JP2009011409A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】確率変動非報知タイプの遊技機において、確率変動であることを知らずに遊技者が遊技を終了してしまうことを防止する。
【解決手段】大当り終了後に確率変動状態であることを報知しなかった場合に、音声・ランプ統合制御装置83が、変動開始コマンドを受信したか判断し(S110)、受信した場合(S110:YES)にその変動での保留個数を参照する(S111)。保留個数が0と判断された場合(S111:YES)は演出図柄表示装置6に表示されている画面が通常画面であるか判断する(S112)。通常画面であると(S112:YES)確変フラグがセットされているか判断し(S113)、確変フラグがセットされている場合は(S113:YES)その変動で確率変動中であることを報知する画面に切り替える処理を実行する(S114)。
【選択図】 図14

Description

本発明は、確率変動を備えた遊技機の技術分野に属する。
近年、大当り状態終了後の報知態様として、確率変動状態を遊技者に報知せずにどちらか分からない報知態様で表示する確率変動非報知タイプの遊技機がある。この確率変動非報知タイプの遊技機は、確率変動中の可能性を残すことにより遊技者の追いかけを促しつつ、確率変動か分からず緊張感をもって遊技することが出来るので趣向性が高まるといった効果がある。
しかし、このような確率変動非報知タイプの遊技機では、遊技者が確率変動の期待をいつまでも抱いてしまうため止め時が判断しづらく、実際に確率変動である場合でも止めてしまうという不利益を被ることがあり、敬遠されがちであった。
そこで次のような提案がある。
特開2004−173825号公報 特開2007−75202号公報
特開2004−173825号公報(特許文献1)では、確率変動非報知中に遊技者のボタン操作に応じて確率変動状態であれば報知するので、この構成を使用すれば好きなタイミングで確率変動であるか確かめることができ、また、ハンドルに触れているかを検知し、触れていない場合は確率変動状態が発生していることを報知するための注意を喚起するので、確率変動状態であるにも関わらず止めてしまうことがなくなる。
また、特開2007−75202号公報(特許文献2)では、図柄の変動回数に基づいて遊技状態を報知するかの抽選をし、その抽選に従い遊技状態を報知するので、確率変動非報知タイプの遊技性を楽しめ、止め時が把握しやすくなる。
しかし、特許文献1の構成では好きな場面で報知が出来てしまうため、非報知タイプ本来の確率変動であるか否かが分からないという緊張感が無くなり、非報知にする効果が半減してしまうという問題があり、特許文献2の構成では、確率変動報知の抽選に当選する前に止めてしまう可能性があり、上記確率変動を残して止めてしまうという問題や、まだ非報知状態での遊技を楽しみたい遊技者にも勝手に報知されてしまう可能性があるといった問題があった。
そこで本発明の課題は非報知タイプならではの緊張感を保ちつつ、確率変動状態であるにも関わらず止めてしまうこと防止することである。
上記課題を解決するために請求項1記載の遊技機は、遊技に使用する遊技球を貯留する上皿と、
該上皿に貯留された遊技球を遊技領域に発射する遊技球発射手段と、
該遊技球発射手段により発射された遊技球が遊技領域に設けられた所定の入賞口への入賞に基づき当否判定用の乱数値を取得する乱数値取得手段と、
該乱数値取得手段により取得された乱数値を複数個記憶可能な乱数値記憶手段と、
該乱数値記憶手段に記憶された乱数値を取得された順に当否判定する当否判定手段と、
該当否判定手段によって当りと判定された場合は大当り遊技へ移行し、かかる大当り遊技の終了後に前記当否判定手段によって当りと判定される確率が高くなる高確率状態に 移行するか否か決定する高確率状態決定手段と、を備えた遊技機において、
大当り終了後の前記乱数値記憶手段により記憶されている当否判定用の乱数値の個数が所定個数以下になった場合に限り、前記高確率状態決定手段により高確率状態が生起していることを遊技者に報知する高確率報知手段1を備えたことを特徴とした遊技機である。
高確率報知手段1の報知態様は、演出図柄表示装置による報知でも良いし、音やランプ等によって報知されても良く、特に限定はされない。
前記課題を解決するために請求項2記載の遊技機は、前記大当り終了後直ちに前記高確率状態決定手段により高確率状態が生起していることを遊技者に報知する高確率報知手段2を備え、前記高確率報知手段1又は2のどちらか一方を選択する高確率報知選択手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の遊技機である。
高確率報知手段2は、高確率報知手段1と同じく報知態様は特に限定されず、又高確率報知手段1による報知と同一の報知態様の構成でもかまわない。
前記課題を解決するために請求項3記載の遊技機は、前記大当り終了後の所定期間は高確率状態の可能性があることを示唆する報知態様で表す潜伏報知期間を設け、
該潜伏報知期間中は、高確率報知手段1による報知をしないことを特徴とした請求項1又は2記載の遊技機である。
潜伏報知期間は、大当り終了後から当否判定を所定回数実行するまででも良いし、時間による期間でも良い。
前記課題を解決するために請求項4記載の遊技機は、遊技領域に、一定の条件により開放され、遊技球が入賞すると前記当否判定用の乱数値を取得可能な可変入賞装置を設け、
前記潜伏報知期間終了後に比べ該潜伏報知期間は、前記可変入賞装置が開放し易くなっていることを特徴とした請求項3記載の遊技機である。
前記課題を解決するために請求項5記載の遊技機は、前記上皿に貯留された遊技球を機外に排出させる球抜き操作を検出する球抜き検出手段を設け、
該球抜き検出手段の作動があると、前記潜伏報知期間であっても、前記乱数値記憶手段により記憶されている当否判定用の乱数値の個数が所定個数以下になった場合は、前記高確率報知手段1による報知をすることを特徴とした請求項3又は4記載の遊技機である。
前記課題を解決するために請求項6記載の遊技機は、前記上皿に貯留された遊技球が所定の位置にあるか否かを検出する貯留球検出手段を設け、
該貯留球検出手段の作動がない場合、前記潜伏表示期間であっても、前記乱数値記憶手段により記憶されている当否判定用の乱数値の個数が所定個数以下になった場合は、前記高確率報知手段1による報知をすることを特徴とした請求項3〜5記載の遊技機である。
請求項1の発明によれば、記憶されている当否判定用の乱数値の個数が所定個数以下になることで確率変動中であることを報知するようにしたので、遊技者が遊技を終了しようとするときは、記憶されている当否判定用の乱数値の個数が所定個数以下という状態を必ず経由することになるため、確率変動中である場合は、確実に遊技者が遊技を終了することを防止できる。
