JP2009007354A - 芳香族ニトリルおよび複素環ニトリルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭素環化合物または複素環化合物を気相接触反応によりアンモ酸化させ、対応する芳香族ニトリルまたは複素環ニトリルを製造するに際し、固定床の多管式反応器で実用的な高強度を有し、且つ、目的生成物を高収率で得る触媒を提案する。
【解決手段】炭素環化合物または複素環化合物と、アンモニアおよび酸素を含む混合ガスを触媒上で接触反応させて対応するニトリル化合物を製造するに際し、クロム化合物をアルコール類、糖類、有機オキシ化合物および水溶性アルデヒド類から選ばれる少なくとも一種のクロム処理剤を用いて処理したものと、V、MoおよびFeから選ばれた一種以上の金属の酸化物、およびアルミナまたはチタニアを混合して調製した高強度触媒を用いることを特徴とする芳香族ニトリルまたは複素環ニトリルの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は炭素環化合物または複素環化合物をアンモニアおよび酸素を含む混合ガスと反応させ、芳香族ニトリルまたは複素環ニトリルを製造する方法に関する。芳香族ニトリルは、合成樹脂、農薬等の製造原料およびアミン、イソシアネート等の中間原料として有用である。一方、複素環ニトリルは、医薬品、飼料添加剤、食品添加剤等の中間原料として用いられる。
炭素環化合物または複素環化合物に気相でアンモニアと酸素を反応させるアンモ酸化反応は、いずれも大量の反応熱が発生するために反応温度の制御が著しく困難であり、その解決策として流動層形式の反応器が有効とされる。触媒にはシリカを坦体に用いる特公昭49−45860号は特公昭45−19284号を改良したものであり、優れた性能を示す。また、特公昭51−15028号、特開平1−275551号、特開平5−170724号も同じく流動層反応器を用いて好ましい結果が得られる。しかしながら、これらの触媒は何れも流動状態における触媒摩耗と微粉化が免れず、安定した反応を継続することが難しい。一方、固定床形式では多管式の反応器が用いられ、一般には、アルミナやチタニアに有効成分を担持した金属酸化物触媒が使用される。これら触媒は、対応するニトリル化合物を高収率で得ることと同時に、触媒充填の際や反応条件下において触媒粉化による反応器内の変流を防止するために、実用上、耐えうる強度を有することが重要とされる。
触媒強度を向上させる方法としては、1000℃以上で焼結によって強固な担体を形成し、その上に有効金属酸化物を担持することができるが、有効金属酸化物を多く必要とする触媒系では、担体と有効金属酸化物の間に、外的衝撃や熱応力によって、剥離やひび割れ等の欠陥が生じ、粉化することから充分な強度を得ることが難しい。担体と有効金属酸化物の結合力を上げるために、担体と有効金属酸化物を粉末の段階で混合し、更に化学的な結合力を有する、例えばアルミナやジルコニア等の成型助剤を添加することも有効な手段ではあるが、この場合も強度が向上する一方で、それら酸化物の化学的な活性点で分解反応が促進され、目的のニトリル生成物を高収率で得ることができない。
本発明の目的は、炭素環化合物または複素環化合物を気相接触反応によりアンモ酸化させ、対応する芳香族ニトリルまたは複素環ニトリルを製造するに際し、固定床の多管式反応器で実用的な高強度を有し、且つ、目的生成物を高収率で得る触媒を提案することである。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、クロム化合物を特定のクロム処理剤を用いて処理したものを、バナジウム、モリブデンまたは鉄を含む金属酸化物と、アルミナまたはチタニアに混合することにより、実用的に耐えうる強度を有し、且つ、目的生成物が高収率で得られる触媒ができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、炭素環化合物または複素環化合物と、アンモニアおよび酸素を含む混合ガスを触媒上で接触反応させて対応するニトリル化合物を製造するに際し、クロム化合物をアルコール類、糖類、有機オキシ化合物および水溶性アルデヒド類から選ばれる少なくとも一種のクロム処理剤を用いて処理したものと、V、MoおよびFeから選ばれた一種以上の金属の酸化物、およびアルミナまたはチタニアを混合して調製した高強度触媒を用いることを特徴とする芳香族ニトリルまたは複素環ニトリルの製造方法に関するものである。
