JP2009002113A - 納め構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の納め構造は、屋根に設けられる開口部Aの納め構造であって、透光材4を開口部Aに臨ませ、開口部Aの周縁に防水層としての板状材7を配設すると共に、該板状材7の開口部Aの桁行き方向及び水上側の縁部に位置する端縁が前記透過体と開口部周縁の下地(下枠体2)にて水密状に保持され、前記板状材7の他方側の端縁は開口部Aの外側に配した屋根材8a,8a',8a"の裏面側に位置する。
【選択図】図1
Description
1.開口部周辺の屋根材を立ち上げる。
2.開口部と屋根材との取り合い部分に防水材としての捨て板を配設する。
前記1の方法は、例えば特許文献1に記載の構成があり、金属平板を折り紙のように折曲することにより、略筒状の頂部に開口部を形成する方法であり、隅部を折曲加工にて形成して隅部からの漏水を防止しようとするものである。
また、前記2の方法は、例えば特許文献2に記載の構成があり、屋根材の裏面に至った雨水を、捨て板上に導き、この捨て板からさらに裏面側へ漏水させることなく、確実に排水しようとするものである。
また、前記2の方法、特許文献2では、開口部と屋根材、及び捨て板が、それぞれ金属板材やその成形加工材で構成されるため、それらの組み合わせ部分に隙間が形成され、特に複数の捨て板同士の組み合わせ部分に隙間が形成されてしまい、これらの隙間から雨水が洩れてしまうものであった。
そこで、本発明は、上記の問題点を解消でき、加工性、作業性、雨仕舞い性に優れた構造を形成できる納め構造を提案することを目的とする。
したがって、本発明の納め構造は、屋根にトップライト等の開口部を設ける構成において、雨仕舞い性に優れた構造を形成できる。
また、固定部一体型の透過体(合成樹脂製)や板状の透光材の周縁を保持するフレーム(上枠体)一体的にを組み付けたものを透過体としてもよい。
前記のように周縁下地は、板状材の裏面を受支するものであるから、鉄骨造の場合には、母屋や垂木等がシート材の裏面を受支することもあるし、母屋や垂木上に硬質のボード(下地材)を敷設して下地とすると、そのボートが板状材の裏面を受支することになる。さらにRC造の場合、コンクリート下地面が板状材の裏面を受支することになる。
また、この周縁下地としての枠体(下枠体)は、後述する図示実施例のように透過体の周囲の上縁を支持するフレーム(上枠体)とビス等にて一体的に連結するようにしてもよい。
この板状材としては、後述する外周用の屋根材や一般部の屋根材と同様の素材を表面化粧鋼板、ラミネート鋼板、メッキ鋼板、ステンレス鋼板、アルミ合金板、チタン合金板、銅板、真鍮板、鉛板等の公知の金属素材等が適宜に用いられ、必要に応じてロール成形、或いはプレス成型、或いは両者の組合せにより成形(成型)したものでもよく、その素材厚は特に限定するものではない。
また、止水材を必要としない態様として、柔軟性を有する非透水性のプラスチックフィルムのシート、例えば塩ビ系、オレフィン系のシートや、弾性を有するシリコーンゴムシートやブチルゴムシート等を用いてもよい。圧接状に挟持されるものでもよい。或いはその他公知の防水シートでもよいし、塩ビ等の樹脂層にポリクロス、フェルト層、ガラス繊維基布等の芯体又は補強体が積層された構成の複合防水シートでもよく、特に耐火(防火)性能に優れた複合防水シートが望ましい。前記の樹脂層に芯体又は補強体が積層された構成の複合防水シートは、平面方向に対する伸縮変形(寸法変化)が殆ど無く、物理的応力、特に平面方向の引伸及び厚み方向の圧縮に対する耐性が高く、金属層上において弛み等を生じにくいという利点がある。
ここで用いられる止水材は、特にその材料を限定するものではないが、例えばブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム(EPDM)、シリコーンゴム等の弾性を有する止水材を好適に用いることができ、ゴム等の弾性変形可能な定形の止水材を用いる場合には中実状でも中空状でもよく、或いは定形材に限定するものではなく、液状タイプの不定形材でもよく、接着剤としての機能を有するものでもよい。前記のブチルゴムやシリコーンゴム等は、非透水性(止水性)材料であり、且つ弾性を有するので、圧接することにより、水密状に挟着(保持)できる点で好ましい。
さらに、板状材の外縁には、水返しを設け、雨水の逆流を防止してもよい。この水返しとしては、後述する図示実施例に示すようにフィン状の複数の突起を形成したものでもよく、特に限定するものではない。
このような外周用の屋根材、一般部の屋根材としては、表面化粧鋼板、ラミネート鋼板、メッキ鋼板、ステンレス鋼板、アルミ合金板、チタン合金板、銅板、真鍮板、鉛板等の公知の金属素材等が適宜に用いられ、必要に応じてロール成形、或いはプレス成型、或いは両者の組合せにより成形(成型)したものでもよく、その素材厚は特に限定するものではない。
この実施例における周縁下地は、C形鋼を組み合わせた躯体11上に野地材12を敷設して構築される屋根下地1に固定される下枠体2にて構成されている。
そして、前記板状材7の内縁は、開口部Aの桁行き方向及び水上側に位置する端縁においては、透過体(上枠体3)と周縁下地(下枠体2)にて挟持されているが、開口部Aの水下側では、透過体が透光材4裏面の弾性成形体である薄層状パッキン材8dで板状材7Dに当接している。
また、前記透過体を構成する上枠体3は、透光材4の桁行き方向及び水上側の縁部の上縁から臨む枠状フレーム(ガラス押縁)であり、止水材(枠状ガラスパッキン)3a及びシーリング3dを介して透光材4の縁部を挟持状に保持している。
