JP2009010162A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
めっき処理を必要とせず、フィレット形成を目視できるような固体電解コンデンサの製造方法を提供する。
【解決手段】
弁作用金属からなる陽極体の周面に、誘電体皮膜、固体電解質層、陰極引出層を順次形成してコンデンサ素子を形成する工程と、該コンデンサ素子の陽極体に陽極リードフレームを、前記陰極引出層に陰極リードフレームを夫々接続する工程と、前記陽極リードフレームと前記陰極リードフレームの一部を残して外装樹脂で被覆する工程と、陽極及び前記陰極リードフレームをダイシングで切断する工程とを備えた固体電解コンデンサの製造方法において、前記陽極及び陰極リードフレームをダイシングで切断する工程の後に、該前記陽極及び陰極リードフレームの切断面をレーザー照射する工程を備えている。
【選択図】図4
めっき処理を必要とせず、フィレット形成を目視できるような固体電解コンデンサの製造方法を提供する。
【解決手段】
弁作用金属からなる陽極体の周面に、誘電体皮膜、固体電解質層、陰極引出層を順次形成してコンデンサ素子を形成する工程と、該コンデンサ素子の陽極体に陽極リードフレームを、前記陰極引出層に陰極リードフレームを夫々接続する工程と、前記陽極リードフレームと前記陰極リードフレームの一部を残して外装樹脂で被覆する工程と、陽極及び前記陰極リードフレームをダイシングで切断する工程とを備えた固体電解コンデンサの製造方法において、前記陽極及び陰極リードフレームをダイシングで切断する工程の後に、該前記陽極及び陰極リードフレームの切断面をレーザー照射する工程を備えている。
【選択図】図4
Description
本発明は、固体電解コンデンサの製造方法に関する。特に、フィレット形成部を容易に作製できる固体電解コンデンサの製造方法に関する。
従来から弁作用金属を用いた固体電解コンデンサは、小型で静電容量が大きく、周波数特性に優れ、CPUの電源回路などに広く使用されている。また、携帯型電子機器の発展に伴い、特にチップ型固体電解コンデンサの小型化及び薄型化が進行している。
このようなチップ型固体電解コンデンサを基板に実装するとき、製品の基板実装面での端子部分とともに、製品側面におけるフィレットと呼ばれる端子部分が重要になる。その理由の一つは、はんだ付けの後に、フィレットにおけるはんだの状況を観察して、基板実装面を含めたはんだ付けの状況を検査するためであり、他の理由は、フィレットへ融けたはんだが濡れあがるときに、陽極側と陰極側で均等に濡れあがらないと、製品が傾いて実装されるからであり、さらに他の理由はフィレットのはんだの濡れ上がりが十分でないと、はんだが基板実装面である底面のみに留まり、製品が浮き上がってしまうからである。
そこで、はんだの濡れ上がりを良好にするために、フィレットにめっきを施す方法があるが、リードフレームからチップを切り離した後にフィレットとなる切断面にめっき処理を施す場合には、次のような問題点がある。電子部品用の後めっきとして一般的に使用されるバレルめっきの場合、めっき後に製品の向きがばらばらになるので、製品の上下方向、縦方向、横方向、極性方向などの方向整列が必要になり、次のような問題が起きる。(1)製品整列機といった高価な設備を製作して使用しなければならず、製造コストが増加する。(2)製造日数が長くなる。(3)めっき液の製品内部の滲入による、製品特性の劣化が起こり得る。
上記の問題を解決するため、予め陽極端子及び陰極端子にめっき面を形成し、その後コンデンサ素子をマウントし、該コンデンサ素子の表面を外装樹脂で被覆し、最後に切断を行う方法が提案されている。(例えば特許文献1)
特開2005−26635号公報
しかし特許文献1に記載のような構造は、リードフレームに突き切りを行う工程、該突き切り部分を曲げて押し上げる加工を行う工程、該押し上げ加工の後、めっき処理を行う工程が必要となり、生産効率が低かった。また、めっき処理に用いる酸などが外装樹脂とリードフレーム等の境界等から侵入して誘電体皮膜や固体電解質層を損傷し、コンデンサの特性に悪影響を及ぼすことがあった。
