JP4976158B2 - ガス器具判別装置と判別方法 - Google Patents

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Description

本発明は、各家庭へのガス供給ライン中に設置され、ガス流量計を有するガスメータなどに利用されるガス器具判別装置および判別方法に関するもので、特に、使用中のガス器具の種別やガス漏れの有無を特定することにより、ガス器具に対応したより高度な保安機能やサービスの提供を可能とする技術に係る。
各家庭へのガス供給ラインの入り口には、ガス流量計を内蔵したガスメータが取り付けられている。ガスメータは、ガス供給ラインを通過するガス流量を計測し、計測されたガス流量は定期的な請求ガス料金の算出に利用される。かかるガスメータは、ガス流量の計測という基本的な機能に加えて、異常状態発生時にガス供給を遮断するという保安機能を有する。この保安機能は、地震の検出やガス漏れまたは器具の消し忘れなどの異常な使用状態の検出に応答して、ガスメータのガス流路内に設けられた遮断弁によりガスを遮断する機能である。
図16は、上記保安機能の一つである安全継続使用時間オーバ時の遮断機能に利用される安全継続使用時間設定値を示す図である。この機能は、ガス流量の発生が検出されてから、そのガス流量が継続して使用される場合に、継続時間が過度に長くなる時は、ガス漏れなどの何らかの異常な使用状態が発生したとみなして、ガスを遮断する機能である。
図16に示されるとおり、ガス流量が大きい大型の湯沸かし器は、せいぜい30分程度しか継続して使用されず、一方で、ガス流量が小さいストーブは、長時間継続して使用されるであろうとの前提で、ガス流量が大きい時の安全継続使用時間を短く、ガス流量が小さい時の安全継続使用時間を長く設定している。
そして、ガスメータは、ガス流量が発生した時点や増加側に変化した時点で、何らかのガス器具の使用が開始されたと判断して、その流量が継続する時間を計測し、図16に示す安全継続使用時間を超えてその流量が継続する場合に、保安上の理由からガス遮断を行っている。従って、使用中のガス器具を特定することなく、使用ガス流量に基づいて、安全継続使用時間オーバ遮断を行っている。
しかしながら、図16に示されるとおり、少ないガス流量レンジ(流量の大小の範囲)に、比較的長時間使用されるストーブと、比較的短時間しか使用されないコンロや小型湯沸かし器などの、使用時間の大きく異なる複数種類のガス器具が存在する。従来のガスメータでは、使用中のガス器具の種別を特定することができないので、長時間使用のストーブに合わせてこの流量レンジの安全継続使用時間をかなり長く設定している。このような長時間に設定された安全継続使用時間は、同じ流量レンジに存在するコンロや小型湯沸かし器に対しては過度に長くなってしまい、必ずしも最適な安全継続使用時間であるとはいえなかった。すなわち、この手法は、使用中のガス器具の種別を特定するものではないため、ガス器具の種別に適した保安機能を提供することは困難である。
このような問題点を克服する観点から、ガス器具判別装置に関する提案が、たとえば特許文献1〜3に示すように従来からなされている。これらの従来技術では、ガス器具が使用された時のガス流量の変化から使用中のガス器具の種別を判定するために、複雑な一連のガス流量の変化を燃焼制御ステップ毎に分割した部分流量パターンという概念を使用して、次のような手法によりガス器具の種別を判別している。
すなわち、まず、使用可能性がある複数種類のガス器具について、部分流量パターンを制御ステップ毎に分類して流量パターンテーブルに登録しておく。さらに、複数種類のガス器具に対応する部分流量パターンの組合せを器具テーブルに登録しておく。そして、ガス流量計が検出したガス流量パターンとマッチングする部分流量パターンを流量パターンテーブルから抽出し、さらに、抽出された部分流量パターンの組合せとマッチングするガス器具を器具テーブルから抽出する。
この従来技術では、ガス器具の燃焼制御に伴う複雑な一連のガス流量パターンを、制御ステップ毎に分割した部分流量パターンに単純化し、検出されたガス流量パターンとのマッチングを容易にし、ガス器具の種別の判定を可能にしている。
特に、特許文献1〜3に記載の発明は、燃焼制御ステップとして、少なくとも「点火時」「その後の初期過渡期」「流量が安定する安定期」という3つの流量パターンに基づいてガス器具を判定するものである。また、この流量パターンに加えて、制御ステップごとに流量レンジ(流量の大小の範囲)も監視して、検出したガス流量パターンの流量が、予め器具テーブルに登録されていた流量レンジ内に該当するか否かも考慮して、器具を判別することも行っている。
特開2003−149019 特開2003−149027 特開2003−149075
前記のような特許文献1〜3に記載の従来技術において、ガス器具の判別確度を向上するためには、ガス器具の立上りから流量が安定する安定期までの長期間に亘ってガス器具の流量を計測し、計測した長期間の流量パターンを解析する必要がある。そのため、器具判別のスピード向上には限界があった。
また、長期間の流量パターンの解析を行う場合でも、解析に使用する比較用の流量パターンは、一般的なガス器具の流量パターンであり、実際に使用されているガス器具の機種・型式等に応じて計測される流量パターンはある程度異なったものとなるため、ガス器具の判別確度の向上自体にも限界があった。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであって、その目的は、実際に使用されているガス器具の機種・型式等に応じた器具判別を可能とし、器具判別の判別スピードおよび判別確度を向上可能なガス器具判別装置および判別方法を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明のガス器具判別装置は、ガス流路に設けられ、ガスに関するデータとして少なくともガス流量を計測するデータ計測手段と、このデータ計測手段により得られた計測データを解析し、計測データの特徴を抽出する特徴抽出手段と、前記ガス流路の供給先となる複数種別のガス器具についてガス器具の種別ごとの標準的な特徴に関する特徴データおよびガス漏れの標準的な特徴に関する特徴データを標準的器具特徴データとして記憶した標準的器具特徴データ記憶手段と、前記ガス流路の供給先の需要家設備で実際に使用中のガス器具またはガス漏れが確定した場合に、このガス器具またはガス漏れとその器具判別の元となった計測データの特徴に関する特徴データを使用器具特徴データとして登録する使用器具特徴データ登録手段と、前記特徴抽出手段によって計測データの特徴が抽出された場合に、前記標準的器具特徴データ記憶手段に記憶されている標準的器具特徴データおよび前記使用器具特徴データ登録手段に登録されている使用器具特徴データ当該計測データの特徴を比較して、使用されているガス器具の種別およびガス漏れの有無を判別する器具判別を行い、判別結果を出力する器具判別手段とを備え、前記器具判別手段は、前記特徴抽出手段によって計測データの特徴が抽出された場合に、前記標準的器具特徴データ記憶手段に記憶されている標準的器具特徴データと当該計測データの特徴を比較して、各ガス器具の標準的器具特徴データに対する当該計測データの特徴の適合の程度を示す基本特徴判定指標値と、前記使用器具特徴データ登録手段に登録されている使用器具特徴データと当該計測データの特徴を比較して、各ガス器具の使用器具特徴データに対する当該計測データの特徴の適合の程度を示す使用特徴判定指標値と、を得る特徴判定手段と、計測データの特徴について前記特徴判定手段により得られた各ガス器具の基本特徴判定指標値と使用特徴判定指標値の確からしさを、予め設定された確からしさ判定条件に基づいて判定し、ガス器具の指標値が確からしさ判定条件を満足する場合に、使用されているガス器具の種別がこの指標値に係るガス器具であると判定する確からしさ判定手段を備え、器具判別の結果として使用中のガス器具またはガス漏れが確定した場合に、このガス器具またはガス漏れとその種別を明確に示す特徴を関連付け、使用器具特徴データとして前記使用器具特徴データ登録手段に登録するように構成され、前記特徴判定手段は、前記使用器具特徴データ登録手段に登録されている使用器具特徴データに対して計測データの特徴が適合した回数に応じて、使用特徴判定指標値を増加し、予め設定された所定期間に亘って使用器具特徴データに計測データの特徴が適合しない場合に、使用特徴判定指標値を低減し、使用特徴判定指標値がゼロになった場合には、当該器具に関する使用器具特徴データを前記使用器具特徴データ登録手段から削除するように構成されていることを特徴とする。

