JP2009012272A - 耐火成形物の製造方法およびこれにより得られる耐火成形物ならびに耐火措置構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
[1]円筒キャビティを備えた円筒成形型に熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を供給する工程と、
前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程と、を少なくとも有する耐火成形物の製造方法。
[2]建築物に設置された配管と配管との接続面に、上記[1]の製造方法により得られた配管接続部設置用耐火成形物を備えたことを特徴とする、耐火措置構造。
【選択図】図1
Description
しかしながら実際にはこの様な防火区画を備えたビル等の建築物の場合であっても、それぞれの防火区画を貫通する各種配管が設けられている場合が多く、これらの各種配管を伝わって火災や煙等が広がる等の問題がある。
この様な問題に対応するためには、前記各種配管に耐火成形物を設置することが有効であるとされる。実際に火災等が発生した場合には火災等の熱により前記各種配管に設置された耐火成形物が膨張し、これにより前記各種配管内部が閉塞され、結果として前記各種配管を伝わって火災や煙が広がることを防止することが可能となる。
この様な用途に使用する耐火成形物の製造方法として、低密度ポリエチレンと熱膨張性黒鉛とからなる樹脂組成物をチューブダイスを用いてチューブ状に押出し、冷却後チューブ状の成形体を切断してリング状の耐火成形物を製造する方法が提案されている(特許文献1)。
本発明の目的は、火災等が発生した場合に、各種配管同士の間に隙間が生じている場合であっても、この隙間を有効に閉塞させることができる耐火成形物の製造方法を提供することにある。
[1]円筒キャビティを備えた円筒成形型に熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を供給する工程と、
前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程と、を少なくとも有する耐火成形物の製造方法を提供するものであり、
[2]前記円筒キャビティを備えた円筒成形型は、外筒、内柱および底板を有するものであって、前記外筒と内柱とは前記底板を介して互いに回転自在に設置されているか、または、前記外筒と内柱とは前記底板に固定されて設置されていることを特徴とする、上記[1]に記載の耐火成形物の製造方法を提供するものであり、
[3]前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程が、
攪拌手段を利用して前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を攪拌する工程、
前記円筒成形型に対し前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を供給するための供給口を利用して前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を攪拌する工程、
ならびに、
前記円筒成形型は互いに回転自在な外筒と内柱とを有するものであって、前記外筒および内柱の少なくとも一方の回転を利用して前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を攪拌する工程、
からなる群より選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする、上記[1]または[2]に記載の耐火成形物の製造方法を提供するものであり、
[4]前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程が、下記(1)〜(9)からなる群より選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の耐火成形物の製造方法を提供するものであり、
(1)攪拌手段を前記円筒成形型の円筒に沿った円方向に回転させることにより、前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程
(2)攪拌手段を固定しておき、前記円筒成形型全体を回転させることにより、前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程
(3)攪拌手段を前記円筒成形型の円筒に沿った円方向に回転させつつ、前記円筒成形型全体を、前記攪拌手段の攪拌方向とは逆方向に回転させることにより、前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程
(4)前記円筒成形型に対し前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を供給するための供給口を、前記円筒キャビティに沿った円方向に回転させることにより、前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程
(5)前記円筒成形型に対し前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を供給するための供給口を固定しておき、前記円筒成形型全体を、前記円筒キャビティに沿った円方向に回転させることにより、前記円筒成形型内部へ前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程
(6)前記円筒成形型に対し前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を供給するための供給口を、前記円筒成形型の円筒に沿った円方向に回転させつつ、前記円筒成形型全体を、前記供給口の回転方向とは逆方向に回転させることにより、前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程
(7)前記円筒成形型は外筒と内柱とを有するものであって、固定された前記内柱に対して前記外筒を前記円筒キャビティに沿った円方向に回転させることにより、前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程
