JP2009008236A - ピンタイプ保持器、ならびに、ピンタイプ保持器およびころの組立方法。 - Google Patents

ピンタイプ保持器、ならびに、ピンタイプ保持器およびころの組立方法。 Download PDF

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武志 宮地
Junichi Kubo
潤一 久保
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丈博 安達
Giichi Kurashita
義一 蔵下
Nobuya Suzuki
宣哉 鈴木
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Abstract

【課題】組み立ての作業性が良くて、量産性が高く、かつ、剛性が高いピンタイプ保持器を提供すること。
【解決手段】第1リング10に、周方向に互いに間隔をおいて位置する複数の貫通穴20を形成すると共に、第2リング11に、周方向に互いに間隔をおいて位置する複数の貫通穴21を形成する。また、ピン13の外周に、ねじ部40と、圧入部43とを形成する。第2リング11の貫通穴21の最小の内径を、ピン13において圧入部43よりもねじ部40側に位置する部分の最大の外径よりも大きく設定する。第1リング10の貫通穴20の最小の内径を、ピン13においてあて部42よりもねじ部40側に位置する部分の最大の外径よりも大きく設定する。ピン13のねじ部40を、ナット12のねじ穴22に螺合させる一方、ピン13の圧入部43を、第2リング11の貫通穴21に締り嵌めする。
【選択図】図2

Description

本発明は、ピンタイプ保持器に関し、特に、風力発電機や鉄鋼設備に使用されるころ軸受に好適なピンタイプ保持器に関する。
また、本発明は、ピンタイプ保持器およびころの組立方法に関する。
従来、ピンタイプ保持器としては、実開昭56−111318号公報に記載されているものがある。
このピンタイプ保持器は、第1リング、第2リング、および、第1リングと第2リングとを連結する複数の棒状のピンを備え、上記複数のピンは、第1リングの周方向に互いに間隔をおいて配置されている。
上記ピンの一端部は、第1リングに固定される一方、上記ピンの他端部は、第2リングに形成された円錐状の貫通穴に挿入されている。上記円錐状の貫通穴の内周面とピンの他端部の外周面との間に、円錐面状の外周面を有する環状のブッシュを圧入して、その後、ピンの他端部の先端と第2リングとを溶接して、ピンを第2リングに固定している。
上記従来のピンタイプ保持器は、上記円錐状の貫通穴の内周面と、ピンの他端部の外周面との間に、ブッシュを圧入しているから、衝撃や負荷が、溶接部に集中せず、溶接部の破損を防ぐことができるという利点を有している一方、ブッシュを圧入する必要があるから、ピンタイプ保持器の組み立ての作業性が悪くて、量産性が低くなる。
一方、ピンタイプ保持器の組み立ての作業性を向上させるために、ブッシュを省略して、ピンの他端部の先端と第2リングとを直接溶接するようにすると、ピンの他端部周辺の剛性が低くなると共に、衝撃や負荷が、溶接部に集中して、溶接部の破損が頻繁に発生する。
実開昭56−111318号公報
そこで、本発明の課題は、組み立ての作業性が良くて、量産性が高く、かつ、剛性が高いピンタイプ保持器を提供することにある。
また、本発明の課題は、工数が低くて作業性および量産性に優れると共に、剛性が高いピンタイプ保持器を組み立てできるピンタイプ保持器およびころの組立方法を提供することにある。
この課題を解決するために、この発明のピンタイプ保持器は、
周方向に互いに間隔をおいて位置する複数の貫通穴を有する第1リングと、
上記第1リングに対して上記第1リングの軸方向に間隔をおいて位置すると共に、周方向に互いに間隔をおいて位置する複数の貫通穴を有する第2リングと、
上記第1リングの上記第2リング側とは反対側の上記軸方向の端面に当接すると共に、上記第1リングの上記貫通穴に連通するねじ穴を有するナットと、
