JP2008544318A - レンズ - Google Patents
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Abstract
流体(14)を収容するキャビティーを壁間に画定する第1および第2の壁(12、10)を含むレンズを記載する。壁の少なくとも一方(12)は可撓性であり、レンズの屈折力を変化させるために、キャビティー内の流体(14)の量を変化させることにより少なくとも一方の可撓性壁(12)の形状を変化させることが可能である。1つ以上の可撓性壁は、壁の外周近傍で壁に形成された少なくとも1つの溝(15)を有しうる。さらに他の構成では、可撓性壁および第2の壁は、結合、溶接、または融合により一体化される。さらに他の構成では、レンズは、可撓性壁と第2の壁とを含む。可撓性壁は、弾力性があり、その中心領域がより薄肉であり、第2の壁に対して変位可能である。また、レンズ用可撓性壁の製造方法をも記載する。
Description
本特許出願は、ジェイムズ・アルバート・フレイジャー(James Albert Frazier)らの名義で2005年6月21日に出願された米国仮特許出願第60/692486号およびグローバル・バイオニック・オプティックス社(Global Bionic Optics Pty Ltd)の名義でかつ「レンズ」という名称で2005年6月29日に出願された英国特許出願第0513347.5号(それぞれ参照により本明細書に援用されるものとする)の先出願日に基づく利益を主張しかつそれに基づく権利を有する。
本発明は、レンズ、特には膨張性レンズ(可膨張レンズ)に関する。
膨張性レンズは有用である。なぜなら、そのようなレンズは可変焦点距離を有するからである。こうしたレンズはまた、ズームレンズとしても使用可能である。
フロイド(Floyd)に付与されて1997年11月4日に発行された米国特許第5,684,637号明細書には、キャビティーを画定する2枚の可撓性メンブレンを含みかつそれらのエッジにより保持された膨張性レンズが開示されている。メンブレン間のキャビティーには、流体が充填されている。レンズはまた、キャビティー内への流体の圧入またはキャビティーからの流体の取出しを可能にするポートを備える。
シーメンスAG(Siemens AG)に付与されて1988年3月17日に公開された独国特許出願公開第3630700A1号明細書には、2つの屈折面により境界付けられた流動性透明光学媒体を含む膨張性レンズが開示されている。2つの面のうちの少なくとも一方は、可撓性透明フィルムから形成される。2つの面間の流体の体積を変化させることにより、可撓性フィルムの形状に変更を加えてレンズの焦点距離をさまざまな値に設定することが可能である。
そのような膨張性レンズの抱える問題は、可撓性のメンブレンまたはフィルムにより形成される曲線がメンブレンの全領域にわたり一貫性を有していないことである。可撓性メンブレンのエッジをハウジング内にクランピングしなければならないので、メンブレンのエッジの近くのレンズの曲線は、メンブレンの中央のレンズの曲線と同一ではない。その結果として、レンズの有効使用可能口径は、可撓性メンブレンの実際のサイズよりもかなり小さい。
さらに、流体は、レンズの最下部に向かって流動する傾向があり、その結果として、レンズの最下部の方向に膨出を引き起こすので、膨張性レンズはまた、重力による影響を受ける。そのような膨出は、レンズの全領域にわたり一貫性のない湾曲をもたらす。
1997年1月21日出願の特願平9−20932号公報に対応する1998年8月7日公開の特開平10−206609号公報には、レンズを形成する可撓性カプセルの形状を変形させることにより屈折力を提供するレンズが記載されている。図16Aは、カプセル内への流体の流入を可能にすべくプレッサー(図示せず)を備えた蛇腹形タンクの形態をとる入口部を含むレンズ1610を示している。カプセルの厚さは、カプセルの中心の方向に減少する。詳細には、カプセルは、蛇腹状もしくはコンサーティーナ状の構造1610の形態をとる外周部を有する。外周部のこの蛇腹構造1610は、レンズ1610の形状を自由変形させるように横方向へのカプセルの伸長または変位を可能にする。しかしながら、図16Bに示されるように、これは、望ましくない形でレンズ形状1610の変形1610’をもたらす。
したがって、改良された膨張性レンズの必要性がある。
本発明の一態様によれば、中心領域の方向に漸次薄肉になる第1の可撓性壁と第2の壁とを含み、キャビティー内の流体の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるように流体を収容するためのキャビティーを第1の壁と第2の壁とにより画定しているレンズが提供される。
本発明の他の態様によれば、第1の壁の外周近傍にヒンジ用として第1の溝が形成されている第1の可撓性壁と第2の壁とを含み、キャビティー内の流体の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるように流体を収容するためのキャビティーを第1の壁と第2の壁とにより画定しているレンズが提供される。
第1の壁は、第1の表面と第2の表面とにより画定可能であり、溝は、第1の壁の第1の表面内に形成可能である。
第1の壁の第1の表面は、凹表面でありうる。また、第1の壁の第2の表面は、平面表面でありうる。第1の壁の第1の表面および第2の表面は、凹表面でありうる。
レンズはさらに、第1の壁の外周近傍に第2の溝を含みうる。ただし、第2の溝は、第1の壁の第2の表面内に形成される。
第1の溝は、V字形断面またはC字形断面を有しうる。
溝は、環状でありうる。
第1の壁は、その中心領域の方向に漸次薄肉になるものでありうる。また、溝の深さは、溝頂部すなわち溝底と第2の表面との間の最小距離が中心領域の第1の壁の厚さと実質的に同一であるように設定しうる。
第1の壁および第2の壁は、バレルマウント内に収容可能である。第1の壁および第2の壁は、結合(接合)、溶接、または融合により一体化可能である。
本発明のさらに他の態様によれば、第1の可撓性壁と第2の壁とを含み、第1の壁と第2の壁とを結合、溶接、または融合により一体化し、キャビティー内の流体の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるように流体を収容するためのキャビティーを第1の壁と第2の壁とにより画定しているレンズが提供される。
第1の壁および第2の壁は、流動性流体シリコーンゴムコンパウンドを用いて結合されうる。流動性流体シリコーンゴムコンパウンドは、トリアセトキシ(エチル)シランまたはメチルトリアセトキシ(エチル)シランを含みうる。
以上の態様のいずれにおいても、第2の壁は、剛性材料から形成可能であり、かつ第1の表面と第2の表面とにより画定可能である(ただし、第1および第2の表面のうちの少なくとも一方は凹表面である)。
第2の壁は、剛性材料から形成可能であり、かつ第1の表面と第2の表面とにより画定可能である(ただし、第1および第2の表面のうちの少なくとも一方は凸表面である)。
第2の壁は、剛性材料から形成可能であり、かつ第1の表面と第1の表面に実質的に平行な第2の表面とにより画定可能である。
第2の壁は、ポリカーボネートまたはガラスから形成可能である。あるいは、第2の壁は、可撓性でありうる。さらに、第2の壁は、その中心領域の方向に漸次薄肉になるものでありうる。
レンズはさらに、キャビティー内への流体の流入を可能にする少なくとも1つのポートを含みうる。レンズは、キャビティー内への流体の流入を可能にする複数のポートを含みうる(ただし、複数のポートは、レンズの円周上に離間して配置される)。複数のポートは、レンズの円周上に等間隔に配置可能である。流体は、少なくとも1つのポートを介してキャビティー内への流入およびキャビティーからの流出の両方が可能である。少なくとも1つのポートは、第2の壁を貫通するように形成可能である。少なくとも1つのポートは、第2の壁に結合された管を含みうる。管は、ポリテン管またはシリコーン管を含みうる。
流体は、油、グリセリン、および水系製品のうちの1つを含みうる。
各可撓性壁は、弾力性でありうる。
各可撓性壁は、可変膨張が可能である光学的に透明な合成均一材料からなる伸縮性で柔軟性のあるさまざまな形態のディスクを含む構成要素で形成可能である。
各可撓性壁は、シリコーンゴム、プラスチック材料、アクリル材料、可撓性ポリカーボネート、エポキシ樹脂、およびポリエステルのうちの1つから形成可能である。
レンズはさらに、キャビティーに流体連通した流体リザーバーを含みうる。レンズは、少なくとも1つのポートを介してまたは溝により形成された連続環状チャネルを介してリザーバーとキャビティーが永続的に接続されている閉回路の目立たない密封パッケージを形成可能である。
レンズはさらに、リザーバーからの流体の送出またはレンズキャビティーからの流体の吸入を行うべく、ポンプ、ピストン、プランジャー、従来のフォーカスバレル、またはリザーバーの外部に適用される任意のフォースプロバイダーを含みうる。
本発明のさらなる態様によれば、レンズを含むカメラが提供される。レンズは、中心領域の方向に漸次薄肉になる第1の可撓性壁と第2の壁とを含み、第1の壁および第2の壁は、キャビティー内の流体の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるように流体を収容するためのキャビティーを画定する。
本発明の他の態様によれば、レンズを含むカメラが提供される。レンズは、第1の壁の外周近傍にヒンジ用として第1の溝が形成されている第1の可撓性壁と第2の壁とを含み、第1の壁および第2の壁は、キャビティー内の流体の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるように流体を収容するためのキャビティーを画定する。
本発明のさらに他の態様によれば、レンズを含むカメラが提供される。レンズは、第1の可撓性壁と第2の壁とを含み、第1の壁および第2の壁は、結合、溶接、または融合により一体化され、第1の壁および第2の壁は、キャビティー内の流体の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるように流体を収容するためのキャビティーを画定する。
本発明のさらに他の態様によれば、照明素子とレンズとを含む照明システムが提供される。レンズは、中心領域の方向に漸次薄肉になる第1の可撓性壁と第2の壁とを含み、第1の壁および第2の壁は、キャビティー内の流体の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるように流体を収容するためのキャビティーを画定する。
本発明のさらなる態様によれば、照明素子とレンズとを含む照明システムが提供される。レンズは、第1の壁の外周近傍にヒンジ用として第1の溝が形成されている第1の可撓性壁と第2の壁とを含み、第1の壁および第2の壁は、キャビティー内の流体の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるように流体を収容するためのキャビティーを画定する。
本発明の他の態様によれば、照明素子とレンズとを含む照明システムが提供される。レンズは、第1の可撓性壁と第2の壁とを含み、第1の壁および第2の壁は、結合、溶接、または融合により一体化され、第1の壁および第2の壁は、キャビティー内の流体の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるように流体を収容するためのキャビティーを画定する。
本発明のさらなる態様によれば、中心領域の方向に漸次薄肉になるレンズ用可撓性壁の製造方法が提供される。ただし、可撓性壁は、キャビティー内の流体の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるように流体を収容するためのキャビティーを少なくとも部分的に画定するためのものである。本方法は、ガラス光学部品用、アクリル光学部品用、もしくはシリカ光学部品用またはプラスチック用の雌プロファイルの成形型に当接させて可撓性壁を成形する工程を含む。
