JPH10193055A - 連続鋳造用耐火物 - Google Patents
連続鋳造用耐火物Info
- Publication number
- JPH10193055A JPH10193055A JP9006301A JP630197A JPH10193055A JP H10193055 A JPH10193055 A JP H10193055A JP 9006301 A JP9006301 A JP 9006301A JP 630197 A JP630197 A JP 630197A JP H10193055 A JPH10193055 A JP H10193055A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thermal expansion
- immersion
- graphite
- nozzle
- axial direction
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ロングノズルの浸漬部や浸漬ノズルのパウダ
ーライン部の耐食性と耐スポール性のバランスを改善さ
せることによって、従来よりも耐用性に優れた連続鋳造
用耐火物の提供。 【解決手段】 ロングノズルの浸漬部または浸漬ノズル
4のパウダーライン部に適用する黒鉛含有材質の軸方向
の熱膨張係数をa、周方向の熱膨張係数をbとした場合
に、a/bが1.1以上であることを特徴とする連続鋳
造用耐火物。
ーライン部の耐食性と耐スポール性のバランスを改善さ
せることによって、従来よりも耐用性に優れた連続鋳造
用耐火物の提供。 【解決手段】 ロングノズルの浸漬部または浸漬ノズル
4のパウダーライン部に適用する黒鉛含有材質の軸方向
の熱膨張係数をa、周方向の熱膨張係数をbとした場合
に、a/bが1.1以上であることを特徴とする連続鋳
造用耐火物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼などの金属の連
続鋳造において、取鍋からタンディッシュへの金属溶湯
の注入に使用されるロングノズル及びタンディッシュか
らモールドへの金属溶湯の注入に使用される浸漬ノズル
等の連続鋳造用耐火物の耐スポール性と耐食性のバラン
スの改善に関するものである。
続鋳造において、取鍋からタンディッシュへの金属溶湯
の注入に使用されるロングノズル及びタンディッシュか
らモールドへの金属溶湯の注入に使用される浸漬ノズル
等の連続鋳造用耐火物の耐スポール性と耐食性のバラン
スの改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼の連続鋳造において使用される代表的
な耐火物としてはロングノズルと浸漬ノズルがある。ロ
ングノズルは取鍋中の溶鋼をタンディッシュに注入する
ために使用される。使用する目的は溶鋼の大気との接触
や飛散を防止したり、タンディッシュ内に整流化した状
態で注入することによって非金属介在物の溶鋼中への巻
き込みを抑制することにある。
な耐火物としてはロングノズルと浸漬ノズルがある。ロ
ングノズルは取鍋中の溶鋼をタンディッシュに注入する
ために使用される。使用する目的は溶鋼の大気との接触
や飛散を防止したり、タンディッシュ内に整流化した状
態で注入することによって非金属介在物の溶鋼中への巻
き込みを抑制することにある。
【0003】ロングノズルの耐用は、亀裂の発生、折
れ、湯当り部の溶損などで律速される場合もあるが、最
も一般的なのは、浸漬部のスラグラインの溶損で律速さ
れる場合である。ロングノズル用の浸漬部材質としては
Al2O3−SiO2−黒鉛系材質やAl2O3−黒鉛系材
質が一般に適用されている。これらに使用されている原
料のうちSiO2や黒鉛は、主として耐スポール性改善
のために添加されている。SiO2は、熱膨張率が非常
に小さいため、SiO2を添加することによって耐火物
の熱膨張率を低減させることができる。また、黒鉛は、
弾性率が非常に小さく熱伝導率が非常に高いことから、
