JP5084495B2 - 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスク - Google Patents

磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスク Download PDF

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Description

本発明は、コンピュータ等の記録媒体として用いられる磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスクに関するものである。
近年、情報化技術の高度化に伴い、情報記録技術、特に磁気記録技術は著しく進歩している。磁気記録媒体のひとつであるHDD(ハードディスクドライブ)等の磁気記録媒体用基板として、従来用いられていたアルミニウム基板と比して小型化、薄板化、および高密度記録化が達成でき、基板表面の平坦性および基板強度に優れたガラス基板が採用されている。
また、磁気記録技術の高密度化に伴い、磁気ヘッドの方も薄膜ヘッドから、磁気抵抗型ヘッド(MRヘッド)、大型磁気抵抗型ヘッド(GMRヘッド)へと推移してきており、磁気ヘッドの基板からの浮上量が8nmから6nm程度にまで狭くなってきている。このような磁気抵抗効果型素子を搭載した磁気ヘッドは、固有の障害としてヘッドクラッシュやサーマルアスペリティ障害を引き起こす場合がある。
サーマルアスペリティ障害とは、磁気ディスク面上の微小な凸形状あるいは凹形状上を磁気ヘッドが浮上飛行しながら通過するときに、空気の断熱圧縮または接触により磁気抵抗効果型素子が加熱されることにより、読み出しエラーを生じる障害である。したがって磁気抵抗型素子を搭載した磁気ヘッドに対しては、磁気ディスク表面は極めて高度な平滑度および平坦度が求められる。また塵埃や異物が付着したまま磁性層を形成すると凸欠陥が形成されてしまうため、ガラス基板には、凹凸をなくすことによる発塵の防止と、異物を除去する高度な洗浄とが求められている。
上記のような状況において、従来からも、基板端面の平滑性についての重要性が認められていた。ガラス基板の平滑性の検査方法としては、表面欠陥検出装置(AOI:Automatic Optical Inspection)やOSA(Optical Surface Analyzer)等の機器を用いて、ガラス基板の表面に光を照射して反射光の強度や変位等により付着物、凹欠陥および凸欠陥が存在するか否かを判定するという方法がある(例えば特許文献1)。
特開2007−256133号公報
製造過程においてガラス基板の内部には、気泡、ガラス組成未溶解物、白金やジルコニウム等のインクルージョン(以下内包物と称する)が含まれることがある。内包物は、ガラス基板の内部に存在し基板の表面に存在するわけではないため、ガラス基板の表面の平滑度には影響しない。したがって内包物は、ガラス基板の品質に影響を及ぼすものではなく、ヘッドクラッシュやサーマルアスペリティ障害を引き起こすことはない。
しかし、特許文献1に記載されたような技術では、表面に含まれる凹欠陥および凸欠陥と内包物との区別をすることができない。したがって、ガラス基板の品質に影響しない内包物を欠陥であると誤判定し、内包物を含むガラス基板をヘッドクラッシュやサーマルアスペリティ障害を引き起こすおそれがある不良品として廃棄してしまっていた。
そこで本発明は、ガラス基板の製造工程で生じる内包物と表面に含まれる凹欠陥および凸欠陥とを区別することで、ガラス基板の歩留まりを向上させることが可能な、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスクを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる磁気ディスク用ガラス基板の製造方法の代表的な構成は、中心に内孔を有する円板状の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、基板に光を照射し当該基板から反射した光の強度もしくは変位のいずれか一方または両方を測定する基板状態測定工程と、測定した光の強度もしくは変位のいずれか一方または両方に基づいて基板に含まれる欠陥の面内位置を特定する欠陥面内位置特定工程と、面内位置を特定した欠陥が基板の表面にあるか否かを、結像手段が面内位置で結像する像の数に基づいて判断する表面欠陥判断工程と、表面欠陥判断工程の結果に基づいて基板が良品であるか否かを判定する良品判定工程と、を含むことを特徴とする。
かかる構成により、欠陥の面内位置を特定し、特定した欠陥が表面にあるか否かを結像手段から得られる像の数に基づいて判定することにより、欠陥が真の欠陥であるか否かを判断することができる。したがって、従来欠陥として判断されていた内包物を含む基板を廃棄することがなくなり、歩留まりの向上を図ることが可能となる。