本発明のさらなる態様によれば、可撓性壁の外周近傍にヒンジ用として第1の溝が形成されているレンズ用可撓性壁の製造方法が提供される。ただし、可撓性壁は、キャビティー内の流体の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるように流体を収容するためのキャビティーを少なくとも部分的に画定するためのものである。本方法は、ガラス光学部品用、アクリル光学部品用、もしくはシリカ光学部品用またはプラスチック用の雌プロファイルの成形型に当接させて可撓性壁を成形する工程を含む。
本発明の一態様によれば、レンズ用可撓性壁の製造方法が提供される。ただし、可撓性壁は、キャビティー内の流体の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるように流体を収容するためのキャビティーを少なくとも部分的に画定するためのものである。本方法は、ガラス光学部品用、アクリル光学部品用、もしくはシリカ光学部品用またはプラスチック用の雌プロファイルの成形型に当接させて可撓性壁を成形する工程と、キャビティーを画定すべく、結合、溶接、または融着により可撓性壁を他の壁と一体化させる工程と、を含む。
本発明のさらなる態様によれば、中心領域の方向に漸次薄肉になるレンズ用可撓性壁の製造方法が提供される。ただし、この第1の壁は、キャビティー内の流体の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるように流体を収容するためのキャビティーを少なくとも部分的に画定するためのものである。本方法は、スピニング処理、遠心処理、ガスやバブルの導入処理を行うかまたは流動技術、注入技術、吸引真空技術を用いる工程を含む。
本発明の他の態様によれば、可撓性壁の外周近傍にヒンジ用として第1の溝が形成されているレンズ用可撓性壁の製造方法が提供される。ただし、可撓性壁は、キャビティー内の流体の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるように流体を収容するためのキャビティーを少なくとも部分的に画定するためのものである。本方法は、スピニング処理、遠心処理、ガスやバブルの導入処理を行うかまたは流動技術、注入技術、吸引真空技術を用いる工程を含む。
本発明の他のさらなる態様によれば、レンズ用可撓性壁の製造方法が提供される。ただし、可撓性壁は、キャビティー内の流体の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるように流体を収容するためのキャビティーを少なくとも部分的に画定するためのものである。本方法は、スピニング処理、遠心処理、ガスやバブルの導入処理を行うかまたは流動技術、注入技術、吸引真空技術を用いることにより可撓性壁を形成する工程と、キャビティーを画定すべく、結合、溶接、または融着により可撓性壁を他の壁と一体化させる工程と、を含む。
本発明の他のさらなる態様によれば、弾力性がありかつ第1の壁の中心領域がより薄肉になっている第1の可撓性壁と第2の壁とを含み、第1の壁の少なくとも中心領域を第2の壁に対して変位させることが可能であるレンズが提供される。
第1および第2の壁は、変位媒体に連通した状態でありうる。変位媒体は、流体を含む。第1および第2の壁間の変位媒体の体積は、可変である。
第1の壁は、第1の壁の中心領域において漸次薄肉でありうる。
第1および第2の壁間の変位媒体の体積を制御することにより、種々のレンズ形状を形成することが可能である。
第1および第2の壁は、変位媒体を収容するためのキャビティーを画定する。
可撓性壁は、壁の外周に隣接して形成された少なくとも1つの溝を有しうる。
可撓性壁および第2の壁は、キャビティーを画定すべく、結合、溶接、または融合により一体化可能である。
本発明のさらに他の態様によれば、レンズが提供される。レンズは、中心領域の方向に漸次薄肉になる、光学レンズに使用するのに好適な材料で作製された可撓性壁(可撓性壁には、可撓性壁の外周近傍に少なくとも1つの溝が形成されている)と、光学レンズに使用するのに好適な材料で作製された他の壁と、を含み、第1の壁および第2の壁は、並列に構成されて流体を収容するためのキャビティーを画定し、壁間の流体の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成することが可能である。
他方の壁は、可撓性でありうる。さらに、他方の可撓性壁は、その中心領域の方向に漸次薄肉になるものでありうる。あるいは、第2の壁は、剛性でありうる。
壁は、各壁の外周部で結合、溶接、または融合により一体化されてそれらの間にシールを形成しうる。あるいは、レンズはさらに、壁を収容するバレルマウントまたは壁を一体化させる環状クランプを含みうる。
レンズは、壁間の流体を連通させるべく、壁間にまたは一方の壁を貫通して形成された少なくとも1つのポートを含みうる。レンズはさらに、少なくとも1つのポートに連結された流体リザーバーを含みうる。
レンズはさらに、レンズにより透過される放射線に対して透過性でありかつ好適な熱安定性を有する流体を含みうる。
これ以降では、図面を参照しながら本発明の少数の実施形態について説明する。
これ以降では、レンズとレンズの製造方法とレンズ用可撓性壁の製造方法とについて説明する。以下の説明では、特定の流体、剛性壁材料、可撓性壁材料、焦点屈折力などをはじめとする多数の具体的詳細事項を明示する。しかしながら、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく本開示の変更および/または代替形態をなしうることは、当業者には自明であろう。他の状況では、本発明を明瞭にするように具体的詳細事項を省略しうる可能性もある。
添付の図面のいずれか1つ以上で同一の参照番号または同様に番号付けされた参照番号を有する工程および/または特徴が参照される場合、それらの工程および/または特徴は、相反する意図がないかぎり、本明細書の目的では同一の機能または操作を有する。また、あくまで簡潔にすることを目的として、材料、形状、構成などの詳細事項は、第1の実施形態に関連して示される。当業者であれば容易にわかるであろうが、それらの詳細事項は他の実施形態に関連して反復されないこともあるが、相反する明記がないかぎり、それらの詳細事項は、必要であれば適切な変更を加えてそれらの他の実施形態にも適用される。
本明細書の文面では、「comprising(〜を含む)」という単語は、拡張的非排他的意味を有し、「主に〜を含むが、必ずしもそれだけを含むわけではない」ことを意味するが、「〜から本質的になる」ことも「〜だけからなる」ことも意味しない。「comprising(〜を含む)」という単語の変化形、たとえば、「comprise」や「comprises」などは、対応する意味を有する。
詳細な説明の内容は、以下の節で構成されている。
1. 2つの可撓性壁を有するレンズ
2. レンズの操作
3. レンズの一般的詳細事項
4. レンズおよびレンズ用可撓性壁の製造
5. 2つの可撓性壁を有する他のレンズ
6. 可撓性壁と剛性壁とを溶接、結合、または融合して有するレンズ
7. 剛性壁と可撓性壁とを有するさらなるレンズ
8. 多素子システム
9. カメラや照明システムをはじめとするレンズの用途
1. 2つの可撓性壁を有するレンズ
2. レンズの操作
3. レンズの一般的詳細事項
4. レンズおよびレンズ用可撓性壁の製造
5. 2つの可撓性壁を有する他のレンズ
6. 可撓性壁と剛性壁とを溶接、結合、または融合して有するレンズ
7. 剛性壁と可撓性壁とを有するさらなるレンズ
8. 多素子システム
9. カメラや照明システムをはじめとするレンズの用途
これ以降では、これらの節を以上の順序で詳細に記載する。
1. 2つの可撓性壁を有するレンズ
図8aおよび8bは、本発明の一実施形態に係るレンズを示している。レンズは、中心領域の方向に薄肉になる第1の可撓性壁80と、同様に中心領域の方向に薄肉になる第2の可撓性壁82と、を含む。各可撓性壁80、82は、ウェーハの外周よりもウェーハの中心のほうが薄い厚さになるように好ましくはテーパーの付けられたウェーハである。可撓性壁の中心領域は、変位可能である。この実施形態では、壁80、82は、流体84を収容するためのキャビティーを画定するように構成される。壁80、82は両方とも、光学レンズに使用するのに好適な材料で作製される。
図8aおよび8bは、本発明の一実施形態に係るレンズを示している。レンズは、中心領域の方向に薄肉になる第1の可撓性壁80と、同様に中心領域の方向に薄肉になる第2の可撓性壁82と、を含む。各可撓性壁80、82は、ウェーハの外周よりもウェーハの中心のほうが薄い厚さになるように好ましくはテーパーの付けられたウェーハである。可撓性壁の中心領域は、変位可能である。この実施形態では、壁80、82は、流体84を収容するためのキャビティーを画定するように構成される。壁80、82は両方とも、光学レンズに使用するのに好適な材料で作製される。
各可撓性壁80、82は、可変膨張が可能である光学的に透明な合成均一材料からなる伸縮性で柔軟性のあるさまざまな形態のディスクを含む構成要素で形成可能である。本発明のこの実施形態および他の実施形態に係る可撓性壁は、レンズにより透過される放射線に対して透過性でありかつ実質的にデフォルト原位置への復帰をもたらしうる記憶を有する安定で均一で伸縮性のある材料から形成される。この実施形態では、可撓性壁80、82は、ポリカーボネートで作製される。特定の材料が与えられているが、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく他の材料を実用に供しうることは、本開示に照らして当業者であればわかるであろう。材料が放射線透過性でありかつ安定性、延伸性、もしくは可撓性、好ましくは弾力性を有するものであれば、任意の好適な材料の使用が可能である。そのような材料としては、たとえば、シリコーンゴム、プラスチック、アクリル、可撓性ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリマー、または熱可塑性物質が挙げられる。溶接または融合を用いて壁80、82を連結する場合、壁は、類似の材料で作製される。結合を用いて壁80、82を連結する場合、壁は、異なる材料で作製可能である。
図8aおよび8bに示される実施形態では、壁80、82は、外周部で互いに直接当接し、その対応する外周部で結合される。この実施形態および他の実施形態では壁を結合することが開示されているが、壁を一体化または収容するための他の機構、たとえば、溶接またはバレルマウントの使用などを実用に供しうることは、当業者には自明であろう。実用に供しうる、壁を連結する他の方法は、たとえば熱可塑性物質で作製された可撓性壁80、82を用いて実用に供しうる超音波溶接である。壁を一体化するためのさらに他の機構は、可変荷重または力による環状クランピングを使用することである。流体シールは、壁80、82の外周部間に形成される。バレルマウントを利用する場合、圧力によりまたはたとえば好適なエポキシもしくはシーラントを用いる他の実設形態で、壁80、82の1つ以上とバレルマウントとの間にシールを形成しうるが、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく他の密封機構を利用することも可能である。この実施形態では、2つの壁80、82は、互いに直接当接するが、ただし、ポートは、壁80、82により画定されるレンズの内部キャビティーに連通しうるものでなければならない。
流体84は、可撓性壁80、82間に延在してキャビティー内に開口するポート83を介して、キャビティー内に挿入されかつキャビティーから取り出される。ポート83は、2つの壁80、82間に結合された可撓性管を含む。ポート83は、キャビティーと流体リザーバー(図示せず)との間に流体連通を提供する。キャビティー内の流体84の体積を制御することにより、種々のレンズ形状を形成できるように可撓性壁80、82を移動させる。流体84は、変位媒体として作用し、ポート83を介してキャビティー内に挿入されかつキャビティーから取り出される。変位媒体は、可撓性壁80、82を変位させることが可能である。
