JP2009047363A - ガス遮断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】確実性を得るために自動的に漏れ検査を実施し、ガス通路内の漏れを検出すること。
【解決手段】流量検出手段21と、流量算出手段22と、異常判定手段23と、弁駆動手段24と、開閉手段25と、圧力入力手段29と、自動復帰手段30と、漏洩判定手段31と監視値記憶手段33を備え、漏洩判定手段31が流量Bを監視し漏れがあれば一旦ガス通路を閉栓し、その後自動復帰手段30を介し自動的に圧力降下による検査を実施することでよりガス通路内の漏れの有無を再確認し判別することを特徴としたガス遮断装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガス遮断装置以後のガス使用時に、ガス使用上の安全を図るおよびガス使用上の利便性を向上させるガス遮断装置に関するものである。
従来、この種のガス遮断装置は、特許文献1および特許文献2に記載するような構成として先行技術文献に記載されている。
図9は、特許文献1および特許文献2に記載された従来のガス遮断装置を示すものである。図9に示すように、ガス通路内を通過するガス流量に対応して流量信号aを出力する流量検出手段1と、前記流量検出手段1の前記流量信号aを受け取ると流量bを算出する流量算出手段2と、使用状態の異常を監視する判定値mを記憶する監視値記憶手段13と、前記流量算出手段2の前記流量bと前記監視値記憶手段13の前記判定値mと比較し異常であれば弁閉信号cを出力する異常判定手段3と、前記異常判定手段3の前記弁閉信号cまたは地震判定手段7の前記弁閉信号cまたは自動復帰手段10の弁開信号hあるいは手動復帰入力手段8の前記弁開信号hにより弁駆動信号dを出力する弁駆動手段4と、前記弁駆動手段4の前記弁駆動信号dを受け取るとガス通路を閉栓または開栓する開閉手段5と、地震を検知すると地震信号eを出力する地震検知手段6と、前記地震検知手段6の前記地震信号eに基づき予め保有している地震パターンと一致したときに前記弁閉信号cと復帰要求信号fを出力する前記地震判定手段7と、前記地震判定手段7の前記復帰要求信号fを受け取ると圧力入力手段9からの圧力値gを監視し所定時間に所定の圧力降下がなければ弁開信号hを出力し所定以上の圧力降下があれば前記弁開信号hを出力しない自動復帰手段10と、圧力を監視し前記圧力値gを出力する前記圧力入力手段9と、外部から手動操作による復帰指示を受けると前記弁開信号hを出力する前記手動復帰入力手段8と、前記流量算出手段2の前記流量bに基づきガス遮断装置以降のガス通路内の漏れを判定しガス通路に漏れがあれば漏れ警告信号iを出力する漏洩判定手段11と、前記漏洩判定手段11の前記漏れ警告信号iに基づき外部に漏れ警告する外部通信手段12とから構成されている。
特開平07−239099号公報 特開平10−103547号公報
しかしながら、前記従来の構成では流量算出手段2で算出した流量bに基づき、ガス通路内の漏れをガス器具が連続的に使用されているか否かとして漏洩判定手段11で判定し、ガス遮断装置を遠隔で監視しているセンタに通報のみ実施していた。また、地震発生時に自動復帰手段10によりガス通路内の漏れの有無を確認(地震発生後一旦ガス通路を閉栓)しその後自動的に開栓していた。
従って、地震発生時には自動的にガス通路の漏れの有無を検出していたが、流量bによる漏れ検出時(例えば、5L/h以上の流量を連続して30日間検出したとき漏れありとする)には、本当にガス通路内に漏れが発生しているのか、連続してガスを使い続けているかの区別がつかないという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、流量bによる漏れを検出した場合、一旦強制的にガス通路を閉栓し、その後ガス閉栓状態で圧力が降下することによるガス漏れの有無を自動的に判別することにより、ガス使用者の安全性とガス事業者による点検作業の