ころの貫通穴に挿通されると共に、圧入部と、ねじ部と、上記圧入部と上記ねじ部との間に位置する嵌合部とを外周面に有する棒状のピンと
を備え、
上記第2リングの上記貫通穴の最小の内径は、上記ピンにおいて上記圧入部よりも上記ねじ部側に位置する部分の最大の外径よりも大きくなっており、
上記嵌合部は、上記第1リングの上記貫通穴にすきま嵌めされており、
上記ピンの上記ねじ部は、上記ナットの上記ねじ穴に螺合している一方、上記ピンの上記圧入部は、上記第2リングの上記貫通穴に締り嵌めされており、
上記ピンの上記圧入部が、上記第2リングの上記貫通穴から抜けることを防止する抜け防止部を備えていることを特徴としている。
本発明によれば、上記ピンの上記圧入部が、上記第2リングの上記貫通穴に締り嵌めされているから、衝撃や負荷を、圧入部の外周面の全面で受けることができて、ピンと第2リングとの接合部の剛性を大きくすることができる。したがって、ピンタイプ保持器のピンに作用する荷重に対して剛性を大きくすることができる。
また、本発明によれば、ナットを回転させるだけで、上記ねじ部を上記ねじ穴に螺合できると共に、上記圧入部を上記貫通穴に圧入することができる。したがって、ブッシュがピンの外周面と第2リングの貫通穴との間に圧入されている構成と比較して、作業性を格段に向上させることができると共に、生産のサイクルタイムを短くできて、量産性を向上させることができる。
また、本発明によれば、ナットを回転させることによって、ピンを第2リングから第1リングの方へ移動させるから、ピンを回転させずに第2リングから第1リングの方に移動させることができる。したがって、圧入部を第2リングの貫通穴の内周面に圧入するときに、ピンの回転に起因する動摩擦が存在しないから、ピンに回転力を付加してピンを回転させながら第2リングから第1リングの方に移動させる構成と比較して、圧入部の外周面と、第2リングの貫通穴の内周面との締め代を大きくすることができる。したがって、ピンと第2リングとの接合部の剛性を更に大きくすることができて、ピンタイプ保持器のピンに作用する荷重に対して剛性を更に大きくすることができる。
また、本発明のピンタイプ保持器およびころの組立方法は、
貫通穴を有する第1リングと、貫通穴を有する第2リングと、貫通穴を有するころと、ねじ穴を有するナットと、ねじ部、圧入部、上記ねじ部と上記圧入部との間に位置する嵌合部を有して、上記圧入部の外径が上記第2リングの上記貫通穴の最小の内径よりも大きい一方、上記圧入部よりも上記ねじ部側に位置する部分の最大の外径が上記第2リングの上記貫通穴の最小の内径よりも小さく、かつ、上記嵌合部の上記圧入部側の端よりも上記ねじ部側に位置する部分の最大の外径が上記第1リングの上記貫通穴の最小の内径よりも小さい棒状のピンとを用意し、
上記ピンの上記ねじ部側の端部を、上記第2リングの上記貫通穴を挿通させた後、上記ころの上記貫通穴を挿通させ、その後、上記第1リングの上記貫通穴に挿通させ、続いて、上記ピンの上記ねじ部側の端を、上記ナットの上記ねじ穴の開口に挿入し、
その後、上記第1リングに対する上記第2リングの相対位置を、所定の相対位置に維持した状態で、上記ナットを回転させることにより、上記ピンを、上記第2リングから上記第1リングの方に移動させて、上記ピンの上記ねじ部を上記ナットの上記ねじ穴に螺合させると共に、上記ピンの上記圧入部を上記第2リングの上記貫通穴に圧入することを特徴としている。
本発明によれば、ナットを回転させるだけで、上記ねじ部を上記ねじ穴に螺合できると共に、上記圧入部を上記貫通穴に圧入することができる。したがって、ブッシュをピンの外周面と第2リングの貫通穴との間に圧入する方法と比較して、作業性を格段に向上させることができると共に、ピンタイプ保持器の生産のサイクルタイムを短くでき、量産性を向上させることができる。
また、本発明によれば、ナットを回転させる構成であるから、ピンを回転させずに、ピンを第2リングから第1リングの方に移動させることができる。したがって、圧入部を第2リングの貫通穴の内周面に圧入するときに、ピンの回転に起因する動摩擦が存在しないから、ピンに回転力を付加してピンを回転させながら第2リングから第1リングの方に移動させる構成と比較して、圧入部の外周面と、第2リングの貫通穴の内周面との締め代を大きくすることができる。したがって、ピンと第2リングとの接合部の剛性を更に大きくすることができて、剛性が大きいピンタイプ保持器を簡易に組み立てることができる。