また遊技者は乱数値の記憶個数を自由に操作することは出来ないので報知タイミングにランダム性が発生するため、非報知タイプの遊技性も楽しむことができる。
まだ確率変動中であるか知りたくない遊技者は遊技を続ければよいので報知時期をある程度操作できる。
請求項2の発明によれば、請求項1の効果を奏すると共に、大当り終了後直ちに確率変動中であることを報知する手段を設けたので、遊技者は大当り終了後の報知態様にもドキドキすることができる。
請求項3の発明によれば、大当り終了後に潜伏報知期間を設けたため、遊技者に確率変動の可能性があると示唆することができ、遊技者が大当たり後すぐに止めてしまうことがなくなる。
また潜伏報知期間は記憶されている乱数値の個数が所定個数以下になった場合でも確率変動中であることを報知しないので、潜伏報知期間中は確率変動中か否か分からず緊張感をもって遊技することができる。
請求項4の発明によれば、潜伏報知期間中は当否判定用の乱数値を取得しやすくするため、遊技者は潜伏報知期間を持ち球をあまり減らすこと無く楽しむことができる。
請求項5の発明によれば、実質的に遊技を止めようとする行為である球抜き操作をすることで、潜伏報知期間であっても、記憶されている当否判定用の乱数値の個数が所定個数以下になると遊技者に確率変動中であることを報知するようにしたので、遊技者が潜伏報知期間であるにもかかわらず遊技を終了するとき、遊技者が損を被ることがなくなる。
請求項6の発明によれば、実質的に遊技を止めようとすると必ず経由することとなる貯留球検出スイッチが遊技球を検出していないときは、潜伏報知期間であっても、記憶されている当否判定用の乱数値の個数が所定個数以下になると遊技者に確率変動中であること報知するようにしたので、遊技者が潜伏報知期間であるにもかかわらず遊技を終了するとき、遊技者が損を被ることがなくなる。
次に、本発明の実施例等により発明の実施の形態を説明する。なお、本発明は下記の実施例等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは言うまでもない。
[第1実施例]
図1に示すように、弾球遊技機の一種であるパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造である。
外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、該ヒンジ53の他方側には図3に記載する内枠70が取り付けられており、内枠70は外枠51に対して開閉可能な構成になっている。
前枠52には、板ガラス61が取り外し自在に設けられており、板ガラス61の奥には図2に記載する遊技盤1が内枠70に取り付けられている。
前枠52の上側左右及び外枠51の下側左右には、スピーカ66が設けられており、パチンコ機50から発生する遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、遊技者の趣向性を向上させるために前枠52に遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65も複数設けられている。
前枠52の下方には、上皿55と下皿63が一体に形成されている。下皿63の右側には発射ハンドル64が取り付けられており、該発射ハンドル64を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が可動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
下皿63の左側には、遊技者が操作可能な演出ボタン67が備えられており、遊技者が所定期間中に、該演出ボタン67を操作することで後述する演出図柄表示装置6に表示される内容が変化したり、スピーカ66より出力される遊技音が変化する。
また、このパチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には、貸出ボタン57、精算ボタン58及び残高表示器59を有するCR精算表示装置が備わっている。
図2に示すように遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられている。この遊技領域3には多数の遊技釘4が打ち付けられている。
遊技領域3のほぼ中央部には、センターケース5が配されている。センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置6(液晶表示装置であり疑似図柄を表示する。)の画面6aを臨ませる窓5a等を備えている。
窓5aの上側にはドットマトリクスの普通図柄表示装置7及び7セグメントの特別図柄表示装置9と4個のLEDからなる普通図柄保留記憶表示装置8が設置され、下側には特別図柄保留記憶表示装置10が設置されている。
センターケース5の向かって左横には普通図柄作動ゲート17が配置されている。
センターケース5の下方には、第1始動口11と第2始動口12とがユニット化された複合入賞装置13が配置されている。
第1始動口11は、いわゆるチャッカーであり、常時入球可能である。
第2始動口12は電動チューリップであり、周知の電動チューリップと同様に開閉変化するが、上方に第1始動口11があるために図示の閉鎖状態では遊技球を入球させることができない。しかし、遊技球が普通図柄作動ゲート17を通過すると行われる普通図柄抽選で当たり、普通図柄表示装置7に当たりの普通図柄が確定表示されると、第2始動口12は開放されて入球容易になる。
複合入賞装置13の下方にはアタッカー式の大入賞口14が配置され、その下方にはアウト穴15が設けられている。
また、複合入賞装置13の左側には第1左入賞口31と第2左入賞口32が、右側には第1右入賞口33と第2右入賞口34がガイドレール2bに沿うように設けられている。なお、この第1左入賞口31、第2左入賞口32、第1右入賞口33、第2右入賞口34が、常時、入球率が変化しない普通入賞口である。
図3に示すように、パチンコ機50の裏側は、前述した遊技盤1を脱着可能に取り付ける内枠70が前述した外枠51に収納されている。この内枠70には、上方から、球タンク71、タンクレール72及び払出装置73が設けられている。この構成により、遊技盤1上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球を払出装置73により前述した上皿55に排出することができる。