本発明によれば、クロム化合物をアルコール類、糖類、有機オキシ化合物および水溶性アルデヒド類から選ばれる少なくとも一種のクロム処理剤で処理したものと、V、MoおよびFeから選ばれた一種以上の金属の酸化物、およびアルミナまたはチタニアを混合することにより、炭素環化合物や複素環化合物をアンモ酸化して対応するニトリル化合物が極めて高い収率で得られ、且つ、取扱い上において実用に耐えうる高強度を有する触媒を得ることができる。一般的に大量の発熱を伴うアンモ酸化反応を固定床で行うためには多管反応器の使用が不可欠であり、本触媒はその実施下において、充分に特性が発揮され、対応するニトリル化合物を工業的に極めて有利に製造することができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明における反応は、炭素環化合物または複素環化合物と、酸素含有ガスおよびアンモニアとの反応(アンモ酸化反応)であり、触媒上で気相接触させることでなされる。
本発明で原料として用いられる炭素環化合物は芳香族化合物及び脂環族化合物であり、脂環族化合物は酸素含有ガスおよびアンモニアとの本反応(アンモ酸化反応)において、同時に酸化、脱水素反応により容易に芳香族ニトリルに変換できる。芳香族化合物及び脂環族化合物は、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、シクロヘキセン、シクロヘキサン、ジヒドロナフタレン、テトラリン、デカリン等の炭素環を有し、結合したメチル基、エチル基、プロピル基、ホルミル基、アセチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシカルボニル基等、アンモ酸化反応によりシアノ基を生成し得る側鎖(以下、置換基と称す)を少なくとも1つ有する炭素環化合物である。また、この炭素環化合物はハロゲン基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、アミノ基、ニトロ基等を含んでいても使用できる。
例えば、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、エチルベンゼン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、メチルテトラリン、ジメチルテトラリン、クロロトルエン、ジクロロトルエン、メチルアミリン、クレゾール、メチルアニソール等が挙げられる。
これらの化合物は単独または混合物で使用できる。
本発明に用いられる複素環化合物は、フラン、ピロール、インドール、チオフェン、ピラゾール、イミアゾール、オキサゾール、ピラン、ピリジン、キノリン、イソキノリン、ピロリン、ピロリジン、イミドゾリン、イミダゾリジン、ペピリジン、ペピラジン等の複素環を有する化合物であり、その側鎖には、上記炭素環化合物と同様に置換基を有する。また、炭素環化合物と同様に、ハロゲン基等の置換基を含んでいても良い。
例えば、フルフラール、2−メチルチオフェン、3−メチルチオフェン、2−ホルミルチオフェン、4−メチルチアゾール、メチルピリジン、ジメチルピリジン、トリメチルピリジン、メチルキノリン、メチルピラジン、ジメチルピラジン、メチルペピラジン等が挙げられる。
これらの化合物は単独または混合物で使用できる。
