JP2008240504A - 納め構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の納め構造は、屋根に設けられる開口部Aの納め構造であって、透光材4を開口部Aに臨ませ、開口部Aの周縁に非透水性のシート材7を配設すると共に、少なくとも前記シート材7の開口部Aの桁行き方向及び水上側の縁部に位置する端縁が前記透過体と開口部周縁の下地にて挟持され、前記シート材7の他方側の端縁は開口部Aの外側に配した屋根材8a,8a',8a"の裏面に位置することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
1.開口部周辺の屋根材を立ち上げる。
2.開口部と屋根材との取り合い部分に防水材としての捨て板を配設する。
前記1の方法は、例えば特許文献1に記載の構成があり、金属平板を折り紙のように折曲することにより、略筒状の頂部に開口部を形成する方法であり、隅部を折曲加工にて形成して隅部からの漏水を防止しようとするものである。
また、前記2の方法は、例えば特許文献2に記載の構成があり、屋根材の裏面に至った雨水を、捨て板上に導き、この捨て板からさらに裏面側へ漏水させることなく、確実に排水しようとするものである。
また、前記2の方法、特許文献2では、開口部と屋根材、及び捨て板が、それぞれ金属板材やその成形加工材で構成されるため、それらの組み合わせ部分に隙間が形成され、特に複数の捨て板同士の組み合わせ部分に隙間が形成されてしまい、これらの隙間から雨水が洩れてしまうものであった。
そこで、本発明は、上記の問題点を解消でき、加工性、作業性、雨仕舞い性に優れた構造を形成できる納め構造を提案することを目的とする。
即ち開口部の水下側に配されるシート材が、屋根材のさらに水下側に配される屋根材の水上側成形部上まで延在している。
また、前記シート材を防水材として配し、このシート材の開口部の桁行き方向及び水上側の縁部に位置する端縁(内縁)が透過体と開口部周縁の下地にて挟持、即ち水密状に保持されるので、雨水が浸入する隙間の形成を防止できる。
特に非透水性の弾性体からなるシート材を用いた場合には、挟持することが圧接することになるので、より確実な水密性、止水性が得られるものとなる。
したがって、本発明の納め構造は、屋根にトップライト等の開口部を設ける構成において、雨仕舞い性に優れた構造を形成できる。
また、固定部一体型の透過体(合成樹脂製)や板状の透光材を保持するフレーム(上枠体)で一体的に組み付けたものを透過体としてもよい。
前記のように周縁下地は、前記シート材の裏面を受支するものであるから、鉄骨造の場合には、母屋や垂木等がシート材の裏面を受支することもあるし、母屋や垂木上に硬質のボード(下地材)を敷設して下地とすると、そのボートがシート材の裏面を受支することになる。さらにRC造の場合、コンクリート下地面がシート材の裏面を受支することになる。
また、この周縁下地としての枠体(下枠体)は、後述する図示実施例のように透過体の周囲の上縁を支持するフレーム(上枠体)とビス等にて一体的に連結するようにしてもよい。
このシート材としては、柔軟性を有する非透水性のプラスチックフィルムのシート、例えば塩ビ系、オレフィン系のシートや、或いはその他公知の防水シートでもよいし、塩ビ等の樹脂層にポリクロス、フェルト層、ガラス繊維基布等の芯体又は補強体が積層された構成の複合防水シートでも、弾性を有するシリコーンゴムシートやブチルゴムシート等を用いて圧接状に挟持されるものでもよい。また、挟持の安定性(非透水性)を考慮して、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム(EPDM)、シリコーンゴム等の弾性を有する止水材を介して挟持されるものでもよい。また、前記の樹脂層に芯体又は補強体が積層された構成の複合防水シートは、平面方向に対する伸縮変形(寸法変化)が殆ど無く、物理的応力、特に平面方向の引伸及び厚み方向の圧縮に対する耐性が高く、金属層上において弛み等を生じにくいという利点がある。
尚、シート材の端縁(内縁)が枠体で挟持される構成は、前記のように二部材からなる枠体によって上下から挟み込む構成でもよいし、前記のように透過体としてガラス等の周縁に予め支持フレームを配したものを用いてこの支持フレームと枠体とで挟持する構成でもよい。
さらに、シート材の外縁側には、水返しを設け、雨水の逆流を防止してもよい。この水返しとしては、後述する図示実施例に示すようにフィン状の複数の突起を形成したものでもよく、特に限定するものではない。
このような外周用の屋根材、一般部の屋根材としては、表面化粧鋼板、ラミネート鋼板、メッキ鋼板、ステンレス鋼板、アルミ合金板、チタン合金板、銅板、真鍮板、鉛板等の公知の金属素材等が適宜に用いられ、必要に応じてロール成形、或いはプレス成型、或いは両者の組合せにより成形(成型)したものでもよく、その素材厚は特に限定するものではない。
