JP2009015915A - 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法および磁気ディスクの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来であれば廃棄されていたような欠陥を有するガラス基板を再生し、ガラス基板の生産効率を飛躍的に高めることのできる磁気ディスク用ガラス基板の製造方法および磁気ディスクの製造方法を提供することを目的としている。
【解決手段】円板状のガラス基板を研磨して磁気ディスク用ガラス基板を製造する製造方法において、円板状のガラス基板の主表面に存在する欠陥を検出し、該欠陥の位置または分布を取得する検査工程(S104)と、欠陥について所定の規格を満たすか否か判断する良否判定工程(S106)と、良否判定工程において否と判断されたガラス基板について欠陥の位置または分布に応じて不良部位を特定する不良部位特定工程(S108)と、不良部位に対して欠陥を除去する処理を施す欠陥除去処理工程(S110)と、を含むことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンピュータ等の記録媒体として用いられる磁気ディスク用のガラス基板およびこれを用いた磁気ディスクに関する。
近年、情報化技術の高度化に伴い、情報記録技術、特に磁気記録技術は著しく進歩している。磁気記録媒体のひとつであるHDD(ハードディスクドライブ)等の磁気記録媒体用基板としては、アルミニウム基板が広く用いられてきた。しかし磁気ディスクの小型化、薄板化、および高記録密度化に伴い、アルミニウム基板に比べ基板表面の平坦性および基板強度に優れたガラス基板に徐々に置き換わりつつある。特に携帯電話やデジタルカメラ、携帯型音楽再生機などにも搭載される要請があり、磁気ディスクには一層の小型化、高記録密度化が求められている。
また、磁気記録技術の高密度化に伴い、磁気ヘッドの方も薄膜ヘッドから、磁気抵抗型ヘッド(MRヘッド)、大型磁気抵抗型ヘッド(GMRヘッド)へと推移してきている。しかしGMRヘッドは感度が高く、また高記録密度化もあいまって、ヘッドと基板が離れていては隣接する記録ビットの情報を拾ってしまうために、磁気ヘッドの浮上量を低く抑える必要がある。
これらの事情から、磁気ヘッドの低浮上量化が求められており、磁気ヘッドの基板からの浮上量が8nm程度にまで狭くなってきている。
磁気ヘッドを低浮上量化した場合、従来よりもさらに磁気ディスクの主表面(記録面)の凹凸形状が問題となる。すなわち、低浮上量化したことから、わずかな凸状欠陥が存在することでも磁気ヘッドが衝突し、ヘッドクラッシュ障害(磁気ヘッドが衝突により損傷する障害)やサーマルアスペリティ障害(空気の断熱圧縮またはヘッド/ディスク接触によりヘッド素子が加熱して読み出しエラーを生じる障害)を引き起こす可能性が高まる。また近年は負圧ヘッドが主流であり、空気の粘性や圧力を利用して磁気ヘッドと磁気ディスクとの隙間を制御していることから、磁気ディスク上に凹状欠陥が存在すると磁気ヘッドの飛行が不安定となり、衝突や読出エラーを招いてしまう。したがって、磁気抵抗型素子を搭載した磁気ヘッドに対しては、磁気ディスク表面は極めて高度な平滑度および平坦度、すなわち低粗さが求められる。
特に、最近では記録密度をより一層向上させるために、垂直磁気記録方式が採用されつつある。この垂直磁気記録媒体の場合には、面内磁気記録方式の場合と比べて、記録密度が高いためにガラス基板の粗さの影響がより顕著に表れやすい。このため、凹凸欠陥の少ない磁気ディスクを得るためには、まずガラス基板に一層の低粗さが求められる。
上記のような状況において、従来からも、ガラス基板製造後に磁性膜等を生成する前にガラス基板の検査を行っていた。従前は作業員がガラス基板に強いひかり(集光ランプやハロゲンランプなどによる)を当てて反射光を見ることにより付着した異物を検査し、発見した場合はエアブローによって吹き飛ばすという処理を行っていた。しかしこの方法では比較的大きな異物は発見できるものの、上記のように極めて微細な欠陥をも除去しなくてはならない状況にあっては、既に発見が困難である。またエアブローでは、静電気などによって付着した異物は除去できるものの、ガラス基板自体に凸状欠陥が形成されている場合には、除去することはできない。
