JP4558168B2 - ガス計量監視システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料ガスの流量を測定するためのガスメータそのガスメータの動作および情報を統括して監視するための統括機器を含んで構成され、消費者による燃料ガスの消費状態を監視するためのガス計量監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、消費者による家庭用燃料ガス(以下、単に「ガス」ともいう。)の消費量(ガス流量)を測定するために、膜式流量計やフルイディック流量計等の流量計を用いたガスメータが実用化されている。最近では、ガスの消費量を測定する他、ガスを利用する消費者の安全を確保するためにガスの消費状態を監視する機能(保安機能)を有するものも知られている。保安機能を有するガスメータとしては、例えば、ガスの消費状態を認識すると、ガスの流量パターンに基づいて、消費者宅に設置されている複数のガス器具(例えばガスコンロ,ガス暖房器,ガス湯沸し器等)の中から稼動しているガス器具(例えばガス暖房器;以下、単に「稼動器具」ともいう。)を判断するものがある。このガスメータは、稼動器具によるガスの流量パターンに対応しないガスの流量パターンを検出した際には、消費者によるガスの利用以外のガスの消費状態、例えばガス漏れ等の異常事態が発生しているものと判断し、ガス器具に対するガス供給の遮断や警報の発令などの警告動作を行うようになっている。
【0003】
ガスメータによる稼動器具の判断は、例えば、予めRAM(Random Access Memory)などに格納されている「判断情報」と検出したガスの流量パターンとを照合させることにより行われる。この「判断情報」は、ガスの流量パターンとガス器具の種類とを対応させるためのものであり、例えば、消費者によるガスの利用が開始された直後の所定の期間(例えば1ヶ月)において、消費者宅に設置された各ガス器具によるガスの流量パターンをガスメータに学習させることにより構築される。このような学習作業を経て「判断情報」を構築することにより、ガス漏れ等の異常事態の発生に関する判定に、消費者によるガスの利用状況を反映させることが可能となる。なお、上記したガスメータによる学習作業は、消費者によるガスの利用開始後、必要に応じて複数回行われることもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のガスメータでは、上記のような学習作業を経て構築した「判断情報」に基づいて異常事態の発生に関する判定を行う場合における判定の信頼性が十分なものではないという問題があった。なぜなら、例えば、学習期間後において、既に「判断情報」に登録済みのガス器具により新たなガスの流量パターンが生じた場合には、このときのガスの消費状態が消費者に対して何ら危険を及ぼすものでなかったとしても、ガスメータは、このときのガスの流量パターンを異常事態の発生によるものと誤判定してしまう可能性があるからである。上記した「新たなガスの流量パターンが生じる場合」としては、例えば、冬季の極寒日に、消費者がガス器具(例えばガス暖房器)を終日に渡って連続稼動させた場合などが想定される。なお、このような問題は、学習期間後において、「判断情報」に登録されていない新たなガス器具が消費者宅に設置された場合にも同様に生じるものであると想定される。
【0005】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、ガス漏れ等の異常事態の発生に関する判定の信頼性を向上させることが可能なガス計量監視システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のガス計量監視システムは、複数のガスメータおよび統括機器が通信網を介して互いに接続されたものであって、(1)複数のガスメータから統括機器に対して、1または2以上のガス燃焼機器の種類および各ガス燃焼機器による燃料ガスの流量パターンを含むガス利用情報を通信網を介して送信し、(2)統括機器において、複数のガスメータから送信されたガス利用情報を受信し、そのガス利用情報に基づいて、複数のガスメータに1または2以上のガス燃焼機器の中から稼動しているガス燃焼機器の種類を判断させるための更新判断情報を構築し、(3)統括機器から複数のガスメータに対して更新判断情報を通信網を介して送信し、(4)各ガスメータにおいて更新判断情報を受信し、1または2以上のガス燃焼機器の中から稼動しているガス燃焼機器の種類を判断するための初期判断情報を更新判断情報に更新し、(5)各ガスメータにおいて、更新判断情報に基づいて1または2以上のガス燃焼機器の中から稼動しているガス燃焼機器の種類を判断することができない燃料ガスの流量パターンを検出したときに、1または2以上のガス燃焼機器に対する燃料ガスの供給を遮断するものである。このガス計量監視システムにおいて、ガスメータは、1または2以上のガス燃焼機器により消費された燃料ガスの流量を測定する流量測定手段と、流量測定手段により測定された燃料ガスの流量パターンに基づいて、1または2以上のガス燃焼機器の中から稼動しているガス燃焼機器の種類を判断する判断手段と、判断手段が稼動しているガス燃焼機器の種類を判断するための初期判断情報を格納する更新可能な格納手段と、流量測定手段により測定された燃料ガスの流量パターンおよび判断手段により判断された稼動しているガス燃焼機器の種類を含むガス利用情報を通信網を介して外部に送信すると共に、格納手段に格納されている初期判断情報とは異なる更新判断情報を通信網を介して外部から受信するためのメータ用通信端末手段と、メータ用通信端末手段を介して更新判断情報を受信したときに、格納手段に格納されている初期判断情報を更新判断情報に更新する更新手段と、判断手段が稼動しているガス燃焼機器の種類を判断することができない燃料ガスの流量パターンを検出したときに、1または2以上のガス燃焼機器に対する燃料ガスの供給を遮断する遮断手段とを備えている。また、統括機器は、複数のガスメータにより取得された1または2以上のガス燃焼機器の種類および各ガス燃焼機器による燃料ガスの流量パターンを含むガス利用情報を収集し、そのガス利用情報に基づいて複数のガスメータに1または2以上のガス燃焼機器の中から稼動しているガス燃焼機器の種類を判断させるための更新判断情報を構築する構築手段と、構築手段と複数のガスメータとの間で通信網を介して相互に通信させるための統括用通信端末手段とを備えている。