本発明に用いられる原料アンモニアは工業用グレードで良い。アンモニアの使用量は炭素環化合物または複素環化合物1モルに含まれる置換基1個に対して1〜10倍モル、好ましくは3〜6倍モルの範囲である。これより使用量が少ないと目的生成物の収率は低下し、一方、これより多いと空時収率が小さくなる。本発明方法では、反応ガスに含まれる未反応アンモニアを回収し、反応系に戻し再使用できる。反応ガスから未反応アンモニアの回収方法は種々考えられるが、工業的には、未反応アンモニアを水に吸収させた後、それを蒸留操作でアンモニアを他の副生物と分離するのが有利である。ここで回収されるアンモニア中の水分量は蒸留の操作条件によってことなるが、通常は5〜20容量%が含まれる。
本発明で使用される酸素は、酸素含有ガスの形で供給され、通常は空気が用いられる。別法として、空気または酸素を不活性ガス、例えば窒素、炭酸ガス、排ガス等で希釈して用いることもできる。酸素の使用量は、炭素環化合物または複素環化合物1モルに含まれる置換基1個に対して1.5倍モル以上、好ましくは2〜50倍モルの範囲である。これより使用量が少ないと目的生成物の収率が低下し、一方、これより多いと空時収率が小さくなる。
本発明で用いられる触媒は、基本的にはV、MoおよびFeから選ばれる一種以上の金属酸化物と、後述するクロム処理物を含む組成で構成される。クロム処理物は、クロムの金属酸化物基準で1.0〜10.0重量%の範囲であることが好ましく、クロム処理物がこれより少ない場合には、触媒の強度と目的生成物の収率が悪くなる。一方、これより多い場合も希釈作用により収率低下が起こると共に、触媒費が嵩み、経済面で不利となる。また、上記金属酸化物に対し、Mg、Ca、Ba、W、Co、Ni、B、Ge、Sn、Pb、P、SbおよびBiの群から選ばれた少なくとも一種の金属の酸化物を添加し、修飾した組成系が好ましく、下記の組成式で表される金属酸化物触媒が特に好ましい。
組成式:(Cr)a(V)b(Mo)c(Fe)d(X)e(O)f
(但し、XはMg、Ca,Ba、W、Co、Ni、B、Ge、Sn、Pb、P、SbおよびBiの群から選ばれた少なくとも一種の元素、添字のa,b,c,dおよびeは原子比を各々示し、a=0.01〜1(好ましくは0.1〜0.7)、b=0.01〜1(好ましくは0.1〜0.7)、c=0〜1、d=0〜1(好ましくは0.05〜0.7)、e=0〜1(好ましくは0.05〜0.7)、およびfは上記元素が結合して得られる酸化物の酸素数)。
これらの金属酸化物触媒は、担体としてアルミナまたはチタニアを用いることにより、本発明における高強度触媒とすることができる。
本発明においては、上記の組成式で包含される種々の金属酸化物触媒を用いることができるが、特にCr〜V〜B〜Moに担体としてアルミナまたはチタニアを50〜99重量%、好ましくは65〜97重量%を加えた高強度触媒が好適に用いられる。
本触媒におけるバナジウム源としては、メタバナジン酸アンモニウム、硫酸バナジル、およびシュウ酸、酒石酸などの有機酸のバナジウム塩類が使用されるが、その後の焼成操作で分解し、容易に酸化物となりうるメタバナジン酸アンモニウム、シュウ酸バナジル、酒石酸バナジルなどが好ましい。
ホウ素源としては、ホウ酸、ホウ酸アンモニウム、などが使用される。
また、モリブデン源としてはパラモリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸カリウムなどがあげられるが、このうち、その後の焼成操作で容易に分解し、ナトリウムイオン、カリウムイオン等の金属陽イオンが触媒中に残留しないパラモリブデン酸アンモニウムが好適である。
クロム源としては、無水クロム酸、クロム酸アンモニウム、クロム酸ナトリウム、重クロム酸アンモニウム、重クロム酸カリウム、重クロム酸ナトリウムなどのクロム化合物を使用することができるが、これらのうち、金属陽イオンを含む塩は、これを除去する操作(例えばイオン交換法など)が必要であり、この操作を必要としない無水クロム酸、クロム酸アンモニウム、重クロム酸アンモニウムを用いることが有利である。更に、原料の価格を考慮すると無水クロム酸が最も好ましい。