また特許文献1(特開平07−225198号)には、ガラス基板に磁性膜等を生成する前に、透過型自動外観検査装置によってガラス基板の外観検査を行うガラス基板のライン検査方法が提案されている。特許文献1によれば、欠陥のあるガラス基板を早期に除去することができ、製品の品質が向上するとともに、歩留りが向上し、更に生産ラインへの不良発生に対するフィードバックを迅速に行うことができるとしている。
特開平07−225198号公報
しかし、特許文献1に記載されているように欠陥のあるガラス基板を生産ラインから除去することは、磁性膜生成工程における効率は向上するものの、ガラス基板の生産効率を向上させることはできない。生産ラインへの不良発生に対するフィードバックを行ったとしても、既に生産された不良ディスクは廃棄するより他はなかった。
そこで本発明は、従来であれば廃棄されていたような欠陥を有するガラス基板を再生し、ガラス基板の生産効率を飛躍的に高めることのできる磁気ディスク用ガラス基板の製造方法および磁気ディスクの製造方法を提供することを目的としている。
本願発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、ガラス基板の欠陥には大別して凸状欠陥と凹状欠陥があり、凸状欠陥はガラス基板自体の形状とコンタミなどの異物付着に分けることができることに着目した。そして、少なくとも凸状欠陥は、ガラス基板に凸形状がある場合には研磨により、異物付着がある場合は洗浄によって除去できる一方、ガラス基板全体にさらなる研磨や洗浄を施せば表面性状を却って乱してしまうことを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち上記課題を解決するために、本発明の代表的な構成は、円板状のガラス基板を研磨する研磨工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、円板状のガラス基板の主表面に存在する欠陥を検出し、欠陥の位置または分布を取得する検査工程と、欠陥について所定の規格を満たすか否か判断する良否判定工程と、良否判定工程において否と判断されたガラス基板について欠陥の位置または分布に応じて不良部位を特定する不良部位特定工程と、不良部位に対して欠陥を除去する処理を施す欠陥除去処理工程と、を含むことを特徴とする。
上記方法によれば、規格を満たさないとして生産ラインから除去されたガラス基板を、規格を満たすようにすることができ、磁気ディスク用ガラス基板の生産効率を飛躍的に向上させることができる。
検査工程においてはさらに欠陥の大きさを取得し、不良部位特定工程においては所定以上の大きさの欠陥が存在する位置を不良部位として特定することができる。大きな欠陥はヘッドクラッシュ障害を招きやすいため、ガラス基板の規格として大きな要因となるからである。
不良部位特定工程においては、欠陥のうち凸状欠陥の位置または分布に応じて不良部位を特定することができる。凹状欠陥は付加的な処理によって事後的に除去することは難しいが、凸状欠陥は除去することが可能であるため、凸状欠陥の位置または分布を用いて不良部位を判断することが適切である。
欠陥除去処理工程は、ヘッドバーニッシュ処理、テープバーニッシュ処理、またはテープクリーニング処理などの機械的/物理的な接触により欠陥を除去する方式を用いることができる。これらの切削処理、研磨処理、ないしは洗浄処理により、ガラス基板表面の凸形状または異物付着による欠陥を除去することができる。
欠陥除去処理工程は、レーザー照射クリーニング処理などの光学的手法を用いることができる。これによりガラス基板表面の異物付着を、ガラス基板の損傷を招くことなく除去することができる。
さらに欠陥除去処理工程より後に、ガラス基板の主表面に存在する欠陥を検出する再検査工程と、欠陥について所定の規格を満たすか否か判断する再度の良否判定工程とを含んでいてもよい。これにより、一度はラインから除去したガラス基板を、再び良品として出荷することが可能となる。
また本発明に係る磁気ディスクの製造方法の代表的な構成は、上記磁気ディスク用ガラス基板の製造方法により得られた磁気ディスク用ガラス基板の表面に、少なくとも磁性層を形成することを特徴とする。これにより、磁気ヘッドの低浮上量化を向上させることが可能な磁気ディスクを製造することができる。
また磁気ディスクが垂直磁気記録方式であって、磁性層は複数の層からなり、少なくとも1層は軟磁性層であってもよい。垂直磁気記録方式は基板の表面粗さの影響が大きいため、さらに本発明の効果が有益である。
本発明によれば、従来であれば廃棄されていたような欠陥を有するガラス基板を再生し、ガラス基板の生産効率を飛躍的に高めることができる。
