JP2008538782A - ニコチンを含む水溶性フィルム - Google Patents

ニコチンを含む水溶性フィルム Download PDF

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Abstract

ニコチンを含む水溶性フィルムであって、このニコチンは、予め成形された水溶性フィルムの少なくとも1つの表面にニコチン含有流体を塗布することによって画定される、フィルムの1つ又は複数の区域に存在する薬理学的に有効な任意の形態のニコチンであり得る。

Description

開示の発明は、ニコチンを含む水溶性フィルム、これらの製造方法、このようなフィルムを含む剤形、及びこのようなフィルムの使用に関する。
ニコチン中毒は全世界に渡る問題であり、主にタバコに基づく製品の喫煙により、また度合いは少ないが噛みタバコのようなタバコの他の形態の使用により起こる。このために、関連する様々な健康上の問題及び疾患が発生し、これらの健康上の問題についての健康管理及び治療の提供によって発生する付随する財政負担が生まれる。
これらの結果として、喫煙の横行を抑制するためにかなりの努力が払われてきた。かなりの数の製品が、ニコチン中毒の人が常用癖を断ち切ることを助けるために開発された。このような製品には、チューインガム(これは、経口的にある量のニコチンを投与する)、及びパッチ(これは、皮膚に貼り付け、ニコチンを局所投与する)が含まれる。しかし、これらの製品は、ニコチンが使用者の系に入り、必要とされる薬理効果をもつのにかかる時間のために、効果が限られている。製品の使用と投与されたニコチンの薬理効果との間の遅れにより、常用者のニコチンへの渇望が依然として満たされていない、製品使用後の時間が生じる。この時間の間に、常用者は、中毒を生じた元の手段を通じて、例えば紙巻タバコの喫煙によって、常用癖を満足させようとしがちであり、こうして、その製品の恩恵を無効にする、又は減じる。この問題は、喫煙によりニコチンは吸入を通じて取り込まれ、その結果、このニコチンは迅速に血流に入り、素早く薬理効果を発揮するので、中毒がニコチンを含む製品の喫煙に由来する人において特に一般的である。喫煙者はニコチンに基づく製品からの素早い薬理効果に慣れており、それを期待する。
さらに、このような遅れは、1単位の製品が1本の紙巻タバコ(又はニコチンの他の形態)の代わりに使用されることが意図されている、チューインガムのような製品で特に問題になり得る。これは、常用者がニコチンへの渇望によって促されるときにだけ、製品を使用しがちであるためである。したがって、製品の投与とニコチンの薬理効果との間の時間内に起こる渇望は特に強烈になりがちであり、このために、ニコチンの元々の形態を自制することは尚一層起こり難い。
常用癖を終わらせるという意図なしにこのような製品を用いるが、代わりに、ある期間、常用癖への渇望からの解放を欲する人もまた存在する(例えば、人が、ある期間、いつもの形態の習慣が許されない環境(例えば、喫煙が許されない航空機フライトの間)で過ごす必要がある場合)。欲する解放を使用者が得られない時間があるので、効果の遅れによる同じ問題がこの事例においても生じる。
現在知られている製品において使用されているニコチンの形態が高価であるという点に、さらなる問題がある。さらに、ニコチンの特定の形態(例えばニコチンオイル)は揮発性であり、取扱い難く、このことは、このような物質を用いることによる固有の危険性から生じる問題に加えて、現在知られている製品を製造するコストをさらに増大させている。このコストのために、中毒者はこのような製品を用いることを思いとどまることがある。このことから、知られている方法のいくつかは、より揮発性の形態のニコチンを大量に用いることに頼っている。
活性剤分を含む水溶性フィルムからなる単一ユニットの剤形が知られている。しかし、このようなフィルムは、加工上のいくつかの困難のために、薬効物質を投与するのに適切であるとは従来考えられてこなかった。特に、いくつかの活性成分の凝集又は団塊化は、フィルム全体を通して、制御できない、知ることのできない不均一な活性成分の分布があり得るので、結果的に、フィルムのある部分は活性成分を全く含まず、フィルムの他の部分は高濃度の活性成分を含み得ることを意味する。これは、非常に高濃度の活性物質を含ませることによって、ある程度克服され得るが、このことはコストを増加させる結果となり、また、多すぎず少なすぎない指定通りの投与量が求められる薬理活性粒子で行なう場合には不適切であり得る。
さらに、フィルムをキャスティングするための知られている技術は比較的長い乾燥時間を必要とし、このことが活性成分の凝集をさらに促進し、活性成分を大気に、或いは、高い湿気レベル及び温度(活性成分を分解させることがある)にさえ曝す結果になり得る。これは、結晶化が起こる特定の形態のニコチン、例えば、酒石酸ニコチン二水和物(nicotine bitartrate dihydrate、以後「NBD」)では特に問題になる。活性物質の結晶化は、活性物質の制御された分布の欠如をさらに増大させ、活性物質を水溶性フィルムから完全に析出させ得る。いくつかの場合において、ニコチンの結晶化はフィルム表面に、結晶化したニコチンの残留物を生じ、次いでこれは表面から削り落とされる。
水溶性フィルムに使用は、さらに、このようなフィルムの形成に使用される特定のポリマーがニコチンのいくつかの形態、特に、ニコチン中毒者が常用癖を断ち切ることを助けるための製品に用いられるのに最も好ましいニコチンの形態(例えば、NBD)の結晶化を積極的に促進させるのであれば、ニコチンの剤形の付与にとって特に不適切であると考えられてきた。また、特定の形態のニコチンは、このようなフィルムの形成後でさえ、このようなフィルムの取扱い及び大気への長期暴露により結晶化するであろう。
水溶性フィルムにより製造される剤形の提供は、国際公開第2005/079750号パンフレット(この開示は参照を通じて本明細書に組み込まれる)に記載されている。しかし、ニコチンを含む水溶性フィルムは、国際公開第2005/079750号パンフレットにおいては想定されていないし、また、ニコチンに関連して生じる具体的問題も検討されていない。
国際公開第2005/079750 国際公開第00/69440
本発明の一実施形態は、ニコチンを含む水溶性フィルムを提供する。
前記ニコチンは、予め成形された水溶性フィルムの少なくとも1つの表面にニコチン含有流体を塗布することによって画定される、フィルムの1つ又は複数の区域に存在する薬理学的に有効な任意の形態のニコチンであり得る。
本実施形態のさらなる態様は、前記フィルムが摂取可能であることを、任意に規定する。
本発明のさらなる態様は、前記薬理学的に活性な形態のニコチンが、ニコチンオイル、ニコチン塩又はニコチン複合体の1つ又は複数を含むことを、任意に規定する。任意に、前記薬理学的に活性な形態のニコチンは、酒石酸ニコチン二水和物である。任意に、前記ニコチン塩は、塩酸塩、二塩酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、酒石酸水素塩、塩化亜鉛塩、サリチル酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、エデト酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、オレイン酸塩、又はソルビン酸塩である。任意に、前記薬理学的に活性な形態のニコチンは、マイクロカプセル化された形態のニコチンを含む。
本実施形態のさらなる態様は、前記水溶性フィルムがセルロースエーテルを含むことを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記水溶性フィルムが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、任意の前記セルロースエーテルの塩又は誘導体、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、エチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、及びカルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースのナトリウム塩、の1つ又は複数を含むポリマーに基づくフィルムを含むことを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記フィルムが可塑剤をさらに含むことを任意に規定する。任意に、前記可塑剤は、ポリオール、グリコール、アセチン、カルボン酸、及びカルボン酸エステルの1つ又は複数を含む。より詳細には詳細には、任意に、前記可塑剤は、ポリエチレングリコール、グリセリン、トリアセチン、クエン酸、及びクエン酸トリエチルの1つ又は複数を含む。任意に、前記1つ又は複数の可塑剤は、固体フィルムの40%までの量で存在する。より詳細には、任意に、前記1つ又は複数の可塑剤は、固体フィルムの20%までの量で存在する。
本実施形態のさらなる態様は、前記ニコチンが前記フィルム全体にわたって一様に分布していることを、任意に規定する。
本実施形態の別の態様は、前記ニコチンが前記フィルム全体にわたって濃度勾配をもって存在していることを、任意に規定する。任意に、ニコチンの最大濃度はニコチン含有流体が塗布されたフィルムの表面に位置し、前記濃度勾配により、前記表面から離れるにつれてニコチン濃度は減少する。
本実施形態のさらなる態様は、前記ニコチンが、前記フィルムの表面の少なくとも1つの離散的な部分に前記流体を塗布することから生じる1つ又は複数の区域に存在し、その結果として前記フィルム表面は画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分が1つ又は複数の他の前記部分に対して測定可能でより低い濃度の前記ニコチンを含むことを、任意に規定する。任意に、前記1つ又は複数の部分は0%の前記ニコチン濃度を備える。
