JP2009014686A - ガス器具判別装置とその方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用中のガス器具の種別およびガス漏れの判別を、効率よく高精度に実行可能とする。
【解決手段】流量計測手段11により計測された瞬時流量データのノイズを流量データノイズ除去手段21により除去し、流量データ対象切出手段22により流量の変化部分と平坦部分のデータを切出す。ガス流特徴抽出手段31により、流量の変化部分の「長さ」、「初期流量」、「遷移する領域の並び」と、流量の平坦部分の「長さ」、「平均値」、「傾き」を抽出する。器具判定手段41のルール一致検索・ポイント加算手段43は、流量の変化部分、平坦部分の特徴と特徴データが一致するルールを検索し、ガス器具種別あるいはガス漏れ毎にポイントを加算する。使用器具決定手段44は、加算されたポイントが予め設定されたしきい値以上になった場合に、その種別のガス器具が使用中であると決定し、器具種別情報を判定結果として出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、各家庭へのガス供給ライン中に設置され、ガス流量計を有するガスメータなどに利用されるガス器具判別装置および判別方法に関するもので、特に、使用中のガス器具の種別やガス漏れの有無を特定することにより、ガス器具に対応したより高度な保安機能やサービスの提供を可能とする技術に係る。
各家庭へのガス供給ラインの入り口には、ガス流量計を内蔵したガスメータが取り付けられている。ガスメータは、ガス供給ラインを通過するガス流量を計測し、計測されたガス流量は定期的な請求ガス料金の算出に利用される。かかるガスメータは、ガス流量の計測という基本的な機能に加えて、異常状態発生時にガス供給を遮断するという保安機能を有する。この保安機能は、地震の検出やガス漏れまたは器具の消し忘れなどの異常な使用状態の検出に応答して、ガスメータのガス流路内に設けられた遮断弁によりガスを遮断する機能である。
図14は、上記保安機能の一つである安全継続使用時間オーバ時の遮断機能に利用される安全継続使用時間設定値を示す図である。この機能は、ガス流量の発生が検出されてから、そのガス流量が継続して使用される場合に、継続時間が過度に長くなる時は、ガス漏れなどの何らかの異常な使用状態が発生したとみなして、ガスを遮断する機能である。
図14に示されるとおり、ガス流量が大きい大型の湯沸かし器は、せいぜい30分程度しか継続して使用されず、一方で、ガス流量が小さいストーブは、長時間継続して使用されるであろうとの前提で、ガス流量が大きい時の安全継続使用時間を短く、ガス流量が小さい時の安全継続使用時間を長く設定している。
そして、ガスメータは、ガス流量が発生したり増加側に変化した時点で、何らかのガス器具の使用が開始されたと判断して、その流量が継続する時間を計測し、図14に示す安全継続使用時間を超えてその流量が継続する場合に、保安上の理由からガス遮断を行っている。従って、使用中のガス器具を特定することなく、使用ガス流量に基づいて、安全継続使用時間オーバ遮断を行っている。
しかしながら、図14に示されるとおり、少ないガス流量レンジ(流量の大小の範囲)に、比較的長時間使用されるストーブと、比較的短時間しか使用されないコンロや小型湯沸かし器などの、使用時間の大きく異なる複数種類のガス器具が存在する。従来のガスメータでは、使用中のガス器具の種別を特定することができないので、長時間使用のストーブに合わせてこの流量レンジの安全継続使用時間をかなり長く設定している。このような長時間に設定された安全継続使用時間は、同じ流量レンジに存在するコンロや小型湯沸かし器に対しては過度に長くなってしまい、必ずしも最適な安全継続使用時間であるとはいえなかった。すなわち、この手法は、使用中のガス器具の種別を特定するものではないため、ガス器具の種別に適した保安機能を提供することは困難である。
このような問題点を克服する観点から、ガス器具判別装置に関する提案が、たとえば特許文献1〜3に示すように従来からなされている。これらの従来技術では、ガス器具が使用された時のガス流量の変化から使用中のガス器具の種別を判定するために、複雑な一連のガス流量の変化を燃焼制御ステップ毎に分割した部分流量パターンという概念を使用して、次のような手法によりガス器具の種別を判別している。
すなわち、まず、使用可能性がある複数種類のガス器具について、部分流量パターンを制御ステップ毎に分類して流量パターンテーブルに登録しておく。さらに、複数種類のガス器具に対応する部分流量パターンの組合せを器具テーブルに登録しておく。そして、ガス流量計が検出したガス流量パターンとマッチングする部分流量パターンを流量パターンテーブルから抽出し、さらに、抽出された部分流量パターンの組合せとマッチングするガス器具を器具テーブルから抽出する。
この従来技術では、ガス器具の燃焼制御に伴う複雑な一連のガス流量パターンを、制御ステップ毎に分割した部分流量パターンに単純化し、検出されたガス流量パターンとのマッチングを容易にし、ガス器具の種別の判定を可能にしている。
特に、特許文献1〜3に記載の発明は、燃焼制御ステップとして、少なくとも「点火時」「その後の初期過渡期」「流量が安定する安定期」という3つの流量パターンに基づいてガス器具を判定するものである。また、この流量パターンに加えて、制御ステップごとに流量レンジ(流量の大小の範囲)も監視して、検出したガス流量パターンの流量が、予め器具テーブルに登録されていた流量レンジ内に該当するか否かも考慮して、器具を判別することも行っている。
特開2003−149019号公報 特開2003−149027号公報 特開2003−149075号公報 特開2005−331373号公報
確かに、前記のような特許文献1〜3に記載の従来技術は、流量パターンの特徴がはっきりしたある種の器具の判別には適しているものの、いずれもガスの部分流量パターン(もしくは部分流量パターンと流量範囲)のみに基づいてガス器具を判別するものであるから、現在のように多種多様のガス器具が使用されている状況においては、適切な判別技術とは言えなかった。
特に、従来から一般家庭で広く使用されているガスコンロや湯沸かし器、風呂釜のように流量の変動が大きい器具の場合には、単に流量パターンやレンジを監視するだけで器具の判別が可能であったが、最近の住宅で使用される床暖房のように長時間にわたって流量の変動が少ない器具の場合には、単に流量を監視しただけでは器具の判別や漏れの判定が困難であった。
また、ガス器具であっても、コンロのように手動による調整のみで自動的に流量と圧力の調整を行うガバナ(圧力調整器)のない器具と、ファンヒータなどのガバナの付いた器具とでは使用時における流量のパターンも大きく異なり、単に流量範囲や変化を監視しただけでは、器具判別が難しかった。従来、圧力低下時における流量変化のパターンや過去に計測された流量値との比較に応じて、ガバナ付きの器具であるか、ガバナのない器具あるいはガス漏れであるかを判定する手法なども提案されている(例えば、特許文献4参照)が、そのような手法を用いた場合でも、ガス漏れの場合と、ガバナのないガス器具の連続使用とでは、流量の範囲やパターンの変化がない状態が継続することから、両者の区別が困難であった。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであって、その第1の目的は、使用中のガス器具の種別およびガス漏れの判別を、効率よく高精度に実行可能であり、かつ、ガス漏れの場合とガバナのないガス器具の連続使用との判別についても効率よく高精度に実行可能な、ガス器具判別装置とその方法を提供することである。
本発明の第2の目的は、使用中のガバナの有無の判別を効率よく高精度に実行可能であり、かつ、ガス漏れの場合とガバナのないガス器具の連続使用との判別についても効率よく高精度に実行可能な、ガス器具判別装置とその方法を提供することである。
上記の第1の目的を達成するために、請求項1に記載のガス器具判別装置は、ガス流路内を流れるガスの瞬時流量を計測する流量計測手段と、前記流量計測手段により計測された瞬時流量データのノイズを除去するノイズ除去手段と、前記ノイズ除去手段によりノイズ除去された瞬時流量データから、流量の変化部分と平坦部分のデータを切出す対象切出手段と、前記対象切出手段により切出された流量の変化部分と平坦部分のデータの特徴をガス流の特徴として抽出する特徴抽出手段と、ガス器具種別あるいはガス漏れ毎に流量の変化部分と平坦部分の特徴データをそれぞれ含む各ルールを記憶するルール記憶手段と、前記ルール記憶手段に記憶されたルールに含まれる特徴データと前記特徴抽出手段により抽出されたガス流の特徴とを比較して、使用中のガス器具種別あるいはガス漏れの有無を判定し、判定結果を出力する器具判定手段を備え、前記特徴抽出手段は、前記流量の変化部分の特徴として、瞬時流量と瞬時流量時間微分値との組み合わせを含む特徴を抽出するように構成されている、ことを特徴とする。
