼処理工程(STP8)を有している。この素焼処理工程(STP7)と本焼処理工程(STP8)とが焼成処理工程に属する。この前処理工程(STP1)、土練処理工程(STP2)、成形処理工程(STP3)、乾燥処理工程(STP4)、施釉処理工程(STP5)は、上記図1のガーデニング用焼成体の製造方法と同様であるため、同一番号を付して説明を省略する。
素焼処理工程(STP7)は、乾燥処理後の成形体1を焼成する工程である。この素焼処理工程(STP7)により、釉薬の乗りがよくなり、釉薬の塗工均一性及び発色性が良好になる。素焼処理工程(STP7)における焼成雰囲気、焼成温度及び所定時間は、特に限定されるものではなく、素地土の組成、成形体1の形状及び大きさ等を考慮して適宜選定するとよい。一般的には、素焼処理工程(STP7)の焼成温度としては800℃前後である。
本焼処理工程(STP8)は、素焼処理及び施釉処理後の成形体1を焼成する工程である。この本焼処理工程(STP8)により、成形体1に塗工した釉薬をガラス質の膜にして固定することができる。本焼処理工程(STP8)における焼成雰囲気、焼成温度及び所定時間は、特に限定されるものではなく、釉薬の種類、発色意図等を考慮して適宜選定するとよい。一般的には、本焼処理工程(STP8)の焼成温度としては1000℃〜1200℃程度である。
当該ガーデニング用焼成体の製造方法は、素焼処理工程(STP7)後に施釉処理工程(STP5)が行われることから、釉薬の付着性及び発色性が良好になり、その結果2色以上の塗り分け、多重塗り等が可能になり、多数のガーデニング用焼成体を組み合わせて一つのアートになるようにデザインを施すことも可能となる。
当該ガーデニング用焼成体の製造方法において、成形処理工程(STP3)で作成する成形体を図6(a)、(b)及び(c)に示す成形体11、12、13とすることができる。図6(a)、(b)及び(c)に示す成形体11、12、13は、図2の成形体1と同様に直方体状に成形されている。但し、図6(a)の成形体11は、一方側に断面形状が略長方形状(楕円形等でもよい)の筒状の貫通孔2を有している。図6(b)の成形体12は、一方側に一対の円筒状貫通孔15を長手方向(図中「上下方向」)に並べて有している。図6(c)の成形体13は、一方側に一対の円筒状貫通孔16を幅方向(図中「横方向」)に並べて有している。
図6(b)に示す一対の貫通孔15を有する成形体12の場合、焼成処理工程(STP6)において、図7に示すように、一対の貫通孔15それぞれに一対の懸架機構3を挿通し、これらの懸架機構3を耐火煉瓦等の一対の支持体5で略水平に支持することで、複数の成形体12を他方側を上方に向けた状態で懸架し、このように懸架した状態で成形体12を焼成することができる。このように他方側を上方に向けた状態に懸架して焼成することで、釉薬が成形体12の他方側の端部に垂れてしまうことを防止することができ、釉薬層の塗膜均一性ひいては当該ガーデニング用焼成体の品質を向上することができる。
このような一対の貫通孔15を有する成形体12の場合でも、上記と同様に各成形体12間にスペーサー6を配設するとよく、懸架機構3としては金属棒等を使用することができる。
同様に、図6(c)の成形体13の場合も、一対の貫通孔16それぞれに一対の懸架機構3を挿通することで、複数の成形体13を他方側を上方に向けた状態で懸架し、焼成することができる。また、図6(a)の成形体11の場合、略長方形状の貫通孔14に板状の懸架機構3又は一対の丸棒状の懸架機構3を挿通することで、複数の成形体11を他方側を上方に向けた状態で懸架し、焼成することができる。
なお、当該ガーデニング用焼成体の製造方法において、成形処理工程(STP3)で作成する成形体の本体形状としては、上記成形体1、11〜13に限定されず、ガーデニング用途に応じて種々の形状が採用され、例えば図8に示す成形体21や図9に示す成形体31とすることができる。
図8の成形体21は、所定厚の板状体であり、一方側(下方側)23に一対の貫通孔22が成形されている。この成形体21は、貫通孔22が成形される一方側23の端部が山状(三角状)に成形されており、他方側(上方側)24がハート形に形成されている。このように一方側23の端部を山状に形成することで、土中への差し込みが容易になり、縁石用ブロック等として使用する際の付設作業性が向上する。また、他方側24をハート形に形成することで、ガーデニングの装飾性が促進される。なお、他方側24の形状としては、上記ハート形に限定されず、例えば台形、円形、各種キャラクターデザイン形状などが採用される。
図9の成形体31は、一方側(上方側)32が凸状に成形され、他方側(下方側)33が一方側32より少し小さな長方形状に成形され、一方側32に複数の筒状貫通孔34が成形されている。この成形体31は、上記形態とは逆に、他方側33を土中に埋設し、一方側32を地表に突設することで、施釉処理工程(STP5)及び焼成処理工程(STP6)のための貫通孔34を装飾に利用し、高い装飾性及び意匠性を備えるガーデニング用焼成体を製造することができる。なお、この成形体31の場合、一方側32の外面に釉薬を塗工するとよく、装飾性を更に向上することができる。
