JP2009018148A - 車両用シートリクライニング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】摩擦方式の車両用シートリクライニング装置の弱点を改良した。
【解決手段】シートバックと一体のアームプレート3に形成した内歯歯車3bと、シートクッションと一体のベースプレート2に支持され内歯歯車3bに噛み合う遊星歯車7と、該遊星歯車7と噛み合う太陽歯車8aと、該太陽歯車8aに連結されたロックプレート9と、該ロックプレート9を囲繞しベースプレート2と一体の固定円環10と、該固定円環10の内周面とロックプレート9の外周面との間に交互に形成された大隙間部24a,小隙間部24bと、該大隙間部24a・小隙間部24b間を繋ぐテーパ部24cに配置されたローラ11と、対となるローラ11を相互に離反する方向へ付勢してロックするばね12と、一対の解除突起14a,15aどうしを相互に離反する方向へ移動させ対となるローラ11を相互に接近する方向へ押圧してロック解除するレリーズプレート14,15とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、摩擦方式のロック機構を備えた車両用シートリクライニング装置に関し、シートバックに大きな荷重が作用すると滑り易い摩擦方式の弱点を改良したものである。
車両用シートリクライニング装置は、シートクッションに対して回動自在に設けられたシートバックを好みの位置でロックできるように構成されており、ロック解除してシートバックを他の位置へ回動させて再度ロックすることにより、シートバックの角度を自由に変えることができる。シートバックをロックするためのロック機構の構成としては、内歯にロックツースの外歯を噛み合わせてシートバックの回動を規制する噛み合い方式のものと、内輪と外輪との間にローラを介在させて該ローラの楔効果により両輪の相対的な回転を規制してシートバックの回動を規制する摩擦方式のものとがある。
従来の摩擦方式の車両用シートリクライニング装置としては、例えば特許文献1に記載のものが知られている。この車両用シートリクライニング装置は、ベース1にディスク5を固定し、シートバックに取り付けられたアーム10の環状部11の内部に前記ディスク5を配置し、ディスク5と環状部11との空間にばね21によって相互に付勢される一対のローラ20a,20bを複数組設けたものであり、一対のローラ20a,20bに外力が作用しない状態では図3のようにばね21によって付勢される一対のローラ20a,20bが楔として作用し、アーム10がロックされる。一方、図5に示す三角形の爪23が軸方向へ押し込まれることにより三角片24a,24bが両側へ押し開かれるので、一対のローラ20a,20bが楔として作用しなくなり、アーム10がロック解除される。
一般的には噛み合い方式の車両用シートリクライニング装置の場合は1歯分のずれがシートバックの上部では1〜2センチのずれとなるため、僅かな量だけ位置を変更したい場合であっても希望する位置でシートバックをロックできない場合があるのに対し、前記のような摩擦方式の車両用シートリクライニング装置は歯車の噛み合いによって相対的な回動を規制するわけではないので、任意の位置で無段階にシートバックをロックできるというメリットがある。
実公平3−57163号公報
ところが、車両が衝突した場合などのように大きな荷重がシートバックに作用すると、シートバックに加わるモーメントとアームの環状部に加わるモーメントとは(力の大きさ×腕の長さ)で釣り合うことから、シートバックの上部に加わる荷重の10倍近くの荷重がアームの環状部に加わることになり、ローラを介してディスクと環状部との間に滑りが生じ、摩擦方式の車両用シートリクライニング装置では大きな荷重を受け止めることができない。