また、パチンコ機50の裏側には(図4も参照のこと)、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、音声・ランプ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。なお、演出図柄制御装置82、音声・ランプ統合制御装置83がサブ制御装置に該当する。
主制御装置80、演出図柄制御装置82、音声・ランプ統合制御装置83は遊技盤1に設けられており、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85が内枠70に設けられている。なお、図3では、発射制御装置84が描かれていないが、発射制御装置84は払出制御装置81の下に設けられている。
また、球タンク71の右側には、外部接続端子78が設けられており、この外部接続端子78より、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータに送られる。なお、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子78には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用((枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施例では、一つの外部接続端子78を介してホールコンピュータへ遊技状態や遊技結果を示す信号を送信している。
このパチンコ機50の電気的構成は、図4のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するだけのためのいわゆる中継基板及び電源回路等は記載していない。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、音声・ランプ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えているが、本実施例では発射制御装置84、電源基板85にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置84にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ12a、普通図柄作動ゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、第1左入賞口31に入球した遊技球を検出する第1左入賞口スイッチ31a、第2左入賞口32に入球した遊技球を検出する第2左入賞口スイッチ32a、第1右入賞口33に入球した遊技球を検出する第1右入賞口スイッチ33a、第2右入賞口34に入球した遊技球を検出する第2右入賞口スイッチ34a等の検出信号が入力される。
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置81及び音声・ランプ統合制御装置83に出力する。
また主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている特別図柄表示装置9及び普通図柄表示装置7の表示、特別図柄保留記憶表示装置10及び普通図柄保留記憶表示装置8の点灯を制御する。
更に、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普通役物ソレノイド12bを制御することで第2始動口12の開閉を制御する。
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力されほか、図柄変動や大当たり等の管理用の信号が外部接続端子78に出力されてホールメインコンピュータに送られる。
主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出センサ21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出センサ21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、払出制御装置81は扉開放スイッチ、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力され、満杯スイッチ22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンク71に遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81は遊技球等貸出装置接続端子24を介してプリペイドカードユニット56と交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出センサ21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、遊技球等貸出装置接続端子24は精算表示基板25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示基板25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン57、精算を要求するための返却ボタン58、残高表示器59が接続されている。
また、払出制御装置81は、外部接続端子78を介して賞球に関する情報、枠(内枠70、前枠52)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータに送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
発射制御装置84は発射モータ30を制御して、遊技球を遊技領域3に遊技球を発射させる。
なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドル64からの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止スイッチ信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射出来ないようになっている。
音声・ランプ統合制御装置83はサブ制御装置に該当し、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカ66からの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LEDや各種ランプを制御する。
また、音声・ランプ統合制御装置83には、演出ボタン67が接続されており、遊技者が演出ボタン67を操作した際には、その信号が音声・ランプ統合制御装置83に入力される。