本発明のピンタイプ保持器によれば、組み立ての作業性を向上でき、量産性を高くできる。また、高い剛性を確保できる。
また、本発明のピンタイプ保持器およびころの組立方法によれば、作業性および量産性を向上させることができる。また、剛性が大きいピンタイプ保持器を簡易に組み立てることができる。
以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態のピンタイプ保持器を有する円錐ころ軸受の全体像を示す斜視図である。なお、図1においては、構成を明確に示すため、円錐ころ軸受の一部を除去して、円錐ころ軸受の軸方向の断面を示すようにしている。
この円錐ころ軸受は、外輪1、内輪2、転動体としての複数の円錐ころ3、および、本発明の一実施形態のピンタイプ保持器5(以下、単に保持器という)を備える。
上記外輪1は、内周円錐面を有する一方、内輪2は、外周円錐面を有している。また、上記複数の円錐ころ3は、外輪1の内周円錐面と、内輪2の外周円錐面との間に、保持器5によって保持された状態で、周方向に互いに間隔をおいて配置されている。
上記保持器5は、第1リング10、第2リング11、ナット12および複数の棒状のピン13を有し、複数のピン13は、第1リング10の周方向に互いに間隔をおいて配置されている。上記第1リング10は、第2リング11に対して軸方向に間隔をおいて位置している。第1リング10の中心軸は、略第2リング11の中心軸の延長線上に位置している。上記第1リング10の内周面の内径は、第2リング11の内周面の内径よりも大きくなっている。上記ナット12は、第1リング10の第2リング11側とは反対側の端面に当接している。
上記各円錐ころ3は、略円錐ころ3の中心軸上を延在する貫通穴を有している。円錐ころ3の貫通穴には、ピン13が挿通され、ピン13は、第1リング10と、第2リング11とを通過している。ピン13の第1リング10の第2リング側11とは反対側の一端部は、ナット12に固定されている。一方、ピン13の他端部は、第2リング11に固定されている。このようにして、保持器5と、複数の円錐ころ3とが一体化されている。周方向に隣接する二つのピン13の周方向の距離は、周方向に隣接する円錐ころ3が接触しない距離に設定されている。
図2は、上記実施形態の保持器5の構造を詳細に示す保持器の一部の斜視図である。
図2に示すように、第1リング10は、複数の貫通穴20を有し、その複数の貫通穴20は、第1リング10の周方向に互いに間隔をおいて位置していている。一方、第2リング11は、複数の貫通穴21を有し、その複数の貫通穴21は、第2リング11の周方向に互いに間隔をおいて位置している。各貫通穴21は、第1円筒面部30と、第2円筒面部31とを有している。第1円筒面部30は、貫通穴21の第1リング側10に位置し、第2円筒面部31は、第1円筒面部30の第1リング10側とは反対側の端につながっている。第1円筒面部30の内径は、第2円筒面部31の内径よりも小さくなっている。第1円筒面部30は、第2リング11の第1リング10側の端面に開口する一方、第2円筒面部31は、第2リング11の第1リング10側とは反対側の端面に開口している。
上記ナット12は、第1リング10の貫通穴20の数と同一の数存在している。上記ナット12は、上述のように、第1リング10の第2リング11側とは反対側の端面に当接している。上記ナット12は、ねじ穴22を有している。上記ナット12のねじ穴22は、第1リング10の貫通穴20に連通している。
上記ピンは、ねじ部40、嵌合部41、あて部42、および、圧入部43を有している。