負担を増大させることなくして利便性の向上を図ったガス遮断装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のガス遮断装置は、漏洩判定手段31が流量Bに基づきガス通路内に漏れ(例えば、5L/h以上の流量を連続して30日間検出したとき漏れありとする。あるいは器具判別により器具と特定されないときに漏れとすることでも同様の効果が得られる)と弁閉信号Cと漏洩復帰要求信号Lを出力し、自動復帰手段30がまず弁開信号Hと弁閉信号Cを出力してガス充填を行い、その後ガス通路内の所定時間内の所定圧力降下を判定し漏れがなければガス通路を開栓するようにしたものである。
これによって30日間ガス使用者によってガスが使い続けられてきたのか、本当にガス通路に漏れがあるのかを区別することができる。
本発明のガス遮断装置は、流量による漏れを検出した場合、一旦強制的にガス通路を閉栓(ガス充填を行っても自動立ち消え装置がない器具の場合、ガス遮断装置の下流側が開放状態となる。この場合ガス圧がないため漏れありと判定する。このため、ガス利用者はガス通路が閉栓したままとなりガスが使えないのでガス供給者にガスが使えない旨を連絡することとなり、ガス供給者はガス使用者の30日間も連続でガスを使用する異常な使用方法に関して把握すると共にガス使用者に安全なガスの使用方法や器具の買い替え等のアドバイスを実施することが可能となる)し、その後ガス閉栓状態で圧力が降下することによるガス漏れの有無を自動的に判別することにより、ガス使用者の安全性とガス事業者による点検作業の負担を増大させることなくして利便性の向上させることができる。
第1の発明は、流量を計測する流量検出手段と、前記流量検出手段の検出値より流量値を算出する流量算出手段と、使用状態の異常を監視する判定値を記憶する監視値記憶手段と、前記流量値と前記判定値とを比較して異常の有無を判定する異常判定手段と、前記流量算出手段の前記流量値に基づきガス遮断装置より下流側のガス通路内に漏れを判定しガス通路に漏れがあれば漏洩復帰要求信号を出力する漏洩判定手段と、圧力を監視し圧力値を出力する圧力入力手段と、前記圧力入力手段からの前記圧力値を監視し所定時間に所定の圧力降下がなければ弁開信号を出力し所定以上の圧力降下があれば前記弁開信号を出力しない自動復帰手段と、弁駆動信号を出力する弁駆動手段と、前記弁駆動信号によりガス通路を閉栓または開栓する開閉手段と、外部から手動操作による復帰指示を受けると前記弁開信号を出力する前記手動復帰入力手段とを備え、前記漏洩判定手段でガス通路内に漏れを検出したときにガス通路を一旦閉栓した後に、前記手動復帰入力手段からの前記弁開信号では手動操作による復帰指示ができないようにすることでガス使用者の不用意によるガス通路の開栓を防止し安全性を向上させることができる。
第2の発明は、前記漏洩判定手段でガス通路内に漏れを検出したときに前記自動復帰手段で所定以上の圧力降下があった場合に、前記手動復帰入力手段からの前記弁開信号では手動操作による復帰指示をできなくすることでガス使用者の不用意によるガス通路の開栓を防止し安全性を向上させることができ、かつ自動復帰手段で所定以上の圧力降下の有無による再確認を実施することで、より正確にガス通路の漏れを検出しガス通路の漏れがなければ自動復帰することが可能となりガス使用者の利便性を向上させることができる。
第3の発明は、ガス通路を一旦閉栓するかわりにガス遮断装置を監視しているセンタに通報し、センタがガス使用者のガス使用状況を確認してガス通路内に漏れがある可能性が