(8)前記円筒成形型は外筒と内柱とを有するものであって、固定された前記外筒に対し、前記内柱を前記円筒キャビティに沿った円方向に回転させることにより、前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程
(9)前記円筒成形型は外筒と内柱とを有するものであって、前記外筒を前記円筒キャビティに沿った円方向に回転させつつ、前記内柱を、前記外筒の回転方向とは逆方向に回転させることにより、前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程
[5]前記工程に加えて、
前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を固化させる工程と、
固化した後の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティの中心軸方向に対して垂直に切断することによりリング状成形物を得る工程と、を少なくとも有することを特徴とする、上記[1]に記載の耐火成形物の製造方法を提供するものであり、
[6]上記[1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法により得られた配管接続部設置用耐火成形物を提供するものであり、
[7]建築物に設置された配管と配管との接続面に、上記[6]に記載の配管接続部設置用耐火成形物を備えたことを特徴とする、耐火措置構造を提供するものである。
この流れが生じることにより、樹脂組成物中に含まれる前記熱膨張性層状無機物は、前記円筒キャビティに沿った円方向の流れと同じ方向、すなわち、前記円筒キャビティの中心軸に対して垂直な平面方向に配向するようになる。
この結果、本発明の製造方法により得られたリング状の耐火成形物は、その内部で前記熱膨張性層状無機物が前記平面、つまりリング平面と水平方向に配向する割合が多くなる。これにより、本発明の製造方法により得られた耐火成形物は火災等の熱にさらされた場合に、その厚み方向(前記円筒キャビティの中心軸と同じ方向)に膨張するという特徴を有する。
この特徴を活かして本発明の製造方法により得られた耐火成形物を各種配管同士の接続部に配置することにより、火災等が発生した場合に、建築物等に設置された各種配管同士の間に隙間が生じている場合であってもこの隙間を有効に閉塞させることができる。
図1は、本発明の第一の実施態様の製造方法を説明するための模式斜視図である。
まず円筒成形型100内部に、供給口1を通じて熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を供給する工程について説明する。
本発明に使用する前記円筒成形型100としては、外筒10、内柱20および底板(図示せず)とを有するもの等を挙げることができる。この円筒成形型100は、前記外筒10、内柱20および底板により囲まれた部分に円筒キャビティ120を備えるものであり、この円筒キャビティ120に熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を供給することにより、円筒状の成形物を成形することができる構造となっている。
なお、前記内柱20としては、例えば、内部に空洞のない円柱形状のもの、円盤状の蓋を上部に備えた内部に空洞のある円筒形状のもの、上部に円盤状の蓋のない円筒形状のもの等を挙げることができ、その側面により前記円筒キャビティ120を形成できるものであれば特に限定はない。
また図1に例示されている前記円筒成形型100では、前記外筒10と内柱20とが前記底板に固定されて設置されている。
なかでも繰り返し使用できることから金属製、セラミック製等のものが好ましく、価格や取扱いの面からステンレスや鋼材等の金属製のものが好ましい。
また前記円筒成形型100は、ポリテトラフルオロエチレン等の樹脂により樹脂コーティングされたもの等を使用することができる。
供給速度が遅すぎると、前記熱膨張性層状無機物を配向させることが困難になり、逆に早すぎると乱流が生じる上、成形が困難になる。
前記樹脂組成物の供給は、前記円筒成形型100に対し連続的に行ってもよく、断続的に行ってもよい。
前記円筒成形型100内部に前記樹脂組成物を供給してから、または前記円筒成形型100内部に前記樹脂組成物を供給しつつ、前記円筒成形型100内部の前記樹脂組成物を、前記円筒キャビティ120に沿った円方向に攪拌する。
前記樹脂組成物を攪拌する際に使用する攪拌手段として、図1の場合では攪拌棒30が使用されている。
前記攪拌棒30を回転させることにより、前記円筒成形型100内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティ120に沿った円方向に攪拌することができる。
図2に前記攪拌手段に使用する攪拌棒の変形例を図示する。例えば、図2に例示される様に、前記攪拌手段として攪拌翼等を備えた攪拌棒(a)〜(c)等を使用することができる。
回転速度が供給速度に比較して遅すぎると配向制御する事が難しくなり、速すぎると成形が困難になる。
図4〜図5は、前記円筒成形型に対し前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を供給するための供給口を利用して前記円筒成形型100内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を攪拌する工程を説明するための模式要部斜視図である。
この様に前記供給口1を前記円筒キャビティに沿った円方向に回転させることにより、前記円筒成形型100内部の前記樹脂組成物200を、前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌することができる。
第二の実施態様の製造条件は第一の実施態様の場合と同様である。
図6は、互いに回転自在な外筒と内柱とを有する前記円筒成形型のうち、前記外筒および内柱の少なくとも一方の回転を利用して前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を攪拌する工程を説明するための模式断面図である。
第三の実施態様の製造条件は第一の実施態様の場合と同様である。
本発明に使用する前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物は、加熱により膨張して耐火断熱層を形成するものであれば特に制限はないが、樹脂分、熱膨張性層状無機物および無機充填剤を含有する樹脂組成物から形成されるものが好ましく、樹脂分、熱膨張性層状無機物、リン化合物および無機充填剤を含有する樹脂組成物から形成されるものがより好ましい。