また、本発明のガス器具判別方法は、上記のガス器具判別装置の機能を方法の観点から把握したものである。
以上のような本発明のガス器具判別装置および判別方法によれば、器具判別を行った際に、その判別結果として得られるガス器具の種別と、その器具判別の元となった実際に使用されているガス器具の計測データの特徴とを関連付け、使用器具特徴データとして登録することにより、登録後は、登録した使用器具特徴データを使用して器具判別を行うことができる。そして、このように、使用器具特徴データを一旦登録した後は、実際に使用されているガス器具の特徴データを用いて器具判別を行うことができるため、一般的なガス器具の特徴を示す特徴データのみを用いて器具判別を行う場合に比べて、判別スピードおよび判別確度を向上することができる。したがって、実際に使用されているガス器具の機種・型式等に応じた器具判別を可能とし、器具判別の判別スピードおよび判別確度を向上可能なガス器具判別装置および判別方法を提供することができる。
以下には、本発明を適用した複数の実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
[第1の実施形態]
[構成]
図1は、本発明を適用した第1の実施形態に係るガス器具判別装置の構成を示す機能ブロック図である。この図1に示すように、本実施形態のガス器具判別装置は、計測手段10、特徴抽出手段20、標準的器具特徴データ記憶手段30、使用器具特徴データ登録手段40、器具判別手段50、判別結果出力手段60、から構成されている。各手段10〜60の詳細は次の通りである。
計測手段10は、ガス流路に設けられてガス流路を流れるガスに関する物理量として、ガス流量Q、供給圧力P、ガス温度Tを、ガス器具の使用段階に応じた一定の計測周期でそれぞれ計測するガス流量計測手段11、供給圧力計測手段12、ガス温度計測手段13、を備えている。
特徴抽出手段20は、ガス流量計測手段11、供給圧力計測手段12、ガス温度計測手段13で計測されたガス流量Q、供給圧力P、ガス温度Tの計測データを解析し、計測データの特徴抽出を行う手段である。
この特徴抽出手段20は、異なる時間間隔で流量の範囲を解析する短時間流量区分解析部21aと長時間流量区分解析部21b、異なる時間間隔で流量のパターンを解析する短時間流量変化解析部22aと長時間流量変化解析部22b、流量、圧力、温度の間の各相関関係を解析する流量−圧力相関関数解析部23、流量−温度相関関数解析部24および圧力−温度相関関数解析部25を備えている。そして、これらの各解析部21〜25に対して、ガス流量計測手段11、供給圧力計測手段12、ガス温度計測手段13からの計測データが入力される。
標準的器具特徴データ記憶手段30は、ガス流路の供給先となる複数種別のガス器具についてガス器具の種別ごとの標準的な特徴に関する特徴データおよびガス漏れの標準的な特徴に関する特徴データを標準的器具特徴データとして記憶する手段である。図1中では、標準的器具特徴データ記憶手段30は、器具判別手段50の一部として設けられているが、これは一例にすぎず、器具判別手段50から独立して設けてもよい。
使用器具特徴データ登録手段40は、ガス流路の供給先の需要家設備で実際に使用中のガス器具またはガス漏れが確定した場合に、このガス器具またはガス漏れとその器具判別の元となった計測データの特徴に関する特徴データを使用器具特徴データとして登録する手段である。
器具判別手段50は、特徴抽出手段20によって計測データの特徴が抽出された場合に、標準的器具特徴データ記憶手段30に記憶されている標準的器具特徴データおよび使用器具特徴データ登録手段40に登録されている使用器具特徴データのいずれかと当該計測データの特徴を比較して、使用されているガス器具の種別およびガス漏れの有無を判別する器具判別を行い、判別結果を出力する。この器具判別手段50はまた、器具判別の結果として使用中のガス器具またはガス漏れが確定した場合に、このガス器具またはガス漏れとその種別を明確に示す特徴を関連付け、使用器具特徴データとして使用器具特徴データ登録手段40に登録する。
判別結果出力手段60は、器具判別手段50から出力された器具判別結果を外部に出力する。
以上のような本実施形態のガス器具判別装置は、一般的に、ガスメータに設置され、各手段は、次のように実現される。まず、ガス流量計測手段11としては、例えば、超音波流量計などの流量検出手段により、一定の計測周期でガス流量(瞬時流量)Qを計測する瞬時流量検出装置が使用される。供給圧力計測手段12としては、圧力センサや圧力計などの圧力検出手段により、一定の計測周期で供給圧力Pを計測する装置が使用される。ガス温度計測手段13としては、温度センサや温度計などの温度検出手段により、一定の計測周期でガス温度Tを計測する装置が使用される。
また、標準的器具特徴データ記憶手段30と使用器具特徴データ登録手段40は、各種の記憶装置やメモリによって実現可能である。また、特徴抽出手段20と器具判別手段50は、一般的には、各種の電子回路またはコンピュータとこれらの手段20,50の機能を実現するために特化されたプログラムとの組み合わせにより実現可能である。
一方、判別結果出力手段60は、ガスメータに設けられたLCDなどの表示装置、ガスメータに設けられたLCDなどの表示装置、外部に設けられた通報装置、その他、ディスプレイ、プリンタあるいはガス漏れ警報装置などの、各種の出力手段により実現可能である。
[器具判別手段の詳細]
図2は、本実施形態の器具判別手段50周辺の構成とそれによる器具判別処理方式を示す図である。この図2に示すように、器具判別手段50は、標準的器具特徴データ記憶手段30の他に、特徴判定部51、ポイント加算部52、一時記憶部53、重み付け値記憶部54、重み付け値決定部55、確からしさ判定部56、を備えている。各部51〜56の詳細は次の通りである。
特徴判定部51は、使用器具特徴データ登録手段40に登録されている使用器具特徴データと計測データの特徴を比較して、当該計測データがマッチ(適合)する使用器具特徴データの有無を判定する。そして、マッチする使用器具特徴データがない場合にのみ、標準的器具特徴データ記憶手段30に記憶されている標準的器具特徴データと当該計測データの特徴を比較して、各ガス器具の標準的器具特徴データに対して当該計測データの特徴がどの程度マッチしているかを示すポイントを得て、ポイント加算部52にそのポイントを記憶する。
特徴判定部51はまた、マッチする使用器具特徴データがある場合には、その使用器具特徴データに係るガス器具が使用されているものと判定し、この判定結果を器具判別手段50による判別結果として確定し、判別結果出力手段60に出力する。
一時記憶部53は、特徴判定部51で標準的器具特徴データまたは使用器具特徴データに対してマッチすると判定された計測データの特徴を一時的に記憶する。
重み付け値記憶部54は、特徴判定部51により計測データの特徴が標準的器具特徴データにマッチした場合に加算するポイントについて、重み付けを与えるための重み付け値を記憶している。すなわち、この重み付け値記憶部54は、気温、時刻、季節(日付)気象などの使用条件によって各器具が使用される可能性が異なることから、これらの使用条件を加味して各器具の特徴ごとに加算するポイントを補正するための重み付け値を記憶するものである。
重み付け値決定部55は、上記のような使用条件に応じて、実際に与える重み付け値を決定する。この重み付け値決定部55は、一例として、気温検出手段、計時手段、カレンダ、気象情報検知手段、ガス温度検知手段、メータ号数設定手段、使用量積算手段などの使用条件取得手段70に接続されており、この使用条件取得手段70から得られたデータに基づいて、重み付け値を決定する。例えば、冬は暖房器具が使用される可能性が高いので、暖房器具に対する重み付け値を増やし、夏は減らすなどのロジックで重み付け値を決定する。
確からしさ判定部56は、特徴判定部51により得られてポイント加算部52に記憶されたポイントの確からしさを、予め設定された確からしさ判定条件に基づいて判定し、あるガス器具に対するポイントが確からしさ判定条件を満足する場合に、使用されているガス器具の種別がこのポイントに係るガス器具であると判定する。確からしさ判定部56は、この判定結果を器具判別手段50による判別結果として確定し、判別結果出力手段60に出力すると共に、確定したガス器具の種別を、一時記憶部53に記憶された計測データの特徴と関連付けて、使用器具特徴データとし、使用器具特徴データ登録手段40に登録する。