上記課題を解決するために、本発明にかかる磁気ディスク用ガラス基板の製造方法の他の構成は、中心に内孔を有する円板状の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、基板に光を照射し当該基板から反射した光の強度もしくは変位のいずれか一方または両方を測定する基板状態測定工程と、測定した光の強度もしくは変位のいずれか一方または両方に基づいて基板に含まれる欠陥の面内位置を特定する欠陥面内位置特定工程と、面内位置を特定した欠陥が基板の表面にあるか否かを、測距手段が面内位置で測定する欠陥までの距離に基づいて判断する表面欠陥判断工程と、表面欠陥判断工程の結果に基づいて基板が良品であるか否かを判定する良品判定工程と、を含むことを特徴とする。
かかる構成により、欠陥の面内位置を特定し、特定した欠陥が表面にあるか否かを測距手段から得られる欠陥までの距離に基づいて判定することにより、欠陥が真の欠陥であるか否かを判断することができる。したがって、従来欠陥として判断されていた内包物を含む基板を廃棄することがなくなり、歩留まりの向上を図ることが可能となる。
上記結像手段は、光学顕微鏡であってもよい。
これにより、像の数すなわち焦点が何個あるかで欠陥がガラス基板の表面に含まれるか内包物かを簡単に判断することができる。例えば表面に欠陥を含む場合焦点は2個となるが、内包物の場合焦点は4個となる。
上記測距手段は、焦点型超音波センサであってもよい。
焦点型超音波センサにおける反射波を検出することにより、ガラス基板の底面と上面(表面)の距離を測定することができる。すなわち欠陥がガラス基板の表面に含まれるものである場合底面と表面の距離が所定値の範囲外となり、内包物である場合所定値の範囲内となる。したがって欠陥がガラス基板の表面に含まれるものであるか内包物であるかを容易に区別することが可能となる。
上記基板状態測定工程において基板から反射した光は、散乱光もしくは回折光のいずれか一方または両方であってもよい。
散乱光もしくは回折光のいずれか一方または両方を測定することにより、0.1μm程度以上の欠陥もしくは内包物を検出することができる。
上記課題を解決するために、本発明にかかる磁気ディスク用ガラス基板は、上述した磁気ディスク用ガラス基板の製造方法により製造されたことを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明にかかる磁気ディスクは、上述した磁気ディスク用ガラス基板の製造方法により得られたガラス基板の表面に、少なくとも磁性層を形成したことを特徴とする。
上述した磁気ディスク用ガラス基板の製造方法の技術的思想に基づく構成要素やその説明は、当該磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスクにも適用可能である。
本発明によれば、ガラス基板の製造工程で生じる内包物と表面に含まれる凹欠陥および凸欠陥とを区別することで、ガラス基板の歩留まりを向上させることが可能となる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明にかかる発明者らは、従来行っていた磁気ディスク用ガラス基板の平滑性の検査方法で検出された欠陥を鋭意検討した結果、欠陥にも平滑性に影響を及ぼす欠陥と及ぼさない欠陥があることを見出し、平滑性に影響を及ぼす欠陥であるか否かを判定して良品・不良品検査をすることによって、歩留まりを向上できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、従来からもガラス基板を出荷する前にガラス基板の主表面に光を照射して検査することによってガラス基板が良品であるか否かを判断していた。しかし光を照射した検査にて不良品と判定されたガラス基板の欠陥を詳しく調べてみると、欠陥が主表面に存在しないものもあることがわかった。
そこで、発明者らが光を照射した検査にて欠陥と判定された箇所を詳細に調査したところ、ガラス基板中に存在する内包物も光を照射した検査では欠陥であると捉えていることがわかった。そのため、光を照射した検査で不良品と判定されたものであっても、実際にはガラス基板の主表面の平滑性にはなんら影響のないものもあることがわかった。
そこで、本実施形態においては、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、光を照射した検査で欠陥とされた箇所をさらに検査する表面欠陥判断工程と、表面欠陥判断工程の結果に基づいてガラス基板が良品であるか否かを判定する良品判定工程と、を含むこととした。これについて以下に説明する。
まず、本実施形態にかかる磁気ディスク用ガラス基板について説明する。図1は、磁気ディスク用ガラス基板の主表面の欠陥について説明する説明図である。