本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスクの製造方法の実施形態について、図を用いて説明する。なお、以下の実施例に示す数値は発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。
図1は本実施形態にかかる磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスクの製造方法を説明するフローチャートである。図に示すように、まずガラス基板形成工程においては、ガラス素板に対して後述するように研削、研磨、洗浄などの処理を施すことにより、ガラス基板を形成する(S102)。そして形成されたガラス基板は、欠陥について検査される。
図2は検査工程(S104)において欠陥を検査する装置を説明する図である。本実施形態において欠陥の検査は、光学的に自動的に外観検査を行う自動光学検査装置(A.O.I.:Automatic Optical Inspection)を用いて行う。
自動光学検査装置102は、形成されたガラス基板100にレーザー光源104から照射した光をピンホールスリット104aを通してコリメータレンズ106で集約し、回転するポリゴンミラー108で反射させて、フーリエレンズ110によって集光して照射する。ガラス基板100を透過した光はフーリエレンズ112を介してフォトマルチプライヤーやフォトダイオードなどのセンサ114と、センサ114の明視野像の近傍に設けたセンサ116で受光する。受光した検出信号はコンパレータなどで閾値処理した後、コンピュータに取り込んで2次元画像化し、画像処理をして欠陥の有無を判別する。
また、ガラス基板100の内周および外周のエッジ部分の欠陥の検査をするために、ガラス基板100の側方に光源120を配置し、内周観察用のCCDカメラ122、124と外周観察用のCCDカメラ126、128を配置している。
上記構成の自動光学検査装置102においては、ガラス基板100の表面に照射されたレーザー光のスポット中に異物あるいは傷などの欠陥があればレーザー光の強度が変化するため、その変化量の大きなものを欠陥と判別することができる。
特に、ガラス基板100を透過した光が直接入射されるセンサ114は異物や汚れなどの光を吸収する欠陥に対して敏感に反応するのに対して、光路から外れた位置に配設されたセンサ116は光を回折、散乱させる欠陥があるときに図に点線で示すような航路を通って入射され、これに敏感に反応する。したがってセンサ114、116の信号強度により、センサ114の信号強度の変化量がセンサ116よりも大きいときには光吸収性の欠陥であると識別でき、センサ116の信号強度の変化量がセンサ114よりも大きいときは光回折性、散乱性の欠陥と識別することができる。
さらにCCDカメラ122〜128の受光信号を画像処理することにより、外周端面および内周端面の欠けや割れなどの欠陥を検査することができる。
上記の自動光学検査装置102を用いた検査工程(S104)によれば、円板状のガラス基板の主表面に存在する欠陥を検出し、欠陥の位置または分布を取得することができる。また、欠陥のうち異物付着であるかガラスの形状であるかを識別することができ、また欠陥の大きさも識別することができる。
次に、欠陥について所定の規格を満たすか否か判断する良否判定工程(S106)を行う。良否判定の基準となる規格は主に顧客から要求される仕様(例えばGlideテストのようなヘッド浮上特性や、Certify Testのような電磁気変換特性(Read/Write特性)において検査される磁気ディスクとして必要な仕様/項目に依存)によって決定され、各大きさの欠陥の個数や分布によって定義される。つまり、所定の規格とは、当該ガラス基板を用いて磁気ディスクを製造した場合におけるヘッド浮上特性試験及び/又は電磁気変換特性試験によって求められる特性を満たすためにガラス基板に要求される、欠陥の大きさ、欠陥の高さおよび欠陥の数の少なくとも1つを示す。そして、良否判定工程においてYES(良)と判断されたガラス基板は、出荷工程(S118)へと進む。
良否判定工程においてNO(否)と判断されたガラス基板については、生産ラインからいったん除去する。そして、不良部位特定工程(S108)において欠陥の位置または分布に応じて不良部位を特定する。不良部位は、すなわちガラス基板が規格を満たさない原因となった欠陥を含む部位であり、例えばガラス基板の中心を原点とする極座標で表すことができ、また位置(点)または領域(範囲)として表すことができる。