[器具判別処理の手順]
図3は、以上のような構成を有する第1の実施形態のガス器具判別装置による器具判別処理の手順の一例を示すフローチャートである。
この図3に示すように、器具判別手段50は、特徴抽出手段20から計測データの特徴を受け取ると(S101のYES)、まず、特徴判定部51により、使用器具特徴データ登録手段40に登録されている使用器具特徴データと比較する(S102)。使用器具特徴データにマッチ(適合)している場合(S103のYES)には、特徴判定部51は、マッチした使用器具特徴データに係るガス器具が使用されているものと判定し(S104)、この判定結果を器具判別手段50による判別結果として確定して判別結果出力手段60に出力し(S105)、次に受け取る計測データの特徴に備えて待機する。
これに対して、計測データの特徴が、使用器具特徴データ登録手段40に登録されている使用器具特徴データにマッチしない(マッチする使用器具特徴データが存在しない)場合(S103のNO)には、特徴判定部51は、当該計測データの特徴を、標準的器具特徴データ記憶手段30に記憶されている各ガス器具の標準的器具特徴データを用いて判定し(S106)、判定結果に応じたポイント加算・特徴の一時記憶を行う(S107)。すなわち、特徴判定部51は、各ガス器具の標準的器具特徴データに対する計測データの特徴のマッチ程度を示す標準的特徴判定ポイントをそれぞれ得て、ポイント加算部52にそのポイントを記憶すると共に、当該計測データの特徴を一時記憶部53に記憶する。
器具判別手段50は、次に、確からしさ判定部56により、特徴判定部51により得られてポイント加算部52に記憶されたポイント、すなわち、各ガス器具の標準的器具特徴データに対する計測データの特徴のマッチ程度を示す標準的特徴判定ポイントの確からしさを、予め設定された確からしさ判定条件に基づいて判定し、使用中のガス器具の種別を判定する(S108)。ここで、確からしさ判定条件としては、例えば、加算されたポイントが所定値以上の場合、あるいは、他の器具とのポイント差が所定値以上の場合、などの条件が考えられる。確からしさ判定部56は、あるガス器具に対するポイントが確からしさ判定条件を満足する場合に、使用されているガス器具の種別がこのポイントに係るガス器具であると判定する。
確からしさ判定部56は、この判定結果を器具判別手段50による判別結果として確定して判別結果出力手段60に出力する(S109)と共に、確定したガス器具の種別を、一時記憶部53に記憶された計測データの特徴と関連付けて、使用器具特徴データとし、使用器具特徴データ登録手段40に登録する(S110)。
[効果]
以上のような第1の実施形態によれば、次のような効果が得られる。
まず、器具判別を行った際に、その判別結果として得られるガス器具の種別と、その器具判別の元となった実際に使用されているガス器具の計測データの特徴とを関連付け、使用器具特徴データとして登録することにより、登録後は、登録した使用器具特徴データを使用して器具判別を行うことができる。
そして、このように、使用器具特徴データを一旦登録した後は、実際に使用されているガス器具の特徴データを用いて器具判別を行うことができるため、一般的なガス器具の特徴を示す特徴データのみを用いて器具判別を行う場合に比べて、判別スピードおよび判別確度を向上することができる。
すなわち、予め用意される標準的器具特徴データは、ガス器具の種別ごとに、一般的あるいは平均的な特徴を示すデータであるため、実際に使用されているガス器具の機種・型式等に応じて、計測される計測データの特徴は標準的器具特徴データとはある程度異なったものとなる。その結果、実際に使用されているガス器具の特徴を示すデータとしては、標準的器具特徴データに比べて、計測データの特徴を用いた使用器具特徴データの方がより正確なデータとなるため、このような使用器具特徴データを使用して器具判別を行うことにより、判別スピードおよび判別確度を向上できるものである。
特に、本実施形態においては、計測データの特徴がマッチする使用器具特徴データが存在する場合に、この使用器具特徴データに係るガス器具であると判別して、これを判別結果として確定し、標準的器具特徴データを用いた判定や確からしさ判定を省略することにより、判別スピードを最速にすることができる。
また、使用器具特徴データが存在しない段階等における標準的器具特徴データを用いた器具判別においても、標準的器具特徴データとの単純な比較判定だけでなく、ガス器具の使用条件に応じた重み付けを行いながら、各ガス器具の標準的器具特徴データに対するマッチ程度を示すポイントを取得し、取得したポイントの確からしさを判定するという多重の条件限定を用いた合理的な判定手法を用いることにより、判別確度の高い器具判別を実現できる。
したがって、本実施形態によれば、実際に使用されているガス器具の機種・型式等に応じた器具判別を可能とし、器具判別の判別スピードおよび判別確度を向上可能なガス器具判別装置および判別方法を提供することができる。
[第2の実施形態]
[構成]
図4は、本発明を適用した第2の実施形態に係るガス器具判別装置の器具判別手段50周辺の構成とそれによる器具判別処理方式を示す図である。この図4に示すように、器具判別手段50の基本的な構成自体は、図2に示した第1の実施形態に係るガス器具判別装置と同様であるため、以下には、第1の実施形態と異なる本実施形態の特徴についてのみ説明する。
本実施形態において、特徴判定部51は、使用器具特徴データ登録手段40に登録されている使用器具特徴データと計測データの特徴を比較して、各ガス器具の使用器具特徴データに対して当該計測データの特徴がどの程度マッチしているかを示す使用特徴判定ポイントを得て、この使用特徴判定ポイントを確からしさ判定部56に出力する。特徴判定部51はまた、使用器具特徴データを用いた判定結果に拘らず、標準的器具特徴データ記憶手段30に記憶されている標準的器具特徴データと当該計測データの特徴を比較して、各ガス器具の標準的器具特徴データに対して当該計測データの特徴がどの程度マッチしているかを示す標準的特徴判定ポイントを得て、ポイント加算部52にそのポイントを記憶する。
このような特徴判定部51の機能により、確からしさ判定部56は、ポイント加算部52に記憶された標準的特徴判定ポイント(標準的器具特徴データに対する計測データの特徴のマッチ程度を示すポイント)と、特徴判定部51からの使用特徴判定ポイント(使用器具特徴データに対する計測データの特徴のマッチ程度を示すポイント)の両方を受け取ることになる。確からしさ判定部56は、これらのポイントを比較し、ポイントの高い方のみを選択して、選択したポイントの確からしさを判定し、このポイントが確からしさ判定条件を満足する場合に、使用されているガス器具の種別がこのポイントに係るガス器具であると判定する。
[器具判別処理の手順]
図5は、以上のような構成を有する第2の実施形態のガス器具判別装置による器具判別処理の手順の一例を示すフローチャートである。
この図5に示すように、器具判別手段50は、特徴抽出手段20から計測データの特徴を受け取ると(S201のYES)、まず、特徴判定部51により、当該計測データの特徴を、使用器具特徴データ登録手段40に登録されている使用器具特徴データを用いて判定し(S202)、判定結果に応じた使用特徴判定ポイントを得て、確からしさ判定部56に出力する(S203)。すなわち、特徴判定部51は、各ガス器具の使用器具特徴データに対する計測データの特徴のマッチ程度を示す使用特徴判定ポイントをそれぞれ得て、得られた使用特徴判定ポイントを確からしさ判定部56に出力する。
特徴判定部51は続いて、当該計測データの特徴を、標準的器具特徴データ記憶手段30に記憶されている各ガス器具の標準的器具特徴データを用いて判定し(S204)、判定結果に応じたポイント加算・特徴の一時記憶を行う(S205)。すなわち、特徴判定部51は、各ガス器具の標準的器具特徴データに対する計測データの特徴のマッチ程度を示す標準的特徴判定ポイントをそれぞれ得て、ポイント加算部52にそのポイントを記憶すると共に、当該計測データの特徴を一時記憶部53に記憶する。
器具判別手段50は、次に、確からしさ判定部56により、特徴判定部51により得られてポイント加算部52に記憶された標準的特徴判定ポイントと特徴判定部51から出力された使用特徴判定ポイントとを各ガス器具ごとに比較して、各ガス器具ごとにポイントの高い方のみを選択して(S206)、選択したポイントの確からしさを、前述した確からしさ判定条件に基づいて判定し、使用中のガス器具の種別を判定する(S207)。
