JP2006200606A - 回転伝達装置 - Google Patents

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正浩 川合
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Abstract

【課題】 逆入力遮断クラッチにおける出力側部材からの逆入力トルクのロックあるいは空転を必要に応じて切り替え得るコンパクトな構造を付加する。
【解決手段】 モータMと、モータMの出力側に取り付けられ、モータMからの入力トルクを減速する減速機Rと、減速機Rの出力側に取り付けられ、減速機Rからの回転トルクのみを出力側へ伝達する一方、出力側からの逆入力トルクを遮断して入力側へ還流させない逆入力遮断クラッチCとからなる回転伝達装置において、逆入力遮断クラッチCの出力側にドグクラッチDを直列に連設する。ドグクラッチDは、逆入力遮断クラッチCの出力側に連結された駆動側ドグ部材11と、静止系部材15に回転自在に支承した回転軸13に連結された被駆動側ドグ部材12とを備え、両ドグ部材11,12をそのドグ11a,12aが噛合可能なように同軸配置すると共に、静止系部材15と被駆動側ドグ部材12との間に、両ドグ部材11,12がドグ11a,12aで噛み合う方向に弾性力を付与する弾性部材14を介挿する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば電動ウインチ、電動スライドドア、電動バックドア等に利用される回転伝達装置で、入力側からの回転トルクのみを出力側へ伝達する一方、出力側からの逆入力トルクを遮断して入力側へ還流させない逆入力遮断クラッチを具備した回転伝達装置に関する。
例えば電動ウインチ、電動スライドドア、電動バックドア等に利用される回転伝達装置には、入力側からの回転トルクのみを出力側へ伝達する一方、出力側からの逆入力トルクをロックして入力側へ還流させない逆入力遮断クラッチを具備した構造のものがある(例えば、特許文献1参照)。
従来の回転伝達装置は、モータと、そのモータからの入力トルクを減速する減速機と、逆入力遮断クラッチとを一体にユニット化した構成を具備する。その逆入力遮断クラッチは、減速機の出力軸に連結された入力側部材と、回転軸に連結された出力側部材と、回転が拘束される静止側部材と、その静止側部材と出力側部材との間に設けられ、その出力側部材からの逆入力トルクに対して出力側部材と静止側部材とをロックするロック手段と、入力側部材に設けられ、その入力側部材からの入力トルクに対してロック手段によるロック状態を解除するロック解除手段と、入力側部材と出力側部材との間に設けられ、ロック解除手段によるロック解除状態で、入力側部材からの入力トルクを出力側部材に伝達するトルク伝達手段とを備えている。
この回転伝達装置では、モータからの入力トルクが減速機を介して逆入力遮断クラッチの入力側部材に入力されると、ロック手段によるロック状態がロック解除手段で解除され、その状態で入力側部材からの入力トルクがトルク伝達手段を介して出力側部材に伝達されて回転軸が回転する。
一方、モータに減速機および逆入力遮断クラッチを設けたことにより、出力側にある回転軸からの逆入力トルクを逆入力遮断クラッチで受け持ち、モータ側へ還流しない構造となっている。つまり、逆入力遮断クラッチでは、出力側部材からの逆入力トルクは、ロック手段を介して、出力側部材と静止側部材との間でロックされる。その結果、減速機やモータへの過大入力を阻止して減速機やモータの保護を実現している。
特開2003−56596号公報
