JP2007029169A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 確変非報知機種としての魅力を保持しつつ、遊技性を向上させることができる遊技機を提供すること。
【解決手段】 パチンコ遊技機1は、メインCPU32が、大当り遊技状態の終了後の遊技状態として、確変遊技状態および確変遊技状態よりも不利な時短遊技状態の何れか一方の遊技状態を決定するとともに、大当り遊技状態の終了後の報知態様として、第1の報知態様とするか、第2の報知態様とするかを抽選し、サブCPU42は、この抽選結果に応じて、報知態様を第2の報知態様から第1の報知態様に切換える。
【選択図】 図4

Description

本発明は、遊技機に関し、例えば、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が確変遊技状態又は時短遊技状態の何れであるのかを遊技者に告知するか否か抽選を行う遊技機に関する。
従来のパチンコ遊技機等の遊技機にあっては、確変大当りまたは時短大当りの2種類の大当り遊技を行うようにしたものがあり、確変大当りの場合には大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態に移行し、時短大当りの場合には大当り遊技状態の終了後に時短遊技状態に移行する。
近時のパチンコ遊技機には、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が確変遊技状態であるのか、時短遊技状態であるのかを演出上で報知しない、所謂、確変非報知機種があり、このような確変非報知機種の最大の魅力は、大当り遊技の終了後の遊技状態が確変であるのか時短であるのかを演出上で分からないようにして、すなわち、遊技者に報知しないようにして遊技者が遊技を止め難くするところにある。
ところが、このように大当り遊技状態の終了後に遊技状態を報知しないようにすると、遊技者が遊技状態が確変であるのか時短であるのかを伺い知ることができないので、ストレスを感じたり、遊技の止め時が分からない等して遊技離れを招くおそれがある。
このような不具合を解消するものとしては、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態になっているか否かを初期状態において遊技者に報知せず、パチンコ遊技機に備えられた確変表示ボタンを遊技者が操作したときに、確変情報を、例えば、ランプや表示態様によって演出表示するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
このようにすれば、確率変動状態となっているか否かを遊技者自身が希望するタイミングで知ることができるので、ストレスを軽減することができるとともに、遊技の止め時の目安にすることができ、遊技者の要望に答えたパチンコ遊技機を提供することができる。
特開2004−173825号公報
しかしながら、このような従来のパチンコ遊技機にあっては、確変表示ボタンを操作することにより、確変遊技状態であるか否かが直ちに判断されてしまうので、遊技者は確変表示ボタンの操作後に確変でないことが分かると、直ちに遊技を止めてしまうことが予想される。
すなわち、確変表示ボタンを操作することにより、確変遊技状態であるか否かが直ちに判断されてしまうので、確変非報知機種としての魅力を十分に発揮することができない上に、確変表示ボタンの操作のみで確変か否かが判断できてしまうので、遊技性が低いという問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みなされたもので、確変非報知機種としての魅力を保持しつつ、遊技性を向上させることができる遊技機を提供することを目的としている。
本発明の遊技機は、遊技球が通過可能な各種入賞領域(例えば、第1始動口23、第2始動口19、大入賞口22)を有する遊技領域(例えば、遊技領域10a)と、前記各種入賞領域の少なくとも1つを構成する始動入賞領域(例えば、第1始動口23、第2始動口19)を遊技球が通過したことを条件として、大当り遊技状態とするか否かを判定する大当り判定手段(例えば、メインCPU32)と、前記大当り判定手段が大当りと判定した場合に、前記大当り遊技状態の終了後の遊技状態として、相対的に有利な第1の遊技状態(確変遊技状態)および前記第1の遊技状態よりも不利な第2の遊技状態(時短遊技状態)の何れか一方の遊技状態を決定する遊技状態決定手段(例えば、メインCPU32)と、前記遊技状態決定手段が前記第1の遊技状態または前記第2の遊技状態を決定したことを報知する第1の報知態様と、前記第1の遊技状態または前記第2の遊技状態を決定したことを報知しない第2の報知態様とに報知態様を切換え可能な報知態様切換え手段(例えば、サブCPU42)と、前記大当り遊技状態の終了後の報知態様として、前記第1の報知態様とするか、前記第2の報知態様とするか、を抽選する報知態様抽選手段(例えば、メインCPU32)とを備え、前記報知態様切換え手段は、前記報知態様抽選手段による抽選結果に応じて、報知態様を前記第2の報知態様から前記第1の報知態様に切換えるものから構成されている。
この構成により、大当り遊技状態の後の報知態様として、第1の報知態様とするか第2の報知態様とするかの抽選結果に応じて、報知態様を第2の報知態様から第1の報知態様に切換えるので、確変であるか否かを遊技者が把握できるときとできないときとを遊技者に付与することができ、確変非報知機種の魅力を減殺することを防止できる。
また、抽選により確変であるか否かを遊技者が把握できるときとできないときとを遊技者に付与して遊技者の遊技意欲を維持できるので、確変非報知機種の魅力を減殺することがなく、遊技性の低下を防止できる。
また、本発明の遊技機は、前記大当り判定手段が大当りと判定した場合に、遊技状態を大当り遊技状態に移行する遊技状態移行手段(例えば、メインCPU32)を備え、前記報知態様抽選手段は、前記遊技状態移行手段が移行した大当り遊技状態中において、該大当り遊技状態の終了後の報知態様として、前記第1の報知態様とするか、前記第2の報知態様とするかの抽選を行うものから構成されている。
この構成により、大当り遊技中において報知態様の抽選を行うので、例えば、大当り遊技中の演出と抽選過程を対応付けることによって、大当り遊技中の遊技に生じる退屈感を打破することができる。
また、本発明の遊技機は、遊技に関する画像を表示する表示手段(例えば、液晶表示装置12)を備え、前記報知態様切換え手段は、前記表示手段を介して報知態様を前記第2の報知態様から前記第1の報知態様に切換えるものから構成されている。
この構成により、遊技者は確変であるか否かを目視によって容易に把握することができる。
また、本発明の遊技機は、前記報知態様切換え手段は、前記大当り遊技状態の終了後に前記第2の報知態様から前記第1の報知態様に報知態様を切換えるものから構成されている。
この構成により、大当り遊技状態中に、遊技者は確変が成立しているか否かを把握できないので、大当り遊技状態中にドキドキ感を維持することができ、退屈になることがなく、遊技性をより一層高めることができる。
また、本発明の遊技機は、複数の抽選割合(例えば、図4の1〜4の抽選割合)を記憶する記憶手段(例えば、メインROM33)と、前記大当り判定手段が大当りと判定した場合には、前記複数の抽選割合の中から何れかを決定する抽選割合決定手段(例えば、メインCPU32)とを備え、前記報知態様抽選手段は、前記抽選割合決定手段が決定した抽選割合に基づいて、前記大当り遊技状態の終了後の報知態様として、前記第1の報知態様とするか、前記第2の報知態様とするか、の抽選を行うものから構成されている。
この構成により、複数の抽選割合を記憶手段に記憶させ、大当り判定手段が大当りと判定した場合には、複数の抽選割合の中から何れかを抽選割合決定手段が決定するので、例えば、第1の報知態様に当選し易い抽選割合と、第1の報知態様に当選し難い抽選割合とを備えると、大当り毎に抽選割合を異ならせることもでき、それに伴って第1の報知態様となるか、第2の報知態様となるかも変化するので、報知態様を変化に富んだものにすることができる。
また、本発明の遊技機は、前記記憶手段は、記憶する複数の抽選割合の少なくとも一つとして、前記第1の報知態様が抽選結果として導出され易い抽選割合を記憶しており、前記抽選割合決定手段は、前記遊技状態決定手段が第1の遊技状態を決定した場合には、前記第1の報知態様が抽選結果として導出され易い抽選割合を決定するものから構成されている。
この構成により、複数の抽選割合の少なくとも一つとして第1の報知態様が抽選結果として導出され易い抽選割合を記憶手段に記憶させ、遊技状態決定手段が第1の遊技状態、すなわち、確変を決定した場合には、抽選割合決定手段は、第1の報知態様が抽選結果として導出され易い抽選割合を決定するので、確変が決定されたときには、なるべくその旨を遊技者に把握させることができ、内部で確変が成立しているにも関わらず遊技を止めてしまう行為などを、ある程度の範囲で防止することができる。
本発明によれば、確変非報知機種としての魅力を保持しつつ、遊技性を向上させた遊技機を提供することができる。
図1〜図11は本発明に係る遊技機の一実施の形態を示す図であり、本発明の遊技機をパチンコ遊技機に適用した例を示している。
まず、構成を説明する。図1において、パチンコ遊技機1には、本体枠2と、本体枠2に組み込まれた遊技盤10(図2参照)と、本体枠2に回動軸5を介して回動自在に設けられ、遊技盤10と略同面積のガラス部材3を備えた前面扉4と、本体枠2の下方に設けられた上皿6および下皿7と、下皿7の右側に設けられた発射ハンドル8とを備えている。
発射ハンドル8は本体枠2に対して回動自在に設けられており、遊技者によって発射ハンドル8が操作されることによりパチンコ遊技を進めることができる。また、発射ハンドル8の裏側には、発射モータ(図示せず)が設けられている。