確からしさ判定部56により、この判定結果を器具判別手段50による判別結果として確定して判別結果出力手段60に出力する(S208)点、および、確定したガス器具の種別を、一時記憶部53に記憶された計測データの特徴と関連付けて、使用器具特徴データとし、使用器具特徴データ登録手段40に登録する(S209)点は、第1の実施形態と同様である。
なお、確からしさ判定部56により、各ガス器具の使用器具特徴データに対する計測データの特徴のマッチ程度を示す使用特徴判定ポイントに基づいてガス器具の種別を判定した場合には、今回得られた計測データの特徴を新たな使用器具特徴データとして登録する。この場合、判定に使用した使用器具特徴データがすでに登録されているため、新たな使用器具特徴データを登録せず、計測データの特徴がこの既存の使用器具特徴データに対してマッチした回数を単に加算するだけでもよいが、判別確度を向上するためには、一般的に、最新の使用器具特徴データを登録することが望ましい。
また、以上の手順の変形例として、特徴判定部51からの使用特徴判定ポイントは、計測データの特徴が使用器具特徴データに対してマッチした回数に応じて、増減することも可能である。例えば、特徴判定部51にカウント手段とタイマ手段を持たせ、マッチ回数が増えるたびにポイントアップし、所定期間に亘ってマッチが発生しない場合にはポイントダウンする。この時、使用特徴判定ポイントがゼロになったら、その器具に関する使用器具特徴データを使用器具特徴データ登録手段40から削除してもよい。
このように、使用器具特徴データに対してマッチした回数に応じて使用特徴判定ポイントを増減したり、そのポイントに応じて使用器具特徴データを削除したりすることにより、ガス器具の使用頻度をポイントで表現可能であり、ほとんど使用されていないガス器具に関する不要なデータを削除することができる。その結果、例えば、冬季のみに使用する暖房器具など、長期間に亘って使用されないガス器具の使用器具特徴データを無駄に使用することなく、使用頻度の高いガス器具の使用器具特徴データを優先的に使用するなどの運用が可能となり、器具使用状況に応じたより確度の高い器具判別が可能となるといった効果が得られる。
[効果]
以上のような第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果に加えて、さらに、次のような効果が得られる。
すなわち、本実施形態においては、標準的器具特徴データに対する計測データの特徴のマッチ程度を判定するだけでなく、使用器具特徴データに対する計測データの特徴のマッチ程度をも判定することにより、計測データの特徴が使用器具特徴データに対して十分にマッチしない場合でも、使用器具特徴データを用いた判定結果として得られるポイントを有効に利用して確度の高い器具判別を行うことができる。
本実施形態におけるこの器具判別手順は、計測データの特徴が使用器具特徴データにマッチする場合に標準的器具特徴データを用いた判定や確からしさ判定を省略する第1の実施形態の手順に比べれば、標準的器具特徴データを常に使用する分だけ判別スピードは遅くなるが、異なるデータを用いた2つの方式の判定を常に行う分だけ判別確度を向上できる。
[第3の実施形態]
[構成]
図6は、本発明を適用した第3の実施形態に係るガス器具判別装置の器具判別手段50周辺の構成とそれによる器具判別処理方式を示す図である。この図6に示すように、器具判別手段50の基本的な構成自体は、図4に示した第2の実施形態に係るガス器具判別装置と同様であるため、以下には、第2の実施形態と異なる本実施形態の特徴についてのみ説明する。
本実施形態において、特徴判定部51は、使用器具特徴データ登録手段40に登録されている使用器具特徴データと計測データの特徴を比較して、各ガス器具の使用器具特徴データに対して当該計測データの特徴がどの程度マッチしているかを示す使用特徴判定ポイントを得て、ポイント加算部52にそのポイントを記憶する。特徴判定部51が、使用器具特徴データを用いた判定結果に拘らず、標準的器具特徴データ記憶手段30に記憶されている標準的器具特徴データと当該計測データの特徴を比較して、各ガス器具の標準的器具特徴データに対して当該計測データの特徴がどの程度マッチしているかを示す標準的特徴判定ポイントを得て、ポイント加算部52にそのポイントを記憶する点は、第2の実施形態と同様である。
このような特徴判定部51の機能により、ポイント加算部52においては、各ガス器具ごとに、標準的器具特徴データに対する計測データの特徴のマッチ程度を示す標準的特徴判定ポイントと、使用器具特徴データに対する計測データの特徴のマッチ程度を示す使用特徴判定ポイントの両方を加算してなる総合的なポイントが記憶されることになる。確からしさ判定部56は、ポイント加算部52に記憶されたこのような総合的なポイントの確からしさを判定し、このポイントが確からしさ判定条件を満足する場合に、使用されているガス器具の種別がこのポイントに係るガス器具であると判定する。
[器具判別処理の手順]
図7は、以上のような構成を有する第3の実施形態のガス器具判別装置による器具判別処理の手順の一例を示すフローチャートである。
この図7に示すように、器具判別手段50は、特徴抽出手段20から計測データの特徴を受け取ると(S301のYES)、まず、特徴判定部51により、当該計測データの特徴を、使用器具特徴データ登録手段40に登録されている使用器具特徴データを用いて判定し(S302)、判定結果に応じたポイント加算を行う(S303)。すなわち、特徴判定部51は、各ガス器具の使用器具特徴データに対する計測データの特徴のマッチ程度を示す使用特徴判定ポイントをそれぞれ得て、ポイント加算部52にそのポイントを記憶する。
特徴判定部51は続いて、当該計測データの特徴を、標準的器具特徴データ記憶手段30に記憶されている各ガス器具の標準的器具特徴データを用いて判定し(S304)、判定結果に応じたポイント加算・特徴の一時記憶を行う(S305)。すなわち、特徴判定部51は、各ガス器具の標準的器具特徴データに対する計測データの特徴のマッチ程度を示す標準的特徴判定ポイントをそれぞれ得て、ポイント加算部52にそのポイントを記憶すると共に、当該計測データの特徴を一時記憶部53に記憶する。
器具判別手段50は、次に、確からしさ判定部56により、特徴判定部51により得られてポイント加算部52に記憶されたポイント(標準的器具特徴データに対する計測データの特徴のマッチ程度を示す標準的特徴判定ポイントと、使用器具特徴データに対する計測データの特徴のマッチ程度を示す使用特徴判定ポイントの両方を加算してなる総合的なポイント)の確からしさを、前述した確からしさ判定条件に基づいて判定し、使用中のガス器具の種別を判定する(S306)。
確からしさ判定部56により、この判定結果を器具判別手段50による判別結果として確定して判別結果出力手段60に出力する(S307)点、および、確定したガス器具の種別を、一時記憶部53に記憶された計測データの特徴と関連付けて、使用器具特徴データとし、使用器具特徴データ登録手段40に登録する(S308)点は、第1、第2の実施形態と同様である。
また、以上の手順の変形例として、特徴判定部51からの使用特徴判定ポイントが、計測データの特徴が使用器具特徴データに対してマッチした回数に応じて増減可能である点や、ポイントがゼロになったら、その器具に関する使用器具特徴データを使用器具特徴データ登録手段40から削除可能である点、およびこのような変形例により得られる効果は、第2の実施形態と同様である。
[効果]
以上のような第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果に加えて、さらに、次のような効果が得られる。
すなわち、本実施形態においては、第2の実施形態と同様に、標準的器具特徴データに対する計測データの特徴のマッチ程度を判定するだけでなく、使用器具特徴データに対する計測データの特徴のマッチ程度をも判定することにより、計測データの特徴が使用器具特徴データに対して十分にマッチしない場合でも、使用器具特徴データを用いた判定結果として得られるポイントを有効に利用して確度の高い器具判別を行うことができる。
特に、本実施形態においては、標準的器具特徴データとのマッチ程度を示すポイントと、使用器具特徴データとのマッチ程度を示すポイントの両方を加算してなる総合的なポイントの確からしさを判定するため、標準的器具特徴データと使用器具特徴データを用いた全ての特徴判定結果に基づく器具判別を行うことができ、判別確度の一層の向上が期待できる。