前記樹脂分に使用するエポキシ樹脂としては、特に限定されるものではないが、基本的にはエポキシ基をもつモノマーと硬化剤とを反応させることにより得られるものを挙げることができる。
前記重付加型の硬化剤としては、例えば、ポリアミン、酸無水物、ポリフェノール、ポリメルカプタン等が挙げられる。また、前記触媒型の硬化剤としては、例えば、3級アミン、イミダゾール類、ルイス酸錯体等が挙げられる。
前記樹脂分としてエポキシ樹脂を使用すると、燃焼後の熱膨張性材料が架橋構造をとり形状保持性が優れるため好ましい。
本発明に使用する熱膨張性層状無機物に特に限定はないが、例えば、バーミキュライト、カオリン、マイカ、中和処理された熱膨張性黒鉛等が挙げられる。
これらの中で中和処理された熱膨張性黒鉛は、膨張開始温度が低いことから特に好ましい。
上述のように酸処理して得られた熱膨張性黒鉛は、更にアンモニア、脂肪族低級アミン、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物等で中和することにより、中和処理された熱膨張性黒鉛とすることができる。
無機系リン化合物としては、特に限定されず、例えば、赤リン、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム等のリン酸金属塩、ポリリン酸アンモニウム類などが挙げられ、中でもポリリン酸アンモニウム類が好ましい。
一般的に、前記無機充填剤は骨材的役割の働きをすることから、燃焼残渣の強度向上や熱容量増大に大きく寄与すると考えられる。
無機充填剤の添加量が少ないときは、分散性が性能を大きく左右するため、粒径の小さいものが好ましいが、粒径0.5μm未満では二次凝集が起こり、分散性が悪くなる。また、無機充填剤の添加量が多いときは、高充填が進むにつれて、樹脂組成物の粘度が高くなり成形性が低下するが、粒径を大きくすることによって樹脂組成物の粘度を低下させることができる点から、上記範囲の中でも粒径の大きいものが好ましい。
しかし、粒径が200μmを超えると、成形体の表面性、樹脂組成物の力学的物性が低下する。
前記粘度を制御する観点から、本発明に使用する樹脂分はエポキシ樹脂が好ましい。
前記樹脂分がエポキシ樹脂である場合は、前記樹脂組成物の構成成分を単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダーミキサー、混練ロール、ライカイ機、遊星式攪拌機等公知の装置を用いて混練することにより得ることができる。
第一〜第三の実施態様を終了した後、前記樹脂組成物を反応や冷却等の手段を用いて固化させる。
前記樹脂組成物が常温で固体の場合には前記樹脂組成物を冷却することにより固化させることができ、前記樹脂組成物が反応して硬化するものの場合には前記樹脂組成物を硬化することにより固化させることができる。
またその厚みは、0.5〜10mmの範囲であり、1〜6mmの範囲であれば好ましい。
特に本発明の製造方法により得られたリング状の耐火成形物210は、図7の拡大部Aに示す様に、切断された断面方向に前記熱膨張性層状無機物50が配向している。
このため、本発明の製造方法により得られた耐火成形物の場合には、例えば図7に示されるリング状の耐火成形物210の場合には、火災等の熱にさらされると、その厚み方向に膨張する特徴を有する。
図8に示す様に、塩化ビニル等からなる配管300,310の周囲がそれぞれ繊維強化モルタル320,330によりコートされている。
前記配管300の外径は、前記配管310の内径と略一致する様にされていて、前記配管300を前記配管310に挿入することにより、前記配管300と310同士を連結することができる。
図9における各参照符号の意味は先の図8の場合と同様である。この第二の実施態様の場合では、本発明の製造方法により得られたリング状の耐火成形物212が配管310に予め配置されていて、配管310に対し配管300を挿入することにより、図9に例示した耐火措置構造を得ることができる。
このパイプ状の熱膨張材料を輪切りにし、4mm厚の耐火成形物を得た。
このパイプ状の熱膨張材料を輪切りにし、4mm厚の耐火成形物を得た。
このパイプ状の熱膨張材料を輪切りにし、4mm厚の耐火成形物を得た。
このパイプ状の熱膨張材料を輪切りにし、4mm厚の耐火成形物を得た。
(1)注入量について
供給口から供給される樹脂組成物の供給量(g/分)を、回転速度(rpm)および前記円筒成形型の円周から算出される速度(m/分)により除した値(g/m)により注入量は表される。
この注入量は3〜120g/mの範囲であることが好ましく、20〜60g/mの範囲であればより好ましい。
前記注入量の値が小さすぎると耐火成形物内部の熱膨張性層状無機物を配向させることが困難となり、注入量の値が大きすぎると前記円筒成形型内部の樹脂組成物に乱流が生じ、成形が困難となる。
各実施例および比較例により得られた耐火成形物を用いて、KEYENCE社製デジタルマイクロスコープ(製品番号VHX−500)により50倍の倍率でその断面を観察した。
4mm角の垂直断面内に存在する熱膨張性黒鉛と耐火成形物表面との角度を10点測定し、耐火成形物表面を基準としてプラスマイナス10度以内のものの比率を算出した。
さらに別の任意の3ヶ所の垂直断面を観察し、算出した比率の平均値を求め、これを配向率とした。
結果を表1に示す。なお配向率の単位は百分率(%)である。
得られたパイプ状の耐火成形物を厚さ4mmに輪切りしてリング状の耐火成形物を得、600℃の電気炉に投入し膨張倍率(膨張後の厚み/試験前の厚み)を測定した。実施例1の製造方法では、膨張倍率が8倍、実施例2の製造方法では膨張倍率が7倍および実施例3の製造方法では膨張倍率が8倍であった。
一方、比較例の製造方法により得られた耐火成形物では、膨張倍率は4倍であった。
図10に示される様に、実施例1の場合では膨張方向が切断面方向に対して垂直方向に膨張するのに対し、図11に示される様に、比較例の場合では切断面方向に対して水平方向に膨張するため膨張倍率は低下した。
このため、チューブダイスを使用する製造方法により得られる耐火成形物は本発明の製造方法により得られる耐火成形物と比較して前記熱膨張性層状無機物の配向が90度異なるものとなる。
これに対し本発明の製造方法により得られた耐火成形物の場合には、この様な問題は生じない。