そこで本発明は、上記の課題を解決した車両用シートリクライニング装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、シートクッションと該シートクッションに対して回動自在に設けられるシートバックとのいずれか一方に結合されたベースプレートと、他方に結合されたアームプレートと、該アームプレートに設けた収容孔の内周面に形成された内歯歯車と、該内歯歯車に噛み合うと共に前記ベースプレートに回転自在に支持された複数の遊星歯車と、該複数の遊星歯車の中央部に配置されて回転自在に支持されると共に該夫々の遊星歯車と噛み合う太陽歯車と、該太陽歯車にセンターシャフトを介して連結され該太陽歯車と一体に回転する回転体と、該回転体を囲繞して設けられ前記ベースプレートに結合された固定円環と、該固定円環の内周面と前記回転体の外周面との間に円周方向に沿って交互に形成された大隙間部および小隙間部と、該大隙間部および小隙間部を繋ぐテーパ部と、該夫々のテーパ部に配置されたローラと、前記大隙間部と対応する位置に配置されて前記大隙間部の両側の対となるローラを相互に離反する方向の前記小隙間部へ向かって付勢して前記回転体をロックする付勢手段と、前記小隙間部と対応する位置に配置された一対の解除突起どうしを相互に離反する方向へ移動させることにより前記付勢手段の付勢力に抗して前記対となるローラを相互に接近する方向へ押圧して前記回転体をロック解除するロック解除手段とを有することを特徴とする。
この発明によれば、シートクッションに対してシートバックが回動すると、ベースプレートに対してアームプレートが回動する。アームプレートの回動は内歯歯車を介して遊星歯車に伝達され、該遊星歯車から太陽歯車へ伝達される。このとき、内歯歯車の歯数がNで太陽歯車の歯数がnであったとすると、アームプレートの回動角度αに対して太陽歯車の回動角度は(N/n)αとなって(N/n)倍に増速される。このため、太陽歯車を回転させる回転トルクは(n/N)に小さくなる。
一方、前記太陽歯車はセンターシャフトを介して回転体に連結されていることから、シートバックが回動すると回転体も回動する。対となるローラが付勢手段により相互に離反する方向へ付勢されており、夫々のローラはテーパ部で小隙間部へ向かって押圧されているため、前記回転体はいずれの方向へも回転することができずロック状態であり、シートバックもロックされている。ロック解除手段により一対の解除突起どうしを相互に離反する方向へ移動させると、付勢手段の付勢力に抗して前記対となるローラが相互に接近する方向の大隙間部へ向かって押圧され前記回転体がロック解除されシートバックもロック解除される。従って、ロック解除してシートバックを回動させた後に再びロックすることにより、シートバックの角度を変更することができる。
回転体のロックはテーパ部のローラが小隙間部へ向かって押圧され楔効果を生じることによるものであり、回転抑止力は小さいが、前記のように遊星歯車を用いた遊星歯車機構によりアームプレートの回動速度が(N/n)倍に増速されて回転体が回転することから、回転体の回転トルクは(n/N)に小さくなる。従って、回転トルクが小さくなった分だけ回転抑止力は大きくなる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の車両用シートリクライニング装置において、前記センターシャフトを前記ベースプレートに貫通させて設け、前記ベースプレートの一方側に前記遊星歯車を配置し、他方側に前記回転体を配置したことを特徴とする。
この発明によれば、シートクッションの両側にベースプレートを配置したときに、夫々のベースプレートの内側に遊星歯車を有する遊星歯車機構およびアームプレートを設け、夫々のベースプレートの外側に回転体を有するロック機構を設けることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の車両用シートリクライニング装置において、前記固定円環の反ベースプレート側に一対のレリーズプレートが軸方向へ重ねて設けられ、該一対のレリーズプレートの夫々の内周側に対となる前記解除突起が複数対設けられ、夫々のレリーズプレートには、一対のレリーズプレートを相互に反対方向へ回動させる正逆駆動機構を介して駆動手段が連結され、前記固定円環側の前記レリーズプレートに、前記ローラが軸方向へ移動するのを規制するローラ規制部が複数形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、駆動手段を駆動すると、正逆駆動機構の作用により、一対のレリーズプレートが相互に反対方向へ回動するため、一対の解除突起どうしが相互に接近する方向へ移動し、対となるローラが付勢手段の付勢力に抗して相互に接近し、前記回転体がロック解除されシートバックもロック解除される。一方、ローラの軸方向への移動は、固定円環側のレリーズプレートに形成したローラ規制部により規制される。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の車両用シートリクライニング装置において、前記一対のレリーズプレートを軸方向に規制する保持カバーを設け、該保持カバーの外周部には円筒部を形成し、該円筒部の内周面と摺動接触して前記レリーズプレートを回動自在に支持する突起部を、前記夫々のレリーズプレートの外周面に複数形成したことを特徴とする。
