JP2009011209A - タンパク飲料のアミノ酸含有組成物によるコク味付与または増強方法 - Google Patents

タンパク飲料のアミノ酸含有組成物によるコク味付与または増強方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
牛乳およびその他のタンパク飲料のコク味付与または増強方法を提供すること。
【解決手段】
タンパク飲料200gに、L−メチオニン、L−リジン、L−ロイシンおよびL−スレオニンからなる群から選択されるアミノ酸を少なくとも1種含有し、かつ該アミノ酸の含有総量がアミノ酸含有組成物中の全アミノ酸の2.0〜100.0%(モル組成比)であるアミノ酸含有組成物を0.1g〜5.0g添加することを特徴とするタンパク飲料のコク味を付与または増強する方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、牛乳およびその他のタンパク飲料に、特定のアミノ酸を特定の割合で含有するアミノ酸含有組成物を添加することを特徴とする、タンパク飲料にコク味を付与または増強する方法に関する。また、その方法により、コク味を付与または増強されたタンパク飲料に関する。なお、本発明に関してコク味とは、いわゆる5原味とは異なり、食品全体の味の伸び、キレ、深み等に関与し、食味全体の好ましさ(ここでは、濃厚感)の向上または増強に効果を発揮するものをいう。
現在、低カロリー化などの目的で種々の程度に加工された牛乳または未加工の牛乳が市販されているが、これらの中にはコク味に欠けるものやコク味があるものの、コク味が増強されることが好ましいものがある。
牛乳のコク味は、乳脂肪分によるものと考えられているが、低カロリー化の目的で乳脂肪分を減少させた低脂肪化牛乳に乳脂肪分を加えてそれにコク味を付与または増強することは、減少させた脂肪分をもとに戻すことになるのでできない。
現在のところ、コク味に欠けまたはコク味の弱い加工または未加工の牛乳のコク味付与または増強法で適当なものがないのが現状である。
一方、最近ではアミノ酸を含有するサプリメントが種々開発され(下掲特許文献1および特許文献2)、それらサプリメントの摂食時にこれを水、果汁または牛乳などに溶解または混合して喫食・喫飲することも可能なことが知られてはいるが、これらはいずれも単なる溶媒として用いられるものであり、溶媒にコク味を付与または増強しようとするものではない。
特開平8−198748号公報 特表2006−503105号公報
前項記載の従来技術の背景下に、本発明は、牛乳およびその他のタンパク飲料のコク味付与または増強方法を提供することを目的とする。
本発明者は、前項記載の目的を達成すべく鋭意研究の結果、驚くべきことに、特定のアミノ酸を特定の割合で含有するアミノ酸含有組成物を使用すれば、コク味に欠けるまたはコク味の弱い牛乳にコク味を付与または増強することができること、コク味のある牛乳でも更なるコク味の増強ができること、さらには豆乳などの牛乳以外のタンパク飲料のコク味の付与または増強ができることを見出し、このような知見に基いて本発明を完成した。
すなわち、本発明の第一は、タンパク飲料200gに、L−メチオニン、L−リジン、L−ロイシンおよびL−スレオニンからなる群から選択されるアミノ酸を少なくとも1種含有し、かつ該アミノ酸の含有総量がアミノ酸含有組成物中の全アミノ酸の2.0〜100.0%(モル組成比)であるアミノ酸含有組成物を0.1g〜5.0g添加することを特徴とするタンパク飲料のコク味を付与または増強する方法、第二の発明は、L−メチオニン、L−リジン、L−ロイシンおよびL−スレオニンからなる群から選択されるアミノ酸を少なくとも1種含有し、かつ該アミノ酸の含有総量がアミノ酸含有組成物中の全アミノ酸の2.0〜100.0%(モル組成比)であるアミノ酸含有組成物と、タンパク飲料とを0.1g〜5.0g対200gの比率で組み合わせたことを特徴とするタンパク飲料の製品、第三の発明は、前記第一の発明において、該アミノ酸の比率がL−メチオニン 2.0〜10.0%、L−リジン 8.0〜16.0%、L−ロイシン 