JP2009014903A - 伸縮性光ファイバーコード - Google Patents

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Abstract

【課題】柔軟で伸縮性があり、ひっかかりにくい伸縮性光ファイバーコードを提供する。
【解決手段】内層に弾性体を有し、該弾性体の周囲に螺旋状に捲回された光ファイバーが配置され、外層に被覆層を有する光ファイバーコードであって、該光ファイバーコードの伸縮性が20%以上であり、弛緩時の伝送ロスが10dB/m以下であることを特徴とする伸縮性光ファイバーコード。
【選択図】なし

Description

本発明は、家庭用光ファイバー利用機器や、ロボット分野で求められている伸縮性光ファイバーコードに係わるものである。
光ファイバーは一般に剛直で、柔軟性や伸縮性に乏しく、従って取り扱い性が悪いという欠点を持っている。伸縮させる技術としては、カールコードにすることが知られている(特許文献1)。さらに柔軟性を向上させるために,プラスチック光ファイバーを用いたカールコードが開示されている(特許文献2)。
コンパクトで伸縮性にすぐれたカールコードの技術も開示されている(特許文献3)。
しかしカールコードは、伸縮回復力が弱く、空中に把持すると、大きく懸垂しやすいという欠点と、カール部分が突起物にひっかかりやすく取り扱いにくいという欠点がある。
一方、最近の情報化社会の発展は目覚しいものがあり、オフィスや家庭へ光ファイバーが導入されつつある。しかし、光ファイバーケーブルは硬く、曲げにくい反面、誤って折り曲げると、伝送性が損なわれる危険性が高いため、ポータブル機器へ接続した場合に、光ファイバーコードが邪魔になり、トラブルの原因になりやすいという問題がある。
この問題を解決するために、柔軟で伸縮性があり、ひっかかりにくい光ファイバーコードが求められている。
また、ロボット分野では、大容量高速の信号線として光ファイバーの利用が検討されている。しかし、通常の光ファイバでは、伸縮性が無く、ロボットの関節部においては、光ファイバーを大きく余裕を持たせる必要があり、小型化、コンパクトにできないという問題がある。
光ファイバカールコードは伸縮性があるが、直径が大きく、また 繰り返し伸張回復性の低下が大きく、実用に適さない。
特許文献4には、光ファイバーをクッション線材で螺旋状に捲回したものをシース中に螺旋状にたわませて配置する技術も開示されているが、伸縮性を付与したものでは無い。
特開昭61−4009号公報 特開平4−21802号公報 特開平10−3019号公報 特開2006−251339号公報
本発明は、上記現状に鑑み、柔軟で伸縮性があり、ひっかかりにくい伸縮性光ファイバーコードを提供するものである。
本発明者は、柔軟で伸縮性があり、ひっかかりにくい伸縮性光ファイバーコードを得るために鋭意検討した結果、弾性体の周囲に螺旋状に捲回された光ファイバーが配置され、その外層に被覆層を有するとともに、その光ファイバーコードの伸縮性が20%以上で、弛緩時の伝送ロスが10dB/m以下であることを特徴とする伸縮性光ファイバーコードにより達成できることを見出し、本発明に到った。
すなわち本発明は以下のとおりである。
(1)内層に弾性体を有し、該弾性体の周囲に螺旋状に捲回された光ファイバーが配置
され、外層に被覆層を有する光ファイバーコードであって、該光ファイバーコードの伸縮性が20%以上であり、弛緩時の伝送ロスが10dB/m以下であることを特徴とする伸縮性光ファイバーコード。
(2)前記光ファイバーコードにおいて、見かけ断面直径が30mm以下であり、30%伸張応力が5000cN以下、30%伸張回復率が80%以上であることを特徴とする上記(1)に記載の伸縮性光ファイバーコード。
(3)前記弾性体が、芯部に、ポリウレタン弾性長繊維、ポリオレフィン系弾性長繊維、合成ゴム系弾性長繊維、または天然ゴム系弾性長繊維を含むことを特徴とする上記(1)〜(2)のいずれかに記載の伸縮性光ファイバーコード。