ところで、前述した従来の回転伝達装置では、出力側部材からの逆入力トルクは、ロック手段を介して、出力側部材と静止側部材との間でロックされる構造となっている。この回転伝達装置に付設されたモータ機構の用途によっては、出力側にある回転軸を必要に応じて空転させたい場合もある。例えば、前述の回転軸に接続された負荷を手動で動かしたい場合、従来の回転伝達装置のような構造では、出力側部材が常にロックされることから、回転軸を空転させることができないという問題があった。
また、出力側部材のロックあるいは空転を必要に応じて制御する手段として、電磁クラッチを設けることが可能であるが、この電磁クラッチは、機械式クラッチに比してトルク容量が小さく高価である等の難点があり、出力側部材を空転させる手段としては好適ではなかった。
そこで、本発明は前述の問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、逆入力遮断クラッチにおける出力側部材からの逆入力トルクのロックあるいは空転を必要に応じて切り替え得るコンパクトな構造を付加した回転伝達装置を提供することにある。
前記目的を達成するための技術的手段として、本発明は、モータと、そのモータの出力側に取り付けられ、前記モータからの入力トルクを減速する減速機と、その減速機の出力側に取り付けられ、前記減速機からの回転トルクのみを出力側へ伝達する一方、出力側からの逆入力トルクを遮断して入力側へ還流させない逆入力遮断クラッチとからなる回転伝達装置において、前記逆入力遮断クラッチの出力側にドグクラッチを直列に連設したことを特徴とする。なお、前述の「ドグクラッチ」とは、回転軸の凹凸による機械的噛み合いによる断続装置を意味する。
本発明では、逆入力遮断クラッチの出力側にドグクラッチを直列に連設したことにより、その逆入力遮断クラッチの出力側を空転させたい場合、前記ドグクラッチを非噛合状態とすることでもって出力側の空転を実現可能とする。このドグクラッチは、逆入力遮断クラッチの出力側に連結された駆動側ドグ部材と、静止系部材に回転自在に支承した回転軸に連結された被駆動側ドグ部材とを備え、両ドグ部材をその対向端面に形成されたドグが噛合可能なように同軸配置すると共に、前記静止系部材と被駆動側ドグ部材との間に、前記両ドグ部材がドグで噛み合う方向に弾性力を付与する弾性部材を介挿した簡単な機械式クラッチ機構で実現可能である。このドグクラッチにおいては、駆動側と被駆動側の両ドグ部材が軸方向に沿って相対的に近接あるいは離間することによって両ドグ部材の噛合あるいは非噛合状態を切り替えることができる。
また、前述の構成における逆入力遮断クラッチは、減速機の出力軸に連結された入力側部材と、前記ドグクラッチの駆動側ドグ部材に連結された出力側部材と、回転が拘束される静止側部材と、その静止側部材と出力側部材との間に設けられ、その出力側部材からの逆入力トルクに対して出力側部材と静止側部材とをロックするロック手段と、前記入力側部材に設けられ、その入力側部材からの入力トルクに対してロック手段によるロック状態を解除するロック解除手段と、前記入力側部材と出力側部材との間に設けられ、ロック解除手段によるロック解除状態で、入力側部材からの入力トルクを出力側部材に伝達するトルク伝達手段とを備えた機械式クラッチ機構が望ましい。
本発明は、電動ウインチ機構部、電動スライドドア機構部、電動バックドア機構部などに組み込まれているモータに、減速機を介して、逆入力遮断クラッチとドグクラッチを付設した構成とすることが望ましい。
本発明によれば、逆入力遮断クラッチの出力側にドグクラッチを直列に連設したことにより、その逆入力遮断クラッチの出力側を空転させたい場合、前記ドグクラッチを非噛合状態とすることでもって出力側の空転を実現可能とすることができる。モータに電磁クラッチを設けるよりも、モータに逆入力遮断クラッチおよびドグクラッチの機械式クラッチ機構を設けることにより、コンパクトで安価な回転伝達装置を提供することができる。