黒鉛の添加によって耐火物の耐スポール性を大幅に改善
することが可能である。SiO2や黒鉛の添加量は、使
用条件に応じて調整している。
れ、湯当り部の溶損などで律速される場合もあるが、最
も一般的なのは、浸漬部のスラグラインの溶損で律速さ
れる場合である。ロングノズル用の浸漬部材質としては
Al2O3−SiO2−黒鉛系材質やAl2O3−黒鉛系材
質が一般に適用されている。これらに使用されている原
料のうちSiO2や黒鉛は、主として耐スポール性改善
のために添加されている。SiO2は、熱膨張率が非常
に小さいため、SiO2を添加することによって耐火物
の熱膨張率を低減させることができる。また、黒鉛は、
弾性率が非常に小さく熱伝導率が非常に高いことから、
黒鉛の添加によって耐火物の耐スポール性を大幅に改善
することが可能である。SiO2や黒鉛の添加量は、使
用条件に応じて調整している。
【0004】一方、浸漬ノズルは、タンディッシュから
モールドヘ溶鋼を注入するために使用される。使用する
目的は、ロングノズルと同様に鋼の大気との接触や飛散
を防止したり、モールド内に整流化した状態で注入する
ことによって非金属介在物の溶鋼中への巻き込みを抑制
したり、凝固シェルを均一に生成させることにある。浸
漬ノズルの耐用は、亀裂の発生、折れ、湯当り部の溶
損、アルミナの付着による閉塞などで律速される場合も
あるが、最も一般的なのは、パウダーライン部の溶損で
律速される場合である。浸漬ノズルのパウダーライン部
用としては、ZrO2−黒鉛系材質が一般に適用されて
おり、黒鉛は、ロングノズル用材質と同様に耐スポール
性改善のため添加されており、使用条件に応じて黒鉛の
添加量を調整している。
モールドヘ溶鋼を注入するために使用される。使用する
目的は、ロングノズルと同様に鋼の大気との接触や飛散
を防止したり、モールド内に整流化した状態で注入する
ことによって非金属介在物の溶鋼中への巻き込みを抑制
したり、凝固シェルを均一に生成させることにある。浸
漬ノズルの耐用は、亀裂の発生、折れ、湯当り部の溶
損、アルミナの付着による閉塞などで律速される場合も
あるが、最も一般的なのは、パウダーライン部の溶損で
律速される場合である。浸漬ノズルのパウダーライン部
用としては、ZrO2−黒鉛系材質が一般に適用されて
おり、黒鉛は、ロングノズル用材質と同様に耐スポール
性改善のため添加されており、使用条件に応じて黒鉛の
添加量を調整している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近の
連続鋳造用耐火物は、原単位・原単価の低減のため、高
耐用であることが要求されている。そのため、耐食性を
低下させるSiO2や黒鉛の量を減少させる必要性が高
いが、これらの減量は、耐スポール性の低下をもたらす
ため、スポーリングによる亀裂の発生頻度が高くなると
いう問題が生じている。
連続鋳造用耐火物は、原単位・原単価の低減のため、高
耐用であることが要求されている。そのため、耐食性を
低下させるSiO2や黒鉛の量を減少させる必要性が高
いが、これらの減量は、耐スポール性の低下をもたらす
ため、スポーリングによる亀裂の発生頻度が高くなると
いう問題が生じている。
【0006】本発明は、ロングノズルの浸漬部や浸漬ノ
ズルのパウダーライン部の耐食性と耐スポール性のバラ
ンスを改善させることによって、従来よりも耐用性に優
れた連続鋳造用耐火物を提供するものである。
ズルのパウダーライン部の耐食性と耐スポール性のバラ
ンスを改善させることによって、従来よりも耐用性に優
れた連続鋳造用耐火物を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ロングノズル
の浸漬部または浸漬ノズルのパウダーライン部に適用す
る黒鉛含有材質の軸方向の熱膨張係数をa、周方向の熱
膨張係数をbとした場合に、a/bが1.1以上である
ことを特徴とする連続鋳造用耐火物である。
の浸漬部または浸漬ノズルのパウダーライン部に適用す