音声・ランプ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置82は、音声・ランプ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものと音声・ランプ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、疑似図柄等の演出画像を画面6aに表示させる。
次に、主制御装置80が、メインルーチンとして行う各処理を図5に従って説明する。
図5に示すフローチャートは、主制御装置80のマイコンにより実行されるメイン処理を表したものであり、約2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される処理である。本実施形態では、S10〜S21までの各処理は割り込み処理において1回だけ実行される処理であって「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS22の処理を「残余処理」と称する。
マイコンによるハード割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常割り込みでない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、たいていが電源投入時である。電源投入時にはRAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
正常割り込みでないと判断されると(S10:NO)、前記メモリの所定領域に所定値を書き込む、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み、即ち初期設定が為され(S11)、残余処理に移行する。
正常割り込みとの肯定判断がなされると、まず初期値乱数更新処理が実行される(S12)。この処理は、初期値乱数の値についてこの処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、この処理実行前の初期値乱数の値に+1するが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「349」のときには次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「349」までの350個の整数を繰り返し昇順に作成する。
S12に続く大当り決定用乱数更新処理(S13)は、初期値乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、最大値である「349」のときは次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「349」までの350個の整数を繰り返し昇順に作成する。
なお、大当り決定用乱数が1週(1巡)すると、そのときの前記初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にし、大当り決定用乱数は、その初期値から+1するインクリメント処理を行う。そして、再び大当り決定用乱数が1週(1巡)すると、その時の初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にする動作を行なう。つまり、この一連の動作を繰り返し続けることになる。
大当り図柄決定用乱数更新処理(S14)は「0」〜「9」の10個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
S14に続く当り決定用乱数更新処理(S15)は、「0」〜「5」の6個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、当選することとなる値の数は通常確率状態時、高確率状態時ともに3であり、値は「0」、「3」、「5」である。
なお、この当り決定用乱数更新処理は普通図柄の抽選に使用し、その他の初期値乱数、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数は特別図柄の抽選に使用する。
リーチ判定用乱数更新処理(S16)は、「0」〜「228」の229個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、通常確率状態時で変動時間短縮機能未作動時に当選する値の数は21で、値は「0」〜「20」であり、通常確率状態時で変動時間短縮機能作動時に当選する値の数は5で、値は「0」〜「4」であり、高確率状態時に当選する値の数は6で、値は「0」〜「5」である。
変動パターン決定用乱数更新処理(S17)は、「0」〜「1020」の1021個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
続く入賞確認処理(S18)では、第1始動口11、第2始動口12の入賞の確認及びパチンコ機50に設けられ主制御装置80に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。
本実施例では、遊技球が第1始動口11、第2始動口12に入賞すると大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数、リーチ判定用乱数など複数の乱数を取得されるのだが、保留記憶できる数を4個までとしており、保留記憶が満タンである4個のときに遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入賞しても賞球が払出されるだけで、前記複数の乱数は保留記憶されない構成になっている。
続いて、大当りか否かを判定する条件成立判定手段としての当否判定処理(S19)を行う。この当否判定処理については後述する。この当否判定処理(S19)が終了すると、続いて画像出力処理等の各出力処理(S20)が実行される。
各出力処理(S20)では、遊技の進行に応じて主制御装置80は演出図柄制御装置82、払出制御装置81、発射制御装置84、音声・ランプ統合制御装置83、大入賞口ソレノイド14b等に対して各々出力処理を実行する。即ち、入賞確認処理(S18)により遊技盤1上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検知されたときには賞球としての遊技球を払い出すべく払出制御装置81に賞球データを出力する処理を、遊技状態に対応したサウンドデータを音声・ランプ統合制御装置83に出力する処理を、パチンコ機50に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく演出図柄制御装置82にエラー信号を出力する処理を各々実行する。