この発明によれば、一対のレリーズプレートは、保持カバーにより軸方向に規制される。また、保持カバーの円筒部の内周面にレリーズプレートの突起部が摺動接触して半径方向に規制されるので、レリーズプレートは保持カバーにより回動自在に支持されることになる。
請求項1に係る車両用シートリクライニング装置によれば、内歯歯車の歯数がNで太陽歯車の歯数がnであったとすると、アームプレートの回動角度αに対して太陽歯車の回動角度は(N/n)αとなって(N/n)倍に増速される一方、太陽歯車を回転させる回転トルクは(n/N)に小さくなる。一方、テーパ部のローラが小隙間部へ向かって押圧されて楔効果を生じることにより回転体がロックされることから回転体の回転抑止力は小さいが、前記のように太陽歯車と更には回転体の回転トルクは、遊星歯車機構により(n/N)に小さくなっている。このため、回転トルクが小さくなった分だけ回転体の回転抑止力は大きくなり、単にロック機構のみを設けただけの車両用シートリクライニング装置よりも回転抑止力が大きく、衝突の際にシートバックに大きな荷重が作用した場合でも耐えることができる。従って、車両用シートリクライニング装置として必要な強度を、実用可能なサイズでコンパクトに実現できる。
請求項2に係る車両用シートリクライニング装置によれば、シートクッションの両側にベースプレートを配置したときに、夫々のベースプレートの内側に遊星歯車を有する遊星歯車機構およびアームプレートを設け、夫々のベースプレートの外側に回転体を有するロック機構を設けることができる。このため、車両用シートリクライニング装置の車体左右方向の寸法を小さくし、装置のコンパクト化を図ることができる。
請求項3に係る車両用シートリクライニング装置によれば、駆動手段を駆動すると、正逆駆動機構の作用により、一対のレリーズプレートが相互に反対方向へ回動するため、一対の解除突起どうしが相互に接近する方向へ移動し、回転体がロック解除される。従って簡単な構成で、一対の解除突起どうしを相互に接近する方向へ移動させることができる。また、ローラの軸方向への移動を規制するローラ規制部を固定円環側のレリーズプレートに形成したので、別個に部品を設ける必要がなく、部品点数の削減が図れかつ製造コストが安くなる。
請求項4に係る車両用シートリクライニング装置によれば、一対のレリーズプレートは、保持カバーにより軸方向および半径方向に規制されるので、レリーズプレートを回転自在に支持するための部品点数が削減されかつ製造コストが安くなる。
以下、本発明による車両用シートリクライニング装置の実施の形態を説明する。
図示しないシートクッションの左右両側が車両用シートリクライニング装置を介してシートバックに連結され、シートバックがシートクッションに対して回動自在になっている。シートクッションの左右両側に車両用シートリクライニング装置が設けられているが、基本構成は同じなので、ここでは図4に示す左側の車両用シートリクライニング装置1について、以下に説明する。
図4に示すように、図示しないシートクッションの左側にベースプレート2が結合され、図示しないシートバックの左側にアームプレート3が結合されている。そして、ベースプレート2の右側にアームプレート3が配置されている。以下、車両用シートリクライニング装置1の構成を図1〜図3に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、前記アームプレート3の下部には収容孔3aが設けられ、該収容孔3aの内周面には内歯歯車3bが形成されている。このアームプレート3は、上部に形成された孔3cに挿通させた図示しないボルトを介してシートバックの下部左側面に取り付けられている。一方、前記ベースプレート2は下部両側の孔2aに挿通させた図示しないボルトを介してシートクッションの左側面に結合されており、該ベースプレート2にはセンター孔2bが形成され、該センター孔2bを囲繞するようにして90度毎に4つの結合孔2cが形成されている。該ベースプレート2と協働して前記アームプレート3を挟む位置には円形の蓋体4が設けられ、該蓋体4にも90度毎に4つの結合孔4aが形成されている。