JP2009012190A - 直液式筆記具 - Google Patents

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Abstract

【課題】各々の連通管の前端近傍のインキ吸蔵体の繊維密度を、各々の連通管の前端近傍以外の部分のインキ吸蔵体の密度よりも確実に高く設定できる直液式筆記具を提供する。
【解決手段】直液式筆記具1は、ペン先2と、ペン先2の後端に接続されるインキ吸蔵体3と、インキ吸蔵体3の後方に配置され、インキ9を直に貯溜するインキタンク8と、インキタンク8とインキ吸蔵体3との間を接続する複数本の連通管6とからなる。各々の連通管6の前端をインキ吸蔵体3の後端から前方に挿入することによりインキ吸蔵体3の内部を押圧圧縮する。連通管6の各々の前端をインキ吸蔵体3内部に位置させる。インキ吸蔵体3が、繊維束と、該繊維束の外周を被覆する、合成樹脂の筒状押出成形体よりなる外皮31とからなる。外皮31と繊維とが融着または接着される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インキタンク内にインキを直に貯溜し、前記インキタンクとペン先との間にインキ吸蔵体を介在させた直液式筆記具に関する。尚、本発明において、「前」とはペン先側を指し、「後」とはインキタンク側を指す。
従来、この種の直液式筆記具において、特許文献1、特許文献2には、ペン先と、前記ペン先の後端に接続されるインキ吸蔵体と、前記インキ吸蔵体の後方に配置され、インキを直に貯溜するインキタンクと、前記インキタンクと前記インキ吸蔵体との間を接続する複数の連通管とからなり、前記各々の連通管の前端をインキ吸蔵体の後端から前方に挿入することにより前記インキ吸蔵体の内部を押圧圧縮し、前記連通管の各々の前端近傍のインキ吸蔵体の密度を、前記連通管の各々の前端近傍以外の部分のインキ吸蔵体の密度よりも高く設定した直液式筆記具が開示されている。また、特許文献1、特許文献2には、合成樹脂製繊維よりなるインキ吸蔵体の外周面に、合成樹脂製フィルムよりなる外皮を被覆した構成が開示されている。
特開2006−212884号公報 特開2006−240281号公報
前記従来の直液式筆記具は、各々の連通管の前端をインキ吸蔵体の後端から前方に挿入した際に、製造ばらつきにより、インキ吸蔵体の外皮近傍の繊維が外皮から離れて前方に移動したり、合成樹脂製フィルムよりなる外皮とともにインキ吸蔵体が変形したりするおそれがある。その場合、インキ吸蔵体内部の広範囲の繊維が前方に押圧圧縮されるため、各々の連通管の前端近傍のインキ吸蔵体の繊維密度(毛細管力)を十分に高く設定することができず、その結果、各々の連通管の前端開口部の液シール性が低下し、温度変化等によりインキタンク内の圧力が上昇した際に、外部にインキが漏出するおそれがある。
本発明は前記従来の問題点を解決するものであって、各々の連通管の前端近傍のインキ吸蔵体の繊維密度を、前記各々の連通管の前端近傍以外の部分のインキ吸蔵体の密度よりも確実に高く設定し、インキタンク内の圧力が上昇した場合でも、ペン先側からのインキ漏出を確実に防止できる直液式筆記具を提供しようとするものである。
(第1の発明)
本願の第1の発明は、ペン先2と、前記ペン先2の後端に接続されるインキ吸蔵体3と、前記インキ吸蔵体3の後方に配置され、インキ9を直に貯溜するインキタンク8と、前記インキタンク8と前記インキ吸蔵体3との間を接続する複数本の連通管6とからなり、前記各々の連通管6の前端をインキ吸蔵体3の後端から前方に挿入することにより前記インキ吸蔵体3の内部を押圧圧縮し、前記連通管6の各々の前端をインキ吸蔵体3内部に位置させてなる直液式筆記具であって、前記インキ吸蔵体3が、繊維束と、該繊維束の外周を被覆する、合成樹脂の筒状押出成形体よりなる外皮31とからなり、前記外皮31と前記繊維とが融着または接着されてなること(請求項1)を要件とする。
前記第1の発明の直液式筆記具1は、前記インキ吸蔵体3が、繊維束と、該繊維束の外周を被覆する、合成樹脂の筒状押出成形体よりなる外皮31とからなり、前記外皮31と前記繊維とが融着または接着されてなることにより、各々の連通管6の前端をインキ吸蔵体3の後端から前方に挿入した際、インキ吸蔵体3の外皮31近傍の繊維が前方に移動したり、インキ吸蔵体3が外皮31とともに変形したりするおそれがない。そのため、連通管6の挿入によりインキ吸蔵体3内部の繊維が適正に押圧圧縮され、各々の連通管6の前端近傍のインキ吸蔵体3の繊維密度(毛細管力)を、前記各々の連通管6の前端近傍以外の部分のインキ吸蔵体3の繊維密度(毛細管力)よりも確実に高く設定することができる。その結果、各々の連通管6の前端開口部の十分な液シール性を得ることができ、温度変化等によりインキタンク8内の圧力が上昇した場合、外部にインキが漏出するおそれがない。