【0008】
本発明のガス計量監視システムでは、判断手段が、燃料ガスの流量パターンのうち、ガス流量の立ち上がり時における最大流量、燃料ガスが消費されていない状態から最大流量に到達するまでに要する時間および最大流量の継続時間や、ガス流量の立ち上がり後における安定流量、最大流量から安定流量へ移行するまでに要する時間および安定流量の継続時間を含む各パラメータ値に基づいて稼働しているガス燃焼機器の種類を判断するようにしてもよい。
【0009】
また、本発明のガス計量監視システムでは、通信網インターネットまたは電話回線の少なくとも一方であることが好ましい。
【0013】
本発明のガス計量監視システムでは、まず、1または2以上のガス燃焼機器の種類および各ガス燃焼機器による燃料ガスの流量パターンを含むガス利用情報が複数のガスメータから統括機器に対して通信網を介して送信される。続いて、統括機器により複数のガスメータから送信されたガス利用情報が受信され、そのガス利用情報に基づいて複数のガスメータに1または2以上のガス燃焼機器の中から稼動しているガス燃焼機器の種類を判断させるための更新判断情報が構築される。続いて、更新判断情報が統括機器から複数のガスメータに対して通信網を介して送信される。続いて、ガスメータにより更新判断情報が受信され、1または2以上のガス燃焼機器の中から稼動しているガス燃焼機器の種類を判断するための初期判断情報が更新判断情報に更新される。続いて、更新判断情報に基づいて1または2以上のガス燃焼機器の中から稼動しているガス燃焼機器の種類を判断することができない燃料ガスの流量パターンを検出したときに、ガスメータにより1または2以上のガス燃焼機器に対する燃料ガスの供給が遮断される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施の形態に係るガス計量監視システム100の概略構成を表すものである。このガス計量監視システム100は、例えば、ガスGを利用する複数の消費者宅1に設置された複数のガスメータ(例えば、ガスメータ10,70,80)および遠隔地に存在する監視センタ50内に設置されたホストコンピュータ60を含んで構成されている。各ガスメータ(10,70,80)とホストコンピュータ60とは通信線40を介して互いに接続されており、インターネット30を介して相互に通信可能になっている。ここで、「ホストコンピュータ60」が、本発明における「統括機器」の一具体例に対応する。
【0016】
配管Hは、ガスGの供給元である本管から分岐したものであり、消費者宅1の内部に設置されたガス器具20に接続されている。なお、図1では示していないが、消費者宅1には複数のガス器具20(例えばガスコンロ,ガス暖房器,ガス湯沸し器等)が設置されているものとする。ただし、ガス器具20は必ずしも複数設置されるものではなく、単一のガス器具のみ設置される場合もある。
【0017】
ガスメータ10は、主に、配管H中を流れるガスGの流量を測定することを目的として、例えば、消費者宅1の外壁近傍に設置されている。このガスメータ10は、ガスGの流量を測定する他、特に、ホストコンピュータ60に対して「ガス利用情報I1」を送信したり、ホストコンピュータ60から「更新判断情報J3」を受信するようになっている。なお、ガスメータ70,80は、ガスメータ10と同様に、ホストコンピュータ60に対してそれぞれ「ガス利用情報I2」,「ガス利用情報I3」を送信したり、共に「更新判断情報J3」を受信するようになっている。
【0018】
ホストコンピュータ60は、複数の消費者宅におけるガスGの利用状態を統括して監視するためのものであり、例えば、業務用の大型コンピュータよりなるものである。このホストコンピュータ60は、監視センタ50内に駐留するガス事業者等により操作可能になっており、ガスメータ10,70,80から送信される「ガス利用情報I1」,「ガス利用情報I2」,「ガス利用情報I3」(以下、単に「ガス利用情報I」ともいう。)を受信したり、ガスメータ10,70,80のそれぞれに対して「更新判断情報J3」を送信するようになっている。特に、このホストコンピュータ60は、複数のガスメータ(10,70,80)から送信される「ガス利用情報I」に基づいて後述する「更新判断情報J3」を構築するデータベースサーバーとしての機能を有している。
【0019】
図2は、図1に示したガス計量監視システム100を構成する各ユニットの詳細な構成例を表すものである。以下では、図2を参照して、各ユニットの構成例について順に説明する。
【0020】
まず、ガスメータ10は、筐体の内部に、配管H中を流れるガスGの流量を測定するための計量部11と、ガスGの圧力を検出するための圧力センサ12と、ガスメータ10全体の動作を制御するためのCPU13(Central Proccessing Unit;中央演算処理装置)と、各種情報を格納するためのRAM14と、時間計測を行うためのクロック15と、CPU13等に電力供給を行うためのリチウムバッテリ16と、ガスメータ10よりも下流側へのガスGの供給状態を切り替えるための遮断弁17と、CPU13とインターネット30とを接続させるための通信端末部18とを備えている。また、筐体の外側の表面には、ガスメータ10に関する各種情報を表示するための表示部19が設けられている。ここで、計量部11が、本発明における「流量測定手段」の一具体例に対応し、RAM14が、本発明における「格納手段」の一具体例に対応する。また、遮断弁17が、本発明における「遮断手段」の一具体例に対応し、通信端末部18が、本発明における「メータ用通信端末手段」の一具体例に対応する。