このシート材7の開口部A側の端縁(内縁)の裏面を受支する開口部周縁の下地(周縁下地)は、C形鋼を組み合わせた躯体11上に野地材12を敷設して構築される屋根下地1にフレーム(下枠体2)が固定されて構成されている。
したがって、前記シート材7の開口部A側の端縁(内縁)は、前記透過体(上枠体3)と周縁下地(下枠体2)にて挟持されている。
尚、これらの下枠体2及び上枠体3は、それぞれ環状フレームを用いたが、透光材4の四辺、即ち流れ方向の端縁及び桁行き方向の端縁の四辺にそれぞれ配される四部材を組み合わせた構成としてもよく、その場合の断面構造も図示実施例と同様なものとなる。
また、図示実施例の透光材4の裏面側には、結露を受けるための透過材4'が配され、前記下枠体2の内縁側に取付枠体4aやビス4b等を用いて固定されている。
ほぼ同様な構成を有する図2(a)の拡大実施例にて説明すると、屋根下地1上の開口部Aには下枠体2が取付ビス20にて固定され、開口部A以外の部分(周囲の外側)には、バックアップ材6として発泡ポリスチレン板及びハット型垂木である支持部材6'が固定されている。固定した下枠体2の滑り止め用の突起を備える上面には、シート材7の開口部側Aの内縁を支持させると共に、その上に環状ガラスパッキン3aを介して透光材4の下縁を支持させる。この状態で、上枠体3の上部横片が環状ガラスパッキン3aを介して透光材4の上縁を押圧状に支持するように臨ませると共に、上枠体3の下部横片がシール材3bを介してシート材7を上面(表面)側から押圧状に支持するように配し、下部横片からビス3cを打ち込むことにより、透光材4を上枠体3及び下枠体2で挟持すると共に、シート材7の内縁を上枠体3(透過体)と下枠体2(周縁下地)とで挟持する。
水上側成形部83は、面板部81の水上側の端縁を表面側に階段状に折曲すると共に、水上側へ延在させ、さらにその端縁を水下側上方へ屈曲状に折り返した被
保持部を設けた形状である。
水下側成形部82は、面板部81の水下側の端縁を裏面側に略垂直状に折曲し、その下端を水上側に略水平状に延出させ、その端縁を表面側に階段状に折曲すると共にその先端を水上側上方へ延在させた屈曲片を有する構成である。
また、外周用屋根材8a,8a',8a"は、前記屋根材8と部分形状が相似するものであって、開口部Aの桁行き方向に配した屋根材8aは、屋根材自体には特殊な加工はしていないが、一般部の屋根材8より短く、形成されている。開口部Aの水下側に配した外周用屋根材8a'は、その水上側端縁が、前記補助枠体5や上枠体3と同様にビス3cにて下枠体2に固定され、補助枠体5の上部横片との隙間には断面略矩形状のシール材5bが取り付けられている。開口部Aの水上側に配した外周用屋根材8a"は、その水下側端縁が、前記補助枠体5(の上部横片)にビス5cにて固定されている。
そして、図2(c)の態様では、前記図1及び図2(a)と同様にシート材7の内縁上に透光材4の周縁が載置されてビス3cにて一連にビス止めされているが、図2(b)の態様では、シート材7の内縁はビス3cにてビス止めされていない。この場合、図1及び図2(a),(c)の態様では、ビス3cの締め付けがシート材7に強力に作用するという利点があるものの、ビス3cにより水の浸水箇所が形成されるため、シール材(止水材)を必要とする。それに対し、図2(b)の態様では、ビス孔は形成されないという利点があるが、止水材兼接着剤等を併用することが望ましい。
そして、外周用屋根材8b,8b',8b"は、それぞれ開口部A側に位置する内縁が略L字状に跳ね上がった形状であり、開口部Aの水下側に配した外周用屋根材8b'の水上側端縁と補助枠体5の上部横片との隙間には断面矩形状のシール材5bが取り付けられ、開口部Aの水上側に配した外周用屋根材8b"の水下側端縁と補助枠体5の上部横片との隙間には断面矩形状のシール材5dが取り付けられている。
この実施例における透過体は、ガラス板からなる透光材4と発泡ゴムからなる枠状ガラスパッキン3dとその上縁を支持するフレーム(上枠体3')とからなるが、ガラスパッキン3d及び上枠体3'は透光材4の桁行き方向及び水上側の縁部を支持している。
また、この実施例における周縁下地は、C形鋼を組み合わせた躯体11上に野地材12'を敷設して構築される屋根下地1'に固定される下枠体2"にて構成されている。
そして、前記シート材7の内縁は、開口部Aの桁行き方向及び水上側に位置する端縁においては、前記実施例1と同様に透過体(上枠体3')と周縁下地(下枠体2")にて挟持されているが、開口部Aの水下側では、透過体が透光材4裏面の弾性成形体である薄層状パッキン材8dでシート材7Dに当接している。
この開口部Aの水下側では、シート材7Dは水下側に配された下枠体2"Dの棟端に至って支持され、その上面には、棟端が折り曲げられた外周用屋根材8c'が配されている。そして、この外周用屋根材8c'は、非透水性の弾性成形材(ブチルゴムシート)からなる薄層状パッキン材8dを介して透光材4の水下側を支持している。そのため、透光材4の水下側からの雨水が浸水しようとしても、薄層状パッキン材8dや外周用屋根材8c'の存在により、裏面側へ浸水することがない。