(第2の発明)
本願の第2の発明は、前記第1の発明の直液式筆記具1において、前記インキ吸蔵体3の繊維の外皮31の肉厚が0.05mm〜0.5mm(好ましくは0.1mm〜0.4mm)の範囲にあること(請求項2)を要件とする。
前記第2の発明の直液式筆記具1は、インキ吸蔵体3の外皮31の肉厚が0.05mm〜0.5mm(好ましくは0.1mm〜0.4mm)の範囲にあることにより、外周面に外皮31を有するインキ吸蔵体3を容易に切断でき、且つ、各々の連通管6の前端をインキ吸蔵体3の後端から前方に挿入した際、インキ吸蔵体3が外皮31とともに変形するおそれがない。前記インキ吸蔵体3の外皮31の肉厚が0.05mmより小さい場合、各々の連通管6の前端をインキ吸蔵体3の後端から前方に挿入した際、インキ吸蔵体3が外皮31とともに変形するおそれがある。一方、前記インキ吸蔵体3の外皮31の肉厚が0.5mmより大きい場合、インキ吸蔵体3の切断作業が困難となるおそれがある。
(第3の発明)
本願の第3の発明は、前記第1または第2の発明の直液式筆記具1において、前記インキ吸蔵体3の繊維の単繊維繊度が2デニール〜6デニールの範囲にあること(請求項3)を要件とする。
前記第3の発明の直液式筆記具1は、インキ吸蔵体3の製造コストの増加を抑えるとともに、インキ吸蔵体3が適正なインキ保持力を得ることができる。前記インキ吸蔵体3の繊維の単繊維繊度が2デニールより小さい場合、適正なインキ保持力を得るには繊維本数を多くする必要があり、インキ吸蔵体3の製造コストが増加するおそれがある。一方、前記インキ吸蔵体3の繊維の単繊維繊度が6デニールより大きい場合、インキ保持力が低下するおそれがある。
(第4の発明)
本願の第4の発明は、前記第1、第2または第3の発明の直液式筆記具1において、前記インキ吸蔵体3のクリンプ率が1%〜50%(好ましくは5%〜45%)の範囲にあること(請求項4)を要件とする。
前記第4の発明の直液式筆記具1は、前記インキ吸蔵体3のクリンプ率が1%〜50%(好ましくは5%〜45%)の範囲にあることにより、インキ吸蔵体3に連通管6を容易に挿入することができるとともに、インキ吸蔵体3が適正なインキ保持力を得ることができる。前記インキ吸蔵体3のクリンプ率が1%より小さい場合、適正なインキ保持力を得ることができない。一方、前記インキ吸蔵体3のクリンプ率が50%より大きい場合、インキ吸蔵体3内への連通管6の挿入が困難となる。尚、前記インキ吸蔵体3のクリンプ率は、インキ吸蔵体3の押圧圧縮されない部分(低密度部33)のクリンプ率をいう。
(第5の発明)
本願の第5の発明は、前記第1乃至第4のいずれかの発明において、前記インキ吸蔵体3と前記インキタンク8との間に隔壁51を設け、前記隔壁51前面より前方に前記連通管6の各々を突出させ、前記隔壁51前面に、前記インキ吸蔵体3の後端面に軸方向に突出する板状リブ51aを形成し、前記各々の連通管6の前端のインキ吸蔵体3内への挿入が完了した時、前記板状リブ51aとインキ吸蔵体3の後端面とが軸方向に当接してなること(請求項5)を要件とする。
前記第5の発明の直液式筆記具1は、前記各々の連通管6の前端のインキ吸蔵体3内への挿入が完了した時、前記板状リブ51aとインキ吸蔵体3の後端面とが軸方向に当接してなることにより、インキ吸蔵体3後端面の十分な通気性が得られるとともに、インキ吸蔵体3後端面との安定した当接が得られる。前記インキ吸蔵体3後端面との安定した当接により、インキ吸蔵体3内への各々の連通管の挿入量(即ちインキ吸蔵体3内の繊維の圧縮変形量)を一定に保つことができる。
前記第5の発明の直液式筆記具1は、インキ吸蔵体3の後端面と隔壁51前面との間に、外気と通気可能な隙間10を形成したことにより、インキ吸蔵体3の内部の空気を、インキ吸蔵体3の後端面から外部に逃がすことができる。それにより、温度上昇等によるインキタンク8内の圧力上昇時、インキタンク8内から押し出されたインキが、スムーズに連通管6の前端よりインキ吸蔵体3の連通管6の前端近傍を介して後方へ移動し、インキ吸蔵体3の後方に含浸され、インキの外部への漏出を防ぎ、一方、温度低下等によるインキタンク8内の圧力減少時、インキ吸蔵体3の後方の含浸インキを、インキ吸蔵体3内部の連通管6の前端近傍を介して連通管6の前端開口部より連通管6内を通してインキタンク8内に戻すことができる。特に、第5の発明の直液式筆記具1は、板状リブ51aとインキ吸蔵体3の後端面との軸方向(前後方向)の当接により、インキ吸蔵体3の後方移動が規制されるとともに、インキ吸蔵体3の後端面と隔壁51の前面との間に、前記隙間10を確実に形成することができる。
(第6の発明)
本願の第6の発明の直液式筆記具1は、前記第5の発明において、前記各々の連通管6の前端のインキ吸蔵体3内への挿入が完了した時、前記板状リブ51aと前記インキ吸蔵体3の外皮31とが軸方向に当接してなること(請求項6)を要件とする。