レンズにより透過される放射線に対して透過性であり、かつレンズにより集束される放射線による悪影響を受けないように好適な熱安定性を有するのであれば、レンズキャビティーに充填するために使用される流体84は、いずれの均一流体、非腐食性流体、または非反応性流体であってもよい。流体84としては、油、グリセリン、シリコーン油、植物油、パラフィン、またはさらには水系製品が挙げられうる。とくに、ジョンソン(Johnson’s)(登録商標)ベビー・オイル(Baby Oil)は、好適な流体であることが判明している。好ましくは、レンズにより透過される放射線により流体が加熱されたときに、レンズによる放射線の透過に悪影響を及ぼす可能性のあるバブルがレンズキャビティー内に生成されないように、流体84を脱ガスしうる。場合により、レンズを色フィルターとしても使用できるように流体84を着色してもよい。
レンズのプロファイルに及ぼす重力の影響を低減させるべく、キャビティー内の流体84の量は、好ましくは、最小限に抑えられる。これは、キャビティーの体積を最小限に抑えるように第1の壁80と第2の壁82との間の距離を減少させることにより行われる。より大型のレンズまたはより厚肉のレンズが必要とされる場合、レンズの最下部の方向への膨出を防止するとともに可撓性壁80、82の望ましくない振動を防止するために、よりチキソトロピックな流体を使用することが可能である。あるいは、より厚肉の可撓性壁を使用することが可能である。キャビティー内の流体84の量が最小レベルにある場合、可撓性壁は、互いに当接してほとんどフラットでありうる。場合によっては、ごく少量の流体により2つの壁80、82が分離される。
正または負のレンズプロファイルを生成するように、キャビティー内への流体84の圧入またはキャビティーからの流体84の取り出しを行うことにより、可撓性壁80、82を撓曲させることが可能である。本発明のこの実施形態および他の実施形態に係る可撓性壁は、浅いプロファイルを有しかつ薄肉で半径方向に収縮可能および/または膨張可能でありうる。最薄肉点において、可撓性壁80、82は、数ミリメートル以下の厚さを有しうる。可撓性壁80、82の最薄肉点は、レンズの物理的中心および/または光学的中心に略対応する。最薄肉点に対して外周部では、可撓性壁80、82は、所要のレンズ直径および所要の開口口径サイズに依存してかなりの厚さを有しうる。可撓性壁80、82はまた、弾力性でありうる。
より大きい直径の光学システムでは、可撓性壁80、82が低減された可撓性を有しかつキャビティー内の流体に及ぼす重力の影響が低減されるように、各可撓性壁80、82の厚さを増大させることが可能である。そのような低減された可撓性にすると、可撓性壁80、82の底部の方向への可撓性壁80、82の膨出が防止され、可撓性壁80、82の円周近傍の一貫性のあるプロファイルが確保される。また、多かれ少なかれプロファイルの撓曲および変動を必要とするシステムでは、可撓性壁80、82の厚さは、変化しうる。
この実施形態では、可撓性壁80、82は、溝81が互いに対向する側に存在する構成で壁80、82の各表面内に1つずつ2つの環状溝81を備える。図8aおよび8bに示される実施形態では2つの反対向きの溝が実設されているが、他の実設形態では、各壁のいずれか一方の表面上(ただし、好ましくは、壁80、82間のキャビティーの内表面を形成する各壁80、82の表面内)の単一の環状溝を実用に供することが可能である。壁80、82の対向表面内の2つの環状溝81が好ましい。なぜなら、この構成は、ヒンジとして良好に機能するからである。しかしながら、壁80、82の1つの表面内の単一の溝を実用に供することも可能である。この場合、許容しうるヒンジ機能を提供すべく、壁80、82内により深い溝を作製することが必要になる可能性がある。本発明のさらに他の実施形態では、2つの環状溝を互いに対向して配置することなく実用に供することが可能であり、2つの溝は、これ以降に記載される図14Bおよび15に示されように互いに位置をずらして配置可能である。そのような実施形態では、より深い溝を実用に供することが可能である。
図14Aでは、2つの対向して配置された環状溝1411が、可撓性壁1410に形成される。しかしながら、図14Bに示されるように、より深い溝1451を可撓性壁1450の対向壁面内に形成し、互いにオフセット位置にすなわち互いに位置をずらして配置することが可能である。さらに、溝1451は、図14Aの場合よりも深くすることが可能である。図14Bに示される溝1451は、ヒンジとして良好に機能しうる。図14Bに示される設計にすると、圧縮力および引張り力を完全ではないにしてもほとんど緩和することが可能であり、さらには壁1450用としてわずかに小さい可撓性の材料の使用が可能になる。このようにすれば、結果として、重力の影響および形崩れの問題が解消されるであろう。
図8の実施形態について再度説明する。環状溝81は、V字形断面を有して壁の各表面上に1つずつ設けられ、2つの壁が連結される(たとえば、結合、溶接、または融合により)壁80、82の外周部に隣接して配置される。各溝81の厳密な位置は、壁80、82の外周縁を基準にしてさまざまに設定可能である。図8aおよび8bに示される環状溝は、好ましくは、「丸形」すなわち「鈍端形」のV字形断面を有する。あるいは、溝81は、「鋭端形」のV字形断面を有しうる。溝は、表面全体にわたり可撓性壁80、82の湾曲の一様性を改良するようにヒンジとして作用する。溝81は、この実施形態ではV字形断面を有するが、C字形溝などの他の形状溝を実用に供することも可能である。一般的には、V字形溝は、C字形溝よりも好ましい。なぜなら、V字形溝のほうが正確であるからである。
溝底の深さは、2つの底間の距離が可撓性壁80、82の中心における厚さと同一もしくは実質的に同一であるように設定される。この実施形態では距離は可撓性壁80、82の中心における厚さと同一もしくは実質的に同一であるが、得られる溝がヒンジとして十分に機能するのであれば、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく他の溝底間距離を実用に供することも可能である。
可撓性壁80、82の内表面内の溝81は、とくに、2つの壁80、82間にほとんどもしくはまったくキャビティーを残すことなく壁80、82間に変位媒体が保持されない状態で2つの壁80、82がわずかに離間して配置一体化されるかまたは互いに直接当接する構成では、2つの壁80、82間の各ポート83からの流体84の分散を促進しうる。図8aおよび8bに示されるような実施形態では、溶媒がキャビティー内に広く進入できる状態になる前に溝81において壁80、82間に滴落または進入する可能性のある化学溶媒を溝81が捕集する傾向があるので、2つの壁が化学的に結合されているときの内部溝81が有利である。
可撓性壁80の外表面86および可撓性壁82の外表面85は、レンズの有効表面である。
2. レンズの操作
図8aでは、流体84の量を制御することにより、第1の可撓性壁80は、第2の可撓性壁82から最も離れたその壁80の第1の表面86が実質的に平面でありかつ第2の可撓性壁82に最も近い第1の可撓性壁80の第2の表面88が凹面であるように配置される。そのほかに、流体の量により限定されて、第2の可撓性壁82は、第1の可撓性壁80に最も近いその壁82の第1の表面85が凹面でありかつ第1の可撓性壁80から最も離れた第2の表面87が実質的に平面であるように配置される。
図8aでは、流体84の量を制御することにより、第1の可撓性壁80は、第2の可撓性壁82から最も離れたその壁80の第1の表面86が実質的に平面でありかつ第2の可撓性壁82に最も近い第1の可撓性壁80の第2の表面88が凹面であるように配置される。そのほかに、流体の量により限定されて、第2の可撓性壁82は、第1の可撓性壁80に最も近いその壁82の第1の表面85が凹面でありかつ第1の可撓性壁80から最も離れた第2の表面87が実質的に平面であるように配置される。
図8bでは、流体84の量を制御することにより、第1の可撓性壁80は、第2の可撓性壁82から最も離れたその第1の表面86が凸面でありかつ第2の可撓性壁82に最も近いその第2の表面88が凹面であるように配置される。同様に、流体の量により限定されて、第2の可撓性壁82は、第1の可撓性壁80に最も近いその第1の表面85が凹面でありかつ第1の可撓性壁80から最も離れたその第2の表面87が凸面であるように配置される。
キャビティー内の流体84の量を図8aに示される量から図8bに示される量に変化させることにより、レンズの焦点屈折力は、より大きい正の屈折力に変化する。たとえば、本明細書に記載の種々の実施形態のレンズは、約−9〜約+9ジオプトリーの屈折力範囲を有しうるかまたは少なくともその領域の一部をカバーする。本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく他の屈折力を実用に供することも可能である。
3. レンズの一般的詳細事項
したがって、本発明の以上の実施形態は、流体84を収容するためのキャビティーを画定する第1および第2の壁80、82を含むレンズを提供する。この実施形態では、壁80、82は両方とも、可撓性であり、キャビティー内の流体84の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるように各壁80、82の中心領域の方向に漸次薄肉になる。そのような各可撓性壁80、82は、平面壁を利用したシステムよりも大きい強度、良好な記憶、および優れた撓曲性を提供する。そのような可撓性壁はまた、中心領域に影響を及ぼして(すなわち、中心領域を優先的に膨張または収縮させて)、正確に画定された領域全体にわたりプロファイルの厳密な変化を可能にする。これ以降に記載される本発明の他の実施形態では、2つの可撓性壁ではなく、単一の可撓性壁を第2の可撓性壁の代わりの剛性壁と組み合わせて使用しうる。
したがって、本発明の以上の実施形態は、流体84を収容するためのキャビティーを画定する第1および第2の壁80、82を含むレンズを提供する。この実施形態では、壁80、82は両方とも、可撓性であり、キャビティー内の流体84の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるように各壁80、82の中心領域の方向に漸次薄肉になる。そのような各可撓性壁80、82は、平面壁を利用したシステムよりも大きい強度、良好な記憶、および優れた撓曲性を提供する。そのような可撓性壁はまた、中心領域に影響を及ぼして(すなわち、中心領域を優先的に膨張または収縮させて)、正確に画定された領域全体にわたりプロファイルの厳密な変化を可能にする。これ以降に記載される本発明の他の実施形態では、2つの可撓性壁ではなく、単一の可撓性壁を第2の可撓性壁の代わりの剛性壁と組み合わせて使用しうる。
外周近傍の少なくとも1つの溝81は、キャビティー内の流体84の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるようにヒンジを画定する。本発明の以上の実施形態およびこれ以降に記載される本発明の他の実施形態では、レンズは可変である。レンズは、レンズのプロファイルひいては焦点距離を限度内でさまざまにかつ滑らかに変化させるために、閉回路流体駆動に依拠しうる。
本発明のこの実施形態およびこれ以降に記載される実施形態に係るレンズを用いれば、レンズを用いて透過される放射線を屈折するガラス、アクリル、複合材、または任意の他の材料から現在作製されているいずれのレンズをも代替可能である。システムが単純な単一素子設計であるか多素子設計であるかにかかわらず、そのようなレンズは、任意の集束システム内で使用可能である。そのようなレンズの使用により、連続可変液圧式レンズシステムがもたらされる。本発明の実施形態に係るレンズを使用しうる特定用途としては、消費者向け光学機器(携帯電話用カメラ、業務用カメラおよび非業務用カメラ、スチルカメラおよびビデオカメラ)、照明具、検眼および眼科学、光学玩具、時計盤面、自動車用光学機器、ならびに特定タイプの工業用、化学用、および軍事用の光学機器が挙げられる。本発明の1つ以上の実施形態に係るレンズは、単純な単一素子のフォーカスユニットおよびズームユニットに使用するのにとくに好適である。
この実施形態では第2の壁82は可撓性であるが、以下に記載されるような他の実施形態では、第2の壁は剛性でありうる。第1および第2の壁が両方とも可撓性である場合、2つの壁は、互いに当接して機能しうる。