[第4の実施形態]
[構成]
図8は、本発明を適用した第4の実施形態に係るガス器具判別装置の器具判別手段50周辺の構成とそれによる器具判別処理方式を示す図である。この図8に示すように、器具判別手段50の基本的な構成自体は、図6に示した第3の実施形態に係るガス器具判別装置と同様であるため、以下には、第3の実施形態と異なる本実施形態の特徴についてのみ説明する。
本実施形態においては、重み付け値決定部55は、使用器具特徴データ登録手段40に登録された使用器具特徴データを入力し、入力した使用器具特徴データに応じて、重み付け値を変更する。使用器具特徴データ登録手段40は、カウント手段を備えており、このカウント手段により、各ガス器具ごとに、確からしさ判定部56から新たな使用器具特徴データが登録される都度、当該ガス器具の登録回数をカウントし、使用器具特徴データの一部として記録する。重み付け値決定部55は、このようにカウントされる使用器具特徴データの登録回数に応じて、ガス器具に対する重み付けを変更する。
[器具判別処理の手順]
図9は、以上のような構成を有する第4の実施形態のガス器具判別装置による器具判別処理の手順の一例を示すフローチャートである。
この図9に示すように、特徴抽出手段20から計測データの特徴を受け取り(S401のYES)、使用器具特徴データによる判定とその結果に応じたポイント加算(S402、S403)、標準的器具特徴データによる判定とその結果に応じたポイント加算・特徴の一時記憶(S404、S405)、ポイントの確からしさ判定による器具判別、判別結果出力を行い(S406、S407)、使用器具特徴データを登録する(S408)までの手順は、第3の実施形態と同様である。
本実施形態においては、使用器具特徴データを登録した(S408)後、重み付け値決定部55により、使用器具特徴データの登録回数に応じて、ガス器具に対する重み付けを変更する(S409)点が異なる。この場合、重み付け値決定部55は、使用器具特徴データの登録回数の多いガス器具に対しては、その器具に対する重み付けを高くする。すなわち、使用器具特徴データの登録回数の多いガス器具は、使用頻度が高く、当該需要家宅でその器具が使用されている可能性が高いと判断できるからである。
また、以上の手順の変形例として、使用器具特徴データ登録手段40に、登録されてからの経過時間を計測するタイマ手段を持たせ、所定時間に亘って登録のないガス器具に関する使用器具特徴データを削除するようにしてもよい。これにより、例えば、冬季のみに使用する暖房器具など、長期間に亘って使用されないガス器具の重み付けを下げて、実際の使用状況に合わせることができる。
また、以上のように使用器具特徴データ登録手段40にカウント手段やタイマ手段を持たせる代わりに、特徴判定部51や確からしさ判定部56にカウント手段やタイマ手段を持たせてもよい。
[効果]
以上のような第4の実施形態によれば、第1、第3の実施形態と同様の効果に加えて、さらに、次のような効果が得られる。
すなわち、本実施形態においては、使用器具特徴データの登録回数に応じて、ガス器具に対する重み付けを変更することによって、ガス器具の使用頻度や使用時期などの実際の使用状況に適合した器具判別が可能となるため、判別確度の一層の向上が期待できる。
[使用器具特徴データ構成の実施例]
図10は、以上のような第1〜第4の実施形態に係るガス器具判別装置において、使用器具特徴データ登録手段40に登録される使用器具特徴データの構成例を示す図である。この図10に示す実施例では、使用器具特徴データとして、各ガス器具ごとに、「器具種別」、「起動パターン(起動パターン特性値)」、「最大流量値」、「最小流量値」、「ON/OFF制御有無」、「停止前流量値」、「口火有無」、「口火流量値」を登録するようになっている。ここでは、ガス器具の一例として、コンロ、ファンヒータ、床暖房設備、BF風呂釜、に関する使用器具特徴データが示されている。
図11は、使用器具特徴データのうち、起動パターンの一例を示す図である。この図11に示すように、起動パターンは、流量変化起点からT1秒間の流量の挙動を示すものである。この図11の例において、起動パターンは、流量変化起点からT1秒間の流量について、「ピーク流量Qpk」、「ピークまでの時間Tpk」、「安定期流量Qst」、「安定するまでの時間Tst」、「起動パターンタイプ番号」などの起動パターン特性値により定義される。
この図11に示すような起動パターンは、例えば、流量Qの変化を2秒ごとに演算して、流量増加を検出した場合はその流量変化起点からT1秒(例えば30秒)間に計測した流量Qから、上記の起動パターン特性値を求めることで得られる。なお、起動パターンを定義する時間間隔「T1秒」は、ここでは一例として30秒としたが、これ以外にも適宜設定可能である。
また、上記の起動パターン特性値のうち、「起動パターンタイプ番号」は、起動パターンの挙動がどのようになっているかを示す番号であり、図11では、一例として、4つのタイプ1〜4について示している。なお、これらの起動パターンタイプ1〜4は一例にすぎず、実際に使用する起動パターンタイプは、自由に変更可能である。
なお、使用器具特徴データの項目としては、上記の項目以外にも、例えば、「起動時の圧力変化」、「比例制御の有無」などが考えられる。すなわち、起動時においては、流量変化だけでなく、ガス器具の圧力変化にも特徴が現れる場合が多いため、「起動時の圧力変化」の項目(たとえば、起動前の圧力値と起動後の圧力値の変化量など)も、使用器具特徴データとして有用である。
また、暖房器具においては、連続的な比例制御や段階的な比例段階制御を行うタイプの器具が多いため、これらの比例制御に関する特徴もまた、使用器具特徴データとして有用である。比例段階制御に関する特徴を示す項目としては、さらに、「比例段階制御の段数」、「比例段階制御の変化流量」、「比例段階制御の連続する前後段における前段の終了時点から後段の開始時点までの変化時間」、などの項目が考えられる。
[使用器具特徴データ登録の実施例]
図12〜図15は、前述した第1〜第4の実施形態に係るガス器具判別装置において、器具判別手段50により具体的なガス器具の使用器具特徴データを使用器具特徴データ登録手段40に登録する場合の実施例をそれぞれ示す図である。
[起動パターンを使用器具特徴データとして登録する実施例]
図12、図13は、起動パターンを使用器具特徴データとして登録する場合の実施例として、コンロとファンヒータの例を示す図である。
図12、図13で示すように、コンロとファンヒータでは、起動パターンが類似しており、また、起動パターンおよび長時間パターンにおいて、使用する流量の範囲がほぼ同じであるため、どちらの器具が使用されているのかを短時間で判別することは難しい。そのため、長時間パターンで現れる特徴、例として、コンロであれば不規則な流量増減、ファンヒータであれば比例段階制御を捉えて判別することになる。
図12に示すコンロの例において、器具判別手段50は、初めてコンロが使用された場合に、起動パターンの判定タイミングで、起動パターンを一時記憶部53に記憶しておき、その後の長時間パターンで使用中の器具がコンロであると確定した時点で、一時記憶した起動パターンを含む特徴データを、使用中のコンロの使用器具特徴データとして使用器具特徴データ登録手段40に登録する。
ここで登録される起動パターンは、需要家宅で実際に使用されているコンロの起動パターンであるため、標準的器具特徴データ登録手段30に記憶されている一般的あるいは平均的なコンロの特徴を示す標準的器具特徴データに比べて、より正確に器具の特徴を捉えている。すなわち、起動パターンは、コンロの機種・型式等により異なるので、より正確な特徴を示すデータとなる。
このように、「起動パターン」をコンロの使用器具特徴データとして登録した後、図12に示すように、次にコンロが使用された場合、器具判別手段50は、起動パターンの判定タイミングで、起動パターンと登録されたコンロの使用器具特徴データの起動パターンとを比較し、マッチした場合には使用中の器具がコンロであると確定する。このように、起動パターンの比較だけで器具判別が可能となるため、長時間パターンによる判定よりも器具判別のスピードを向上できる。また、需要家宅で実際に使用されたコンロの起動パターンが登録されているので、より正確に判別することが可能である。