前記第5の発明の直液式筆記具1は、前記板状リブ51aと前記インキ吸蔵体3の外皮31とが軸方向に当接してなることにより、一層、インキ吸蔵体3と板状リブ51aとの安定した当接が得られ、インキ吸蔵体3内への各々の連通管の挿入量(即ちインキ吸蔵体内の繊維の圧縮変形量)を一定に保つことができる。前記板状リブ51aは、連通管6の基部を互いに連結できると同時に、インキ吸蔵体3後端面との安定した当接が得られる点で、横断面放射状に設けることが好ましい。
(連通管)
尚、本発明で、前記連通管6は、一定の剛性を備える点で、合成樹脂製または金属製であることが好ましい。また、前記連通管6の外周面及び内周面の横断面形状は、例えば、円形、楕円、または3角形、4角形等の多角形等、いずれであってもよい。また、前記連通管6の本数は、複数本(即ち2本以上)であればよく、例えば、2本、3本、4本、5本または6本等が挙げられる。
また、前記連通管6の各々は、前後方向に延設され、その各々の内部に流通路61が前後方向に貫設される。即ち、連通管6の各々は、両端(前端及び後端)に開口部を備える。
また、前記複数本の連通管6とは、その内部に独立した複数の流通路61が並列に形成された構成であればよく、例えば、各々の連通管が径方向に離隔した構成、各々の連通管の側壁が互いに連結した構成、または大径の連通管の内部に小径の連通管を配置した構成等が挙げられる。
また、前記連通管6の各々の前端は、ペン先2を中心とする同一円周上に等間隔に位置することが好ましい。また、前記連通管6の各々の前端は、軸方向前方に開口してもよいし、径方向外方に開口してもよい。前記連通管6の各々の前端の形状は、例えば、傾斜カット面、垂直面、円錐面、凸曲面等が挙げられる。前記連通管6の各々の後端は、軸方向後方に開口してもよいし、径方向外方に開口してもよい。前記連通管6の各々の後端は、隔壁51の後面より後方に突出させてもよい。
(インキ吸蔵体)
尚、本発明で、前記インキ吸蔵体3の繊維束は、例えば、合成樹脂(例えば、ポリエステル、アクリル、ナイロン)製繊維束からなる。前記インキ吸蔵体3の外皮31は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)の筒状押出成形体からなる。前記外皮31は、押出成形時に繊維と熱融着されることが好ましいが、押出成形後、繊維と新たな加熱により熱融着させたり、あるいは、押出成形後、繊維と接着させたりすることも可能である。
(ペン先)
尚、本発明で、前記ペン先2は、例えば、繊維束の樹脂加工体、繊維束の熱融着加工体、フェルト加工体、パイプ状ペン体、先端にスリットを有する万年筆型板状ペン体、毛筆ペン体、合成樹脂の多孔質気泡体、ボールペンチップ、軸方向のインキ誘導路を有する合成樹脂の押出成形体等が挙げられる。また、前記ペン先2の後端を構成する材料は、少なくとも、インキ吸蔵体3との適正な接続を可能にするために毛細間隙を備えた部材であればよく、例えば、繊維束の樹脂加工体、繊維束の熱融着加工体、フェルト加工体、合成樹脂の多孔質気泡体等の多孔質材料、または軸方向のインキ誘導路を有する合成樹脂の押出成形体が挙げられる。尚、本発明で、前記ペン先2はインキ誘導部材を含む。
(インキタンク)
前記インキタンク8は、例えば、インキタンク8を筆記具本体に直接形成する構成(即ち、インキタンク8が筆記具本体の一部を構成するもの)、または、インキタンク8を筆記具本体内に収容する構成が挙げられる。尚、本発明で、インキタンク8内に貯溜されるインキ9は、具体的には、筆記具用インキ(例えば、水性インキ、油性インキ)または塗布液(例えば、化粧液、修正液、接着剤、塗料、液体医薬品等)が挙げられる。
本発明は、各々の連通管の前端近傍のインキ吸蔵体の繊維密度を、各々の連通管の前端近傍以外の部分のインキ吸蔵体の密度よりも確実に高く設定できる。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態の直液式筆記具1を図1及び図2に示す。
本実施の形態の直液式筆記具1は、ペン先2と、前記ペン先2後端に接続されるインキ吸蔵体3と、前記インキ吸蔵体3の後方に配置される中間部材5と、前記中間部材5の後方に配置されるインキタンク8と、前端部で前記ペン先2を保持し且つ内部に前記インキ吸蔵体3、前記中間部材5、及び前記インキタンク8を収容する軸筒4と、前記軸筒4の後端開口部に着脱自在に螺着される尾栓7と、ペン先2側に着脱自在に設けられるキャップ12とからなる。
・ペン先
前記ペン先2は、合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等)の樹脂加工により得られる棒状体である。前記ペン先2の前端は、砲弾状に研削される。前記ペン先2の後端部外周面は、テーパ状に面取りされる。