本発明のこの実施形態および他の実施形態に係るレンズは、円形でありうる。レンズは、非常に小さい直径または非常に大きい直径を有しうる。壁80、82のサイズおよび構成は、レンズの用途および構成に依存してさまざまに設定可能である。一般的にいえば、少なくとも1つの環状溝は、壁の外周近傍の壁の表面内に形成される。
他の実施形態では、第2の壁は、剛性材料から形成可能であり、かつ第1の表面と、第1の表面に実質的に平行な第2の表面と、により画定可能である。したがって、可撓性壁80は、剛性平面表面に当接して機能しうる。この場合も、剛性材料は、たとえば、ポリカーボネート、アクリル、またはガラスでありうる。以下に記載されるような本発明の他の実施形態では、第2の壁は、剛性材料から形成可能であり、かつ第1の表面と第2の表面とにより画定可能であり、第1および第2の表面の少なくとも一方は凹表面である。あるいは、第2の壁は、剛性材料から形成可能であり、かつ第1の表面と第2の表面とにより画定可能であり、第1および第2の表面のうちの少なくとも一方は凸表面である。したがって、剛性の第2の壁は、任意のプロファイルを形成可能であり、可撓性の第1の壁は、任意のプロファイルの第2の壁に当接して機能しうる。第2の壁の剛性材料としては、レンズにより透過される放射線に対して透過性であるガラスまたはアクリルが挙げられうる。
これ以降に記載される他の実施形態では、レンズの第1および第2の壁は、マウント内、好ましくはバレルマウント内に支持される。第1および第2の壁をその対応する外周部近傍で直接結合させる場合、マウントと壁との間に複雑なメカニカルシールを形成する必要はない。そうすることなく、流体は、2つの壁により形成されるキャビティー内に収容され、構成は、製造上、より単純かつより安価であり、使用時に機能不良になる可能性は低くなりうる。第1および第2の壁は、流動性流体シリコーンゴムコンパウンド(たとえば、RSコンポーネンツ(RS components)からストックナンバー692−542として入手可能なもの)を用いて結合させることが可能である。化合物としては、トリアセトキシ(エチル)シランまたはメチルトリアセトキシ(エチル)シランが挙げられうる。あるいは、第1および第2の壁を溶接、化学結合、または融合により一体化させることが可能である。そのような融合を行うには、壁の少なくとも一部を加熱する必要があろう。2つの壁を連結するこれらの方法は、壁を結合させるのと同一の利点(バレルマウントよりも優れている)を提供する。
本発明のこの実施形態および他の実施形態に係るレンズはさらに、キャビティー内への流体の流入を可能にする少なくとも1つのポートを含む。単一のポート83だけが図8aおよび8bに示されているが、より好ましくは、レンズは、キャビティー内への流体の流入を可能にする複数のポート83を含む。複数のポート83は、レンズの円周上に離間して配置される。複数のポート83は、レンズの円周上に等間隔に配置可能である。たとえば、レンズは、約120°の角度で互いに離間した3つのポート83を含みうる。レンズの円周上にポートを等間隔に配置することにより、流体84がキャビティー内に等分配される可能性が高くなるので、レンズは、回転対称プロファイルを有する可能性が高くなる。流体84は、少なくとも1つのポート83を介してキャビティー内への流入およびキャビティーからの流出の両方が可能である。
レンズの壁をバレルマウントで支持する場合、各ポートは、図1a〜1dに示される実施形態を参照して以下に記載されるようにバレルマウントを貫通して延在しうる。あるいは、各ポートは、レンズの可撓性壁を貫通してまたはレンズの剛性壁を貫通して延在しうる。あるいは、ポートは、第1および第2の壁間に結合させうる。ポートは、壁の1つを貫通して穿孔または成形された孔に結合または融合された管を含みうる。たとえば、管は、貫通穿孔または成形によりポリカーボネートレンズ中に設けられた孔に好適な溶媒を用いて結合されたポリテン管またはシリコーン管でありうる。管はまた、アクリルまたはポリカーボネートで形成可能であり、壁の1つに溶接可能または結合可能である。管は、レンズサイズに好適な直径を有しうる。ポートが第1および第2の壁間にまたはレンズの可撓性壁を貫通して延在する場合、キャビティー内へのポートの入口は、可撓性壁の内表面内に形成された溝に一致しうる。
流体リザーバーは、壁により形成されたキャビティー内へのおよびキャビティーからの流体の連通を行えるように少なくとも1つのポートを介してレンズに接続されうる。システムが、少なくとも1つのポートを介して永続的に接続されたリザーバーとレンズキャビティーとを備えた閉回路の目立たない密封パッケージを形成するように、流体リザーバーを最終レンズアセンブリーに組み込むことが可能である。たとえば、流体リザーバーは、壁が収容されるバレルマウント内に収容可能である。
ポンプ、ピストン、プランジャー、従来のフォーカスバレル、またはリザーバーの外部に適用されてリザーバーからの流体の送出もしくはレンズキャビティーからの流体の吸入に使用可能な任意のフォースプロバイダーを用いて、リザーバーからキャビティーにまたはその逆の方向に流体84を移動させることが可能である。したがって、好ましくは、リザーバーは、リザーバーとレンズキャビティーとの間で所望の方向に流体を移動させる確実な駆動力を生成するように各可撓性壁と協同して効率的に機能するのに十分な弾力性および記憶力を有しうる。フォースプロバイダーは、キャビティー内への流体の送入およびキャビティーからの流体の送出によりレンズを膨張および収縮させるべく使用可能である。フォースプロバイダーはまた、減圧を行ってキャビティーの方向に可撓性壁を引き寄せるべく使用可能である。
各可撓性壁80、82が本発明のこの実施形態および他の実施形態に係るキャビティーに隣接する表面内に少なくとも1つの溝81を含む場合、少なくとも1つの溝は、少なくとも1つのポートに一体化されうる。
あるいは、レンズは、溝を介して流体をレンズキャビティーに供給するための連続チャネルを含みうる。キャビティーに隣接する壁の表面内の溝は、流体が最初にキャビティーに進入するときにキャビティーの近傍で流体の分散を促進しうる。このことは、2つの壁間にほとんどもしくはまったくキャビティーを残すことなく2つの壁がわずかに離間して配置一体化されるかまたは最初に互いに当接するレンズ構成の場合にとくにあてはまる。たとえば、流体は、壁が互いに分離するまで溝の近傍で流動しうるので、キャビティー内における流体の分散に役立つ。
可撓性壁が溝を含む場合、溝は、最大撓曲点でレンズの外周近傍に配置されうる。そのような溝は、ヒンジとして作用する。溝は、環状でありうる。また、溝は、第1の壁のいずれか一方の表面上に、すなわち、第2の壁に最も近い表面上または第2の壁から最も離れた表面上のいずれか一方に形成可能である。溝は、第1の壁を第2の壁に溶接または結合できるように第1の壁の外周から適切な距離に配置可能である。レンズが溝を含みかつ第1の壁が第1の表面と第2の表面とにより画定される場合、溝は、第1の壁の第1の表面内に形成可能である。第1の壁の第1の表面は、凹表面でありうる。また、第1の壁の第2の表面は、平面表面でありうる。あるいは、第1の壁の第1の表面および第2の表面は両方とも、凹表面でありうる。あるいは、第1の壁の第1の表面および第2の表面は両方とも、平面表面でありうる。
流体をキャビティーに供給する場合またはキャビティーから取り出す場合、可撓性壁の1つの表面は凸形状をとり、可撓性壁の1つの表面は凹形状をとることが可能である。凸表面上の溝はいずれも、その表面内の張力を緩和するように作用し、一方、凹表面内の溝はいずれも、その表面内の圧縮力を緩和するように作用する。その結果として、改良されたより平滑な湾曲のレンズが生成される。
第1の壁が、溝を有する第1の表面と第2の表面とにより画定される場合、第1の壁はまた、第1の壁の外周近傍に第2の溝を有しうる。ただし、第2の溝は、第1の壁の第2の表面内に形成される。可撓性壁が各表面上に溝を含む場合、2つの溝は、好ましくは、位置合わせされる。
レンズの壁が少なくとも1つの溝を有する場合、溝は、V字形断面を有しうる。溝は、好ましくは、溝の近傍の可撓性壁内の応力を緩和すべく、鈍端形であるかまたは丸底を有する。たとえば、溝は、C字形断面を有しうる。鈍端形であるかまたは丸底を有する溝が好ましい。なぜなら、そのような溝を使用した場合、可撓性壁は、使用時に疲労したり破損したりする可能性が低いからである。
溝を第1の壁の第1の表面内に形成する場合、第1の壁は、その中心領域の方向に漸次薄肉になるものでありうる。また、溝の深さは、溝頂部すなわち溝底と第2の表面との間の最小距離が中心領域の第1の壁の厚さと実質的に同一であるように設定しうる。
可撓性壁が可撓性壁の各表面内に溝を有する場合、可撓性壁は、その中心領域の方向に漸次薄肉になるものでありうる。また、溝は、溝頂部すなわち溝底の間の距離が中心領域の可撓性壁の厚さと実質的に同一であるように配置しうる。
4. レンズおよびレンズ用可撓性壁の製造
可撓性壁の成形は、ガラス光学部品用、アクリル光学部品用、もしくはシリカ光学部品用または高品質プラスチック用の「雌」プロファイルの成形型に当接させて、あるいはスピニング処理、遠心処理、ガスやバブルの導入処理または流動技術、注入技術、吸引真空技術により、正確に実施可能である。予備硬化された材料の自己均展特性は、とくに有用である。あるいは、可撓性壁の成形は、射出成形により実施可能である。たとえば、熱可塑性物質を射出成形して可撓性壁を形成することが可能である。成形型表面材料はすべて、作製される可撓性壁に対して安定で非接着性でなければならず、かつキャストされる可撓性壁に実質的に完全な表面品質を付与するのに十分な高グレードの表面特性を有するものでなければならない。あるいは、可撓性壁は、シート状の好適な材料からスタンピング可能である。
可撓性壁の成形は、ガラス光学部品用、アクリル光学部品用、もしくはシリカ光学部品用または高品質プラスチック用の「雌」プロファイルの成形型に当接させて、あるいはスピニング処理、遠心処理、ガスやバブルの導入処理または流動技術、注入技術、吸引真空技術により、正確に実施可能である。予備硬化された材料の自己均展特性は、とくに有用である。あるいは、可撓性壁の成形は、射出成形により実施可能である。たとえば、熱可塑性物質を射出成形して可撓性壁を形成することが可能である。成形型表面材料はすべて、作製される可撓性壁に対して安定で非接着性でなければならず、かつキャストされる可撓性壁に実質的に完全な表面品質を付与するのに十分な高グレードの表面特性を有するものでなければならない。あるいは、可撓性壁は、シート状の好適な材料からスタンピング可能である。
5. 2つの可撓性壁を有する他のレンズ
図6a〜6dは、本発明の他の実施形態に係る2つの可撓性壁60、62を有するレンズを示している。レンズは、中心領域の方向に薄肉になる第1の可撓性壁60と、同様に中心領域の方向に薄肉になる第2の可撓性壁62と、を含む。第1および第2の壁60、62は、流体64を収容するためのキャビティーを画定する。壁60、62は、図8aおよび8bを参照して先に記載された前述の実施形態に従って、類似の材料で作製して連結させることが可能である。図6a〜6dに示される実施形態は、ヒンジとして機能するように壁60、62に形成される環状溝を有していない。さらに、壁60、62は、溶接、結合、または融合により一体化されていない。その代わりに、可撓性壁60、62は、バレルマウント61内に平行に収容される。
図6a〜6dは、本発明の他の実施形態に係る2つの可撓性壁60、62を有するレンズを示している。レンズは、中心領域の方向に薄肉になる第1の可撓性壁60と、同様に中心領域の方向に薄肉になる第2の可撓性壁62と、を含む。第1および第2の壁60、62は、流体64を収容するためのキャビティーを画定する。壁60、62は、図8aおよび8bを参照して先に記載された前述の実施形態に従って、類似の材料で作製して連結させることが可能である。図6a〜6dに示される実施形態は、ヒンジとして機能するように壁60、62に形成される環状溝を有していない。さらに、壁60、62は、溶接、結合、または融合により一体化されていない。その代わりに、可撓性壁60、62は、バレルマウント61内に平行に収容される。