尚、下枠体2としては環状フレーム、上枠体3としては枠状フレームを用いたが、透光材4の三辺、即ち水上側の端縁及び桁行き方向の端縁の三辺にそれぞれ配される三部材を組み合わせた構成としてもよく、その場合の断面構造も図示実施例と同様なものとなる。
ほぼ同様な構成を有する図2(a)の拡大実施例にて説明する。
屋根下地1上の開口部Aには下枠体2が取付ビス20にて固定され、開口部A以外の部分(周囲の外側)には、バックアップ材6として発泡ポリスチレン板及びハット型垂木である支持部材6'が固定されている。固定した下枠体2の滑り止め用の突起を備える上面には、板状材7の開口部側Aの内縁を支持させると共に、その上に環状ガラスパッキン3aを介して透光材4の下縁を支持させる。この状態で、上枠体3の上部横片が環状ガラスパッキン3aを介して透光材4の上縁を押圧状に支持するように臨ませると共に、上枠体3の下部横片がシール材3bを介して板状材7を上面(表面)側から押圧状に支持するように配し、下部横片からビス3cを打ち込むことにより、透光材4を上枠体3及び下枠体2で挟持すると共に、板状材7の内縁を上枠体3(透過体)と下枠体2(周縁下地)とで挟持する。
開口部Aの外側(周囲)には、外周用屋根材(以下、一般部の屋根材と区別するため外周用屋根材という)8a,8a',8a"が配され、さらにその外側には横葺き形式の屋根材8が配され、吊子と称される保持部材9により取り付けられている。尚、図中、84は裏張り材、85はバックアップ材である。そして、板状材7の外縁は、外周用屋根材8a',8a"の裏面に位置している。
この開口部Aの水下側では、板状材7Dは水下側に配された下枠体2Dの棟端に至って支持され、その上面には、棟端が折り曲げられた外周用の屋根材8a'が配されているが、この外周用屋根材8a'は、非透水性の弾性成形材(ブチルゴムシート)からなる薄層状パッキン材8dを介して透光材4の水下側を支持している。そのため、透光材4の水下側からの雨水が浸水しようとしても、薄層状パッキン材8dや外周用屋根材8a'の存在により、裏面側へ浸水することがない。
水上側成形部83は、面板部81の水上側の端縁を表面側に階段状に折曲すると共に、水上側へ延在させ、さらにその端縁を水下側上方へ屈曲状に折り返した被保持部を設けた形状である。
水下側成形部82は、面板部81の水下側の端縁を裏面側に略垂直状に折曲し、その下端を水上側に略水平状に延出させ、その端縁を表面側に階段状に折曲すると共にその先端を水上側上方へ延在させた屈曲片を有する構成である。
また、外周用屋根材8a,8a',8a"は、前記屋根材8と部分形状が相似するものであって、開口部Aの桁行き方向に配した屋根材8aは、屋根材自体には特殊な加工はしていないが、一般部の屋根材8より短く、形成されている。開口部Aの水下側に配した外周用屋根材8a'は、その水上側端縁が、前記補助枠体5や上枠体3と同様にビス3cにて下枠体2に固定され、補助枠体5の上部横片との隙間には断面略矩形状のシール材5bが取り付けられている。開口部Aの水上側に配した外周用屋根材8a"は、その水下側端縁が、前記補助枠体5(の上部横片)にビス5cにて固定されている。
そして、図3(c)の態様では、前記図1及び図3(a)と同様に板状材7の内縁上に透光材4の周縁が載置されてビス3cにて一連にビス止めされているが、図3(b)の態様では、板状材7の内縁はビス3cにてビス止めされていない。この場合、図1及び図3(a),(c)の態様では、ビス3cの締め付けが板状材7に強力に作用するという利点があるものの、ビス3cにより水の浸水箇所が形成されるため、シール材(止水材)を必要とする。それに対し、図3(b)の態様では、ビス孔は形成されないという利点があるが、止水材兼接着剤等を併用することが望ましい。
尚、図中、70bは、透光材40の裏面と外周用屋根材8b'との間に充填される止水材(ブチルゴム成形体)である。
また、この実施例における透光材4の水上側及び桁行き方向の端縁を支持する支持フレーム4Eは、透光材4の水上側及び桁行き方向の縁部を枠状ガラスパッキン4aを介して保持する枠状フレームであって、縦長の垂下片43の下端に外向きに固定片44が形成され、この固定片44を周縁下地(枠体2'"")上に配した止水材(ブチルゴムシート)70aに接地させている。
1 屋根下地
2,2' 下枠体
2",2'" 枠体
3 上枠体
4,40 透過体
4' (結露用)透過材
4B,4C 支持枠体
5 補助枠体
6 バックアップ材
6' 支持部材
7 板状材
8,8' (一般部の)屋根材
8a〜8c (開口部外周の桁行き方向の)屋根材
8a'〜8c' (開口部外周の水下側の)屋根材
8a"〜8c" (開口部外周の水上側の)屋根材
9 保持部材
Claims (3)
- 屋根に設けられる開口部の納め構造であって、透過体を開口部に臨ませ、開口部の周縁に防水層としての板状材を配設すると共に、該板状材の開口部の桁行き方向及び水上側の縁部に位置する端縁が前記透過体と開口部周縁の下地にて水密状に保持され、前記板状材の他方側の端縁は開口部の外側に配した屋根材の裏面側に位置することを特徴とする納め構造。
- 板状材には水返しが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の納め構造。
- 板状材の端縁を弾性を有する止水材を介在させて挟持させることを特徴とする請求項1又は2に記載の納め構造。
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