不良部位として、欠陥のうち凸状欠陥の位置または分布に応じて特定することができる。凹状欠陥は付加的な処理によって事後的に除去することは難しいが、凸状欠陥は除去することが可能であるため、凸状欠陥の位置または分布を用いて不良部位を判断することが適切である。また不良部位として、所定以上の大きさの欠陥が存在する位置を特定することができる。大きな欠陥はヘッドクラッシュ障害を招きやすいため、ガラス基板の規格として大きな要因となるからである。
不良部位が特定されると、欠陥を除去する処理を施す欠陥除去処理工程(S110)を施す。欠陥除去処理工程は、後述するヘッドバーニッシュ処理、テープバーニッシュ処理、またはテープクリーニング処理を用いることができる。また同様に、欠陥除去処理工程としてレーザー照射クリーニング処理を用いることができる。
ここで欠陥除去処理工程は、ガラス基板の全面に施すのではなく、不良部位にのみ施す点が本実施形態において特徴的である。ガラス基板全体に対して処理を施すのは処理時間が長くなり、また規格を満たしている部位にまで何らかの処理を施せば却って表面性状を乱してしまうおそれがあるためである。これに対し、不良部位を特定し、不良部位にのみ欠陥除去処理工程を施すようにしたことにより、処理の高速化と健全な部位の表面性状劣化を防止することができる。
欠陥除去処理工程が終了すると、ステップS104と同様に自動光学検査装置102を用いて、ガラス基板の主表面に存在する欠陥を検出する再検査工程(S112)を行う。そして再び良否判定工程(S114)を行い、再びNO(否)と判断されたガラス基板は、廃棄行程(S116)により工程が終了する。YES(良)と判断されればガラス基板の出荷工程(S118)へと進む。出荷されたガラス基板は、磁性層等の成膜工程(S120)によって磁気ディスクが製造される。
なお、上記工程において、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法はガラス基板形成工程(S102)からガラス基板出荷工程(S118)までを含み、磁気ディスクの製造方法はガラス基板形成工程(S102)から磁性層等の成膜工程(S120)までを含むものとする。
上記方法によれば、規格を満たさないとして生産ラインから除去されたガラス基板を、規格を満たすようにすることができ、磁気ディスク用ガラス基板の生産効率を飛躍的に向上させることができる。
また上記の方法によって製造した磁気ディスク用のガラス基板は凸状欠陥および異物付着が極めて少なく、このガラス基板を用いれば、磁気ヘッドの低浮上量化を向上させることが可能な磁気ディスクを製造することができる。特に垂直磁気記録方式は基板の表面粗さの影響が大きいため、さらに本発明の効果が有益である。
次に、欠陥除去処理工程(S110)の具体例として、ヘッドバーニッシュ処理、テープバーニッシュ処理、テープクリーニング処理、およびレーザー照射クリーニング処理について説明する。
図3はヘッドバーニッシュ処理を行う突起除去装置について説明する図である。バーニッシュ処理としては、磁性層成膜後の磁気ディスク上の突起を除去する突起除去装置200(バーニッシャー)を、ガラス基板に適用するものである。図3においてバーニッシュヘッド202は磁気ヘッドのスライダと同程度の大きさをしており、ヘッドアーム204に支持されてガラス基板100上をシーク可能に構成されている。バーニッシュヘッド202の下面には鋭いエッジが形成されており、ガラス基板100上の突起100aに衝突してこれを切削除去する。このようにバーニッシュ処理を行うことにより、ガラス基板100表面の凸状欠陥または付着した異物を除去することができる。
ここで、ヘッドバーニッシュ処理は、上記の不良部位特定工程(S108)において特定された不良部位についてのみ行う。なおヘッドバーニッシュ処理はガラス基板100を回転させて行うことから、正確には、不良部位を含む半径方向の範囲についてヘッドバーニッシュ処理を行う。ヘッドバーニッシュ処理は凸状欠陥を切削する際にその衝撃により凹状欠陥を生成するおそれがあるが、不良部位のみに処理を施すことにより、処理の高速化と健全な部位の表面性状劣化を防止することができる。
図4はテープバーニッシュ処理またはテープクリーニング処理を行うテープ処理装置を説明する図である。これらの処理に用いる装置は外観が類似するため、同じ図を用いて説明する。