上記磁気ディスク用ガラス基板は、円板形状をしており、その中心には内孔が形成されている。そして磁気ディスク用ガラス基板100は、図1に示すように、情報の記録再生領域となる主表面110と、当該主表面110に対して直交している端面120と、当該主表面110と端面120との間に介在している面取面130とを備えている。なお、後述する端面研磨工程により端面120と面取面130との境界が不明瞭となる場合もあるため、本発明は端面120とその両側の面取面130があわせて1つの曲面を構成する場合も含むものとする。
主表面110は、情報を記録再生するための領域であるため、記録ヘッドが浮上走行するために実質的に平滑になっている。しかし上記ガラス基板100を製造する上で、主表面110に凸欠陥(異物系)140(図1(a))や凹欠陥(ダメージもしくはキズ系)142(図1(b))もしくは内包物150(図1(c))が形成されることもある。また、ガラス基板100の製造過程で付着物(パーティクル系)が磁気ディスク用ガラス基板100の主表面に付着してしまうこともある。
次に本実施形態にかかる磁気ディスク用ガラス基板の製造方法について説明する。
図2は、本実施形態にかかる磁気ディスク用ガラス基板の製造方法の流れを説明するためのフローチャートである。
まず、後述する第1ラッピング工程、切り出し工程、端面研磨工程、第2ラッピング工程、第1および第2研磨工程、ならびに化学強化工程を施すことにより、平坦で平滑な、高剛性の磁気ディスク用ガラス基板100に光を照射し磁気ディスク用ガラス基板100から反射した光の強度もしくは変位のいずれか一方または両方を測定する(S200:基板状態測定工程)。
図3は、基板状態測定工程S200における測定方式を説明するための説明図である。図3に示すように、本実施形態において基板状態測定工程S200は、表面欠陥検出装置(AOI)300を用いて行う。表面欠陥検出装置300は、2種類のレーザ302(302a、302b)と、4種類の検出器304(304a、304b、304c、304d)と、ハーフミラー(もしくはビームスプリッタ)306と、を含んで構成される。
レーザ302aは、波長780±15nm、ビーム径120μm×15μmの半導体レーザであり、レーザ302bは、波長670±10nm、ビーム径2000μm×7005μmの半導体レーザである。検出器304は、フォトディテクタで構成されている。
図4は、表面欠陥検出装置300の検出器304が検出可能な欠陥について説明するための説明図である。
レーザ302aを用い検出器304aで検査した場合、磁気ディスク用ガラス基板100の主表面上に含まれる欠陥から反射される散乱光を検出する。これにより、検出器304aでは、付着物や0.1μm程度の凹欠陥を検出することができる。レーザ302aを用い検出器304bで検査した場合、磁気ディスク用ガラス基板100の主表面上に含まれる欠陥から反射される指向性のある散乱回折光の光量変化を検出する。これにより、検出器304bでは、付着物、0.1μm程度の凹欠陥、内包物を検出することができる。レーザ302aを用い検出器304cで検査した場合、磁気ディスク用ガラス基板100の主表面上に含まれる欠陥からの正反射光量の増光もしくは減光を検出する。これより、検出器304cでは、散乱や回折が生じにくい凸欠陥、凹欠陥、1μm以上の凹欠陥、内包物を検出することができる。
レーザ302bを用い検出器304dで検査した場合、磁気ディスク用ガラス基板100の主表面上に含まれる欠陥からの正反射光量の増光もしくは減光を検出する。これより、検出器304dでは、散乱や回折が生じにくいなだらかな凸欠陥やなだらかな凹欠陥を検出することができる。
次にS200にて測定した光の強度もしくは変位のいずれか一方または両方に基づいて磁気ディスク用ガラス基板100に含まれる欠陥の面内位置を特定する(S202:欠陥面内位置特定工程)。面内位置を特定した欠陥が磁気ディスク用ガラス基板100の表面にあるか否かを判断する(S204:表面欠陥判断工程)。
図5は、表面欠陥判断工程S204における測定方式を説明するための説明図である。本実施形態において、表面欠陥判断工程S204における結像手段は、光学顕微鏡を用いて行う。図5(a)に示すように、基板状態測定工程S200の測定にて検出された欠陥が、凸欠陥140である場合、光学顕微鏡が結像する像の数すなわち焦点(図5中×印で示す)の数は、2個となる。一方、欠陥が内包物150である場合(図5(b))、光学顕微鏡での測定における焦点は3個となる。
したがって、焦点が何個あるかで欠陥がガラス基板100の表面に含まれるか内包物150かを簡単に判断することができる。
本実施形態では、表面欠陥判断工程S204は、結像手段として光学顕微鏡を用いて行っているが、測距手段が測定する欠陥までの距離に基づいて行ってもよい。測距手段として例えば焦点型超音波センサを用いることができる。