(4)前記弾性体が、芯部にコイル状バネを含むものであることを特徴とする上記(1)〜(2)のいずれかに記載の伸縮性光ファイバーコード。
(5)前記光ファイバ−が、マルチファイバー型又はホーリー型であることを特徴とする特許上記(1)〜(4)のいずれかに記載の伸縮性光ファイバーコード。
(6)前記光ファイバーが、プラスチックであることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の伸縮性光ファイバーコード。
(7)前記螺旋状に捲回された光ファイバーの巻角度が、弾性円筒体を弛緩させた状態で、30〜80°の角度範囲であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の伸縮性光ファイバーコード。
(8)弾性体の周囲に螺旋状に捲回された光ファイバーコードが、さらに30%伸張回復率が80%以上の弾性構造体により一体化処理されてなることを特徴とする上記(1)〜(7)に記載の伸縮性光ファイバーコード。
本発明の伸縮性光ファイバーコードは柔軟で伸縮性があり、ひっかかりにくく、伸縮性が20%以上であり、弛緩時の伝送ロスが10dB/m以下であり、家庭内の光ファイバー機器用の光りファイバーコードとして、さらには、関節部を有するロボット分野の光ファイバーコードとして最適である。
本発明について、以下具体的に説明する。
本発明の伸縮性光ファイバーコードは、弾性体の周囲に螺旋状に捲回された光ファイバーが配置されている構造を有することが必要である。
弾性体に光ファイバーを螺旋状に捲回することで、光ファイバーコードとして、柔軟性と伸縮性が付与される。
良好な伸縮性を得るためには、弾性体を伸張した状態で光ファイバーを捲回し、弛緩させることが必要である。この為に、弾性体自体を、30%以上、好ましくは60%以上延伸した状態で、弾性体の周囲に、光ファイバーを捲回することが望ましい。
本発明の光ファイバーは伸縮性が20%以上あることが重要である。20%未満の場合は、誤って曲げると伝送性が損なわれやすく、取り扱い上のメリットが出にくい。
図1に、本発明の模式的構造と、光ファイバーの捲回角度を示している。
巻角度は、弛緩された状態で、30〜80°の角度範囲に設定することが好ましい。30°未満の場合は、伸縮性が阻害されやすく好ましくない。80°を超えると、捲回される光ファイバーの長さが長くなり、製品弛緩時の単位長さあたりの光伝送ロスが大きくなるという問題が生じる。
光ファイバーは捲回された状態で、安定したループ形状を保持していることが好ましく、このため、弾性体は、見かけ円筒体の形状を呈することが好ましい。
ここで言う見かけ円筒体とは、光ファイバーを捲回した時に、弾性体と接触する部分をつないで、光ファイバーが形成する螺旋構造の内部にできる円筒を言い、図1で示した弾
性円筒体を意味する(以後、弾性体の見かけ円筒体を弾性円筒体という)。光ファイバーが弾性円筒体を形成しない場合は、捲回された光ファイバーの曲げ角度が大きい部分が発生し、好ましくない。
弾性円筒体の断面直径は、0.5〜30mmが好ましい。0.5mm未満では、光ファイバーを捲回することが困難になる。30mm以上の場合は、光ファイバーコードの見かけ断面直径が30mm以上になり、取り扱いにくくなる。
弾性円筒体の弾性特性としては、30%伸張時の引っ張り応力が20〜5000cNであることが好ましく、より好ましくは、50〜3000cNである。応力が20cN未満では、伸縮力が乏しく伸縮性を得ることが困難となり、5000cNを超えると、光ファイバーコードを伸縮させるために大きな力が必要となり、好ましくない。
弾性円筒体は、弾性体がポリウレタン弾性長繊維、ポリオレフィン系弾性長繊維から構成されるものが好ましく、また、合成ゴム系弾性長繊維または、天然ゴム系弾性長繊維を芯部に含むものも好ましい。