35.0〜66.0%およびL−スレオニン 5.0〜15.0%(モル組成比)であることを特徴とする方法、第四の発明は、前記第二の発明において、該アミノ酸の比率がL−メチオニン 2.0〜10.0%、L−リジン 8.0〜16.0%、L−ロイシン 35.0〜66.0%およびL−スレオニン 5.0〜15.0%(モル組成比)であることを特徴とする製品、第五の発明は、タンパク飲料200gに対して、L−ロイシン 35.0〜66.0%、L−イソロイシン 5.0〜15.0%、L−バリン 5.0〜15.0%、L−スレオニン 7.0〜14.0%、L−リジン 8.0〜16.0%、L−メチオニン 2.0〜10.0%、L−フェニルアラニン 2.5〜8.0%、L−トリプトファン 0.0〜2.0%およびL−ヒスチジン 0.0〜3.5(モル組成比)からなるアミノ酸含有組成物を0.1g〜5.0g添加することを特徴とするタンパク飲料のコク味を付与または増強する方法、第六の発明は、L−ロイシン 35.0〜66.0%、L−イソロイシン 5.0〜15.0%、L−バリン 5.0〜15.0%、L−スレオニン 7.0〜14.0%、L−リジン 8.0〜16.0%、L−メチオニン 2.0〜10.0%、L−フェニルアラニン 2.5〜8.0%、L−トリプトファン 0.0〜2.0%およびL−ヒスチジン 0.0〜3.5(モル組成比)からなるアミノ酸含有組成物と、タンパク飲料とを0.1〜5.0g対200gの比率で組み合わせたことを特徴とするタンパク飲料の製品、第七の発明は、上記第一、第三および第五の発明のいずれかの方法において、該アミノ酸に加えて、アスパルテームおよびアセスルファムKをも添加することを特徴とする方法、そして第八の発明は、上記第二、第四および第六の発明のいずれかの製品において、該アミノ酸に加えて、アスパルテームおよびアセスルファムKをも含有させたことを特徴とする製品に、それぞれ、関する。
特定のアミノ酸および所望による特定の高甘味度甘味料によりタンパク飲料のコク味が付与増強される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に言うタンパク飲料とは、コク味に欠けるまたはコク味の増強されることが好ましい種々の牛乳、発酵乳、豆乳などである。
先ず、本発明の対象とする、コク味の付与または増強されるべきタンパク飲料の牛乳、発酵乳、豆乳などについて説明する。
周知のように、牛乳は、法令により、添加物および成分調整の有無により、添加物無し(原材料は生乳100%)の無調整牛乳と調整した牛乳(乳脂肪分の一部を除去したり、水分を一部除去して濃くするなどして、生乳から乳成分などを除去したもの。無脂乳固形分8.0%以上)及び添加した牛乳(原材料は生乳100%ではない)に分類される。
また、次のようにも分類される。すなわち、(イ)牛乳(種類別牛乳):無脂乳固形分8.0%以上、乳脂肪分3.0%以上)。(ロ)特別牛乳:特別牛乳さく取処理業の許可を受けた施設で製造された牛乳で、特別牛乳として販売されるもの。無脂乳固形分8.5%以上、乳脂肪分3.3%以上。(ハ)調整した牛乳:(a)低脂肪牛乳:調整した牛乳のうち、乳脂肪分0.5%以上1.5%以下のもの。(b)無脂肪牛乳:調整した牛乳のうち、乳脂肪分0.5%未満のもの。(c)成分調整牛乳:調整した牛乳であって、前記(a)および(b)のいずれでもないもの。(ニ)加工乳:生乳、牛乳と、これらを原料とする規定された乳製品(脱脂粉乳、バターなど)から製造し、無脂乳固形分8%以上のもの。および(ホ)乳飲料:乳製品を主原料とした飲料で、乳固形分3%以上。栄養強化乳や、いわゆるコーヒー牛乳、フルーツ牛乳など、また乳糖でお腹を壊す人のための乳糖分解乳もこちらに含まれる。
本発明によりコク味を付与すべきまたは増強されるべき牛乳は、コク味が付与されまたはコク味の増強されることが好ましいものである限り、その成分組成などは法令上の現行規格に合致することを必要としないことは言うまでもない。本発明のコク味付与又は増強組成物によれば、例えば、コーヒー牛乳はコーヒーらしさが増強し、抹茶牛乳は抹茶感が増す。