図1および図2は、本発明の実施形態に係る回転伝達装置の全体構成を示す。この回転伝達装置は、モータM、減速機Rおよび逆入力遮断クラッチCをユニット化し、その逆入力遮断クラッチCの出力側にドグクラッチDを直列に連設した構造を具備する。この回転伝達装置は、回転トルクを発生する回転駆動装置として機能し、モータMで発生した回転トルクは、減速機Rで減速された後、減速機Rの出力軸R1から逆入力遮断クラッチCを経て、その逆入力遮断クラッチCの出力側にあるドグクラッチDの出力側に伝達される。
この回転伝達装置を、電動ウインチ機構部、電動スライドドア機構部、電動バックドア機構部などに組み込んだ場合、それら機構部に内蔵されたモータMの回転トルクを、ドグクラッチDの出力側に連結されたウインチ、スライドドア、バックドアなどの駆動部に伝達する。
逆入力遮断クラッチCは、減速機Rからの回転トルクが入力される入力側部材1と、その回転トルクが出力される出力側部材2と、回転が拘束される静止側部材3と、その静止側部材3に固定された固定側板4と、後述するロック手段、ロック解除手段およびトルク伝達手段とを主要な要素として構成される。
図1および図3に示すように、入力側部材1は、半径方向に延びたフランジ部1aと、フランジ部1aの内周から軸方向の一方(クラッチ内部方向)に連続して延びた筒状部1bと、フランジ部1aの外周から軸方向の一方に連続して櫛歯状に延びた複数(例えば八つ)の柱部1cと、フランジ部1aに貫通形成された複数(例えば八つ)の穴部1dとを主体として構成される。
柱部1cと穴部1dは、それぞれ円周等間隔に配列される。柱部1cの位置と穴部1dの位置とは円周方向に相互にずれており、この例では円周方向に隣接する柱部1c間の中間位置に穴部1dが位置している。円周方向に隣接する柱部1c間の空間は、軸方向の一方に向かって開口した形態のポケット1eを構成し、各ポケット1eにそれぞれ後述する一対のローラ6が収容される。
筒状部1bはクラッチ内部に位置し、その先端部分はやや縮径して連結部1fを構成する。この実施形態において、連結部1fの内周は多角形状、例えば四角形状をなし、その連結部1fの内周には、減速機Rの出力軸R1が挿入される。一方、出力軸R1の先端外周は、連結部1fの内周に対応する多角形状、例えば四角形状をなし、この出力軸R1の先端外周を連結部1fの内周に嵌入させることにより、出力軸R1と入力側部材1とが相対回転不能に連結される。
出力側部材2は、半径方向に延びたフランジ部2aと、フランジ部2aの内周から軸方向の一方に連続して延びた有底筒状の出力軸部2bと、フランジ部2aの外周から軸方向の他方に連続して延びた大径部2cと、大径部2cの一端から軸方向に突出した複数(例えば八つ)の突起部2dとを主体として構成される。
出力軸部2bは、電動ウインチ機構部、電動スライドドア機構部、電動バックドア機構部における駆動部にドグクラッチDを介して連結される。大径部2cは多角形状、例えば正八角形状をなし、各辺の外周がそれぞれカム面2eになっている。従って、大径部2cの外周には八つのカム面2eが円周等間隔に配列される。また、各突起部2dは、それぞれ、入力側部材1の各穴部1dに回転方向隙間をもって挿入される。
静止側部材3は、半径方向に延びたフランジ部3aと、フランジ部3aの内周から軸方向の一方に連続して延びた筒状部3bと、フランジ部3aの外周から軸方向の他方に延びた大径部3cと、大径部3cの一端から外径方向に突出した鍔部3dとを主体として構成される。
フランジ部3aは、出力側部材2のフランジ部2aの外側面に装着され、筒状部3bは、出力側部材2の出力軸部2bの外周をラジアル方向に回転自在に支持する軸受部(滑り軸受)となる。大径部3cの内周には、出力側部材2のカム面2eと半径方向に対向して正逆両回転方向に楔隙間を形成する円周面3eが設けられている。
鍔部3dには、複数(例えば四つ)の矩形状の切欠き部3fと、複数(例えば四つ)の円弧状の切欠き部3gとが円周等間隔に形成される。切欠き部3fは、後述する固定側板4の加締部4cと適合する。切欠き部3gは、固定側板4のブラケット部4bに装着される取付ボルトとの干渉を回避するために設けられている。