4本のキャリアピン5を前記アームプレート3の収容孔3aに挿通させた状態で、これらの4つの結合孔2cと4つの結合孔4aとに両端を挿入してかしめることにより、蓋体4がベースプレート2に結合されており、蓋体4とベースプレート2とに挟まれた状態で、アームプレート3が回動できるようになっている。ベースプレート2の隣り合う4つの結合孔2cどうしの間には取付孔2dが形成され、該取付孔2dには4つの支持軸6の基端部が圧入固定されている。夫々の支持軸6には遊星歯車7が回転自在に支持されており、夫々の支持軸6には抜け止め用のストッパ6aが一体成形されている。夫々の支持軸6の先端部は前記蓋体4に形成された前記4つの結合孔4aどうしの間に配置された挿通孔4bに夫々挿通されている。夫々の遊星歯車7は、前記内歯歯車3bに噛み合っている。これらの4つの遊星歯車7の中央部には太陽歯車8aが配置され、該太陽歯車8aは夫々の遊星歯車7と噛み合っている。即ち、ベースプレート2の前記センター孔2bにセンターシャフト8が挿通され、該センターシャフト8の一端近傍に太陽歯車8aが形成され、該センターシャフト8の他端は蓋体4のセンター孔4cに回転自在に挿通されて支持されている。
センターシャフト8の一端には回転体としてのロックプレート9が設けられている。該ロックプレート9は、円板形状であり外周部には軸方向の厚さを大きくしたリング部9aが形成されている。ロックプレート9の軸心位置には太陽歯車8aの断面と同じ形状の嵌合孔9bが形成され、該嵌合孔9bに太陽歯車8aの端部が圧入されている。前記ベースプレート2の前記遊星歯車7の設けられた側と反対側には、固定円環10が溶接結合されている。この固定円環10は前記ロックプレート9を囲繞して設けられており、固定円環10の内周面と前記ロックプレート9の外周面との間には円弧に沿って空間が形成され、該空間には円周方向に沿って大隙間部24aと小隙間部24bとが交互に形成されている。具体的に説明すると、図5(b)において、大隙間部24aと小隙間部24bとが円周方向に交互に配置され、大隙間部24aと小隙間部24bとがテーパ部24cによって接続されている。ここで、固定円環10の内周面は、大隙間部24a,小隙間部24bの部分が円弧状に形成され、テーパ部24cの部分が平面状に形成されている。該テーパ部24cには夫々ローラ11が配置されている。そして、大隙間部24aと対応する位置には付勢手段としてのばね12が設けられている。該ばね12の両側のローラ11が対となり、対となる両側のローラ11がばね12によって前記小隙間部24bへ向かって付勢され、ローラ11の楔効果によりロックプレート9がロックされている。
前記ばね12の付勢力に抗して前記対となるローラ11を相互に接近する方向である大隙間部24aへ押圧して前記ロックプレート9をロック解除するロック解除手段13が設けられる。ロック解除手段13の構成を以下に説明する。ロック解除手段13は、固定円環10の反ベースプレート2側に軸方向へ重ねて設けられた第1レリーズプレート14と第2レリーズプレート15とによって構成されている。第1レリーズプレート14,第2レリーズプレート15はいずれも略リング形状であって、内周側には対となる6つの解除突起14a,15aが形成され、該解除突起14a,15aはいずれも軸方向に沿って同じ方向へ略90度に折り曲げられている。そして、第1レリーズプレート14,第2レリーズプレート15の夫々の外周面にはアーム14b,15bが一体に突出成形されている。
このほか、固定円環10側の第2レリーズプレート15の内周面には、前記ローラ11が軸方向へ移動するのを規制するローラ規制部15cが、円周方向に沿って略等間隔に複数形成されている。該ローラ規制部15cは、図5(a)に示すように、前記対となる2つのローラ11に対して1つ設けられ、合計6つ形成されている。更に、このあと説明する保持カバー16の円筒部16cの内周面と摺動接触して第1レリーズプレート14,第2レリーズプレート15を回動自在に支持する突起部14d,15dが、第1レリーズプレート14,第2レリーズプレート15の外周面に略等間隔に複数形成されている。突起部14d,15dは円周方向に沿って間欠的に形成されているので、円筒部16cとの間の摩擦抵抗が小さく、回転抵抗が小さくなる。