続く不正監視処理(S21)は、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第1右入賞口33、第2右入賞口34)に対する不正が行われていないか監視する処理であり、所定時間内における入賞口への遊技球の入球が予め決定された規定数よりも多いか否かを判断して、多かった場合には不正と判断され、その旨を報知する処理である。つまり、不正判断手段は、主制御装置80に設けている。
本処理に続く前述の残余処理は、初期値乱数更新処理(S22)から構成されるが、前述したS12と全く同じ処理である。この処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前述したS10〜S21までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、図5に示された割り込み処理が1回実行されることにより初期値乱数の更新される(加算される)値も一律ではなくなる。これにより、初期値乱数が大当り決定用乱数と同期する可能性はなくなる。なお、本実施形態においては、大当り決定用乱数の更新は初期値乱数の値により変更される構成なので同期の虞は全くない。また、前述した当り決定用乱数更新処理(S15)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
図6に示す始動入賞確認処理では、主制御装置80は、第1始動口スイッチ11a又は第2始動口スイッチ12aの検出信号に基づいて、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入球したか否かを判断する(S30)。
肯定判断なら、大当り決定用乱数、大当たり図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、特別図柄保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S31)。
保留記憶が満杯でなければ(S31:NO)、上記の各乱数を特別図柄保留記憶として記憶し、特別図柄保留記憶表示装置10の点灯数を1増加させる(S32)。既に4個の保留記憶があれば(S31:YES)保留記憶せず、特別図柄保留記憶表示装置10の点灯数も増やさない。
なお、特別図柄の保留記憶数の増減は音声・ランプ統合制御装置83を経由して演出図柄制御装置82に伝えられ(S33)、演出図柄表示装置6の画面6aにて、特別図柄保留記憶表示装置10の点灯数と同数の疑似保留表示がなされる。無論、疑似保留表示は必ずしも行う必要があるものではない。
図7に示す当否判定処理では、主制御装置80は、条件装置の作動中か否かを大当たりフラグに基づいて判断する(S40)。
S40の判定が否定判断で、特別図柄が変動中でなく(S41:NO)、確定図柄の表示中でもなければ(S42:NO)、特別図柄保留記憶(上記、S32による保留記憶)があるか否かを判断する(S43)。
この保留記憶があれば(S43:NO)、特別図柄保留記憶の中で最も古いもの読み込んで(その特別図柄保留記憶は保留記憶から消去し)、確変フラグがセットされているか(高確率状態か)否かを判定する(S44)。
肯定判断であれば(S44:YES)、読み込んだ大当り決定用乱数を確変テーブルに記録されている当たり値と照合し(S46)、否定判断であれば、読み込んだ大当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当たり値と照合する(S45)。
本実施例の場合、上述したように通常確率状態時には1/350の確率で当選し、高確率遊技状態には1/35の確率で当選する。
S45又はS46の判定で大当りなら(S47:YES)、大当たり図柄決定用乱数によって大当り図柄を決定し(S48)、変動パターン決定用乱数によって変動パターンを決定する(S49)。
また、外れのときは(S47:NO)、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(S50)。本実施例の場合、ハズレの場合の特別図柄の表示は「− −」の1種類しかないので、ハズレ図柄は決定しなくてもよい。
S49又はS50に続いては、上述の抽選結果を示すデータ、具体的には通常大当たり、確変大当たり、リーチ外れ(外れであるがリーチ表示有り)、リーチ表示無しの外れのいずれかを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータが含まれる変動開始コマンド(表示制御コマンド)を音声・ランプ統合制御装置83に出力し、また特別図柄表示装置9を制御して特別図柄の変動表示を開始させる(S51)。
従って、音声・ランプ統合制御装置83は変動開始コマンドに基づけば大当たり図柄又は外れ図柄(以下、まとめて確定図柄)、リーチの有無及び変動時間を判別できる。
変動開始コマンドを受信した音声・ランプ統合制御装置83は、特別図柄の変動表示に呼応した音声及びランプの演出制御を行い、また演出図柄制御装置82に変動開始コマンドを送る。
主制御装置80は、特別図柄の変動中であれば(S41:YES)、図8に示すように図柄変動時間(S49又はS50の変動パターンに基づく)を経過したか否かを判断する(S52)。
肯定判断なら図柄停止コマンドを音声・ランプ統合制御装置83に出力し、また特別図柄表示装置9を制御して確定図柄を確定表示させる(S53)。
図柄停止コマンドを受信した音声・ランプ統合制御装置83は、特別図柄の変動表示に呼応した音声及びランプの演出を終了させ、また演出図柄制御装置82に図柄停止コマンドを送る。
主制御装置80は、確定表示させた特別図柄が大当たりになる表示であれば(S54:YES)、確定図柄表示設定処理(S55)を行い、条件装置作動開始処理(S56)により、大当たりフラグをセットする。
続いて、確変フラグがセットされているか否かを判定し(S57)、肯定判断なら確変フラグをクリアする(S58)。否定判断なら(S57:NO)、時短フラグがセットされているか(時間短縮状態か)否かを判定し(S59)、肯定判断なら時短フラグをクリアする(S60)。