図1および図2に示すように、固定側板4は、半径方向に延びたフランジ部4aと、フランジ部4aの外周から外径方向に突出した複数(例えば四つ)のブラケット部4bと、フランジ部4aの外周から軸方向の一方に突出した複数(例えば四つ)の加締部4cと、フランジ部4aの内周から軸方向の一方(クラッチ内部方向)に連続して延びた筒状部4dとを主体として構成される。
フランジ部4aは、入力側部材1のフランジ部1aの外側面に装着される。四つのブラケット部4bは円周等間隔に形成され、それぞれに貫通孔4eが形成される。貫通孔4eには図示されていない取付ボルトが挿通される。この取付けボルトを減速機R側の部材(フレーム、ハウジング等)に取り付けることにより、逆入力遮断クラッチCが減速機Rに直接固定される。
四つの加締部4cは円周等間隔に形成され、それぞれ二股状に分かれた一対の爪4fを備えている(図2参照)。加締部4cを静止側部材3の切欠き部3fに嵌め、一対の爪4fを円周方向の相反する方向に折返して、静止側部材3の鍔部3dに加締める。これにより、静止側部材3と固定側板4が軸方向及び回転方向に相対移動不能に結合される。
筒状部4dは、入力側部材1の筒状部1bの内周側に挿入され、減速機Rの出力軸R1の外周をラジアル方向に回転自在に支持する軸受部(滑り軸受)となる。
図2に示すように、出力側部材2の各カム面2eと静止側部材3の円周面3eとの間に、それぞれ、係合子としての一対(例えば総数八対)のローラ6が配され、入力側部材1の柱部1c間に形成されるポケット1eに収容される。一対のローラ6間には弾性部材7が介在し、一対のローラ6を互いに離れる方向に押圧する。
カム面2e、円周面3e、一対のローラ6、および弾性部材7によってロック手段が構成され、一対のローラ6の円周方向両側に位置する入力側部材1の柱部1c(係合要素)によってロック解除手段が構成され、入力側部材1の穴部1dとこれに挿入された出力側部材2の突起部2dによってトルク伝達手段が構成される。
図4に拡大して示すように、中立位置において、一対のローラ6は弾性部材7によって互いに離れる方向に押圧され、それぞれ、カム面2eと円周面3eとの間に形成される正逆両回転方向の楔隙間と係合する。この時、入力側部材1の各柱部1cと各ローラ6との間にはそれぞれ回転方向隙間δ1が存在する。また、出力側部材2の突起部2dと入力側部材1の穴部1dとの間には正逆両回転方向にそれぞれ回転方向隙間δ2が存在する。回転方向隙間δ1と回転方向隙間δ2とは、δ1<δ2の関係を有する。
図4に示す状態で、逆入力遮断クラッチCの出力側部材2に例えば時計方向の逆入力トルクが入力されると、反時計方向(回転方向後方)のローラ6がその方向の楔隙間と楔係合して、出力側部材2が静止側部材3に対して時計方向にロックされる。出力側部材2に反時計方向の逆入力トルクが入力されると、時計方向(回転方向後方)のローラ6がその方向の楔隙間と楔係合して、出力側部材2が静止側部材3に対して反時計方向にロックされる。従って、出力側部材2からの逆入力トルクは、ローラ6によって正逆両回転方向にロックされる。
図5は、入力側部材1に入力トルク(同図で時計方向)が入力され、入力側部材1が同図で時計方向に回転を始めた初期状態を示している。回転方向隙間がδ1<δ2に設定されているため、先ず、入力側部材1の反時計方向(回転方向後方)の柱部1cがその方向(回転方向後方)のローラ6と係合して、これを弾性部材7の弾性力に抗して時計方向(回転方向前方)に押圧する。これにより、反時計方向(回転方向後方)のローラ6がその方向の楔隙間から離脱して、出力側部材2のロック状態が解除される。なお、時計方向(回転方向前方)のローラ6は、その方向の楔隙間とは楔係合しない。従って、出力側部材2は時計方向に回転可能となる。