これらの第1レリーズプレート14,第2レリーズプレート15を回転自在に保持するための保持カバー16が設けられている。図2に示すように、該保持カバー16は、第1レリーズプレート14,第2レリーズプレート15を軸方向に規制するため軸方向を蓋状に覆う円板形状の軸方向規制部16aと、第1レリーズプレート14,第2レリーズプレート15を半径方向に規制する円筒部16cとにより構成されている。軸方向規制部16aの中央には前記センターシャフト8を挿通させるためのセンター孔16bが形成されている。保持カバー16の外周面には該保持カバー16を固定するための複数対の結合片16dが軸方向へ突出形成されている。この結合片16dは、固定円環10の外周面に形成された小幅溝10aおよびベースプレート2に形成された大幅溝2e,四角孔2hに嵌め込まれ、大幅溝2e,四角孔2hの内部で一対の結合片16dを広げるようにカシメを行い保持カバー16が固定円環10に結合されている。
前記第1レリーズプレート14と第2レリーズプレート15とを重ね合わせることにより、解除突起14aと解除突起15aとが対となって図5のようにローラ11とローラ11との間の小隙間部24bと対応する位置に配置されている。これらの対となる解除突起14a,15aどうしを相互に離反する方向へ移動させて前記ばね12の付勢力に抗して前記対となるローラ11を相互に接近する方向へ押圧してロックプレート9をロック解除するため、第1レリーズプレート14と第2レリーズプレート15とを相互に反対方向へ回動させる正逆駆動機構25を介して図示しない駆動手段が連結されている。正逆駆動機25の構成を以下に説明する。第1レリーズプレート14,第2レリーズプレート15に形成された前記アーム14b,15bの先端部には孔が形成され、該孔に挿通されたリンクピン17a,17bは、ベースプレート2の下部の左右に円周方向に沿って形成された長孔2fに挿通され、該リンクピン17a,17bは一対のリンクプレート18,19の外側端の孔18a,19aに挿通されてプッシュナット21aにより抜け止めされている。ベースプレート2の下部中央に上下方向に沿って形成された長孔2gにはリンクピン20が挿通され、該リンクピン20は前記一対のリンクプレート18,19の内側端の孔18b,19bに夫々挿通され、プッシュナット21bにより抜け止めされている。ベースプレート2と該ベースプレート2に近い側のリンクプレート18との摩擦抵抗を少なくするためリンクピン17a,20にはカラー22が夫々挿通されており、リンクプレート18,19の段差をなくしかつ摩擦抵抗を少なくするためリンクピン17bには厚いカラー23が挿通されている。前記アーム14b,15bの部分を前記保持カバー16の外部へ導くために、保持カバー16の下部には切欠部16eが形成されている。
前記のように、ベースプレート2のセンター孔2bにセンターシャフト8が貫通し、ベースプレート2の一方側に遊星歯車機構を構成する遊星歯車7が配置され、他方側にロック機構を構成するロックプレート9が配置されている。センターシャフト8の一端は蓋体4のセンター孔4cによって支持され、他端はロックプレート9がローラ11を介して固定円環10の内周面に当接することによって支持されている。シートクッションの左右に設けられる車両用シートリクライニング装置は、センターシャフト8とセンターシャフト8とが相互に連結され、リンクピン20とリンクピン20とが相互に連結され、いずれも同期して動作する。そして、リンクピン20には、該リンクピン20を長孔2gに沿って往復移動させる図示しない前記駆動手段が連結されている。なお、リンクピン20の動きを、ケーブルを介して反対側のリンクピン20に伝達するようにしてもよい。
次に、車両用シートリクライニング装置の作用を説明する。
シートクッションに対してシートバックを回動させると、ベースプレート2に対してアームプレート3が回動する。すると、図3において、アームプレート3の内歯歯車3bが回転し、該内歯歯車3bの回転が遊星歯車7を介して太陽歯車8aへ伝わる。そして、太陽歯車8aの回転がセンターシャフト8を介してロックプレート9へ伝わる。
外力が加わっていない状態では、図5に示すようにばね12の付勢力が対となるローラ11を付勢しているので、夫々のローラ11はテーパ部24cにおいて大隙間部24aから小隙間部24bへ向かって押圧されている。このため、楔効果によってロックプレート9のいずれの方向への回転も規制され、ロックプレート9はロックされている。従って、図1においてベースプレート2に対してアームプレート3がロックされ、シートクッションに対してシートバックがロックされている。