弾性円筒体は、使用環境や価格を考慮して、任意に選定することができるが、見かけ断面直径が0.5〜30mmであり、30%伸張応力が20〜5000cNとなるように設計することが好ましい。
弾性円筒体の断面積と伸張応力は比例関係にあるため、太めで高応力のものは設計が容易であるが、太めで、応力が小さい円筒体を得るためには、(1)弾性糸の周囲に繊維を捲回または編組し、可動性の層を形成する方法や、(2)弾性糸を芯にし、非弾性糸でカバーした糸を用いて、編み糸を形成する方法、(3)弾性糸をタコ撚りし、その周囲に非弾性糸を捲回または編組する方法などにより得ることができる。
この様な方法を用いる事で、用途に適応した、断面積と伸張応力を有する弾性円筒体を得ることができる。
本発明の弾性円筒体としては、コイル状バネを用いることもできる。コイル状バネは、バネの外層に繊維よりなる編組を配置することで、本発明の弾性円筒体とすることができる。
本発明で用いるコイル状バネは、金属であることが望ましい。金属以外のコイルバネもあるが、繰り返し変形や、耐熱性の点で劣るため好ましくない。コイル形状のバネは適切なコイリングマシンを選定し、条件を設定することで任意に設計できる。
コイルバネの材料は、公知の伸線から任意に選ぶことができる。線材の材料は、ピアノ線、硬鋼線、ステンレス鋼線、オイルテンパー線、燐青銅線、ベリウム銅線、洋白線などがある。耐食性、耐熱性に優れ、入手しやすい点から、ステンレス鋼線が好ましい。
連続したコイル形状のバネは、伸線をコイリングマシーンにてコイリングを行い、焼き入れ及び冷却を行うことによって得ることができる。
有機高分子弾性体は、結晶構造もしくは、架橋構造からなるハードセグメントと、直鎖構造からなる、ソフトセグメントにより構成される。このため、高い温度による劣化や、酸化による劣化、紫外線による劣化により、過酷な条件下や、長期の使用で伸縮性が損なわれやすい傾向にある。一方、金属コイル状バネを弾性体として用いるものは、過酷な条件や長期使用での伸縮性低下が少ないという利点がある。
本発明の伸縮性光ファイバーコードにおける弛緩時の伝送ロスは、10dB/m以下が必要であり、より好ましくは5dB/m以下であり、特に好ましくは2dB/m以下である。
本発明に用いる光ファイバーとしては、小さな曲げに対して伝送ロスが少ないものとしては、長手方向に複数の空孔を有するホーリーファイバー型や、コア径を細線化し多芯化したマルチファイバー型が好ましい。また、より小さな曲げに対してもロスが小さく、変
形への追随も容易である点から光ファイバーがプラスチックであることが好ましい。
本発明に用いる光ファイバーは、曲げによる伝送ロスが小さいものが好ましく、曲げ半径10mmの時の伝送ロスが1dB以下のものを用いることが望ましい。
光ファイバーを弾性円筒体に捲回した後、必要に応じて、弾性体による一体化被覆層を設けることもできる。この一体化被覆層は、光ファイバーと弾性円筒体とのずれ防止を主な目的としていることから、その目的を達成できる範囲であれば、必ずしも連続的な被覆層である必要はない。
一体化被覆層は、弾性円筒体に光ファイバーを捲回したのち、これを芯にして、外に、弾性体の液状物中に浸漬または、付与し、必要に応じて脱液を行い、加熱による反応促進または乾燥を行うか、冷却による固化を行うことで得ることができる。
柔軟性に優れた、薄い膜形成を行うためには、液体の粘度が2000poise以下となるように調整することが望ましい。
これ以上の場合は、薄い膜形成が難しく、また、光ファイバーと弾性円筒体の構成材料の隙間に浸透しにくくなる。
薄い膜形成のために、2液混合反応型のポリウレタン系弾性体、溶剤中に溶解したポリウレタン系弾性体やラテックス状の天然ゴム系弾性体やラテックス状の合成ゴム系弾性体を用いることができる。
上記弾性体は、30%伸張回復率が80%以上であることが重要である。これ以下の場合は、伸縮性が阻害され好ましくない。