従って、当該製造方法で製造される本発明のガーデニング用焼成体は、素地土を焼成してなるガーデニング用焼成体であって、本体と、この本体の一方側に形成される筒状の貫通孔とを有しており、本体の少なくとも他方側の外面全面に釉薬を焼成してなる釉薬層が積層されている。また当該貫通孔は2以上有するとよい。
当該ガーデニング用焼成体は、上述のように良好な製造容易性、大量生産性及び低コスト性を有し、加えて高い装飾性を有しているため、今日普及しているガーデニングの素材として有効に使用され、ガーデニングの趣向を拡大することができる。また、当該ガーデニング用焼成体は、例えば(a)針金やロープなどを用いて隣接する一対の貫通孔間を拘束する手段や、(b)プラスチック製等の板に対して貫通孔に挿入したボルトを螺設する手段などにより、複数を列状に連結することができ、例えば花壇の境界柵等の縁石用ブロックとして好適に使用される。
なお、本発明のガーデニング用焼成体及びその製造方法は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、当該ガーデニング用焼成体の製造方法において、施釉処理工程のない場合も可能であり、(a)焼成の最終段階で薫化して表面に炭素の微粉を付着させる所謂燻し法、(b)焼成の最終段階で食塩を投入して珪酸ナトリウム被膜を積層する所謂塩焼き法、(c)焼成時の炎を変化させ、窯内の雰囲気を還元や中性、酸化にコントロールするという特殊な焼成方法で独特の色を出す窯変法などを採用するとよい。かかる燻し法、塩焼き法又は窯変法によれば、ガーデニングの今日的要求である自然の風合いを効果的に醸し出すガーデニング用焼成体を製造することができる。
以上のように、本発明のガーデニング用焼成体は、庭園を美しく造形するガーデニングの素材有用であり、特に縁石用ブロック、敷石用ブロック等として好適に使用される。
本発明の一実施形態に係るガーデニング用焼成体の製造方法を示すフロー図 図1のガーデニング用焼成体の製造方法の成形体を示す模式的斜視図 図1のガーデニング用焼成体の製造方法の施釉処理工程を説明する模式図 図1のガーデニング用焼成体の製造方法の焼成処理工程を説明する模式図 図1のガーデニング用焼成体の製造方法とは異なる形態に係るガーデニング用焼成体の製造方法を示すフロー図 (a)〜(c)は図2の成形体とは異なる形態の成形体を示す模式的斜視図 図6(b)の成形体を用いた焼成処理工程を説明する模式図 図2及び図6の成形体とは異なる形態の成形体を示す模式的斜視図 図2、図6及び図8の成形体とは異なる形態の成形体を示す模式的斜視図 従来のガーデニング用焼成体の製造方法の焼成処理工程を説明する模式図
符号の説明
1 成形体
2 貫通孔
3 懸架機構
4 釉薬溶液
5 支持体
6 スペーサー
11〜13 成形体
14〜15 貫通孔
21 成形体
22 貫通孔
23 一方側
24 他方側
31 成形体
32 一方側
33 他方側
34 貫通孔
STP1 前処理工程
STP2 土練処理工程
STP3 成形処理工程
STP4 乾燥処理工程
STP5 施釉処理工程
STP6 焼成処理工程
STP7 素焼処理工程
STP8 本焼処理工程

Claims (8)

  1. 素地土を焼成してなるガーデニング用焼成体であって、
    本体と、この本体の一方側に形成される筒状の貫通孔とを有していることを特徴とするガーデニング用焼成体。
  2. 上記本体の少なくとも他方側の外面全面に、釉薬を焼成してなる釉薬層が積層されている請求項1に記載のガーデニング用焼成体。
  3. 上記貫通孔を2以上有している請求項1又は請求項2に記載のガーデニング用焼成体。
  4. 上記素地土として瓦用素地土が用いられている請求項1、請求項2又は請求項3に記載のガーデニング用焼成体。
  5. 素地土を形成する前処理工程と、
    素地土を練る土練処理工程と、
    素地土を所定の本体形状に成形し、一方側に筒状の貫通孔を成形する成形処理工程と、
    成形処理後の成形体を乾燥させる乾燥処理工程と、
    乾燥処理後の成形体をその貫通孔で懸架して焼成する焼成処理工程と
    を有するガーデニング用焼成体の製造方法。
  6. 上記乾燥処理後に、成形体をその貫通孔で懸架し、釉薬溶液に成形体の少なくとも他方側を浸漬する施釉処理工程を有している請求項5に記載のガーデニング用焼成体の製造方法。
  7. 上記成形処理工程において、上記貫通孔を2以上形成し、
    上記焼成処理工程において、成形体をその2以上の貫通孔で他方側を上方に向けた状態で懸架して焼成する請求項6に記載のガーデニング用焼成体の製造方法。
  8. 上記前処理工程において、瓦用素地土を形成する請求項5、請求項6又は請求項7に記載のガーデニング用焼成体の製造方法。
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