壁60、62は、この場合も、互いに離間して配置され、バレルマウント61の内表面内の環状溝に嵌入される。壁60、62間の間隔すなわち分離は、図6では単に例示を目的として誇張して示されている(すなわち、より離間して配置されている)。壁60、62は、好ましくは、壁60、62間の流体64の量を最小限に抑えるようにごくわずかに離間して配置一体化され、実際上、壁60、62は、互いに直接当接しうる。各壁60、62は、マウント61内の矩形ノッチ形溝に係合するようにフラットな外周縁を有する。壁60、62は、バレルマウント61内に収容される。この実施形態および他の実施形態ではバレルマウントが開示されているが、壁を一体化するための他の機構、たとえば、結合または溶接なども実用に供しうることは、当業者には自明であろう。流体64は、バレルマウント61を貫通して延在してキャビティー内に開口するポート63を介して、キャビティー内に挿入されかつキャビティーから取り出される。ポート63は、キャビティーと流体リザーバー(図示せず)との間に流体連通を提供する。キャビティー内の流体64の体積を制御することにより、種々のレンズ形状を形成できるように可撓性壁60、62を移動させる。
図6a〜6dに示される可撓性壁60、62は、壁60、62の表面内に形成された環状溝を有してないが、バレルマウント61により所定の位置に保持されたそのような壁60、62に1つ以上の環状溝を形成することが可能である。また、図6a〜6dにはバレルマウントが示されているが、壁60、62を連結させる他の機構、たとえば、当業者に公知の技術の中でもとくに結合、溶接、融合、および超音波溶接を実用に供することが可能である。
図6aでは、流体64の量を制御することにより、第1の可撓性壁60は、第2の可撓性壁62から最も離れたその壁60の第1の表面66が凹面でありかつ第2の可撓性壁62に最も近い第2の表面68が凸面であるように配置される。また、流体64の量により限定されて、第2の可撓性壁62は、第1の可撓性壁60に最も近いその壁62の第1の表面65が凸面でありかつ第1の可撓性壁60から最も離れた第2の表面67が凹面であるように配置される。
図6bでは、流体64の量を制御することにより、第1の可撓性壁60は、第2の可撓性壁62から最も離れたその第1の表面66が凹面でありかつ第2の可撓性壁62に最も近いその第2の表面68が実質的に平面であるように配置される。同様に、流体64の量により限定されて、第2の可撓性壁62は、第1の可撓性壁60に最も近いその第1の表面65が実質的に平面でありかつ第1の可撓性壁62から最も離れたその第2の表面67が凹面であるように配置される。
図6cでは、流体64の量を制御することにより、第1の可撓性壁60は、第2の可撓性壁62から最も離れたその第1の表面66が実質的に平面でありかつ第2の可撓性壁62に最も近いその第2の表面68が凹面であるように配置される。また、流体の量により限定されて、第2の可撓性壁62は、第1の可撓性壁60に最も近いその第1の表面65が凹面でありかつ第1の可撓性壁62から最も離れたその第2の表面67が実質的に平面であるように配置される。
図6dでは、流体64の量を制御することにより、第1の可撓性壁60は、第2の壁62から最も離れたその第1の表面66が凸面でありかつ第2の壁62に最も近いその第2の表面68が凹面であるように配置される。また、流体の量により限定されて、第2の可撓性壁62は、第1の可撓性壁60に最も近いその第1の表面65が凹面でありかつ第1の可撓性壁62から最も離れたその第2の表面67が凸面であるように配置される。
キャビティー内の流体64の量を図6aに示される量から図6dに示される量に変化させることにより、レンズの焦点屈折力は、負から正に変化する。
6. 可撓性壁と剛性壁とを溶接、結合、または融合して有するレンズ
図4aおよび4bは、本発明のさらに他の実施形態に係るレンズを示している。レンズは、中心領域の方向に薄肉になる可撓性壁40と剛性メニスカス凹壁42とを含む。剛性壁42の湾曲表面は、可撓性壁40に対向し、一方、剛性壁42の平面表面は、可撓性壁40と反対の方向を向く。壁40、42は、流体44を収容するためのキャビティーを画定する。可撓性壁40は、壁の各表面に1つずつ2つの環状溝41を備える。V字形溝は、可撓性壁40に対してヒンジとして作用する。他の形状溝を実用に供することも可能である。この実施形態では、壁40および42は、互いに直接当接する。図4aおよび4bに示される実施形態では、バレルマウントは、壁40、42を収容するために使用されない。その代わりに、壁40、42は、その対応する外周部で結合される。この実施形態および他の実施形態では結合が開示されているが、壁を一体化するための他の機構、たとえば、溶接またはバレルマウントの使用などを実用に供しうることは、当業者には自明であろう。壁は、剛性壁42に対向する可撓性壁40の溝41の最外縁に隣接する箇所で結合される。この実施形態では、ポートは、剛性壁42の外周縁からそれを貫通してその剛性壁42の内側湾曲表面まで延在する。流体44は、ポート43を介してキャビティー内に挿入されかつキャビティーから取り出される。このポート43は、剛性壁42を貫通して延在してキャビティー内に開口し、剛性壁42に貫通穿孔された孔に結合されたまたは孔内に結合された可撓性管を含む。ポート43は、キャビティーと流体リザーバー(図示せず)との間に流体連通を提供する。キャビティー内の流体44の体積を制御することにより、種々のレンズ形状を形成できるように可撓性壁40を移動させる。
図4aおよび4bは、本発明のさらに他の実施形態に係るレンズを示している。レンズは、中心領域の方向に薄肉になる可撓性壁40と剛性メニスカス凹壁42とを含む。剛性壁42の湾曲表面は、可撓性壁40に対向し、一方、剛性壁42の平面表面は、可撓性壁40と反対の方向を向く。壁40、42は、流体44を収容するためのキャビティーを画定する。可撓性壁40は、壁の各表面に1つずつ2つの環状溝41を備える。V字形溝は、可撓性壁40に対してヒンジとして作用する。他の形状溝を実用に供することも可能である。この実施形態では、壁40および42は、互いに直接当接する。図4aおよび4bに示される実施形態では、バレルマウントは、壁40、42を収容するために使用されない。その代わりに、壁40、42は、その対応する外周部で結合される。この実施形態および他の実施形態では結合が開示されているが、壁を一体化するための他の機構、たとえば、溶接またはバレルマウントの使用などを実用に供しうることは、当業者には自明であろう。壁は、剛性壁42に対向する可撓性壁40の溝41の最外縁に隣接する箇所で結合される。この実施形態では、ポートは、剛性壁42の外周縁からそれを貫通してその剛性壁42の内側湾曲表面まで延在する。流体44は、ポート43を介してキャビティー内に挿入されかつキャビティーから取り出される。このポート43は、剛性壁42を貫通して延在してキャビティー内に開口し、剛性壁42に貫通穿孔された孔に結合されたまたは孔内に結合された可撓性管を含む。ポート43は、キャビティーと流体リザーバー(図示せず)との間に流体連通を提供する。キャビティー内の流体44の体積を制御することにより、種々のレンズ形状を形成できるように可撓性壁40を移動させる。
したがって、この実施形態では、レンズは、流体44を収容するためのキャビティーを画定する第1の可撓性壁40および第2の壁42を含む。種々のレンズ形状が、キャビティー内の流体の体積を制御することにより形成可能であり、第1の壁40および第2の壁42は、結合、溶接、または融合により一体化される。
たとえば、図4aでは、流体44の量を制御することにより、可撓性壁40は、剛性壁42に最も近い第1の表面46が凸面でありかつ剛性壁42から最も離れた第2の表面48が凹面であるように配置される。
図4bでは、流体44の量を制御することにより、可撓性壁40は、剛性壁42に最も近い第1の表面46が凹面でありかつ第2の剛性壁42から最も離れた第2の表面48が凸面であるように配置される。
キャビティー内の流体44の量を図4aに示される量から図4bに示される量に変化させることにより、レンズの焦点屈折力は、負から正に変化する。
図7aおよび7bは、本発明のさらなる実施形態に係るレンズを示している。レンズは、中心領域の方向に薄肉になる可撓性壁70と平凸剛性壁72とを含む。壁70、72は、流体74を収容するためのキャビティーを画定する。剛性レンズ72の平面表面は、可撓性壁70に対向し、一方、剛性壁72の湾曲表面は、可撓性壁70と反対の方向を向く。可撓性壁70は、可撓性壁70の外表面内に環状溝71を備える。溝は、可撓性壁40の湾曲の一様性をその表面全体にわたり改良するようにヒンジとして作用する。図7aおよび7bでは単一の環状溝71が示されているが、壁70は、たとえば図4aおよび4bに示される構成のように、たとえば2つの環状溝を有することも可能である。あるいは、溝を用いることなく壁70を実設することが可能である。壁70、72は、互いに直接当接し、その対応する外周部で溶接一体化される。この実施形態および他の実施形態では壁を溶接一体化することが開示されているが、壁を一体化するための他の機構、たとえば、結合またはバレルマウントの使用などを実用に供しうることは、当業者には自明であろう。流体74は、ポート73を介してキャビティー内に挿入されかつキャビティーから取り出される。このポート73は、剛性壁72を貫通して延在してキャビティー内に開口し、剛性壁72に貫通穿孔された孔に結合されたまたは孔内に結合された可撓性管を含む。ポート73は、キャビティーと流体リザーバー(図示せず)との間に流体連通を提供する。キャビティー内の流体74の体積を制御することにより、種々のレンズ形状を形成できるように可撓性壁70を移動させる。たとえば、図7aでは、流体74の量を制御することにより、可撓性壁は、剛性壁72に最も近い第1の表面76が凹面でありかつ剛性壁72から最も離れた第2の表面78が実質的に平面であるように配置される。
図7bでは、流体74の量を制御することにより、可撓性壁70は、剛性壁72に最も近い第1の表面76が凹面でありかつ第2の剛性壁72から最も離れた第2の表面78が凸面であるように配置される。
キャビティー内の流体74の量を図7aに示される量から図7bに示される量に変化させることにより、レンズの焦点屈折力は、より大きい正の値に変化する。
7. 剛性壁と可撓性壁とを有するさらなるレンズ
図1a〜1dは、本発明のさらなる実施形態に係るレンズを示している。レンズは、平面剛性アクリル壁10と中心領域の方向に薄肉になる可撓性ポリカーボネート壁12とを含む。壁は両方とも、光学レンズに使用するのに好適な材料で作製される。特定の材料が与えられているが、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく他の材料を実用に供しうることは、本開示に照らして当業者であればわかるであろう。
図1a〜1dは、本発明のさらなる実施形態に係るレンズを示している。レンズは、平面剛性アクリル壁10と中心領域の方向に薄肉になる可撓性ポリカーボネート壁12とを含む。壁は両方とも、光学レンズに使用するのに好適な材料で作製される。特定の材料が与えられているが、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく他の材料を実用に供しうることは、本開示に照らして当業者であればわかるであろう。
たとえば、剛性壁10は、あるいは、ガラス、ポリカーボネート、または複合材で作製可能である。
可撓性壁12は、ウェーハの外周よりもウェーハの中心のほうが薄い厚さになるように好ましくはテーパーの付けられたウェーハである。可撓性壁12は、可変膨張が可能である光学的に透明な合成均一材料からなる伸縮性で柔軟性のあるさまざまな形態のディスクを含む構成要素で形成可能である。本発明のこの実施形態および他の実施形態に係る可撓性壁は、レンズにより透過される放射線に対して透過性でありかつ実質的にデフォルト原位置への復帰をもたらしうる記憶を有する安定で均一で伸縮性のある材料から形成される。そのような材料としては、たとえば、シリコーンゴム、プラスチック、アクリル、可撓性ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリエステル、または熱可塑性物質が挙げられる。材料が放射線透過性でありかつ安定性、延伸性、もしくは可撓性、好ましくは弾力性を有するものであれば、任意の好適な材料の使用が可能である。可撓性壁の中心領域は、剛性壁に対して変位可能である。この実施形態では、壁10、12は、壁10、12を離間して配置することにより流体14を収容するためのキャビティーを画定するように構成される。