焦点型超音波センサを用いた場合、欠陥がガラス基板100の表面に含まれるか内包物150であるかは、反射波に基づいて判断される。すなわち、焦点型超音波センサの反射波を検出することによりガラス基板100の底面と主表面110(上面)の距離を測定することができる。したがって、欠陥が凸欠陥140である場合、底面と主表面110の距離が所定値より大きくなり、欠陥が凹欠陥142である場合、底面と主表面110の距離は所定値より小さくなる。また、欠陥が内包物150である場合、底面と主表面110の距離は所定値の範囲内となる。これにより、欠陥がガラス基板100の表面に含まれるものであるか内包物であるかを容易に区別することが可能となる。
なお、ガラス基板100が円板状の回転対称形であることから、欠陥面内位置特定工程(S202)において位置を特定した後に、表面欠陥検出装置300から光学顕微鏡などの結像手段へ搬送する際に、特定した欠陥の位置が失われやすい。しかしガラス基板100自体にマーキングを施すと、そのマーキング自体がガラス基板100の欠陥となってしまう。そこでガラス基板100に対する欠陥の位置を維持するために、例えば2つの装置間を移動可能なマニピュレータに保持したままで各々検出工程を行ったり、表面欠陥検出装置300と光学顕微鏡とを実質的に一体の装置としたりして、ガラス基板100を保持したまま2つの検出工程を行うことが好ましい。
表面欠陥判断工程S204の結果、欠陥が表面に含まれるものでないすなわち内包物であると判断された場合、良品として判定され(S206:良品判定工程)、良品となる(S208:良品決定工程)。表面欠陥判断工程S204の結果、欠陥が表面に含まれるものであると判断された場合、当該欠陥が許容できる閾値を超えているか否かを判定し(S210:閾値判定工程)、閾値以下であれば良品として判定され(S206)、閾値以下では不良品となる(S212:不良品決定工程)。
本実施形態にかかる磁気ディスク用ガラス基板100の製造方法では、従来は93%程度であった歩留まりが95%程度に向上した。
上述した如く、本実施形態にかかる磁気ディスク用ガラス基板100の製造方法によれば、欠陥面内位置特定工程S202において欠陥の面内位置を特定し、表面欠陥判断工程S204において特定した欠陥が表面にあるか否かを判定することにより、欠陥が真の欠陥であるか否かを判断することができる。したがって、従来欠陥として判断されていた内包物を含むガラス基板を廃棄することがなくなり、歩留まりの向上を図ることが可能となる。
(実施例)
以下に、本発明を適用した磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスクについて実施例を説明する。この磁気ディスク用ガラス基板100および磁気ディスクは、0.8インチ型ディスク(内径6mm、外径21.6mm、板厚0.381mm)、1.0インチ型ディスク(内径7mm、外径27.4mm、板厚0.381mm)、1.8インチ型磁気ディスク(内径12mm、外径48mm、板厚0.508mm)などの所定の形状を有する磁気ディスクとして製造される。また、2.5インチ型ディスクや3.5インチ型ディスクとして製造してもよい。
(1)形状加工工程および第1ラッピング工程
本実施形態においてガラス基板100の材質としてはソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス、ボロシリケートガラス、結晶化ガラス等が挙げられるが、中でもアルミノシリケートガラスが好適である。アルミノシリケートガラスは、平滑かつ高剛性が得られるので、磁気的スペーシング、特に、磁気ヘッドの浮上量をより安定して低減できる。また、アルミノシリケートガラスは化学強化により、高い剛性強度を得ることができる。
まず、溶融させたアルミノシリケートガラスを上型、下型、胴型を用いたダイレクトプレスによりディスク形状に成型し、アモルファスの板状ガラスを得た。なお、アルミノシリケートガラスとしては、化学強化用のガラスを使用した。ダイレクトプレス以外に、ダウンドロー法やフロート法で形成したシートガラスから研削砥石で切り出して円板状の磁気ディスク用ガラス基板100を得てもよい。なお、アルミノシリケートガラスとしては、SiO:58〜75重量%、Al:5〜23重量%、LiO:3〜10重量%、NaO:4〜13重量%を主成分として含有する化学強化ガラスを使用した。
次に、この板状ガラスの両主表面をラッピング加工し、ディスク状のガラス母材とした。このラッピング加工は、遊星歯車機構を利用した両面ラッピング装置により、アルミナ系遊離砥粒を用いて行った。具体的には、板状ガラスの両面に上下からラップ定盤を押圧させ、遊離砥粒を含む研削液を板状ガラスの主表面上に供給し、これらを相対的に移動させてラッピング加工を行った。このラッピング加工により、平坦な主表面を有するガラス母材を得た。