上記の第2の目的を達成するために、請求項13に記載のガス器具判別装置は、ガス流路内を流れるガスの瞬時流量および圧力を計測する流量計測手段および圧力計測手段と、前記流量計測手段および前記圧力計測手段により計測された瞬時流量データおよび圧力データのノイズを除去するノイズ除去手段と、前記ノイズ除去手段によりノイズ除去された瞬時流量データおよび圧力データから、各サンプリングタイミングにおける一定時間範囲のデータをそれぞれ切出す対象切出手段と、前記対象切出手段により切出された一定時間範囲のデータの特徴として、流量と圧力の平方根の比あるいは流量と圧力の比についてのばらつきを含む特徴を抽出する特徴抽出手段と、前記特徴抽出手段により抽出された一定時間範囲のデータの特徴に基づいて、使用中のガバナの有無を判定し、判定結果を出力するガバナ有無判定手段、を備えていることを特徴とする。
また、請求項18、請求項19に記載のガス器具判別方法は、請求項1、請求項13に記載のガス器具判別装置の機能を方法の観点からそれぞれ把握したものである。
請求項1、請求項18に記載のガス器具判別装置とその方法によれば、ガスの瞬時流量と瞬時流量時間微分値との組み合わせに基づいて、ガス器具の種別およびガス漏れの判別を行うことにより、単に流量パターンとその範囲のみでは判別が不可能な器具であってもその判別が可能となる。その結果、ガス器具の判別が不可能なために、むやみにガス漏れと判定するような不都合もなくなり、保安性も向上する。
特に、器具判別に瞬時流量の時間微分値を利用することで、単なる流量パターンのマッチングにより器具を判定する場合に比べて、比較対象パターンの単純化を図ることが可能になり、特徴抽出の手法を自由に採用することが可能になる。その結果、瞬時流量と瞬時流量時間微分値との組み合わせを含む特徴を抽出し、単純な比較対象パターンと比較するだけで、効率よく高精度の器具判別を行うことが可能となる。また、瞬時流量と瞬時流量時間微分値の組み合わせから、ガス器具の起動時点および終了時点を判定できるため、ガス漏れの場合とガバナのないガス器具の連続使用との判別についても効率よく高精度に行うことが可能となる。
したがって、請求項1、請求項18に記載のガス器具判別装置とその方法によれば、使用中のガス器具の種別およびガス漏れの判別を、効率よく高精度に実行可能であり、かつ、ガス漏れの場合とガバナのないガス器具の連続使用との判別についても効率よく高精度に実行可能な、ガス器具判別装置とその方法を提供することができる。
また、瞬時流量と瞬時流量時間微分値の組み合わせに関する特徴抽出の手法としては、例えば、次の(1)、(2)に示すような、領域分割を利用した手法を採用することが考えられる。
(1) 計測された瞬時流量と瞬時流量時間微分値を平面状に表して領域分割することにより、その特徴を抽出する(請求項5)。
(2) 計測された瞬時流量と瞬時流量時間微分値を平面状に表して領域分割し、この分割された領域内を時系列に従って移動する瞬時流量と瞬時流量時間微分値の遷移を求めることで、特徴抽出を行う(請求項6、請求項7)。
請求項5乃至請求項7に記載のガス器具判別装置によれば、このような領域分割を用いた手法を採用することにより、流量パターンそのものをグラフ化してパターンマッチングする手法に比べて、比較対象パターンと同じ領域を含むか否かといった簡単な比較・検索や演算を行うだけで、効率よく高精度の器具判別を行うことが可能である。
請求項13、請求項19に記載のガス器具判別装置とその方法によれば、ガバナ有無の判別に流量と圧力の平方根の比あるいはその代用値を利用することで、ガス器具のガス噴出ノズル開口量の状態を把握できる。すなわち、流量と圧力の平方根の比を求めると、この値は、ガス器具のガス噴出ノズル部分の開口量に相当するため、圧力変動に対して流量が一定になるようにガス噴出ノズル開口量を変化させている場合はガバナ有、ガス噴出ノズル開口量が一定で流量が変化している場合はガバナなしと判定できる。
ガバナなしの場合は、コンロなどのガバナのないガス器具あるいはガス漏れであり、ガバナ有の場合は、ファンヒータなどのガバナ付きのガス器具であるため、保安機能で特に遮断が要求されるガス漏れやコンロを、不都合な遮断の防止が要求されるファンヒータなどの器具と的確に判別できる。これにより、ファンヒータなどのガバナ付きのガス器具における長時間利用時の誤遮断を防止することができる。また、流量と圧力の平方根の比あるいはその代用値から、ガス器具の起動時点および終了時点を判定できるため、ガス漏れの場合とガバナのないガス器具の連続使用との判別についても効率よく高精度に行うことが可能となる。
なお、ガスの圧力変化が比較的小さい場合には、圧力の平方根の代用値として、平方根なしの圧力を使用し、流量と圧力の比を求めるだけでも、誤差が少ないガバナ有無判定を行うことができる。このように、流量と圧力の比を求めてガバナ有無判定を行う場合は、流量と圧力の平方根の比を求める場合に比べて計算量を低減できるため、効率を向上できる。その一方で、ガスの圧力変化が比較的大きい場合には、流量と圧力の平方根の比を求めた方が、精度を向上できる。
したがって、請求項13、請求項19に記載のガス器具判別装置とその方法によれば、使用中のガバナの有無の判別を効率よく高精度に実行可能であり、かつ、ガス漏れの場合とガバナのないガス器具の連続使用との判別についても効率よく高精度に実行可能な、ガス器具判別装置とその方法を提供することができる。
以下には、本発明を適用した複数の実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
[第1の実施形態]
[構成]
図1は、本発明を適用した第1の実施形態に係るガス器具判別装置の構成を示す機能ブロック図である。この図1に示すように、本実施形態のガス器具判別装置は、計測手段10、前処理手段20、特徴抽出手段30、器具判定手段40、判定結果出力手段50、から構成されている。各手段10〜50の詳細は次の通りである。
計測手段10は、ガス供給流路(ガス配管)内を流れるガスの瞬時流量q[t]を計測する流量計測手段11を備えている。この流量計測手段11としては、各種の計測手段を使用可能であるが、本実施形態では、超音波流量計を使用するものとする。
この超音波流量計は、一例として、ガス流入口、ガス流路、ガス流出口、遮断弁、表示部、および制御部を有している。ガス流路内部には、ガス流路の上流部と下流部にそれぞれ超音波振動子が設けられている。上流部の超音波振動子と下流部の超音波振動子との間で、流体の流れの順方向および逆方向に相互に超音波を送受信する動作が繰り返し行われ、各方向における超音波の伝播積算時間が求められる。そして、得られた伝播時間の差に基づき、瞬時流量が算出される。
前処理手段20は、流量計測手段11により計測された瞬時流量データのノイズを除去する流量データノイズ除去手段21と、ノイズ除去された瞬時流量データから、流量の変化部分と平坦部分のデータを切出す流量データ対象切出手段22を備えている。
特徴抽出手段30は、流量データ対象切出手段22により切出された流量の変化部分と平坦部分のデータの特徴をガス流の特徴として抽出するガス流特徴抽出手段31と、各特徴項目を示す指標値の想定範囲を複数に区分し、各区分を示す区分番号を対応付けてなる区分表を予め記憶した区分表記憶手段32を備えている。
ガス流特徴抽出手段31は、流量データ対象切出手段22により切出されたデータのうち、流量の変化部分については、その「長さ」、「初期流量」、「遷移する領域の並び」、を抽出し、流量の平坦部分については、その「長さ」、「平均値」、「傾き」、を抽出して、「遷移する領域の並び」以外の各特徴項目の値については、区分表記憶手段32に記憶された区分表の区分番号に変換する。
ここで、「遷移する領域の並び」について簡単に説明する。本実施形態においては、ガス流特徴抽出手段31により、瞬時流量と瞬時流量時間微分値を平面状に表して領域分割することで、瞬時流量と瞬時流量時間微分値はその分割された領域内を時系列に従って移動する。「遷移する領域の並び」とは、この場合に、瞬時流量と瞬時流量時間微分値が遷移する領域の並びを意味している。
判定手段40は、使用中のガス器具種別あるいはガス漏れの有無を判定する器具判定手段41を備えている。
器具判定手段41は、ルール記憶手段42、ルール一致検索・ポイント加算手段43、使用器具決定手段44、ルール生成手段45、から構成されている。
ルール記憶手段42は、ガス器具種別あるいはガス漏れ毎に、それらのガス器具種別を示す器具番号や器具名などの情報と、流量の変化部分と平坦部分の特徴データとをそれぞれ対応付けてなる各ルールを予め記憶している。