壁10、12は、円形の形態をとり、管形もしくは円筒形の形態をとるバレルマウント11内に収容される。この実施形態でも同様に、バレルマウント11の内表面は、キャビティーを画定する。壁10、12は、互いに離間して配置され、バレルマウント11の内表面内の環状溝に嵌入される。各壁10、12は、マウント11内の矩形ノッチ形溝に係合するようにフラットな外周縁を有する。流体シールは、各壁10、12の外周部とバレルマウント11との間に形成される。圧力によりまたはたとえば好適なエポキシもしくはシーラントを用いる他の実設形態で、壁10、12の1つ以上とバレルマウント11との間にシールを形成しうるが、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく他の密封機構を利用することも可能である。この実施形態では、壁10、12は、バレルマウント内の個別の溝を用いて離間して配置されているが、これが必要でない場合もある。たとえば、ポートが壁10、12により画定されるレンズの内部キャビティーと連通可能であれば、2つの壁10、12は、バレルマウント中に形成された単一の溝内で互いに直接当接しうる。この実施形態および他の実施形態ではバレルマウントが開示されているが、流体シールが壁間に形成されるのであれば、壁を一体化するための他の機構、たとえば、結合または溶接なども実用に供しうることは、当業者には自明であろう。流体14は、変位媒体として作用し、ポート13を介してキャビティー内に挿入されかつキャビティーから取り出される。このポート13は、バレルマウント11を貫通して延在してキャビティーと連通する。変位媒体は、剛性壁10に対して可撓性壁12を変位させることが可能である。ポート13は、キャビティーと流体リザーバー(図示せず)との間に流体連通を提供する。キャビティー内の流体14の体積を制御することにより、すなわち変化させることにより、可撓性壁12は、種々のレンズ形状を形成できるように移動する。
レンズにより透過される放射線に対して透過性であり、かつレンズにより集束される放射線による悪影響を受けないように好適な熱安定性を有するのであれば、レンズキャビティーに充填するために使用される流体14は、いずれの均一流体、非腐食性流体、または非反応性流体であってもよい。流体14としては、油、グリセリン、シリコーン油、植物油、パラフィン、またはさらには水系製品が挙げられうる。とくに、ジョンソン(Johnson’s)(登録商標)ベビー・オイル(Baby Oil)は、好適な流体であることが判明している。好ましくは、レンズにより透過される放射線により流体が加熱されたときに、レンズによる放射線の透過に悪影響を及ぼす可能性のあるバブルがレンズキャビティー内に生成されないように、流体14を脱ガスしうる。場合により、レンズを色フィルターとしても使用できるように流体14を着色してもよい。
レンズのプロファイルに及ぼす重力の影響を低減させるべく、キャビティー内の流体14の量は、好ましくは、最小限に抑えられる。これは、キャビティーの体積を最小限に抑えるように第1の壁12と第2の壁10との間の距離を減少させることにより行われる。より大型のレンズまたはより厚肉のレンズが必要とされる場合、レンズの最下部の方向への膨出を防止するとともに可撓性壁12の望ましくない振動を防止するために、よりチキソトロピックな流体を使用することが可能である。あるいは、より厚肉の可撓性壁を使用することが可能である。キャビティー内の流体14の量が最小レベルにある場合、可撓性壁は、2つの壁を分離する少量の流体を有する状態で剛性壁に当接してほとんどフラットでありうる。
正または負のレンズプロファイルを生成するように、キャビティー内への流体14の圧入またはキャビティーからの流体14の取出しを行うことにより、可撓性壁12を撓曲させることが可能である。本発明のこの実施形態および他の実施形態に係る可撓性壁は、浅いプロファイルを有しかつ薄肉で半径方向に収縮可能および/または膨張可能でありうる。最薄肉点において、可撓性壁12は、数ミリメートル以下の厚さを有しうる。可撓性壁12の最薄肉点は、レンズの物理的中心および/または光学的中心に略対応する。最薄肉点に対して外周部では、可撓性壁12は、所要のレンズ直径および所要の開口口径サイズに依存してかなりの厚さを有しうる。可撓性壁12はまた、弾力性でありうる。
より大きい直径の光学システムでは、可撓性壁12が低減された可撓性を有しかつキャビティー内の流体に及ぼす重力の影響が低減されるように、可撓性壁12の厚さを増大させることが可能である。そのような低減された可撓性にすると、可撓性壁12の底部の方向への可撓性壁12の膨出が防止され、可撓性壁12の円周近傍の一貫性のあるプロファイルが確保される。また、多かれ少なかれプロファイルの撓曲および変動を必要とするシステムでは、可撓性壁12の厚さは、変化しうる。
この実施形態では、可撓性壁12は、溝15が互いに対向する側に存在する構成で壁12の各表面内に1つずつ2つの環状溝15を備える。この実施形態では、溝15の最外縁は、バレルマウント11の内表面にまたはそれに隣接して配置される。溝15は、この実施形態ではC字形断面を有するが、V字形溝などの他の形状溝を実用に供することも可能である。溝底の深さは、2つの底間の距離が可撓性壁12の中心における厚さと同一もしくは実質的に同一であるように設定される。この実施形態では距離は可撓性壁12の中心における厚さと同一もしくは実質的に同一であるが、得られる溝がヒンジとして十分に機能するのであれば、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく他の溝底間距離を実用に供することも可能である。溝15は、可撓性壁12の湾曲の一様性をその表面全体にわたり改良するようにヒンジとして作用する。可撓性壁12の内表面内の溝15は、とくに、2つの壁10、12間にほとんどもしくはまったくキャビティーを残すことなく壁10、12間に変位媒体が保持されない状態で2つの壁10、12がわずかに離間して配置一体化されるかまたは互いに直接当接する構成では、2つの壁10、12間のポート13からの流体14の分散を促進しうる。
図1aでは、流体の量を制御することにより、すなわち変化させることにより、可撓性壁12は、剛性壁10に最も近い第1の表面16が凸面でありかつ剛性壁10から最も離れた第2の表面18が凹面であるように配置される。可撓性壁12のこの撓曲すなわちその中心領域の変位は、キャビティーから流体リザーバー(図示せず)内に流体14を吸引することにより実施可能である。
図1bでは、流体の量を制御することにより、すなわち変化させることにより、可撓性壁12は、剛性壁10に最も近い第1の表面16が実質的に平面でありかつ剛性壁10から最も離れた第2の表面18が凹面であるように配置される。
図1cでは、流体の量を制御することにより、可撓性壁は、剛性壁10に最も近い第1の表面16が凹面でありかつ剛性壁10から最も離れた第2の表面18が実質的に平面であるように配置される。
図1dでは、流体の量を制御することにより、可撓性壁は、剛性壁10に最も近い第1の表面16が凹面でありかつ剛性壁10から最も離れた第2の表面18が凸面であるように配置される。
キャビティー内の流体14の量を図1aに示される量から図1dに示される量に変化させることにより、レンズの焦点屈折力は、負の屈折力から正の屈折力に変化する。たとえば、レンズは、約−9〜約+9ジオプトリーの屈折力範囲を有しうる。本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく他の屈折力を実用に供することも可能である。
図2aおよび2bは、本発明の他の実施形態に係るレンズを示している。レンズは、中心領域の方向に薄肉になる可撓性壁20と剛性メニスカス凸壁22とを含む。後者の壁22は、その外周よりもその中心のほうが厚肉である。この場合も、2つの壁20、22は、第1の実施形態の壁10、12に関連してそれぞれ記載された材料で作製可能である。壁20、22は、流体24を収容するためのキャビティーを画定する。可撓性壁20は、その第1の表面26上に環状溝25を備える。溝25はC字形断面を有するが、他の形状溝を実用に供することも可能であり、溝25の底と可撓性壁20の他方の表面28との間の距離は、可撓性壁20の中心における厚さと同一もしくは実質的に同一である。この実施形態でも同様に、距離は同一もしくは実質的に同一であるが、得られる溝がヒンジとして十分に機能するのであれば、溝底と他方の表面28との間の他の距離を実用に供することも可能である。溝25は、可撓性壁の湾曲の一様性をその表面全体にわたり改良するようにヒンジとして作用する。
壁20、22は、バレルマウント21内に収容される。この実施形態および他の実施形態ではバレルマウントが開示されているが、壁を一体化するための他の機構、たとえば、結合または溶接なども実用に供しうることは、当業者には自明であろう。バレルマウント21の構成ならびに壁およびマウントの構成は、図1a〜1dに記載されるものと同一である。流体24は、バレルマウント21を貫通して延在してキャビティー内に開口するポート23を介して、キャビティー内に挿入されかつキャビティーから取り出される。ポート23は、キャビティーと流体リザーバー(図示せず)との間に流体連通を提供する。キャビティー内の流体24の体積を制御することにより、種々のレンズ形状を形成できるように可撓性壁20を移動させる。
図2aでは、流体の量を制御することにより、可撓性壁20は、剛性壁22に最も近い第1の表面26が凸面でありかつ剛性壁22から最も離れた第2の表面28が凹面であるように配置される。
図2bでは、流体の量を制御することにより、可撓性壁20は、剛性壁22に最も近い第1の表面26が凸面でありかつ剛性壁10から最も離れた第2の表面28が凹面であるように配置される。
キャビティー内の流体24の量を図2aに示される量から図2bに示される量に変化させることにより、レンズの焦点屈折力は、より大きい正の値に変化する。
図3a〜3cは、本発明のさらに他の実施形態に係るレンズを示している。レンズは、剛性平凹壁30と中心領域の方向に薄肉になる可撓性壁32とを含む。壁30の平面表面は、可撓性壁32に対向する。壁30、32は、流体34を収容するためのキャビティーを画定する。壁30、32は、互いに離間して配置され、バレルマウント31の内表面内の環状溝に嵌入される。各壁30、32は、マウント31内の矩形ノッチ形溝に係合するようにフラットな外周縁を有する。可撓性壁32は、壁の各表面に1つずつ2つの環状溝35を備える。溝は、C字形断面を有し、その底の深さは、2つの底間の距離が可撓性壁32の中心における厚さと同一もしくは実質的に同一であるように設定される。この実施形態でも同様に、距離は同一もしくは実質的に同一であるが、得られる溝がヒンジとして十分に機能するのであれば、溝底と他方の表面28との間の他の距離を実用に供することも可能である。溝は、可撓性壁の湾曲の一様性をその表面全体にわたり改良するようにヒンジとして作用する。壁30、32は、バレルマウント31内に収容される。この実施形態および他の実施形態ではバレルマウントが開示されているが、壁を一体化するための他の機構、たとえば、結合または溶接なども実用に供しうることは、当業者には自明であろう。流体34は、バレルマウント31を貫通して延在してキャビティー内に開口するポート33を介して、キャビティー内に挿入されかつキャビティーから取り出される。ポート33は、キャビティーと流体リザーバー(図示せず)との間に流体連通を提供する。キャビティー内の流体34の体積を制御することにより、種々のレンズ形状を形成できるように可撓性壁32を移動させる。
図3aでは、流体34の量を制御することにより、可撓性壁32は、剛性壁30に最も近い第1の表面36が凸面でありかつ剛性壁30から最も離れた第2の表面38が凹面であるように配置される。