また、前記図1の実施例と同様に、透光材4の裏面側には、結露を受けるための透過材4'が配されているが、この結露受用透過材4'の水下側の縁部を前記シート材7D上に受支させている。そのため、結露受用透過材4'上に生じた結露はシート材7D上に導かれ、さらにシート材7Dの水下側の外縁が、外周用屋根材8c'のさらに水下側に配される一般部の屋根材8'の水上側成形部83上まで延在しているので、結露はこの屋根材8'上に導かれて排出される。さらに、前記透光材4の水下側からの浸水が仮にあったとしても、これら結露受用透過材4'やシート材7Dの存在により、裏面側へ浸入を防止できる。
尚、桁行き方向においては、ビス3fを打ち込む際に、断面形状が前記上枠体3と略対称状の略Z字状である屋根材押縁と称される補助枠体5'(の下部横片)を、上枠体3"に隣接させて一体状に固定している。そして、打ち込んだビス3fの頭部を覆うようにシール材5aを充填状に配設した。
この実施例における透光材4の周縁を支持する支持フレーム4Aは、透光材4の縁部(周囲)を環状ガラスパッキン4aを介して保持する環状フレームであって、周囲から垂れ下がる垂下片41の内側に跳ね上げ状の弾性当接片42が形成されている。即ち水上側に位置する支持フレーム4AUには水下側向きに、水下側に位置する支持フレーム4ADには水上側向きに、弾性当接片42が設けられている。
この支持フレーム4Aは環状に成形されているので、筒状の枠体2'"に上方から嵌め付けることにより、弾性当接片42が枠体2'"の表面に弾性的に当接(圧接)して、支持フレーム4Aと枠体2'"を連結させることができる。尚、上記のような弾性的圧接を果たすには、支持フレーム4Aの弾性当接片42で形成される環状内径(成形時内径)よりも枠体2'"の筒状外径が僅かに大きく形成されるようにしておく。
この実施例は、前記図1の実施例と同様に開口部Aの周縁に位置する非透水性のシート材7の端縁(内縁)は、透過体と周縁下地にて挟持されている。
尚、屋根材8'、及び保持部材9'については、前記図4の実施例と同様であるから、同一符号を付して説明を省略する。
また、シート材7が開口部Aの外側に配した外周用屋根材8d,8d',8d"の裏面に位置していることは説明するまでもないが、特に水下側に配されたシート材7Dの他方側の端縁(外縁)は外周用屋根材8d'のさらに水下側に配される屋根材8'の水上側成形部83上まで延在しているので、シート材7D上の雨水が、水下側屋根材8'上に排出され、確実に流下させることができる。
尚、図中、70bは、透光材40の裏面と外周用屋根材8e'との間に充填される止水材(ブチルゴム成形体)である。
また、この実施例における透光材4の水上側及び桁行き方向の端縁を支持する支持フレーム4Eは、透光材4の水上側及び桁行き方向の縁部を枠状ガラスパッキン4aを介して保持する枠状フレームであって、縦長の垂下片43の下端に外向きに固定片44が形成され、この固定片44を周縁下地(枠体2'"")上に配した止水材(ブチルゴムシート)70aに接地させている。
1 屋根下地
2,2',2" 下枠体
2'",2"",2'"" 枠体
3,3" 上枠体
4,40 透過体
4' (結露用)透過材
4A,4B,4C,4E 支持フレーム
5,5' 補助枠体
6 バックアップ材
6' 支持部材
7 シート材
8,8' (一般部の)屋根材
8a〜8f (開口部外周の桁行き方向の)屋根材
8a'〜8f' (開口部外周の水下側の)屋根材
8a"〜8f" (開口部外周の水上側の)屋根材
9,9' 保持部材
Claims (4)
- 屋根に設けられる開口部の納め構造であって、透過体を開口部に臨ませ、開口部の周縁に非透水性のシート材を配設すると共に、少なくとも前記シート材の開口部の桁行き方向及び水上側の縁部に位置する端縁が前記透過体と開口部周縁の下地にて挟持され、前記シート材の他方側の端縁は開口部の外側に配した屋根材の裏面に位置することを特徴とする納め構造。
- シート材の開口部の水下側の縁部に位置する端縁も透過体と開口部周縁の下地にて挟持されていることを特徴とする請求項1に記載の納め構造。
- 開口部の水下側に配されるシート材上の雨水は水下側屋根材上に排出されることを特徴とする請求項1又は2に記載の納め構造。
- シート材には水返しが設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の納め構造。
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- 2007-06-25 JP JP2007166404A patent/JP2008240504A/ja active Pending
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