また、発射ハンドル8の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられており、このタッチセンサが触接されたときには、遊技者により発射ハンドル8が把持されたことが検知されるようになっている。
そして、発射ハンドル8が遊技者によって把持されて時計回り方向に回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力が供給され、上皿6に貯留された遊技球が遊技盤10に順次発射される。
なお、発射ハンドル8に設けられるタッチセンサは、遊技者によって発射ハンドル8が把持されたことを判別できるものであれば良く、光学的に検知するものや、熱により検知するもの等、センサの種類を問わない。
また、本体枠2の上方にはスピーカ51L、51Rが設けられており、このスピーカ51L、51Rは遊技に関する種々の情報を音声、音楽等によって出力するようになっている。
図2に示すように遊技盤10の前面には複数の障害釘(図示せず)が打ち込まれており、発射された遊技球は、遊技盤10上に設けられたガイドレール11に案内されて遊技盤10の上部に移動した後、上述した複数の障害釘との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤10の下方に向かって落下する。このように、ガイドレール11に囲まれ、遊技球が転動可能な領域を遊技領域10aと称する。
遊技盤10の前面の略中央には表示手段としての液晶表示装置12が設けられており、液晶表示装置12は表示領域12aを備え、この表示領域12aにはそれぞれ識別情報が可変表示されたり、遊技に関連する演出画像が表示される。なお、遊技盤10の全面、すなわち、遊技領域10aを液晶表示装置12の表示領域12aとしても良い。
また、液晶表示装置12によって表示される識別情報は、特別図柄ゲームにおいて装飾図柄を構成するものである。これらの識別情報は、数字や記号等からなる図柄であり、数字の図柄の場合には例えば、“0”から“9”までの数字を用いる。
ここで、「可変表示」とは、変動可能に表示される概念であり、例えば、実際に変動して表示される「変動表示」、実際に停止して表示される「停止表示」等を可能とするものである。また、「可変表示」は、特別図柄ゲームの結果として識別情報が表示される「導出表示」を行うことができる。また、変動表示が開始されてから導出表示されるまでを1回の可変表示と称する。また、液晶表示装置12には複数の図柄列、例えば、3列の識別情報が可変表示される。
この液晶表示装置12では複数列の識別情報の導出表示が行われ、導出表示された複数列の識別情報の組合せが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに“0”から“9”の何れかの数字が全て揃った状態で導出表示される態様)になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態に移行することになる。
また、大当りとなる特定停止態様を構成する識別情報の種類に応じて、「大当り」は「確変大当り」と「通常大当り」に区別される。例えば、“1”、“3”、“5”、“7”、“9”の5種類の識別情報を「確変図柄」とし、“2”、“4”、“6”、“8”、“0”の5種類の識別情報を「通常図柄」とする。
「確変大当り」は、「確変図柄」が揃った特定停止態様となったときに発生する相対的に有利な相対的に有利な遊技状態であり、本実施の形態では、確変遊技状態を第1の遊技状態という。また、「確変大当り」となった場合は、「大当り遊技状態」が終了した後の一般遊技状態において、大当りの発生確率が高い状態となる。
他方、「時短大当り」は、「通常図柄」が揃った「非特定停止態様」となったときに発生する確変遊技状態よりも不利な遊技状態であり、本実施の形態では時短遊技状態を第2の遊技状態という。また、「時短大当り」となった場合は、「大当り遊技状態」が終了した後に時短遊技状態に移行する。
なお、時短遊技状態とは、「確変大当り」の遊技状態が終了した後に非確変である「通常大当り」の遊技状態が終了したときと、確変とならずに「通常大当り」の遊技状態が終了したときとの両方(所謂、フルスペック)、若しくは、「確変大当り」の遊技状態が終了した後で非確変である「通常大当り」の遊技状態が終了したときのみ(所謂、ハーフスペック)、「大当り」の遊技状態の終了後に所定の遊技回数、例えば、100回転だけ装飾図柄が短い時間で変動表示を終了し、後述する普通図柄表示器16の「○」のみが点灯したときに、後述する羽根部材19a、19bが通常遊技時よりも長い時間開放されて、持ち玉を減らすことなく遊技を進めることができる遊技状態をいう。
なお、本実施の形態において、画像を表示する部分として液晶ディスプレイパネルからなる液晶表示装置12を採用したが、これに限らず、他の態様であっても良く、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)を含むブラウン管、ドットLED、セグメントLED、EL(Electronic Luminescent)、プラズマ等からなるものであっても良い。
また、本実施の形態では、表示手段として液晶表示装置12を採用したが、これに限らず、別の態様であっても良く、例えば、ドラム、ベルト、リール等を表示手段して採用しても良い。
また、遊技盤10の上方には特別図柄始動記憶表示器13が設けられており、この特別図柄始動記憶表示器13は4つの保留ランプ13a〜13dから構成されている。また、保留ランプ13bと保留ランプ13cの間には普通図柄ゲームにおける普通図柄始動記憶表示器14が設けられており、普通図柄始動記憶表示器14は4つの保留ランプ14a〜14dから構成されている。
保留ランプ13bと保留ランプ13cの間には特別図柄表示器15が設けられており、この特別図柄表示器15は特別図柄ゲームにおいて特別図柄を構成するものである。これらの識別情報は、数字や記号等からなる図柄であり、数字の図柄の場合には例えば、“0”から“9”までの数字が用いられ、装飾図柄が揃って大当りになった場合には装飾図柄に対応する数字が表示され、はずれの場合には、例えば横線が表示される。
例えば、特別図柄表示器15に“3”が表示された場合には、液晶表示装置12に表示される装飾図柄は“2”“4”“6”“8”“0”の通常図柄の何れかが揃った態様で表示され、特別図柄表示器15に“7”が表示された場合には、液晶表示装置12に表示される装飾図柄は“1”“3”“5”“7”“9”の確変図柄の何れかが揃った態様で表示される。
また、この特別図柄表示器15に“横線”が表示された場合には、装飾図柄も不揃いの態様等で表示される。すなわち、必ず特別図柄表示器15に表示される表示種別と、液晶表示装置12に表示される表示種別の装飾図柄の表示種別とは対応している。なお、表示される図柄はこのように定義したが、本発明は、図柄の組み合わせ(表示態様)からだけでは確変か否かを遊技者が伺い知ることはできない遊技機の場合で説明している。
また、特別図柄表示器15の右隣には普通図柄表示器16が設けられており、この普通図柄表示器16は数字や記号等の普通図柄からなる情報であり、本実施の形態では“○”“×”の記号から普通図柄が構成され、“○”の記号を表示するランプ16aと、“×”の記号を表示するランプ16bを備えている。
また、遊技盤10の右上部にはラウンド数表示器17が設けられており、このラウンド数表示器17は後述する大入賞口の開放回数を表示する。
また、液晶表示装置12の両側には、通過ゲート18が設けられている。この通過ゲート18は、その近傍を遊技球が通過したことを検出したときには、普通図柄表示器16a、16bの普通図柄の変動表示が開始され、所定の時間が経過した後、普通図柄の変動表示を停止する。
この普通図柄が所定の図柄、例えば“○”として停止表示されたときには、第2始動口19の左右の両側に設けられている羽根部材(所謂、普通電動役物)19a、19bが閉鎖状態から開放状態となり、第2始動口19に遊技球が入り易くなる。また、羽根部材19a、19bを開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材19a、19bを閉鎖状態として、第2始動口19に遊技球が入り難くなるようにする。
また、遊技盤10の下左側および下右側の遊技領域には遊技球の一般入賞口21が設けられており、一般入賞口21に入賞した遊技球は一般入賞口スイッチ102(図3参照)によって検出される。また、一般入賞口21の近傍の遊技領域には、入賞領域としての大入賞口22および大入賞口22に対して開閉自在なシャッタ22aが設けられており、大入賞口22およびシャッタ22aは可変入賞装置を構成している。
上述したように、液晶表示装置12における識別情報の組合せが特定の表示態様である場合には、識別情報の可変表示に基づいて遊技状態が大当り遊技状態に移行され、このシャッタ22aが遊技球を受け入れ易い開放状態となるように駆動される。
また、この大入賞口22には、カウントスイッチ101(図3参照)が設けられた遊技球の通過領域を備えており、通過領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、または、所定時間(例えば25秒)が経過するまでシャッタ22aが開放状態に駆動される。
すなわち、開放状態において大入賞口22への所定数の遊技球の入賞または所定時間の経過の何れかの条件が成立すると、大入賞口22を、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態にする。
また、液晶表示装置12の下方には、第1始動口スイッチ104(図3参照)を有する第1始動口23が設けられている。この第1始動口23に遊技球が入賞した場合に液晶表示装置12における特別図柄ゲームが開始され、複数列の識別情報を変動表示する変動表示状態に移行する。
また、第1始動口23の下方の入賞領域には第2始動口スイッチ105(図3参照)を有する第2始動口19が設けられている。この第2始動口19に遊技球が入賞した場合にも第1始動口23に遊技球が入賞したときと同様に液晶表示装置12における特別図柄ゲームが開始され、複数列の識別情報を変動表示する変動表示状態に移行する。