確定表示させた特別図柄が大当たりにならない表示(つまり外れ)のときは(S54:NO)、確定図柄表示設定処理(S61)を行い、確変フラグが立っているか否かを判断する(S62)。確変フラグが立っていれば(S62:YES)記憶されている確変回数カウンタの値を−1して(S63)、このカウンタの値が0になったなら(S64:YES)、確変フラグをクリアし(S65)、時短フラグ及び開放延長フラグが立っていればクリアする(S69)。確変フラグが立っていない場合(S62:NO)又は確変回数カウンタの値が0ではない場合(S64:NO)は、開放延長フラグが0でないか否かを判断する(S66)。なお、開放延長フラグは時間短縮状態中には立っている。開放延長フラグが0でなければ(S66:YES)記憶されている開放延長回数カウンタの値を−1して(S67)、このカウンタの値が0になったなら(S68:YES)、時短フラグ及び開放延長フラグをクリアする(S69)。
S42で確定図柄の表示中であれば(S42:YES)、図9に示すように、確定図柄表示設定(S55又はS61)で設定された確定図柄表示時間を経過したか否かを判断し(S266)、経過していれば(S266:YES)、確定図柄表示終了処理(S267)により特別図柄表示装置9を制御して特別図柄の確定表示を終了させ、また音声・ランプ統合制御装置83経由で演出図柄制御装置82に指示して、疑似図柄の確定表示を終了させる。
図10に示す特別遊技処理では、主制御装置80は、条件装置の作動中か否かを大当たりフラグに基づいて判断する(S70)。条件装置の作動中なら(S70:YES)、大入賞口14が開放中か否かを判断する(S71)。大入賞口14の開放中でなく(S71:NO)、大当たり開始演出中でなく(S72:NO)、インターバル中でもなく(S73:NO)、大当たり終了演出中でもなければ(S74:NO)、大当たり図柄及び大当たりした状態を記憶し(S75)、大当たり開始演出処理(S76)により、音声・ランプ統合制御装置83に大当たり開始コマンドを送信し、また大入賞口14を開放させる。
音声・ランプ統合制御装置83は大当たり用の音声及びランプの演出を開始し、また演出図柄制御装置82に大当たり開始コマンドを送る。大当たりコマンドを受信した演出図柄制御装置82は、演出図柄表示装置6を制御して大当たり開始演出(いわゆるファンファーレ画面)を表示させる。上記大入賞口14の開放は、この大当たり開始演出を待って行われる。
S72、S73又はS74で肯定判断のときはリターンする。S71で肯定判断のときは大入賞口14への入賞球が10個になったか否かをカウントスイッチ14aの検出信号に基づいて判断し(S77)、否定判断なら大入賞口開放時間の終了か否かを判断する(S78)。S78で否定判断ならリターンし、S77又はS78で肯定判断なら大入賞口14を閉鎖させる(S79)。
続いて、最終ラウンドであったか否かを判断し(S80)、否定判断なら大当たりインターバル処理(S81)により、音声・ランプ統合制御装置83にインターバルコマンドを送信し、音声・ランプ統合制御装置83からインターバルコマンドを受信した演出図柄制御装置82の制御で演出図柄表示装置6の画面表示が変更されるのを待って、大入賞口14を開放させる。
S80で肯定判断のとき、大当たり作動は継続しないので、大当たり終了演出処理(S82)により、音声・ランプ統合制御装置83に大当り終了コマンドを送信し、条件装置停止処理(S83)により条件装置を停止させる(大当たりフラグをクリアする)。
そして、S55で特別図柄表示装置9に確定表示させS75で記憶した大当たりした図柄が確変図柄であれば(S84:YES)、大当たりした図柄が所定図柄であるか判断する(S85)。否定の場合は(S85:NO)、開放延長回数カウンタの値を10000にセットし(S86)、高確率状態処理1により確変フラグ=1、時短フラグ=1、開放延長フラグ=2にセットし(S87)、肯定の場合は(S85:YES)、開放延長カウンタの値を100にセットし(S88)、高確率状態処理2により確変フラグ=1、時短フラグ=1、開放延長フラグ=1にセットする(S89)。確変図柄でないときは(S84:NO)、開放延長回数カウンタの値を100にセットし(S90)時間短縮状態処理(S91)により確変フラグ=0、時短フラグ=1、開放延長フラグ=1にセットする。なお、確変回数カウンタの値は10000にセットする。
S86、S87又はS88の処理の後は、音声・ランプ統合制御装置83に大当り終了コマンドを送信する(S92)。この大当り終了コマンドにはセットした各フラグの情報も含まれる。音声・ランプ統合制御装置83は、これを記憶するため、遊技状態を把握することができる。
図11に示す処理は表示画面選択処理である。大当り終了後に音声・ランプ統合制御装置83は確率変動であるか判断し(S95)、確率変動であると判断すると(S95:YES)開放延長カウンタの値が10000回にセットされているか判断する(S96)。肯定判断であれば(S96:YES)演出図柄表示装置6に図12(a)に示すように高確率状態であることを示す確率変動画面を遊技状態表示部101に表示させる(S97)。確率変動ではない場合(S95:NO)、又は開放延長10000回でない場合(S96:NO)は、図12(b)に示すように遊技状態が高確率状態か通常状態であるか分からない潜伏画面を遊技状態表示部101に表示させる(S98)。図では「チャンスモード中」と表示することにより、遊技者に高確率状態への期待感を抱かせて、ゲーム性を高めている。また前述したが本実施例では演出図柄表示装置6に保留記憶図柄100を表示したので保留個数を把握しやすい構成だが、表示しなくてもかまわない。
図13に示す画面切り替え処理では、音声・ランプ統合制御装置83が主制御装置80から変動開始コマンドを受信することで(S100)変動回数を加算し記憶する(S101)。潜伏画面が表示されていなければ(S102:NO)リターンし、されていれば(S102:YES)変動回数は100回を超えたか判断する(S103)。超えていなければ(S103:NO)リターンし、超えている場合は(S103:YES)通常画面表示に切り替える通常画面表示処理を行う(S104)。
図14の示す遊技状態報知処理では、音声・ランプ統合制御装置83が、変動開始コマンドを受信したか判断し(S110)、受信した場合(S110:YES)にその変動での保留個数を参照する(S111)。保留個数が0と判断された場合(S111:YES)は演出図柄表示装置6に表示されている画面が通常画面であるか判断する(S112)。通常画面であると(S112:YES)確変フラグがセットされているか判断し(S113)、確変フラグがセットされている場合は(S113:YES)その変動で確率変動中であることを報知する画面に切り替える処理を実行する(S114)。変動開始しない場合(S110:NO)、保留個数がまだ残っている場合(S111:NO)、通常画面で無い場合(S112:NO)、確変フラグがセットされていなかった場合は(S113:NO)リターンする。
このような制御を行うことにより音声・ランプ統合制御装置83は確実に潜伏画面から通常画面に切り替える時期を把握でき、通常画面になってから保留個数がなくなったと判断され確変フラグがセットされている場合はその旨を報知することができる。