図13に示すファンヒータの例において、器具判別手段50は、初めてファンヒータが使用された場合に、起動パターンの判定タイミングで、起動パターンを一時記憶部53に記憶しておき、その後の長時間パターンで使用中の器具がファンヒータであると確定した時点で、一時記憶した起動パターンを含む特徴データを、使用中のファンヒータの使用器具特徴データとして使用器具特徴データ登録手段40に登録する。
ここで登録される起動パターンは、需要家宅で実際に使用されているファンヒータの起動パターンであるため、標準的器具特徴データ登録手段30に記憶されている一般的あるいは平均的なファンヒータの特徴を示す標準的器具特徴データに比べて、より正確に器具の特徴を捉えている。すなわち、起動パターンは、ファンヒータの機種・型式等により異なるので、より正確な特徴を示すデータとなる。
このように、「起動パターン」をファンヒータの使用器具特徴データとして登録した後、図13に示すように、次にファンヒータが使用された場合、器具判別手段50は、起動パターンの判定タイミングで、起動パターンと登録されたファンヒータの使用器具特徴データの起動パターンとを比較し、マッチした場合には使用中の器具がファンヒータであると確定する。このように、起動パターンの比較だけで器具判別が可能となるため、長時間パターンによる判定よりも器具判別のスピードを向上できる。また、需要家宅で実際に使用されたファンヒータの起動パターンが登録されているので、より正確に判別することが可能である。
[停止前流量値を使用器具特徴データとして登録する実施例]
図14は、起動パターンに加えて、ON/OFF制御有無と停止前流量値を使用器具特徴データとして登録する場合の実施例として、床暖房設備の例を示す図である。
床暖房設備は、一般的に、比例制御とON/OFF制御を行うガス器具であるため、標準的器具特徴データ記憶手段30に記憶されている床暖房設備の標準的器具特徴データには、長時間流量パターンとして、比例制御とON/OFF制御が行われることを設定しておく。
一般に、ON/OFF制御では、初回の起動パターンと、ON/OFF制御に入った後の起動パターンとは異なるパターンとなる特徴があるため、これを捉えることで、ON/OFF制御のある器具の判別を行うことが可能となる。
図14に示す例において、器具判別手段50は、最初に床暖房設備が使用された場合に、起動パターンの判定タイミングで、起動パターン一時記憶部53に記憶しておき、その後の長時間パターンで比例制御運転を特徴として捉えて使用中の器具が床暖房設備であると確定した時点で、一時記憶した起動パターンを含む特徴データを、使用中の床暖房設備の使用器具特徴データとして使用器具特徴データ登録手段40に登録する。なお、このような起動パターンの登録までの登録処理は、上記のコンロやファンヒータの例と基本的に同様である。
さらに、器具判別手段50は、標準的器具特徴データ記憶手段30を参照し、床暖房設備にON/OFF制御があると判定すると、使用器具特徴データ登録手段40に登録した床暖房設備の使用器具特徴データ中の「ON/OFF制御有無」の項目に「あり」を登録する。
その後、床暖房設備のON/OFF制御が働いて、流量値がゼロ(OFF制御)となった時点で、器具判別手段50は、停止前の流量値を、使用器具特徴データ登録手段40に登録した床暖房設備の使用器具特徴データ中の「停止前流量値」の項目に登録する。
ここで登録される停止前流量値は、需要家宅で実際に使用されている床暖房設備の流量値であるため、床暖房設備の使用実態を捉えた正確な特徴を示すデータとなる。
このように、「起動パターン」、「ON/OFF制御あり」、および「停止前流量値」を床暖房設備の使用器具特徴データとして登録した後、図14に示すように、次にON/OFF制御による流量の立上り(ON制御)が発生した場合、器具判別手段50は、起動パターンの判定タイミングで、立上り後の安定期の流量と、登録された床暖房設備の使用器具特徴データの「停止前流量値」とを比較して、マッチした場合には使用中の器具が床暖房設備であると確定する。
なお、このような停止前流量値を用いた特徴判定は、使用器具特徴データ中の「ON/OFF制御有無」が「あり」の器具に対してのみ行う。
以上のように、停止前流量値を登録し、立上り後の安定期の流量と停止前流量値を比較することにより、床暖房設備などのON/OFF制御を行うガス器具の器具判別を短時間で行うことができる。また、需要家宅で実際に使用された器具の流量を用いた判定となるので、より正確に判別することが可能である。
[口火流量値を使用器具特徴データとして登録する実施例]
図15は、口火有無と口火流量値を使用器具特徴データとして登録する場合の実施例として、BF風呂釜の例を示す図である。
需要家宅では、一般にBF風呂釜を使用する場合、使用上の利便性から口火を着けっぱなし(長時間着火)にしていることが多い。その場合、口火を漏れと判別してしまう可能性がある。
このような不都合を避けるために、図15に示す実施例は、口火がある器具を判別し、その器具の口火流量値を登録することにより、口火と漏れを明確に区別できるようにしたものである。
図15の例は、口火のある器具であるBF風呂釜における、一般的なガス使用状況を示している。この図15に示すように、BF風呂釜においては、一般的に、まず口火が点火し、しばらくしてから風呂釜の燃焼を開始する。その後、風呂釜の燃焼を停止すると口火の状態に戻り、さらに口火を消火するという順序になる。
本実施例において、口火流量を登録する手順は次の通りである。まず、口火が点火した場合に、器具判別手段50は、起動パターンの判定タイミングで、起動パターンの安定期流量が口火に相当する流量(例えば、5〜50L/h)であるか否かを判定する。口火流量と判定した場合に、器具判別手段50は、この流量を口火流量値として一時記憶部53に記憶する。この後、口火から器具が燃焼し、最終的に口火が消えた時点で、器具判別手段50は、使用中のガス器具は口火のある器具であると確定し、「口火あり」と「口火流量値」を使用中のガス器具の使用器具特徴データとして使用器具特徴データ登録手段40に登録する。
このように、「口火あり」と「口火流量値」を使用中のガス器具の使用器具特徴データとして登録した後、次に口火が点火した場合、器具判別手段50は、起動パターンの判定タイミングで、計測される口火流量値と登録された使用器具特徴データの「口火流量値」とを比較し、一致した場合(差が所定範囲内の場合)には、漏れではなく、口火であると確定する。
なお、口火流量は微小なため、ここで示した口火流量値の登録は、流量ゼロから口火が点火された場合にのみ行うことが望ましい。
また、口火流量に相当すると判定する流量の下限付近(5L/h)は、一般的に流量ゼロとの区別が難しいため、口火流量と判定する流量の範囲を、例えば、20〜50L/hのように限定しても良い。
以上のように、口火流量値を登録し、次回以降の口火点火時の口火流量と登録した口火流量値を比較することにより、BF風呂釜などの口火のあるガス器具の器具判別を短時間で行うことができる。また、需要家宅で実際に使用された器具の流量を用いた判定となるので、より正確に判別することが可能である。
なお、口火流量と登録した口火流量値を比較するのは、口火点火時に限定するものではなく、口火から器具が燃焼して、その後、口火に戻った場合に行っても良い。このようにすることで、器具の燃焼後も、口火のあるガス器具と判定することが可能である。
[他の実施形態]
なお、本発明は、前記の実施形態や変形例、実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で、他にも多種多様な変形例が可能である。例えば、器具判別手段の具体的な構成や処理手順は適宜変更可能であり、ガス器具の使用器具特徴データの具体的な項目や構成は適宜変更可能である。また、ガス器具の一般的な特徴を示す標準的器具特徴データの具体的な項目や構成は、使用器具特徴データと対応させることが望ましいが、項目や構成の異なる既存のデータを適宜利用可能である。