ここで、所定の可変表示開始条件とは、本実施の形態においては、第1始動口23または第2始動口19に遊技球が入賞したことを主な条件とする。また、その他にも、識別情報が導出表示されていることを条件ともする。すなわち、所定の可変表示開始条件が成立する毎に識別情報の可変表示を行うこととなる。
また、液晶表示装置12における特別図柄ゲームにおいて、識別情報の変動表示中に遊技球が第1始動口23または第2始動口19に入賞したことを条件(所定の可変表示保留条件)として、第1始動口23または第2始動口19への遊技球の入賞に基づく識別情報の可変表示の実行(開始)が保留される。
そして、所定の可変表示保留条件が成立した場合には、変動表示中の識別情報が導出表示される等の所定の可変表示開始条件が成立するまで、識別情報の可変表示の実行(開始)が保留されることになる。
識別情報の可変表示の実行が保留されている状態で、識別情報が導出表示された場合には、保留されている識別情報の可変表示の実行が開始される。また、識別情報が導出表示された場合に実行される識別情報の可変表示の実行は1回分である。
例えば、識別情報の可変表示の実行が3回分保留されている状態で、識別情報が導出表示された場合には、保留されている識別情報の可変表示のうち1回分が実行され、残りの2回分は保留される。
第1始動口23または第2始動口19への遊技球の入賞に基づく識別情報の可変表示の実行が保留される場合は、識別情報の可変表示が後から実行できるように始動記憶情報を、所定数(例えば、4つ)を上限に、後述するメインRAM34(図3参照)に記憶する。
このような始動記憶情報を記憶することによって、第1始動口23または第2始動口19への遊技球の入賞に基づく識別情報の可変表示が保留されるとともに、識別情報の可変表示の結果を決定するための情報が記憶される。
なお、第1始動口23または第2始動口19への遊技球の入賞に基づく識別情報の可変表示の実行が保留される場合に、メインRAM34に記録される情報を始動記憶情報という。
また、一般に、これらの始動記憶情報の数(所謂、「始動記憶数」)、すなわち保留されている識別情報の可変表示の実行回数は、特別図柄始動記憶表示器13に備えられた保留ランプ13a〜13dの点灯(発光)、消灯(消光)によって表示される。
また、上述した第1始動口23、第2始動口19、一般入賞口21および大入賞口22における通過領域および一般領域に遊技球が入賞または通過したときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が上皿6または下皿7に払出される。
特別図柄始動記憶装置13は、表示オブジェクト(発光体)としての保留ランプ13a〜13dを備えており、保留ランプ13a〜13dの各々は1個のLED(発光ダイオード)ランプで構成されている。
この保留ランプ13a〜13dは、液晶表示装置12における識別情報ゲームにおいて、識別情報の変動表示中に遊技球が第1始動口23または第2始動口19に入賞して、始動記憶数が1つ増える場合(識別情報の可変表示の結果を決定するための始動記憶情報がメインRAM34に記憶される場合)、左から右に順番にそれぞれ1つずつ点灯して行く。
すなわち、1番左に位置する保留ランプ13aが点灯していない場合、液晶表示装置12における特別図柄ゲームにおいて、識別情報の変動表示中に遊技球が第1始動口23または第2始動口19に入賞して、始動記憶数が1つ増える場合に保留ランプ13aがまず点灯し、次いで保留ランプ13b、保留ランプ13cの順に点灯し、保留ランプ13dが最後に点灯する。
また、保留される識別情報の可変表示の実行回数には各々上限が設定されており、本実施の形態においては、識別情報の可変表示の実行回数は各々4回が保留される。なお、識別情報の可変表示の実行が両方とも上限を設定することなく保留されるように構成しても良い。
図3は、パチンコ遊技機1の制御回路を示すブロック図である。
遊技制御手段としての主制御回路31は、制御手段であるメインCPU32、メインROM(読み出し専用メモリ)33、メインRAM(読み書き可能メモリ)34等を備えており、主制御回路31は、遊技の進行を制御する。
メインCPU32には、メインROM33、メインRAM34等が接続されており、メインROM33に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、このメインCPU32は、後述する各種の手段として機能することとなる。
メインROM33には、メインCPU32によりパチンコ遊技機1の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当り判定をする際に参照される大当り判定テーブルや、演出を選択する際に参照される演出条件選択テーブル(抽選割合選択テーブルを含む)等の各種のテーブルも記憶されている。具体的なプログラム、テーブルについては後述する。
メインCPU32は、第1始動口23または第2始動口19に遊技球が入賞(通過)したことを条件として、大当り判定テーブルに基づいて乱数抽選を行い、大当り遊技状態に移行するか否かを決定し、遊技状態を大当り遊技状態に移行するようになっている。本実施の形態では、メインCPU32が大当り判定手段および遊技状態移行手段を構成している。
また、メインCPU32は、大当りと判定した場合に、大当り遊技状態終了後の遊技状態として、確変遊技状態および時短遊技状態の何れか一方の遊技状態を決定するようになっており、遊技状態決定手段を構成している。
なお、本実施の形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する媒体としてメインROM33を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であっても良く、例えば、ハードディスク装置、CD−ROMおよびDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていても良い。
また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードしてメインRAM34等に記録されるものでも良い。さらに、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていても良い。
また、本実施の形態においては、メインCPU32、メインROM33およびメインRAM34を別々に設けたが、これらが一体となっているワンチップマイコンを使用しても良い。
メインRAM34は、メインCPU32の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。メインRAM34に記憶されるデータの具体例としては、以下のようなものがある。
メインRAM34には、制御状態フラグ、普通図柄制御状態フラグ、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ、はずれ図柄決定用乱数カウンタ、演出条件選択用乱数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、特別図柄ゲームにおける始動記憶数を示すデータ、普通図柄ゲームにおける始動記憶数を示すデータ等が存在する出力に関する変数等が位置付けられている。また、メインRAM34には、後述する副制御回路41にコマンドを供給するためのデータ、変数等も位置付けられている。
制御状態フラグは、特別図柄ゲームの制御状態を示すものである。普通図柄制御状態フラグは、普通図柄ゲームの制御状態を示すものである。
大当り判定用乱数カウンタは、特別図柄ゲームの当否を判定するためのものである。大当り図柄決定用乱数カウンタは、特別図柄ゲームの結果を当選と判定した場合に、導出表示される識別情報を決定するためのものである。
はずれ図柄決定用乱数カウンタは、特別図柄ゲームの結果を当選と判定しなかった場合に、導出表示する識別情報を決定するためのものである。演出条件選択用乱数カウンタは、識別情報の変動表示パターンを決定するためのものである。
これらのカウンタは、メインCPU32により順次“1”増加するように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU32の各種の機能を実行することとなる。
なお、本実施の形態においては、このような乱数カウンタを備え、プログラムに従って、メインCPU32が、乱数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する構成としたが、これに限らず、別個に、乱数発生器のような装置を備えるように構成しても良い。また、はずれではあるが、リーチとするか否かを判定するためのリーチ判定用乱数カウンタを設けても良い。
待ち時間タイマは、主制御回路31と副制御回路41とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。また、大入賞口開放時間タイマは、シャッタ22aを駆動させ、大入賞口22を開放する時間を計測するためのものである。なお、本実施の形態におけるタイマは、メインRAM34において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPU等自体がタイマを備えていても良い。
大入賞口開放回数カウンタは、大当り遊技状態における大入賞口22の開放回数(所謂、「ラウンド数」)を示すものである。また、大入賞口入賞カウンタは、1ラウンド中に大入賞口22に入賞し、カウントスイッチ101を通過した遊技球の数を示すものである。
また、始動記憶数を示すデータは、第1始動口23または第2始動口19に遊技球が入賞したが、識別情報の変動表示が実行できないときに、当該変動表示を保留するが、その保留されている識別情報の変動回数(始動記憶数を含む)を示すものである。
また、メインRAM34には、特別図柄記憶領域および普通図柄記憶領域が位置付けられ、記憶されている。