あると判断したときに遠隔から前記自動復帰手段を動作させてガス通路に漏れがあるか否かの判別をすることで、ガス供給者は遠隔地にいながらガス使用者に対してガスを一旦止める了承を得たのちにガス通路の漏れを点検でき、点検した結果ガス通路に漏れがあれば出動(その間ガス使用者による復帰を禁止すことで、より安全性が向上する)して対応することが可能となる。一方、ガス通路に漏れがなければ不要な出動を防止することが可能となりガス供給者の利便性を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではなく、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態におけるガス遮断装置の機能ブロック図を示すものである。またガス遮断装置はマイクロコンピュータ(マイコン)等を構成するプロセッサ及び動作プログラムにより構成され、プロセッサにおいて所定の動作プログラムを実行して対応する処理を行うことにより、各機能が実現され電池で駆動している。
図1において、流量検出手段21はガス通路内を通過するガス流量に応じて(例えば、一定量を計量する毎に信号を出力してもよいし、ガス通路内の経路中に接続され、後述するように、超音波信号を用いてガス通路内のガス流により生じる伝搬時間差を求め、ガスの瞬時流量を検出してもよい)流量信号Aを出力する。
流量算出手段22は、流量検出手段21で検出された流量信号Aを基に流量Bの算出(例えば、検出された瞬時流量を基に、瞬時流量の平均などによって流量値を算出したり、瞬時流量を積算して積算流量値を算出したり、器具判別のための流量差分値を算出するなど、流量に関する各種演算)を行う。
監視値記憶手段33は、使用状態の異常を監視する判定値Mを記憶する。
異常判定手段23は、流量算出手段22の流量Bと監視値記憶手段33が予め記憶している判定値Mと比較して判定値M以上であるときに閉栓信号Cを出力する。
弁駆動手段24は異常判定手段23の弁閉信号Cまたは地震判定手段27の弁閉信号Cまたは漏洩判定手段31の弁閉信号Cまたは自動復帰手段30の弁閉信号Cと弁開信号Hあるいは自動復帰手段30から出力される復帰不可信号Kがないときにのみ手動復帰入力手段28の弁開信号Hを受け取ると弁駆動信号Dを出力する。開閉手段25は弁駆動手段24の弁駆動信号Dを受け取るとガス通路を閉栓または開栓する。
地震検知手段26は地震を検知すると地震信号Eを出力する。
地震判定手段27は地震検知手段26の地震信号Eに基づき地震パターン(例えば、震度5相当の揺れを感震器センサ(例えば、鋼球と接点端子とで構成され、振動で鋼球が揺れ接点端子とショートしてON/OFF信号が出力される)のこのON/OFFでパターンを予め保持している値と比較し合致した場合)と一致したときに弁閉信号Cと復帰要求信号Fを出力する。
自動復帰手段30は地震判定手段27の復帰要求信号Fまたは漏洩判定手段31の漏洩復帰要求信号Lあるいは外部通信手段32の遠隔復帰要求信号Jを受け取ると、漏洩復帰信号Lを受け取った場合のみ弁開信号Hと弁閉信号Cを出力(例えば弁開信号Hと弁閉信
号Cとの間隔を10秒とする。その後圧力値Gがガス充填による断熱圧縮の影響を受けなくするために20秒待ってもよい)してガスをガス遮断装置より下流側のガス通路内に充填する。あるいは遠隔復帰要求信号Jを受け取ったときのみ閉栓信号Cを出力する(ガス使用者がガス使用者に連絡しガス器具の使用を停止してもらっているが、ガス遮断装置が開閉手段25によって閉栓していなければ圧力降下によるガス漏れの確認ができないため)。
その後圧力入力手段29からの圧力値Gを監視し所定時間に所定の圧力降下(例えば、図2に示すように[1]の時点で流量Bによる漏れが検出された後[2]の時点から自動復帰を開始する。このとき所定のガス圧力がガス通路内に残っていなければ漏れがあったものと判断する(遠隔復帰要求信号Jによる場合はガス遮断装置を監視しているセンタからガス使用者にガスを止めてもらっているので、ガス遮断装置よりも下流側は開放されていないためガス充填は必要ない)。所定以上のガス圧力があった場合は[2]の圧力値G[2]([2]の時点の瞬間圧力)を記憶し60秒間経過後の[3]の時点で記憶した圧力値G[2]から10mmH2O以上降下していれば漏れとする。)がなければ弁開信号Hを出力し所定以上の圧力降下があれば弁開信号Hを出力しないで復帰不可信号Kを出力する。