図3bでは、流体34の量を制御することにより、可撓性壁32は、剛性壁30に最も近い第1の表面36が凹面でありかつ剛性壁30から最も離れた第2の表面38が実質的に平面であるように配置される。
図3cでは、流体34の量を制御することにより、可撓性壁32は、剛性壁30に最も近い第1の表面36が凹面でありかつ剛性壁30から最も離れた第2の表面38が凸面であるように配置される。
図3a〜3cのそれぞれにおいて、壁30、32間の流体34の体積は、増大される。キャビティー内の流体34の量を図3aに示される量から図3cに示される量に変化させることにより、レンズの焦点屈折力は、負の屈折力から正の屈折力に変化する。
図5a〜5dは、本発明の他のさらなる実施形態に係るレンズを示している。レンズは、平凸剛性壁50と中心領域の方向に薄肉になる可撓性壁52とを含む。壁50、52は、流体54を収容するためのキャビティーを画定する。可撓性壁52は、壁の各表面に1つずつ2つの環状溝55を備える。溝は、C字形断面を有し、その底の深さは、2つの底間の距離が可撓性壁52の中心における厚さと同一もしくは実質的に同一であるように設定される。距離は、この実施形態では同一もしくは実質的に同一であるが、これが不可欠というわけではない。本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく他の距離を実設することも可能である。溝は、可撓性壁の湾曲の一様性をその表面全体にわたり改良するようにヒンジとして作用する。壁60、62は、互いに離間して配置される。この実施形態では、剛性レンズ50の平面表面は、可撓性壁52に対向し、一方、剛性壁50の湾曲表面は、可撓性壁52と反対の方向を向く。壁50、52は、バレルマウント51内に収容される。この実施形態では、剛性壁50は、矩形外周縁を有していないが、その代わりに、壁の一方の側に湾曲表面および他方の側に略平面表面を有して鋭縁を形成する。バレルマウント51は、剛性壁50の外周部に係合するようにその内表面内に相補的に形成された溝を有する。この実施形態でも同様に、可撓性壁52は、マウント51内の対応する矩形ノッチ形溝で鍵止めされる矩形外周縁を有する。この実施形態および他の実施形態ではバレルマウントが開示されているが、壁を一体化するための他の機構、たとえば、結合または溶接なども実用に供しうることは、当業者には自明であろう。流体54は、バレルマウント51を貫通して延在してキャビティー内に開口するポート53を介して、キャビティー内に挿入されかつキャビティーから取り出される。ポート53は、キャビティーと流体リザーバー(図示せず)との間に流体連通を提供する。キャビティー内の流体54の体積を制御することにより、種々のレンズ形状を形成できるように可撓性壁52を移動させる。
図5aでは、流体54の量を制御することにより、可撓性壁52は、剛性壁50に最も近い第1の表面56が凸面でありかつ剛性壁50から最も離れた第2の表面58が凹面であるように配置される。
図5bでは、流体54の量を制御することにより、可撓性壁52は、剛性壁50に最も近い第1の表面56が実質的に平面でありかつ剛性壁50から最も離れた第2の表面58が凹面であるように配置される。
図5cでは、流体54の量を制御することにより、可撓性壁52は、剛性壁50に最も近い第1の表面56が凹面でありかつ剛性壁50から最も離れた第2の表面58が実質的に平面であるように配置される。
図5dでは、流体54の量を制御することにより、可撓性壁52は、剛性壁50に最も近い第1の表面56が凹面でありかつ剛性壁50から最も離れた第2の表面58が凸面であるように配置される。
キャビティー内の流体54の量を図5aに示される量から図5dに示される量に変化させることにより、レンズの焦点屈折力は、より大きい正の値に変化する。
図10a〜10cは、本発明のさらなる実施形態に係るレンズを示している。レンズは、実質的に平面の剛性壁110と中心領域の方向に薄肉になる可撓性壁112とを含む。壁110、112は、流体114を収容するためのキャビティーを画定する。壁110および112は、この実施形態では離間して配置される。可撓性壁112は、その第1の表面116上に環状溝115を備える。溝115は、V字形断面を有し、溝115の底と可撓性壁112の他方の表面118との間の距離は、可撓性壁112の中心における厚さと同一もしくは実質的に同一である。距離は、この実施形態では同一もしくは実質的に同一であるが、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく他の距離を実用に供することも可能である。壁110、112は、バレルマウント111内に収容される。この実施形態および他の実施形態ではバレルマウントが開示されているが、壁を一体化するための他の機構、たとえば、結合または溶接なども実用に供しうることは、当業者には自明であろう。流体114は、可撓性壁112を貫通して延在するポート113を介してキャビティー内に挿入されかつキャビティーから取り出される。ポート113は、キャビティーと流体リザーバー(図示せず)との間に流体連通を提供する。キャビティー内の流体114の体積を制御することにより、種々のレンズ形状を形成できるように可撓性壁112を移動させる。
たとえば、図10aでは、流体114の量を制御することにより、可撓性壁112は、剛性壁110に最も近いその壁112の第1の表面116が実質的に平面でありかつ剛性壁110から最も離れた第2の表面118が凹面であるように配置される。
図10bでは、流体114の量を制御することにより、可撓性壁112は、剛性壁110に最も近いその第1の表面116が凹面でありかつ剛性壁110から最も離れたその第2の表面118が凸面であるように配置される。
図10cでは、流体の量を制御することにより、可撓性壁は、剛性壁110に最も近い第1の表面116が凹面でありかつ剛性壁110から最も離れた第2の表面118が凸面であるように配置される。
キャビティー内の流体114の量を図10aに示される量から図10cに示される量に変化させることにより、レンズの焦点屈折力は、より大きい正の値になるように変化する。
図11a〜11cは、本発明の他のさらなる実施形態に係るレンズを示している。レンズは、実質的に平面の剛性壁120と中心領域の方向に薄肉になる可撓性壁122とを含む。壁120、122は、流体124を収容するためのキャビティーを画定する。壁120、122は、バレルマウント121内に収容される。この実施形態および他の実施形態ではバレルマウントが開示されているが、壁を一体化するための他の機構、たとえば、結合または溶接なども実用に供しうることは、当業者には自明であろう。流体124は、ポート123を介してキャビティー内に挿入されかつキャビティーから取り出される。このポート123は、図11aおよび11cに示されるように、レンズの円周上に等間隔に配置され、バレルマウント121を貫通して延在してキャビティー内に開口する。ポート123は、キャビティーと流体リザーバー140との間に流体連通を提供する。キャビティー内の流体124の体積を制御することにより、種々のレンズ形状を形成できるように可撓性壁122を移動させる。レンズはまた、可撓性壁122の外周部にV字形断面の環状溝130を含む。溝は、剛性壁120に最も近い可撓性壁の第1の表面内に形成される。溝は、可撓性壁の湾曲の一様性をその表面全体にわたり改良するようにヒンジとして作用する。その代わりに、鈍端V字形断面溝またはC字形断面溝を実用に供することも可能である。さらに、可撓性壁は、2つ以上の溝130を有しうる。
図15は、本発明の他の実施形態に係るレンズを示している。レンズは、実質的に平面の剛性壁1500と中心領域の方向に薄肉になる可撓性壁1510とを含む。壁1500、1510は、流体を収容するためのキャビティーを画定する。壁120、122は、たとえば、結合または溶接により一体化されるが、それらを一体化するために他の機構を実用に供することも可能である。流体は、レンズの円周上に等間隔に配置されかつキャビティー内に開口して延在するポート1503を介して、キャビティー内に挿入されかつキャビティーから取り出される。ポート1503は、キャビティーと流体リザーバー(図示せず)との間に流体連通を提供する。キャビティー内の流体の体積を制御することにより、種々のレンズ形状を形成できるように可撓性壁1510を移動させる。可撓性壁1510は、可撓性壁1510の外周部にV字形断面の2つの環状溝1511を有する。この実施形態では、溝1511は、壁1510の両側に互いに位置をずらして配置され、すなわち、オフセット位置に配置され、溝が互いに対向して配置される場合よりも深くすることが可能である。この場合も、溝1511は、可撓性壁1510の湾曲の一様性をその表面全体にわたり改良するようにヒンジとして作用する。その代わりに、鈍端V字形断面溝またはC字形断面溝を実用に供することも可能である。
8. 多素子システム
図9aおよび9bは、本発明の一実施形態に係る2つのレンズを含む多素子システムを示している。システムは、実質的に平面の剛性壁90と中心領域の方向に薄肉になる可撓性壁92とを含む本発明の一実施形態に係る第1のレンズを含む。壁90、92は、流体94を収容するためのキャビティーを画定する。この実施形態では、2つの壁90、92は、わずかに離間して配置される。可撓性壁92は、壁の各表面に1つずつ2つの環状溝95を備える。溝は、C字形断面を有し、その底の深さは、2つの底間の距離が可撓性壁92の中心における厚さと同一もしくは実質的に同一であるように設定される。この実施形態でも同様に、距離は、同一もしくは実質的に同一であるが、これが不可欠というわけではない。さまざまな距離を実用に供することが可能である。溝は、可撓性壁の湾曲の一様性をその表面全体にわたり改良するようにヒンジとして作用する。壁90、92は、それらの矩形外周縁をバレルマウント91の内表面内に形成された矩形ノッチ形溝と嵌合係合させた状態でバレルマウント91内に収容される。この実施形態および他の実施形態ではバレルマウントが開示されているが、壁を一体化するための他の機構、たとえば、結合または溶接なども実用に供しうることは、当業者には自明であろう。流体94は、バレルマウント91を貫通して延在してキャビティー内に開口するポート93を介して、キャビティー内に挿入されかつキャビティーから取り出される。ポート93は、キャビティーと流体リザーバー(図示せず)との間に流体連通を提供する。キャビティー内の流体94の体積を制御することにより、種々のレンズ形状を形成できるように可撓性壁92を移動させる。
図9aおよび9bは、本発明の一実施形態に係る2つのレンズを含む多素子システムを示している。システムは、実質的に平面の剛性壁90と中心領域の方向に薄肉になる可撓性壁92とを含む本発明の一実施形態に係る第1のレンズを含む。壁90、92は、流体94を収容するためのキャビティーを画定する。この実施形態では、2つの壁90、92は、わずかに離間して配置される。可撓性壁92は、壁の各表面に1つずつ2つの環状溝95を備える。溝は、C字形断面を有し、その底の深さは、2つの底間の距離が可撓性壁92の中心における厚さと同一もしくは実質的に同一であるように設定される。この実施形態でも同様に、距離は、同一もしくは実質的に同一であるが、これが不可欠というわけではない。さまざまな距離を実用に供することが可能である。溝は、可撓性壁の湾曲の一様性をその表面全体にわたり改良するようにヒンジとして作用する。壁90、92は、それらの矩形外周縁をバレルマウント91の内表面内に形成された矩形ノッチ形溝と嵌合係合させた状態でバレルマウント91内に収容される。この実施形態および他の実施形態ではバレルマウントが開示されているが、壁を一体化するための他の機構、たとえば、結合または溶接なども実用に供しうることは、当業者には自明であろう。流体94は、バレルマウント91を貫通して延在してキャビティー内に開口するポート93を介して、キャビティー内に挿入されかつキャビティーから取り出される。ポート93は、キャビティーと流体リザーバー(図示せず)との間に流体連通を提供する。キャビティー内の流体94の体積を制御することにより、種々のレンズ形状を形成できるように可撓性壁92を移動させる。