ルール一致検索・ポイント加算手段43は、ルール記憶手段42に記憶されたルールの中から、ガス流特徴抽出手段31により抽出された流量の変化部分、平坦部分の特徴と、特徴データが一致するルールを検索し、そのルールにより示されるガス器具種別あるいはガス漏れである確度を示すポイントをガス器具種別あるいはガス漏れ毎に加算する。このポイント加算にあたって、ルール一致検索・ポイント加算手段43は、ルールの全体が一致する場合と一部分が一致する場合とで異なるポイントを加算する。
使用器具決定手段44は、ルール一致検索・ポイント加算手段43によりガス器具種別あるいはガス漏れ毎に加算されたポイントが、予め設定されたしきい値以上になった場合に、その種別のガス器具が使用中であると決定して、そのガス器具種別を示す器具番号や器具名などの器具種別情報を判定結果として出力する。また、ガス漏れについて加算されたポイントがしきい値以上になった場合には、ガス漏れと決定し、ガス漏れを示すメッセージなどのガス漏れ警告情報を判定結果として出力する。
ルール生成手段45は、ガス流特徴抽出手段31により抽出されたガス流の特徴と、別に取得したガス器具種別あるいはガス漏れの有無に関する情報とに基づいて、当該ガス器具種別あるいはガス漏れ毎の流量の変化部分と平坦部分の特徴データを含む新たなルールを生成し、ルール記憶手段42に記憶する。
なお、本実施形態のガス器具判別装置を構成する以上のような各手段のうち、前処理手段20、特徴抽出手段30、判定手段40は、一般的には、各種の電子回路またはコンピュータとこれらの手段の機能を実現するために特化されたプログラムとの組み合わせにより実現可能である。また、特徴抽出手段30の区分表記憶手段32や、器具判定手段41のルール記憶手段42は、コンピュータが通常備えているメモリや各種の記憶装置により実現可能である。
判定結果出力手段50は、使用器具決定手段44で得られた判定結果を、人間系に対して提示・通報できる形で出力する手段である。この判定結果出力手段50は、ガスメータに設けられたLCDなどの表示装置、外部に設けられた通報装置、その他ディスプレイ、プリンタあるいはガス漏れ警報装置などの、各種の出力手段により実現可能である。
[ガス器具判別手順の概要]
図2は、第1の実施形態のガス器具判別装置によるガス器具判別手順の一例を示すフローチャートである。本実施形態のガス器具判別装置において、流量計測手段11では、ガス供給流路(ガス配管)内を流れるガスの瞬時流量が、一定のサンプリング周期(例えば2秒毎)で常時計測されており、計測された瞬時流量データq[t]は、流量データノイズ除去手段21に送られる。
流量データノイズ除去手段21では、予め設定された瞬時流量データq[t]の処理タイミング毎(S101のYES)に、収集した瞬時流量データq[t]のノイズが除去される(S102:ノイズ除去処理)。流量データ対象切出手段22では、ノイズが除去された瞬時流量データq[t]から流量の変化部分と平坦部分のデータが切出される(S103:対象切出処理)。
ガス流特徴抽出手段31では、流量の変化部分と平坦部分のデータから、流量の変化部分の特徴として、その「長さ」、「初期流量」、「遷移する領域の並び」、が抽出され、流量の平坦部分の特徴として、その「長さ」、「平均値」、「傾き」、が抽出される(S104:ガス流特徴抽出処理)。このガス流特徴抽出処理において、「遷移する領域の並び」以外の各特徴項目の値、すなわち、変化部分の「長さ」、「初期流量」と、平坦部分の「長さ」、「平均値」、「傾き」は、区分表記憶手段32に記憶された区分表の区分番号にそれぞれ変換される。
また、本実施形態のガス器具判別装置は、器具判定手段41によりガス器具種別あるいはガス漏れの判定を行う判定モードと、ルール生成手段45により新たなルールを生成あるいは既存のルールの修正を行うルール生成モード、という2つのモードで動作する。これら2つのモード間のモード切替の手法は何ら限定されないが、例えば、通常は判定モードとし、モード切替指令信号が与えられた場合や、器具種別やガス漏れ発生を示す情報がルール生成手段45に与えられた場合に、ルール生成モードに切り替えるなどの手法が考えられる。
判定モード(S105のYES)においては、ガス流特徴抽出手段31で抽出された流量の変化部分と平坦部分の特徴は、ルール一致検索・ポイント加算手段43に渡される。ルール一致検索・ポイント加算手段43では、ルール記憶手段42に記憶されたルールの中から、受け取った流量の変化部分、平坦部分の特徴と特徴データが一致するルールが検索され、そのルールにより示されるガス器具種別あるいはガス漏れである確度を示すポイントが、ガス器具種別あるいはガス漏れ毎に加算される(S106:ルール一致検索・ポイント加算処理)。なお、このルール一致検索・ポイント加算処理においては、ルールの全体が一致する場合と一部分が一致する場合とで異なるポイントが加算される。
使用器具決定手段44では、ルール一致検索・ポイント加算手段43によりガス器具種別毎に加算されたポイントが、予め設定されたしきい値以上になった場合に、その種別のガス器具が使用中であると決定され、そのガス器具種別を示す器具番号や器具名などの器具種別情報が判定結果として出力される(S107:使用器具決定処理)。なお、この使用器具決定処理において、ガス漏れについて加算されたポイントがしきい値以上になった場合には、ガス漏れであると決定され、ガス漏れを示すメッセージなどのガス漏れ警告情報が判定結果として出力される。
このようにして、使用器具決定手段44でガス器具種別あるいはガス漏れの有無の判定結果が得られ、出力されると、この判定結果は、後段の判定結果出力手段50により、画面表示などの、人間系に対して判定結果を提示・通報できる形で出力される(S108:判定結果出力処理)。
一方、ルール生成モード(S105のNO)においては、ガス流特徴抽出手段31で抽出された流量の変化部分と平坦部分の特徴は、ルール生成手段45に渡される。ルール生成手段43では、ガス流特徴抽出手段31から受け取った流量の変化部分、平坦部分の特徴と、別に取得したガス器具種別あるいはガス漏れを示す情報とに基づいて、ガス器具種別あるいはガス漏れ毎の流量の変化部分と平坦部分の特徴データを含む新たなルールが生成され、ルール記憶手段42に記憶される(S109:ルール生成処理)。
[ガス器具判別手順の詳細]
以下には、図2に示したガス器具判別手順におけるノイズ除去処理(S102)から判定結果出力処理(S108)までの各処理、およびルール生成処理(S109)の詳細について順次説明する。
[ノイズ除去処理]
流量データノイズ除去手段21によるノイズ除去処理(図2のS102)の手法としては、例えば、q:元の流量データ、Q:ノイズ除去後の流量データ、とした場合に、次の条件式(1)または(2)で表現される手法が考えられる。
if |q[t+1]-q[t-1]| < しきい値
then Q[t] = (q[t+1]+q[t]+q[t-1])/3
else Q[t] = q[t]
… 式(1)
または、
if |q[t+1]-q[t-1]| < q[t]*一定割合
then Q[t] = (q[t+1]+q[t]+q[t-1])/3
else Q[t] = q[t]
… 式(2)
この手法は、流量計測手段11により計測された瞬時流量データ中に、ある時点tのサンプリング流量q[t]に対してその前後のサンプリング流量q[t−1],q[t+1]の差が一定値(しきい値)以内あるいはその時点の流量q[t]の一定割合以内である場合に、前後合わせた3点q[t−1],q[t],q[t+1]の平均流量を、その時点tの流量とするものである。なお、本明細書中において、「一定値」、「しきい値」、「一定割合」は、範囲限定あるいは比較判定用として予め設定される各種の境界値あるいは基準値を意味している。
図3は、このような条件式(1)または(2)の手法の原理を説明するための図であり、時間−流量平面上にプロットされた瞬時流量データのうち、ある時点tの流量q[t]が、その前後の流量q[t−1],q[t+1]に比べて突出している場合の一例を示している。この図3においては、元の流量q[t]が、破線で示すようにノイズ除去後の流量Q[t]に修正されることにより、この部分のノイズが除去されている。
このように、瞬時流量データのノイズを除去することにより、後段の対象切出処理やガス流特徴抽出処理において取り扱いやすいデータに加工することが可能となる。特に、この手法によれば、時間条件と流量変化範囲条件を用いて瞬時流量データのノイズ除去の精度を向上できるという利点がある。
また、流量データノイズ除去手段21によるノイズ除去処理(図2のS102)の手法の別の例としては、ある時点の瞬時流量データについて、その時点を起点とする一定長さのサンプリング流量の移動平均によりその時点の流量を求める手法が考えられる。この手法は、例えば、一定長さ=4とした場合には、次の式(3)で表現される。