圧力入力手段29は圧力を監視し圧力値Gを出力する。
手動復帰入力手段28は、外部(例えば、ガス遮断装置に取りつけられた機械的に開閉手段25を開栓状態に移動させる復帰ボタンや電子部品によるスイッチ入力により開閉手段25に逆電流を流して開栓する復帰スイッチ)から手動操作による復帰指示を受けると弁開信号Hを出力する(例えば、手動復帰後は所定の時間(2分間)に所定の流量(例えば、一定量を計量する毎の信号の1回分)の有無を監視し、所定の時間に流量があれば漏れありとして再度ガス通路を閉栓してもよいし、自動復帰時と同様に圧力入力手段29の圧力値Gを監視してガス通路の漏れを判定(自動復帰と同じ時間と圧力降下量でもよいし違う時間と圧力降下量でも良い)したのち、ガス通路を開栓してもよい)。
漏洩判定手段31は流量算出手段22の流量Bに基づきガス遮断装置以降のガス通路内に漏れを(例えば、5L/h以上の流量を連続して30日間検出したとき漏れありとする。あるいは後述するように器具判別により器具と区別することで漏れと判別しても同様の効果が得られる)判定しガス通路に漏れがあれば予め設定した選択内容に基づき弁閉信号Cと漏洩復帰要求信号Lを出力するか、あるいは弁閉信号Cと漏洩復帰要求信号Lの変わりに漏れ警告信号Iを出力する。
外部通信手段32は漏洩判定手段31の漏れ警告信号Iに基づき外部(例えば、ガス遮断装置を監視しているセンタ)に漏れ警告し外部から遠隔復帰要求を受け取ると遠隔復帰要求信号Jを出力する。
なお、復帰不可信号Kを出力されている状態で外部通信手段32(例えば、ガス遮断装置を監視しているセンタからでも良いし、ガス遮断装置が設置されている現場において持ち運び自由な設定器を接続し通信しても同様の効果が得られる)に復帰不可解除信号を与えることで自動復帰手段30の復帰不可信号Kの出力を停止してもよい。このことによりガス遮断装置より下流側のガス通路の漏れをガス供給者が修理した後に、ガス供給者が現場にて手動復帰入力手段28を使用してガス遮断装置によるガス通路の閉栓状態を解除(開栓)することが可能となる。
ガス利用者の不用意なガス通路の開栓とは、通常ガス遮断装置はガス遮断装置より下流側の漏れを検出する高精度(時間を掛けガス漏れの有無を確認する)モードとガス遮断装置より下流側の漏れの恐れがないとき通常精度(高精度モードよりも時間が短く圧力降下
量が小さい。例えば、元栓代わりに使用する宅内開閉機能時に使用される)モード等の複数通りの圧力降下による復帰の漏れ判定機能を持っている。
従って、自動復帰の圧力降下により漏れがありガス通路を閉栓しても、その後ガス遮断装置より下流側の漏れの恐れがない新たな要因によるガス通路の閉栓が発生したあと手動復帰入力があるとガス遮断装置は高精度モードではなく通常精度モードとして開栓判定を実施する可能性がある。これのモード移行を防止するのが復帰不可信号Kの目的である。なお上記構成を器具判別手段34と第二漏洩判定手段35、記憶手段36に置き換えても同様の効果が得られる。以下にその説明を行う。特に説明のない23〜33までの他の手段に関してはすでに説明した動作を行うものとする。
器具判別手段34は、算出された流量差分値(流量値B)に基づき、記憶された器具別の判定値によって流量変化量や変化時間等のガス流量の流量変化特性を判定し、ガス通路にガスが流れているときに使用されているガス器具の判別を行うものである。
第二漏洩判定手段35は、前記算出されたガスの流量値を含む流量特性値と積算流量値とに基づき、ガス漏れが生じているか否かを判定するものである。第二漏洩判定手段35でガス通路に漏れがあったと判断した場合には、漏洩判定手段31と同様に弁閉信号Cと漏洩復帰要求信号Lを出力する。
