JP2009008617A - 原子力発電プラント - Google Patents

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Abstract

【課題】 ドレンアップ方式の給水加熱器ドレン回収系を備えた原子力発電プラントについて、給水加熱器ドレン回収系で発生する異物に対する対策をより効果的に行なえるようにする。
【解決手段】 復水器5からの復水を冷却水として原子炉に供給する給水系3を備え、また給水加熱器11、13からの給水加熱器ドレンを給水系に合流させる給水加熱器ドレン回収系4a、4bを備えている原子力発電プラントについて、給水加熱器ドレン回収系に異物捕捉装置14を設ける。そしてその異物捕捉装置は、給水加熱器ドレン回収系を流下する給水加熱器ドレンについて流路断面を部分的に拡大することにより給水加熱器ドレンに一時的な流速低下を生じさせ、その一時的な流速低下状態により給水加熱器ドレンに混入の異物を沈降させる異物沈降部、および異物沈降部で沈降した異物を捕捉する異物捕捉部を備えた構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、給水加熱器からの給水加熱器ドレンを復水器よりも下流の位置で給水系に合流させる給水加熱器ドレン回収系を備えた原子力発電プラントに係り、特に給水加熱器ドレン回収系に起因する異物の捕捉・除去に関する。
原子力発電プラントは、原子炉がそこに供給される冷却水を加熱することで蒸気を発生させ、その蒸気で発電機に接続の蒸気タービンを回転駆動させて発電するようになっており、原子炉への冷却水の供給用として給水系を備えている。その給水系は、蒸気タービンから排出される蒸気を凝縮させて生成する復水を冷却水として原子炉に供給するようになっており、そのために、復水を生成する復水器、復水器で生成された復水に浄化処理(ろ過処理や脱塩処理)を施す復水浄化装置、浄化処理を経た復水を抽気蒸気で加熱する給水加熱器を主な要素として構成されている。
このような給水系では、給水加熱器における加熱媒体に蒸気を用いていることから給水加熱器ドレンが発生し、そのためにそれを給水系に回収する給水加熱器ドレン回収系が設けられている。この給水加熱器ドレン回収系には、給水加熱器ドレンを復水器で給水系に回収する方式と復水器を経ずに給水系に回収する方式がある。後者の方式を仮にドレンアップ方式と呼ぶとして、最近の原子力発電プラントではドレンアップ方式が主流となっている。こうしたドレンアップ方式の給水加熱器ドレン回収系では、給水加熱器ドレンをドレンタンクに一旦貯留し、そのドレンタンクからドレンポンプにより給水加熱器ドレンを給水系の冷却水との合流点に送水するようになっており、その合流点は、復水浄化装置よりも下流の位置に設定されている。
ところで、原子力発電プラント、特に冷却水を原子炉において直接加熱する沸騰水型原子力発電プラントでは、冷却水に混入した異物(クラッドなどとも呼ばれる粒子状の腐食生成物や金属塊など)が原子炉に侵入するような事態を極力避けることができるようにする必要があり、そのための異物対策が必要となる。異物対策としては、給水系に設置の復水浄化装置でなされる復水の浄化処理が従来からのものとしてある。しかしこの給水系での復水浄化処理だけでは必ずしも十分といえない。すなわち復水浄化装置による復水浄化処理は、復水浄化装置より下流でも発生する可能性のある冷却水への異物混入に対しては有効でなく、そのような異物混入を生じた場合にその異物が原子炉に侵入する可能性を残すことになる。
こうしたことから、冷却水に混入の異物を原子炉の直前で捕捉して排除する技術が提案されている。例えば特許文献1がその例で、特許文献1の「原子力発電プラント」では、原子炉に最も近い高圧給水加熱器から原子炉内の給水スパージャまでの経路に、異物を捕捉するための構造物を設置するようにしており、また重力や遠心力などを利用して異物を捕捉することができるように異物捕捉構造物を形成している。このような特許文献1の異物捕捉技術は、原子炉への異物侵入をより効果的に防止できるという点では優れている。また特許文献1の異物捕捉技術は、異物の大量発生があっても給水の安定性を損なうことがないという点でも優れている。すなわち、ストレーナのようなろ過方式で異物を捕捉する異物捕捉装置であると、異物が大量発生した場合に、その大量の異物が異物捕捉装置に捕捉されることで、給水流量が急激に低下するといった事態を招く可能性があるが、特許文献1の異物捕捉構造物では、重力や慣性力などを利用して異物を沈降させて捕捉することができるので、そのような事態を招かずに済み、給水の安定性を損なうことがない。