入力側部材1がさらに時計方向に回転すると、図6に示すように、入力側部材1の穴部1dの壁面が出力側部材2の突起部2dと時計方向に係合する。これにより、入力側部材1からの時計方向の入力トルクが穴部1dと突起部2dとの係合部分を介して出力側部材2に伝達され、出力側部材2が時計方向に回転する。入力側部材1に反時計方向の入力トルクが入力された場合は、上記とは逆の動作で出力側部材2が反時計方向に回転する。従って、入力側部材1からの正逆両回転方向の入力トルクは、トルク伝達手段としての穴部1dおよび突起部2dを介して出力側部材2に伝達され、出力側部材2が正逆両回転方向に回転する。尚、入力側部材1からの入力トルクがなくなると、弾性部材7の弾性復元力によって図4に示す中立位置に復帰する。
図1に示すように、この実施形態では、以上で説明した構成からなる逆入力遮断クラッチCの出力側にドグクラッチDを直列に連設する。このドグクラッチDは、図1および図7に示すように逆入力遮断クラッチCの出力側に連結された駆動側ドグ部材11と、ケーシング等の静止系部材15に回転自在に支承した回転軸13に連結された被駆動側ドグ部材12とを備え、両ドグ部材11,12をその対向端面に形成されたドグ11a,12aが噛合可能なように同軸配置すると共に、静止系部材3と被駆動側ドグ部材12との間に、両ドグ部材11,12がドグ11a,12aで噛み合う方向に弾性力を付与するコイルばねまたは皿ばね等の弾性部材14を介挿した簡単な機械式クラッチ機構である。
駆動側ドグ部材11は、図7に示すように円盤状のフランジ部11bの端面に複数(例えば四つ)のドグ11aを一体に突設し、フランジ部11bの中央に貫通孔11cを形成した構造を有し、被駆動側ドグ部材12は、円盤状のフランジ部12bの端面に複数(例えば四つ)のドグ12aを一体に突設すると共にフランジ部12bから軸方向に一体に延びる軸部12cを設け、フランジ部12bの中央に貫通孔12dを形成した構造を有する。ケーシング等の静止系部材15に回転自在に支承した回転軸13は、電動ウインチ、電動スライドドア、電動バックドアなどの駆動部における駆動軸となる。なお、ドグ11a,12aは、図示するような凹凸形状以外に、スプライン形状であってもよい。
このドグクラッチDにおいて、駆動側ドグ部材11が逆入力遮断クラッチCの出力側部材2の出力軸部2bに圧入固定されると共に、被駆動側ドグ部材12が回転軸13の軸端に圧入固定されている。これら駆動側ドグ部材11と被駆動側ドグ部材12の周方向固定は、Dカットあるいはスプラインによって実現可能である。このドグクラッチDでは、駆動側と被駆動側の両ドグ部材11,12が軸方向に沿って相対的に近接あるいは離間することによって両ドグ部材11,12の噛合状態あるいは非噛合状態を切り替えることができる。
以上のようにして逆入力遮断クラッチCの出力側にドグクラッチDを直列に連設したことにより、モータMが回転すれば、その回転トルクは減速機Rおよび逆入力遮断クラッチCを介してその逆入力遮断クラッチCの出力側部材2に伝達される。この時、ドグクラッチDでは、駆動側ドグ部材11に対して被駆動側ドグ部材12が弾性部材14による弾性力でもって近接する方向に付勢されていることから、両ドグ部材11,12のドグ11a,12aが噛合した状態にある。その結果、逆入力遮断クラッチCの出力側部材2からの回転トルクは、ドグクラッチDを介して回転軸13に伝達される(図1参照)。
一方、この状態で回転軸13から回転トルクが逆入力されると、ドグクラッチDの両ドグ部材11,12が噛合した状態にあることから、逆入力遮断クラッチCの出力側部材2から回転トルクが逆入力されることになるが、その逆入力遮断クラッチCがロック状態になっている。その結果、回転軸13を回転させることができない。しかしながら、ドグクラッチDの被駆動側ドグ部材12を軸方向に沿って駆動側ドグ部材11から離間する方向に移動させれば、両ドグ部材11,12の噛合状態を解除することができるので、逆入力遮断クラッチCがロック状態にあっても、回転軸13を自由に回転させることができる(図8参照)。なお、被駆動側ドグ部材12は、手動あるいは電動のいずれであっても移動させることが可能である。