図4に示すテープ処理装置210においてガラス基板100はスピンドル218に支持されており、所定の速度で回転駆動される。テープ212はローラ214に巻き付けられており、ローラ214はテープ212をガラス基板100の両主表面に付勢する。テープ212はガラス基板100との接触部位においてガラス基板100の回転方向と逆方向に巻き取られ、常に新しい面がガラス基板100に接触する。ノズル216からは主として水が吐出され、テープ212とガラス基板100の接触部位に供給される。
ここでテープバーニッシュ処理を行う場合には、テープ212は2000番程度の極めて微細な研磨砥粒が少量練り込まれたものを使用し、取代が限りなく0に近くなるようにガラス基板100に付勢される。これにより、ガラス基板100の表面に存在する凸状欠陥が研磨され、付着した異物は除去される。
またテープクリーニング処理を行う場合には、研磨砥粒を含まないテープ212を用いて、摺擦による洗浄処理を行う。これにより、ガラス基板100自体の凸状欠陥を除去することは難しいが、付着した異物を除去することができる。
なおいずれの場合も、異物は静電的に吸着している場合が多いため、あらかじめイオナイザーによって静電気を中和しておくことにより、除去を容易にすることができる。
テープ212はその幅がガラス基板100の半径よりも狭いものを用いて、不良部位のみに対して処理を施すことが好ましい。また上記説明ではガラス基板100を回転させると説明しているが、必ずしも全周を回転させる必要はなく、不良部位に対して処理を施せる範囲においてガラス基板100を回転させればよい。例えばテープバーニッシュ処理は、取代が限りなく0であるとはいえ、研磨砥粒を含むテープで摺擦する限りは、きわめて微細な摺擦痕を残すおそれがある。またテープクリーニング処理は、それ自体は研磨能力を持たないが、ガラス基板100に付着していたコンタミによってガラス基板100の表面を摺擦し、やはり微細な摺擦痕を残すおそれがある。したがって上記のように不良部位のみに処理を施すことにより、処理の高速化と健全な部位の表面性状劣化を防止することができる。
図5はレーザー照射クリーニング処理を行うレーザー除染装置を説明する図である。図5に示すレーザー除染装置220は、エキシマレーザーなどを導く光ファイバ222と、アブレーション(蒸発)した異物100bを吸引する排気管224とを備えている。レーザー照射クリーニング処理によれば、ガラス基板を痛めることなく主として有機物の異物を除去することができる。また照射に使用するレーザ源は、対象とする欠陥種の除去効果という観点から自由に選択が可能である。
レーザー照射クリーニング処理は、自動光学検査装置102によって特定された不良部位についてのみ行う。他の処理方法に比して、さらに不良部位のみを正確に処理することが可能である。
また、本発明の他の形態としては、円板状のガラス基板を研磨して磁気ディスク用ガラス基板を製造する製造方法において、円板状のガラス基板の主表面に存在する欠陥を検出し、該欠陥の位置を特定する特定工程と、位置が特定された欠陥に対して、ヘッドバーニッシュ処理、テープバーニッシュ処理、またはテープクリーニング処理を行う構成としてもよい。
また、本発明のさらに他の形態としては、円板状のガラス基板を研磨して磁気ディスク用ガラス基板を製造する製造方法において、円板状のガラス基板の主表面に存在する欠陥を検出し、該欠陥の位置または分布を取得する検査工程と、検出された欠陥が所定の規格を満たすか否か判断する良否判定工程と、前記良否判定工程において否と判断された欠陥が存在する位置に対して、前記欠陥を除去する処理を施す欠陥除去処理工程と、を含む構成としてもよい。
[実施例]
以下に、本発明を適用した磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスクの製造方法について実施例を説明する。この実施例は、0.8インチ型、1.0インチ型、1.8インチ型、2.5インチ型又は3.5インチ型のいずれの大きさのディスクについても成り立つ。
(1)形状加工工程及び第1ラッピング工程
まず、溶融させたアルミノシリケートガラスを上型、下型及び胴型を用いたダイレクトプレスによりディスク形状に成型し、アモルファスの板状ガラスを得た。ダイレクトプレス以外に、ダウンドロー法やフロート法で形成したシートガラスから研削砥石で切り出して円板状の磁気ディスク用ガラス基板を得てもよい。
つぎに、この板状ガラスの両主表面をラッピング加工し、ディスク状のガラス母材とした。ラッピング加工は、遊星歯車機構を利用した両面ラッピング装置により、アルミナ系遊離砥粒を用いて行った。具体的には、板状ガラスの両面に上下からラップ定盤を押圧させ、遊離砥粒を含む研削液を板状ガラスの主表面上に供給し、これらを相対的に移動させてラッピング加工を行った。このラッピング加工により、平坦な主表面を有するガラス母材を得た。