弾性体による一体化被覆層を設けることにより、光ファイバーと弾性円筒体とが伸縮によりずれることを防ぐことができ、実用での耐久性を向上させることができる。
弾性円筒体へ光ファイバーを捲回したのち、そのまま、または、弾性円筒体との一体化を行った後、被覆層を形成する。被覆層は、繊維による編組または、弾性チューブまたは、これらの組み合わせとすることができる。
本発明で用いる上記の繊維は用途に応じて、公知のものから選択することができ、繊維は、想定される使用条件と、コストを考慮し、適切な素材を選定することが望ましい。
例えば、耐熱性と磨耗性を両立させるものとしては、アラミド繊維、ポリスルホン繊維、フッ素繊維が挙げられる。耐火性の観点からは、ガラス繊維、耐炎化アクリル繊維、フッ素繊維、サラン繊維が挙げられる。磨耗性や、強度の観点からは、高強力ポリエチレン繊維、ポリケトン繊維が付加される。コストと耐熱性では、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維がある。これらに、難燃性を付与した難燃ポリエステル繊維、難燃ナイロン繊維、難燃アクリル繊維(モダクリル繊維)、なども好適である。摩擦熱による局部的な劣化に対しては、非溶融繊維を用いることを推奨する。例として、アラミド、ポリスルホン、コットン、レーヨン、キュプラ、ウール、絹、アクリル繊維を挙げることができる。
被覆層は、弾性チューブを用いて形成することもできる。弾性チューブの伸度は20%以上であることが重要であり、これ未満の場合は、伸縮性が損なわれ好ましくない。弾性チューブはさまざまな弾性体から任意に選ぶことができるが、過酷な条件での使用に適するものとして、フッ素系ゴム、シリコーン系ゴム、エチレン・プロピレン系ゴム、クロロプレン系ゴム、ブチル系ゴムが挙げられる。弾性チューブは、液体からの被覆性を高めたい場合に用いることが好ましい。被覆は繊維により編組されたものと、弾性チューブを組み合わせることもできる。伸縮性光ファイバーコードは、小さい力で伸縮させることを望むケースが多い。弾性チューブのみでの被覆の場合は、チューブの厚みが厚くなる傾向があり、伸縮に必要な力が大きくなりやすい。このような場合は、厚みの薄いチューブと、絶縁繊維による編組を組み合わせることで、被覆性と伸縮性を両立させることができる。
本発明を実施例に基づいて説明する。
本発明で用いた評価方法は以下の通りである。
(1)見かけ断面直径
弛緩状態で、ノギスにより外径を測定した。
(2)弛緩時捲回角度(図1参照)。
弾性円筒体に光ファイバー捲回したものを、弛緩状態で20cmを切り取ったのち、捲回した光ファイバーをほどいて、まっすぐに伸ばしてその長さ(Lcm)を測定した。 切り取った距離と捲回角度と、光ファイバーの長さLの間には次式が成り立つ。
θ=COS−1(20/L)
アークコサイン(20/L)を計算した後、真数表よりθを求めた。
(3)伸縮性
テンシロンにより試料長100mm、引っ張り速度500mm/minで所定の距離(LA)mmを引張り、戻り速度500mm/minでリターンを行い、引張り応力がゼロになった時点の伸張距離(LX)mmを求め、次式より所定の伸張時の伸張回復率(%)を求める。
伸張回復率(%)=100×(LA−LX)/LA
次に、伸張する距離を10mmきざみで長くして、伸張回復率が80%以上である最大伸張距離(LAmax)mmを求め、次式にて伸縮性(%)を求める。
伸縮性(%)=(LAmax/100)×100
(4)30%伸張時応力
テンシロンにより試料長100mm、引っ張り速度500mm/minで引っ張り30%伸張時の応力測定した。
(5)30%伸張回復率
テンシロンにより試料長100mm、引っ張り速度500mm/minで引っ張り30mm(30%)伸張後、戻り速度500mm/minでリターンを行い、引張り応力がゼロになった時点の伸張距離(Lx)mmを求め、次式より30%伸張回復率を求めた。