移動平均値M0 =(Q0+Q1+Q2+Q3)/4
移動平均値M1 =(Q1+Q2+Q3+Q4)/4
… 式(3)
この手法によれば、上述した条件式(1)または(2)の手法と同様に、瞬時流量データのノイズを除去することにより、後段の対象切出処理やガス流特徴抽出処理において取り扱いやすいデータに加工することが可能となる。特に、この手法は、移動平均を求めるだけの極めてシンプルな演算であるため、瞬時流量データのノイズ除去の効率を向上できるという利点がある。
[対象切出処理]
前述したように、流量データ対象切出手段22による対象切出処理(図2のS103)においては、前段のノイズ除去処理によるノイズ除去後の瞬時流量データq[t]から、流量の変化部分と平坦部分のデータが切出される。流量データ対象切出手段22による対象切出処理(図2のS103)の手法の一例としては、例えば、次の条件式(4)で表現される手法が考えられる。
if
| q[t+3]+q[t+2]+q[t+1]-q[t-3]-q[t-2]-q[t-1]|
> しきい値 あるいは q[t]*一定割合
then
変化部分=時点tとその前後各3時点のデータ
… 式(4)
また、この条件式(4)を満たす部分が連続する場合には、それらをまとめて変化部分とする。そして、この条件式(4)により全ての変化部分を決定し、残りの部分を平坦部分とする。
図4は、このような条件式(4)の手法を説明する図であり、時間−流量平面上にプロットされた瞬時流量データのうち、ある時点tとその前後各3時点のデータに加えて、条件式(4)を満たす部分がそれ以降も連続する場合に決定される変化部分の一例を示している。
この手法によれば、条件式(4)を満たす部分が連続する場合には、それらをまとめて変化部分とすることにより、変化部分と平坦部分を過度に細分化することなく、的確に効率よく切出すことかでき、後段の特徴抽出処理において取り扱いやすいデータに加工することが可能となる。
[ガス流特徴抽出処理]
前述したように、ガス流特徴抽出手段31によるガス流特徴抽出処理(図2のS104)においては、まず、前段の対象切出処理により切出された流量の変化部分と平坦部分のデータから、流量の変化部分の特徴として、その「長さ」、「初期流量」、「遷移する領域の並び」、が抽出され、流量の平坦部分の特徴として、その「長さ」、「平均値」、「傾き」、が抽出される。図5は、流量の変化部分の「長さ」、「初期流量」を抽出する一例を示す図である。
また、図6は、流量の変化部分の「遷移する領域の並び」を抽出する手法の一例として、瞬時流量Qと瞬時流量時間微分値ΔQ(ΔQ[t]=Q[t]−Q[t−1])をQ−ΔQ平面にプロットして領域分割し、分割された各領域をそれぞれ特定する固有の領域番号を付した場合に、このQ,ΔQの遷移を求めることで、「遷移する領域の並び」を示す領域番号を抽出する手法を示している。
図6に示すように、領域分割にあたっては、特に、瞬時流量時間微分値ΔQがゼロに近い部分の領域を瞬時流量Qの値によって細かく分割することにより、初期流量あるいは安定燃焼時の流量を詳細に把握することができる。すなわち、変化部分の初期流量や平坦部分の平均流量は、ガス器具種別に応じた特徴があるため、ΔQがゼロに近い部分のみ、Qの値によって細かく分割することにより、それらの特徴を精度よく抽出することができる。
また、ファンヒータなどの比例制御機器の場合は、最大燃焼から安定燃焼になるまでに燃焼量が階段状に制御されているため、そのような比例制御機器についても、図6に示すように、ΔQがゼロに近い部分のみ、Qの値によって細かく分割することにより、その燃焼量の遷移の特徴を精度よく抽出することができる。
図6の例では、瞬時流量時間微分値ΔQがゼロに近い部分の複数の領域に、「46」〜「54」といった2桁の連続する領域番号を付し、これらの領域を挟んで、瞬時流量時間微分値ΔQがマイナス側およびプラス側となる領域に、「149」〜「147」、「151」〜「153」といった3桁の連続する領域番号を付している。この図6の例において、太い線で示されている「流量の変化部分のQ,ΔQの遷移」に関する「遷移する領域の並び」として、領域番号列を抽出した場合、「50,151,152,151,54」となる。
また、同様のQ−ΔQ平面を用いた別の手法として、瞬時流量時間微分値ΔQが一定値以下に収まるまで、あるいは、瞬時流量時間微分値ΔQの正負の符号が変化するまで、の範囲における瞬時流量と瞬時流量時間微分値の遷移を求めることで、「遷移する領域の並び」を示す通過点のサンプリング数と端点の領域番号を抽出する手法も採用可能である。
図6の例において、太い線で示されている「流量の変化部分のQ,ΔQの組み合わせの遷移」に関する「遷移する領域の並び」として、時間微分値ΔQが一定値以下(ゼロを含む領域内)に収まるまでの通過点のサンプリング数と始点と終点の領域番号を抽出した場合、ゼロを含む領域となる端点の領域番号は「50」と「54」であり、通過点のサンプリング数は「3」である。したがって、この場合の「遷移する領域の並び」として、「始点の領域番号、サンプリング数、終点の領域番号からなる番号列」を抽出した場合、「50,3,54」となる。
ガス流特徴抽出手段31によるガス流特徴抽出処理(図2のS104)においては、次に、流量の変化部分の「長さ」、「初期流量」と、流量の平坦部分の「長さ」、「平均値」、「傾き」が、区分表記憶手段32に記憶された区分表の区分番号にそれぞれ変換される。ここで、区分表は、流量の変化部分と平坦部分について、数量的な大小を示す以上のような各指標値の想定範囲を複数に区分し、各区分を示す区分番号を対応付けてなる表である。
図7は、このような区分表の一例として、流量区分表の一例を示しており、10L/h毎に流量を区分し、各流量区分を示す流量区分番号を対応付けたものである。また、長さや傾きについても、各長さ区分を示す長さ区分番号を対応付けた長さ区分表、および各傾き区分を示す傾き区分番号を対応付けた傾き区分表を同様に使用する。このような区分表を使用することにより、ガス流特徴抽出処理においては、これらの区分表に基づいて、流量の変化部分の「長さ」、「初期流量」は、「長さ区分番号」、「初期流量区分番号」にそれぞれ変換され、流量の平坦部分の「長さ」、「平均値」、「傾き」が、「長さ区分番号」、「平均値区分番号」、「傾き区分番号」にそれぞれ変換される。
上記のガス流特徴抽出手段31によるガス流特徴抽出処理(図2のS104)の結果、ガス流の特徴として最終的に得られるデータは、流量の変化部分の「長さ区分番号」、「初期流量区分番号」、「遷移する領域の並び(を示す番号列)」、および、流量の平坦部分の「長さ区分番号」、「平均値区分番号」、「傾き区分番号」となる。
以上のようなガス流特徴抽出処理によれば、領域分割を用いて、流量の変化部分の「長さ」、「初期流量」、「遷移する領域の並び」を抽出し、流量の平坦部分の「長さ」、「平均値」、「傾き」を抽出することにより、流量の変化部分と平坦部分の特徴を的確に効率よく抽出可能である。そして、これらの特徴を、最終的に、区分番号や領域番号といった「番号の組み合わせにより示される特徴」として抽出することにより、特徴を示すデータを番号列データとして単純化できるため、特徴を示す全体のデータを少量とすることが可能である。
特に、「遷移する領域の並び」として、「始点の領域番号、サンプリング数、終点の領域番号からなる番号列」を抽出する手法を採用した場合には、領域番号列を抽出する手法に比べて番号列データをより単純化できるため、特徴を示す全体のデータ量をさらに削減可能である。
[ルール一致検索・ポイント加算処理および使用器具決定処理]
前述したように、判定モードの場合(図2のS105のYES)には、ガス流特徴抽出処理(図2のS104)で抽出された流量の変化部分と平坦部分の特徴は、ルール一致検索・ポイント加算手段43に渡され、ルール一致検索・ポイント加算手段43によるルール一致検索・ポイント加算処理(図2のS106)が行われる。
ルール一致検索・ポイント加算手段43によるルール一致検索・ポイント加算処理においては、ルール記憶手段42に記憶されたルールの中から、受け取った流量の変化部分、平坦部分の特徴と特徴データが一致するルールが検索され、そのルールにより示されるガス器具種別あるいはガス漏れである確度を示すポイントが、ガス器具種別あるいはガス漏れ毎に加算される。この場合の加算ポイントは、ルールとの一致度に応じて予め設定された条件に基づき決定されるが、本実施形態においては、前述したように、ルールの全体が一致する場合と一部分が一致する場合とで異なるポイントが加算される。
また、ルール記憶手段42に記憶されたルールは、ガス器具種別あるいはガス漏れ毎に、変化部分の特徴データを含むルールと平坦部分の特徴データを含むルールであるが、本実施形態においては、前段のガス流特徴抽出処理で得られる「番号の組み合わせにより示される特徴」に応じて、例えば、図8の(A)(B)に示すような、番号の組み合わせにより示される特徴データを含む変化部分と平坦部分のルールが予め用意されている。