・インキ吸蔵体
前記インキ吸蔵体3は、円柱状の合成樹脂製繊維束(例えば、ポリエステル繊維束)の加工体と、前記繊維束の外周面を被覆する円筒状の外皮31とからなる。前記外皮31は、合成樹脂(例えばポリプロピレン、ポリエチレン等)の円筒状の押出成形体からなる。前記外皮31は、押出成形時に繊維束の外周面に熱融着される。前記インキ吸蔵体3の前端面の軸心にペン先2の後端が突き刺し挿入され、前記ペン先2の後端が前記インキ吸蔵体3の内部前方に位置される。尚、本実施の形態において、インキ吸蔵体3の外皮31の肉厚は、0.1mm〜0.4mmに設定され、インキ吸蔵体3の単繊維繊度は、3デニール〜5デニールに設定され、インキ吸蔵体3のクリンプ率は、10%〜30%に設定される。
・軸筒
前記軸筒4は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる筒状体である。前記軸筒4は、ペン先2外周面を保持する先細部41と、該先細部41より後方に連設され、インキ吸蔵体3及び隔壁51及びインキタンク8が収容される本体部42とからなる。
前記軸筒4の内面(即ち先細部41の内面から本体部42の前部内面まで)には、前後方向に延びる複数本のリブ43が一体に形成される。前記リブ43には、前記軸筒4の先細部41と本体部42との接続部の近傍において、段形状の規制壁部43aが形成される。前記規制壁部43aにインキ吸蔵体3の前端面(インキ吸蔵体3の外皮31の前端)が軸方向に当接し、前記本体部42の前部内面のリブ43にインキ吸蔵体3の外周面(インキ吸蔵体3の外皮31の外周面)が圧接保持される。前記先細部41内面のリブ43により、ペン先2の外周面が圧接保持される。前記リブ43の、前記ペン先2外周面を保持する箇所と、前記インキ吸蔵体3外周面を保持する箇所との間に、筒状壁部43bが一体に形成される。
前記リブ43により、インキ吸蔵体3の外周面(インキ吸蔵体3の外皮31の外周面)と本体部42の内面との間、インキ吸蔵体3の前端面と軸筒4内面との間、及びペン先2外周面と先細部41内面との間に、空気通路11が形成される。前記空気通路11の前側は、軸筒4の前端より外部に開口されるとともに、前記空気通路11の後側は、インキ吸蔵体3の後端面と連通している。即ち、前記空気通路11により、インキ吸蔵体3の前端面及びインキ吸蔵体3の後端面が、外気と連通される。
・中間部材
前記中間部材5は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形より得られる。前記中間部材5は、前記インキ吸蔵体3とインキタンク8とを区画する隔壁51と、前記隔壁51の前面より前方に突出され且つインキ吸蔵体3の内部に突き刺し接続される複数本(具体的には2本)の連通管6と、前記隔壁51の後面より後方に突出され且つインキタンク8の前端開口部に挿着される接続管52と、前記隔壁51の後面より後方に突出し且つ軸筒4内面(本体部42内面)に固着される取付筒部53とを備える。軸筒4及び隔壁51によって形成される空間(即ち吸蔵体収容部)に、インキ吸蔵体3が収容される。本実施の形態において、前記取付筒部53は接続管52の基部外周を包囲している。前記接続管52には栓体81の片側を押圧するため突片52aが一体に形成される。前記隔壁51は円板状であり、前記各々の連通管6、前記接続管52、前記取付筒部53は、円筒状である。
前記隔壁51、各々の連通管6、接続管52、及び取付筒部53は一体に連設される。即ち、中間部材5により、隔壁51、連通管6、接続管52、及び取付筒部53を1部品で構成できる。
・板状リブ
図2(2)に示すように、隔壁51の前面には、軸方向に突出する板状リブ51aが一体に形成される。前記板状リブ51aがインキ吸蔵体3の後端面(インキ吸蔵体3の外皮31の後端)と当接される。前記板状リブ51aにより、前記隔壁51と前記インキ吸蔵体3の後端面との間には、外気と連通する隙間10が形成される。前記隙間10は、前記空気通路11を介して、外気と連通される。前記板状リブ51aは、横断面放射状(ここでは十字状)に形成される。前記板状リブ51aの一部は各々の連通管6の基部の間に形成され、各々の連通管6の基部側壁が連結される。それにより、各々の連結管の屈曲強度が向上し、各々の連通管6の隔壁51に対する折れ曲がりを抑えることができる。
・連通管
前記連通管6の各々の内部には、軸方向に流通路61が設けられ、前記流通路61が、前記連通管6の各々の両端にて開口される。前記連通管6の各々の前端は、インキ吸蔵体3の内部前方に開口され、前記連通管6の各々の後端は、インキ吸蔵体3後方のインキタンク8内に開口される。前記各々の連通管6は、インキ吸蔵体3とインキタンク8との間に並列に配置されるため、インキ吸蔵体3と、その後方のインキタンク8との間に、独立した複数本の流通路61が並列に設けられる。前記連通管6の各々の流通路61は、接続管52内に位置する隔壁51の、軸心より離れた箇所に貫通される。