(2)切り出し工程(コアリング、フォーミング)
次に、ダイヤモンドカッタを用いてガラス母材を切断し、このガラス母材から円板状のガラス基板を切り出した。次に、円筒状のダイヤモンドドリルを用いて、このガラス基板の中心部に内孔を形成し、円環状のガラス基板100とした(コアリング)。そして内周端面および外周端面120をダイヤモンド砥石によって研削し、所定の面取り加工を施した(フォーミング)。
(3)第2ラッピング工程
次に、得られたガラス基板100の両主表面110について、第1ラッピング工程と同様に、第2ラッピング加工を行った。この第2ラッピング工程を行なうことにより、前工程である切り出し工程や端面研磨工程において主表面に形成された微細な凹凸形状を予め除去しておくことができ、後続の主表面110に対する研磨工程を短時間で完了させることができるようになる。
(4)端面研磨工程
次に、ガラス基板100の外周の端面研磨を行なう。まず端面120については、面取面130に先立ち、単独で研磨を行なう。研磨の方法は、例えば複数枚のガラス基板100を同時にブラシにて研磨する方法でもよいが、取代が多くなってしまう。そこで、例えば枚葉式の研磨方法を用いてよい。
続いて面取面130については、鏡面研磨を行った。これにより、1枚のガラス基板100の面取面130の、外周の全周における表面粗さの差は、0.001μm以下の範囲になった。そして、端面研磨工程を終えたガラス基板100を水洗浄した。この端面研磨工程により、ガラス基板100の端面120は、ナトリウムやカリウムの析出の発生を防止できる鏡面状態に加工された。
なお、本実施例では端部の研磨を行った後に面取面130の研磨を行なうよう説明した。しかしこの順序については任意であって、面取面130の研磨を先に行ってから端面120の研磨を行ってもよい。
次に、内周端面については、多数枚積層したガラス基板ブロックを形成し、面取りした内周端部をブラシロールにて同時に研磨してよい。このとき、研磨砥粒としては、酸化セリウム砥粒を含むスラリー(遊離砥粒)を用いた。
(5)主表面研磨工程
主表面研磨工程として、まず第1研磨工程を施した。この第1研磨工程は、前述のラッピング工程において主表面110に残留したキズや歪みの除去を主たる目的とするものである。この第1研磨工程においては、遊星歯車機構を有する両面研磨装置により、硬質樹脂ポリッシャを用いて、主表面110の研磨を行った。研磨剤としては、酸化セリウム砥粒を用いた。
この第1研磨工程を終えたガラス基板100を、中性洗剤、純水、IPA(イソプロピルアルコール)、の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。
次に、主表面研磨工程として、第2研磨工程を施した。この第2研磨工程は、主表面110を鏡面状に仕上げることを目的とする。この第2研磨工程においては、遊星歯車機構を有する両面研磨装置により、軟質発泡樹脂ポリッシャを用いて、主表面110の鏡面研磨を行った。研磨剤としては、第1研磨工程で用いた酸化セリウム砥粒よりも微細な酸化セリウム砥粒を用いた。
この第2研磨工程を終えたガラス基板100を、中性洗剤、純水、IPA(イソプロピルアルコール)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。なお、各洗浄槽には、超音波を印加した。
(6)化学強化工程
次に、前述のラッピング工程および研磨工程を終えたガラス基板100に、化学強化を施した。化学強化は、硝酸カリウム(60%)と硝酸ナトリウム(40%)を混合した化学強化溶液を用意し、この化学強化溶液を400℃に加熱しておくとともに、洗浄済みのガラス基板100を300℃に予熱し、化学強化溶液中に約3時間浸漬することによって行った。この浸漬の際には、ガラス基板100の表面全体が化学強化されるようにするため、複数のガラス基板100が端面120で保持されるように、ホルダに収納した状態で行った。
このように、化学強化溶液に浸漬処理することによって、ガラス基板100の表層のリチウムイオンおよびナトリウムイオンが、化学強化溶液中のナトリウムイオンおよびカリウムイオンにそれぞれ置換され、ガラス基板100が強化される。ガラス基板100の表層に形成された圧縮応力層の厚さは、約100μm乃至200μmであった。
化学強化処理を終えたガラス基板100を、20℃の水槽に浸漬して急冷し、約10分間維持した。そして、急冷を終えたガラス基板100を、約40℃に加熱した濃硫酸に浸漬して洗浄を行った。さらに、硫酸洗浄を終えたガラス基板100を純水、IPA(イソプロピルアルコール)の各洗浄槽に順次浸漬して洗浄した。なお、各洗浄槽には超音波を印加した。
上記の如く、第1ラッピング工程、切り出し工程、端面研磨工程、第2ラッピング工程、第1および第2研磨工程、ならびに化学強化工程を施すことにより、平坦で平滑な、高剛性の磁気ディスク用ガラス基板100を得た。