本発明のクロム処理剤は、アルコール類、糖類、有機オキシ化合物および水溶性アルデヒド類から選ぶことができる。アルコール類としては、エタノール、プロパノール、ブタノール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、キシロール、ソルビトール等が例示され、糖類としては、ガラクトース、マンニット、イノシット、果糖、デンプン等が挙げられる。また、有機オキシ化合物としては、有機オキシ酸およびそのアンモニウム塩が好ましく、具体的には、グリコール酸、グリセリン酸、シュウ酸および酒石酸と、そのアンモニウム塩が挙げられる。水溶性アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、グリコールアルデヒド等が挙げられる。
上記の化合物は、単独または2種以上の混合物として使用することができる。
クロム化合物の処理方法は、クロム化合物の水溶液と上記処理剤の水溶液を混合し、還流器付きの反応器で加熱沸騰せしめる。その際、クロム化合物の濃度および処理剤の濃度は臨界的ではなく、用いるクロム化合物および処理剤の種類に応じて広範に変えうるが、一般には、双方とも0.1〜5.0モル/リットルの濃度が有利であり、これより濃度が低いと生産性が悪く、経済性の面で不利であり、また、これより濃度は高いと得られるクロム化合物の粒子成長が大きくなり、その後の混合の際に均質性ある触媒を得ることができない。加熱により処理する時間は2時間以内、好ましくは30分〜1時間が有利である。この処理により上記クロムの水溶液からゾル状物質(クロム処理物)となる。
触媒は公知の方法を用いて製造することができる。例えば、酸化バナジウムをシュウ酸に溶かした水溶液に、ホウ酸水溶液を加え、均一水溶液とした後に、クロム処理物および担体であるアルミナまたはチタニアの粉末を加え混合する。その後、充分に触媒の均質化を図るため機械的な操作により混練した後に、二軸押出し成型機により適用な形状に押出し成型する。得られた成型体は110〜150℃で恒量になるまで乾燥し、次いで、焼成を350〜700℃、好ましくは400〜600℃で数時間以上、空気を流通しながら行う。なお、この焼成に先立って200〜350℃において予備焼成を行うと、より好ましい結果を得ることができる。
反応温度は300〜500℃の広い範囲で実施できるが、330〜470℃であることが好ましい。300℃より低い温度では原料化合物の転化率が小さく、500℃より高い温度では二酸化炭素、シアン化水素などの生成が増加しニトリル化合物の収率が低下する。最高の収率を示す反応温度は、原料の種類、原料濃度、接触時間、および触媒の焼成温度などにより変化するので、これらの条件に応じて適宜この範囲で選択することが好ましい。反応ガスと触媒の接触時間は一般にはかなり広い範囲に採ることができるが、0.5〜30秒であることが好ましい。
本発明の反応は通常、常圧にて行われるが、加圧下または減圧下にても行うことができる。反応生成物の捕集は、任意の適当な方法、例えば、生成物が析出するに充分な温度まで冷却し捕集する方法、水その他適当な溶媒などで反応生成ガスを洗浄、捕集する方法などが使用される。
次に実施例および比較例により、本発明を更に具体的に説明する。但し本発明はこれらの実施例により制限されるものでない。
実施例1