本実施形態のさらなる態様は、前記フィルムが1つ又は複数のさらなる活性物質をさらに含むことを任意に規定する。任意に、前記1つ又は複数のさらなる活性物質の少なくとも1つは、前記ニコチンの分布との比較で、前記フィルムの表面で異なる分布を有する。任意に、前記1つ又は複数のさらなる活性物質は、前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む流体を塗布することから生じる区域に存在し、その結果として前記フィルム表面は画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分が1つ又は複数の他の前記部分に対して測定可能でより低い濃度の前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む。さらに、ニコチンを含む前記流体、及び1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記流体は別の流体であってよい。任意に、前記1つ又は複数の部分は、0%の前記1つ又は複数のさらなる活性物質の濃度を備える。任意に、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分は、ニコチンが存在する区域に正確に又は実質的に一致する。別法として、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分は、ニコチンが存在する区域と重なる。さらなる別法として、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分は、ニコチンが存在する区域と部分的に重なる。さらなる別法として、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分は、ニコチンが存在する区域とは全く異なる。
任意に、1つ又は複数の前記活性物質はカフェインを含む。任意に、前記1つ又は複数のさらなる活性物質は鎮痛薬を含む。任意に、前記1つ又は複数のさらなる活性物質は、呼吸清涼剤(breath freshening agent)を含む。好ましくは、前記呼吸清涼剤はメントールを含む。任意に、前記1つ又は複数のさらなる活性物質は口内洗浄剤を含む。好ましくは、前記口内洗浄剤は、1つ又は複数の第4級又はアンモニウム塩基を含む。
本実施形態のさらなる態様は、前記フィルムが、着色剤、乳化剤、湿潤剤、消泡剤、及びブロッキング防止剤の1つ又は複数をさらに含むことを、任意に規定する。
本発明の別の実施形態は、上記の実施形態のいずれかによるフィルムを含む剤形を提供する。
本実施形態のさらなる態様は、前記剤形が前記フィルムの単一の層を備えることを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記剤形が被覆錠剤を含み、前記錠剤が請求項1から30のいずれかに記載のフィルムによって被覆されていることを、任意に規定する。
本実施形態の別の態様は、剤形が医薬カプセルを含み、前記カプセルの壁体が請求項1から34のいずれかに記載のフィルムを含むことを、任意に規定する。
本実施形態の別の態様は、前記剤形がフィルムの複数の層を備え、1つ又は複数の前記層が請求項1から30のいずれかに記載のフィルムを含むことを、任意に規定する。任意に、前記フィルムの2つ以上の層がニコチンを含む。さらに、任意に、前記2つ以上の層の少なくとも1つは、前記層の表面の少なくとも1つの離散的な部分に前記流体を塗布することから生じる1つ又は複数の区域に存在するニコチンを含み、その結果として前記層の表面は画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分は前記ニコチンを含み、ニコチンを含む前記1つ又は複数の画定された部分は、前記第2層で前記ニコチンが存在する1つ又は複数の区域に2次元空間において正確に一致する。別法として、任意に、前記2つ以上の層の少なくとも1つは、前記層の表面の少なくとも1つの離散的な部分に前記流体を塗布することから生じる1つ又は複数の区域に存在するニコチンを含み、その結果として前記層の表面は画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分は前記ニコチンを含み、ニコチンを含む前記1つ又は複数の画定された部分は、前記第2層で前記ニコチンが存在する1つ又は複数の区域と重なる。さらなる別法として、任意に、前記2つ以上の層の少なくとも1つは、前記層の表面の少なくとも1つの離散的な部分に前記流体を塗布することから生じる1つ又は複数の区域に存在するニコチンを含み、その結果として前記層の表面は画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分は前記ニコチンを含み、ニコチンを含む前記1つ又は複数の画定された部分は、前記第2層で前記ニコチンが存在する1つ又は複数の区域と部分的に重なる。さらなる別法として、任意に、前記2つ以上の層の少なくとも1つは、前記層の表面の少なくとも1つの離散的な部分に前記流体を塗布することから生じる1つ又は複数の区域に存在するニコチンを含み、その結果として前記層の表面は画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分は前記ニコチンを含み、ニコチンを含む前記1つ又は複数の画定された部分は、前記第2層で前記ニコチンが存在する1つ又は複数の対応する区域と完全にずれている。
任意に、前記剤形は1つ又は複数のさらなる活性物質を含む少なくとも1つの層を含む。任意に、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記少なくとも1つの層は、上記の実施形態のいずれかによるフィルムを含む前記1つ又は複数の層とは異なる層である。任意に、前記1つ又は複数のさらなる活性物質は、前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む流体を塗布することから生じる区域に存在し、その結果として前記層の表面は画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分は前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含み、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記1つ又は複数の画定された部分は前記表面でニコチンが存在する区域に実質的に又は正確に一致する。別法として、任意に、前記1つ又は複数のさらなる活性物質は、前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む流体を塗布することから生じる区域に存在し、その結果として前記層の表面は画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分は前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含み、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記1つ又は複数の画定された部分はニコチンが存在する区域と重なる。さらなる別法として、任意に、前記1つ又は複数のさらなる活性物質は、前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む流体を塗布することから生じる区域に存在し、その結果として前記層の表面は画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分は前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含み、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記1つ又は複数の画定された部分はニコチンが存在する区域と部分的に重なる。さらなる別法として、任意に、前記1つ又は複数のさらなる活性物質は、前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む流体を塗布することから生じる区域に存在し、その結果として前記層の表面は画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分は前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含み、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記1つ又は複数の画定された部分はニコチンが存在する区域と完全にずれている。
任意に、前記ニコチンは、前記層の表面の少なくとも1つの離散的な部分に前記ニコチン含有流体を塗布することから生じる1つ又は複数の区域に存在し、その結果として前記層の表面は画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分はニコチンを含む。任意に、前記ニコチンを含むフィルムのどの部分も前記剤形の外部表面に露出していない。任意に、前記ニコチンは内部フィルム層内にだけ含まれる。
本実施形態のさらなる態様は、前記剤形が上記の実施形態のいずれかによるフィルムを含み、前記フィルムは、前記フィルムの複数の層を備える前記剤形を生成するように折り重ねられていることを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記剤形内の前記ニコチンの位置、前記剤形の表面の前記ニコチンの露出の度合い、及び前記ニコチンを囲むフィルム層の密度の1つ又は複数が、前記剤形の使用者における前記ニコチンの放出の速度及び/又は位置を所望のものとするように予め決められていることを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記剤形が、使用者の口腔に前記ニコチン及び/又は任意のさらなる活性成分を放出することを意図していることを、任意に規定する。別法として、前記剤形は前記ニコチン及び/又は任意のさらなる活性成分を局所投与するように構成されている。さらなる別法として、前記剤形は、前記ニコチン及び/又は任意のさらなる活性成分を、使用者の膣腔、頭蓋腔、腹腔、耳腔、子宮腔、鼻腔、副鼻腔(sinus cavity)、直腸腔、口腔、及び眼腔から選択される位置に放出されるように構成されている。
本実施形態のさらなる態様は、前記剤形が2mgまでの前記ニコチンの投与量を提供することを、任意に規定する。好ましくは、前記剤形は0.1と1.0mgの間の前記ニコチンの投与量を提供する。より好ましくは、前記剤形は約0.4〜0.7mgの前記ニコチンの投与量を提供する。
本発明の別の実施形態は、医薬製造における上記の実施形態のいずれかのフィルムの使用を提供する。
本発明の別の実施形態は、医薬製造における上記の実施形態のいずれかの剤形の使用を提供する。