このため、本発明の製造方法によれば無駄なく熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を使用することが可能となり生産効率を高めることが可能となる。
2 供給ライン
10、12 外筒
12a 外筒突起部分
14 パッキン
16 底板
20、22 内柱
30、(a)〜(c) 攪拌棒
40 ターンテーブル
50 熱膨張性層状無機物
100、110 円筒成形型
120 円筒キャビティ
200、210 樹脂組成物
300,310 配管
320,330 繊維強化モルタル
Claims (7)
- 円筒キャビティを備えた円筒成形型に熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を供給する工程と、
前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程と、を少なくとも有する耐火成形物の製造方法。 - 前記円筒キャビティを備えた円筒成形型は、外筒、内柱および底板を有するものであって、前記外筒と内柱とは前記底板を介して互いに回転自在に設置されているか、または、前記外筒と内柱とは前記底板に固定されて設置されていることを特徴とする、請求項1に記載の耐火成形物の製造方法。
- 前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程が、
攪拌手段を利用して前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を攪拌する工程、
前記円筒成形型に対し前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を供給するための供給口を利用して前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を攪拌する工程、
ならびに、
前記円筒成形型は互いに回転自在な外筒と内柱とを有するものであって、前記外筒および内柱の少なくとも一方の回転を利用して前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を攪拌する工程、
からなる群より選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする、請求項1または2に記載の耐火成形物の製造方法。 - 前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程が、下記(1)〜(9)からなる群より選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の耐火成形物の製造方法。
(1)攪拌手段を前記円筒成形型の円筒に沿った円方向に回転させることにより、前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程
(2)攪拌手段を固定しておき、前記円筒成形型全体を回転させることにより、前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程
(3)攪拌手段を前記円筒成形型の円筒に沿った円方向に回転させつつ、前記円筒成形型全体を、前記攪拌手段の攪拌方向とは逆方向に回転させることにより、前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程
(4)前記円筒成形型に対し前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を供給するための供給口を、前記円筒キャビティに沿った円方向に回転させることにより、前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程
(5)前記円筒成形型に対し前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を供給するための供給口を固定しておき、前記円筒成形型全体を、前記円筒キャビティに沿った円方向に回転させることにより、前記円筒成形型内部へ前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程
(6)前記円筒成形型に対し前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を供給するための供給口を、前記円筒成形型の円筒に沿った円方向に回転させつつ、前記円筒成形型全体を、前記供給口の回転方向とは逆方向に回転させることにより、前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程
(7)前記円筒成形型は外筒と内柱とを有するものであって、固定された前記内柱に対して前記外筒を前記円筒キャビティに沿った円方向に回転させることにより、前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程
(8)前記円筒成形型は外筒と内柱とを有するものであって、固定された前記外筒に対し、前記内柱を前記円筒キャビティに沿った円方向に回転させることにより、前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程
(9)前記円筒成形型は外筒と内柱とを有するものであって、前記外筒を前記円筒キャビティに沿った円方向に回転させつつ、前記内柱を、前記外筒の回転方向とは逆方向に回転させることにより、前記円筒成形型内部の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティに沿った円方向に攪拌する工程 - 前記工程に加えて、
前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を固化させる工程と、
固化した後の前記熱膨張性層状無機物を含む樹脂組成物を、前記円筒キャビティの中心軸方向に対して垂直に切断することによりリング状成形物を得る工程と、を少なくとも有することを特徴とする、請求項1に記載の耐火成形物の製造方法。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法により得られた配管接続部設置用耐火成形物。
- 建築物に設置された配管と配管との接続面に、請求項6に記載の配管接続部設置用耐火成形物を備えたことを特徴とする、耐火措置構造。
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