上記問題を鑑みて、本発明は、弁作用金属からなる陽極体の周面に誘電体皮膜、固体電解質層、陰極引出層を順次形成してコンデンサ素子を形成する工程と、該コンデンサ素子の陽極体に陽極リードフレームを、前記陰極引出層に陰極リードフレームを夫々接続する工程と、前記陽極リードフレームと前記陰極リードフレームの一部を残して外装樹脂で被覆する工程と、陽極及び前記陰極リードフレームをダイシングで切断する工程と、を備えた固体電解コンデンサの製造方法において、前記陽極リードフレーム及び前記陰極リードフレームをダイシングで切断する工程の後に、該前記陽極リードフレーム及び前記陰極リードフレームの切断面をレーザー照射する工程を備えていることを特徴とする。
前記レーザー照射により、前記切断面における前記陽極リードフレーム及び前記陰極リードフレーム最下端が開口した凹みを形成する。前記レーザー照射に使用するレーザーは、YAGレーザーである。
ダイシング後にレーザー照射することで、切断時及び切断後の汚れ及び酸化膜などをなくすことができる。さらに、レーザーで固体電解コンデンサの最下端に凹みをもうけることにより、フィレットか形成できる。そのため、めっき処理がなくても、半田の濡れがよくなり、半田の濡れ状態も観察しやすくなる。また、従来のめっき処理法等に比べ工程が簡素化でき、生産効率が向上する。
本発明実施のための最良の形態について図を用いて説明する。
弁作用金属からなる陽極リード4を植立した陽極体41の周面に、従来周知の方法で、誘電体酸化皮膜5、固体電解質層6、陰極引出層7を形成して、図2のコンデンサ素子1を作製する。ここで、前記陽極体41は、弁作用金属からなり、前記陽極リード4と前記陽極体41は、同一の材料からなることが好ましい。また、固体電解質層6、陰極引出層7は、単層からなっていても、複数の層を積層して形成されていてもよい。
弁作用金属からなる陽極リード4を植立した陽極体41の周面に、従来周知の方法で、誘電体酸化皮膜5、固体電解質層6、陰極引出層7を形成して、図2のコンデンサ素子1を作製する。ここで、前記陽極体41は、弁作用金属からなり、前記陽極リード4と前記陽極体41は、同一の材料からなることが好ましい。また、固体電解質層6、陰極引出層7は、単層からなっていても、複数の層を積層して形成されていてもよい。
次に図6に示すように、図2のコンデンサ素子1の陰極引出層7と陰極リードフレーム22を導電性ペースト等により、前記コンデンサ素子1の陽極リード4と陽極リードフレーム21を枕部材3を介して抵抗溶接やレーザー溶接により、夫々接続する。ここで、前記陽極リードフレーム21及び前記陰極リードフレーム22は図5のようなリードフレーム板からなる。図6のようにリードフレームに載置したコンデンサ素子1を、前記陽極リードフレーム21及び前記陰極リードフレーム22の一部を残して外装樹脂で被覆すると図3の構造になる。図3の固体電解コンデンサ群を、図3のX−X’線、Y−Y’線に平行な線でダイシングし、透視してみると、図1に示すような固体電解コンデンサが作製される。
次に、図3のX−X’線及びこれに平行な線で切断された切断面について、図1のa方向、ならびにb方向からレーザーを照射して、図4の凹み部8を形成する。レーザーは、スポット径を自由に変えることができるので、リードフレームのサイズに応じて凹み部8の大きさを自由に変えることができ、微小で且つ目視可能なフィレットを形成することができる。ここで使用するレーザーは、YAGレーザーであることが好ましい。YAGレーザーは、他のレーザーと比較して、リードフレームの材料であるCuに対する反射率が大きいので、レーザー照射部分のみ熱することができ、リードフレームとコンデンサ素子の接触部には熱的影響が少なく、従ってコンデンサ特性に悪影響を及ぼす恐れがない。
レーザー照射後の図1のa方向、b方向から見た陽極リードフレーム21ならびに陰極リードフレーム22を図4の(a)、(b)に夫々示す。陽極および陰極リードフレーム21、22のレーザー照射により、最下端が開口した凹み部8が形成されている。該凹み部8は、一つでも、複数個形成してもよいが、固体電解コンデンサと実装基板の接続を強固にするため、複数個形成することが好ましい。
上記のようにして作製した固体電解コンデンサを基板に実装する。具体的には基板上にクリーム半田をつけ、該固体電解コンデンサを載置し、リフロー炉に通してはんだ付けする。前記半田は、前記凹み部8に這い上がる。これにより、半田の状況を観察することができ、前記固体電解コンデンサと前記基板の結合の不具合による固体電解コンデンサの特性の悪化、不良の発生を防ぐことができる。