本発明の別の実施形態は、ニコチン中毒の治療のための医薬製造における上記の実施形態のいずれかのフィルムの使用を提供する。任意に、前記医薬は、ニコチン中毒の症状からの解放をもたらす。
本発明の別の実施形態は、ニコチン中毒の治療のための医薬製造における上記の実施形態のいずれかの剤形の使用を提供する。任意に、前記医薬は、ニコチン中毒の症状からの解放をもたらす。
本発明の別の実施形態は、口臭を防ぐための、上記の実施形態のいずれかのフィルムの使用を提供する。
本発明の別の実施形態は、口臭を防ぐための、上記の実施形態のいずれかの剤形の使用を提供する。
本発明の別の実施形態は、ニコチン中毒の治療のための、上記の実施形態のいずれかのフィルムの使用を提供する。
本発明の別の実施形態は、ニコチン中毒の治療のための、上記の実施形態のいずれかの剤形の使用を提供する。
本発明の別の実施形態は、使用者にニコチン中毒の症状からの解放をもたらす、上記の実施形態のいずれかのフィルムの使用を提供する。
本発明の別の実施形態は、ニコチン中毒の症状からの解放をもたらす、上記の実施形態のいずれかの剤形の使用を提供する。
本発明の別の実施形態は、使用者の喜び又は楽しみのために使用者にニコチンを提供するための、上記の実施形態のいずれかのフィルムの使用を提供する。
本発明の別の実施形態は、使用者の喜び又は楽しみのために使用者に一服のニコチンを提供するための、上記の実施形態のいずれかの剤形の使用を提供する。
任意に、前記使用のいずれかは、前記フィルムを使用者の口腔において溶かすことを含む。任意に、前記フィルムは前記口腔において部分的にのみ溶ける。
本発明の別の実施形態は、ニコチンを含む水溶性フィルムの製造方法を提供し、前記ニコチンは、薬理学的に有効な任意の形態のニコチンであり得、前記方法は、ニコチン含有流体を予め成形された水溶性フィルムの表面に塗布する段階を含む。任意に、前記薬理学的に活性な形態のニコチンは、ニコチンオイル、ニコチン塩、及びニコチン複合体の1つ又は複数を含む。任意に、前記薬理学的に活性な形態のニコチンは酒石酸ニコチン二水和物である。任意に、前記ニコチン塩は、塩酸塩、二塩酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、酒石酸水素塩、塩化亜鉛塩、サリチル酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、エデト酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、オレイン酸塩、又はソルビン酸塩の1つ又は複数を含む。任意に、前記薬理学的に活性な形態のニコチンは、マイクロカプセル化された形態のニコチンを含む。
本実施形態の別の態様は、前記流体が液体であることを、任意に規定する。任意に、前記液体には、前記ニコチンの溶液、懸濁液又はマイクロエマルジョンが含まれる。
本実施形態のさらなる態様は、前記流体が水溶液であり、前記薬理学的に活性な形態のニコチンが酒石酸ニコチン二水和物であり、前記溶液は、ヒドロキシエチルセルロース、プルラン、ポリビニルピロリドン、及びアルギン酸プロピレングリコールをさらに含むことを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記流体が前記水溶性フィルムの1つの表面にだけ塗布されることを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記流体が、1つ又は複数のドクターナイフ4、押出、ロール手段、スプレー、刷毛塗り、及び擦り付け(wiping)の1つ又は複数の手段により塗布されることを、任意に規定する。本実施形態の別の態様は、前記流体が1つ又は複数のスプレージェット手段により塗布されることを、任意に規定する。任意に、前記流体の少なくとも2回の塗布が前記フィルムに塗布される。好ましくは、前記流体の前記少なくとも2回の塗布の各々は前記水溶性フィルムの表面の同じ部分に塗布される。好ましくは、前記流体の先行する塗布は、前記流体の次の塗布の前に、少なくとも部分的に乾燥される。より好ましくは、前記流体の先行する塗布は、前記流体の乾燥を可能にするために、少なくとも15秒間置かれる。任意に、前記フィルムは前記流体の乾燥を助けるために加熱される。
本実施形態のさらなる態様は、前記流体が予め決められた特定の量で塗布されることを、任意に規定する。任意に、塗布される流体の量は、前記水溶性フィルムに、正確に計量された投与量の前記ニコチンを供給するために、予め決められる。好ましくは、前記フィルムは、個々の投与単位に分割され、前記流体は、前記個々の投与単位の各々が2mgまでの前記ニコチンの投与量を含むような量で塗布される。より好ましくは、前記個々の投与単位の各々は、0.1と1.0mgの間の前記ニコチンの投与量を含む。より好ましくは、前記個々の投与単位の各々は、0.4〜0.7mgの前記ニコチンの投与量を含む。
本実施形態のさらなる態様は、前記流体が前記フィルムの表面に一様に分布するように塗布されることを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記流体が、前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布されることを、任意に規定する。任意に、前記流体は前記予め決められた離散的な部分内に一様に分布するように塗布される。
本実施形態のさらなる態様は、前記流体が、基材に前記水溶性フィルムを結合させることが可能な接着剤として働くことを、任意に規定する。任意に、前記基材は1つ又は複数のさらなるフィルム層を備える。好ましくは、1つ又は複数の前記さらなるフィルム層は、上記の実施形態のいずれかに従って製造されたフィルムの1つ又は複数を含む、及び/又は、上記の実施形態のいずれかによるフィルムである。
任意に、前記基材の1つ又は複数の層はニコチンを含み、前記流体が前記水溶性フィルムの表面の予め決められた前記離散的な部分の1つ又は複数にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが前記基材に結合するときに水溶性フィルムの表面の前記離散的な部分が前記基材の1つ又は複数の層のニコチンの区域に実質的に又は正確に一致する。別法として、任意に、前記基材の1つ又は複数の層はニコチンを含み、前記流体が前記水溶性フィルムの表面の予め決められた前記離散的な部分の1つ又は複数にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが前記基材に結合するときに水溶性フィルムの表面の前記離散的な部分が前記基材の1つ又は複数の層のニコチンの区域と重なる。さらなる別法として、任意に、前記基材の1つ又は複数の層はニコチンを含み、前記流体が前記水溶性フィルムの表面の予め決められた前記離散的な部分の1つ又は複数にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが前記基材に結合するときに水溶性フィルムの表面の前記離散的な部分が前記基材の1つ又は複数の層のニコチンの区域と部分的に重なる。さらなる別法として、任意に、前記基材の1つ又は複数の層はニコチンを含み、前記流体が前記水溶性フィルムの表面の予め決められた前記離散的な部分の1つ又は複数にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが前記基材に結合するときに水溶性フィルムの表面の前記離散的な部分が前記基材の1つ又は複数の層のニコチンの区域と完全にずれている。
本実施形態のさらなる態様は、前記水溶性フィルムが、前記溶液の塗布後に、複数の層のフィルムを生成するように折り重ねられることを、任意に規定する。任意に、前記流体は、前記フィルムをそれ自体に結合させるように働く。任意に、前記流体は、前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが複数の層のフィルムを生成するように折り重ねられるときに1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分が、前記フィルムの1つ又は複数の他の層の1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分に正確に一致する。別法として、任意に、前記流体は、前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが複数の層のフィルムを生成するように折り重ねられるときに1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分が、前記フィルムの1つ又は複数の他の層の1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分と重なる。さらなる別法として、任意に、前記流体は、前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが複数の層のフィルムを生成するように折り重ねられるときに1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分が、前記フィルムの1つ又は複数の他の層の1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分と部分的に重なる。さらなる別法として、任意に、前記流体は、前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが複数の層のフィルムを生成するように折り重ねられるときに1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分が、前記フィルムの1つ又は複数の他の層の1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分と完全にずれている。
本実施形態のさらなる態様は、前記流体の前記水溶性フィルムへの塗布の後、前記フィルムが硬化されることを、任意に規定する。任意に、前記硬化は雰囲気湿度で実施される。任意に、前記硬化は雰囲気温度で実施される。別法として、前記硬化は、前記基材を加熱することによって達成される。任意に、前記基材は80℃の温度に加熱される。