【0021】
計量部11は、配管H中を流れるガスGの流量に応じて、CPU13に対して流量信号を出力するようになっている。計量部11としては、例えば、フルイディック素子を用いることができる。
【0022】
圧力センサ12は、配管H中を流れるガスGの圧力を検出し、検出した圧力データをCPU13に対して出力するようになっている。圧力センサ12としては、例えば、圧力により生じた歪みに対応した電圧を発生する圧電膜センサなどを用いることができる。
【0023】
CPU13は、例えば、クロック15から出力されるクロック信号に基づいて、所定の時間間隔毎に、計量部11から出力される流量信号を取り込むと共に圧力センサ12から出力される圧力データを取り込むようになっている。CPU13は、取り込んだ流量信号に基づいてガスGの瞬時流量を繰り返し演算すると共に、その演算タイミングごとに過去に取得した瞬時流量を積算してガスGの積算流量を演算する。CPU13は、例えば、流量データ(瞬時流量,積算流量)および圧力データを表示部19に対して出力すると共に、必要に応じてRAM14に格納する。ここで、計量部11およびCPU13が、本発明における「流量測定手段」の一具体例に対応する。
【0024】
また、CPU13は、ガス漏れなどの異常事態を検知するべく、以下のような保安機能を有している。すなわち、CPU13は、ガスGの消費状態を検出すると、このときのガスGの消費状態が消費者によるガス器具20の使用によるものであるか、またはガス漏れなどの異常事態の発生によるものであるかを判定する。具体的には、CPU13は、検出したガスGの流量パターンをRAM14に予め格納されている「初期判断情報J1」と照合する。この「初期判断情報J1」は、ガスGの流量パターンとガス器具の種類とを対応させるためのものであり、例えば、消費者によるガスの利用が開始された直後の所定の期間(例えば1ヶ月)において、消費者宅1に設置された各ガス器具20によるガスGの流量パターンをCPU13に学習させることにより構築されたものである。ガスGの流量パターンが「初期判断情報J1」に登録されているものである場合には、CPU13は、そのガスGの流量パターンに対応するガス器具20(すなわち稼動器具)が稼動しているものと判断し、このときのガスGの消費状態が正常なガスGの利用によるものであると判定する。この「CPU13による稼動器具の判断内容」に関する詳細については、後述する。一方、ガスGの流量パターンが「初期判断情報J1」に登録されていないものである場合には、CPU13は、このときのガスGの消費状態が、消費者によるガスGの利用以外の要因、例えばガス漏れ等の異常事態の発生によるものであると判定し、一連の警告動作を行う。この警告動作には、例えば、遮断弁17に対する弁駆動信号S1の出力、表示部19に対する警告情報の出力および警報の発令などが含まれる。CPU13は、検出したガスGの流量パターン、稼動器具の種類および警告動作の実行状況等を含む「ガス利用情報I1」を随時RAM14に格納し、所定の期間(データ収集期間;例えば1日)ごとにホストコンピュータ60に対して送信する。ここで、CPU13が、本発明における「判断手段」の一具体例に対応する。
【0025】
特に、CPU13は、上記の警告動作の実行に関する信頼性を向上させるべく、以下のような更新機能を有している。すなわち、CPU13は、ホストコンピュータ60から所定の期間(学習期間;例えば1ヶ月)ごとに送信される「更新判断情報J3」を受信し、RAM14に格納されている「初期判断情報J1」を「更新判断情報J3」に更新する。この「更新判断情報J3」は、ホストコンピュータ60により構築されたものであり、RAM14に当初格納されていた「初期判断情報J1」よりも多くのガスGの流量パターンやガス器具20の種類などの情報を含むものである。なお、CPU13が上記の更新処理を行う際には、例えば、ホストコンピュータ60から「更新判断情報J3」と共に送信される所定の暗号信号の照合作業を行い、情報の更新手続が正規のものであるかどうかを判別する。そして、上記の照合作業により情報の更新手続が正規のものであると確認した場合にのみ、CPU13は更新処理を行う。更新処理を行ったのち、CPU13は、「更新判断情報J3」に基づいて上記の保安機能を実行する。ここで、CPU13が、本発明における「更新手段」の一具体例に対応する。
【0026】
ここで、図3を参照して、「CPU13による稼動器具の判断内容」について説明する。図3は、ガスGの流量パターンの一例を表すものである。図3において、「縦軸」はガスGの瞬時流量Q(L(リットル)/h(時間))を表し、「横軸」はガスGの消費時間T(h)を表している。一般に、ガス器具20が稼動すると、ガスGの瞬時流量Qは、例えば、ガス器具20の稼動直後に増大して(点O〜点A間)ほぼ一定となったのち(点A〜点B)、徐々に減少して(点B〜点C間)再びほぼ一定となる(点C〜点D)。点A,Bおよび点C,点DにおけるガスGの瞬時流量をそれぞれQ1(最大流量),Q2(安定流量)とし、各点A,B,C,DにおけるガスGの消費時間をそれぞれT1(ガスGが消費されていない状態から最大流量Q1に到達するまでに要する時間),T2(最大流量Q1の継続時間),T3(最大流量Q1から安定流量Q2へ移行するまでに要する時間),T4(安定流量Q2の継続時間)とすると、これらの各パラメータ値(Q1,Q2,T1,T2,T3,T4)は、ガス器具20の種類やその稼動状態等に対応して固有の値を有することとなる。このことから、検出したガスGの流量パターンにおける上記の各パラメータ値がいずれのガス器具20に対応するものであるかを判定することにより、稼動器具を判断することが可能となる。CPU13が稼動器具を判断する際に用いる「初期判断情報J1」または「更新判断情報J3」には、複数種類のガス器具20による多様なガスGの流量パターンに対応する上記の各パラメータ値が登録されている。
【0027】