ヨーグルトについては、例えば、次のような解説がある。すなわち、「ヨーグルト[yogurt, yoghurt] 乳酸発酵乳の代表。世界各国で製造消費されている。日本では、脱脂乳を主原料に、砂糖、寒天、香料を添加したハードタイプのものが、1950年に市販された。その後、果肉入りのソフトタイプのもの(発酵後攪拌し、流動状にして充填、1969年)、発酵後に甘味料、果汁を攪拌混合し、均質化してから充填したドリンクタイプのもの(1970年)乳原料だけで甘味料などを加えないプレーンタイプのもの(1971年)、乳原料だけで甘味料などを加えないプレーンタイプのもの(1971年)、さらには凍結状にしたフローズンタイプのもの(1979年)と新しい製品が市販され、生産量も飛躍的に伸びている。乳等省令では「発酵乳」に該当し、成分規格は無脂乳固形分8.0%以上−−(中略)−−ヨーグルトの主原料には脱脂乳を用いることが多かったが、最近では全乳や半脱脂乳を用いた製品も多い−−(後略)−−」(丸善(株)平成10年発行「丸善食品総合辞典」参照)。
このような種々のヨーグルトのうち、本発明によりコク味付与または増強の対象となるのは、本発明のアミノ酸含有組成物によりコク味が付与または増強される限り、特別の制限はなく、いわゆる飲むヨーグルトには限定されない。牛乳の場合と同じく、本発明によりコク味を付与すべきまたは増強されるべきヨーグルトは、コク味が付与されまたはコク味の増強されることが好ましいものである限り、その成分組成などは法令上の現行規格に合致することを必要としないことは言うまでもない。
豆乳については、例えば、次のように解説されている。すなわち、「豆乳[soy-milk] 大豆を水に浸漬後すりつぶし、加熱、ろ過して得られる乳状の飲料。豆腐製造の場合と同様につくられ、古くより中国文化圏の地域で、飲用されている。日本農林規格(JAS)で定義される豆乳は、大豆から熱水などによりタンパク質その他成分を溶出させ繊維質を除去して得られた乳状の飲料で、大豆固形分が8%以上のものである。豆乳製品には豆乳、調整豆乳、豆乳飲料、大豆タンパク飲料の4種類がある。−−(中略)−−タンパク質は1.7〜3.6%、脂質は1.6〜3.6%である。豆乳の主要タンパク質はグロブリンで、含硫アミノ酸(メチオニン、シスチン)とトリプトファンが少ない。−−(後略)−−」(同上辞典参照)。
このような種々の豆乳製品のうち、本発明によりコク味付与または増強の対象となるのは、牛乳やヨーグルトの場合と同じく、本発明によりコク味を付与すべきまたは増強されるべき豆乳は、コク味が付与されまたはコク味の増強されることが好ましいものである限り、その成分組成などは法令上の現行規格に合致することを必要としないことは言うまでもない。
次に、本発明の実施方法について説明する。
第一の発明は、タンパク飲料200gに、L−メチオニン、L−リジン、L−ロイシンおよびL−スレオニンから選択されるアミノ酸を少なくとも1種含有し、かつ該アミノ酸の含有総量がアミノ酸組成物に占める割合で2.0〜100.0%(モル組成比)のアミノ酸組成物を0.1g〜5.0g添加して、タンパク飲料のコク味を付与または増強する方法であり、最も簡単な方法としては、上記4種のアミノ酸各々を、タンパク飲料200gにそれぞれ単独で0.1g〜5.0g添加するだけで達成できる。アミノ酸含有組成物として用いる場合は、この組成物に含まれるアミノ酸に占める割合で上記4種のアミノ酸のアミノ酸総量が2.0〜100%となる組成物を調整し使用することができるが、第三の発明に係わる4種アミノ酸のモル組成比、すなわち、L−メチオニン 2.0〜10.0%、L−リジン 8.0〜16.0%、L−ロイシン 35.0〜66.0%およびL−スレオニン 5.0〜15.0%のモル組成比を有する組成物を調整し、用いることが好ましい。
因みに、本発明の係わるアミノ酸は、塩の形態のものを使用することができるが、その場合の重量は、遊離アミノ酸に換算する。また、本発明に関して、アミノ酸含有組成物は、アミノ酸と賦形剤などとの混合物(狭義)または、極端な場合、賦形剤などを加えてない複数アミノ酸の混合物(広義)を言うが、狭義であるか広義であるかは、当業者には、文脈上容易に区別することができる。