上記ねじ部40は、ピン13の一端部の外周面に形成され、ナット12のねじ穴22に適合する形状を有している。上記ピン13のねじ部40は、ナット12のねじ穴22に螺合している。上記嵌合部41は、ねじ部40につながっている。上記嵌合部41は、第1リング10の貫通穴20に隙間嵌めされている。上記あて部42は、嵌合部41のねじ部40側とは反対側につながっている。上記あて部42は、段部であり、あて部42の外径は、嵌合部41の外径よりも大きくなっている。上記あて部42は、第1リング10の第2リング11側の端面に当接している。あて部42と、第1リング10の第2リング11側の端面との間に生じる圧力は、所定以上の圧力になっている。
上記圧入部43は、上記あて部42に、略円柱状の部分を介してつながっている。上記圧入部43は、あて部42の嵌合部41側とは反対側に位置している。上記ピン13が、第2リング11に接触していない状態で、圧入部43の外径は、第1円筒面部30の内径よりも大きくなっている。上記圧入部43は、第1円筒面部30に圧入により締り嵌めされている。
図示はしないが、この保持器5は、抜け防止部としての溶接部を備えている。溶接部は、第2円筒面部31の内周面と、ピン13の圧入部43よりも他端部側の部分(ピン13において圧入部43の嵌合部41側とは反対側の部分)50の外周面との間に配置されている。溶接部は、圧入部43が第1円筒面部30から抜けることを防止する役割を果たすと共に、ピン13と第2リング11との接合部の剛性を大きくする役割を果たしている。
図1には、保持器5と、円錐ころ3とが組み立てられている状態が示されている。以下、主に図2を用いて、本発明の一実施形態の保持器およびころの組立方法を説明する。
先ず、貫通穴17を有する円錐ころ3(図1参照)と、図2に図示されている部材とを用意する。図2を用いて具体的に説明すると、貫通穴17を有する円錐ころ3と、貫通穴20を有する第1リング10と、貫通穴21を有する第2リング11と、ねじ穴22を有するナット12と、棒状のピン13とを用意する。
ここで、図2に示すように、上記ピン13は、ねじ部40、嵌合部41および圧入部43を外周面に有している。また、上記圧入部43を貫通穴21に挿通していない状態で、第2リング11の貫通穴21の最小の内径(第1円筒面部30の内径)は、圧入部43の外径よりも小さくなっている一方、第1円筒面部30の内径は、ピン13において圧入部43よりもねじ部40側に位置する部分の最大の外径よりも大きくなっている。また、第1リング10の貫通穴20の最小の内径は、ピン13においてあて部42よりもねじ部40側に位置する部分の最大の外径よりも大きくなっている。
次に、治具等により第1リング10と第2リング11とを所定の位置に固定することにより、第1リング10に対する第2リング11の相対位置を所定の相対位置にする。その後、第1リング10に対する第2リング11の相対位置を上記所定の相対位置に維持した状態で、ピン13のねじ部40側の端部を、第2リング11の貫通穴21を挿通させた後、円錐ころ3の貫通穴17(図1参照)を挿通させ、続いて、第1リング10の貫通穴20を通過させる。その後、ピン13のねじ部40側の端を、ナット12のねじ穴22の開口に挿入する。
その後、ナット12に回転力を付与することにより、ナット12を回転させて、ピン13を、ピン13が回転してない状態でピン13の軸方向に移動させる。このようにして、ピン13のねじ部40をナット12のねじ穴22に螺合させると共に、ピン13の軸力(推進力)によって圧入部43を貫通穴21に圧入する。
最後に、第2リング11の貫通穴21の第2円筒面部31の内周面と、ピン13において圧入部43よりも他端部側に位置する部分50の外周面との間に溶融している金属材料を注入して、冷却することにより、抜け防止部の一例としての溶接部(図示せず)を形成し、保持器5と円錐ころ3との組み付けを完了する。
上記実施形態の保持器5によれば、ピン13の圧入部43が、第2リング11の貫通穴21に締り嵌めされているから、衝撃や負荷を、圧入部43の外周面の全面で受けることができて、ピン13と第2リング11との接合部の剛性を大きくすることができる。したがって、保持器5のピンに作用する荷重に対する剛性を大きくすることができる。