(触媒の調製)無水クロム酸CrO19.6gを水80mlに溶解した後に、50℃においてソルビトール35.3gを徐々に加え、溶解し、反応させた後に、還流装置付きフラスコで煮沸し、クロムの処理を完全に行った。一方、五酸化バナジウムV17.8gを水40mlに溶解し、80〜90℃に加熱後、よく攪拌しながらシュウ酸44.4gを加え、溶解した液に、水30mlに溶解したパラモリブデン酸アンモニウム(NHMo24・4HO 0.69gとホウ酸HBO1.21gを加えた。次に、酸化アルミニウムα-Alの粉末300gと、先に調製したクロム処理物をV、Mo、Bの混合水溶液に加えた後、石川式らいかい機により、3時間を要し均質となるまで混練した。その後、得られたケーキを二軸押出し成型機により成型し、110℃で12時間乾燥した後、250℃で予備焼成し、最終450℃で15時間焼成した。この触媒の原子比はCr:V:B:Moが1.0:1.0:0.1:0.02の割合で含有され、触媒中の担体アルミナの濃度は90wt%である。
(触媒強度)この触媒の平均直径は3.2mmであり、圧壊強度を測定した結果、強度は113(N)粉化率は1.0重量%と良好な値を示し、実用に耐える強度を有していた。
(触媒の活性試験)溶融塩にて加熱された内径23mmの反応器に、この触媒13mlを充填し、メタキシレン濃度0.6容積%、アンモニア3.8容積%、空気95.6容積%よりなるガスを、この触媒が最高のイソフタロニトリル収率を与える温度である400℃において、空時速度SV2330Hr−1の条件で接触反応させた。この結果、メタキシレンに対してイソフタロニトリルの収率が83.8モル%、メタトルニトリルの収率が1.9モル%であり、反応したメタキシレンに対するイソフタロニトリルの選択率は84.1モル%であった。
実施例2
(触媒の活性試験)実施例1で調製した触媒を用い、メタキシレンに代えて3メチル−ピリジンを使用して、実施例1と同様に活性試験を行った。3−メチルピリジン0.7容量%、アンモニア2.0容量%、空気97.3容量%よりなるガスを、この触媒が最高の3−シアノピリジン収率を与える温度である390℃、SV2290Hr−1の条件で反応した。この結果、3−メチルピリジンに対する3―シアノピリジンの収率は、90.5モル%であり、反応した3−メチルピリジンに対する3−シアノピリジンの選択率は90.7モル%であった。
実施例3
(触媒の調製)ソルビトールに代えて、酒石酸29.4gを用いた以外は実施例1と同様に行った。
(触媒強度)この触媒の平均直径は3.2mmであり、圧壊強度を測定した結果、強度は126(N)、粉化率は0.8重量%と良好な値を示し、実用に耐える強度を有していた。
(触媒の活性試験)実施例1と同様に活性試験を行った。メタキシレン濃度0.6容積%、アンモニア3.8容積%、空気95.6容積%よりなるガスを、この触媒が最高のイソフタロニトリル収率を与える温度である400℃において、空時速度SV2310Hr−1の条件で接触反応させた。この結果、メタキシレンに対してイソフタロニトリルの収率が82.5モル%、メタトルニトリルの収率が1.6モル%であり、反応したメタキシレンに対するイソフタロニトリルの選択率は83.0モル%であった。
実施例4
(触媒の調製)担体アルミナに代えて、酸化チタンの粉末300gを用いた以外は実施例1と同様に行った。
(触媒強度)この触媒の平均直径は3.1mmであり、圧壊強度を測定した結果、強度は103(N)、粉化率は1.5重量%と良好な値を示し、実用に耐える強度を有していた。
(触媒の活性試験)実施例1と同様に活性試験を行った。メタキシレン濃度0.7容積%、アンモニア3.9容積%、空気95.4容積%よりなるガスを、この触媒が最高のイソフタロニトリル収率を与える温度である375℃において、空時速度SV2350Hr−1の条件で接触反応させた。この結果、メタキシレンに対してイソフタロニトリルの収率が85.6モル%、メタトルニトリルの収率が1.2モル%であり、反応したメタキシレンに対するイソフタロニトリルの選択率は86.1モル%であった。
比較例1