このロック状態から、リンクピン20を長孔2gの内部で上昇させると、図6のようにリンクプレート18,19の内側端部が上昇するので、リンクプレート18,19の外側端部が長孔2fに沿って外側へ移動する。このため、アーム14b,15bの円周方向の間隔が大きくなり、第1レリーズプレート14,第2レリーズプレート15が相互に逆方向へ回転する。これにより、図6(b)に示すように一対の解除突起14a,15aが相互に離反する方向へ移動し、その結果、対となるローラ11がばね12の付勢力に抗して相互に接近する方向である大隙間部24aへ向かって押圧され、対となるローラ11は大隙間部24aへ向かって押し戻される。このため、楔効果が生じなくなり、ロックプレート9のいずれの方向への回転も許容される。従って、図4中、ベースプレート2に対してアームプレート3を相対的に回動させることができ、シートクッションに対してシートバックを回動させることができる。シートバックの角度を好みの位置にした後に、リンクピン20を長孔2gに沿って下げると、再び図5の状態に戻り、シートクッションに対してシートバックがロックされる。
この発明によれば、前記のように、シートクッションに対してシートバックが回動すると、ベースプレート2に対してアームプレート3が回動する。図3に示すように、アームプレート3の回動は内歯歯車3bを介して遊星歯車7に伝達され、該遊星歯車7から太陽歯車8aへ伝達される。そして、該太陽歯車8aはアームプレート3の回動方向とは反対の方向へ回動する。このとき、内歯歯車3bの歯数がN=32で太陽歯車8aの歯数がn=8であるとすると、アームプレート3の回動角度αに対して太陽歯車8aの回動角度はα×(32/8)となって4倍に増速される。このため、太陽歯車8aを回転させる回転トルクは4の逆数の1/4に小さくなる。
一方、太陽歯車8aはセンターシャフト8を介してロックプレート9に連結されていることから、シートバックが回動すると前記のようにロックプレート9も回動する。
ロックプレート9のロックはローラ11が小隙間部24bへ向かって押圧されて楔効果を生じることによるものであって、その回転抑止力は小さいが、前記のように遊星歯車7を用いた遊星歯車機構によりアームプレート3の回動速度が4倍に増速されてロックプレート9が回転する反面、ロックプレート9の回転トルクは1/4に小さくなることから、回転トルクが小さくなった分だけ回転抑止力は大きくなる。従って、単にロック機構のみを設けただけの車両用シートリクライニング装置よりも回転抑止力が大きく、衝突の際にシートバックに大きな荷重が作用した場合にも耐えることができる。従って、車両用シートリクライニング装置として必要な強度を、実用可能なサイズでコンパクトに実現できる。
この発明によれば、ベースプレート2の内側に遊星歯車7を有する遊星歯車機構およびアームプレート3を設け、ベースプレート2の外側にロックプレート9を有するロック機構を設けることができる。このため、車両用シートリクライニング装置の車体左右方向の寸法を小さくし、装置のコンパクト化を図ることができる。
この発明によれば、図示しない駆動手段を駆動すると、正逆駆動機構25の作用により、一対のレリーズプレート14,15が相互に反対方向へ回動するため、一対の解除突起14a,15aどうしが相互に接近する方向へ移動し、対となるローラ11がばね12の付勢力に抗して相互に接近し、ロックプレート9がロック解除されシートバックもロック解除される。一方、ローラ11の軸方向への移動は、固定円環10側のレリーズプレート15に形成したローラ規制部15cにより規制される。
この発明によれば、一対のレリーズプレート14,15は、保持カバー16により軸方向に規制される。また、保持カバー16の円筒部16cの内周面にレリーズプレート14,15の突起部14d,15dが摺動接触して半径方向に規制されるので、レリーズプレート14,15は保持カバー16により回動自在に支持されることになる。