(2)切出工程
前工程で得たガラス母材をダイヤモンドカッタを用いて切断し、円板状のガラス基板を切り出した。つぎに、円筒状のダイヤモンドドリルを用いてガラス基板の中心部に内孔を形成し、円環状のガラス基板とした(コアリング)。そして、外周端面及び内周端面をダイヤモンド砥石によって研削し、所定の面取加工を施した(フォーミング、チャンファリング)。
(3)第2ラッピング工程
前工程で得られたガラス基板の表裏の両主表面について、第1ラッピング工程と同様にラッピング加工する第2ラッピング工程を行った。第2ラッピング工程を行うことにより、前工程の切出しや端面研磨によって主表面にできた微細な凹凸を除去しておくことができ、後述の主表面研磨工程を短時間で完了させることができるようになる。
(4)端面研磨工程
続いて、ガラス基板の内周端面および外周端面について、ブラシ研磨方法により、鏡面研磨を行った。このとき、研磨砥粒としては、酸化セリウム砥粒を含むスラリー(遊離砥粒)を用いた。
外周及び内周の各端面の研磨を終えたガラス基板は水洗浄した。この研磨により、ガラス基板の端面は、ナトリウムやカリウムの析出の発生を防止することができる鏡面状態に加工された。特に内周端面は、200〜300枚ほどの多数のガラス基板を積層して研磨した場合であっても、内孔の寸法公差や真円度を良好なものとすることができた。
(5)主表面研磨工程
主表面研磨工程として、まず第1研磨工程を行った。この第1研磨工程は、前述のラッピング工程において主表面に残留したキズや歪みの除去を主たる目的とするものである。第1研磨工程においては、遊星歯車機構を有する両面研磨装置により、硬質樹脂ポリッシャを用いて主表面の研磨を行い、研磨液には酸化セリウム砥粒を用いた。
第1研磨工程を終えたガラス基板は、中性洗剤、純水、IPA(イソプロピルアルコール)の各洗浄槽に順次浸漬させて洗浄した。
つぎに、主表面を鏡面状に仕上げることを目的とする第2研磨工程を行った。第2研磨工程においては、遊星歯車機構を有する両面研磨装置により、軟質発泡樹脂ポリッシャを用いて主表面の鏡面研磨を行った。研磨液には、第1研磨工程で用いた酸化セリウム砥粒よりも微細な酸化セリウム砥粒を用いた。
第2研磨工程を終えたガラス基板は、中性洗剤、純水、IPAの各洗浄槽に順次浸漬させて超音波洗浄した。
(6)化学強化工程
前工程で得たガラス基板には化学強化を施した。化学強化は、硝酸カリウムと硝酸ナトリウムとを混合した化学強化溶液を準備してこれを加熱しておくとともに、洗浄済みのガラス基板を予熱し、このガラス基板を化学強化溶液中に浸漬させることにより行った。化学強化溶液への浸漬は、ガラス基板の表面全体が化学強化されるように、複数のガラス基板を端面で保持するホルダに収納して行った。
化学強化溶液に浸漬処理することによって、ガラス基板の表層のリチウムイオン及びナトリウムイオンが化学強化溶液中のナトリウムイオン及びカリウムイオンにそれぞれ置換され、ガラス基板が強化される。
化学強化処理を終えたガラス基板は水槽に浸漬させて急冷し、その後加熱した濃硫酸に浸漬させて洗浄を行い、さらに、純水、IPAの各洗浄槽に順次浸漬させて超音波洗浄を行った。
ここまでの工程を経て、平坦、かつ、平滑な高剛性の磁気ディスク用ガラス基板が得られた。
(7)検査工程および欠陥除去処理工程等
図1のフローチャートを用いて説明したように、円板状のガラス基板の主表面に存在する欠陥を検出し、欠陥の位置または分布を取得する検査工程と、欠陥について所定の規格を満たすか否か判断する良否判定工程と、良否判定工程において否と判断されたガラス基板について欠陥の位置または分布に応じて不良部位を特定する不良部位特定工程と、不良部位に対して欠陥を除去する処理を施す欠陥除去処理工程と、ガラス基板の主表面に存在する欠陥を検出する再検査工程とを行った。
これにより、始めから良否判断において良と判断されたガラス基板に加え、欠陥除去処理工程によって改めて良と判断されたガラス基板をも製品として出荷することが可能となり、ガラス基板の生産効率を向上させることができた。
(8)磁気ディスク製造工程