特別図柄記憶領域は、液晶表示装置12による特別図柄ゲームにおける1回の可変表示に対応する大当り判定用乱数値、大当り図柄用乱数値、クリアデータ等のデータが記憶されており、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(4)がある。
特別図柄記憶領域(0)には、今現在実行されている可変表示に対応するデータが記憶されている。また、特別図柄記憶領域(1)から特別図柄記憶領域(4)には、現在実行されている可変表示が終了した後に実行される可変表示に対応するデータ(始動記憶情報)が記憶されている。
すなわち、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(4)の全てのデータがクリアデータである場合には、現在の可変表示が実行されず、可変表示を実行するための保留も行われていないこととなる。
また、現在の識別情報の可変表示が終了した場合には、特別図柄記憶領域(1)から特別図柄記憶領域(4)の各々のデータを、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(3)にシフトし、特別図柄記憶領域(4)にクリアデータを記憶する。これによって、特別図柄記憶領域の更新が行われる。
なお、本実施の形態においては、メインCPU32の一時記憶領域としてメインRAM34を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であれば良い。
また、主制御回路31は、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路35、ランプ制御回路36、副制御回路41に対してコマンドを供給するためのコマンド出力ポート37を備えている。また、これらの初期リセット回路35、コマンドランプ制御回路36、コマンド出力ポート37は、メインCPU32に接続されている。
また、主制御回路31には、各種の装置が接続されており、例えば、カウントスイッチ101、一般入賞口スイッチ102、通過ゲートスイッチ103、第1始動口スイッチ104、第2始動口スイッチ105、可動部材ソレノイド106、大入賞口ソレノイド107、バックアップクリアスイッチ108等が接続されている。
カウントスイッチ101は、大入賞口22における通過領域に設けられており、この通過領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路31に供給する。
一般入賞口スイッチ102は、一般入賞口21に設けられており、この一般入賞口スイッチ102は、一般入賞口21を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路31に供給する。
通過ゲートスイッチ103は、通過ゲート18に設けられており、この通過ゲートスイッチ103は、通過ゲート18を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路31に供給する。
第1始動口スイッチ104は、第1始動口23に設けられており、この第1始動口スイッチ104は、第1始動口23に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路31に供給する。
第2始動口スイッチ105は、第2始動口19に設けられており、この第2始動口スイッチ105は、第2始動口19に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路31に供給する。
可動部材ソレノイド106は、リンク部材(図示せず)を介して図2に示す羽根部材19a、19bに接続されており、メインCPU32から供給される駆動信号に応じて、羽根部材19a、19bを開放状態または閉鎖状態とする。
大入賞口ソレノイド107は、図2に示すシャッタ22aに接続されており、メインCPU32から供給される駆動信号に応じて、シャッタ22aを駆動させ、大入賞口22を開放状態または閉鎖状態とする。
バックアップクリアスイッチ108は、パチンコ遊技機1に内蔵されており、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有する。
ランプ制御回路36には、特別図柄始動記憶表示器13、普通図柄始動記憶表示器14、特別図柄表示器15、普通図柄表示器16、ラウンド数表示器17が接続されており、ランプ制御回路36はメインCPU32からの駆動信号に基づいて特別図柄始動記憶表示器13、普通図柄始動記憶表示器14、特別図柄表示器15、普通図柄表示器16、ラウンド数表示器17の点灯表示制御を行う。
また、主制御回路31には、払出制御回路61が接続されており、この払出制御回路61には、遊技球の払出を行う払出装置65が接続されている。
また、主制御回路31には、発射制御回路62が接続されており、この発射制御回路62には遊技球の発射を行う発射装置67および発射ハンドル8が接続されている。
また、前面扉4の下部には球貸し操作パネル63が設けられており、この球貸し操作パネル63はパチンコ遊技機1に隣接して設けられたカードユニット64に接続されている。
カードユニット64にはプリペイドカード(あるいは現金)が投入されるようになっており、球貸し操作パネル63の操作に応じて一定の金額に相当する遊技球の払出信号を払出制御回路61に送信する。払出制御回路61はカードユニット64からの払出信号が入力されると、払出装置65に一定の数の遊技球を払出させる。
また、発射制御回路62は、発射装置67に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行う。なお、球貸し操作パネル63はカードの引き出し操作(または現金の払戻し操作)も行う。
また、発射装置67には、上述した発射モータ、タッチセンサ等の遊技球を発射させるための装置が備えられており、発射ハンドル8が遊技者によって把持され、かつ、時計回り方向に回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力が供給され、上皿6に貯留された遊技球が発射モータにより遊技領域10aに順次発射される。
また、メインROM33には図4に示す抽選割合選択テーブルが記憶されており、この抽選割合選択テーブルには、1〜4の番号で示す複数の抽選割合が定められている。各抽選割合には、第1の報知態様と第2の報知態様のいずれを選択するかを決定するための乱数範囲がそれぞれ定められている。1〜4の各抽選割合が選択される割合はそれぞれ25%で等しいが、各抽選割合における第1の報知態様が選択される割合と第2の報知態様が選択される割合は異なっている。メインROM33は記憶手段を構成する。
例えば、番号1の抽選割合では、乱数範囲“0〜9”に第1の報知態様、乱数範囲“10〜99”に第2の報知態様が割り当てられており、第2の報知態様が選択される割合が高くなっている。また、番号4の抽選割合では、乱数範囲“0〜69”に第1の報知態様、乱数範囲“70〜99”に第2の報知態様が割り当てられており、第1の報知態様が選択される割合が高くなっている。
ここで、第1の報知態様とは、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が確変遊技状態又は時短遊技状態の何れであるのかを遊技者に告知する報知態様であり、第2の報知態様とは、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が確変遊技状態又は時短遊技状態の何れであるのかを遊技者に告知しない報知態様である。
メインCPU32は、大当りと判定したときに、メインROM33が記憶する複数の抽選割合から一つの抽選割合を決定し、更に、決定した抽選割合で定められた乱数範囲に基づいて、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が確変遊技状態または時短遊技状態の何れであるかを報知する第1の報知態様とするか、または、報知しない第2の報知態様とするかを抽選により決定する。また、第1の報知態様または第2の報知態様の何れかが決定されると、この情報はコマンドとしてサブCPU42に送信され、サブCPU42は受信したコマンドに基づいて、大当り遊技状態の終了後に第1の報知態様または第2の報知態様の何れかの報知態様に切換える。なお、報知態様の抽選は大当り遊技中において行われるようになっており、報知態様の抽選過程を大当り遊技中の演出に対応付けることにより、大当り遊技中の遊技に生じる退屈感を打破することができる。メインCPU32は抽選割合決定手段、報知態様抽選手段を構成している。
また、コマンド出力ポート37には、副制御回路41が接続されている。この副制御回路41は、サブCPU42、プログラムROM43、液晶表示装置12の表示制御を行う表示制御回路45、スピーカ51L、51Rから発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路50および装飾ランプ54の制御を行うランプ制御回路53を備え、主制御回路31からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。なお、装飾ランプ54は図示していないが、前面扉4に設けられている。
サブCPU42にはプログラムROM43、ワークRAM44等が接続されており、サブCPU42は、このプログラムROM43に記憶されたプログラムに従って各種の処理を実行する機能を有する。
特に、サブCPU42は、主制御回路31から供給される各種のコマンドに従って副制御回路41の制御を行う。サブCPU42は、後述する各種の手段として機能することになる。
プログラムROM43には、サブCPU42によりパチンコ遊技機1の遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、演出に関する決定を行うためのテーブル等の各種のテーブルも記憶されている。具体的なプログラムについては後述する。