この図8に示すルールの例では、全体一致の場合と部分一致の場合の各加算ポイントもまた、ルールの一部に含まれているが、変形例として、加算ポイントをルールとは別の加算ポイント表として用意してもよい。
以上のようなルール一致検索・ポイント加算手段43によるルール一致検索・ポイント加算処理(図2のS106)の結果、ガス器具種別あるいはガス漏れ毎に、最終的な累積ポイントが集計される。図9は、このような累積ポイントの集計結果の一例を示している。
この図9に示すように、ルール一致検索・ポイント加算処理の結果として得られた累積ポイントは、使用器具決定手段44による使用器具決定処理(図2のS107)において、予め設定されたしきい値と比較され、累積ポイントがしきい値以上のガス器具が使用中であると決定され、そのガス器具種別を示す器具番号や器具名などの器具種別情報が判定結果として出力される。例えば、しきい値が「90」である場合には、表4の例では、器具番号「器具4」の累積ポイントが「90」であるため、「器具4」が使用中であると決定され、この器具番号「器具4」が判定結果として出力されることになる。
また、ガス漏れについての累積ポイントがしきい値以上になった場合には、ガス漏れであると決定され、ガス漏れを示すメッセージなどのガス漏れ警告情報が判定結果として出力される。
以上のようなルール一致検索・ポイント加算処理および使用器具決定処理によれば、「番号の組み合わせにより示される特徴」が、同様の番号を用いたルールと同じ番号を含むか否かといった極めて簡単な比較・検索を行い、その結果に応じた単純なポイント加算を行うだけで、効率よく高精度の器具判別を行うことが可能である。
また、ルール一致検索・ポイント加算処理および使用器具決定処理の一方において、以下のいずれかのタイミングで器具毎の加算ポイントをゼロまたは減算する処理を行うことが考えられる。
・ある器具が使用中であると決定した場合、その器具のポイントをゼロにする。
・すべての器具のポイントについて、一定時間毎にゼロにする。
・ある特定のルールで加算したポイントについては、一定時間後に減算する。
・流量がゼロになった場合に、全ての器具のポイントをゼロにする。
これらのタイミングで器具毎の加算ポイントをゼロまたは減算することにより、器具の実際の使用状況に応じたより柔軟かつ精度の高い器具判別を行うことが可能となる。
[判定結果出力処理]
前述したように、判定結果出力手段50による判定結果出力処理(図2のS108)においては、使用器具決定手段44による使用器具決定処理(図2のS107)によって得られたガス器具種別情報やガス漏れ警告情報などの判定結果が、画面表示などの、人間系に対して判定結果を提示・通報できる形で出力される。この判定結果出力処理によれば、関係者は、使用中のガス器具種別やガス漏れ警告メッセージ等を即時的かつ容易に把握できるため、特に、ガス漏れ発生時には、ガス供給の遮断などの対応を迅速に実施可能である。
[ルール生成処理]
前述したように、ルール生成モードの場合(図2のS105のNO)には、ガス流特徴抽出処理(図2のS104)で抽出された流量の変化部分と平坦部分の特徴は、ルール生成手段45に渡され、ルール生成手段43によるルール生成処理(図2のS109)が行われる。
ルール生成手段43によるルール生成処理においては、ガス流特徴抽出処理で得られた流量の変化部分、平坦部分の特徴と、別に取得したガス器具種別あるいはガス漏れを示す情報とに基づいて、ガス器具種別あるいはガス漏れ毎の流量の変化部分と平坦部分の特徴データを含む新たなルールが生成され、ルール記憶手段42に記憶される。このルール生成処理は、例えば、本実施形態のガス器具判別装置の設置前に、ガス供給先のガス器具種別が判明している場合や、あるいは、ガス漏れの特徴データを生成しようとする際などに、ガス器具種別情報やガス漏れ情報をルール生成手段に与えてルール生成モードとすることで実施される。
このルール生成処理においては、例えば、次のような条件を用いて、図8の(A)(B)に示すような、番号の組み合わせにより示される特徴データを含む変化部分と平坦部分のルールが生成される。
・全体一致のポイントは、部分一致のポイント以上のポイントとする。
・複数のルールを生成した場合に、器具番号と全体の特徴が一致するルールは重複ルールであるため、1つのルールにする。
・器具番号が異なり、全体あるいは一部分の特徴が一致するルールは、異なる器具で似た特徴を持つため、ポイントを低くする。
・長さが長い変化部分のルールについては、特徴を多く含むと考えられるため、ポイントを高くする。
ガス器具判別装置にこのようなルール生成機能を持たせることにより、既存のルールのない新規のガス器具が設置されているような場合でも、そのガス器具についてのルールを容易に精度よく生成できるため、実用性に優れている。
[効果]
以上のような第1の実施形態によれば、次のような効果が得られる。
まず、ガスの瞬時流量と瞬時流量時間微分値との組み合わせに基づいて、ガス器具の種別およびガス漏れの判別を行うことにより、単に流量パターンとその範囲のみでは判別が不可能な器具であってもその判別が可能となる。その結果、ガス器具の判別が不可能なために、むやみにガス漏れと判定するような不都合もなくなり、保安性も向上する。
特に、器具判別に瞬時流量の時間微分値を利用することで、単なる流量パターンのマッチングにより器具を判定する場合に比べて、比較対象パターンの単純化を図ることが可能になり、特徴抽出の手法を自由に採用することが可能になる。その結果、瞬時流量と瞬時流量時間微分値との組み合わせを含む特徴を抽出し、単純な比較対象パターンと比較するだけで、効率よく高精度の器具判別を行うことが可能となる。
また、瞬時流量と瞬時流量時間微分値の組み合わせから、ガス器具の起動時点および終了時点を判定できるため、ガス漏れの場合とガバナのないガス器具の連続使用との判別についても効率よく高精度に行うことが可能となる。これに関連して、ガス器具の連続使用時間の計測も可能であるため、ガス器具の長時間使用に対する適切な警告を行うなどの運用が可能となる。
したがって、第1の実施形態によれば、使用中のガス器具の種別およびガス漏れの判別を、効率よく高精度に実行可能であり、かつ、ガス漏れの場合とガバナのないガス器具の連続使用との判別についても効率よく高精度に実行可能な、ガス器具判別装置とその方法を提供することができる。
さらに、特徴抽出の手法として、計測された瞬時流量と瞬時流量時間微分値を平面状に表して領域分割する手法を採用することにより、流量パターンそのものをグラフ化してパターンマッチングする手法に比べて、比較対象パターンと同じ領域を含むか否かといった簡単な比較・検索や演算を行うだけで、効率よく高精度の器具判別を行うことが可能である。
特に、各領域を一つの番号で示すと共に、数量の大小を示す各指標値を複数の範囲に区分して各区分を示す番号で示すことにより、この「番号の組み合わせにより示される特徴」が、同様の番号を用いたルールと同じ番号を含むか否かといった極めて簡単な比較・検索を行い、その結果に応じた単純なポイント加算を行うだけで、効率よく高精度の器具判別を行うことが可能である。
[第2の実施形態]
[構成]
図10は、本発明を適用した第2の実施形態に係るガス器具判別装置の構成を示す機能ブロック図である。この図10に示すように、本実施形態のガス器具判別装置は、第1の実施形態における計測手段10、前処理手段20、特徴抽出手段30、器具判定手段40、の構成を変更して、計測手段10a、前処理手段20a、特徴抽出手段30a、器具判定手段40aとしたものである。各手段10a〜40aの詳細は次の通りである。
計測手段10aは、第1の実施形態と同様の流量計測手段11に加えて、ガス供給流路(ガス配管)内を流れるガスの圧力p[t]を計測する圧力計測手段12を備えている。この圧力計測手段12としては、各種の圧力計や圧力センサを使用可能である。
前処理手段20aは、流量計測手段11および圧力計測手段12により計測された瞬時流量データおよび圧力データのノイズを除去する流量・圧力データノイズ除去手段23と、ノイズ除去された瞬時流量データおよび圧力データから、各サンプリングタイミングにおける一定時間範囲のデータをそれぞれ切出す流量・圧力データ対象切出手段24を備えている。
特徴抽出手段30aは、流量・圧力データ対象切出手段24により切出された一定時間範囲のデータの特徴として、流量と圧力の平方根の比あるいは流量と圧力の比についてのばらつきを含む特徴を抽出する圧力関連特徴抽出手段33を備えている。この圧力関連特徴抽出手段33は、流量・圧力データ対象切出手段24により切出された一定時間範囲のデータのうち、流量について、その標準偏差と平均を求めることで、「正規化流量ばらつき」と「流量平均」を抽出し、流量と圧力の平方根の比あるいは流量と圧力の比について、その標準偏差と平均を求めることで、ガス噴出ノズル開口量の「正規化ノズルばらつき」を抽出する。