なお、ガスメータ70,80もまた、ガスメータ10の場合と同様に、ホストコンピュータ60から「更新判断情報J3」を受信して更新処理を行うようになっている。
【0028】
引き続き、図2を参照して、ガス計量監視システム100の各ユニットの詳細な構成例について説明する。遮断弁17は、CPU13から出力される弁駆動信号S1に応じて駆動し、ガス器具20に対するガスGの供給を遮断するようになっている(稼動器具認識遮断)。
【0029】
通信端末部18は、CPU13とインターネット30とを接続させるためのものであり、ガスメータ10とホストコンピュータ60との間を相互に通信可能にするものである。通信端末部18は、CPU13から出力される接続要求信号に応じて、CPU13とインターネット40とを接続させる。このとき、通信端末部18は、CPU13から接続要求信号と共に出力される接続選択信号に応じて、接続選択信号に対応する接続先(例えばホストコンピュータ60)とCPU13とをインターネット40を介して接続させる。
【0030】
表示部19は、例えば表示パネル等よりなるものであり、ガスGの流量データ(瞬時流量,積算流量)および圧力データ等を表示するようになっている。また、表示部19は、ガス漏れ等の異常事態の発生時において、CPU13から出力される警告情報を表示し、消費者に対して異常事態の発生状況等を伝達するようになっている。消費者またはガス事業者等は、表示部19を目視にて確認することにより、ガスGの利用状況を把握することができる。
【0031】
次に、監視センタ50内に設置されたホストコンピュータ60は、ホストコンピュータ60全体を制御するためのCPU61と、各種情報を格納するためのRAM62と、CPU61とインターネット30とを接続させるための通信端末部63とを備えている。ここで、通信端末部63が、本発明における「統括用通信端末手段」の一具体例に対応する。
【0032】
RAM62は、例えば、ガスメータ10に搭載されているRAM14よりも大きな記憶容量を有するものであり、その内部にはガス事業者により「初期更新判断情報J2」が予め格納されている。この「初期更新判断情報J2」は、例えば、ホストコンピュータ60の稼動開始直後の所定の期間(例えば1年)において、ホストコンピュータ60の管理管轄内に設置されている複数のガスメータから取り込んだガスGの利用状況をCPU61に学習させることにより構築されたものである。
【0033】
ホストコンピュータ60に搭載されている通信端末部63は、ガスメータ10に搭載されている通信端末部18と同様の機能を有するものである。すなわち、ガス事業者等は、例えばキーボード等を操作してホストコンピュータ60を稼動させることにより、ホストコンピュータ60とインターネット30とを接続させ、ホストコンピュータ60をガスメータ10と通信可能にすることができる。なお、ガスメータ10からホストコンピュータ60に対して接続の要求があった場合には、通信端末部63は、自動的にホストコンピュータ60とインターネット30とを接続させる。
【0034】
CPU61は、例えば、ガスメータ10に搭載されているCPU13の処理速度よりも速い処理速度を有するものである。このCPU61は、ガスメータ10,70,80からデータ収集期間(例えば1日)ごとに出力される「ガス利用情報I」を取り込み、複数の消費者宅1におけるガスGの利用状況を学習期間(例えば1ヶ月)に渡って学習することにより「更新判断情報J3」を構築する構築機能を有している。具体的には、CPU61は、「ガス利用情報I」に含まれている複数のガス器具20によるガスGの流量パターンを「初期更新判断情報J2」と順次照合し、随時「初期更新判断情報J2」の内容を更新することにより「更新判断情報J3」を構築する。以下では、CPU61による「更新判断情報J3」の構築処理の内容に関する一例について説明する。
【0035】
すなわち、CPU61は、「ガス利用情報I」に含まれている任意のガス器具20によるガスGの流量パターンが「初期更新判断情報J2」に登録されているものであるかどうかを判定する。なお、このときに判定対象となる情報には、ガスメータ10により稼動状態が認識されたガス器具20によるガスGの流量パターンの他、ガスメータ10により稼動状態が認識されず、警告動作の実行対象となったガスGの流量パターンも含まれる。ガスGの流量パターンが「初期更新判断情報J2」に登録されていないものである場合には、CPU61は、さらに、このときのガスGの流量パターンを検出したガスメータの台数が安全台数以上であるかどうかを判定する。この「安全台数」とは、例えば、ガス事業者により予め設定されているものであり、ガスメータによるガスGの流量パターンの検出実績を通じてガスGの消費状態の安全性を判断するための一指標である。具体的には、安全台数は、例えば、ガスメータ10と同一の保安機能を有する機種のガスメータ(ガスメータ10,70,80等)の総数のうちの30%に相当する台数、またはガスメータ10と類似の保安機能を有する機種のガスメータのうちの50%に相当する台数などである。
【0036】
検出台数が安全台数以上である場合には、CPU61は、このときのガスGの消費状態が安全であるものと判定し、ガスGの流量パターンに基づいて上記した一連のパラメータ値を演算すると共に、演算したパラメータ値をガス器具20の稼動状態を特定するための新たな情報として「初期更新判断情報J2」の内容に追加登録する。これにより、「初期更新判断情報J2」の内容が更新される。また、検出台数が安全台数未満である場合には、CPU61は、このときのガスGの消費状態が不適正である可能性があるものと判定し、学習期間の期間における所定の時期(予備期限;例えば20日経過時)まで上記の照合・判定作業を継続する。そして、CPU61は、予備期限の経過時において検出台数を再び確認し、この時点において検出台数が安全台数に達している場合には追加登録処理を行い、未だ検出台数が安全台数に達していない場合にはホストコンピュータ60に搭載されているモニタ画面に検出台数が安全台数に到達していない旨の情報を表示する。この場合には、ガス事業者は、このときのガスGの流量パターンが安全なガス器具20の利用状態によるものであるかどうかを確認するための安全確認テスト(再現テスト等)を監視センタ50において実施したり、消費者宅1に赴いてガス器具20の利用状況などを確認する。この安全確認テスト等において消費者の安全性が確認された場合には、ガス事業者により手動で追加登録処理が行われる。もちろん、安全確認テスト等において消費者の安全性が確認できないときは、追加登録処理は行われない。