る黒鉛含有材質の軸方向の熱膨張係数をa、周方向の熱
膨張係数をbとした場合に、a/bが1.1以上である
ことを特徴とする連続鋳造用耐火物である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明者は、耐用を律速するロン
グノズルの浸漬部と浸漬ノズルのパウダーライン部の耐
スポール性を改善する手法について鋭意検討を行なっ
た。まず、熱スポールによる亀裂発生の形態について調
査を行なったところ、図2及び図3に示すように、ロン
グノズル1の浸漬部及び浸漬ノズル2のパウダーライン
部ともに、ほとんどの場合軸方向に亀裂3が発生するこ
とが明らかになった。これは、溶鋼注入時に発生する熱
応力の大きさが軸方向側よりも周方向側の方が大きいこ
とを意味している。したがって、周方向側の熱応力を低
減させることがスポールによる亀裂発生を抑制すること
につながる。
グノズルの浸漬部と浸漬ノズルのパウダーライン部の耐
スポール性を改善する手法について鋭意検討を行なっ
た。まず、熱スポールによる亀裂発生の形態について調
査を行なったところ、図2及び図3に示すように、ロン
グノズル1の浸漬部及び浸漬ノズル2のパウダーライン
部ともに、ほとんどの場合軸方向に亀裂3が発生するこ
とが明らかになった。これは、溶鋼注入時に発生する熱
応力の大きさが軸方向側よりも周方向側の方が大きいこ
とを意味している。したがって、周方向側の熱応力を低
減させることがスポールによる亀裂発生を抑制すること
につながる。
【0009】発生する熱応力は次式で表される。
【0010】σ=EαΔT/(1−ν) ここで、σ:発生応力、E:弾性率、α:熱膨張率、Δ
T:温度差、ν:ポアソン比 温度差(ΔT)は使用条件によって決定される値であ
り、ポアソン比(ν)は材質による大きな変化はないの
で、周方向の発生応力を低減させるには周方向の弾性率
と熱膨張率を低減させることが必要である。しかし、弾
性率(E)は一般に強度と比例関係にあり、弾性率
(E)を低減させると強度も低下するために割れ防止に
はあまり有効ではない。したがって、熱膨張率(α)を
低減させるのが唯一の有効な手段である。
T:温度差、ν:ポアソン比 温度差(ΔT)は使用条件によって決定される値であ
り、ポアソン比(ν)は材質による大きな変化はないの
で、周方向の発生応力を低減させるには周方向の弾性率
と熱膨張率を低減させることが必要である。しかし、弾
性率(E)は一般に強度と比例関係にあり、弾性率
(E)を低減させると強度も低下するために割れ防止に
はあまり有効ではない。したがって、熱膨張率(α)を
低減させるのが唯一の有効な手段である。
【0011】ロングノズルの浸漬部と浸漬ノズルのパウ
ダーライン部に適用される材質には黒鉛が添加されてい
るが、黒鉛には層面方向と層間方向で物性に大きな違い
があることが知られており、特に熱膨張率は層面方向が
−1.5×10-6/°Cであるのに対して、層間方向は
28×10-6/°Cと大きな違いがある。したがって、
黒鉛含有系耐火物において黒鉛が配向した場合、黒鉛の
層面方向は耐火物全体としても熱膨張係数が小さくな
り、層間方向は逆に大きくなる。
ダーライン部に適用される材質には黒鉛が添加されてい
るが、黒鉛には層面方向と層間方向で物性に大きな違い
があることが知られており、特に熱膨張率は層面方向が
−1.5×10-6/°Cであるのに対して、層間方向は
28×10-6/°Cと大きな違いがある。したがって、
黒鉛含有系耐火物において黒鉛が配向した場合、黒鉛の
層面方向は耐火物全体としても熱膨張係数が小さくな
り、層間方向は逆に大きくなる。
【0012】これらの知見から、同一配合でも黒鉛の層
面が周方向と並行になるように配向させれば、周方向の
熱膨張率を低減させることが可能であり、周方向の熱膨
張率を低減させることによって周方向の熱応力が低減さ
れ亀裂の発生が抑制される。本発明は、これらの知見を
基に完成されたものであり、ロングノズルの浸漬部また
は浸漬ノズルのパウダーライン部に適用する黒鉛含有材