本実施形態のさらなる態様は、前記流体が揮発性溶媒を含むことを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記流体の塗布の前に、前記水溶性フィルムが、水溶性フィルム溶液をキャスティングする段階、及び乾燥する段階によって製造されることを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記流体の塗布の前に、前記水溶性フィルムが、可食製品上に水溶性フィルム溶液をコーティング又はスプレーする段階、及び前記水溶性フィルム溶液を乾燥して前記水溶性フィルムを生成させる段階によって製造されることを、任意に規定する。任意に、前記可食製品は錠剤である。
本実施形態のさらなる態様は、前記フィルムが摂取可能であることを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記水溶性フィルムがセルロースエーテルを含むことを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記水溶性フィルムが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、任意の前記セルロースエーテルの塩又は誘導体、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、エチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースのナトリウム塩、の1つ又は複数を含むポリマーに基づくフィルムを含むことを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記フィルムが可塑剤をさらに含むことを、任意に規定する。任意に、前記可塑剤は、ポリオール、グリコール、アセチン、カルボン酸、及びカルボン酸エステルの1つ又は複数を含み、より詳細には、前記可塑剤は、ポリエチレングリコール、グリセリン、トリアセチン、クエン酸、及びクエン酸トリエチルの1つ又は複数を含む。任意に、前記1つ又は複数の可塑剤は固体フィルムの40%までの量で存在する。好ましくは、前記可塑剤は固体フィルムの20%までの量で存在する。
本実施形態のさらなる態様は、前記フィルムが、前記流体の塗布の前に、1つ又は複数のさらなる活性物質を含むことを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記流体が1つ又は複数のさらなる活性物質をさらに含むことを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記方法が、前記水溶性フィルムの表面への、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む1つ又は複数のさらなる流体の塗布をさらに含むことを、任意に規定する。任意に、前記1つ又は複数のさらなる活性物質の少なくとも1つが、前記ニコチンの分布との比較で、前記フィルムの表面で異なる分布を有する。
任意に、1つ又は複数のさらなる活性物質は、前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む流体を塗布することから生じる区域に存在し、その結果として前記フィルム表面が画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分が1つ又は複数の他の前記部分に対して、測定可能でより低い濃度の前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む。任意に、前記1つ又は複数の部分は、0%の前記1つ又は複数のさらなる活性物質の濃度を備える。任意に、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分は、ニコチンが存在する区域に正確に一致する。別法として、任意に、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分は、ニコチンが存在する区域と重なる。さらなる別法として、任意に、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分は、ニコチンが存在する区域と部分的に重なる。さらなる別法として、任意に、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分は、ニコチンが存在する区域とは全く異なる。
任意に、1つ又は複数の前記活性物質はカフェインを含む。任意に、1つ又は複数のさらなる活性物質は鎮痛薬を含む。任意に、1つ又は複数のさらなる活性物質は呼吸清涼剤を含む。好ましくは、前記呼吸清涼剤はメントールを含む。任意に、前記1つ又は複数のさらなる活性物質は口内洗浄剤を含む。好ましくは、前記口内洗浄剤は、1つ又は複数の第4級又はアンモニウム塩基を含む。
本実施形態のさらなる態様は、前記水溶性フィルムが、着色剤、乳化剤、湿潤剤、消泡剤及びブロッキング防止剤の1つ又は複数をさらに含むことを、任意に規定する。
本発明の別の実施形態は、ニコチンを含む水溶性フィルムの製造方法を提供し、この方法は、
ポリマー水溶液を準備する段階;
前記水溶液からフィルムをキャスティングする段階;
前記キャストフィルムを乾燥する段階;及び
薬理学的に有効な形態のニコチン含有流体を乾燥フィルムに塗布する段階
を含み、塗布する段階は、前記フィルム表面の予め決められた部分に予め決められた量の流体を塗布できる、ジェットに基づくスプレー技術を用いて実施される。
本実施形態のさらなる態様は、前記薬理学的に活性な形態のニコチンが、ニコチンオイル、ニコチン塩、又はニコチンの複合体の1つ又は複数から選択されることを、任意に規定する。任意に、前記薬理学的に活性な形態のニコチンは酒石酸ニコチン二水和物である。任意に、前記ニコチン塩は、塩酸塩、二塩酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、酒石酸水素塩、塩化亜鉛塩、サリチル酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、エデト酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、オレイン酸塩、又はソルビン酸塩である。任意に、前記薬理学的に活性な形態のニコチンは、マイクロカプセル化された形態のニコチンを含む。
本実施形態の別の態様は、前記流体が液体であることを、任意に規定する。任意に、前記液体には、前記ニコチンの溶液、懸濁液又はマイクロエマルジョンが含まれる。
本実施形態のさらなる態様は、前記流体が水溶液であり、前記薬理学的に活性な形態のニコチンが酒石酸ニコチン二水和物であり、前記溶液は、ヒドロキシエチルセルロース、プルラン、ポリビニルピロリドン、及びアルギン酸プロピレングリコールをさらに含むことを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記流体が前記水溶性フィルムの1つの表面にだけ塗布されることを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記予め決められた量の流体が、前記水溶性フィルムに、正確に計量された投与量の前記ニコチンを供給することを、任意に規定する。好ましくは、前記フィルムは、個々の投与単位に分割され、前記流体は、前記個々の投与単位の各々が2mgまでの前記ニコチンの投与量を含むような量で塗布される。より好ましくは、前記個々の投与単位の各々は、0.1と1.0mgの間の前記ニコチンの投与量を含む。より好ましくは、前記個々の投与単位の各々は、0.4〜0.7mgの前記ニコチンの投与量を含む。
本実施形態のさらなる態様は、前記流体が前記フィルムの表面に一様に分布するように塗布されることを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記流体が、基材に前記水溶性フィルムを結合させることが可能な接着剤として働くことを、任意に規定する。任意に、前記基材は1つ又は複数のさらなるフィルム層を備える。好ましくは、1つ又は複数の前記さらなるフィルム層は、上記の実施形態のいずれかに従って製造されたフィルム及び/又は上記の実施形態のいずれかによるフィルムの1つ又は複数を含む。任意に、前記基材の1つ又は複数の層はニコチンを含み、前記流体は、前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが前記基材に結合するときに水溶性フィルムの表面の前記離散的な部分が前記基材の1つ又は複数の層のニコチンの区域に正確に又は実質的に一致する。別法として、任意に、前記基材の1つ又は複数の層はニコチンを含み、前記流体は、前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが前記基材に結合するときに水溶性フィルムの表面の前記離散的な部分が前記基材の1つ又は複数の層のニコチンの区域と重なる。さらなる別法として、任意に、前記基材の1つ又は複数の層はニコチンを含み、前記流体は、前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが前記基材に結合するときに水溶性フィルムの表面の前記離散的な部分が前記基材の1つ又は複数の層のニコチンの区域と部分的に重なる。さらなる別法として、任意に、前記基材の1つ又は複数の層はニコチンを含み、前記流体は、前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが前記基材に結合するときに水溶性フィルムの表面の前記離散的な部分が前記基材の1つ又は複数の層のニコチンの区域と完全にずれている。