【0037】
一方、「ガス利用情報I」に含まれているガス器具20によるガスGの流量パターンが「初期更新判断情報J2」に登録されているものである場合において、このときのガスGの流量パターンを検出したガスメータの台数が既に安全台数に達している場合には、CPU61は、追加登録処理を行わず、取得したガスGの流量パターンを含むデータを消去する。また、ガスメータの検出台数が安全台数未満である場合には、CPU61は、上記した予備期限における検出台数の再確認以降の処理を行う。これにより、消費者の安全性が確認された場合にはガス事業者により手動で追加登録処理が行われる。
【0038】
以上のような一連の構築処理を経て「初期更新判断情報J2」の内容が順次更新されることにより、学習期間の経過時において、「更新判断情報J3」が構築される。「更新判断情報J3」を構築したのち、CPU61は、「更新判断情報J3」を各ガスメータ(10,70,80)に対して送信する。なお、「更新判断情報J3」を送信する際のCPU61および通信端末部63によるインターネット30との接続作業に関する詳細は、上記したCPU13および通信端末部18によるインターネット30との接続作業と同様である。ここで、CPU61が、本発明における「構築手段」の一具体例に対応する。
【0039】
なお、「更新判断情報J3」には、複数のガスメータにより取得されたガスGの流量パターンなどの情報がCPU61により追加登録される他、例えば、新規なガス器具の販売等に応じて、この新規なガス器具に対応するガスGの流量パターンなどの情報がガス事業者により追加登録される場合もある。
【0040】
次に、図1〜図6を参照して、本実施の形態に係るガス計量監視システム100の動作について説明する。ここで、図4および図5は、ガスメータ10の動作を表す流れ図であり、図6は、ホストコンピュータ60の動作を表す流れ図である。以下では、主に、更新機能に係るガスメータ10のCPU13の動作および構築機能に係るホストコンピュータ60のCPU61の動作について、順に説明する。
【0041】
このガス計量監視システム100では、まず、ガスメータ10において、「初期判断情報J1」を更新するための前準備処理を行う。この前準備処理を行う際には、まず、計量部11を作動させ、消費者によるガスGの消費量(流量)を測定する(図4;ステップS101)。続いて、計量部11から出力される流量信号に基づいてガスGの瞬時流量を演算する(図4;ステップS102)。続いて、ガスGの流量パターンを検出したのち(図4;ステップS103)、このガスGの流量パターンをRAM14に格納されている「初期判断情報J1」と照合し、消費者宅1に設置されている複数のガス器具20(例えば、ガスコンロ,ガス暖房器,ガス湯沸し器等)の中から稼動しているガス器具(稼動器具;例えばガス暖房器)を判断する(図4;ステップS104)。これらの一連の稼動器具の判断作業(S101〜S103)はデータ収集期間(例えば1日)に渡って反復して行われ、消費者宅1に設置されているガス器具20の種類や各ガス器具20によるガスGの流量パターンが順次検出される。このとき、「初期判断情報J1」に登録されていないガスGの流量パターンが検出された際には、随時警告動作が実行される。これらのガス器具20の種類、ガスGの流量パターンおよび警告動作の実行状況などの情報は、「ガス利用情報I1」として随時RAM14に格納される。
【0042】
続いて、データ収集期間の経過時において、CPU13から通信端末部18に対して接続要求信号を出力し、CPU13とインターネット30とを接続する(図4;ステップS105)。続いて、CPU13から通信端末部18に対して接続選択信号を出力し、通信端末部18の接続対応先としてホストコンピュータ60の通信端末部63を指定する(図4;ステップS106)。このとき、CPU13から出力された接続選択信号は、ホストコンピュータ60の通信端末部63に入力される。続いて、通信端末部63に入力された接続選択信号に応じて、ホストコンピュータ60の通信端末部63とインターネット30とを接続する。これにより、CPU13とホストコンピュータ60(CPU61)とがインターネット30を介して接続され、相互に通信可能となる(図4;ステップS107)。続いて、CPU13からホストコンピュータ60(CPU61)に対して「ガス利用情報I1」を送信する(図4;ステップS108)。なお、ガスメータ70,80においても上記したガスメータ10の場合と同様の一連の処理(S101〜S107)が行われ、ガスメータ70,80からホストコンピュータ60に対して「ガス利用情報I2」,「ガス利用情報I3」がそれぞれ送信される。
【0043】
続いて、ホストコンピュータ60において、「初期更新判断情報J2」の内容を順次更新することにより「更新判断情報J3」の構築処理を行う。「更新判断情報J3」を構築する際には、まず、学習期間(例えば1ヶ月)の期間内においてガスメータ10,70,80から「ガス利用情報I」を取り込み、この「ガス利用情報I」に含まれているガス器具20によるガスGの流量パターンをRAM62に格納されている「初期更新判断情報J2」と順次照合することにより、ガスGの流量パターンが「初期更新判断情報J2」に登録されているものであるかどうかを判定する(図6;ステップ201)。なお、このときに判定対象となる情報には、ガスメータ10により稼動状態が認識されたガス器具20によるガスGの流量パターンの他、ガスメータ10により稼動状態が認識されず、警告動作の実行対象となったガスGの流量パターンも含まれる。