本発明を適用した第1の実施形態に係るガス器具判別装置の構成を示す機能ブロック図。 第1の実施形態のガス器具判別装置における器具判別手段周辺の構成とそれによる器具判別処理方式を示す図。 第1の実施形態のガス器具判別装置による器具判別処理の手順の一例を示すフローチャート。 本発明を適用した第2の実施形態に係るガス器具判別装置において、器具判別手段周辺の構成とそれによる器具判別処理方式を示す図。 第2の実施形態のガス器具判別装置による器具判別処理の手順の一例を示すフローチャート。 本発明を適用した第3の実施形態に係るガス器具判別装置において、器具判別手段周辺の構成とそれによる器具判別処理方式を示す図。 第3の実施形態のガス器具判別装置による器具判別処理の手順の一例を示すフローチャート。 本発明を適用した第4の実施形態に係るガス器具判別装置において、器具判別手段周辺の構成とそれによる器具判別処理方式を示す図。 第4の実施形態のガス器具判別装置による器具判別処理の手順の一例を示すフローチャート。 第1〜第4の実施形態に係るガス器具判別装置において、使用器具特徴データ登録手段40に登録される使用器具特徴データの構成例を示す図。 図10に示す使用器具特徴データのうち、起動パターンの一例を示す図。 第1〜第4の実施形態に係るガス器具判別装置において、器具判別手段によりコンロの使用器具特徴データを登録する場合の実施例を示す図。 第1〜第4の実施形態に係るガス器具判別装置において、器具判別手段によりファンヒータの使用器具特徴データを登録する場合の実施例を示す図。 第1〜第4の実施形態に係るガス器具判別装置において、器具判別手段により床暖房設備の使用器具特徴データを登録する場合の実施例を示す図。 第1〜第4の実施形態に係るガス器具判別装置において、器具判別手段によりBF風呂釜の使用器具特徴データを登録する場合の実施例を示す図。 従来の安全継続使用時間オーバ時の判定に使用される制限時間設定値を示す図。
符号の説明
10…計測手段
11…ガス流量計測手段
12…供給圧力計測手段
13…ガス温度計測手段
20…特徴抽出手段
30…標準的器具特徴データ記憶手段
40…使用器具特徴データ登録手段
51…特徴判定部
52…ポイント加算部
53…一時記憶部
54…重み付け値記憶部
55…重み付け値決定部
56…確からしさ判定部
60…判別結果出力手段
70…使用条件取得手段

Claims (23)

  1. ガス流路に設けられ、ガスに関するデータとして少なくともガス流量を計測するデータ計測手段と、
    このデータ計測手段により得られた計測データを解析し、計測データの特徴を抽出する特徴抽出手段と、
    前記ガス流路の供給先となる複数種別のガス器具についてガス器具の種別ごとの標準的な特徴に関する特徴データおよびガス漏れの標準的な特徴に関する特徴データを標準的器具特徴データとして記憶した標準的器具特徴データ記憶手段と、
    前記ガス流路の供給先の需要家設備で実際に使用中のガス器具またはガス漏れが確定した場合に、このガス器具またはガス漏れとその器具判別の元となった計測データの特徴に関する特徴データを使用器具特徴データとして登録する使用器具特徴データ登録手段と、
    前記特徴抽出手段によって計測データの特徴が抽出された場合に、前記標準的器具特徴データ記憶手段に記憶されている標準的器具特徴データおよび前記使用器具特徴データ登録手段に登録されている使用器具特徴データ当該計測データの特徴を比較して、使用されているガス器具の種別およびガス漏れの有無を判別する器具判別を行い、判別結果を出力する器具判別手段とを備え、
    前記器具判別手段は、
    前記特徴抽出手段によって計測データの特徴が抽出された場合に、前記標準的器具特徴データ記憶手段に記憶されている標準的器具特徴データと当該計測データの特徴を比較して、各ガス器具の標準的器具特徴データに対する当該計測データの特徴の適合の程度を示す基本特徴判定指標値と、前記使用器具特徴データ登録手段に登録されている使用器具特徴データと当該計測データの特徴を比較して、各ガス器具の使用器具特徴データに対する当該計測データの特徴の適合の程度を示す使用特徴判定指標値と、を得る特徴判定手段と、
    計測データの特徴について前記特徴判定手段により得られた各ガス器具の基本特徴判定指標値と使用特徴判定指標値の確からしさを、予め設定された確からしさ判定条件に基づいて判定し、ガス器具の指標値が確からしさ判定条件を満足する場合に、使用されているガス器具の種別がこの指標値に係るガス器具であると判定する確からしさ判定手段を備え、
    器具判別の結果として使用中のガス器具またはガス漏れが確定した場合に、このガス器具またはガス漏れとその種別を明確に示す特徴を関連付け、使用器具特徴データとして前記使用器具特徴データ登録手段に登録するように構成され
    前記特徴判定手段は、
    前記使用器具特徴データ登録手段に登録されている使用器具特徴データに対して計測データの特徴が適合した回数に応じて、使用特徴判定指標値を増加し、予め設定された所定期間に亘って使用器具特徴データに計測データの特徴が適合しない場合に、使用特徴判定指標値を低減し、使用特徴判定指標値がゼロになった場合には、当該器具に関する使用器具特徴データを前記使用器具特徴データ登録手段から削除するように構成されている
    ことを特徴とするガス器具判別装置。
  2. 前記器具判別手段は、前記特徴判定手段で前記標準的器具特徴データ記憶手段に記憶されている標準的器具特徴データまたは前記使用器具特徴データ記憶手段に登録されている使用器具特徴データに対して適合すると判定された計測データの特徴を一時的に記憶する一時記憶手段を備え、器具判別の結果として使用中のガス器具またはガス漏れが確定した場合に、この一時記憶手段に記憶された特徴を、使用機器特徴データの一部として前記使用器具特徴データ登録手段に登録するように構成されている
    ことを特徴とする請求項に記載のガス器具判別装置。
  3. 前記特徴判定手段は、前記特徴抽出手段によって計測データの特徴が抽出された場合に、前記使用器具特徴データ登録手段に登録されている使用器具特徴データと当該計測データの特徴を比較し、当該計測データの特徴が適合するガス器具の使用器具特徴データが存在する場合に、使用されているガス器具の種別が当該使用器具特徴データに係るガス器具であると確定して判別結果を出力するように構成されている
    ことを特徴とする請求項に記載のガス器具判別装置。
  4. 前記特徴判定手段は、計測データの特徴が適合するガス器具の使用器具特徴データが存在しない場合にのみ、前記標準的器具特徴データ登録手段に登録されている標準的器具特徴データと当該計測データの特徴を比較して、各ガス器具の標準的器具特徴データに対する当該計測データの特徴の適合の程度を示す指標値を得るように構成され、
    前記確からしさ判定手段は、計測データについて前記特徴判定手段により得られた各ガス器具の標準的器具特徴データに対する指標値の確からしさを判定するように構成されている
    ことを特徴とする請求項に記載のガス器具判別装置。
  5. 前記確からしさ判定手段は、計測データについて前記特徴判定手段により得られた使用特徴判定指標値と基本特徴判定指標値のうち、値の高い方の指標値を使用して、当該指標値の確からしさを判定するように構成されている
    ことを特徴とする請求項に記載のガス器具判別装置。
  6. 前記確からしさ判定手段は、計測データについて前記特徴判定手段により得られた使用特徴判定指標値と基本特徴判定指標値の両方に基づいて決定される総合的な指標値を使用して、当該総合的な指標値の確からしさを判定するように構成されている
    ことを特徴とする請求項に記載のガス器具判別装置。
  7. 前記器具判別手段は、ガス器具の使用条件に応じて重み付け値を決定する重み付け決定手段を備え、この重み付け決定手段は、前記使用器具特徴データ登録手段に登録された使用器具特徴データに応じて、重み付け値を変更するように構成されている
    ことを特徴とする請求項に記載のガス器具判別装置。
  8. 前記重み付け決定手段は、前記使用器具特徴データ登録手段に登録された回数に応じて、回数が多いほどガス器具に対する重み付け値を高くするように構成されている
    ことを特徴とする請求項に記載のガス器具判別装置。
  9. 前記重み付け決定手段は、気温検出手段、計時手段、カレンダー手段、気象情報検知手段、ガス温度検知手段、メータ号数設定手段、使用量積算手段の中から選択された少なくとも1つ以上の手段を含む使用条件取得手段に接続されており、この使用条件取得手段から得られたデータに基づいて、重み付け値を決定するように構成されている
    ことを特徴とする請求項または請求項に記載のガス器具判別装置。
  10. 前記使用器具特徴データ登録手段に登録される使用器具特徴データは、各ガス器具の種別ごとに、ガス流量の起動パターン、最大流量値、最小流量値を含むデータを関連付けてなるデータである
    ことを特徴とする請求項1に記載のガス器具判別装置。