本実施形態のさらなる態様は、前記水溶性フィルムが、前記溶液の塗布の後、複数の層のフィルムを生成するように折り重ねられることを、任意に規定する。任意に、前記流体は、前記フィルムをそれ自体に結合させるように働く。任意に、前記流体は前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが複数の層のフィルムを生成するように折り重ねられるときに、1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分が、前記フィルムの1つ又は複数の他の層の1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分に正確に又は実質的に一致する。別法として、任意に、前記流体は前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが複数の層のフィルムを生成するように折り重ねられるときに、1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分が、前記フィルムの1つ又は複数の他の層の1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分と重なる。さらなる別法として、任意に、前記流体は前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが複数の層のフィルムを生成するように折り重ねられるときに、1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分が、前記フィルムの1つ又は複数の他の層の1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分と部分的に重なる。さらなる別法として、任意に、前記流体は前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが複数の層のフィルムを生成するように折り重ねられるときに、1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分が、前記フィルムの1つ又は複数の他の層の1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分と完全にずれている。
本実施形態のさらなる態様は、前記流体の前記水溶性フィルムへの塗布の後、前記フィルムが硬化されることを、任意に規定する。任意に、前記硬化は、雰囲気湿度で実施される。任意に、前記硬化は雰囲気温度で実施される。別法として、前記硬化は、前記基材を加熱することによって達成される。任意に、前記基材は80℃の温度に加熱される。
本実施形態のさらなる態様は、前記流体が揮発性溶媒を含むことを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記フィルムが摂取可能であることを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記水溶性フィルムがセルロースエーテルを含むことを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記水溶性フィルムが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、任意の前記セルロースエーテルの塩又は誘導体、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、エチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースのナトリウム塩、の1つ又は複数を含むポリマーに基づくフィルムを含むことを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記フィルムが可塑剤をさらに含むことを、任意に規定する。任意に、前記可塑剤は、ポリオール、グリコール、アセチン、カルボン酸、及びカルボン酸エステルの1つ又は複数を含み、より詳細には、前記可塑剤には、ポリエチレングリコール、グリセリン、トリアセチン、クエン酸、及びクエン酸トリエチルの1つ又は複数を含む。任意に、前記1つ又は複数の可塑剤は固体フィルムの40%までの量で存在する。好ましくは、前記可塑剤は固体フィルムの20%までの量で存在する。
本実施形態のさらなる態様は、前記フィルムが、前記流体の塗布の前に、1つ又は複数のさらなる活性物質を含むことを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記流体が1つ又は複数のさらなる活性物質をさらに含むことを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記方法が、前記水溶性フィルムの表面への、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む1つ又は複数のさらなる流体の塗布をさらに含むことを、任意に規定する。任意に、前記1つ又は複数のさらなる活性物質の少なくとも1つは、前記ニコチンの分布との比較で、前記フィルムの表面で異なる分布を有する。任意に、前記1つ又は複数のさらなる活性物質は、前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む流体を塗布することから生じる区域に存在し、その結果として前記フィルム表面が画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分が1つ又は複数の他の前記部分に対して、測定可能でより低い濃度の前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む。好ましくは、前記1つ又は複数の部分は、0%の前記1つ又は複数のさらなる活性物質の濃度を備える。任意に、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分は、ニコチンが存在する区域に正確に又は実質的に一致する。別法として、任意に、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分は、ニコチンが存在する区域と重なる。さらなる別法として、任意に、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分は、ニコチンが存在する区域と部分的に重なる。さらなる別法として、任意に、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分は、ニコチンが存在する区域と完全にずれている。
任意に、1つ又は複数の前記活性物質はカフェインを含む。任意に、前記1つ又は複数のさらなる活性物質は鎮痛薬を含む。任意に、前記1つ又は複数のさらなる活性物質は呼吸清涼剤を含む。好ましくは、前記呼吸清涼剤はメントールを含む。任意に、1つ又は複数のさらなる活性物質は口内洗浄剤を含む。好ましくは、前記口内洗浄剤は1つ又は複数の第4級又はアンモニウム塩基を含む。
本実施形態のさらなる態様は、前記水溶性フィルムが、着色剤、乳化剤、湿潤剤、消泡剤、及びブロッキング防止剤の1つ又は複数をさらに含むことを、任意に規定する。
本発明の別の実施形態は、酒石酸ニコチン二水和物を含む水溶性フィルムの製造方法を提供し、この方法は、
i. 酒石酸ニコチン二水和物を、ヒドロキシルエチルセルロース、プルラン、ポリビニルピロリドン、及びアルギン酸プロピレングリコールを含む水溶液に溶かす段階;
ii. 前記溶液を薄いフィルムにキャスティングする段階
を含む。
本実施形態のさらなる態様は、正確に計量された投与量の前記ニコチンを有する前記水溶性フィルムを製造するために、予め決められた量で前記酒石酸ニコチン二水和物が投入されることを、任意に規定する。好ましくは、前記フィルムが、次に、個々の投与単位に分割され、前記個々の投与単位の各々が2mgまでの前記ニコチンの投与量を含むような量で、前記酒石酸ニコチン二水和物が投入される。より好ましくは、前記個々の投与単位の各々は、0.1と1.0mgの間の前記ニコチンの投与量を含む。より一層好ましくは、前記個々の投与単位の各々は、0.4〜0.7mgの前記ニコチンの投与量を含む。
本実施形態のさらなる態様は、前記方法が1つ又は複数のさらなる活性物質の添加をさらに含むことを、任意に規定する。任意に、1つ又は複数のさらなる活性物質の前記添加は前記溶液になされる。任意に、1つ又は複数のさらなる活性物質の前記添加は、前記キャストフィルムの表面への、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む流体の塗布により行なわれる。任意に、前記方法は、結果的に、前記1つ又は複数のさらなる活性物質の少なくとも1種に、前記フィルムの全体に渡って、前記ニコチンの分布との比較で、異なる分布をもたらしてよい。任意に、前記1つ又は複数のさらなる活性物質は、前記フィルム上又は前記フィルム内の離散的な場所にのみ存在し、その結果として前記フィルムは明瞭に区別される画定された部分を備え、前記部分の1つ又は複数は、1つ又は複数の他の前記部分に対して、測定可能でより低い濃度の前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む。好ましくは、前記1つ又は複数の部分は、0%の前記1つ又は複数のさらなる活性物質の濃度を備える。任意に、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分は、ニコチンが存在する区域に正確に又は実質的に一致する。別法として、任意に、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分は、ニコチンが存在する区域と重なる。さらなる別法として、任意に、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分は、ニコチンが存在する区域と部分的に重なる。さらなる別法として、任意に、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分は、ニコチンが存在する区域と完全にずれている。
任意に、1つ又は複数の前記活性物質はカフェインを含む。任意に、1つ又は複数のさらなる活性物質は鎮痛薬を含む。任意に、1つ又は複数のさらなる活性物質は呼吸清涼剤を含む。好ましくは、前記呼吸清涼剤はメントールを含む。任意に、前記1つ又は複数のさらなる活性物質は口内洗浄剤を含む。好ましくは、前記口内洗浄剤は1つ又は複数の第4級又はアンモニウム塩基を含む。
本実施形態のさらなる態様は、着色剤、乳化剤、湿潤剤、消泡剤、及びブロッキング防止剤の1つ又は複数の、前記溶液への添加を、任意に規定する。
本発明の別の実施形態は、上記の実施形態のいずれかの方法に従って製造されたフィルムを提供する。
本発明の別の実施形態は、上記の実施形態のいずれかの方法に従って製造されたフィルムを含む剤形を提供する。