しかし、特許文献1の異物捕捉技術は、特にドレンアップ方式である原子力発電プラントの場合に、給水系における給水加熱器ドレンの合流点以降のポンプなどの機器の異物からの保護という点で不十分である。すなわち給水加熱器ドレン回収系は異物発生源として大きな比重を占めるが、その給水加熱器ドレン回収系がドレンアップ方式であると、そこで発生して給水加熱器ドレンに混入した異物が給水系の復水浄化装置を経ることなくそのまま冷却水に混入して給水系を流下することになり、給水系におけるポンプなどの機器に悪影響をもたらす可能性がある。
このような給水加熱器ドレン回収系がドレンアップ方式であることに伴う異物対策としては、特許文献2に開示の技術が知られている。特許文献2の「発電所の給水中の鉄成分低減方法」では、低圧給水加熱器ドレン水、高圧給水加熱器ドレン水及び湿分分離器ドレン水をそれぞれ復水が流れる流路に回収した位置の下流側、かつ、給水ポンプ及び高圧給水加熱器の上流側において、給水系統の復水が流れる流路に異物捕捉装置として除鉄濾過器を設置するようにしている。こうした特許文献2の技術によれば、給水加熱器ドレンの給水系への合流の直後で異物の捕捉を行うことができ、給水加熱器ドレン回収系で発生した異物が給水系におけるポンプなどの機器に悪影響をもたらす可能性を小さくすることができる。
ここで、給水加熱器ドレン回収系に関する異物対策としては、以上のような対策の他に、試運転時やプラント起動前になされる浄化運転がある。浄化運転では、ドレンポンプの吸込側にストレーナを仮設し、その仮設のストレーナで異物を捕捉して除去するようにしている。この場合、ストレーナを仮設するだけであり、浄化運転終了後にはストレーナを取り外してしまう。これは、ストレーナのようなろ過方式による異物の補足には、上述したような異物大量発生時の給水流量不安定化の問題があるからである。
特開2005−140711号公報 特開2001−17983号公報
上述のように従来の異物対策技術は、それぞれ優れた点を持っているものの、それらだけでは十分といえない。例えば特許文献1の技術は、上述のように、ドレンアップ方式の場合に、給水系における給水加熱器ドレンの合流点以降のポンプなどの機器の異物からの保護という点で不十分である。また特許文献2の技術は、給水系のポンプなどの保護については有効性が高いといえるが、異物の捕捉にろ過方式を用いているため、異物大量発生時の給水流量不安定化の問題を伴い、実用上で問題を残す。こうしたことから、ドレンアップ方式の場合に求められる異物対策をより効果的に行なうことを可能とする異物対策技術の開発が求められる。
本発明は以上のような事情を背景になされたものであり、その課題は、ドレンアップ方式の給水加熱器ドレン回収系を備えた原子力発電プラントについて、給水加熱器ドレン回収系で発生する異物に対する対策をより効果的に行なえるようにすることにある。
ドレンアップ方式の給水加熱器ドレン回収系で発生する異物に対しては、その異物を給水加熱器ドレン回収系で除去できるようにすることがより有効な対策となる。つまり給水加熱器ドレン回収系に異物捕捉装置を設けることである。給水加熱器ドレン回収系に異物捕捉装置を設けて給水加熱器ドレンから異物除去を行うについては、異物捕捉装置をより適した位置に設置することで異物除去をより効果的に行なえるようになる。つまり異物捕捉装置について、その設置位置に高い自由度が得られるような構造であることが求められるということである。また、異物捕捉装置の設置を低コストで行え、必要に応じて複数の異物捕捉装置を容易に設置することができるようにすることも、異物対策をより効果的なものとする上で有効である。さらに、こうした要求に加えて、異物の大量発生があっても給水流量の不安定化を招かない構造であることも求められる。
複数設置が容易であるようなコスト上の要求と異物大量発生時の給水流量安定化という要求をともに満足させるには、給水加熱器ドレンの流速変化に伴う異物の沈降を利用して異物を捕捉する捕捉構造で異物捕捉装置を形成するのが有効である。すなわち給水加熱器ドレン回収系のドレン配管を流下する給水加熱器ドレンに一時的な流速低下を生じさせ、その一時的な流速低下状態により給水加熱器ドレンに混入の異物を沈降させて捕捉する捕捉構造である。そしてこのような捕捉構造については、給水加熱器ドレンの流れ方向での流路断面の部分的な拡大、つまり給水加熱器ドレンの流れに沿う状態で流路断面を部分的に拡大することで一時的な流速低下を生じさせるようにするのが有効である。すなわちこのような構造は、例えばドレン配管の管径を部分的に拡大するだけで済み、ドレン配管に対してどのような部位でも容易に組み込むことができ、したがって設置位置自由度の高い構造という要求を満足させることができる。