質の材質の軸方向の熱膨張係数をa、周方向の熱膨張係
数をbとした場合に、a/bが1.1以上とする連続鋳
造用耐火物である。
面が周方向と並行になるように配向させれば、周方向の
熱膨張率を低減させることが可能であり、周方向の熱膨
張率を低減させることによって周方向の熱応力が低減さ
れ亀裂の発生が抑制される。本発明は、これらの知見を
基に完成されたものであり、ロングノズルの浸漬部また
は浸漬ノズルのパウダーライン部に適用する黒鉛含有材
質の材質の軸方向の熱膨張係数をa、周方向の熱膨張係
数をbとした場合に、a/bが1.1以上とする連続鋳
造用耐火物である。
【0013】このように、黒鉛を配向させて耐火物を製
造する方法は、例えば、特公昭62−3794号公報に
記載されているように、配合物をアーモンド形状等の如
く扁平状や偏球形状に造粒した原料を使用して成形す
る。扁平状の造粒子を得るには、ローラー間の圧搾造粒
方法等が用いられ、ローラー面におけるポケット(配合
物を充填する凹部)の型により種々の形状の造粒が可能
である。
造する方法は、例えば、特公昭62−3794号公報に
記載されているように、配合物をアーモンド形状等の如
く扁平状や偏球形状に造粒した原料を使用して成形す
る。扁平状の造粒子を得るには、ローラー間の圧搾造粒
方法等が用いられ、ローラー面におけるポケット(配合
物を充填する凹部)の型により種々の形状の造粒が可能
である。
【0014】例えば、造粒子が扁平状になるように配合
物を混練し、これをモールド内へ充填する際に充填速度
とモールドへの振動の付与を調整させることによって黒
鉛の配向性を変化させる。つまり、配向性を弱める場合
は充填速度を速くしかつモールドへの振動の付与は行わ
ず、配向性を強める場合には充填速度を遅くしてかつモ
ールドへの振動を付与することで配向性を変化させるこ
とができる。
物を混練し、これをモールド内へ充填する際に充填速度
とモールドへの振動の付与を調整させることによって黒
鉛の配向性を変化させる。つまり、配向性を弱める場合
は充填速度を速くしかつモールドへの振動の付与は行わ
ず、配向性を強める場合には充填速度を遅くしてかつモ
ールドへの振動を付与することで配向性を変化させるこ
とができる。
【0015】本発明では、ロングノズルにおいて浸漬部
に限定した理由は、未浸漬部は割れが軸方向だけではな
く周方向にも発生する場合もあるので適用できない場合
が多いためである。但し、使用上差し支えなければ本発
明の材質を適用することは可能である。浸漬ノズルにお
いてパウダーライン部のみに限定した理由は、浸漬部は
吐出口の柱に周方向に亀裂が発生し易いためで、未浸漬
部はロングノズルと同様の理由である。なお、図1に示
すように、浸漬ノズルで単孔式浸漬ノズル4の場合があ
るが、この場合は吐出口5の柱がないためロングノズル
と同様に浸漬部全体に適用することが可能である。熱膨
張係数の比については周方向に対する軸方向の比が1.
1以上である必要がある。1.1未満では耐スポール性
改善の効果が小さいためである。なお、熱膨張係数の比
の上限については特に規定はないが、大きくなり過ぎる
と軸方向の熱応力が周方向の熱応力を上回って、周方向
に亀裂が発生する可能性があるので、実使用の結果また
は3次元有限要素法を用いた応力計算によって上限を規
定する必要がある。上限としては、およそ1.6まで許
容できる。
に限定した理由は、未浸漬部は割れが軸方向だけではな
く周方向にも発生する場合もあるので適用できない場合
が多いためである。但し、使用上差し支えなければ本発
明の材質を適用することは可能である。浸漬ノズルにお
いてパウダーライン部のみに限定した理由は、浸漬部は
吐出口の柱に周方向に亀裂が発生し易いためで、未浸漬
部はロングノズルと同様の理由である。なお、図1に示
すように、浸漬ノズルで単孔式浸漬ノズル4の場合があ
るが、この場合は吐出口5の柱がないためロングノズル
と同様に浸漬部全体に適用することが可能である。熱膨
張係数の比については周方向に対する軸方向の比が1.