(7)検査工程
得られた磁気ディスク用ガラス基板100の主表面110について検査を行った。図2に示すように、検査工程は、磁気ディスク用ガラス基板100に光を照射し磁気ディスク用ガラス基板100から反射した光の強度もしくは変位のいずれか一方または両方を測定する基板状態測定工程S200と、測定した光の強度もしくは変位のいずれか一方または両方に基づいて磁気ディスク用ガラス基板100に含まれる欠陥の面内位置を特定する欠陥面内位置特定工程S202と、面内位置を特定した欠陥が磁気ディスク用ガラス基板100の表面にあるか否かを判断する表面欠陥判断工程S204と、表面欠陥判断工程S204の結果に基づいて磁気ディスク用ガラス基板100を良品であるか否かを判定する良品判定工程S206と、を含む。
(8)磁気ディスク製造工程
上述した工程を経て得られたガラス基板100の両面に、ガラス基板100の表面にCr合金からなる付着層、CoTaZr基合金からなる軟磁性層、Ruからなる下地層、CoCrPt基合金からなる垂直磁気記録層、水素化炭素からなる保護層、パーフルオロポリエーテルからなる潤滑層を順次成膜することにより、垂直磁気記録ディスクを製造した。なお、本構成は垂直磁気ディスクの構成の一例であるが、面内磁気ディスクとして磁性層等を構成してもよい。
本発明は、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスクとして利用することができる。
磁気ディスク用ガラス基板の主表面の欠陥について説明する説明図である。 実施形態にかかる磁気ディスク用ガラス基板の製造方法の流れを説明するためのフローチャートである。 基板状態測定工程における測定方式を説明するための説明図である。 表面欠陥検出装置の検出器が検出可能な欠陥について説明するための説明図である。 表面欠陥判断工程における測定方式を説明するための説明図である。
符号の説明
100 …磁気ディスク用ガラス基板
110 …主表面
120 …端面
130 …面取面
140 …凸欠陥
142 …凹欠陥
150 …内包物
300 …表面欠陥検出装置
302 …レーザ
304 …検出器
306 …ハーフミラー

Claims (5)

  1. 中心に内孔を有する円板状の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
    前記基板に光を照射し該基板から反射した光の強度もしくは変位のいずれか一方または両方を測定する基板状態測定工程と、
    前記測定した光の強度もしくは変位のいずれか一方または両方に基づいて前記基板に含まれる欠陥の面内位置を特定する欠陥面内位置特定工程と、
    前記面内位置を特定した欠陥が前記基板の表面にあるか否かを、結像手段が前記面内位置で結像する像の数に基づいて判断する表面欠陥判断工程と、
    前記表面欠陥判断工程の結果に基づいて前記基板を良品であるか否かを判定する良品判定工程と、
    を含むことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  2. 中心に内孔を有する円板状の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
    前記基板に光を照射し該基板から反射した光の強度もしくは変位のいずれか一方または両方を測定する基板状態測定工程と、
    前記測定した光の強度もしくは変位のいずれか一方または両方に基づいて前記基板に含まれる欠陥の面内位置を特定する欠陥面内位置特定工程と、
    前記面内位置を特定した欠陥が前記基板の表面にあるか否かを、測距手段が前記面内位置で測定する欠陥までの距離に基づいて判断する表面欠陥判断工程と、
    前記表面欠陥判断工程の結果に基づいて前記基板を良品であるか否かを判定する良品判定工程と、
    を含むことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  3. 前記結像手段は、光学顕微鏡であることを特徴とする請求項1に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  4. 前記測距手段は、焦点型超音波センサであることを特徴とする請求項2に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  5. 前記基板状態測定工程において前記基板から反射した光は、散乱光もしくは回折光のいずれか一方または両方であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
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