本実施形態のさらなる態様は、前記剤形が前記フィルムの単一の層を備えることを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記剤形が被覆錠剤を含み、前記錠剤が上記の実施形態のいずれかによるフィルムによって被覆されていることを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記剤形が医薬カプセルを含み、前記カプセルの壁体が上記の実施形態のいずれかによるフィルムを含むことを、任意に規定する。
本実施形態のさらなる態様は、前記剤形が、フィルムの複数の層を備え、前記複数の層の1つ又は複数が上記の実施形態のいずれかによるフィルムを含むことを、任意に規定する。任意に、前記ニコチンは、内部フィルム層内にだけ含まれる。任意に、前記ニコチンを含むフィルムのどの部分も、前記剤形のどの外部表面にも露出していない。任意に、前記フィルムは、前記フィルムの複数の層を備える前記剤形を生成するように折り重ねられる。任意に、前記剤形内の前記ニコチンの位置、前記剤形の表面での前記ニコチンの露出度合い、及び前記ニコチンを囲むフィルム層の密度は、前記剤形の使用者における前記ニコチンの放出の時間、速度及び/又は位置を所望のものとするように、予め決められる。
本実施形態のさらなる態様は、前記剤形が前記ニコチン及び/又は任意のさらなる活性成分を使用者の口腔に放出することを意図していることを、任意に規定する。本実施形態の別の態様は、前記剤形は前記ニコチン及び/又は任意のさらなる活性成分を局所投与することを意図していることを、任意に規定する。本実施形態のさらに別の態様は、前記剤形が、前記ニコチン及び/又は任意のさらなる活性成分を、使用者の膣腔、頭蓋腔、腹腔、耳腔、子宮腔、鼻腔、副鼻腔、直腸腔、口腔、及び眼腔に放出されるように意図していることを、任意に規定する。
本発明の別の実施形態は、請求項35から61又は229から240のいずれかの複数の剤形を含むキットを提供し、前記複数の剤形の各々は、予め決められた投与量のニコチンを含み、前記複数の剤形は、ある範囲の投与量のニコチンを含む。
本発明の別の実施形態は、ニコチン中毒者が前記中毒を断ち切るための、上の実施形態によるキットの使用を提供する。
本発明の別の実施形態は、ニコチンを含む水溶性フィルムの製造装置を提供し、前記装置は、水溶性フィルムを運ぶためのコンベヤーベルト、及び少なくとも1つのスプレージェットを備え、前記スプレージェットは、前記水溶性フィルムの表面にニコチン含有流体をスプレーできるように置かれる。任意に、前記装置は複数のグループのスプレージェットを備え、前記グループは、コンベヤーベルトの動きの方向に対して直列に配置され、スプレージェットの各グループは少なくとも1つのスプレージェットを含む。
本発明の別の実施形態は上記の実施形態による装置を動作させる方法を提供し、この方法においては、前記コンベヤーベルトが前記水溶性フィルムを運ぶ速度は、フィルム上のある点が前記直列の1つのグループのスプレージェットから次のグループのスプレージェットまで移動する間の時間間隔が、前記1つのグループのスプレージェットにより塗布された流体を、前記第2のグループのスプレージェットによる前記流体の塗布を可能にするのに十分な程度に乾燥させるのに十分であるような速度である。任意に、前記時間間隔は少なくとも15秒である。
本発明の別の実施形態は、前記流体の乾燥を助けるための1つ又は複数のヒーターの存在をさらに含む、上記の実施形態のいずれかによる装置を提供する。
本発明の別の実施形態は、前記流体の連続塗布により、前記フィルムの表面の同じ部分に塗布することを可能にする制御手段をさらに備える、上記の実施形態のいずれかによる装置を提供する。
本発明の別の実施形態は、さらなる活性物質を含む1つ又は複数の流体を前記水溶性フィルムの表面にスプレーできるように置かれた1つ又は複数のさらなるスプレージェットをさらに備える、上記の実施形態のいずれかによる装置を提供する。
本発明の別の実施形態は上記の実施形態のいずれかによる装置を提供し、前記装置は、さらなる活性物質を含む1つ又は複数の流体をスプレーするための複数のグループのスプレージェットを備え、前記グループはコンベヤーベルトの動きの方向に対して直列に配置され、スプレージェットの各グループは少なくとも1つのスプレージェットを含む。
本発明の別の実施形態は上記の実施形態による装置を動作させる方法を提供し、この方法においては、前記コンベヤーベルトが前記水溶性フィルムを運ぶ速度は、フィルム上のある点が前記直列の1つのグループのスプレージェットから次のグループのスプレージェットまで移動する間の時間間隔が、前記1つのグループのスプレージェットにより塗布された、さらなる活性物質を含む1つ又は複数の流体を、前記第2のグループのスプレージェットによる前記流体の塗布を可能にするのに十分な程度に乾燥させるのに十分であるような速度である。任意に、前記時間間隔は少なくとも15秒である。
本発明の別の実施形態は、前記流体の乾燥を助けるための1つ又は複数のヒーターの存在をさらに含む、上記の実施形態による装置を提供する。
本発明の別の実施形態は、さらなる活性物質を含む前記1つ又は複数の流体の連続塗布により、前記フィルムの表面の同じ部分に塗布することを可能にする制御手段をさらに備える、上記の実施形態による装置を提供する。
本発明はニコチンを含む水溶性フィルムを提供する。本明細書では、「ニコチン」という用語は、薬理学的に有効な任意の形態のニコチン又は適切な前駆体を意味し、限定ではないが、様々なニコチンオイル、ニコチン塩及びニコチン複合体を含む。好ましいニコチンの塩は、塩酸塩、二塩酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、酒石酸水素塩、塩化亜鉛塩、サリチル酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、エデト酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、オレイン酸塩、又はソルビン酸塩を含む。好ましい複合体はNBDである。この複合体の詳細を、参考のために記載されたニコチンの詳細と共に、下に記載する。
Figure 2008538782
別法として、ニコチンは別の形態、例えば酵母にマイクロカプセル化されたニコチンとして供給され得る。酵母にニコチンをマイクロカプセル化することは、概して、国際公開第00/69440号パンフレットに記載されており、この開示は参照を通じて本明細書に組み込まれる。
任意の適切な水溶性フィルムを用いてもよいが、フィルムの意図される用途が経口剤形である場合、水溶性フィルムは、好ましくは、摂取可能である。好ましいフィルムはセルロースエーテルを含み、特に好ましい化合物には、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、任意の前記セルロースエーテルの塩又は誘導体、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、エチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、及びカルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースのナトリウム塩が含まれる。本発明の実施形態によるフィルムが、制御された放出速度又は特定の放出部位が望まれる剤形に用いられようとする場合、ニコチンの所望の放出速度を実現するために適切な溶解特性を備えるフィルムを選択することが好ましい。例えば、口腔へのニコチンの迅速な放出が望まれる場合、溶け易く、そのために口の中で素早く溶ける水溶性フィルムを用いることが好ましい。
これらのフィルムは、さらに、1つ又は複数の可塑剤を含んでいてもよく、好ましい可塑剤は、ポリオール、グリコール、アセチン、カルボン酸、及びカルボン酸エステルであり、より好ましくは、それぞれ、グリセリン、ポリエチレングリコール、トリアセチン、クエン酸及びクエン酸トリエチルである。これらの可塑剤は、好ましくは、固体フィルムの40%まで、より好ましくは、固体フィルムの20%までの総量で存在する。
ベースフィルムは、当業者には明らかであるように、様々なやり方で、例えば、溶媒にフィルム成分を溶解又は分散させ、その後、溶液をキャスティングし、乾燥してフィルムの形態とすることによって製造され得る。特定の用途では、例えば可食製品のコーティングでは、このような溶液を既存の製品(例えば錠剤)上にスプレーすることが望ましいことであり得る。別法として、ベースフィルムはホットメルト押出により製造されてもよい。
ベースとなる水溶性フィルムの好ましい配合方法は、次の組成による溶液配合を含む。
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC) 10.0%
グリセリン 1.0%
クエン酸トリエチル 1.0%
精製水 88%
このHPMCは80℃で撹拌しながら水にゆっくりと加えられ、その後、グリセリンが添加されるべきである。次に、溶液は、無色の粘性溶液を生成するように、撹拌を続けながら30℃に冷却され、その後、透明な粘性溶液を生成するように、穏やかに混合しながらクエン酸トリエチルが添加されるべきである。溶液は、自然に脱気されるように、24時間静置されるべきである。次いで、溶液は、本発明の方法での使用に適する水溶性フィルムを生成させるために、例えば1.6mmに設定されたドクターナイフを用いてガラス板上にキャスティングされ、その後、25℃、45%の相対湿度で24時間風乾され得る。
好ましくは、本発明のフィルムは、ニコチンを含まない水溶性ベースフィルムを形成する最初の段階、及び、予め形成された水溶性フィルムの1つ又は複数の表面に、ニコチン含有流体を塗布する次の段階によって調製される。水溶性ベースフィルムの1つ又は複数の表面は、好ましくは、流体の塗布の前に乾燥している。この場合、ニコチンは、フィルムの表面に留まることも、或いは、フィルム本体に全体として又は部分的に吸収されることもある。これは図2に見ることができ、図では、ニコチン粒子5を含む流体2が水溶性ベースフィルム3の表面に塗布される。示されているように、流体2が表面に塗布された後、ニコチン粒子5はフィルム3の本体の中を通して分散する。これには、ベースフィルムをキャスティングするために時に必要とされる過酷な条件(例えば、高温)にニコチンが曝されないという利点がある。このために、ニコチンが劣化する可能性は少なくなる。