1以上である必要がある。1.1未満では耐スポール性
改善の効果が小さいためである。なお、熱膨張係数の比
の上限については特に規定はないが、大きくなり過ぎる
と軸方向の熱応力が周方向の熱応力を上回って、周方向
に亀裂が発生する可能性があるので、実使用の結果また
は3次元有限要素法を用いた応力計算によって上限を規
定する必要がある。上限としては、およそ1.6まで許
容できる。
【0016】なお、本発明は熱膨張の軸方向と周方向の
比を規定したものであり、黒鉛含有材質であれば黒鉛以
外の成分については限定するものではない。例えば、A
l2O3−SiC−黒鉛系やZrO2−SiC−黒鉛系材
質にも本発明は適用可能である。
比を規定したものであり、黒鉛含有材質であれば黒鉛以
外の成分については限定するものではない。例えば、A
l2O3−SiC−黒鉛系やZrO2−SiC−黒鉛系材
質にも本発明は適用可能である。
【0017】
実施例1 表1に示すようなAl2O3−黒鉛系の配合割合を有する
材料を、ロングノズルの浸漬部に配置されるように成形
した。
材料を、ロングノズルの浸漬部に配置されるように成形
した。
【0018】
【表1】 配合は造粒子が偏平状になるように混練し、これをモー
ルド内へ充填する際に充填速度とモールドへの振動の付
与を調整させることによって黒鉛の配向性を変化させ
た。すなわち、配向性を弱める場合は充填速度を速くか
つモールドへの振動の付与は行なわず、配向性を強める
場合には充填速度を遅くしてかつモールドへの振動を付
与した。成形体はコークス中に埋め込んで1000°C
で12時間焼成した。焼成したノズルから、曲げ強度、
弾性率については周方向からサンプリングし、熱膨張に
ついては周方向と軸方向からサンプリングした。
ルド内へ充填する際に充填速度とモールドへの振動の付
与を調整させることによって黒鉛の配向性を変化させ
た。すなわち、配向性を弱める場合は充填速度を速くか
つモールドへの振動の付与は行なわず、配向性を強める
場合には充填速度を遅くしてかつモールドへの振動を付
与した。成形体はコークス中に埋め込んで1000°C
で12時間焼成した。焼成したノズルから、曲げ強度、
弾性率については周方向からサンプリングし、熱膨張に
ついては周方向と軸方向からサンプリングした。
【0019】測定結果及び耐スポール性を表す耐スポー
ル性指数の結果を表2に示す。
ル性指数の結果を表2に示す。
【0020】
【表2】 曲げ強度は3点曲げ法により、弾性率は超音波法によ
り、熱膨張率は市販の熱膨張計で測定し1500°Cま
での平均線膨張係数を示した。耐スポール性指数はポア
ソン比がほぼ一定のため次式により算出した。数字は大
きいほど耐スポール性に優れていることを示す。
り、熱膨張率は市販の熱膨張計で測定し1500°Cま
での平均線膨張係数を示した。耐スポール性指数はポア
ソン比がほぼ一定のため次式により算出した。数字は大
きいほど耐スポール性に優れていることを示す。
【0021】 (曲げ強度)/[(弾性率)×(熱膨張率)] さらに、このロングノズルを鋼のスラブ用連鋳機にて極
低炭アルミキルド鋼及び低炭アルミキルド鋼の鋳造に5
本ずつ供した。使用時間はlchあたり約50分であ
る。使用結果の欄には平均ライフとスポールによって亀
裂が発生したために廃棄された本数を示した。
低炭アルミキルド鋼及び低炭アルミキルド鋼の鋳造に5
本ずつ供した。使用時間はlchあたり約50分であ
る。使用結果の欄には平均ライフとスポールによって亀
裂が発生したために廃棄された本数を示した。
【0022】実施例1〜3は熱膨張係数の比が1.1以
上の場合であり、周方向の耐スポール性指数が比較例と
比較して良好である。また、実機での使用結果も廃棄原
因にスポールによる亀裂発生は1本もなく全てスラグラ
インの溶損による廃棄であり平均ライフも良好である。
それに対して、熱膨張係数の比が1.1未満である比較
例1と比較例2は実機においてスポールによる亀裂が発
生しており平均ライフも低レベルである。
上の場合であり、周方向の耐スポール性指数が比較例と
比較して良好である。また、実機での使用結果も廃棄原
因にスポールによる亀裂発生は1本もなく全てスラグラ
インの溶損による廃棄であり平均ライフも良好である。
それに対して、熱膨張係数の比が1.1未満である比較
例1と比較例2は実機においてスポールによる亀裂が発
生しており平均ライフも低レベルである。
【0023】実施例2 表3に示すようなZrO2−黒鉛系の配合割合を有する
材料を浸漬ノズルのパウダーライン部に配置されるよう
に成形し、実施例1と同様な条件で製造を行ない、品質
調査についても同様に実施した。
材料を浸漬ノズルのパウダーライン部に配置されるよう