【0044】
ガスGの流量パターンが「初期更新判断情報J2」に登録されていないものである場合(図6;ステップS201N)には、このときのガスGの流量パターンを検出したガスメータの台数が安全台数(例えば、ガスメータ10と同一の保安機能を有する機種のガスメータ(ガスメータ10,70,80等)の総数のうちの30%に相当する台数)以上であるかどうかを判定する(図6;ステップS202)。
【0045】
ガスメータの検出台数が安全台数以上である場合(図6;ステップS202Y)には、ガスGの消費状態が消費者に対して安全であるものと判定し、ガスGの流量パターンに基づいて一連のパラメータ値(Q1,Q2,T1,T2,T3,T4等;図3参照)を演算する(図6;ステップS203)。続いて、ガス器具20の稼動状態を特定するための新たな情報として、演算した一連のパラメータ値を「初期更新判断情報J2」の内容に追加登録し、「初期更新判断情報J2」の内容を更新する(図6;ステップS204)。
【0046】
ガスメータの検出台数が安全台数未満である場合(図6;ステップS202N)には、ガスGの消費状態が消費者に対して危険をともなう可能性があるものと判定し、学習期間の期間内における予備期限(例えば20日経過時)まで上記の照合作業(S201,S202)を継続する。そして、予備期限時においてガスメータの検出台数を再び確認し、この時点において検出台数が安全台数に到達しているかどうかを判定する(図6;ステップS205)。検出台数が安全台数に到達している場合(図6;ステップS205Y)には、ガスGの流量パターンに基づいて一連のパラメータ値を演算し(図6;ステップS206)、追加登録処理を行って「初期更新判断情報J2」の内容を更新する(図6;ステップS204)。また、未だ検出台数が安全台数に到達していない場合(図6;ステップS205N)には、ホストコンピュータ60に搭載されているモニタ画面に、検出台数が安全台数に到達していない旨の情報を表示する。この場合には、ガス事業者により安全確認テスト等が実施され、消費者に対する安全性が確認された際には、ガス事業者により手動で追加登録処理が行われる。安全確認テスト等により消費者の安全が確認されない際には、追加登録処理は行われない。
【0047】
一方、ガスGの流量パターンが「初期更新判断情報J2」に登録されているものである場合(図6;ステップS201Y)は、登録済みのガスGの流量パターンを検出したガスメータの台数が既に安全台数以上であるかどうかを判定する(図6;ステップS207)。検出台数が既に安全台数以上である場合(図6;ステップS207Y)には、追加登録処理を行わず、ガスGの流量パターンに関するデータを消去する。また、未だ検出台数が安全台数未満である場合(図6;ステップS207N)には、上記した検出台数の再確認以降の作業を行う(図6;S205,S206)。
【0048】
上記の手順により随時追加登録処理を行い、RAM62に格納されている「初期更新判断情報J2」を順次更新することにより、学習期間の経過時において「更新判断情報J3」が構築される(図6;ステップS208)。なお、この「更新判断情報J3」には、例えば、新規に販売されたガス器具に対応するガスGの流量パターンなどの情報がガス事業者により別途登録される場合もある。続いて、構築した「更新判断情報J3」を各ガスメータ(10,70,80)に対して送信する(図6;ステップS209)。このとき、「更新判断情報J3」と共に、この「更新判断情報J3」が正規のものであることを証明するための所定の暗号信号も送信される。なお、「更新判断情報J3」を送信する際のCPU61とインターネット30との接続作業は、上記したCPU13とインターネット30との接続作業と同様である。
【0049】
続いて、ガスメータ10において、「初期判断情報J1」の更新処理を行う。
「初期判断情報J1」を更新する際には、まず、ホストコンピュータ60から「更新判断情報J3」と共に送信された暗号信号を照合し、この暗号信号が正規のものであるかどうかを判定する(図5;ステップS109)。暗号信号が正規のものであると判定した場合(図5;ステップS109Y)には、「更新判断情報J3」を取り込み、RAM14に格納されている「初期判断情報J1」を「更新判断情報J3」に更新する(図5;ステップS110)。この更新処理により、RAM14に格納されていた「初期判断情報J1」が消去され、RAM14内の空領域に「更新判断情報J3」が書き込まれる。一方、暗号信号が正規のものでないと判定した場合(図5;ステップS109N)には、CPU13からホストコンピュータ60に対して警告情報を送信すると共に、ガスメータ10に関する一連の動作を中断する。更新処理が完了したのち、「更新判断情報J3」に基づいて保安機能(稼動器具認識遮断)が実行される。
【0050】
以上説明したように、本実施の形態のガス計量監視システム100では、ホストコンピュータ60において、複数のガスメータ(10,70,80)からインターネット30を介して「ガス利用情報I」を取得し、この「ガス利用情報I」に基づいて学習作業を行うことにより「更新判断情報J3」を構築したのち、ガスメータ10において、ホストコンピュータ60からインターネット30を介して「更新判断情報J3」を取得し、予め有する「初期判断情報J1」を「更新判断情報J3」に更新するようにしている。この「更新判断情報J3」は、複数の消費者宅1におけるガスGの利用状況を学習することにより構築されたものであるため、1の消費者宅におけるガスGの利用状況を学習することにより構築された「初期判断情報J1」よりも情報量が豊富であり、より多様なガスGの流量パターンを含んでいる。したがって、この「更新判断情報J3」に基づいてガスメータ10おいて保安機能(稼動器具認識遮断機構)を実行することにより、ガス器具20による新たなガスGの流量パターンを異常事態の発生によるものと誤判定してしまう従来の場合よりも、異常事態の発生に関する判定の信頼性を向上させることができる。もちろん、「更新判断情報J3」に基づいた保安機能の実行は、ガスメータ10以外の他のガスメータ70,80においても行われる。