記憶手段36は、器具判別に用いる判定値等の器具判別情報、漏れ判定に用いる流量特性情報、流量検出手段21により計測された瞬時流量値情報、流量算出手段22により算出されたガス流量値情報や積算流量値情報、並びに流量差分値情報などの流量情報、及び、使用器具や使用状況の履歴情報など、器具判別にて用いる各種情報を記憶するものである。
流量検出手段21及び流量算出手段22の動作について詳しく説明する。図3は超音波流量計(流量検出手段21)の概略構成を示す構成図である。
超音波流量計(流量検出手段21)は、ガス通路に連通する矩形断面を持つ計測流路42を有し、この計測流路42の相対向する流路壁の上流側と下流側には、一対の超音波送受信器43、44が配置されている。これらの超音波送受信器43、44は、超音波伝播経路が計測流路42を流動するガス流を斜めに横切るように設定され、交互に超音波を送受信させることによって、ガス流に対して順方向と逆方向に超音波の伝搬を行う。
このとき、超音波送受信器43、44間の距離、すなわち測定距離をL、ガス流に対する超音波伝播経路の角度をφ、超音波送受信器43、44の上流から下流への超音波伝播時間をt1、下流から上流への超音波伝播時間をt2、音速をCとすると、流速Vは以下の式により求められる。
V=L/2cosφ((1/t1)−(1/t2)) …(1)
この流速Vと計測流路42の断面積とからガス流の瞬時流量を算出する。
瞬時流量の計測の時間間隔は、超音波の送受信が可能な範囲で設定できる。ガス器具により起動や制御により変化する時間が器具ごとに異なるため、計測時間間隔を小さくすることは器具判別を瞬時に行う点では有利となるが、計測時間間隔を短くすると電池の消耗が大きくなる。また、計測時間間隔が従来のガスメータで使用している膜式方式と同等の2桁オーダーの秒数間隔になると、流量変化の差分を見て判断することが困難になる。そこで、本実施形態では、2秒間隔の周期的な瞬時流量の計測を行い、その差分値をとってガス器具の起動を判別する。なお、計測時間間隔は更に短くすることも可能である。例え
ば、ガス器具起動後は計測精度を上げるために計測時間間隔を短くするなどの制御を行ってもよい。
次に、器具判別手段34の動作について詳しく説明する。図4はガス器具使用時のガス流量の変化と差分値の変化を示す特性図、図5は複数のガス器具使用時のガス流量の変化と差分値の変化を示す特性図である。
図4において、実線は超音波流量計(流量検出手段21)により測定されたガスの瞬時流量値、破線はそのときの微分値、すなわち、所定の計測時間間隔毎の差分値をそれぞれ示している。差分値は、ガス器具の起動時にはプラス側にピークを持って表現され、停止時にはマイナス側にピークをもって表現される。ここで、差分値の変化がある所定の値(変化判定値)以上の場合、ガス流量に変化があったとして器具の判別や状態の変化を判断する。
図5に示すように、ガスの瞬時流量値の差分値に基づき、例えば3つの器具(A、B、C)を同時に使用した場合であっても、個々のガス器具の起動や停止、並びに出力調整時のガス流量の変化を検出できる。ガス器具毎に起動時や終了時、並びに出力調整時のガス流量調整における制御の形態が異なり、ガス流量の流量変化特性が異なっている。したがって、ガス流量やその流量変化特性を判定することによって、ガス器具の種類を判別することが可能である。
例えば、ガスコンロ、ガス燃焼熱を熱源とするファンヒータ、ガス湯沸かし器などの器具が判別できることとなる。なお、ガスコンロは調理用、ファンヒータは温風暖房用というように単機能であるが、ガス湯沸かし器は給湯用と床暖房用の二つの機能を有する。床暖房は床裏側に熱媒体流路を形成したもので、ここを流動する熱媒体をガス湯沸かし器で沸かした湯で加熱するようにしたものである。そして、給湯用と床暖房用とでは、起動または制御パターンが異なり、当然のことながら差分値の変化量や変化時間にも違いがある。そこで、所定値以上の差分値の連続発生回数や連続発生時間などにより、ガス器具がガス湯沸かし器である場合には、給湯用か床暖房用かまでも判定可能である。なお、差分値は起動または制御開始時だけではなく、停止または制御終了時のマイナス差分を用いてもよい。