前記連通管6の各々の前端は、インキ吸蔵体3の後端から前方に突き刺し挿入され、最後はインキ吸蔵体3の内部前方のペン先2後端近傍に位置される。前記連通管6の各々の前端がインキ吸蔵体3に突き刺し挿入される際、連通管6の各々の前端がインキ吸蔵体3の繊維を前方に押圧圧縮する。それにより、各々の連通管6の前端近傍のインキ吸蔵体3の繊維密度が、各々の連通管6の前端近傍以外の部分のインキ吸蔵体3の繊維密度よりも高く設定される。即ち、インキ吸蔵体3内部に、繊維密度の高い高密度部32(毛細管力の大きい高密度部32)と、繊維密度の低い低密度部33(毛細管力の小さい低密度部33)が形成される。前記連通管6の各々の前端はインキ吸蔵体3の内部前方に位置しているため、インキ吸蔵体3の内部前方に前記高密度部32が形成され、前記高密度部32の後方に前記低密度部33が形成される。前記高密度部32と前記低密度部33とは連接される。前記各々連通管6は、低密度部33を後方から前方に貫通され、前記連通管6の各々の前端が低密度部33より前方の高密度部32の内部に位置される。
尚、本実施の形態において、前記低密度部33の空隙率(気孔率)は、85%〜93%に設定され、前記高密度部32の空隙率は、前記低密度部33の空隙率よりも低く設定され、前記低密度部33の空隙率と前記高密度部32の空隙率との差は、20%に設定されている。
前記連通管6の各々の前端は、インキ吸蔵体3の軸心から径方向外方に離れた位置に配置される。詳細には、前記連通管6の各々の前端は、インキ吸蔵体3の軸心を中心とする同一円周上に等間隔で配置される。本実施の形態では、連通管6は2本であるので、前記連通管6はインキ吸蔵体3の軸心に対して180度対称位置に配置される。前記ペン先2がインキ吸蔵体3の軸心に位置しているので、前記連通管6の各々の前端は、ペン先2後端と直接接続されず、ペン先2と非接触状態にあり、インキ吸蔵体3の内部前方(高密度部32)を介してペン先2とインキ流通可能に接続される。また、前記連通管6の各々の前端は、ペン先2の後端より僅かに後方に位置している。
・インキタンク
前記インキタンク8は、前端が開口し後端が閉鎖された有底筒状体であり、合成樹脂の射出成形またはブロー成形により得られる。前記インキタンク8内には、直にインキ9が貯溜される。前記インキタンク8内に貯溜されるインキ9は、水性インキ、油性インキのいずれであってもよい。
前記インキタンク8の前端開口部内面には、中間部材5の接続管52外面が着脱自在に嵌着される。前記インキタンク8のインキ9が消費され筆記不能となった場合、前記インキタンク8を接続管52から取り外し、内部にインキ9が充填された新たなインキタンク8の前端開口部に接続管52を挿着する。それにより、再び、筆記可能となる。前記新たなインキタンク8の前端開口部は、栓体81により閉鎖されている。接続管52をインキタンク8の前端開口部に挿着した際、前記栓体81を接続管52の突片52aにより後方に押圧し、栓体81を外し、インキタンク8の前端開口部が開栓される。
(第2実施の形態)
図3及び図4に本発明の第2の実施の形態を示す。
本実施の形態は第1の実施の形態の変形例であり、第1の実施の形態と異なる点は、取付筒部53が、隔壁51の前面より前方に突出され且つ各々の連通管6基部を包囲する点と、板状リブ51aが隔壁51前面より前方に大きく突出される点である。特に、前記板状リブ51aの軸方向の長さを調節することにより、筆記具本体を把持しやすい軸方向の長さに自由に設定でき、インキタンク8の軸方向の長さ(即ちインキタンク容量)やインキ吸蔵体3の軸方向の長さを変更する必要がない。尚、本実施の形態における他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態の直液式筆記具1を図5乃至図7に示す。
本実施の形態の直液式筆記具1は、ペン先2と、前記ペン先2後端に接続されるインキ吸蔵体3と、前記インキ吸蔵体3の後方に配置される中間部材5と、前記中間部材5の後方に配置されるインキタンク8と、前端部で前記ペン先2を保持し且つ内部に前記インキ吸蔵体3、前記中間部材5、及び前記インキタンク8を収容する軸筒4と、前記軸筒4の後端開口部に着脱自在に螺着される尾栓7と、ペン先2側に着脱自在に設けられるキャップ12とからなる。
・ペン先
前記ペン先2は、合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等)の樹脂加工により得られる棒状体である。前記ペン先2の前端は、砲弾状に研削される。前記ペン先2の後端部外周面は、テーパ状に面取りされる。
・インキ吸蔵体