本発明では、以上のような考え方で上記課題を解決している。具体的には、復水器で生成される復水を冷却水として原子炉に供給する給水系、つまり蒸気タービンから排出される蒸気を復水器で凝縮させることで生成される復水を復水浄化装置による浄化処理と給水加熱器による加熱処理を経た後、冷却水として原子炉に供給する給水系を備えるとともに、前記給水加熱器から排出される給水加熱器ドレンを前記復水器よりも下流の位置、より具体的には前記復水浄化装置よりも下流の位置に設定の合流点で前記給水系に合流させる給水加熱器ドレン回収系を備えている原子力発電プラントにおいて、前記給水加熱器ドレン回収系に異物捕捉装置が設けられ、前記異物捕捉装置は、前記給水加熱器ドレン回収系を流下する前記給水加熱器ドレンについて流路断面を当該給水加熱器ドレンの流れに沿う状態で部分的に拡大することにより前記給水加熱器ドレンに一時的な流速低下を生じさせ、その一時的な流速低下状態により前記給水加熱器ドレンに混入の異物を沈降させる異物沈降部、および前記異物沈降部で沈降した異物を捕捉する異物捕捉部を備えてなることを特徴としている。
上記のように異物捕捉装置を給水加熱器ドレン回収系に設けるについての異物捕捉装置の設置位置は、前記給水加熱器ドレン回収系におけるドレンポンプの上流とするのが好ましい形態の一つであり、また前記給水加熱器ドレン回収系におけるドレンポンプと前記合流点の間とするのも好ましい形態の一つである。
また上記のように給水加熱器ドレン回収系に設け異物捕捉装置で異物の捕捉・除去を行うようにするについては、捕捉・除去した異物を給水系の復水浄化装置で処理させるのが、機器構成の簡素化を図れるという点で好ましい。そのためには、異物捕捉装置で捕捉した異物を復水浄化装置の上流で給水系に移送する異物移送系を設けるようにする。
以上のような本発明によれば、ドレンアップ方式の給水加熱器ドレン回収系を備えた原子力発電プラントについて、給水加熱器ドレン回収系で発生する異物に対する対策をより効果的に行なえるようになる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。図1に、第1の実施形態による原子力発電プラントについてその要部の概略的な系統構成を示す。原子力発電プラントは、沸騰水型であり、図外の原子炉がそこに供給される冷却水を直接的に加熱することで蒸気を発生させ、その蒸気で発電機1に接続の蒸気タービン2を回転駆動させて発電するようになっており、原子炉への冷却水の供給用として給水系3を備え、また給水系3で発生する給水加熱器ドレンを給水系3にドレンアップ方式で回収する給水加熱器ドレン回収系4(低圧用給水加熱器ドレン回収系4a、高圧用給水加熱器ドレン回収系4b)を備えている。
給水系3は、蒸気タービン2から排出される蒸気を凝縮させて生成する復水を冷却水として原子炉に供給する。そのために給水系3は、蒸気タービン2の排出蒸気から復水を生成する復水器5、復水器5で生成された復水をポンプアップする低圧復水ポンプ6、復水から空気を抽出する蒸気式空気抽出器を冷却する蒸気式空気抽出器復水器7、蒸気タービン2の回転軸の加熱に用いられた蒸気を凝縮させるグランド蒸気復水器8、復水に浄化処理(ろ過処理や脱塩処理)を施す復水浄化装置9、復水浄化装置9の下流で復水をポンプアップする高圧復水ポンプ10、高圧復水ポンプ10の下流で復水を抽気蒸気で加熱する低圧給水加熱器11、低圧給水加熱器11による加熱を経た復水を原子炉への供給のためにポンプアップする原子炉給水ポンプ12、および原子炉給水ポンプ12の下流で復水を抽気蒸気で加熱する高圧給水加熱器13を主な要素として構成されている。
給水加熱器ドレン回収系4は、低圧給水加熱器11からの給水加熱器ドレンを回収する低圧用給水加熱器ドレン回収系4aと高圧給水加熱器13からの給水加熱器ドレンを回収する高圧用給水加熱器ドレン回収系4bとして形成され、これら低圧用給水加熱器ドレン回収系4aと高圧用給水加熱器ドレン回収系4bのそれぞれに異物捕捉装置14が設けられている。