図15に示す図は演出図柄表示装置6に表示する遊技状態報知処理の切り替える例である。(a)は大当り終了後100回転を超えて通常画面にもどったところを示す図である。ここではまだ保留が残っているため保留記憶図柄100が表示されている。(b)はそれから保留を消化し、保留記憶が無くなったときの変動開始時を示す。(c)は(b)の状態から所定時間経過し(図では左図柄が停止したタイミング)、遊技状態表示部101に高確率状態であることを示す「確率変動中」と表示した図である。高確率状態で無い場合は遊技状態表示部101に何も表示されずそのまま通常画面(図15(b))が表示される。
なお、本実施例では、図柄変動中に表示するタイミングで示したが、変動停止時や変動開始時に告知することも考えられ、遊技状態報知用の演出を介して告知しても良い。
以上のように本実施例のようにすれば大当り終了後の遊技において、遊技中は非報知の遊技性をある程度確保しつつ、遊技者が遊技を止める場合は保留記憶が無くなる状態を必ず経由することから、そのタイミングで遊技状態を報知すれば、遊技者が遊技状態を把握しないまま遊技を終了するという不利益を防止することができる。また、非報知遊技を続行したい遊技者は、保留個数を絶やさない限り続行できることから報知時期をある程度操作できる。
本実施例では潜伏画面中は100回の時間短縮状態にする構成にしたが、時間短縮状態の回数は何回でも良く、開放延長を用いずに大当り終了後の所定回転数又は所定時間の間潜伏画面にする構成でも良い。また、2R確変大当たりと小当たりを搭載し、これらの当たりを契機に潜伏画面にする構成でも良い。
遊技状態の報知方法として遊技状態表示部101に文字によって報知したが背景の変化や音などで報知する構成にしてもよいし報知態様は特に限定されない。
[第2実施例]
次に第2実施例について図16〜図18を用いて説明する。
第1実施例では高確率状態非報知時の確率変動画面への切り替えが通常画面であるときであったが、第2実施例ではさらに球抜きボタン68の操作を検出したときは潜伏画面であっても確率変動画面へ切り替える構成である。これ以外は第1実施例と略同様の構成である。そのため、第1実施例と同一部品には同一符号を付してその説明を省略し、異なる点について述べる。
図16に示す図は上皿55と下皿63が一体に形成されている受皿ユニットである。球抜きボタン68を操作することにより上皿55に貯留されている遊技球を球抜き通路62へ誘導し、下皿63へ導くことができる。球抜き通路62には、遊技球の通過を検出するための球抜き操作検出スイッチ68aが設けられており、上皿55に貯留されている遊技球を抜くための操作を検出することができる。
第2実施例のパチンコ機50の電気的構成は図17に示す通りである。音声・ランプ統合制御装置83に球抜きボタン検出スイッチ68aが接続されている。球抜きボタン検出スイッチ68aが遊技球を検出した場合は、検出信号が音声・ランプ統合制御装置83に送信される。この構成により、音声・ランプ統合制御装置83は検出信号を受信することで球抜きボタン68が操作されたことを把握することができる。あとは第1実施例と同一である。
図18は第2実施例での遊技状態報知方法を示す遊技状態報知処理2である。変動開始コマンドを受信したか判断し(S120)、受信した場合は(S120:YES)、その変動で保留個数を参照する(S121)。保留個数が0と判断された場合(S121:YES)は演出図柄表示装置6に表示されている画面が通常画面であるか判断する(S122)。通常画面ではないと(S122:NO)音声・ランプ統合制御装置83が球抜きボタン検出スイッチ68aから検出信号を受信しているか確認し(S123)、受信している場合(S123:YES)又は通常画面であると(S122:YES)確変フラグがセットされているか判断し(S124)、確変フラグがセットされている場合は(S124:YES)、その変動で確率変動中であることを報知する画面に切り替える処理を実行する(S125)。変動開始コマンドを受信していない場合(S120:NO)、保留個数がまだ残っている場合(S121:NO)、球抜きボタン検出スイッチ68aから検出信号を受信していない場合(S123:NO)、確変フラグがセットされていなかった場合(S124:NO)はリターンする。
本実施例では、変動開始コマンドを受信してから遊技状態報知処理2が始まる構成だが、保留個数が無く変動開始コマンドを受信してない場合に球抜きボタン検出スイッチ68aから検出信号を受信することもあるので、検出信号を受信した場合は、変動開始コマンドを受信していなくても保留個数が無ければ、確率変動中であることを報知する構成にしても良い
以上が第2実施例の構成だが、潜伏画面中に遊技を終了する遊技者もいるので、遊技者は遊技を終了するときに上皿55に遊技球が残っていれば球抜き作業をするため、球抜きボタン68の操作している遊技者には潜伏画面であっても保留個数がなくなると高確率状態である場合は確率変動中であることを報知することで、遊技者が遊技状態を把握しないまま遊技を終了するという不利益を防止することができる。
本実施例では、球抜きボタン68の操作の有無を球抜き通路内にある球抜きボタン検出スイッチ68aを遊技球が通過することで検出するようにしたが、これに限定されること無く球抜きボタン68の操作の有無を検出できれば良い。
[第3実施例]
次に第3実施例について図19〜図21を用いて説明する。
第1実施例では高確率状態非報知時に確率変動画面への切り替えが通常画面であるときであったが、第3実施例では、上皿55に貯留されている遊技球が所定数以下であることを検出したときも確率変動画面へ切り替える構成である。これ以外は第1実施例と略同様の構成である。そのため、第1実施例と同一部品には同一符号を付してその説明を省略し、異なる点について述べる。
図19に示す図は上皿55と下皿63が一体に形成されている受皿ユニットである。上皿55の右側に上皿55に貯留された遊技球が所定数以下になったことを検出するための貯留球検出スイッチ69が設けられている。上皿55に遊技球が貯留球検出スイッチ69を設けたことにより、遊技球が所定数あるか判断することができる。
第3実施例のパチンコ機50の電気的構成は図20に示す通りである。音声・ランプ統合制御装置83に貯留球検出スイッチ69が接続されている。貯留球検出スイッチ69は上皿55に遊技球が所定数以上貯留されていれば音声・ランプ統合制御装置83に検出信号が送信する。音声・ランプ統合制御装置83は検出信号を受信できないことで上皿55に貯留されている遊技球数が所定数以下であることを把握することができる。あとは第1実施例と構成は同一である。