前記インキ吸蔵体3は、円柱状の合成樹脂製繊維束(例えば、ポリエステル繊維束)の加工体と、前記繊維束の外周面を被覆する円筒状の外皮31とからなる。前記外皮31は、合成樹脂(例えばポリプロピレン、ポリエチレン等)の円筒状の押出成形体からなる。前記外皮31は、押出成形時に繊維束の外周面に熱融着される。前記インキ吸蔵体3の前端面の軸心にペン先2の後端が突き刺し挿入され、前記ペン先2の後端が前記インキ吸蔵体3の内部前方に位置される。尚、本実施の形態において、インキ吸蔵体3の外皮31の肉厚は、0.1mm〜0.4mmに設定され、インキ吸蔵体3の単繊維繊度は、3デニール〜5デニールに設定され、インキ吸蔵体3のクリンプ率は、10%〜30%に設定される。
・軸筒
前記軸筒4は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる筒状体である。前記軸筒4は、ペン先2外周面を保持する先細部41と、該先細部41より後方に連設され、インキ吸蔵体3及び隔壁51及びインキタンク8が収容される本体部42とからなる。
前記軸筒4の内面(即ち先細部41の内面から本体部42の前部内面まで)には、前後方向に延びる複数本のリブ43が一体に形成される。前記リブ43には、前記軸筒4の先細部41と本体部42との接続部の近傍において、段形状の規制壁部43aが形成される。前記規制壁部43aにインキ吸蔵体3の前端面(インキ吸蔵体3の外皮31の前端)が軸方向に当接し、前記本体部42の前部内面のリブ43にインキ吸蔵体3の外周面(インキ吸蔵体3の外皮31の外周面)が圧接保持される。前記先細部41内面のリブ43により、ペン先2の外周面が圧接保持される。前記リブ43の、前記ペン先2外周面を保持する箇所と、前記インキ吸蔵体3外周面を保持する箇所との間に、筒状壁部43bが一体に形成される。
前記リブ43により、インキ吸蔵体3の外周面(インキ吸蔵体3の外皮31の外周面)と本体部42の内面との間、インキ吸蔵体3の前端面と軸筒4内面との間、及びペン先2外周面と先細部41内面との間に、空気通路11が形成される。前記空気通路11の前側は、軸筒4の前端より外部に開口されるとともに、前記空気通路11の後側は、インキ吸蔵体3の後端面と連通している。即ち、前記空気通路11により、インキ吸蔵体3の前端面及びインキ吸蔵体3の後端面が、外気と連通される。
・中間部材
前記中間部材5は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる。前記中間部材5は、前記インキ吸蔵体3とインキタンク8とを区画する隔壁51と、前記隔壁51の前面より前方に突出され且つインキ吸蔵体3の内部に突き刺し接続される複数本(具体的には2本)の連通管6と、前記隔壁51の後面より後方に突出され且つインキタンク8の前端開口部に挿着される接続管52と、前記隔壁51の前面または後面より軸方向に突出し且つ軸筒4内面(本体部42内面)に固着される取付筒部53とを備える。軸筒4及び隔壁51によって形成される空間(即ち吸蔵体収容部)に、インキ吸蔵体3が収容される。前記取付筒部53は、隔壁51前方の各々の連通管6の基部外周または接続管52外周を包囲している。前記接続管52後端には切り欠きが形成される。前記切り欠きにより、前記接続管52後端には栓体81の片側を押圧するための突片52aが一体に形成される。前記隔壁51は円板状であり、前記各々の連通管6、前記接続管52、前記取付筒部53は、円筒状である。前記突片52aは、横断面形状が円弧状である。
前記隔壁51、各々の連通管6(即ち連通管6a,連通管6b)、接続管52、及び取付筒部53は一体に連設される。即ち、中間部材5により、隔壁51、連通管6、接続管52、及び取付筒部53を1部品で構成できる。
・板状リブ
図7(1)に示すように、隔壁51の前面には、軸方向に突出する板状リブ51aが一体に形成される。前記板状リブ51aがインキ吸蔵体3の後端面(インキ吸蔵体3の外皮31の後端)と当接される。前記板状リブ51aにより、前記隔壁51と前記インキ吸蔵体3の後端面との間には、外気と連通する隙間10が形成される。前記隙間10は、前記空気通路11を介して、外気と連通される。前記板状リブ51aの一部は各々の連通管6の基部の間に形成され、各々の連通管6の基部側壁が連結される。それにより、各々の連通管6の屈曲強度が向上し、各々の連通管6の隔壁51に対する折れ曲がりを抑えることができる。前記板状リブ51aは、横断面が、枝分かれ状、放射状、または十字状に形成される。
・連通管