低圧用給水加熱器ドレン回収系4aは、低圧給水加熱器11からの給水加熱器ドレンを一旦貯留する低圧ドレンタンク15、および低圧ドレンタンク15から給水加熱器ドレンを送り出すための低圧ドレンポンプ16を主な要素として構成され、復水浄化装置9と高圧復水ポンプ10の間に設定の合流点17で給水加熱器ドレンを給水系3に合流させる。そして低圧用給水加熱器ドレン回収系4aでは、低圧ドレンタンク15と低圧ドレンポンプ16の間に異物捕捉装置14を設けている。より具体的には、低圧ドレンタンク15に接続する3つのドレン配管のそれぞれに設けられている3基の低圧ドレンポンプ16それぞれについて低圧ドレンタンク15と低圧ドレンポンプ16の間で異物捕捉装置14を設けている。
高圧用給水加熱器ドレン回収系4bは、高圧給水加熱器13からの給水加熱器ドレンを一旦貯留する高圧ドレンタンク18、および高圧ドレンタンク18から給水加熱器ドレンを送り出すための高圧ドレンポンプ19を主な要素として構成され、高圧復水ポンプ10と原子炉給水ポンプ12の間に設定される合流点20で給水加熱器ドレンを給水系3に合流させる。そして高圧用給水加熱器ドレン回収系4bでは、高圧ドレンタンク18と高圧ドレンポンプ19の間に異物捕捉装置14を設けるものとし、低圧用給水加熱器ドレン回収系4aの場合と同様に、3基の高圧ドレンポンプ19それぞれについて異物捕捉装置14を設けている。
図2に、異物捕捉装置14の構造例を示す。この例の異物捕捉装置14は、ドレン配管21に一体的に組み込む場合であり、ドレン配管21と一体的になるようにして形成された異物沈降部22、異物捕捉部23、および異物排出部24を有している。
異物沈降部22は、ドレン配管21の管径をディフューザ部25と逆ディフューザ部26の介在で部分的に拡大することで形成されており、図中にブロック矢印で示すようにドレン配管21を流下する給水加熱器ドレン27の流路断面を給水加熱器ドレン27の流れに沿う状態で部分的に拡大する。このため異物沈降部22にあっては、給水加熱器ドレン27に、その流れに沿うように流速低下域が形成される状態で一時的な流速低下を生じる。そして、その一時的な流速低下状態により給水加熱器ドレン27に混入の異物28に、重力が浮揚力に勝る状態を生じ、これにより異物28が沈降する。
異物捕捉部23は、異物沈降部22の重力方向下側でドレン配管21の側面を膨出させた状態に形成され、異物沈降部22で沈降する異物28を堆積させて捕捉するようにされている。
異物排出部24は、異物捕捉部23に堆積の捕捉異物29を排出する異物排出管30に異物排出バルブ31を設けた構成とされ、必要時に異物排出バルブ31を開いて捕捉異物29を排出できるようにされている。
こうした異物捕捉装置14における異物捕捉能力は、給水加熱器ドレン27の流速変化程度に相関する。つまり異物沈降部22での流速と異物沈降部22の上流での流速の比率で異物捕捉能力が決まる。図3に示すのは、水流に乗って移動している異物に沈降が生じるための条件、つまり水流に乗って移動している異物が移動を止めて停滞する条件を異物の大きさと流速について解析した結果の一例であり、異物として球状のステンレス鋼を想定している。この解析結果の場合、例えば給水加熱器ドレンの通常流速が3m/sであるとすれば、その1/3のである1m/sまで流速を低下させる、つまりドレン配管21と異物沈降部22の断面サイズの比率を1:3とすることで直径が0.5mmレベルの異物まで沈降・捕捉することができる。このような異物捕捉能力は、給水系3における合流点17以降の高圧復水ポンプ10などの機器や合流点20以降の原子炉給水ポンプ12などの機器の異物からの保護という点で十分なものである。
図4に、第2の実施形態による原子力発電プラントについてその要部の概略的な系統構成を示す。本実施形態の原子力発電プラントは、基本的に第1の実施形態におけるそれと同様で、低圧用給水加熱器ドレン回収系4aと高圧用給水加熱器ドレン回収系4bのそれぞれに設ける異物捕捉装置14の設置位置で相違している。具体的にいうと、低圧用給水加熱器ドレン回収系4aでは、低圧ドレンポンプ16と合流点17の間に異物捕捉装置14を設け、高圧用給水加熱器ドレン回収系4bでは、高圧ドレンポンプ19と合流点20の間に異物捕捉装置14を設けている。このような実施形態によれば、低圧ドレンポンプ16や高圧ドレンポンプ19で発生した異物も捕捉・除去することができる。
図5に、第3の実施形態による原子力発電プラントについてその要部の概略的な系統構成を示す。本実施形態の原子力発電プラントは、基本的に第1の実施形態におけるそれと同様で、低圧用給水加熱器ドレン回収系4aと高圧用給水加熱器ドレン回収系4bのそれぞれにおける異物捕捉装置14に異物移送配管32を接続している点で相違している。異物移送配管32は、異物移送系を構成しており、異物捕捉装置14で捕捉した異物を復水浄化装置9の上流で給水系3に移送する。より具体的にいうと、異物移送配管32は、異物を給水系3の復水器5に移送するようにされている。このような実施形態によれば、捕捉・除去した異物を給水系3の復水浄化装置9で処理させることができ、機器構成の簡素化を図ることができる。