判定手段40aは、圧力関連特徴抽出手段33により抽出された一定時間範囲のデータの特徴に基づいて、使用中のガバナの有無を判定するガバナ有無判定手段46を備えている。このガバナ有無判定手段46は、圧力関連特徴抽出手段33により抽出された「正規化流量ばらつき」、「正規化ノズルばらつき」、および「平均流量」に基づいて、使用中のガバナの有無を判定すると共に、ガバナの有無を判定できない場合についても、さらに圧力変化の有無を判定することで、最終的に、「ガバナ有」、「ガバナなし」、「判定不可」、「圧力変化なし」、のいずれであるかを判定し、判定結果として出力する。
[ガス器具判別手順の概要]
図11は、第2の実施形態のガス器具判別装置によるガス器具判別手順の一例を示すフローチャートである。本実施形態のガス器具判別装置において、流量計測手段11と圧力計測手段12では、ガス供給流路(ガス配管)内を流れるガスの瞬時流量と圧力が、それぞれ一定のサンプリング周期(例えば、いずれも2秒毎)で常時計測されており、計測された瞬時流量データq[t]と圧力データp[t]は、流量・圧力データノイズ除去手段23に送られる。
流量・圧力データノイズ除去手段23では、予め設定された瞬時流量・圧力データq[t],p[t]の処理タイミング毎(S201のYES)に、収集した瞬時流量データq[t]および圧力データp[t]のノイズが除去される(S202:ノイズ除去処理)。流量・圧力データ対象切出手段24では、ノイズが除去された瞬時流量データq[t]および圧力データp[t]から、各サンプリングタイミングにおける一定時間範囲のデータが切出される(S203:対象切出処理)。
圧力関連特徴抽出手段33では、流量・圧力データ対象切出手段24により切出された一定時間範囲のデータの特徴として、「正規化流量ばらつき」、「正規化ノズルばらつき」、「流量平均」が抽出される(S204:圧力関連特徴抽出処理)。
ガバナ有無判定手段46では、圧力関連特徴抽出手段33により抽出された一定時間範囲のデータの特徴、すなわち、「正規化流量ばらつき」、「正規化ノズルばらつき」、「流量平均」に基づき、「ガバナ有」、「ガバナなし」、「判定不可」、「圧力変化なし」、のいずれであるかが判定され、判定結果が出力される(S205:ガバナ有無判定処理)。
このようにして、ガバナ有無判定手段46でガバナの有無の判定結果が得られ、出力されると、この判定結果は、後段の判定結果出力手段50により、画面表示などの、人間系に対して判定結果を提示・通報できる形で出力される(S206:判定結果出力処理)。
[ガス器具判別手順の詳細]
以下には、図11に示したガス器具判別手順におけるノイズ除去処理(S202)から判定結果出力処理(S206)までの各処理の詳細について順次説明する。
[ノイズ除去処理]
流量・圧力データノイズ除去手段23によるノイズ除去処理(図11のS202)においては、計測された瞬時流量データq[t]および圧力データp[t]の中から、
・流量が一定値以下
・流量変化が一定値(一定割合)以上
・圧力平方根あるいは圧力の変化が一定値(一定割合)以上
という3つの条件のいずれかに該当するデータが除去される。
このノイズ除去処理の手法は、例えば、q[t]:元の流量データ、p[t]:元の圧力データとした場合に、次の条件式(5)で表現される。
if
min(q[t-1],q[t],q[t+1]) < 一定値
または、
max(q[t-1],q[t],q[t+1])-min(q[t-1],q[t],q[t+1]))
< 一定値 あるいは q[t]*一定割合
または、
max(√p[t-1],√p[t],√p[t+1])-min(√p[t-1],√p[t],√p[t+1])
< 一定値 あるいは √p[t]*一定割合
then
q[t],p[t]は除去(以後の処理に使用しない)
… 式(5)
このようなノイズ除去処理によれば、瞬時流量データおよび圧力データのノイズを除去することにより、後段の対象切出処理や圧力関連特徴抽出処理において取り扱いやすいデータに加工することが可能となる。特に、流量と流量変化、圧力平方根の変化について、各範囲の条件をそれぞれ用いることにより、瞬時流量データおよび圧力データのノイズ除去の精度を向上できるという利点がある。
なお、計算量を減らすため、上記の条件式(5)の圧力平方根√pを圧力pで代用することも可能である。すなわち、ガスの圧力変化が比較的小さい場合には、圧力平方根の代用値として圧力を使用しても、誤差は少ないと考えられるため、圧力で代用して計算量を減らすことで、ノイズ除去処理の効率を向上できる。
[対象切出処理]
前述したように、流量・圧力データ対象切出手段24による対象切出処理(図11のS203)においては、前段のノイズ除去処理によるノイズ除去後の瞬時流量データq[t]および圧力データp[t]から、各サンプリングタイミングにおける一定時間範囲のデータがそれぞれ切出される。
ここで、一定時間範囲は適宜設定可能であるが、例えば、120秒間とする。この場合に、例えば、瞬時流量データq[t]と圧力データp[t]のサンプリング周期がいずれも2秒であるとすると、120秒間の60回分のサンプリングデータを切出すことになる。なお、瞬時流量データq[t]と圧力データp[t]のサンプリング周期は、必ずしも同じ周期である必要はなく、異なるサンプリング周期の場合でも、q/√pにおけるqとpのタイミングを合わせることにより、一定時間範囲のデータをそれぞれ切出すことができる。
図12は、このような対象切出処理の手法を説明する図であり、同じ一定時間範囲のデータとして切出された対応関係にある瞬時流量データおよび圧力データの一例を示している。
[圧力関連特徴抽出処理]
前述したように、圧力関連特徴抽出手段33による圧力関連特徴抽出処理(図11のS204)においては、前段の対象切出処理により切出された一定時間範囲のデータの特徴として、「正規化流量ばらつき」、「正規化ノズルばらつき」、「流量平均」が抽出される。これらの特徴は、具体的には、例えば、次の手法により抽出される。
・正規化流量ばらつきσq[t]
切出した一定時間範囲の流量データq[t−n]〜q[t]について、標準偏差と平均を求めることにより、
σq[t]=標準偏差/平均*100
とする。ノイズ除去処理により除去された結果、一定時間範囲の流量データ数が一定数よりも少ない場合は、σq[t]=ゼロとする。
・正規化ノズルばらつきσNz[t]
切出した一定時間範囲の流量データq[t−n]〜q[t]および圧力データp[t−n]〜p[t]を用いて、
Nz[t]=q[t]/√p[t]
を計算し、求めた一定時間範囲のノズル開口量データNz[t−n]〜Nz[t]について、標準偏差と平均を求め、
σNz[t]=標準偏差/平均*100
を求める。ノイズ除去処理により除去された結果、一定時間範囲のノズル開口量データ数が一定数よりも少ない場合は、正規化ノズルばらつきσNz[t]=ゼロとする。なお、計算量を減らすため、圧力平方根√pを圧力pで代用することも可能である。この理由については、ノイズ除去処理について前述した通りである。
・流量平均ave q[t]
切出した一定時間範囲の流量データq[t−n]〜q[t]について、平均を求め、
ave q[t]=平均
とする。ノイズ除去処理により除去された結果、一定時間範囲の流量データ数が一定数よりも少ない場合は、流量平均ave q[t]=ゼロとする。
以上のような圧力関連特徴抽出処理によれば、一定時間範囲の流量・圧力データから、流量と圧力の平方根の比あるいは流量と圧力の比について標準偏差と平均を求めることで、ガス器具のガス噴出ノズル部分の開口量を求め、ノズル開口量のばらつきである「正規化ノズルばらつき」を抽出することにより、ガバナの有無に応じた特徴を的確に効率よく抽出可能である。
[ガバナ有無判定処理]
前述したように、ガバナ有無判定手段46によるガバナ有無判定処理(図11のS205)においては、前段の圧力関連特徴抽出処理により抽出された一定時間範囲のデータの特徴である「正規化流量ばらつき」、「正規化ノズルばらつき」、「流量平均」に基づき、「ガバナ有」、「ガバナなし」、「判定不可」、「圧力変化なし」、のいずれであるかが判定され、判定結果が出力される。
図13は、このガバナ有無判定処理の手法の一例として、「正規化流量ばらつき」、「正規化ノズルばらつき」に基づき、
正規化流量・ノズルばらつき最小値minσG[t]を、
minσG[t] = min(σq[t],σNz[t])
で求め、
正規化流量・ノズルばらつき差ΔσG[t]を、
ΔσG[t] = σNz[t] -σq[t]
で求め、得られた値を、minσGーΔσG平面にプロットし、プロットされた領域に応じてガバナの有無を判定する手法を示している。