【0051】
また、本実施の形態では、ガスGの流量パターン中における各パラメータ値(Q1,Q2,T1,T2,T3,T4)がいずれのガス器具20に対応するものであるかを判定することにより稼働器具の判断を行うようにしている。このような場合には、上記した複数の各パラメータ値に基づいて稼働器具の特定が厳密に行われるため、稼動器具の判断を正確に行うことができる。
【0052】
また、本実施の形態では、大型コンピュータよりなるホストコンピュータ60において学習作業を行うようにしたので、ガスメータ10において学習作業を行う場合よりも、学習作業の過程においてより多くの情報(「ガス利用情報I」)をより短時間で処理することができる。なぜなら、ホストコンピュータ60に搭載されているCPU61の処理速度はガスメータ10に搭載されているCPU13の処理速度よりも速く、かつRAM62の記憶容量はRAM14の記憶容量よりも大きいからである。処理可能な情報量の増大および処理時間の短縮化により、ホストコンピュータ60において上記したガスGの流量パターン中における複数のパラメータ値や稼働器具に関する情報の収集などを含む複雑な学習作業を行うことが可能となる。
【0053】
また、本実施の形態では、任意のガスGの流量パターンを検出したガスメータの台数が安全台数未満であった場合には、必要に応じてガス事業者により安全確認テスト等が実施され、この安全確認テスト等により消費者に対する安全性が確認された場合に、このときのガスGの流量パターンがガス事業者により追加登録されるようにしたので、この観点においても異常事態の発生に関する判定の信頼性の向上に寄与することとなる。
【0054】
また、本実施の形態では、新規なガス器具20が販売された場合などには、この新規なガス器具20に対応するガスGの流量パターンがガス事業者により追加登録されるようにしたので、この観点においても異常事態の発生に関する判定の信頼性の向上に寄与することとなる。
【0055】
また、本実施の形態のガスメータ10では、複数のガス器具20の種類および各ガス器具20によるガスGの流量パターン等を含む「ガス利用情報I1」を外部に送信すると共に、予め有する「初期判断情報J1」を外部から受信した「更新判断情報J3」に更新する機能を有するようにしたので、ガス器具20の稼動状況を判断するための情報(「初期判断情報J1」)を随時適正なものに更新することができると共に、このガスメータ10を用いて上記のガス計量監視システム100を構築することができる。なお、上記のガスメータ10に関する効果は、ガスメータ70,80においても同様である。もちろん、上記した情報の更新処理を複数回行うことも可能である。
【0056】
さらに、本実施の形態のホストコンピュータ60では、複数のガスメータ(10,70,80)から取り込んだ「ガス利用情報I」に基づいて「初期更新判断情報J2」を順次更新することにより「更新判断情報J3」を構築するようにしたので、複数の消費者宅におけるガスGの利用状況を反映し、多様なガスGの流量パターンを含む「更新判断情報J3」を構築することができると共に、このホストコンピュータ60を用いて上記のガス計量監視システム100を構築することができる。
【0057】
なお、本実施の形態では、ガス計量監視システム100を構成する各ユニット間を接続させるための「通信網」としてインターネット30を用いるようにしたが、必ずしもこれに限られるものではない。通信網としては、上記のインターネット30の他、例えば、イントラネット、エクストラネット、有線電話回線(例えば、アナログ回線およびISDN回線等)、汎用型携帯電話(例えば、iモード通信やPHS)またはブルートゥースなどの通信媒体を用いるようにしてもよい。もちろん、複数の通信網(例えば、インターネット30および有線電話回線)を同時に用いるようにしてもよい。上記のいずれの場合においても、インターネット30を用いた場合と同様の効果を得ることができる。
【0058】
また、本実施の形態では、学習期間(例えば1ヶ月)の経過後、ホストコンピュータ60からガスメータ10に対して「更新判断情報J3」を送信するようにしたが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、この「更新判断情報J3」を随時送信するようにしてもよい。具体的には、例えば、ガスメータ10からホストコンピュータ60に取り込まれた「ガス利用情報I1」の中に、ガスメータ10では警告動作の実行対象と判定されているが、ホストコンピュータ60では既に警告動作の実行対象外と判定されているようなガスGの流量パターンが含まれていた場合には、学習期間の途中においてホストコンピュータ60からガスメータ10に対して直ちに「更新判断情報J3」を送信するようにしてもよい。これにより、特に、学習期間の期間内において、上記のガスGの流量パターンの検出に起因してガスメータ10により警告動作が頻繁に実行されているような場合に、ガスメータ10による警告動作の実行頻度を適正かつ速やかに減少させることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のガス計量監視システムによれば、複数のガスメータから統括機器に対してガス利用情報(1または2以上のガス燃焼機器の種類および各ガス燃焼機器による燃料ガスの流量パターンを含む)を送信し、そのガス利用情報に基づいて統括機器において複数のガスメータに1または2以上のガス燃焼機器の中から稼動しているガス燃焼機器の種類を判断させるための更新判断情報を構築したのち、統括機器から複数のガスメータに対して更新判断情報を送信し、各ガスメータにおいて1または2以上のガス燃焼機器の中から稼動しているガス燃焼機器の種類を判断するための初期判断情報を更新判断情報に更新するようにしたので、ガス燃焼機器による新たな燃料ガスの消費パターンを異常事態の発生によるものと誤判定してしまう従来の場合よりも、ガス漏れ等の異常事態の発生に関する判定の信頼性を向上させることができる。