また、上記実施形態の保持器5によれば、ナット12を回転させるだけで、ピン13のねじ部40をナット12のねじ穴22に螺合できると共に、圧入部43を第2リング11の貫通穴21に圧入することができる。したがって、ブッシュがピンの外周面と第2リングの貫通穴との間に圧入されている構成と比較して、作業性を格段に向上させることができると共に、生産のサイクルタイムを短くできて、量産性を向上させることができる。
また、上記実施形態の保持器5によれば、ナット12を回転させることによって、ピン13を第2リング11から第1リング10の方へ移動させるから、ピン13を回転させずに第2リング11から第1リング10の方に移動させることができる。したがって、圧入部43を第2リング11の貫通穴21の内周面に圧入するときに、ピンの回転に起因する動摩擦が存在しないから、ピンに回転力を付加してピンを回転させながら第2リングから第1リングの方に移動させる構成と比較して、圧入部43の外周面と、第2リング11の貫通穴21の内周面との締め代を大きくすることができる。したがって、ピン13と第2リング11との接合部の剛性を更に大きくすることができて、保持器5のピンに作用する荷重に対する剛性を更に大きくすることができる。
また、上記実施形態の保持器5によれば、ピン13があて部42を有しているから、ピンに、ぬすみや切欠きを形成することによってピンの軸方向の移動を止める場合と比較して、ピン13が破損することがないと共に、ねじ部40をねじ穴22に大きなトルクで締め付けることができて、ピン13と第1リング10との係合部の剛性を大きくすることができる。
また、上記実施形態の保持器5およびころ3の組立方法によれば、ナット12を回転させるだけで、ピン13のねじ部40をナット12のねじ穴22に螺合できると共に、圧入部43を第2リング11の貫通穴21に圧入することができる。したがって、ブッシュをピンの外周面と第2リングの貫通穴との間に圧入する方法と比較して、作業性を格段に向上させることができると共に、保持器5の生産のサイクルタイムを短くでき、量産性を向上させることができる。
また、上記実施形態の保持器5およびころ3の組立方法によれば、ナット12を回転させる構成であるから、ピン13を回転させずに、ピン13を第2リング11から第1リング10の方に移動させることができる。したがって、圧入部43を第2リング11の貫通穴21の内周面に圧入するときに、ピンの回転に起因する動摩擦が存在しないから、ピンに回転力を付加してピンを回転させながら第2リングから第1リングの方に移動させる構成と比較して、圧入部43の外周面と、第2リング11の貫通穴21の内周面との締め代を大きくすることができる。したがって、ピン13と第2リング11との接合部の剛性を更に大きくすることができて、剛性が大きい保持器5を簡易に組み立てることができる。
尚、上記実施形態の保持器5では、抜け防止部が溶接部であったが、この発明の保持器では、抜け防止部は、かしめによって変形したピンの圧入部よりも他端側の一部分であっても良い、また、抜け防止部は、ピンの圧入部よりも他端側に打ち込まれた棒部材(例えば小さなピン)であっても良い。
また、上記実施形態の保持器5では、ピン13があて部41を有していたが、この発明では、ピンにあて部を形成するかわりに、ピンにぬすみや切欠きを形成しても良い。
また、上記実施形態の保持器5では、第2リング11の貫通穴21が、第1円筒面部30と、この第1円筒面部30よりも内径が大きい第2円筒面部31とを有していたが、第2円筒面部は存在しなくても良く、貫通穴は、その内径が全て同一であっても良い。
また、図2に示すように、上記実施形態の保持器5では、圧入部43と、ねじ部40とを、略円柱状の部分で連結したが、ピンにおいて圧入部のねじ部側に位置する部分は、圧入部の外周面の延長面が画定する領域の内部に位置していて、その部分が第2リングの貫通穴を通過する際に第2リングの貫通穴に接触しない形状であれば、如何なる形状であっても良い。また、同様に、ピンにおいて嵌合部の圧入部側の端よりもねじ部側に位置する部分は、その部分が第1貫通穴を通過する際または内嵌される際に第1リングの貫通穴に接触しない形状であれば如何なる形状であっても良い。
また、上記実施形態の保持器5は、円錐ころ3を保持していたが、この発明の保持器は、円筒ころや球面ころを保持するのに使用されても良い。