なお、本実施の形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段としてプログラムROM43を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であっても良く、例えば、ハードディスク装置、CD−ROMおよびDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていても良い。
ワークRAM44は、サブCPU42の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等各種の変数等が位置付けられている。
なお、本実施の形態においては、サブCPU42の一時記憶領域としてワークRAM44を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であれば良い。
表示制御回路45は、画像データROM46、VDP(Video Display Processor)47、D/A変換回路48およびVRAM(ビデオラム)49を備えている。
画像データROM46には、装飾図柄を示す装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等の液晶表示装置12に表示される各種の画像データが記憶されており、これらの各種画像データはサブCPU42から供給される画像表示命令に応じて読み出される。
VDP47は、サブCPU42で設定されたパラメータに応じて画像データROM46内の各種画像データを読み出して液晶表示装置12に表示すべき画像データを生成する。
D/A変換回路48は、VDP47で生成された画像データをD/A変換して液晶表示装置12に表示する。また、VRAM49は、VDP47で画像を形成するときの一時記憶手段として用いられる。
一方、サブCPU42は、大当り遊技状態の終了後に、確変遊技状態に決定されたのか時短遊技状態に決定されたのかを報知する第1の報知態様と、確変遊技状態に決定されたのか時短遊技状態に決定されたのかを報知しない第2の報知態様とに報知態様を切換えるようになっており、VDP47により報知画像または非報知画像を生成して液晶表示装置12に報知画像または非報知画像を表示する。本実施の形態では、サブCPU42および表示制御回路45が報知態様切換え手段を構成している。
そして、メインCPU32からサブCPU42に確変報知コマンドまたは時短報知コマンドが送信されると、サブCPU42は大当り遊技状態の終了後に、確変遊技状態中または時短遊技状態中であるのかを報知しない報知態様から確変遊技状態中または時短遊技状態中であるのかを報知する報知態様に切換え、VDP47を制御して液晶表示装置12に確変遊技状態中または時短遊技状態中であることを示す画像を表示する。
また、音声制御回路50は、音声に関する制御を行う音源IC(図示せず)、各種の音声データを記憶する音声データROM(図示せず)等から構成されている。音声制御回路50は、サブCPU42から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。また、音声制御回路50は、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号を増幅させ、スピーカ51L、51Rから音声を発生させる。
なお、本実施の形態では、液晶表示装置12に確変遊技状態中または時短遊技状態中であることを示す画像を表示するようにしたが、音、例えば、確変時、時短時の音の変化で報知しても良い。
ランプ制御回路53は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路(図示せず)、複数種類のランプ装飾パターン等が記憶されている装飾データROM(図示せず)等から構成されており、サブCPU42から供給される命令に基づいて、装飾ランプ54の発光制御を行う。
なお、確変時、時短時に装飾ランプの色の違い、例えば、確変時には赤色で報知、時短時には青色で報知するようにしても良い。
次に、パチンコ遊技機1で実行される処理を図5〜図11のフローチャートに基づいて説明する。なお、図5〜図9はメインCPU32によって実行される制御プログラムであり、この制御プログラムはメインRAM34に記憶されている。
また、図10、図11はサブCPU42によって実行される制御プログラムであり、この制御プログラムはプログラムROM43に記憶されている。
図5に示すメイン処理では、まず、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS1)。そして、詳しくは図7を用いて後述するが、特別図柄ゲームの進行、識別情報に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS2)。
また、メインCPU32は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。図示しないリセット用クロックパルス発生回路から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、図6に示すシステムタイマ割込処理を実行する。
図6はシステムタイマ割込み処理を示すフローチャートである。図6において、最初に、メインCPU32は、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ等の各カウント値を“1”増加するように乱数更新処理を実行する(ステップS11)。
次いで、第1始動口23および第2始動口19、球通ゲート18および一般入賞口21等の遊技球の入賞または通過を検知する入力検出処理を実行する(ステップS12)。
この処理においては、メインCPU32は、各種の入賞口に遊技球が入賞したことを条件として、遊技球を払出す(賞球する)旨のデータをメインRAM34の所定領域に記憶する。
次いで、主制御回路31と副制御回路41との同期を取るための待ち時間タイマ、大当りが発生した際に開放する大入賞口22の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS13)。
次いで、各種の変数に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給するために、出力処理を実行し(ステップS14)。この処理が終了した場合には、ステップS15に処理を移す。
ステップS15においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU32は、各種のコマンドを副制御回路41に供給する。これらの各種のコマンドとしては、具体的には、遊技状態が通常遊技状態であるのか特別遊技状態(大当り遊技状態)であるかを示す遊技状態コマンド、確変遊技状態であるのかを示す確変コマンド、時短遊技状態であるのかを示す時短コマンド、確変遊技状態である旨を報知する確変報知コマンド、時短遊技状態である旨を報知する時短報知コマンド、大当り遊技中に遊技態様の条件(指令)を実行するための条件演出コマンド等が含まれる。この処理が終了した場合には、ステップS16に処理を移す。
そして、ステップS16の処理でメインCPU32は、払出装置65に賞球を行わせるための賞球制御コマンドを払出制御回路61に送信する等の払出処理を実行する。
また、メインCPU32は、各種の入賞口に遊技球が入賞することで予め設定された所定数の賞球払出を行うための賞球制御コマンドを払出制御回路61に供給する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
図7は図5のステップS2において実行される特別図柄制御処理である。
図7において、まず、制御状態フラグをロードする処理を実行する(ステップS61)。この処理において、メインCPU32は、制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS62に処理を移す。
なお、後述するステップS62からステップS70において、メインCPU32は、後述するように、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断することとなる。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS62からステップS70における処理の何れかを実行可能にするものである。
また、それに加えて、メインCPU32は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することとなる。勿論、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
ステップS62においては、特別図柄記憶チェック処理を実行する。詳しくは図8を用いて後述するが、メインCPU32は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、始動記憶数のチェックを行い、始動記憶数がある場合に、大当り判定、識別情報の変動パターンの決定を行う。
また、メインCPU32は、遊技状態が大当り遊技状態であるときに、図4に示す1〜4の番号の何れかの抽選割合を決定し、更に、決定された抽選割合に定められた乱数範囲に基づいて第1の報知態様または第2の報知態様の何れかを抽選により決定する。
また、メインCPU32は、特別図柄変動時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットし、今回の処理で決定された変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする。
すなわち、今回決定された変動パターンに対応する変動時間を経過した後、ステップS63の処理を実行するように設定するのである。一方、始動記憶数がない場合には、デモ画面が表示される。この処理が終了した場合には、ステップS63に処理を移す。