前記連通管6の各々の内部には、軸方向に流通路61が設けられ、前記流通路61が、前記連通管6の各々の両端にて開口される。前記連通管6の各々の前端は、インキ吸蔵体3の内部に位置し且つインキ吸蔵体3の内部前方に開口される。前記連通管6の各々の後端は、インキ吸蔵体3後方のインキタンク8内に開口される。前記複数本の連通管6において、1本の連通管6bが隔壁51後面より後方に突出され、且つ、その連通管6bの後端がインキタンク8内(接続管52内)に位置され、一方、他の連通管6aが隔壁51後面より後方に突出されていない(即ち他の連通管6aの後端が隔壁51後面と一致している)。前記各々の連通管6は、インキ吸蔵体3とインキタンク8との間に並列に配置されるため、インキ吸蔵体3と、その後方のインキタンク8との間に、独立した複数本の流通路61が並列に設けられる。前記連通管6の各々の流通路61は、接続管52内に位置する隔壁51の、軸心より離れた箇所に貫通される。
前記隔壁51後面から後方に突出する連通管6bの後端の前後方向の位置は、接続管52の後端(即ち突片52aの後端)と略一致しているか、または接続管52の後端(即ち突片52aの後端)より僅かに前方に位置される。即ち、前記隔壁51後面から後方に突出する連通管6bの後端が接続管52の後端(即ち突片52aの後端)から後方に大きく突出されていない。また、前記隔壁51後面から後方に突出する連通管6bは、突片52a内面に近接して配置される。具体的には、前記隔壁51後面から後方に突出する連通管6bは、接続管52の軸心と突片52a内面との間に配置される。
前記連通管6の各々の前端は、インキ吸蔵体3の後端から前方に突き刺し挿入され、最後はインキ吸蔵体3の内部のペン先2後端近傍に位置される。前記連通管6の各々の前端がインキ吸蔵体3内に突き刺し挿入される際、連通管6の各々の前端がインキ吸蔵体3の繊維を前方に押圧圧縮する。それにより、各々の連通管6の前端近傍のインキ吸蔵体3の繊維密度が、各々の連通管6の前端近傍以外の部分のインキ吸蔵体3の繊維密度よりも高く設定される。即ち、インキ吸蔵体3内部に、繊維密度の高い高密度部32(毛細管力の大きい高密度部32)と、繊維密度の低い低密度部33(毛細管力の小さい低密度部33)が形成される。インキ吸蔵体3の内部前方には前記高密度部32が形成され、前記高密度部32の後方に前記低密度部33が形成される。前記高密度部32と前記低密度部33とは連接される。前記各々の連通管6は、低密度部33を後方から前方に貫通され、前記連通管6の各々の前端が低密度部33より前方の高密度部32の内部に位置される。
尚、本実施の形態において、前記低密度部33の空隙率(気孔率)は、85%〜93%に設定され、前記高密度部32の空隙率は、前記低密度部33の空隙率よりも低く設定され、前記低密度部33の空隙率と前記高密度部32の空隙率との差は、20%に設定されている。
前記連通管6の各々の前端は、インキ吸蔵体3の軸心から径方向外方に離れた位置に配置される。詳細には、前記連通管6の各々の前端は、インキ吸蔵体3の軸心を中心とする同一円周上に等間隔で配置される。本実施の形態では、連通管6は2本であるので、前記連通管6はインキ吸蔵体3の軸心に対して180度対称位置に配置される。前記ペン先2がインキ吸蔵体3の軸心に位置しているので、前記連通管6の各々の前端は、ペン先2後端と直接接続されず、ペン先2と非接触状態にあり、インキ吸蔵体3の内部前方(高密度部32)を介してペン先2とインキ流通可能に接続される。また、前記連通管6の各々の前端は、ペン先2の後端より僅かに後方に位置している。
・インキタンク
前記インキタンク8は、前端が開口し後端が閉鎖された有底筒状体であり、合成樹脂の射出成形またはブロー成形により得られる。前記インキタンク8内には、直にインキ9が貯溜される。前記インキタンク8内に貯溜されるインキ9は、水性インキ、油性インキのいずれであってもよい。
前記インキタンク8の前端開口部内面には、中間部材5の接続管52外面が着脱自在に嵌着される。前記インキタンク8のインキ9が消費され筆記不能となった場合、前記インキタンク8を接続管52から取り外し、内部にインキ9が充填された新たなインキタンク8の前端開口部に接続管52を挿着する。それにより、再び、筆記可能となる。前記新たなインキタンク8の前端開口部は、栓体81により閉鎖されている。具体的には、インキタンク8の前端開口部内面に栓体81が嵌着されている。接続管52をインキタンク8の前端開口部に挿着した際、前記栓体81の片側を接続管52の突片52aにより後方に押圧し、栓体81を外し、インキタンク8の前端開口部が開栓される。ここでは、前記栓体81として、合成樹脂の射出成形体よりなる円板状の栓体81が採用される。尚、前記円板状の栓体81の代わりに球状の栓体を採用することもできる。
・キャップ
前記キャップ12は、ペン先2側に着脱自在に設けられる。前記キャップ12をペン先2側に装着することにより、ペン先2及び空気通路11の前端開口部が密封され、インキタンク8内と外気との連通が遮断される。