に成形し、実施例1と同様な条件で製造を行ない、品質
調査についても同様に実施した。
【0024】
【表3】 その品質結果を表4に示す。また、ロングノズルと同じ
連鋳機に5本づつ鋳造に供し、その結果も併記した。
連鋳機に5本づつ鋳造に供し、その結果も併記した。
【0025】
【表4】 実施例4〜6は熱膨張係数の比が1.1以上の場合であ
り、周方向の耐スポール性指数が比較例と比較して良好
である。また、実機での使用結果も廃棄原因にスポール
による亀裂発生は1本もなく全てパウダーラインの溶損
による廃棄であり平均ライフも良好である。それに対し
て、熱膨張係数の比が1.1未満である比較例3と比較
例4は実機においてスポールによる亀裂が発生しており
平均ライフも低レベルである。
り、周方向の耐スポール性指数が比較例と比較して良好
である。また、実機での使用結果も廃棄原因にスポール
による亀裂発生は1本もなく全てパウダーラインの溶損
による廃棄であり平均ライフも良好である。それに対し
て、熱膨張係数の比が1.1未満である比較例3と比較
例4は実機においてスポールによる亀裂が発生しており
平均ライフも低レベルである。
【0026】
【発明の効果】本発明による連続鋳造用耐火物は、耐食
性と耐スポール性のバランスを改善することが可能であ
り、耐用向上による原単位・原単価の低減、操業の安定
化、鋳片の品質向上に大きく寄与する。
性と耐スポール性のバランスを改善することが可能であ
り、耐用向上による原単位・原単価の低減、操業の安定
化、鋳片の品質向上に大きく寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 単孔式の浸漬ノズルの材質構成を示した図で
ある。
ある。
【図2】 ロングノズルの浸漬部に最も多く発生する亀
裂の形態を示した図である。
裂の形態を示した図である。
【図3】 浸漬ノズルのパウダーライン部に最も多く発
生する亀裂の形態を示した図である。
生する亀裂の形態を示した図である。
1 ロングノズル 2 浸漬ノズル 3 亀裂 4 単孔式の浸漬ノズル 5 吐出口
Claims (1)
- 【請求項1】 ロングノズルの浸漬部または浸漬ノズル
のパウダーライン部に適用する黒鉛含有材質の軸方向の
熱膨張係数をa、周方向の熱膨張係数をbとした場合
に、a/bが1.1以上であることを特徴とする連続鋳
造用耐火物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9006301A JPH10193055A (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | 連続鋳造用耐火物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9006301A JPH10193055A (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | 連続鋳造用耐火物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10193055A true JPH10193055A (ja) | 1998-07-28 |
Family
ID=11634562
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9006301A Pending JPH10193055A (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | 連続鋳造用耐火物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10193055A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009012272A (ja) * | 2007-07-04 | 2009-01-22 | Sekisui Chem Co Ltd | 耐火成形物の製造方法およびこれにより得られる耐火成形物ならびに耐火措置構造 |
-
1997
- 1997-01-17 JP JP9006301A patent/JPH10193055A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009012272A (ja) * | 2007-07-04 | 2009-01-22 | Sekisui Chem Co Ltd | 耐火成形物の製造方法およびこれにより得られる耐火成形物ならびに耐火措置構造 |
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