図21は第3実施例での遊技状態報知方法を示す遊技状態報知処理3である。変動開始コマンドを受信したか判断し(S130)、受信した場合は(S130:YES)、その変動で保留個数を参照する(S131)。保留個数が0と判断された場合(S131:YES)は演出図柄表示装置6に表示されている画面が通常画面であるか判断する(S132)。通常画面ではないと(S132:NO)音声・ランプ統合制御装置83が貯留球検出スイッチ69から検出信号を受信しているか確認し(S133)、受信していない場合(S133:NO)又は通常画面であると(S132:YES)確変フラグがセットされているか判断し(S134)、確変フラグがセットされている場合は(S134:YES)、その変動で確率変動中であることを報知する画面に切り替える処理を実行する(S135)。変動開始コマンドを受信していない場合(S130:NO)、保留個数がまだ残っている場合(S131:NO)、貯留球検出スイッチ69から検出信号を受信している場合(S133:YES)、確変フラグがセットされていなかった場合(S134:NO)はリターンする。
本実施例では、変動開始コマンドを受信してから遊技状態報知処理3が始まる構成だが、保留個数が無く変動開始コマンドを受信してない場合に貯留球検出スイッチ69から検出信号を受信しなくなることもあるので、検出信号を受信しなくなった場合は、変動開始コマンドを受信していなくても保留個数が無ければ、確率変動中であることを報知する構成にしても良い
以上が第3実施例の構成だが、潜伏画面中に遊技を終了する遊技者もおり、遊技者は遊技を終了するときに上皿55に遊技球が残っていないため、上皿55に遊技球がなくなったことで潜伏画面であっても保留個数がなくなったら高確率状態である場合は確率変動中であることを遊技者に報知するので、遊技者が遊技状態を把握しないまま遊技を終了するという不利益を防止することができる。
パチンコ遊技機50の正面図。 遊技盤1の正面図。 パチンコ遊技機50の裏面図。 パチンコ遊技機50の電気的構成を示すブロック図。 主制御装置80が実行するメイン処理のフローチャート。 主制御装置80が実行する始動入賞確認処理のフローチャート。 主制御装置80が実行する当否判定処理のフローチャート1。 主制御装置80が実行する当否判定処理のフローチャート2。 主制御装置80が実行する当否判定処理のフローチャート3。 主制御装置80が実行する特別遊技処理のフローチャート。 音声・ランプ統合制御装置83が実行する表示画面選択処理のフローチャート。 (a)確率変動中であることを示す表示例。 (b)遊技状態を報知しない潜伏画面の表示例。 音声・ランプ統合制御装置83が実行する画面切り替え処理のフローチャート。 音声・ランプ統合制御装置83が実行する遊技状態報知処理のフローチャート。 (a)潜伏画面が終了し通常画面に戻ったときの表示例。 (b)(a)から保留が消化されたときの変動開始時の表示例。 (c)(b)から所定時間経過後確率変動中であったことを報知したときの表示例。 第2実施例の受皿ユニットの正面図。 第2実施例の電気的構成を示すブロック図。 第2実施例の音声・ランプ統合制御装置83が実行する遊技状態報知処理2のフローチャート。 第3実施例の受皿ユニットの正面図。 第3実施例の電気的構成を示すブロック図。 第3実施例の音声・ランプ統合制御装置83が実行する遊技状態報知処理3のフローチャート。
符号の説明
3 : 遊技領域
10 : 特別図柄保留記憶表示装置
11 : 第1始動口
12 : 第2始動口
17 : 普通図柄作動ゲート
50 : パチンコ遊技機
55 : 上皿
62 : 球抜き通路
63 : 下皿
68 : 球抜きボタン
68a: 球抜きボタン検出スイッチ
69 : 貯留球検出スイッチ
100: 保留記憶図柄
101: 遊技状態表示部
102: 演出図柄

Claims (6)

  1. 遊技に使用する遊技球を貯留する上皿と、
    該上皿に貯留された遊技球を遊技領域に発射する遊技球発射手段と、
    該遊技球発射手段により発射された遊技球が遊技領域に設けられた所定の入賞口への入賞に基づき当否判定用の乱数値を取得する乱数値取得手段と、
    該乱数値取得手段により取得された乱数値を複数個記憶可能な乱数値記憶手段と、
    該乱数値記憶手段に記憶された乱数値を取得された順に当否判定する当否判定手段と、
    該当否判定手段によって当りと判定された場合は大当り遊技へ移行し、かかる大当り遊技の終了後に前記当否判定手段によって当りと判定される確率が高くなる高確率状態に移行するか否か決定する高確率状態決定手段と、を備えた遊技機において、
    大当り終了後の前記乱数値記憶手段により記憶されている当否判定用の乱数値の個数が所定個数以下になった場合に限り、前記高確率状態決定手段により高確率状態が生起していることを遊技者に報知する高確率報知手段1を備えたことを特徴とした遊技機。
  2. 前記大当り終了後直ちに前記高確率状態決定手段により高確率状態が生起していることを遊技者に報知する高確率報知手段2を備え、前記高確率報知手段1又は2のどちらか一方を選択する高確率報知選択手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記大当り終了後の所定期間は高確率状態の可能性があることを示唆する報知態様で表す潜伏報知期間を設け、
    該潜伏報知期間中は、高確率報知手段1による報知をしないことを特徴とした請求項1又は2記載の遊技機。
  4. 一定の条件により開放され、遊技球が入賞すると前記当否判定用の乱数値を取得可能な可変入賞装置を遊技領域に設け、
    前記潜伏報知期間終了後に比べ該潜伏報知期間は、前記可変入賞装置が開放し易くなっていることを特徴とした請求項3記載の遊技機。
  5. 前記上皿に貯留された遊技球を機外に排出させる球抜き操作を検出する球抜き検出手段を設け、
    該球抜き検出手段の作動があると、前記潜伏報知期間であっても、前記乱数値記憶手段により記憶されている当否判定用の乱数値の個数が所定個数以下になった場合は、前記高確率報知手段1による報知をすることを特徴とした請求項3又は4記載の遊技機。
  6. 前記上皿に貯留された遊技球が所定の位置にあるか否かを検出する貯留球検出手段を設け、
    該貯留球検出手段の作動がない場合、前記潜伏表示期間であっても、前記乱数値記憶手段により記憶されている当否判定用の乱数値の個数が所定個数以下になった場合は、前記高確率報知手段1による報知をすることを特徴とした請求項3〜5記載の遊技機。
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