この場合、「流量平均」がしきい値以上であれば、図13にプロットされた領域に応じて、「ガバナ有」、「ガバナなし」、「判定不可」、「圧力変化なし」、のいずれであるかが判定される。図13中の太い線は、判定領域の境界を示す線であり、このような判定領域は、十分な実験データなどに基づき予め設定しておく。
図13において、「ガバナ有」領域は、ノズルのばらつきが大きく、流量のばらつきが小さい領域である。すなわち、圧力変化に対し、ノズルを調整して流量を一定に保っている。また、「ガバナなし」領域は、ノズルのばらつきが小さく、流量のばらつきが大きい領域である。すなわち、圧力変化に対して、ノズルが一定で、流量が変化している。
また、「判定不可」領域は、ノズルのばらつきと流量のばらつきが共に大きい領域であり、「圧力変化なし」領域は、ノズルのばらつきと流量のばらつきが共に小さく、圧力変化がゼロに近い領域である。これらの「判定不可」領域および「圧力変化なし」領域は、ガス漏れの判定などに利用可能である。
以上のようなガバナ有無判定処理によれば、前段の圧力関連特徴抽出処理により抽出された「正規化流量ばらつき」、「正規化ノズルばらつき」から簡単に求められる「流量・ノズルばらつき最小値」と「流量・ノズルばらつき差」の組み合わせを平面状にプロットするだけで、ガバナの有無を効率よく高精度に判定可能である。
[判定結果出力処理]
前述したように、判定結果出力手段50による判定結果出力処理(図11のS206)においては、ガバナ有無判定手段46によるガバナ有無判定処理(図11のS205)によって得られた「ガバナ有」、「ガバナなし」、「判定不可」、「圧力変化なし」、のいずれかの判定結果が、画面表示などの、人間系に対して判定結果を提示・通報できる形で出力される。この判定結果出力処理によれば、関係者は、ガバナ付のガス器具を使用中であるか否かを即時的かつ容易に把握できる。
[効果]
以上のような第2の実施形態によれば、次のような効果が得られる。
まず、ガバナ有無の判別に流量と圧力の平方根の比あるいはその代用値を利用することで、ガス器具のガス噴出ノズル開口量の状態を把握できる。すなわち、流量と圧力の平方根の比を求めると、この値は、ガス器具のガス噴出ノズル部分の開口量に相当するため、圧力変動に対して流量が一定になるようにガス噴出ノズル開口量を変化させている場合はガバナ有、ガス噴出ノズル開口量が一定で流量が変化している場合はガバナなしと判定できる。
ガバナなしの場合は、コンロなどのガバナのないガス器具あるいはガス漏れであり、ガバナ有の場合は、ファンヒータなどのガバナ付きのガス器具であるため、保安機能で特に遮断が要求されるガス漏れやコンロを、不都合な遮断の防止が要求されるファンヒータなどの器具と的確に判別できる。これにより、ファンヒータなどのガバナ付きのガス器具における長時間利用時の誤遮断を防止することができる。
また、流量と圧力の平方根の比あるいはその代用値から、ガス器具の起動時点および終了時点を判定できるため、ガス漏れの場合とガバナのないガス器具の連続使用との判別についても効率よく高精度に行うことが可能となる。これに関連して、ガス器具の連続使用時間の計測も可能であるため、ガス器具の長時間使用に対する適切な警告を行うなどの運用が可能となる。
なお、ガスの圧力変化が比較的小さい場合には、圧力の平方根の代用値として、平方根なしの圧力を使用し、流量と圧力の比を求めるだけでも、誤差が少ないガバナ有無判定を行うことができる。このように、流量と圧力の比を求めてガバナ有無判定を行う場合は、流量と圧力の平方根の比を求める場合に比べて計算量を低減できるため、効率を向上できる。その一方で、ガスの圧力変化が比較的大きい場合には、流量と圧力の平方根の比を求めた方が、精度を向上できる。
したがって、第2の実施形態によれば、使用中のガバナの有無の判別を効率よく高精度に実行可能であり、かつ、ガス漏れの場合とガバナのないガス器具の連続使用との判別についても効率よく高精度に実行可能な、ガス器具判別装置とその方法を提供することができる。
[他の実施形態]
なお、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で、他にも多種多様な変形例が可能である。例えば、第1と第2の実施形態を組み合わせる構成などが考えられ、この場合には、両方の実施形態の相乗的な効果が得られる。また、実施形態に示した装置の構成は、一例にすぎず、具体的な装置構成や各手段の構成は自由に選択可能であり、それに応じて、具体的な処理手順や各処理の詳細も自由に選択可能である。
本発明を適用した第1の実施形態に係るガス器具判別装置の構成を示す機能ブロック図。 第1の実施形態のガス器具判別装置によるガス器具判別手順の一例を示すフローチャート。 第1の実施形態におけるノイズ除去処理の手法の一例を示す図。 第1の実施形態における対象切出処理の手法の一例を示す図。 第1の実施形態におけるガス流特徴抽出処理において、流量の変化部分の「長さ」、「初期流量」を抽出する手法の一例を示す図。 第1の実施形態におけるガス流特徴抽出処理において、流量の変化部分の「遷移する領域の並び」を抽出する手法の一例を示す図。 第1の実施形態におけるガス流特徴抽出処理において使用する区分表の一例を示す図。 第1の実施形態におけるルール一致検索・ポイント加算処理において使用する流量の変化部分と平坦部分のルールの一例を示す図。 第1の実施形態におけるルール一致検索・ポイント加算処理による累積ポイントの集計結果の一例を示す図。 本発明を適用した第2の実施形態に係るガス器具判別装置の構成を示す機能ブロック図。 第2の実施形態のガス器具判別装置によるガス器具判別手順の一例を示すフローチャート。 第2の実施形態における対象切出処理の手法の一例を示す図。 第2の実施形態におけるガバナ有無判定処理の手法の一例を示す図。 従来の安全継続使用時間オーバ時の判定に使用される制限時間設定値を示す図。
符号の説明
10,10a…計測手段
11…流量計測手段
12…圧力計測手段
20,20a…前処理手段
21…流量データノイズ除去手段
22…流量データ対象切出手段
23…流量・圧力データノイズ除去手段
24…流量・圧力データ対象切出手段
30,30a…特徴抽出手段
31…ガス流特徴抽出手段
32…区分表記憶手段
33…圧力関連特徴抽出手段
40,40a…判定手段
41…器具判定手段
42…ルール記憶手段
43…ルール一致検索・ポイント加算手段
44…使用器具決定手段
45…ルール生成手段
46…ガバナ有無判定手段
50…判定結果出力手段

Claims (19)

  1. ガス流路内を流れるガスの瞬時流量を計測する流量計測手段と、
    前記流量計測手段により計測された瞬時流量データのノイズを除去するノイズ除去手段と、
    前記ノイズ除去手段によりノイズ除去された瞬時流量データから、流量の変化部分と平坦部分のデータを切出す対象切出手段と、
    前記対象切出手段により切出された流量の変化部分と平坦部分のデータの特徴をガス流の特徴として抽出する特徴抽出手段と、
    ガス器具種別あるいはガス漏れ毎に流量の変化部分と平坦部分の特徴データをそれぞれ含む各ルールを記憶するルール記憶手段と、
    前記ルール記憶手段に記憶されたルールに含まれる特徴データと前記特徴抽出手段により抽出されたガス流の特徴とを比較して、使用中のガス器具種別あるいはガス漏れの有無を判定し、判定結果を出力する器具判定手段を備え、
    前記特徴抽出手段は、前記流量の変化部分の特徴として、瞬時流量と瞬時流量時間微分値との組み合わせを含む特徴を抽出するように構成されている
    ことを特徴とするガス器具判別装置。
  2. 前記ノイズ除去手段は、前記流量計測手段により計測された瞬時流量データ中に、ある時点のサンプリング流量に対してその前後のサンプリング流量の差が一定値以内あるいはその時点の流量の一定割合以内である場合に、前後合わせた3点の平均流量をその時点の流量とするように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のガス器具判別装置。
  3. 前記ノイズ除去手段は、ある時点の瞬時流量データについて、その時点を起点とする一定長さのサンプリング流量の移動平均によりその時点の流量を求めるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のガス器具判別装置。
  4. 前記対象切出手段は、流量変化が一定値以上あるいは一定の変化割合以上である部分を変化部分とし、流量変化が当該一定値未満あるいは当該一定の変化割合未満である部分を平坦部分とするように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のガス器具判別装置。