第二および第四の発明は、それぞれ、第一および第三の発明のコク味付与または増強方法により得られる製品である。本発明に関して、AとBとを組み合せた製品とは、AにBを添加したものまたはAとBとのキットを言う。
第五の発明は、タンパク飲料200gに対して、L−ロイシン 35.0〜66.0%、L−イソロイシン 5.0〜15.0%、L−バリン 5.0〜15.0%、L−スレオニン 7.0〜14.0%、L−リジン 8.0〜16.0%、L−メチオニン 2.0〜10.0%、L−フェニルアラニン 2.5〜8.0%、L−トリプトファン 0.0〜2.0%およびL−ヒスチジン 0.0〜3.5(モル組成比)からなるアミノ酸含有組成物を0.1g〜5.0g添加して、タンパク飲料のコク味を付与または増強する方法であり、第一または第三の発明に更にその他のアミノ酸が加わったもので、第一または第三の発明と同様の効果を示し、更にはタンパク飲料のもつ風味をよりまろやかにすることができる。第六の発明は、第五の発明のコク味付与または増強方法によって得られる製品である。
この組成物の調製には、特別の困難はなく、所定のアミノ酸を所定の割合で、例えば、粉体混合することによって調製することができる。この粉体混合物は、常法(例えば、流動層造粒)により顆粒とすることもできる。顆粒のサイズは、平均粒径(質量平均)100〜1,000ミクロンとするのが溶け易くて使い勝手がよい。
粉体混合物または顆粒は、例えば、アルミ包材を使用して使い勝手のよいように、タンパク質飲料の、例えば、200g当りの使用量に分包するとよい。
本発明のアミノ酸含有コク味付与または増強組成物は、使い勝手をよくするために、例えば、糖アルコールなどの賦形剤を加えることもできる。
また、場合により、苦みをマスキングする目的で、この目的を達成する限度内の量でアスパルテームおよびアセスルファムKなどの高甘味度甘味料を単独又は併用して使用することができる(第七および第八の発明)。これら高甘味度甘味料の添加量は、対象とするタンパク飲料により異なるが、当業者であれば、簡単な予備実験により適量を決定することができる。高甘味度甘味料は、本発明のコク味付与または増強アミノ酸含有組成物に直接配合しなくてもよく、これとは別にタンパク飲料に加えて溶解することもできる(後掲実施例2および3)。
タンパク飲料に対する本発明のコク味付与または増強アミノ酸含有組成物の使用量には、タンパク飲料に所望のコク味が付与されまたはそのコク味が所望の程度に増強される限りは、甘味の付与または増強に砂糖を用いる場合と同じく、特別の制限はない。本発明の組成物は、有効成分がアミノ酸であり、タンパク飲料にコク味付与または増強に使用される程度の量では、なんの問題も生じず、むしろ、例えば、低脂肪の低カロリー化牛乳に使用するときは、コク味が付与または増強されるだけでなく、栄養のバランスにも優れ、ダイエット効果も向上する。
最後に、本発明のコク味付与またはコク味増強組成物でコク味付与またはコク味増強したタンパク飲料は、この形態で流通の置くことのできることは云うまでもない。
以下、実施例により本発明を更に説明する。
「アミノ酸含有コク味付与または増強組成物の製造」
L−メチオニン、L−リジン塩酸塩、L−スレオニンおよびL−ロイシンの4種のアミノ酸をはじめ、本発明にかかわる9種のアミノ酸を用意し、上記4種アミノ酸は単独で用いるとともに、表1に示す組成となるように9種のアミノ酸の所定量を秤量後、ミキサーを用いて予備混合し、ついで常法に従い流動層乾燥造粒した。得られたアミノ酸組成物はアルミ包材を使用して3.0gずつ分包した。
Figure 2009011209
「牛乳のコク味付与増強効果」
乳脂肪分3.0%の市販牛乳200mlに対し、甘味料アスパルテーム40mgおよびアセスルファムK10mgを溶解したものをベースとし、表2に記した単独アミノ酸またはアミノ酸混合物(実施例1におけると同じ組成)を表示の量で混合、溶解した。ベースに比べて、アミノ酸を混合した牛乳の官能評価を3名のパネリストにより−2(悪化)、−1(やや悪化)、0(変りなし)、+1(やや改善)および+2(改善)の5段階で行い、評点を平均した。その結果も同表に示す。