次に、第二漏洩判定手段35の動作について詳しく説明する。図6は本実施形態におけるガス漏れの判定に用いる流量特性情報の一例を示す図である。記憶手段36には、図6に示すような判定用データを含む流量特性情報を設定記憶しておく。第二漏洩判定手段35は、この流量特性情報を用いて、器具種別ごとに設定された流量値と、所定の積算流量値になるまでの流量変化とによってガス漏れがあるか否かを判定する。
流量特性情報としては、まず、器具種別ごとに設定された標準流量値である流量判定値Qrを第1の判定用データとして記憶しておく。例えば、ファンヒータに対応する150L(リットル)/h(時間)、ガステーブルに対応する100L/hなどを設定する。なお、流量判定値Qrはある程度の幅を持たせて設定してもよい。そして、流量正常時の流量上限を規定する積算流量判定値Qmaxを第2の判定用データとして設定する。ここで、
積算流量判定値はQmax(A)、Qmax(B)など、ガス器具の種別ごとに複数設定してもよいし、一つの積算流量判定値Qmaxを設定してもよい。
第二漏洩判定手段35は、まず、超音波流量計(流量検出手段21)及び流量算出手段22により測定された流量値Qmが器具種別ごとに設定された流量判定値Qrと一致するか否かを判定する。ここで、流量値Qmが設定記憶された流量判定値Qrと一致せずに該当する器具が存在しない場合は、測定された流量値Qmが異常であるため、ガス漏れと判
定する。そして、流量値Qmが流量判定値Qrと一致して器具流量に相当する場合は、その後の流量変化を監視する。この状態で、流量値Qmを積算していき、この流量積算値Qnが設定記憶された積算流量判定値Qmaxになるまでに流量変化があった場合は、ガス器具の正常な使用状態であることを識別し、ガス漏れ無しと判定して流量変化の監視をリセットする。一方、流量積算値Qnが積算流量判定値Qmax以上になっても流量変化が無い場合は、正常なガス器具の使用とは異なるとみなして、ガス漏れの疑いありと判定する。
なお、流量変化の監視を開始する条件は、所定の流量特性の判定値と一致した場合であり、上記のような通常動作時の定常状態の流量値Qmの他に、流量変化特性値等の流量パターン、瞬時流量値など、種々の流量に関する流量特性値を用いることも可能である。
図7はガスの流量変化特性の一例を示す図、図8は漏れ判定用の積算流量判定値を示す図である。ガス流量が図7に示すような流量パターンの場合、例えばガス器具が安定動作しているタイミングaにおいて、測定された流量値Qmと設定記憶された流量判定値Qrとを比較し、流量値Qmが器具流量に相当するかどうかを判断する。そして、流量値Qmが器具流量に相当する場合は、流量値Qmを積算しながら流量変化を監視し、積算流量値Qnが設定記憶された積算流量判定値Qmaxになるまでに流量変化があるかどうかを判定
し、流量変化の有無によって、正常なガス器具の使用によるガスの流れか、あるいはガス漏れかを判別する。
上記の器具判別によりガス器具とガス通路の漏れとの区別をする精度向上が図れるとともに、30日間かかっていたガス通路の漏れを判定を数時間から数日に短縮することが可能となる。
以上のように構成されたガス遮断装置について、以下その動作、作用を説明する。
まず、漏洩判定手段31が流量Bに基づきガス通路内の漏れ(第二漏洩判定手段35でも同様の効果が得られる)がある可能性を判定したあと、その後自動復帰手段30が圧力入力手段29の圧力値Gを監視してガス通路の漏れの有無を再確認し判別する。
また、自動復帰手段30の動きを外部通信手段32通してセンタから指示でき、ガス通路に漏れがあった場合は復帰不可信号Kによりガス利用者によるガス通路の開栓を禁止する。