本実施の形態では、少なくとも1本の連通管6bを前記隔壁51後面より後方に突出させ且つその連通管6bの後端をインキタンク8内部に位置させたことにより、ペン先下向き状態で急激な圧力変化が生じた場合、インキタンク8内の加圧空気が、前記隔壁51の後面より後方に突出する連通管6bの後端開口部から、該連通管6bの内部を通り、次に、インキ吸蔵体3の内部を通って、迅速に外部に放出され,ペン先2側からインキが外部に漏出したり吹き出したりするおそれがない。即ち、本実施の形態の直液式筆記具1は、ペン先下向き状態でインキタンク8内の圧力が急激に変化した場合でも、ペン先2側からのインキ漏出やインキ吹き出しを防止できる。
特に、ペン先下向き時、前記後方に突出する連通管6bの後端が、インキ液面より上方に位置していない場合であっても、インキ液面から前記後方に突出する連通管6bの後端までの距離が、インキ液面から隔壁51後面までの距離(即ち隔壁51後面より後方に突出しない連通管6aの後端とインキ液面との距離)に比べて短いため、ペン先下向き状態でインキタンク8内の圧力が急激に変化した場合、インキタンク8内の多量のインキがインキ吸蔵体3に押し出されることなく、各々の連通管6を通ってインキタンク8内から僅かの余剰インキがインキ吸蔵体3に押し出されてインキ吸蔵体3に保持された後、即座に、前記後方に突出する連通管6bの後端開口部とインキ液面の上方の空間とが連通され、インキ液面の上方の加圧空気が、前記後方に突出する連通管6bを通って外部に放出される。それにより、ペン先下向き状態で急激な圧力変化が生じた場合でも、ペン先2側からのインキ漏出やインキ吹き出しを十分に防止できる。
尚、前記インキタンク8内の圧力が急激に変化する場合とは、例えば、低温環境下でキャップ12をペン先2側に装着した後、高温環境下でインキタンク8内の空気が加圧された状態においてペン先2側からキャップ12を取り外す場合、または、地上の1気圧状態でキャップ12をペン先2側に装着した後、航空機内等の減圧状態においてペン先2側からキャップを取り外す場合が挙げられる。
本発明の第1の実施の形態のペン先下向き状態を示す縦断面図である。 (1)が図1のA−A線拡大断面図、(2)が図1のB−B線拡大断面図、(3)が図1のC−C線拡大断面図である。 本発明の第2の実施の形態のペン先下向き状態を示す縦断面図である。 (1)が図3のD−D線拡大断面図、(2)が図3のE−E線拡大断面図、(3)が図3のF−F線拡大断面図である。 本発明の第3の実施の形態のペン先下向き状態を示す縦断面図である。 (1)が図5のG−G線拡大断面図、(2)が図5のH−H線拡大断面図、(3)が図5のI−I線拡大断面図である。 (1)が図5J−J線拡大断面図、(2)が図5のK−K線拡大断面図である。
符号の説明
1 直液式筆記具
2 ペン先
3 インキ吸蔵体
31 外皮
32 高密度部
33 低密度部
4 軸筒
41 先細部
42 本体部
43 リブ
43a 規制壁部
43b 筒状壁部
5 中間部材
51 隔壁
51a 板状リブ
52 接続管
52a 突片
53 取付筒部
6 連通管
61 流通路
6a 連通管
6b 連通管
7 尾栓
8 インキタンク
81 栓体
9 インキ
10 隙間
11 空気通路
12 キャップ

Claims (6)

  1. ペン先と、前記ペン先の後端に接続されるインキ吸蔵体と、前記インキ吸蔵体の後方に配置され、インキを直に貯溜するインキタンクと、前記インキタンクと前記インキ吸蔵体との間を接続する複数本の連通管とからなり、前記各々の連通管の前端をインキ吸蔵体の後端から前方に挿入することにより前記インキ吸蔵体の内部を押圧圧縮し、前記連通管の各々の前端をインキ吸蔵体内部に位置させてなる直液式筆記具であって、
    前記インキ吸蔵体が、繊維束と、該繊維束の外周を被覆する、合成樹脂の筒状押出成形体よりなる外皮とからなり、前記外皮と前記繊維とが融着または接着されてなることを特徴とする直液式筆記具。
  2. 前記インキ吸蔵体の外皮の肉厚が0.05mm〜0.5mmの範囲にある請求項1記載の直液式筆記具。
  3. 前記インキ吸蔵体の繊維の単繊維繊度が2デニール〜6デニールの範囲にある請求項1または2記載の直液式筆記具。
  4. 前記インキ吸蔵体のクリンプ率が1%〜50%の範囲にある請求項1、2または3記載の直液式筆記具。
  5. 前記インキ吸蔵体と前記インキタンクとの間に隔壁を設け、前記隔壁前面より前方に前記連通管の各々を突出させ、前記隔壁前面に、前記インキ吸蔵体の後端面に軸方向に突出する板状リブを形成し、前記各々の連通管の前端のインキ吸蔵体内への挿入が完了した時、前記板状リブとインキ吸蔵体の後端面とが軸方向に当接してなる請求項1乃至4のいずれかに記載の直液式筆記具。
  6. 前記各々の連通管の前端のインキ吸蔵体内への挿入が完了した時、前記板状リブと前記インキ吸蔵体の外皮とが軸方向に当接してなる請求項5記載の直液式筆記具。
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