(7)までの工程を経て得られたガラス基板の両主表面に、Cr合金からなる付着層、FeCoCrB合金からなる軟磁性層、Ruからなる下地層、CoCrPt−TiO合金からなる垂直磁気記録層、水素化炭素からなる保護層、パーフルオロポリエーテルからなる潤滑層を順次成膜することにより、垂直磁気記録ディスクを製造した。なお、ここでは垂直磁気記録方式のディスクを製造したが、面内磁気記録方式として磁性層等を形成してもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法および磁気ディスクの製造方法として利用することができる。
実施形態にかかる磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスクの製造方法を説明するフローチャートである。 検査工程において欠陥を検査する装置を説明する図である。 ヘッドバーニッシュ処理を行う突起除去装置について説明する図である。 テープバーニッシュ処理またはテープクリーニング処理を行うテープ処理装置を説明する図である。 レーザー照射クリーニング処理を行うレーザー除染装置を説明する図である。
符号の説明
100 …ガラス基板
100a …突起
102 …自動光学検査装置
104 …レーザー光源
104a …ピンホールスリット
106 …コリメータレンズ
108 …ポリゴンミラー
110、112 …フーリエレンズ
114、116 …センサ
120 …光源
122〜128 …CCDカメラ
200 …突起除去装置
202 …バーニッシュヘッド
204 …ヘッドアーム
210 …テープ処理装置
212 …テープ
214 …ローラ
216 …ノズル
218 …スピンドル
220 …レーザー除染装置
222 …光ファイバ
224 …排気管

Claims (8)

  1. 円板状のガラス基板を研磨する研磨工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、
    円板状のガラス基板の主表面に存在する欠陥を検出し、該欠陥の位置または分布を取得する検査工程と、
    欠陥について所定の規格を満たすか否か判断する良否判定工程と、
    前記良否判定工程において否と判断されたガラス基板について前記欠陥の位置または分布に応じて不良部位を特定する不良部位特定工程と、
    前記不良部位に対して欠陥を除去する処理を施す欠陥除去処理工程と、
    を含むことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  2. 前記検査工程においてはさらに前記欠陥の大きさを取得し、
    前記不良部位特定工程においては所定以上の大きさの欠陥が存在する位置を不良部位として特定することを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  3. 前記不良部位特定工程においては、前記欠陥のうち凸状欠陥の位置または分布に応じて不良部位を特定することを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  4. 前記欠陥除去処理工程は、ヘッドバーニッシュ処理、テープバーニッシュ処理、またはテープクリーニング処理であることを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  5. 前記欠陥除去処理工程は、レーザー照射クリーニング処理であることを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  6. さらに前記欠陥除去処理工程より後に、
    ガラス基板の主表面に存在する欠陥を検出する再検査工程と、
    欠陥について所定の規格を満たすか否か判断する再度の良否判定工程とを含むことを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  7. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法により得られたガラス基板の表面に、少なくとも磁性層を形成することを特徴とする磁気ディスクの製造方法。
  8. 前記磁気ディスクは垂直磁気記録方式であって、
    前記磁性層は複数の層からなり、少なくとも1層は軟磁性層であることを特徴とする請求項7記載の磁気ディスクの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107365065A (zh) * 2017-08-21 2017-11-21 东旭科技集团有限公司 基板玻璃缺陷处理系统及其方法

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