ステップS63においては、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU32は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。すなわち、確定後待ち時間が経過した後、ステップS64の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS64に処理を移す。
ステップS64においては、特別図柄表示時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU32は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判断する。
メインCPU32は、大当りである場合に、大当り開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)を待ち時間タイマにセットする。すなわち、大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS65の処理を実行するように設定するのである。
一方、メインCPU32は、大当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする。すなわち、ステップS70の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS65に移行する。
ステップS65においては、大当り開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU32は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口22を開放させるために、メインROM33から読み出されたデータに基づいて、メインRAM34に位置付けられた変数を更新する。
メインCPU32は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば25秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、ステップS67の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS66に処理を移す。
ステップS66においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU32は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。
メインCPU32は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。メインCPU32は、開放上限時間(例えば25秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、ステップS67の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS67に処理を移す。
ステップS67においては、大入賞口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU32は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)である場合に、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件の何れかを満たすか否かを判断する。
メインCPU32は、何れかの条件を満たした場合に、大入賞口22を閉鎖させるために、メインRAM34に位置付けられた変数を更新する。メインCPU32は、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットする。
メインCPU32は、大入賞口内残留球監視時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。すなわち、大入賞口内残留球監視時間が経過した後、ステップS68の処理を実行するように設定するのである。なお、メインCPU32は、何れの条件も満たさない場合には、上述した処理を実行しない。この処理が終了した場合には、ステップS68に処理を移す。
ステップ68においては、大入賞口内残留球監視処理を実行する。この処理においては、メインCPU32は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタが“15”以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判断する。
メインCPU32は、上述の条件を満たした場合に、大当り終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットし、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS69の処理を実行するように設定するのである。
一方、メインCPU32は、上述の条件を満たさない場合に、大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU32は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS66の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS69に処理を移す。
ステップS69においては、大当り終了インターバル処理を実行する。この処理においては、メインCPU32は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。すなわち、ステップS70の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS70に処理を移す。
ステップS70においては、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理においては、メインCPU32は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合に、始動記憶数を示すデータを“1”減算するように記憶更新する。
また、メインCPU32は、始動記憶数表示コマンドを示すデータをメインRAM34の所定領域に記憶する。ここでの始動記憶数表示コマンドとは、保留ランプ13a〜13dの点灯表示や消灯表示を指示するコマンドである。
メインRAM34に記憶された始動記憶数表示コマンドを示すデータは、図6のステップS15の処理により、主制御回路31のメインCPU32はランプ制御回路36を駆動して特別図柄始動記憶表示器13を制御し、保留ランプ13a〜13dの点灯表示制御や消灯表示制御を行う。
そして、メインCPU32は、特別図柄記憶領域(1)から特別図柄記憶領域(4)のデータのそれぞれを、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行し、特別図柄記憶領域(4)にクリアデータをセットする処理を実行する。これによって、特別図柄記憶領域のデータの更新、すなわち始動記憶数の更新を実行することになる。
また、メインCPU32は、特別図柄記憶チェックを示す値(00)を制御状態フラグにセットする。すなわち、ステップS62の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、特別図柄制御処理を終了する。
上述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。
図8は図7のステップS62において実行される特別図柄記憶チェック処理のフローチャートである。
図8において、まず、メインCPU32は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かの判断を行い(ステップS71)、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判断した場合には、ステップS72に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるものと判断しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
そして、ステップS72においては、メインCPU32は、始動記憶数が“0”であるか否かの判断を行い、始動記憶数を示すデータが“0”であると判断した場合には、ステップS73に処理を移し、始動記憶数を示すデータが“0”であるものと判断しない場合には、ステップS74に処理を移す。
また、ステップS73においては、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU32は、デモ表示を行わせるために副制御回路41にデモ表示コマンドを供給するための変数をメインRAM34に記憶する。これによって、液晶表示装置12において、デモ画面の表示が実行されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
また、ステップS74においては、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU32は、特別図柄変動時間管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS75に処理を移す。
ステップS75においては、大当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU32は、始動入賞時に抽出された大当り判定用乱数値と、メインROM33の所定領域に記憶された大当り判定テーブルとを参照する。すなわち、メインCPU32は、遊技領域に設けられた第1始動口23または第2始動口19を遊技球が通過したことを条件に、識別情報の可変表示の結果に基づく大当り遊技状態に移行させるか否かを判定することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS76に処理を移す。