30%伸張回復率(%)=100×(30−Lx)/30
(6)伝送ロス
測定方法:カットバック法
測定装置:ファイバー損失分光測定器 FP−889
測定波長:650nm
弛緩時2mの伸縮性光ファイバー(L1)を測定装置に接続し、出力P1を計測した。
次に、光源から0.5m(L2)のところで当該伸縮性光ファイバーを切断し、出力P2を計測した。
伝送ロスは次式により求めた
伝送ロス(dB/m)=10×(Log(P2/P1))/(L1−L2)
(7)懸垂評価
伸縮性光ファイバーコード及びカールコードを弛緩状態1mで把持し、これを1.2mまで引き伸ばし、水平を保ったまま空中に保持し,中央部分の懸垂長(Lk)(単位cm)を求めた。
懸垂距離 懸垂性判定
Lk≦5 〇
5<Lk≦10 △
Lk>10 ×
(8)引っ掛かり性
金属製の丸棒を準備し、弛緩状態で有効試料長50cmの伸縮性光ファイバーコードお
よびカールコードを金属棒を中心に水平に25cm垂直に25cmの状態で保持できるように、水平部の端を固定する(図3参照)。垂直部の端に、当該コードの30%伸張応力の2倍の荷重を取り付け、フリーに伸長させ、伸長距離を測定した。
金属棒の直径3mmと50mmの2種でこれを測定し、各々の伸長距離を測定した。
2mmの金属棒を用いた時と30mmの金属棒を用いた時の測定結果が、同じ場合を引っかかり性○とし、2mmの伸びが明らかに小さくなった場合は、ひっかかったためと判定し、×とした。(ひっかかった場合は、伸びは最大で半減する)。
(9)繰り返し伸張テスト
デマッチャー試験機にて試料長20cm 伸張時26cmに設定し、中間に直径2cmのバーを図4のように配置し、初期伸張12%、引っ張り時伸張40%で60回/minで10000回と1000回伸縮を繰り返した後テスト前後の伝送ロスを測定して判断した。
伸張テスト前後で
10000回で伝送ロスに変化が無いもの : ◎
1000回で伝送ロスに変化が無いもの : ○
1000回で伝送ロスに変化が大きくなったもの: ×
[実施例1]
ポリウレタン弾性繊維 1870dtを2本あわせて、ドラフト3.5倍下で、ポリエステル繊維330dt(72f)でダブルカバーリングをし、この糸を4本編み機を用いて、編み糸とした。さらに、この編み糸を芯にして、220dt(72f)ウーリーナイロン(黒)を2本合糸したものを用いて、16本打ち製紐機にて、2.5倍伸張下で組紐加工を行い、本発明の弾性円筒体を作成した。この弾性円筒体の外径は2.5mmであり、30%伸張応力は380cNであった。
カバーリング装置にて上記弾性円筒体を2.4倍の延伸下で、マルチ光ファイバー(37芯)ルミナス(旭化成エレクトロニクス株式会社製)をZ方向に捲回した。その捲回角度は60度であった。
この捲回済みの糸状体を製紐機にて、2倍延伸下でエステル330dt(72f)の2本引きそろえ糸を用いて16本打ちにて被覆を行い本発明の伸縮性光ファイバーコードを得た。得られた伸縮性光ファイバーコードの特性を表1に示した。
[実施例2]
直径0.3mmのステンレス製伸線をコイリングマシーンSH−7(オリイメック(株))を用いてコイリングを行い、テンパーにて270℃、20分熱処理を行い、冷却して、コイル外径2.3mmのバネを得た。
このバネを芯にして、220dt(72f)ウーリーナイロン(黒)を2本合糸したものを用いて、16本打ち製紐機にて2.5倍伸張下で組紐加工を行い、本発明の弾性円筒体を作成した。
この円筒体の外径は2.7mm、30%伸張時応力は630CNであった。
カバーリング装置にて上記円筒体を2.4倍の延伸下で、マルチ光ファイバー(37芯)ルミナス(旭化成エレクトロニクス株式会社製)をZ方向に捲回した。弛緩時捲回角度は60度であった。
この捲回済みの糸状体を製紐機にて、2倍延伸下でエステルウーリー(黒)330dt
(72f)の2本引きそろえ糸を用いて16本打ちにて被覆を行い本発明の伸縮性光ファイバーコードを得た。
[実施例3]