  5. 前記特徴抽出手段は、前記対象切出手段により切出されたデータのうち、流量の変化部分については、その「長さ」、「初期流量」、および瞬時流量と瞬時流量時間微分値を平面状に表して領域分割した場合の「領域の特徴」、を抽出し、流量の平坦部分については、その「長さ」、「平均値」、「傾き」、を抽出するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のガス器具判別装置。
  6. 前記特徴抽出手段は、前記領域分割により分割された各領域をそれぞれ特定する固有の領域番号を付した場合に、前記対象切出手段により切出された流量の変化部分の「領域の特徴」として、分割された領域内を時系列に従って移動する瞬時流量と瞬時流量時間微分値の遷移を求めることで、「遷移する領域の並び」を示す領域番号を抽出するように構成されている
    ことを特徴とする請求項5に記載のガス器具判別装置。
  7. 前記特徴抽出手段は、前記対象切出手段により切出された流量の変化部分の「遷移する領域の並び」として、瞬時流量の時間微分値が一定値以下に収まるまで、あるいは、瞬時流量の時間微分値の正負の符号が変化するまで、の範囲における瞬時流量と瞬時流量時間微分値の遷移を求めることで、「遷移する領域の並び」を示す通過点のサンプリング数と端点の領域番号を抽出するように構成されている
    ことを特徴とする請求項6に記載のガス器具判別装置。
  8. 前記特徴抽出手段は、前記対象切出手段により切出された流量の変化部分と平坦部分について、数量的な大小を示す各指標値の想定範囲を複数に区分し、各区分を示す区分番号を対応付けてなる区分表を予め備え、この区分表を用いて、流量の変化部分の「長さ」、「初期流量」として、「長さ区分番号」、「初期流量区分番号」を抽出し、流量の平坦部分の「長さ」、「平均値」、「傾き」として、「長さ区分番号」、「平均値区分番号」、「傾き区分番号」を抽出するように構成されている
    ことを特徴とする請求項5に記載のガス器具判別装置。
  9. 前記器具判定手段は、前記ルール記憶手段に記憶されたルールの中から、前記特徴抽出手段により抽出された流量の変化部分、平坦部分の特徴と、特徴データが一致するルールを検索し、そのルールにより示されるガス器具種別あるいはガス漏れである確度を示すポイントをガス器具種別あるいはガス漏れ毎に加算するルール一致検索・ポイント加算手段を備え、このルール一致検索・ポイント加算手段は、ルールの全体が一致する場合と一部分が一致する場合とで異なるポイントを加算するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のガス器具判別装置。
  10. 前記器具判定手段は、前記ルール一致検索・ポイント加算手段によりガス器具種別あるいはガス漏れ毎に加算されたポイントが、予め設定されたしきい値以上になった場合に、その種別のガス器具が使用中であると決定してそのガス器具種別を示す器具種別情報を判定結果として出力するか、あるいは、ガス漏れと決定してガス漏れを示すガス漏れ警告情報を判定結果として出力する決定手段を備えている
    ことを特徴とする請求項9に記載のガス器具判別装置。
  11. 前記特徴抽出手段により抽出されたガス流の特徴と、別に取得したガス器具種別あるいはガス漏れを示す情報とに基づいて、当該ガス器具種別あるいはガス漏れ毎の流量の変化部分と平坦部分の特徴データを含む新たなルールを生成し、前記ルール記憶手段に記憶するルール生成手段
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載のガス器具判別装置。
  12. 前記特徴抽出手段により抽出された特徴と、前記ルール記憶手段に記憶された既存のルールに基づいて、前記器具判別手段により器具判別を行う判定モードと、
    前記特徴抽出手段により抽出された特徴と、別に取得したガス器具種別あるいはガス漏れを示す情報とに基づいて、前記ルール生成手段により当該ガス器具種別あるいはガス漏れに応じた特徴データを含む新たなルールを生成するルール生成モード、という2つのモードで動作するように構成されている
    ことを特徴とする請求項11に記載のガス器具判別装置。
  13. ガス流路内を流れるガスの瞬時流量および圧力を計測する流量計測手段および圧力計測手段と、
    前記流量計測手段および前記圧力計測手段により計測された瞬時流量データおよび圧力データのノイズを除去するノイズ除去手段と、
    前記ノイズ除去手段によりノイズ除去された瞬時流量データおよび圧力データから、各サンプリングタイミングにおける一定時間範囲のデータをそれぞれ切出す対象切出手段と、
    前記対象切出手段により切出された一定時間範囲のデータの特徴として、流量と圧力の平方根の比あるいは流量と圧力の比についてのばらつきを含む特徴を抽出する特徴抽出手段と、
    前記特徴抽出手段により抽出された一定時間範囲のデータの特徴に基づいて、使用中のガバナの有無を判定し、判定結果を出力するガバナ有無判定手段
    を備えていることを特徴とするガス器具判別装置。
  14. 前記ノイズ除去手段は、前記流量計測手段および前記圧力計測手段により計測された瞬時流量データおよび圧力データの中から、流量が一定値以下、流量変化が一定値(あるいは一定割合)以上、圧力平方根あるいは圧力の変化が一定値(あるいは一定割合)以上、という3つの条件のいずれかに該当するデータを除去するように構成されている
    ことを特徴とする請求項13に記載のガス器具判別装置。
  15. 前記特徴抽出手段は、前記対象切出手段により切出されたデータのうち、流量について、その標準偏差と平均を求めると共に、流量と圧力の平方根の比あるいは流量と圧力の比について、その標準偏差と平均を求めるように構成されている
    ことを特徴とする請求項13に記載のガス器具判別装置。
  16. 前記ガバナ有無判定手段は、前記特徴抽出手段により抽出された流量の標準偏差と平均、および、流量と圧力の平方根の比あるいは流量と圧力の比についての標準偏差と平均に基づいて、使用中のガバナの有無を判定するように構成されている
    ことを特徴とする請求項15に記載のガス器具判別装置。
  17. 前記ガバナ有無判定手段は、前記特徴抽出手段により抽出された流量の標準偏差と平均により与えられる流量のばらつきと、流量と圧力の平方根の比あるいは流量と圧力の比についての標準偏差と平均により与えられるガス噴出ノズル開口量のばらつきとの組み合わせを平面状に表すことにより、表された領域に応じて、ガバナ有、ガバナなし、判定不可、圧力変化なし、のいずれであるかを判定するように構成されている
    ことを特徴とする請求項16に記載のガス器具判別装置。
  18. ガス流路内を流れるガスの瞬時流量を計測する流量計測ステップと、
    前記流量計測ステップにより計測された瞬時流量データのノイズを除去するノイズ除去ステップと、
    前記ノイズ除去ステップによりノイズ除去された瞬時流量データから、流量の変化部分と平坦部分のデータを切出す対象切出ステップと、
    前記対象切出ステップにより切出された流量の変化部分と平坦部分のデータの特徴をガス流の特徴として抽出する特徴抽出ステップと、
    ガス器具種別あるいはガス漏れ毎に流量の変化部分と平坦部分の特徴データをそれぞれ含む各ルールを記憶するルール記憶手段を用いて、このルール記憶手段に記憶されたルールに含まれる特徴データと前記特徴抽出ステップにより抽出されたガス流の特徴とを比較して、使用中のガス器具種別あるいはガス漏れの有無を判定し、判定結果を出力する器具判定ステップを有し、
    前記特徴抽出ステップにおいては、前記流量の変化部分の特徴として、瞬時流量と瞬時流量時間微分値との組み合わせを含む特徴を抽出する
    ことを特徴とするガス器具判別方法。
  19. ガス流路内を流れるガスの瞬時流量および圧力を計測する計測ステップと、
    前記計測ステップにより計測された瞬時流量データおよび圧力データのノイズを除去するノイズ除去ステップと、
    前記ノイズ除去ステップによりノイズ除去された瞬時流量データおよび圧力データから、各サンプリングタイミングにおける一定時間範囲のデータをそれぞれ切出す対象切出ステップと、
    前記対象切出ステップにより切出された一定時間範囲のデータの特徴として、流量と圧力の平方根の比についてのばらつきあるいは流量と圧力の比についてのばらつきを含む特徴を抽出する特徴抽出ステップと、
    前記特徴抽出ステップにより抽出された一定時間範囲のデータの特徴に基づいて、使用中のガバナの有無を判定し、判定結果を出力するガバナ有無判定ステップ
    を有することを特徴とするガス器具判別方法。
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