ステップS76においては、大当りであるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU32は、ステップS75の参照の結果に基づいて、大当りであるか否かを判断することになる。メインCPU32は、大当りであると判断した場合には、ステップS77に処理を移し、大当りであるとは判断しない場合には、ステップS78に処理を移す。
ステップS77においては、大当り図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU32は、始動入賞時に抽出された大当り図柄用乱数値を抽出し、その大当り図柄用乱数値に基づいて、左列、中列、右列に対応する識別情報を決定し、その識別情報を示すデータをメインRAM34の所定領域に記憶する。
このように記憶された左列、中列、右列に対応する識別情報を示すデータは、図6のステップS15の処理により、主制御回路31のメインCPU32から副制御回路41のサブCPU42に装飾図柄指定コマンドとして供給される。この処理が終了した場合には、ステップS79に処理を移す。
ステップS78においては、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU32は、はずれ図柄決定用乱数カウンタからはずれ図柄決定用乱数値を抽出し、そのはずれ図柄決定用乱数値に基づいて左列、中列、右列に対応する識別情報を決定し、その識別情報を示すデータをメインRAM34の所定領域に記憶する。
このように記憶された左列、中列、右列に対応する識別情報を示すデータは、図6のステップS15の処理により、主制御回路31のメインCPU32から副制御回路41のサブCPU42に装飾図柄指定コマンドとして供給される。このような処理が実行されることによって、すなわち、識別情報の可変表示の結果を決定することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS79に処理を移す。
ステップS79においては、抽選割合決定処理を実行する。この処理において、メインCPU32は、図4に示す1〜4の番号の抽選割合の何れかを決定する。
次いで、ステップ80においては、メインCPU32は、報知態様抽選処理を実行する。この処理において、メインCPU32は、ステップS79で決定した抽選割合に定められた乱数範囲に基づいて第1の報知態様または第2の報知態様の何れかを抽選により決定する。
次いで、メインCPU32は、ステップ81において、ステップS79で決定された抽選割合の番号をメインRAM34の所定領域に記憶し、ステップ82において、ステップS80で決定した第1の報知態様または第2の報知態様のいずれかの報知態様をRAM34の所定領域に記憶する。
ステップS83においては、変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU32は、演出条件選択用乱数値を抽出する。メインCPU32は、ステップS77およびステップS78により決定された左列、中列、右列の識別情報に基づいて、変動パターンを決定する。
次いで、メインCPU32は、演出条件選択用乱数カウンタから抽出した演出条件選択用乱数値に基づいて変動パターンを決定し、メインRAM34の所定領域に記憶する。このように記憶された変動パターンを示すデータは、図6のステップS15の処理により、主制御回路31のメインCPU32から副制御回路41のサブCPU42に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路41のサブCPU42は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS84に処理を移す。
ステップS84においては、決定した変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU32は、ステップS83の処理により決定された変動パターンと、その変動パターンの変動演出時間を示す変動演出時間テーブルとに基づいて、変動演出時間を決定し、その変動演出時間を示す値を待ち時間タイマに記憶する。
この処理が終了した場合には、今回の変動表示に用いられた記憶領域をクリアする処理を実行する(ステップS85)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
図9は図7のステップS69において実行される大当り終了インターバル処理のフローチャートである。
図9において、まず、メインCPU32は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であるか否かの判断を行い(ステップS101)、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値であると判断した場合には、ステップS102に処理を移し、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値であるものと判断しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
そして、ステップS102においては、メインCPU32は、待ち時間タイマ(t)が“0”であるか否かの判断を行い、待ち時間タイマ(t)が“0”であると判断した場合には、ステップS103に処理を移し、待ち時間タイマ(t)が“0”であるものと判断しない場合には、本サブルーチンを終了する。
また、ステップS103においては、メインCPU32は、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットしてステップS104に進む。ステップS104ではメインCPU32は、大当り図柄が特定図柄(確変図柄)であるか否かを判別する。ステップS104で大当り図柄が特定図柄でなく、通常図柄である場合には、ステップS105に進み、大当り図柄が特定図柄である場合には、高確率フラグ(77)をセットする(ステップS107)。
ステップS105においては、メインCPU32は、当選結果が第1の報知態様に当選であったか否かを判別し、この判別が“YES”であるときは、ステップS106に移り、第1の報知態様コマンドをセットする。なお、ここでセットされた第1の報知態様コマンドはサブCPU42に送信され、サブCPU42は、第1の報知態様コマンドを受信すると報知態様を第1の報知態様に切換える。
また、メインCPU32は、ステップS107で高確率フラグ(77)をセットすると、メインCPU32は、第1の報知態様に当選したか否かを判別し(ステップS108)、この判別が“YES”のときは、ステップS106に移り、判別が“NO”のときは、RAM34の所定領域に記憶されている抽選割合の番号が4であるか否かを判別する(ステップS109)。
ステップS109の判別が“YES”のときは、ステップS105に移り、判別が“NO”のときは、抽選割合として4をセットし(ステップS110)、報知態様抽選処理を実行する(ステップS111)。ステップS111では、番号が4の抽選割合に基づいて報知態様を第1の報知態様とするか又は第2の報知態様とするかを抽選する。なお、図4に示すように、番号が4の抽選割合においては、第1の報知態様が抽選結果として導出され易くなっている。即ち、確変で当選したにも関わらず、非報知(第2の報知態様)となることを極力防止するために、再度第1の報知態様が導出され易い抽選割合(抽選割合番号4)にて、抽選をやり直す。なお、抽選は上述のように行う構成としたが、大当り終了インターバル処理においてのみ行われるようにしてもよい。
図10は副制御回路41で行われるメイン処理のフローチャートである。
図10において、サブCPU42は、ワークRAM44に記憶された各種設定を初期化した後(ステップS120)、各種演出に関連する乱数更新処理(予告決定用乱数)を行う(ステップS121)。
次いで、サブCPU42は、メインCPU32から受信したコマンドを解析するコマンド解析処理を実行する(ステップS122)。具体的には、メインCPU32から送信されたコマンドを受信バッファから読み出し、読み出したコマンドが第1の報知態様または第2の報知態様の何れであるかによって、対応する演出表示に係るデータをセットする。
次いで、サブCPU42は、表示制御回路45の制御処理を行う(ステップS123)。具体的には、サブCPU42は、表示制御回路45を制御することによって液晶表示装置12の表示領域12aに識別情報と共に予告画像や背景画像等を表示する。具体的には、ステップS122でセットされたデータに基づいて画像表示を行う。
次いで、サブCPU42は、音声制御回路50を制御する(ステップS124)。具体的には、サブCPU42は、音声制御回路50を制御することによってスピーカ51L、51Rから効果音や音声等を出力する。具体的には、ステップS121でセットされたデータに基づいて音声出力を行う。
ステップS123およびステップS124においては、ステップS121でセットされたデータが第1の報知態様に関するものであるときは、大当たり遊技状態の後の遊技状態が確変遊技状態または時短遊技状態の何れであるかを報知する演出が、映像および音声によって行われる。
次いで、サブCPU42は、ランプ制御回路53を制御する(ステップS125)。具体的には、サブCPU42は、ランプ制御回路53を制御することによって、装飾ランプ54を所定のパターンで点灯・消灯する。
図11はコマンド受信割込処理のフローチャートであり、コマンド受信割込処理は、サブCPU42がメイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させて実行するものであり、図示しないリセット用クロックパルス発生回路から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて実行される。