(触媒の調製)五酸化バナジウムV17.8gを水40mlに溶解し、80〜90℃に加熱後、よく攪拌しながらシュウ酸44.4gを加え、溶解した液に、水30mlに溶解したパラモリブデン酸アンモニウム(NHMo24・4HO 0.69gとホウ酸HBO1.21gを加えた。次に、酸化アルミニウムα-Alの粉末164gを、先に調製したV、Mo、B混合水溶液に加えた後、石川式らいかい機により、3時間を要し均質となるまで混練した。その後、得られたケーキを二軸押出し成型機により成型し、110℃で12時間乾燥した後、250℃で予備焼成し、最終450℃で15時間焼成した。この触媒の原子比はV:B:Moが1.0:0.1:0.02の割合で含有され、触媒中の担体アルミナの濃度は90wt%である。
(触媒強度)この触媒の平均直径は3.3mmであり、圧壊強度を測定した結果、強度は27(N)、粉化率は6.9重量%と悪く、実用上において耐えない強度であった。
(触媒の活性試験)溶融塩にて加熱された内径23mmの反応器にこの触媒13mlを充填し、メタキシレン濃度0.6容積%、アンモニア3.8容積%、空気95.6容積%よりなるガスを、この触媒が最高のイソフタロニトリル収率を与える温度である405℃において、空時速度SV2250Hr−1の条件で接触反応させた。この結果、メタキシレンに対してイソフタロニトリルの収率が72.8モル%、メタトルニトリルの収率が1.0モル%であり、反応したメタキシレンに対するイソフタロニトリルの選択率は73.0モル%であった。
比較例2
(触媒の活性試験)比較例1で調製した触媒を用い、メタキシレンに代えて3メチル−ピリジンを使用して、比較例1と同様に活性試験を行った。3−メチルピリジン0.7容量%、アンモニア1.9容量%、空気97.4容量%よりなるガスを、この触媒が最高の3−シアノピリジン収率を与える温度である395℃、SV2310Hr−1の条件で反応した。この結果、3−メチルピリジンに対する3―シアノピリジンの収率は、81.5モル%であり、反応した3−メチルピリジンに対する3−シアノピリジンの選択率は81.8モル%であった。
比較例3
(触媒の調製)担体アルミナに代えて、酸化チタンの粉末300gを用いた以外は比較例1と同様に行った。
(触媒強度)この触媒の平均直径は3.2mmであり、圧壊強度を測定した結果、強度は22(N)、粉化率は7.5重量%と悪く、実用上において耐えない強度であった。
(触媒の活性試験)比較例1と同様に活性試験を行った。メタキシレン濃度0.7容積%、アンモニア3.9容積%、空気95.4容積%よりなるガスを、この触媒が最高のイソフタロニトリル収率を与える温度である380℃において、空時速度SV2300Hr−1の条件で接触反応させた。この結果、メタキシレンに対してイソフタロニトリルの収率が72.2モル%、メタトルニトリルの収率が1.5モル%であり、反応したメタキシレンに対するイソフタロニトリルの選択率は72.9モル%であった。

Claims (4)

  1. 炭素環化合物または複素環化合物と、アンモニアおよび酸素を含む混合ガスを触媒上で接触反応させて対応するニトリル化合物を製造するに際し、クロム化合物をアルコール類、糖類、有機オキシ化合物および水溶性アルデヒド類から選ばれる少なくとも一種のクロム処理剤を用いて処理したものと、V、MoおよびFeから選ばれた一種以上の金属の酸化物、およびアルミナまたはチタニアを混合して調製した高強度触媒を用いることを特徴とする芳香族ニトリルまたは複素環ニトリルの製造方法。
  2. 前記クロム化合物が、無水クロム酸、クロム酸アンモニウムおよび/または重クロム酸アンモニウムである請求項1に記載の芳香族ニトリルまたは複素環ニトリルの製造方法。
  3. 前記高強度触媒が、Mg、Ca,Ba、W、Co、Ni、B、Ge、Sn、Pb、P、SbおよびBiの群から選ばれた少なくとも一種の金属の酸化物を更に含むものである請求項1または2に記載の芳香族ニトリルまたは複素環ニトリルの製造方法。
  4. 高強度触媒に含まれる金属の酸化物が、V、MoおよびBの酸化物である請求項3に記載の芳香族ニトリルまたは複素環ニトリルの製造方法。
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