以上のように、本実施の形態においてはガス通路の漏れの可能性を判定し、その後圧力降下によるガス通路の漏れの有無を再確認し判別できる。また例えばラーメン店のように強制的にガス通路を閉栓できない環境では、遠隔でガス遮断装置を監視しているセンタからラーメン店にガスを止めてよい日時を確認し、所定の日時に遠隔から漏れの有無を確認することが可能となる。
このことによりガス供給者は漏れがあった場合のみ現場に出動するだけで良く不要な出動を防止することが可能となり、ガス通路に漏れがあればガス利用者の手動復帰を禁止することで安全性と利便性を向上させることが可能である。
以上のように、流量による漏れを検出したあとに、一旦ガス通路を閉栓し圧力降下によるガス通路内の漏れの有無を再確認し判別することができ、ガス使用上の安全性と利便性の向上をさせる本ガス遮断装置に有用である。
本発明の実施の形態におけるガス遮断装置の機能ブロック図 本発明の実施の形態における圧力降下による漏れ判定の一例を示す図 本実施形態における超音波流量計の概略構成を示す構成図 本実施形態におけるガス器具使用時のガス流量の変化と差分値の変化を示す特性図 本実施形態における複数のガス器具使用時のガス流量の変化と差分値の変化を示す特性図 本実施形態におけるガス漏れの判定に用いる流量特性情報の一例を示す図 本実施形態におけるガスの流量変化特性の一例を示す図 本実施形態における漏れ判定用の積算流量判定値を示す図 従来のガス遮断装置の機能ブロック図
符号の説明
21 流量検出手段
22 流量算出手段
23 異常判定手段
24 弁駆動手段
25 開閉手段
26 地震検知手段
27 地震判定手段
28 手動復帰入力手段
29 圧力入力手段
30 自動復帰手段
31 漏洩判定手段
32 外部通信手段
33 監視値記憶手段
34 器具判別手段
35 第二漏洩判定手段
36 記憶手段
42 計測流路
43、44 超音波送受信器

Claims (3)

  1. 流量を計測する流量検出手段と、前記流量検出手段の検出値より流量値を算出する流量算出手段と、使用状態の異常を監視する判定値を記憶する監視値記憶手段と、前記流量値と前記判定値とを比較して異常の有無を判定する異常判定手段と、前記流量算出手段の前記流量値に基づきガス遮断装置より下流側のガス通路内に漏れを判定しガス通路に漏れがあれば漏洩復帰要求信号を出力する漏洩判定手段と、圧力を監視し圧力値を出力する圧力入力手段と、前記圧力入力手段からの前記圧力値を監視し所定時間に所定の圧力降下がなければ弁開信号を出力し所定以上の圧力降下があれば前記弁開信号を出力しない自動復帰手段と、
    弁駆動信号を出力する弁駆動手段と、前記弁駆動信号によりガス通路を閉栓または開栓する開閉手段と、
    外部から手動操作による復帰指示を受けると前記弁開信号を出力する前記手動復帰入力手段と
    を備え、前記漏洩判定手段でガス通路内に漏れを検出したときにガス通路を一旦閉栓した後に、前記手動復帰入力手段からの前記弁開信号では手動操作による復帰指示ができないことを特徴としたガス遮断装置。
  2. 前記漏洩判定手段でガス通路内に漏れを検出したときに前記自動復帰手段で所定以上の圧力降下があった場合に、前記手動復帰入力手段からの前記弁開信号では手動操作による復帰指示ができないことを特徴とした請求項1に記載のガス遮断装置。
  3. ガス通路を一旦閉栓するかわりにガス遮断装置を監視しているセンタに通報し、センタがガス使用者のガス使用状況を確認してガス通路内に漏れがある可能性があると判断したときに遠隔から前記自動復帰手段を動作させてガス通路に漏れがあるか否かの判別をすることを特徴とした請求項1または請求項2に記載のガス遮断装置。
JP2007214332A 2007-08-21 2007-08-21 ガス遮断装置 Expired - Fee Related JP4935576B2 (ja)

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