図6に、第4の実施形態による原子力発電プラントについてその要部の概略的な系統構成を示す。本実施形態の原子力発電プラントは、基本的に第2の実施形態におけるそれと同様で、低圧用給水加熱器ドレン回収系4aと高圧用給水加熱器ドレン回収系4bのそれぞれにおける異物捕捉装置14に第3の実施形態におけるのと同様な異物移送系を構成する異物移送配管33を接続している点で相違している。このような実施形態でも、捕捉・除去した異物を給水系3の復水浄化装置9で処理させることができ、機器構成の簡素化を図ることができる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、これは代表的な例に過ぎず、本発明は、その趣旨を逸脱することのない範囲で様々な形態で実施することができる。例えば、以上の実施形態では、異物捕捉装置をドレン配管に一体的に組み込む場合であったが、これに限られず、単独の機器として形成した異物捕捉装置をドレン配管に組み付けるようにしてもよい。また、以上の実施形態では、異物捕捉装置の異物沈降部での流路断面の拡大をドレン配管の管径の部分的な拡大で形成するようにしていたが、これに限られず、例えば複数の配管を並列に設けることで流路断面の拡大を得るようにしてもよい。
第1の実施形態による原子力発電プラントの要部の概略的な系統構成を示す図である。 異物捕捉装置の構造例を示す図である。 水流中の異物に沈降が生じる条件の解析結果を示す図である。 第2の実施形態による原子力発電プラントの要部の概略的な系統構成を示す図である。 第3の実施形態による原子力発電プラントの要部の概略的な系統構成を示す図である。 第4の実施形態による原子力発電プラントの要部の概略的な系統構成を示す図である。
符号の説明
1 発電機
2 蒸気タービン
3 給水系
4a 低圧用給水加熱器ドレン回収系
4b 高圧用給水加熱器ドレン回収系
5 復水器
6 低圧復水ポンプ
7 蒸気式空気抽出器復水器
8 グランド蒸気復水器
9 復水浄化装置
10 高圧復水ポンプ
11 低圧給水加熱器
12 原子炉給水ポンプ
13 高圧給水加熱器
14 異物捕捉装置
15 低圧ドレンタンク
16 低圧ドレンポンプ
17 合流点
18 高圧ドレンタンク
19 高圧ドレンポンプ
20 合流点
21 ドレン配管
22 異物沈降部
23 異物捕捉部
24 異物排出部
25 ディフューザ部
26 逆ディフューザ部
27 給水加熱器ドレン
28 異物
29 捕捉異物
30 異物排出管
31 異物排出バルブ
32 異物移送配管(異物移送系)
33 異物移送配管(異物移送系)

Claims (4)

  1. 復水器で生成される復水を冷却水として原子炉に供給する給水系を備えるとともに、前記給水加熱器から排出される給水加熱器ドレンを前記復水器よりも下流の位置に設定の合流点で前記給水系に合流させる給水加熱器ドレン回収系を備えている原子力発電プラントにおいて、
    前記給水加熱器ドレン回収系に異物捕捉装置が設けられ、前記異物捕捉装置は、前記給水加熱器ドレン回収系を流下する前記給水加熱器ドレンについて流路断面を当該給水加熱器ドレンの流れに沿う状態で部分的に拡大することにより前記給水加熱器ドレンに一時的な流速低下を生じさせ、その一時的な流速低下状態により前記給水加熱器ドレンに混入の異物を沈降させる異物沈降部、および前記異物沈降部で沈降した異物を捕捉する異物捕捉部を備えてなることを特徴とする原子力発電プラント。
  2. 前記異物捕捉装置は、前記給水加熱器ドレン回収系におけるドレンポンプの上流に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の原子力発電プラント。
  3. 前記異物捕捉装置は、前記給水加熱器ドレン回収系におけるドレンポンプと前記合流点の間に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の原子力発電プラント。
  4. 前記異物捕捉装置で捕捉した異物を前記給水系に移送する異物移送系が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の原子力発電プラント。
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