本発明の一実施形態のピンタイプ保持器を有する円錐ころ軸受の全体像を示す斜視図である。 上記実施形態の保持器の構造を詳細に示す保持器の一部の斜視図である。
符号の説明
1 外輪
2 内輪
3 円錐ころ
5 保持器
10 第1リング
11 第2リング
12 ナット
13 ピン
17 円錐ころの貫通穴
20 第1リングの貫通穴
21 第2リングの貫通穴
22 ナットのねじ穴
40 ねじ部
41 嵌合部
42 あて部
43 圧入部

Claims (2)

  1. 周方向に互いに間隔をおいて位置する複数の貫通穴を有する第1リングと、
    上記第1リングに対して上記第1リングの軸方向に間隔をおいて位置すると共に、周方向に互いに間隔をおいて位置する複数の貫通穴を有する第2リングと、
    上記第1リングの上記第2リング側とは反対側の上記軸方向の端面に当接すると共に、上記第1リングの上記貫通穴に連通するねじ穴を有するナットと、
    ころの貫通穴に挿通されると共に、圧入部と、ねじ部と、上記圧入部と上記ねじ部との間に位置する嵌合部とを外周面に有する棒状のピンと
    を備え、
    上記第2リングの上記貫通穴の最小の内径は、上記ピンにおいて上記圧入部よりも上記ねじ部側に位置する部分の最大の外径よりも大きくなっており、
    上記嵌合部は、上記第1リングの上記貫通穴にすきま嵌めされており、
    上記ピンの上記ねじ部は、上記ナットの上記ねじ穴に螺合している一方、上記ピンの上記圧入部は、上記第2リングの上記貫通穴に締り嵌めされており、
    上記ピンの上記圧入部が、上記第2リングの上記貫通穴から抜けることを防止する抜け防止部を備えていることを特徴とするピンタイプ保持器。
  2. 貫通穴を有する第1リングと、貫通穴を有する第2リングと、貫通穴を有するころと、ねじ穴を有するナットと、ねじ部、圧入部、上記ねじ部と上記圧入部との間に位置する嵌合部を有して、上記圧入部の外径が上記第2リングの上記貫通穴の最小の内径よりも大きい一方、上記圧入部よりも上記ねじ部側に位置する部分の最大の外径が上記第2リングの上記貫通穴の最小の内径よりも小さく、かつ、上記嵌合部の上記圧入部側の端よりも上記ねじ部側に位置する部分の最大の外径が上記第1リングの上記貫通穴の最小の内径よりも小さい棒状のピンとを用意し、
    上記ピンの上記ねじ部側の端部を、上記第2リングの上記貫通穴を挿通させた後、上記ころの上記貫通穴を挿通させ、その後、上記第1リングの上記貫通穴に挿通させ、続いて、上記ピンの上記ねじ部側の端を、上記ナットの上記ねじ穴の開口に挿入し、
    その後、上記第1リングに対する上記第2リングの相対位置を、所定の相対位置に維持した状態で、上記ナットを回転させることにより、上記ピンを、上記第2リングから上記第1リングの方に移動させて、上記ピンの上記ねじ部を上記ナットの上記ねじ穴に螺合させると共に、上記ピンの上記圧入部を上記第2リングの上記貫通穴に圧入することを特徴とするピンタイプ保持器およびころの組立方法。
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JP2007172469A Withdrawn JP2009008236A (ja) 2007-06-29 2007-06-29 ピンタイプ保持器、ならびに、ピンタイプ保持器およびころの組立方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015053351A1 (ja) * 2013-10-10 2015-04-16 株式会社ジェイテクト 転がり軸受用保持器並びにその組立及び製造方法、並びに転がり軸受

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WO2015053351A1 (ja) * 2013-10-10 2015-04-16 株式会社ジェイテクト 転がり軸受用保持器並びにその組立及び製造方法、並びに転がり軸受

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