上記実施のための最良の形態は、本発明を説明するためのものに過ぎず、特許請求の範囲に記載の発明を限定する様に解すべきでない。本発明は、特許請求の範囲内及び均等の意味の範囲内で自由に変更することができる。
上記実施のための最良の形態は、本発明を説明するためのものに過ぎず、特許請求の範囲に記載の発明を限定する様に解すべきでない。本発明は、特許請求の範囲内及び均等の意味の範囲内で自由に変更することができる。
1 コンデンサ素子
21 陽極リードフレーム
22 陰極リードフレーム
3 枕部材
4 陽極リード
41 陽極体
5 誘電体皮膜
6 固体電解質層
7 陰極引出層
8 凹み部
21 陽極リードフレーム
22 陰極リードフレーム
3 枕部材
4 陽極リード
41 陽極体
5 誘電体皮膜
6 固体電解質層
7 陰極引出層
8 凹み部
Claims (3)
- 弁作用金属からなる陽極体の周面に誘電体皮膜、固体電解質層、陰極引出層を順次形成してコンデンサ素子を形成する工程と、該コンデンサ素子の陽極体に陽極リードフレームを、前記陰極引出層に陰極リードフレームを夫々接続する工程と、前記陽極リードフレームと前記陰極リードフレームの一部を残して外装樹脂で被覆する工程と、前記陽極リードフレーム及び前記陰極リードフレームをダイシングで切断する工程と、を備えた固体電解コンデンサの製造方法において、
前記陽極リードフレーム及び前記陰極リードフレームをダイシングで切断する工程の後に、該前記陽極及び陰極リードフレームの切断面をレーザー照射する工程を備えたことを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法 - 前記レーザー照射する工程において、レーザー照射により、前記切断面における前記陽極リードフレーム及び前記陰極リードフレームの最下端が開口した凹みを形成したことを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
- 前記レーザー照射する工程において、レーザー照射に使用するレーザーは、YAGレーザーであることを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007170114A JP2009010162A (ja) | 2007-06-28 | 2007-06-28 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
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JP2007170114A JP2009010162A (ja) | 2007-06-28 | 2007-06-28 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
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JP2009010162A true JP2009010162A (ja) | 2009-01-15 |
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JP2007170114A Pending JP2009010162A (ja) | 2007-06-28 | 2007-06-28 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102479616A (zh) * | 2010-11-23 | 2012-05-30 | 尼吉康株式会社 | 引脚框及其制造装置、固体电解电容器及其制造方法 |
JP2013221861A (ja) * | 2012-04-17 | 2013-10-28 | Omron Corp | はんだの濡れ上がり状態の検査方法およびこの方法を用いた自動外観検査装置ならびに基板検査システム |
-
2007
- 2007-06-28 JP JP2007170114A patent/JP2009010162A/ja active Pending
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