実施例2と同様にして、本発明の弾性円筒体を作成し、マルチファイバー(37芯)ルミナス(旭化成エレクトニクス株式会社製)を捲回した。
この糸状体を低硬度ウレタンゲル(ランドソーバUE04(ユニマック(株)製)の主剤(ウレタンポリマー混合物)と硬化剤(ポリオール)を100:35の割合で混合したもの)中に浸漬し、テンションバーによる脱液を行なった後、80℃60分間の熱処理を行った後、冷却し、一体化品を得た。
この一体化品を製紐機を用いて、1.8倍の延伸下で、330dt(72f)エステルウーリー黒を3本引きそろえた糸を用いて、外部被覆を行い本発明の伸縮性光ファイバーコードを得た。
[比較例1]
ポリエチレン被覆された光ファイバー(外径2mm)を直径10mmの鉄心に巻きつけ、100℃60分熱処理を行い、冷却後鉄芯を抜き取り、カールコードを得た。これらの試料につき評価を行なった結果を表1に示した。
表1に示したとおり、本発明の実施例に記載の伸縮性光ファイバーコードは、光伝送ができ、伝送ロスも少なく、伸縮性に優れ、低伸長下でも垂れ下がることが無く、屈曲部などへひっかかることがなく、実用時の取り扱い性にすぐれている。この様に、本発明の伸縮性光ファイバーコードは、ロボット用途における信号線、信号及び電力線として、さらに、家庭における光ファイバー使用機器の室内配線として最適である。
Figure 2009014903
本発明の伸縮性光ファイバーコードは柔軟で伸縮性があり、ひっかかりにくく、伸縮性が20%以上であり、弛緩時の伝送ロスが10dB/m以下であり、家庭内の光ファイバー機器用の光りファイバーコードとして、さらには、関節部を有するロボット分野の光ファイバーコードとして最適である。
捲回角度 捲回角度の測定方法 引っかかり性評価方法 伸張断線テスト装置

Claims (8)

  1. 内層に弾性体を有し、該弾性体の周囲に螺旋状に捲回された光ファイバーが配置され、外層に被覆層を有する光ファイバーコードであって、該光ファイバーコードの伸縮性が20%以上であり、弛緩時の伝送ロスが10dB/m以下であることを特徴とする伸縮性光ファイバーコード。
  2. 前記光ファイバーコードにおいて、見かけ断面直径が30mm以下であり、30%伸張応力が5000cN以下、30%伸張回復率が80%以上であることを特徴とする請求項1に記載の伸縮性光ファイバーコード。
  3. 前記弾性体が、芯部に、ポリウレタン弾性長繊維、ポリオレフィン系弾性長繊維、合成ゴム系弾性長繊維、または天然ゴム系弾性長繊維を含むことを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の伸縮性光ファイバーコード。
  4. 前記弾性体が、芯部にコイル状バネを含むものであることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の伸縮性光ファイバーコード。
  5. 前記光ファイバ−が、マルチファイバー型又はホーリー型であることを特徴とする特許請求項1〜4のいずれかに記載の伸縮性光ファイバーコード。
  6. 前記光ファイバーが、プラスチックであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の伸縮性光ファイバーコード。
  7. 前記螺旋状に捲回された光ファイバーの巻角度が、弾性円筒体を弛緩させた状態で、30〜80°の角度範囲であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の伸縮性光ファイバーコード。
  8. 弾性体の周囲に螺旋状に捲回された光ファイバーコードが、さらに伸度30%伸張回復率が80%以上の弾性構造体により一体化処理されてなることを特徴とする請求項1〜7に記載の伸縮性光ファイバーコード。
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