この実施形態の回転伝達装置を例えば電動ウインチ機構部に組み込んだ場合、通常、電動ウインチによる吊り上げまたは吊り下げ途中でモータMを停止させた場合、逆入力遮断クラッチCのロック状態により、吊り上げ中のものをその位置で止めることができる。一方、ドグクラッチDを手動または電動で解除することにより、ワイヤーを自由に引き出すことが可能となる。
本発明に係る回転伝達装置の実施形態を示す断面図である。 図1のX−X線に沿う断面図である。 逆入力遮断クラッチの入力側部材、出力側部材および静止側部材を示す斜視図である。 逆入力遮断クラッチの作用(中立位置)を説明する部分拡大断面図である。 逆入力遮断クラッチの作用(ロック解除時)を説明する部分拡大断面図である。 逆入力遮断クラッチの作用(トルク伝達時)を説明する部分拡大断面図である。 図1のドグクラッチを構成する駆動側ドグ部材と被駆動側ドグ部材をそれぞれ示す斜視図である。 図1のドグクラッチの作用(非噛合状態)を説明する断面図である。
符号の説明
11 駆動側ドグ部材
12 被駆動側ドグ部材
13 回転軸
14 弾性部材
15 静止系部材
M モータ
R 減速機
C 逆入力遮断クラッチ
D ドグクラッチ

Claims (6)

  1. モータと、そのモータの出力側に取り付けられ、前記モータからの入力トルクを減速する減速機と、その減速機の出力側に取り付けられ、前記減速機からの回転トルクのみを出力側へ伝達する一方、出力側からの逆入力トルクを遮断して入力側へ還流させない逆入力遮断クラッチとからなる回転伝達装置において、前記逆入力遮断クラッチの出力側にドグクラッチを直列に連設したことを特徴とする回転伝達装置。
  2. 前記ドグクラッチは、逆入力遮断クラッチの出力側に連結された駆動側ドグ部材と、静止系部材に回転自在に支承した回転軸に連結された被駆動側ドグ部材とを備え、両ドグ部材をその対向端面に形成されたドグが噛合可能なように同軸配置すると共に、前記静止系部材と被駆動側ドグ部材との間に、前記両ドグ部材がドグで噛み合う方向に弾性力を付与する弾性部材を介挿した請求項1に記載の回転伝達装置。
  3. 前記逆入力遮断クラッチは、減速機の出力軸に連結された入力側部材と、前記ドグクラッチの駆動側ドグ部材に連結された出力側部材と、回転が拘束される静止側部材と、その静止側部材と出力側部材との間に設けられ、その出力側部材からの逆入力トルクに対して出力側部材と静止側部材とをロックするロック手段と、前記入力側部材に設けられ、その入力側部材からの入力トルクに対してロック手段によるロック状態を解除するロック解除手段と、前記入力側部材と出力側部材との間に設けられ、ロック解除手段によるロック解除状態で、入力側部材からの入力トルクを出力側部材に伝達するトルク伝達手段とを備えている請求項1又は2に記載の回転伝達装置。
  4. 前記モータは、電動ウインチ機構部に組み込まれている請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転伝達装置。
  5. 前記モータは、電動スライドドア機構部に組み込まれている請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転伝達装置。
  6. 前記モータは、電動バックドア機構部に組み込まれている請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転伝達装置。
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