  11. 前記使用器具特徴データ登録手段に登録される使用器具特徴データは、各ガス器具の種別ごとに、ON/OFF制御の有無、ガス流量が停止する前の停止前流量値、口火の有無、口火流量値を含むデータを関連付けてなるデータである
    ことを特徴とする請求項1に記載のガス器具判別装置。
  12. 前記使用器具特徴データ登録手段に登録される使用器具特徴データは、各ガス器具の種別ごとに、起動時の圧力変化を含むデータを関連付けてなるデータである
    ことを特徴とする請求項1に記載のガス器具判別装置。
  13. 前記使用器具特徴データ登録手段に登録される使用器具特徴データの起動パターンは、立上り時の流量変化起点から予め設定された所定時間のガス流量について、ピーク流量、ピークまでの時間、安定期流量、安定するまでの時間、起動パターンタイプ、により定義される
    ことを特徴とする請求項1に記載のガス器具判別装置。
  14. 前記器具判別手段は、ガス器具の立上りを検出した場合に、その流量変化起点からの前記所定時間におけるガス流量の計測データの起動パターンと、前記使用器具特徴データ登録手段に登録されている使用器具特徴データの起動パターンとを比較して器具判別を行うように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のガス器具判別装置。
  15. 前記器具判別手段は、ガス器具の立上りを検出した場合に、計測データの起動パターンを一時的に記憶する一時記憶手段を備え、起動パターンおよびその後の計測データに基づく器具判別の結果として使用中のガス器具またはガス漏れが確定した場合に、当該ガス器具またはガス漏れの種別と前記一時記憶手段に記憶された起動パターンを含む特徴を関連付け、使用器具特徴データとして前記使用器具特徴データ登録手段に登録するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のガス器具判別装置。
  16. 前記使用器具特徴データ登録手段に登録される使用器具特徴データは、各ガス器具の種別ごとに、立上り後の比例制御の有無に関する特徴を関連付けてなるデータを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載のガス器具判別装置。
  17. 前記使用器具特徴データ登録手段に登録される使用器具特徴データは、比例段階制御を行うガス器具の種別に対して、比例段階制御に関する特徴として、比例段階制御の段数、比例段階制御の変化流量、比例段階制御の連続する前後段における前段の終了時点から後段の開始時点までの変化時間、の中から選択された特徴を関連付けてなるデータを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載のガス器具判別装置。
  18. 前記器具判別手段は、前記一時記憶手段に計測データの起動パターンを一時的に記憶した後、起動パターンおよびその後の計測データに基づく器具判別の結果として使用中のガス器具が比例段階制御を行うガス器具であると確定した場合に、当該ガス器具の種別と前記一時記憶手段に記憶された起動パターンおよび比例段階制御に関する特徴を含む特徴を関連付け、使用器具特徴データとして前記使用器具特徴データ登録手段に登録するように構成されている
    ことを特徴とする請求項17に記載のガス器具判別装置。
  19. 前記器具判別手段は、前記一時記憶手段に計測データの起動パターンを一時的に記憶した後、起動パターンおよびその後の計測データに基づく器具判別の結果として使用中のガス器具がON/OFF制御を行うガス器具であると確定した場合に、当該ガス器具の種別と前記一時記憶手段に記憶された起動パターン、ON/OFF制御ありを示す情報、およびガス流量の停止前流量値を含む特徴を関連付け、使用器具特徴データとして前記使用器具特徴データ登録手段に登録するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のガス器具判別装置。
  20. 前記器具判別手段は、起動パターン比較によりガス器具のON/OFF制御による立上り後の安定期の流量を検出した場合に、当該安定期の流量と、前記使用器具特徴データ登録手段に登録されている使用器具特徴データ中の停止前流量値とを比較して器具判別を行うように構成されている
    ことを特徴とする請求項19に記載のガス器具判別装置。
  21. 前記器具判別手段は、起動パターン比較によりガス器具の口火を検出した場合に、そのガス流量値を口火流量値として前記一時記憶手段に一時的に記憶した後、燃焼を経て再び一時的に記憶された口火流量値を検出し、その後口火が消えた場合に、口火のあるガス器具であると確定し、当該ガス器具の種別と口火流量値を含む特徴を関連付け、使用器具特徴データを前記使用器具特徴データ登録手段に登録するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のガス器具判別装置。
  22. 前記器具判別手段は、ガス器具の口火を2回以上検出した場合に、今回の口火のガス流量値と、前記使用器具特徴データ登録手段に登録されている使用器具特徴データ中の口火流量値とを比較して器具判別を行うように構成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載のガス器具判別装置。
  23. ガス流路を流れるガスに関するデータとして少なくともガス流量を計測するデータ計測ステップと、
    このデータ計測ステップにより得られた計測データを解析し、計測データの特徴を抽出する特徴抽出ステップと、
    前記ガス流路の供給先となる複数種別のガス器具についてガス器具の種別ごとの標準的な特徴に関する特徴データおよびガス漏れの標準的な特徴に関する特徴データを標準的器具特徴データとして標準的器具特徴データ記憶手段に記憶する標準的器具特徴データ記憶ステップと、
    前記ガス流路の供給先の需要家設備で実際に使用中のガス器具またはガス漏れが確定した場合に、このガス器具またはガス漏れとその器具判別の元となった計測データの特徴に関する特徴データを使用器具特徴データとして使用器具特徴データ登録手段に登録する使用器具特徴データ登録ステップと、
    前記特徴抽出ステップによって計測データの特徴が抽出された場合に、前記標準的器具特徴データ記憶手段に記憶されている標準的器具特徴データおよび前記使用器具特徴データ登録手段に登録されている使用器具特徴データ当該計測データの特徴を比較して、使用されているガス器具の種別およびガス漏れの有無を判別する器具判別を行い、判別結果を出力する器具判別ステップとを有し、
    前記器具判別ステップは、
    前記特徴抽出手段によって計測データの特徴が抽出された場合に、前記標準的器具特徴データ記憶手段に記憶されている標準的器具特徴データと当該計測データの特徴を比較して、各ガス器具の標準的器具特徴データに対する当該計測データの特徴の適合の程度を示す基本特徴判定指標値と、前記使用器具特徴データ登録手段に登録されている使用器具特徴データと当該計測データの特徴を比較して、各ガス器具の使用器具特徴データに対する当該計測データの特徴の適合の程度を示す使用特徴判定指標値と、を得る特徴判定ステップと、
    計測データの特徴について前記特徴判定手段により得られた各ガス器具の基本特徴判定指標値と使用特徴判定指標値の確からしさを、予め設定された確からしさ判定条件に基づいて判定し、ガス器具の指標値が確からしさ判定条件を満足する場合に、使用されているガス器具の種別がこの指標値に係るガス器具であると判定する確からしさ判定ステップを備え、
    器具判別の結果として使用中のガス器具またはガス漏れが確定した場合に、このガス器具またはガス漏れとその種別を明確に示す特徴を関連付けて使用器具特徴データとし、
    前記使用器具特徴データ登録ステップにおいては、前記器具判別ステップで得られた使用器具特徴データを前記使用器具特徴データ登録手段に登録し、
    前記特徴判定ステップは、
    前記使用器具特徴データ登録手段に登録されている使用器具特徴データに対して計測データの特徴が適合した回数に応じて、使用特徴判定指標値を増加し、予め設定された所定期間に亘って使用器具特徴データに計測データの特徴が適合しない場合に、使用特徴判定指標値を低減し、使用特徴判定指標値がゼロになった場合には、当該器具に関する使用器具特徴データを前記使用器具特徴データ登録手段から削除する
    ことを特徴とするガス器具判別方法。
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