Figure 2009011209
表2の結果から理解されるように、単体アミノ酸およびアミノ酸混合物は、牛乳のコク味を増強し、全体的な牛乳の美味さを増強する効果がある。
一方、上記牛乳に甘味料アスパルテームもアセスルファムKも溶解しないものをベースにした場合は、表2に記載したアミノ酸(単独アミノ酸及び混合物)について、9種アミノ酸混合物は若干苦味を感じるものの、コク味の付与・増強の効果はほぼ同様であった。
「種々のタンパク飲料に対するコク味付与増強効果」
表3に記した3種のタンパク飲料各200mlに対し、甘味料アスパルテーム40mgおよびアセスルファムK10mgを溶解したものをベースとし、9種のアミノ酸混合物(実施例1と同じ組成)を1.0g混合、溶解した。ベースに比べて、アミノ酸を混合した飲料の官能評価を前実施例2におけると同様にして5段階で行い、評点を平均した。その結果も同表に示す。
Figure 2009011209
表3の結果から、牛乳のみならず、低脂肪乳、豆乳およびヨーグルトもコク味を付与増強されることが理解される。
本発明によれば、コク味の付与増強された、健康によいタンパク飲料が容易に供給されるところとなった。

Claims (8)

  1. タンパク飲料200gに、L−メチオニン、L−リジン、L−ロイシンおよびL−スレオニンからなる群から選択されるアミノ酸を少なくとも1種含有し、かつ該アミノ酸の含有総量がアミノ酸含有組成物中の全アミノ酸の2.0〜100.0%(モル組成比)であるアミノ酸含有組成物を0.1g〜5.0g添加することを特徴とするタンパク飲料のコク味を付与または増強する方法。
  2. L−メチオニン、L−リジン、L−ロイシンおよびL−スレオニンからなる群から選択されるアミノ酸を少なくとも1種含有し、かつ該アミノ酸の含有総量がアミノ酸含有組成物中の全アミノ酸の2.0〜100.0%(モル組成比)であるアミノ酸含有組成物と、タンパク飲料とを0.1g〜5.0g対200gの比率で組み合わせたことを特徴とするタンパク飲料の製品。
  3. 該アミノ酸の比率がL−メチオニン 2.0〜10.0%、L−リジン 8.0〜16.0%、L−ロイシン 35.0〜66.0%およびL−スレオニン 5.0〜15.0%(モル組成比)であることを特徴とする請求項1の方法。
  4. 該アミノ酸の比率がL−メチオニン 2.0〜10.0%、L−リジン 8.0〜16.0%、L−ロイシン 35.0〜66.0%およびL−スレオニン 5.0〜15.0%(モル組成比)であることを特徴とする請求項2記載の製品。
  5. タンパク飲料200gに対して、L−ロイシン 35.0〜66.0%、L−イソロイシン 5.0〜15.0%、L−バリン 5.0〜15.0%、L−スレオニン 7.0〜14.0%、L−リジン 8.0〜16.0%、L−メチオニン 2.0〜10.0%、L−フェニルアラニン 2.5〜8.0%、L−トリプトファン 0.0〜2.0%およびL−ヒスチジン 0.0〜3.5(モル組成比)からなるアミノ酸含有組成物を0.1g〜5.0g添加することを特徴とするタンパク飲料のコク味を付与または増強する方法。
  6. L−ロイシン 35.0〜66.0%、L−イソロイシン 5.0〜15.0%、L−バリン 5.0〜15.0%、L−スレオニン 7.0〜14.0%、L−リジン 8.0〜16.0%、L−メチオニン 2.0〜10.0%、L−フェニルアラニン 2.5〜8.0%、L−トリプトファン 0.0〜2.0%およびL−ヒスチジン 0.0〜3.5(モル組成比)からなるアミノ酸含有組成物と、タンパク飲料とを0.1〜5.0g対200gの比率で組み合わせたことを特徴とするタンパク飲料の製品。
  7. 該アミノ酸に加えて、アスパルテームおよび/またはアセスルファムKをも添加することを特徴とする請求項1、3および5のいずれかに記載の方法。
  8. 該アミノ酸に加えて、アスパルテームおよび/またはアセスルファムKをも含有させたことを特徴とする請求項2、4および6のいずれかに記載の製品。
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