【0060】
特に、本発明のガス計量監視システムでは、判断手段が、燃料ガスの流量パターンのうち、ガス流量の立ち上がり時における最大流量、燃料ガスが消費されていない状態から最大流量に到達するまでに要する時間および最大流量の継続時間や、ガス流量の立ち上がり後における安定流量、最大流量から安定流量へ移行するまでに要する時間および安定流量の継続時間を含む各パラメータ値に基づいて稼働しているガス燃焼機器の種類を判断すれば、燃料ガスの流量パターン中における複数の各パラメータ値に基づいて稼働しているガス燃焼機器の特定が厳密に行われる。このため、稼動しているガス燃焼機器の判断を正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るガス計量監視システムの概略構成を表すブロック図である。
【図2】図1に示したガス計量監視システムを構成する各ユニットの詳細な構成例を表すブロック図である。
【図3】ガスメータによる稼動器具の判断内容を説明するための図である。
【図4】ガスメータの動作を説明するための流れ図である。
【図5】図4に続く動作を説明するための流れ図である。
【図6】ホストコンピュータの動作を説明するための流れ図である。
【符号の説明】
1…消費者宅、10,70,80…ガスメータ、11…計量部、12…圧力センサ、13,61…CPU、14,62…RAM、15…クロック、16…リチウムバッテリ、17…遮断弁、18,63…通信端末部、19…表示部、20…ガス器具、30…インターネット、40…通信線、50…監視センタ、60…ホストコンピュータ、100…ガス計量監視システム、I(I1,I2,I3)…ガス利用情報、J1…初期判断情報、J2…初期更新判断情報、J3…更新判断情報、G…ガス、H…配管、QA…瞬時流量、QB…積算流量、Q1,Q2,T1,T2,T3…パラメータ値。

Claims (3)

  1. 複数のガスメータおよび統括機器が通信網を介して互いに接続されたガス計量監視システムであって、
    (1)前記複数のガスメータから前記統括機器に対して、1または2以上のガス燃焼機器の種類および各ガス燃焼機器による燃料ガスの流量パターンを含むガス利用情報を前記通信網を介して送信
    (2)前記統括機器において、前記複数のガスメータから送信された前記ガス利用情報を受信しそのガス利用情報に基づいて、前記複数のガスメータに前記1または2以上のガス燃焼機器の中から稼動しているガス燃焼機器の種類を判断させるための更新判断情報を構築
    (3)前記統括機器から前記複数のガスメータに対して前記更新判断情報を前記通信網を介して送信
    (4)各ガスメータにおいて前記更新判断情報を受信し、前記1または2以上のガス燃焼機器の中から稼動しているガス燃焼機器の種類を判断するための初期判断情報を前記更新判断情報に更新
    (5)各ガスメータにおいて、前記更新判断情報に基づいて前記1または2以上のガス燃焼機器の中から稼動しているガス燃焼機器の種類を判断することができない燃料ガスの流量パターンを検出したときに、前記1または2以上のガス燃焼機器に対する燃料ガスの供給を遮断し、
    前記ガスメータは、
    前記1または2以上のガス燃焼機器により消費された燃料ガスの流量を測定する流量測定手段と、
    前記流量測定手段により測定された燃料ガスの流量パターンに基づいて、前記1または2以上のガス燃焼機器の中から稼動しているガス燃焼機器の種類を判断する判断手段と、
    前記判断手段が前記稼動しているガス燃焼機器の種類を判断するための前記初期判断情報を格納する更新可能な格納手段と、
    前記流量測定手段により測定された燃料ガスの流量パターンおよび前記判断手段により判断された前記稼動しているガス燃焼機器の種類を含む前記ガス利用情報を前記通信網を介して外部に送信すると共に、前記格納手段に格納されている前記初期判断情報とは異なる前記更新判断情報を前記通信網を介して外部から受信するためのメータ用通信端末手段と、
    前記メータ用通信端末手段を介して前記更新判断情報を受信したときに、前記格納手段に格納されている前記初期判断情報を前記更新判断情報に更新する更新手段と、
    前記判断手段が前記稼動しているガス燃焼機器の種類を判断することができない燃料ガスの流量パターンを検出したときに、前記1または2以上のガス燃焼機器に対する燃料ガスの供給を遮断する遮断手段とを備え、
    前記統括機器は、
    前記複数のガスメータにより取得された前記1または2以上のガス燃焼機器の種類および各ガス燃焼機器による燃料ガスの流量パターンを含む前記ガス利用情報を収集し、そのガス利用情報に基づいて、前記複数のガスメータに前記1または2以上のガス燃焼機器の中から稼動しているガス燃焼機器の種類を判断させるための前記更新判断情報を構築する構築手段と、
    前記構築手段と前記複数のガスメータとの間で前記通信網を介して相互に通信させるための統括用通信端末手段とを備えた
    ことを特徴とするガス計量監視システム。
  2. 前記判断手段は、燃料ガスの流量パターンのうち、ガス流量の立ち上がり時における最大流量、燃料ガスが消費されていない状態から前記最大流量に到達するまでに要する時間および前記最大流量の継続時間や、ガス流量の立ち上がり後における安定流量、前記最大流量から前記安定流量へ移行するまでに要する時間および前記安定流量の継続時間を含む各パラメータ値に基づいて、前記稼働しているガス燃焼機器の種類を判断するものである
    ことを特徴とする請求項1記載のガス計量監視システム。
  3. 前記通信網は、インターネットまたは電話回線の少なくとも一方である
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガス計量監視システム。
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