別法として、本発明のフィルムは、ヒドロキシルエチルセルロース、プルラン、ポリビニルピロリドン(「PVP」)、及びアルギン酸プロピレングリコール(「PGA」)の水溶液にNBDを溶かすことによって製造してもよい。この場合、この溶液はキャスティングされて、本発明の薄いフィルムを生成できる。このような溶液におけるポリマーの全ては、非イオン性であり、NBDと反応しない。さらに、NBDは、このようなフィルムの生成中に、このような溶液中で結晶化しないことが見出された。この方法に従って製造されたフィルムは、本発明の実施形態を構成することに加えて、ニコチン含有流体が塗布される水溶性ベースフィルムとして使用されてもよい。さらに、代わりに、ここで記載された水溶液は、水溶性ベースフィルムに塗布されるニコチン含有流体を構成し得る。
ニコチン含有流体は、好ましくは、液体であり、例えば、ニコチンの溶液、懸濁液又はマイクロエマルジョンが含まれ得る。流体は、揮発性溶媒(すなわち、例えば溶液からの蒸発によって、溶液を出て行く溶媒)を任意に含み得る。好ましくは、流体は、ベースフィルムと相溶する少なくとも1種のポリマーを含むであろう。
当業者には容易に分かるように、ベースフィルムの表面に流体を塗布できる様々な方法がある。例えば、図1に見られるように、液体の流体1の塗布は、ドクターナイフ4の制御の下で流体を塗布することによって実施できる。塗布の別の方法には、押出、ロール手段、スプレー、刷毛塗り、及び擦り付けによる塗布が含まれ得る。
流体を塗布する特に好ましい方法は、1つ又は複数のスプレージェット手段(例えば、インクジェット技術において用いられるもの)による。例えば、市販の標準的なインクジェットプリンターに備わる印刷システムを、流体の塗布に用いることができる。このようなスプレージェットを備える装置は図8に見ることができ、水溶性ベースフィルム3が、スプレージェット1(これは単一のスプレージェット又はスプレージェットのグループであり得る)の下で、右から左に動くように描かれている。スプレージェット1は、ニコチン5を含む流体2を、水溶性フィルム3の表面に塗布し、時間と共にニコチン5は水溶性フィルム3の中に分散する。この方法により液体の流体を塗布するときに液体の粘度及び使用される当の液体は、インクジェットに適合するものでなければならないが、これは当業者により容易に達成され得る。
フィルムが提供しようと意図するニコチンの所望の投与量、及び、ニコチンの特定の形態が特定の溶媒に溶ける程度にも応じて、流体の複数回の塗布が必要であり得る。これらの規準に基づいて、当業者は、必要な塗布の回数を容易に計算でき、1〜10回の塗布が普通であり、少なくとも2回が好ましいであろう。複数回の塗布が行なわれる場合、流体がさらに塗布される前に、先行する塗布を部分的又は完全に乾燥させることが好ましい。少なくとも15秒の塗布の間の時間間隔が好ましい。有利には、流体の先行する塗布が行なわれた水溶性ベースフィルムの表面部分と同じ表面部分に、連続的な流体塗布の各々が塗布されるように、複数の塗布は互いに正確に重ね合わせて行なわれ得る。
流体を複数回塗布する場合、複数のグループのスプレージェットを備える、コンベヤーに基づくフィルム製造装置を準備することが望ましいことがある。このような装置では、ベースフィルムはコンベヤーベルトに沿って動き、複数のグループのインクジェット(各グループは少なくとも1つのインクジェットを含む)の下を通る。インクジェットのグループはコンベヤーベルトの動きの方向に対して直列に配置され、コンベヤーベルトに沿って動くフィルムの速度は、フィルム上のある点が第1グループのインクジェットから第2グループのインクジェットまで移動する間の時間間隔が、流体の次の塗布を可能にするのに十分な程度に、先行する塗布による流体を乾燥させるのに十分であるような速度であり得る。好ましくは、ベースフィルム上のある点が、直列になった1つのグループのインクジェットから次のグループのインクジェットまで移動する時間間隔は、少なくとも15秒である。
このような装置が図9に示されており、水溶性ベースフィルム3が、スプレージェットのグループ1(これは、1つ又は複数のスプレージェットを含む)の下を右から左に動くように描かれている。スプレージェット1はニコチン5を含む流体2を水溶性フィルム3の表面に塗布する。次いで、フィルムは、スプレージェットの第2グループ7に向けて運ばれる。流体2が塗布されたフィルムの表面部分がスプレージェットの第1グループ1の位置からスプレージェットの第2グループ7の位置まで運ばれる間の時間間隔は、流体2が少なくとも部分的に乾燥するのに十分である。次いで、スプレージェットの第2グループ7は、スプレージェットの第1グループ1が流体2を塗布したフィルムの同じ表面部分に、さらに流体2を塗布する。このようにして、水溶性フィルム3の表面のこの特定の部分に塗布された流体の量は増やされる。経時的に、ニコチン5は水溶性フィルム3に中に分散する。
図10は、図9の通りの装置が備わる本発明のさらなる実施形態を示しており、この装置は、流体2の連続塗布の間にフィルム3の表面の流体2の乾燥を助けるための、フィルム3を加熱する手段8をさらに備える。
インクジェット技術の使用は、流体がフィルムの全体に渡って一様に散布されることを可能にし、また流体が指定通りの部分に、特定のパターンとしてさえ、塗布されることも可能にし、任意に、流体はこのような部分内で一様に分布している。これは、フィルムの特定の部分にだけニコチンを配置することが望ましい場合に、利点があり、例えば、そのフィルムが多層フィルムの1つの層になる予定の場合、例えば、ニコチンを保護しニコチンの汚染又は劣化を防ぐために、多層フィルムの外部表面に露出されないフィルムの部分にだけニコチンを有することが有利であり得る。フィルム上の指定通りの区域に流体を塗布するためにインクジェットを使用することは、また、他の方法に比べて、ニコチンの浪費の量を減らすことができる。
流体を塗布すると、ニコチンは、ニコチンの完全な均一性をベースフィルムにもたせるのに十分な程度まで、フィルムの中を通して分散し得る。別法として、部分的にすぎないニコチンの吸収又は分散もあり得る。これにより、ニコチンは塗布部分内に実質的に留まることになり、このことは、例えば、そのフィルムがニコチンを保護するために多層フィルムの一部として使用される予定である場合に、利点があり得る。揮発性溶媒が、ニコチンの吸収を加速するために流体に含められてもよい。
ベースフィルムの中を通してのニコチンの部分的分散は、ベースフィルムの中を通してのニコチンの濃度勾配を定め、最大濃度が流体の塗布の部位であり、濃度は塗布表面から離れるにつれて減少し得る。このような濃度勾配は、特定の状況では、例えば、本発明の実施形態が別の製品をコーティングするために、又は、例えばカプセルの壁体を形成するために用いられようとする場合、利点があり得る。この勾配は、図2に示されているように(図では、流体2が片側だけに水溶性ベースフィルム3に塗布される)、流体がフィルムの1つの表面にだけ塗布される場合に特に顕著であり得る。ニコチン5はフィルム3に中を通して分散するが、限られた程度にのみであり、ニコチンの最大濃度は流体が塗布された表面6にある。
ニコチンは一般に、たった1つのフィルム層だけが存在する(ベースフィルム層と、流体/ニコチンの層とを備える2層フィルムとは対照的に)ことを確実にするのに十分な程度に、フィルムによって吸収される。
流体は、フィルムが剤形として、又は剤形の形成に使用されようとする場合、各剤形が既知で既定のニコチン投与量を有するように、予め決められた量でフィルムに塗布できる。好ましくは、このような剤形は、2mgまでのニコチンの投与量を有し、より好ましくは、ニコチンの投与量は0.1と1mgの間であり、尚一層好ましくは、ニコチンの投与量は0.5mgである。紙巻タバコにより与えられる投与量は、様々なタイプの紙巻タバコの間で変化するが、平均で、紙巻タバコは、紙巻タバコを吸うのにかかる時間(例えば、4分)の間に、約0.7mgのニコチンを投与する。本発明の実施形態による適切に水溶性であるフィルム又は剤形は、より迅速に投与できるので、投与量はより少なくてもよく、結果として、0.5mgの投与量が、使用者の平均の紙巻タバコによる投与を模倣するのに十分であり得る。使用者は、常用癖から引き離されるようになるので、このような使用者には、断ち切る過程を助けるために、より少量を投与することが好ましく、結果として、0.5mgと0.1mgの間の投与量が好ましいことがある。
代わりに、ニコチンを諦める気が全くなく、ニコチンによって与えられる薬理学的効果を楽しむ使用者が存在し得る。このような場合、使用者は通常の紙巻タバコのニコチンの量に等しいか、又は多いニコチンの投与量を含む、本発明の剤形を楽しむことができる。例えば、特定の使用者は、2mgまで、又はそれ以上のニコチンの投与を楽しむことができる。
ベースフィルムへの流体の塗布の後、フィルムは硬化されてもよい。これは、硬化過程を速めるために、高温で、例えば、80℃までの温度で実施されてもよい。別法として、硬化は、フィルムに含まれるニコチン及び他の活性物質を分解から保護するために、雰囲気温度、及び/又は雰囲気湿度で実施されてもよい。
本発明のフィルムは多層フィルム構造体の一部を形成するために使用できる。このような多層フィルム構造体は1つ又は複数の本発明のフィルムを含み得る。別法として、及び/又は追加として、複数の層は、所望のやり方でフィルムを折り重ねることによって、本発明の1つのフィルムによって形成できる。
本発明のフィルムを多層フィルムの一部として含めようと意図する場合、さらなるフィルム層によって包み込まれるフィルムの部分にだけ、すなわち、最終の多層フィルム構造体の外部フィルム表面でなく内部フィルム表面に対応する1つ又は複数の表面にだけ、流体はフィルムに塗布され得る。
例えば、図3に示されているように、1つのフィルムを折り重ねて多層フィルム構造にしようと意図する場合、フィルムを折り重ねた後で内部に包み込まれる、水溶性ベースフィルムの表面の部分a、bにだけ、流体を塗布することができる。
別法として、図4に示されているように、同じことが、流体2を、複数の水溶性ベースフィルム3の各々の1つの表面にだけ、これらのフィルムを層状にする前に、塗布することによって実現できる。このような場合には、ニコチン8は多層フィルムの内部に位置するので、多層フィルムの外部表面にニコチンは全く露出されていない。
このような手法は、外部環境に曝すことにより生じる汚染及び/又は分解からニコチン(及びこのように塗布された他の任意の活性物質)を保護する。さらに、フィルムの複数の層にニコチンを包み込むことによって、ニコチンの放出の速度又は時間を、フィルムの外側の層が溶けるのにかかる時間により、制御することができる。さらに、異なる溶解特性を有するフィルム(例えば、胃内に見出される条件のような酸性条件においてのみ溶けるフィルム)の層が、使用者の内部でニコチンの放出位置を制御するように、備わっていてもよい。