なお、本実施の形態では、ベースプレートをシートクッションに結合し、アームプレートをシートバックに結合したが、結合する部材を入れ替えてもよい。また、固定円環と回転体とのうちの固定円環を加工して大隙間部と小隙間部とテーパ部とを形成したが、回転体を加工して大隙間部と小隙間部とテーパ部とを形成してもよい。但し、この場合には大隙間部等を形成した部品が入れ替わるので、正逆駆動機構25をアームプレート3に設けると共に、保持カバー16をロックプレート9にネジ等を介して結合することになる。更に、遊星歯車機構の増速比を4にして回転トルクを1/4にした場合を示したが、歯数を選択することにより、増速比は増減することができる。また更に、レリーズプレートにローラ規制部や突起部14d,15dを形成したが、設けない構成にしてもよい。
車両用シートリクライニング装置の分解斜視図(実施の形態)。 車両用シートリクライニング装置を示す断面図(実施の形態)。 図2においてカバーを外して示すA−A矢視図(実施の形態)。 車両用シートリクライニング装置の外観斜視図(実施の形態)。 ロック状態に係り、(a)は保護カバーを外して示す説明図、(b)は保護カバーおよびレリーズプレートを外して示す説明図(実施の形態)。 ロック解除状態に係り、(a)は保護カバーを外して示す説明図、(b)は保護カバーおよびレリーズプレートを外して示すす説明図(実施の形態)。
符号の説明
2…ベースプレート
3…アームプレート
3a…収容孔
3b…内歯歯車
7…遊星歯車
8a…太陽歯車
8…センターシャフト
9…ロックプレート(回転体)
10…固定円環
11…ローラ
12…ばね(付勢手段)
13…ロック解除手段
14,15…レリーズプレート
14a,15a…解除突起
15c…ローラ規制部
14d,15d…突起部
16…保持カバー
16c…円筒部
24a…大隙間部
24b…小隙間部
24c…テーパ部
25…正逆駆動機構

Claims (4)

  1. シートクッションと該シートクッションに対して回動自在に設けられるシートバックとのいずれか一方に結合されたベースプレートと、他方に結合されたアームプレートと、
    該アームプレートに設けた収容孔の内周面に形成された内歯歯車と、該内歯歯車に噛み合うと共に前記ベースプレートに回転自在に支持された複数の遊星歯車と、該複数の遊星歯車の中央部に配置されて回転自在に支持されると共に該夫々の遊星歯車と噛み合う太陽歯車と、
    該太陽歯車にセンターシャフトを介して連結され該太陽歯車と一体に回転する回転体と、該回転体を囲繞して設けられ前記ベースプレートに結合された固定円環と、該固定円環の内周面と前記回転体の外周面との間に円周方向に沿って交互に形成された大隙間部および小隙間部と、該大隙間部および小隙間部を繋ぐテーパ部と、該夫々のテーパ部に配置されたローラと、前記大隙間部と対応する位置に配置されて前記大隙間部の両側の対となるローラを相互に離反する方向の前記小隙間部へ向かって付勢して前記回転体をロックする付勢手段と、前記小隙間部と対応する位置に配置された一対の解除突起どうしを相互に離反する方向へ移動させることにより前記付勢手段の付勢力に抗して前記対となるローラを相互に接近する方向へ押圧して前記回転体をロック解除するロック解除手段とを有することを特徴とする車両用シートリクライニング装置。
  2. 請求項1に記載の車両用シートリクライニング装置において、
    前記センターシャフトを前記ベースプレートに貫通させて設け、前記ベースプレートの一方側に前記遊星歯車を配置し、他方側に前記回転体を配置したことを特徴とする車両用シートリクライニング装置。
  3. 請求項1または2に記載の車両用シートリクライニング装置において、
    前記固定円環の反ベースプレート側に一対のレリーズプレートが軸方向へ重ねて設けられ、該一対のレリーズプレートの夫々の内周側に対となる前記解除突起が複数対設けられ、夫々のレリーズプレートには、一対のレリーズプレートを相互に反対方向へ回動させる正逆駆動機構を介して駆動手段が連結され、
    前記固定円環側の前記レリーズプレートに、前記ローラが軸方向へ移動するのを規制するローラ規制部が複数形成されていることを特徴とする車両用シートリクライニング装置。
  4. 請求項3に記載の車両用シートリクライニング装置において、
    前記一対のレリーズプレートを軸方向に規制する保持カバーを設け、該保持カバーの外周部には円筒部を形成し、該円筒部の内周面と摺動接触して前記レリーズプレートを回動自在に支持する突起部を、前記夫々のレリーズプレートの外周面に複数形成したことを特徴とする車両用シートリクライニング装置。
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