図9aでは、流体94の量を制御することにより、可撓性壁92は、剛性壁90に最も近いその壁92の第1の表面96が凹面でありかつ剛性壁90から最も離れた第2の表面98が実質的に平面であるように配置される。
システムはさらに、平凹剛性壁100と中心領域の方向に薄肉になる可撓性壁102とを含む本発明の一実施形態に係る第2のレンズを含む。壁100、102は、流体104を収容するためのキャビティーを画定する。壁100の湾曲表面は、可撓性壁92に対向し、可撓性壁102と反対の方向を向く。剛性壁100の平面表面は、可撓性壁102に対向する。可撓性壁102は、壁の各表面に1つずつ2つの環状溝105を備える。溝は、C字形断面を有し、その底の深さは、2つの底間の距離が可撓性壁102の中心における厚さと同一もしくは実質的に同一であるように設定される。距離は、この実施形態では同一もしくは実質的に同一であるが、これが本発明の本質的特徴というわけではない。溝は、可撓性壁の湾曲の一様性をその表面全体にわたり改良するようにヒンジとして作用する。壁100、102は、バレルマウント91内に収容される。流体104は、バレルマウント91を貫通して延在してキャビティー内に開口するポート103を介して、キャビティー内に挿入されかつキャビティーから取り出される。ポート103は、キャビティーと流体リザーバー(図示せず)との間に流体連通を提供する。キャビティー内の流体104の体積を制御することにより、種々のレンズ形状を形成できるように可撓性壁102を移動させる。
図9aでは、流体104の量を制御することにより、可撓性壁102は、剛性壁100に最も近いその壁102の第1の表面106が凹面でありかつ剛性壁100から最も離れた第2の表面108が実質的に平面であるように配置される。
図9bでは、流体94の量を制御することにより、可撓性壁92は、剛性壁90に最も近いその第1の表面96が凹面でありかつ剛性壁90から最も離れたその第2の表面98が凸面であるように配置される。流体104の量を制御することにより、可撓性壁102は、剛性壁100に最も近いその第1の表面106が凹面でありかつ剛性壁100から最も離れたその第2の表面108が凸面であるように配置される。
キャビティー内の流体94、104の量を図9aに示される量から図9bに示される量に変化させることにより、多素子システムの全焦点屈折力は、より大きい正の値になる。
レンズの特定の組合せが図9に示されているが、前述の実施形態に係るレンズの他の組合せを実用に供しうることは、本開示に照らして当業者であれば容易にわかるであろう。
9. カメラや照明システムをはじめとするレンズの用途
本発明の実施形態に係るレンズおよび多素子システムを使用する多数の用途が存在する。たとえば、2つのそのような用途は、カメラおよび照明システムである。
本発明の実施形態に係るレンズおよび多素子システムを使用する多数の用途が存在する。たとえば、2つのそのような用途は、カメラおよび照明システムである。
図12は、本発明の一実施形態に係るレンズ210を含むカメラ200を示している。前述の実施形態のいずれかに係るレンズは、全体として表され参照番号210により特定されたレンズの形態で実設可能である。カメラは、画像キャプチャーシステムを含む。このシステムは、アナログデバイス中でフィルムを使用しうるものであるか、またはディジタルカメラの電子部品でありうる。
図13は、本発明の一実施形態に係るレンズ310を含む照明システム300を示している。前述の実施形態のいずれかに係るレンズは、全体として表され参照番号310により特定されたレンズの形態で実設可能である。照明システムはまた、光を照射するための照明素子を含む。
以上の各実施形態に係る壁は、標準的レンズコーティング、たとえば、反射防止コーティング、防塵コーティング、またはUV遮断コーティングなどで被覆可能である。壁は、コーティングを受容しうる材料、たとえば、ポリカーボネート、ポリマー、およびポリエステルで作製されるであろう。
レンズとレンズの製造方法とレンズ用可撓性壁の製造方法とに関連する本発明の少数の実施形態について説明してきた。以上の開示に照らして、当業者には自明なことであろうが、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなくそれらの実施形態に対して種々の変更および/または代替形態をなすことが可能である。
Claims (43)
- 第1の可撓性壁であって、前記第1の壁の外周近傍にヒンジ用として第1の溝が形成されている第1の壁と、
第2の壁と、
を含み、前記第1の壁および前記第2の壁が、キャビティー内の流体の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるように流体を収容するためのキャビティーを画定するレンズ。 - 前記第1の壁が第1の表面と第2の表面とにより画定され、かつ前記溝が前記第1の壁の第1の表面内に形成される、請求項1に記載のレンズ。
- 前記第1の壁の第1の表面が凹表面であり、かつ前記第1の壁の第2の表面が平面表面である、請求項2に記載のレンズ。
- 前記第1の壁の第1の表面および第2の表面が両方とも凹表面である、請求項2に記載のレンズ。
- 前記第1の壁の外周近傍に第2の溝をさらに含み、前記第2の溝が前記第1の壁の第2の表面内に形成される、請求項2に記載のレンズ。
- 前記第1の溝がV字形断面を有する、請求項1に記載のレンズ。
- 前記第1の溝がC字形断面を有する、請求項1に記載のレンズ。
- 前記溝が環状である、請求項1に記載のレンズ。
- 前記第1の壁が、その中心領域の方向に漸次薄肉になり、かつ前記溝の深さが、溝頂部すなわち溝底と第2の表面との間の最小距離が前記第1の壁の中心領域における厚さと実質的に同一であるように設定される、請求項2に記載のレンズ。
- 前記第1の壁および前記第2の壁がバレルマウント内に収容される、請求項1に記載のレンズ。
- 前記第1の壁および前記第2の壁が、結合、溶接、または融合により一体化される、請求項1に記載のレンズ。
- 前記第2の壁が、剛性材料から形成され、かつ第1の表面と第2の表面とにより画定され、しかも前記第1および第2の表面の少なくとも一方が凸表面である、請求項1に記載のレンズ。
- 前記第2の壁が、剛性材料から形成され、かつ第1の表面と前記第1の表面に実質的に平行な第2の表面とにより画定される、請求項1に記載のレンズ。
- 前記第2の壁がポリカーボネートまたはガラスから形成される、請求項1に記載のレンズ。
- 前記第2の壁が可撓性である、請求項1に記載のレンズ。
- 前記第2の壁がその中心領域の方向に漸次薄肉になる、請求項15に記載のレンズ。
- 前記キャビティー内への流体の流入を可能にする少なくとも1つのポートをさらに含む、請求項1に記載のレンズ。
- 前記キャビティー内への流体の流入を可能にする複数のポートを含み、前記複数のポートが前記レンズの円周上に離間して配置される、請求項17に記載のレンズ。
- 前記複数のポートが前記レンズの円周上に等間隔に配置される、請求項18に記載のレンズ。
- 流体が、前記少なくとも1つのポートを介して前記キャビティー内への流入および前記キャビティーからの流出の両方を行うことが可能である、請求項17、18、または19に記載のレンズ。
- 前記少なくとも1つのポートが、前記第2の壁を貫通するように形成される、請求項17に記載のレンズ。
- 前記少なくとも1つのポートが、前記第2の壁に結合された管を含む、請求項17に記載のレンズ。
- 前記管がポリテン管またはシリコーン管を含む、請求項22に記載のレンズ。
- 前記流体が、油、グリセリン、および水系製品のうちの1つを含む、請求項1に記載のレンズ。
- 各可撓性壁が弾力性である、請求項1に記載のレンズ。
- 各可撓性壁が、可変膨張が可能である光学的に透明な合成均一材料からなる伸縮性で柔軟性のあるさまざまな形態のディスクを含む構成要素で形成される、請求項1に記載のレンズ。
- 各可撓性壁が、シリコーンゴム、プラスチック材料、アクリル材料、可撓性ポリカーボネート、エポキシ樹脂、およびポリエステルのうちの1つから形成される、請求項1に記載のレンズ。
- 前記キャビティーに流体連通した流体リザーバーをさらに含む、請求項1に記載のレンズ。
- 前記レンズが、少なくとも1つのポートを介してまたは溝により形成された連続環状チャネルを介して前記リザーバーと前記キャビティーとを永続的に接続した閉回路の目立たない密封パッケージを形成する、請求項28に記載のレンズ。
- 前記リザーバーからの流体の送出または前記レンズキャビティーからの流体の吸入を行うべく、ポンプ、ピストン、プランジャー、従来のフォーカスバレル、または前記リザーバーの外部に適用される任意のフォースプロバイダーをさらに含む、請求項28に記載のレンズ。
- レンズを含むカメラであって、前記レンズが、
第1の可撓性壁であって、前記第1の壁の外周近傍にヒンジ用として第1の溝が形成されている第1の壁と、
第2の壁と、
を含み、前記第1の壁および前記第2の壁が、キャビティー内の流体の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるように流体を収容するためのキャビティーを画定するカメラ。 - 照明素子と、
レンズと、
を含む照明システムであって、前記レンズが、
第1の可撓性壁であって、前記第1の壁の外周近傍にヒンジ用として第1の溝が形成されている第1の壁と、
第2の壁と、
を含み、前記第1の壁および前記第2の壁が、キャビティー内の流体の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるように流体を収容するためのキャビティーを画定する照明システム。 - 可撓性壁の外周近傍にヒンジ用として第1の溝が形成されているレンズ用可撓性壁を製造する方法であって、前記可撓性壁が、キャビティー内の流体の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるように流体を収容するためのキャビティーを少なくとも部分的に画定するためのものであり、ガラス光学部品用、アクリル光学部品用、もしくはシリカ光学部品用またはプラスチック用の雌プロファイルの成形型に当接させて前記可撓性壁を成形する工程を含む方法。
- 可撓性壁の外周近傍にヒンジ用として第1の溝が形成されているレンズ用可撓性壁を製造する方法であって、前記可撓性壁が、キャビティー内の流体の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成できるように流体を収容するためのキャビティーを少なくとも部分的に画定するためのものであり、スピニング処理、遠心処理、ガスやバブルの導入処理を行うかまたは流動技術、注入技術、吸引真空技術を用いる工程を含む方法。
- 中心領域の方向に漸次薄肉になる、光学レンズに使用するのに好適な材料で作製された可撓性壁であって、前記可撓性壁の外周近傍に少なくとも1つの溝が形成されている可撓性壁と、
光学レンズに使用するのに好適な材料で作製された他の壁と、
を含むレンズであって、前記第1の壁および前記第2の壁が、並列に構成されて流体を収容するためのキャビティーを画定し、前記壁間の流体の体積を制御することにより種々のレンズ形状を形成することが可能であるレンズ。 - 前記他の壁が可撓性である、請求項35に記載のレンズ。
- 前記他の可撓性壁がその中心領域の方向に漸次薄肉になる、請求項36に記載のレンズ。
- 前記第2の壁が剛性である、請求項35に記載のレンズ。
- 前記壁が、各壁の外周部で結合、溶接、または融合により一体化されてそれらの間にシールを形成する、請求項37または38に記載のレンズ。
- 前記壁を収容するバレルマウントまたは前記壁を一体化する環状クランプをさらに含む、請求項37または38に記載のレンズ。
- 前記壁間の流体を連通させるべく、前記壁間にまたは前記壁の一方を貫通して形成された少なくとも1つのポートを含む、請求項35に記載のレンズ。
- 前記少なくとも1つのポートに連結された流体リザーバーをさらに含む、請求項41に記載のレンズ。
- 前記レンズにより透過される放射線に対して透過性でありかつ好適な熱安定性を有する流体をさらに含む、請求項35または41に記載のレンズ。
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