図11において、サブCPU42は、レジスタを退避させた後(ステップS131)、メインCPU32から入力されたコマンドを受信バッファへ格納し(ステップS132)、次いで、レジスタを復帰する(ステップS133)。
図12は図10のステップS122で実行されるコマンド解析処理のフローチャートである。
図12において、サブCPU42は、受信バッファにメインCPU32から送信されたコマンドが記憶されているか否かを判別し(ステップS141)、コマンドが記憶されていないものと判断した場合には本サブルーチンを終了する。
また、サブCPU42は、コマンドが記憶されているものと判断した場合には、受信バッファからコマンドを読み出した後(ステップS142)、読み出したコマンドが条件演出コマンドであるか否かを判別する(ステップS143)。
サブCPU42は、読み出したコマンドが条件演出コマンドであるものと判断した場合には、対応する条件演出表示に係るデータをセットする(ステップS144)。ステップS144では番号1または番号2に対応する演出態様がセットされる。
また、サブCPU42は、ステップS143で読み出したコマンドが条件演出コマンドでないものと判断した場合には、読み出したコマンドが確変報知コマンドであるか否かを判別する(ステップS145)。
サブCPU42は、読み出したコマンドが確変報知コマンドであるものと判断した場合には、対応する確変報知表示態様に係るデータをセットする(ステップS146)。ステップ136では大当り遊技の終了後に遊技状態が確変遊技状態であることを報知するデータがセットされる。
また、サブCPU42は、ステップS145で読み出したコマンドが確変報知コマンドでないものと判断した場合には、読み出したコマンドが時短報知コマンドであるか否かを判別する(ステップS147)。
サブCPU42は、読み出したコマンドが時短報知コマンドであるものと判断した場合には、対応する時短報知表示態様に係るデータをセットする(ステップS148)。ステップ138では大当り遊技の終了後に遊技状態が時短遊技状態であることを報知するデータがセットされる。
また、サブCPU42は、ステップS147で読み出したコマンドが時短報知コマンドでないものと判断した場合には、その他のコマンドに対する処理を実行して(ステップS149)、本サブルーチンを終了する。
このように本実施の形態によれば、大当り遊技状態の後の報知態様として、第1の報知態様とするか第2の報知態様とするかの抽選結果に応じて、報知態様を第2の報知態様から第1の報知態様に切換えるので、確変であるか否かを遊技者が把握できるときとできないときとを遊技者に付与することができ、確変非報知機種の魅力を減殺することを防止できる。また、抽選により確変であるか否かを遊技者が把握できるときとできないときとを遊技者に付与して遊技者の遊技意欲を維持できるので、確変非報知機種の魅力を減殺することがなく、遊技性の低下を防止できる。
また、本実施の形態によれば、大当り遊技中において報知態様の抽選を行うので、例えば、大当り遊技中の演出と抽選過程を対応付けることによって、大当り遊技中の遊技に生じる退屈感を打破することができる。
また、本実施の形態によれば、遊技に関する画像を表示する液晶表示装置12を備え、サブCPU42は、この液晶表示装置12を介して報知態様を第2の報知態様から第1の報知態様に切換えるので、遊技者は確変であるか否かを目視によって容易に把握することができる。
また、本実施の形態によれば、サブCPU42は、大当り遊技状態の終了後に第2の報知態様から第1の報知態様に報知態様を切換えるので、大当り遊技状態中に、遊技者は確変が成立しているか否かを把握できないので、大当り遊技状態中にドキドキ感を維持することができ、退屈になることがなく、遊技性をより一層高めることができる。
また、本実施の形態によれば、番号1〜4の複数の抽選割合をメインROM33に記憶させ、メインCPU32は、大当りと判定した場合には、複数の抽選割合の中から何れかの抽選割合を決定するので、例えば、本実施の形態のように、第1の報知態様に当選し易い抽選割合(図4の4番)と、第1の報知態様に当選し難い抽選割合(図4の1番)とを備えると、大当り毎に抽選割合を異ならせることもでき、それに伴って第1の報知態様となるか、第2の報知態様となるかも変化するので、報知態様を変化に富んだものにすることができる。
また、本実施の形態によれば、複数の抽選割合の少なくとも一つとして第1の報知態様が抽選結果として導出され易い抽選割合(例えば、図4の4番)をメインROM33に記憶させ、メインCPU32は、第1の遊技状態、すなわち、確変を決定した場合には、第1の報知態様が抽選結果として導出され易い抽選割合を決定するので、確変が決定されたときには、なるべくその旨を遊技者に把握させることができ、内部で確変が成立しているにも関わらず遊技を止めてしまう行為などを、ある程度の範囲で防止することができる。
本発明の一実施の形態のパチンコ遊技機の外観を示す斜視図 一実施の形態のパチンコ遊技機の遊技盤の正面図 一実施の形態のパチンコ遊技機において構成される主制御回路および副制御回路を示すブロック図 一実施の形態のパチンコ遊技機の抽選割合選択テーブルを示す図 一実施の形態のパチンコ遊技機の主制御回路において実行されるメイン処理を示すフローチャート 一実施の形態のパチンコ遊技機の主制御回路において実行されるシステムタイマ割込処理を示すフローチャート 一実施の形態のパチンコ遊技機の主制御回路において実行される特別図柄制御処理を示すフローチャート 一実施の形態のパチンコ遊技機の主制御回路において実行される特別図柄記憶チェック処理を示すフローチャート 一実施の形態のパチンコ遊技機の主制御回路において実行される大当り終了インターバル処理を示すフローチャート 一実施の形態のパチンコ遊技機の副制御回路において実行されるメイン処理を示すフローチャート 一実施の形態のパチンコ遊技機の副制御回路において実行されるコマンド受信割込処理を示すフローチャート 一実施の形態のパチンコ遊技機の副制御回路において実行されるコマンド解析処理を示すフローチャート
符号の説明
1 パチンコ遊技機(遊技機)
10a 遊技領域
12 液晶表示装置(表示手段)
19 第2始動口(入賞領域)
22 大入賞口(入賞領域)
23 第1始動口(入賞領域)
32 メインCPU(大当り判定手段、遊技状態決定手段、報知態様抽選手段、遊技状態移行手段、抽選割合決定手段)
33 メインROM(記憶手段)
34 メインRAM
42 サブCPU(報知態様切換え手段)
45 表示制御回路(報知態様切換え手段)

Claims (6)

  1. 遊技球が通過可能な各種入賞領域を有する遊技領域と、
    前記各種入賞領域の少なくとも1つを構成する始動入賞領域を遊技球が通過したことを条件として、大当り遊技状態とするか否かを判定する大当り判定手段と、
    前記大当り判定手段が大当りと判定した場合に、前記大当り遊技状態の終了後の遊技状態として、相対的に有利な第1の遊技状態および前記第1の遊技状態よりも不利な第2の遊技状態の何れか一方の遊技状態を決定する遊技状態決定手段と、
    前記遊技状態決定手段が前記第1の遊技状態または前記第2の遊技状態を決定したことを報知する第1の報知態様と、前記第1の遊技状態または前記第2の遊技状態を決定したことを報知しない第2の報知態様とに報知態様を切換え可能な報知態様切換え手段と、
    前記大当り遊技状態の終了後の報知態様として、前記第1の報知態様とするか、前記第2の報知態様とするか、を抽選する報知態様抽選手段とを備え、
    前記報知態様切換え手段は、前記報知態様抽選手段による抽選結果に応じて、報知態様を前記第2の報知態様から前記第1の報知態様に切換えることを特徴とする遊技機。
  2. 前記大当り判定手段が大当りと判定した場合に、遊技状態を大当り遊技状態に移行する遊技状態移行手段を備え、
    前記報知態様抽選手段は、前記遊技状態移行手段が移行した大当り遊技状態中において、該大当り遊技状態の終了後の報知態様として、前記第1の報知態様とするか、前記第2の報知態様とするかの抽選を行うことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 遊技に関する画像を表示する表示手段を備え、
    前記報知態様切換え手段は、前記表示手段を介して報知態様を前記第2の報知態様から前記第1の報知態様に切換えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記報知態様切換え手段は、前記大当り遊技状態の終了後に前記第2の報知態様から前記第1の報知態様に報知態様を切換えることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の遊技機。
  5. 複数の抽選割合を記憶する記憶手段と、
    前記大当り判定手段が大当りと判定した場合には、前記複数の抽選割合の中から何れかを決定する抽選割合決定手段とを備え、
    前記報知態様抽選手段は、前記抽選割合決定手段が決定した抽選割合に基づいて、前記大当り遊技状態の終了後の報知態様として、前記第1の報知態様とするか、前記第2の報知態様とするか、の抽選を行うことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の遊技機。
  6. 前記記憶手段は、記憶する複数の抽選割合の少なくとも一つとして、前記第1の報知態様が抽選結果として導出され易い抽選割合を記憶しており、
    前記抽選割合決定手段は、前記遊技状態決定手段が第1の遊技状態を決定した場合には、前記第1の報知態様が抽選結果として導出され易い抽選割合を決定することを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の遊技機。
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