塗布されたニコチンを内部にあるようにする同じ効果は、また、図5に示されているように、本発明のフィルムを巻くことによっても達成でき、水溶性ベースフィルム3は1つの表面にだけ塗布された流体2を有する。この場合、このフィルムは巻かれた剤形を生成するように巻き上げられ、ニコチン9は剤形の実質的に内部に位置している。
本発明の実施形態に従って、フィルムを多層構造体に成形する場合、さらなる接着剤が、フィルムの層を互いに結合するために使用されてもよい。しかしながら、より好ましくは、フィルムに塗布される流体が、例えば水溶性ベースフィルムと相溶するポリマーの存在による本来備わる性質として、或いは、ベースフィルムに含まれる成分と類似の成分(例えば、プロピレングリコール)を含む希薄溶液のような当業者に知られている追加の接着成分の存在により、接着剤として働き得る。これは、本発明の実施形態に従って、1つのフィルムが折り重ねられて多層フィルム構造が作り出される場合に特に利点があり、この場合、流体が接着剤として働き、フィルムがそれ自体に結合することを可能にする。
本発明の実施形態によれば、フィルムを基材、例えば、錠剤又は食品に結合させることが望ましいことであり得る。このような事例では、別個の接着剤が使用されてもよい。別法として、特定の事例では、流体が、基材にフィルムを結合させる接着剤として働くことが適切であり得る。これは、当業者により容易に理解されるであろうように、それぞれの場合における基材、流体及びフィルムの性質に応じて決まる。
本発明のフィルム内に、ニコチン以外に、さらなる活性成分を含めることが望ましいことであり得る。このような活性成分には、カフェイン、鎮痛薬(例えば、イブプロフェン)、呼吸清涼剤(例えば、メントール)、口内洗浄剤(例えば、第4級又はアンモニウム塩基)、又は、フィルムに望ましい性質を付与する他の適切な化合物が含まれ得る。
これらのさらなる活性成分は、流体の塗布の前に、水溶性ベースフィルムに組み入れられていてもよい。別法として、また追加として、さらなる活性物質はニコチン含有流体に含められてもよい。この場合、活性物質及びニコチンは、異なる分散性を有し得るので、ニコチン及び活性物質の分散の度合いは異なっていることがあり、例えば、1つの物質だけがベースフィルムの中を通して完全な均一性を達成している、1つの物質だけが濃度勾配を有している、などがあり得る。さらなる活性物質を含ませるすでに記載された方法のいずれかの代わりに、或いはそれに加えて、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む第2の流体が、ニコチン含有流体の塗布の前に、又は後で、水溶性フィルムに塗布されてもよい。この流体は、ニコチン含有流体と同じ又は異なる手段により供給されてよく、インクジェット方式の技術によって塗布される場合、指定通りの部分に、又は特定のパターンに塗布され得る。このような部分又はパターンは、ニコチンの塗布部分に、正確に一致していても、部分的又は完全に重なっていても、或いは、意図的に全く異なっていてもよい。このように、実施形態は、(複数の)流体が塗布される表面の部分を2次元空間において制御する方法を提供する。流体は、必要であれば、さらなる活性物質の指定通りの投与量を供給するように、予め決められた量で、供給され得る。
図6は、経口投与に有益な形状を付与された多層フィルムを例示しており、多層フィルム内部の層の1つの一部がニコチンを含む。
図7は、ニコチンと、この場合には3種の他の活性成分(陰影の異なる領域により指示されている)とを含み、それぞれが多層フィルム内で3次元空間において予め決められた異なる区域を有する、本発明に従って製造された例示的多層フィルムを示している。この3次元の成分分布は、活性成分を、フィルム表面の異なる部分に、さらにこの場合には多層フィルム内の様々な層の異なるフィルム表面に、塗布することによって実現される。
本発明のフィルムは、着色剤、香味剤、乳化剤、湿潤剤、消泡剤及びブロッキング防止剤を、望まれる場合、さらに含み得る。このような選択肢及び適切な物質は、当業者に広く知られている。
本発明に従って製造されるフィルムの例示的組成は次の通りである。
HPMC 30%
マイクロクリスタリンセルロース 15%
デンプン 10%
マルトデキストリン 10%
アラビアゴム 10%
植物油 6%
ソルビトール 4%
香味剤 15%まで
ニコチン(所望の形態、例えばNBDとして) 5%まで
準備されるニコチンの形態がニコチンオイル、又は酵母にマイクロカプセル化されたニコチンであり得る、本発明に従って製造されるフィルムの別の組成は、次の通りである。
例A: Natrosol 250g pharm 39.25%
Avicel LM310 28.00%
グリセリン 11.00%
マルトデキストリン 6.75%
アラビアゴム 9.00%
シナモン香味剤 4.75%
ニコチン 1.25%

例B: Natrosol 250g pharm 34.25%
Avicel LM310 24.50%
グリセリン 9.80%
マルトデキストリン 5.85%
アラビアゴム 7.85%
ペパーミント香味剤 16.50%
ニコチン 1.25%

例C: Natrosol 250g pharm 34.25%
Avicel LM310 24.50%
グリセリン 9.80%
マルトデキストリン 5.85%
アラビアゴム 7.85%
スペアミント香味剤 16.50%
ニコチン 1.25%
本発明の実施形態によるフィルムは、前記の方法のいずれかに従って製造されるフィルムを含めて、様々な目的に使用され得るが、本発明によって想定されている好ましい使用は、剤形及び/又は剤形の製造におけるこのようなフィルムの使用である。
このような剤形は、本発明によるフィルムの単一の層を備え得る。別法として、剤形は、多層フィルムを備えていてもよく、これは、今度は1つ又は複数の本発明のフィルムを備える。特定の多層剤形では、ニコチンが剤形の内部に含まれる剤形を提供することは利点のあることであり得る。特に、ニコチンが剤形の外部表面に存在しない剤形を提供することは利点のあることであり得る。特定の剤形では、使用者の内部でニコチンの放出の速度、時間及び/又は位置を制御するように、ニコチンの露出の度合い、及びニコチンを囲むフィルムの密度が予め決められている剤形を製造することは望ましいことであり得る。これは、例えば、ニコチン含有層を包み込み、また特定の条件下(例えば、胃内に見出される高い酸性条件下)でのみ溶けるフィルム層を剤形内に備えることによって、或いは、口腔又は他の想定される部位において溶けるのに予め決められた一定時間を要するような密度又は溶解性の包み込む層を備えることによって、一定時間が経過するまでニコチン含有層が露出されないようにすることによって、実施することができる。さらに、及び/又は、別法として、ニコチンが既知の速度でのみ溶解する水溶性の層に包み込まれて、ニコチンは水溶性フィルムの溶解速度で水溶性フィルムから患者に放出されるだけであるようにしてもよい。類似の方法は、剤形内に含まれるさらなる任意の活性物質の放出の時間、速度及び/又は位置(これらは、ニコチンの放出の時間、速度及び/又は位置と同じであっても異なっていてもよい)を制御するために用いることができる。
このような剤形は、ニコチンの局所投与のための剤形であることができ、及び/又は使用者の膣腔、頭蓋腔、腹腔、耳腔、子宮腔、鼻腔、副鼻腔、直腸腔、口腔、及び眼腔のいずれかにニコチン(及び/又は任意のさらなる活性物質)を放出させようと意図するものであり得る。
特に好ましいのは、ニコチンを使用者の口腔に放出することを意図する剤形である。これは、剤形が、例えば、口腔内でよく溶ける水溶性フィルムを含む薄い剤形を提供することによって、ニコチンを素早く放出させようと意図する場合に特に有利である。これは、本発明の実施形態により提供されるフィルムが非常に粘膜接着性(前記の特定のフィルムがそうであるように)であるために、フィルムが使用者の口の内側に、及び/又は、歯肉に附着し易い場合に、特に一層有利である。最も有利であるのは、紙巻タバコの速度と類似の、又はより素早い速度で使用者にニコチンを投与するような剤形の提供である。与えられる投与量もまた、紙巻タバコのそれに類似のものであり得る。有利には、ある範囲の投与量のニコチンを含む一連の剤形が提供されてもよく、この投与量は、使用者のニコチンへの渇望が低下するに従って、例えば、使用者がニコチンへの中毒を首尾よく断ち切るにつれて、減少する。
剤形を構成する、本発明の実施形態によるフィルムに加えて、本発明のフィルムはまた、剤形の一部も構成し得る。例えば、このようなフィルムは、錠剤又は他の医薬を被覆するために利点をもって使用され得る。さらに、本発明の実施形態によるフィルムは、液体充填カプセル、及び/又は医薬カプセルのようなカプセルの壁体を提供するために使用されても、或いはその一部として使用されてもよい。
本発明の実施形態によるフィルム及び剤形は、医薬の製造に、特に、ニコチン中毒の治療のための医薬の製造に使用され得る。このような医薬は、ニコチン中毒の症状からの解放をもたらすことを意図するものであり得る。
本発明の実施形態によるフィルム及び剤形は、また、口臭の一般的原因である喫煙を控えるように使用者を促すことによって、口臭を防ぐためにも使用され得る。口臭を防ぐための、本発明の実施形態によるフィルムの使用は、本発明の実施形態によるフィルム内に呼吸清涼剤(例えば、メントール)を付け加えることによってさらに改善され得る。
本発明の実施形態によるフィルム及び剤形は、また、ニコチン中毒の治療処置のために、またその治療のために使用できる。本発明の実施形態によるフィルム及び剤形は、また、ニコチン中毒の症状からの解放をもたらすためにも使用され得る。
前の3つの段落の使用のいずれかは、使用者の口腔内で、本発明の実施形態によるフィルムを部分的に又は全体として溶解させることを含み得る。
本発明の実施形態による方法、フィルム、剤形、キット及び使用は、ニコチンに関連させて説明された。しかし、当業者には明らかであるように、本発明の実施形態による方法、フィルム、剤形、キット及び使用のいずれかにおいて、望み通りに、ニコチンは、1つ又は複数の別の活性成分に置き換えることができるであろう。
ニコチン含有流体を水溶性フィルムに塗布するための、本発明の実施形態による装置を示す図である。 本発明の実施形態による水溶性フィルムを通してのニコチン粒子の分散を示す図である。 ニコチン含有流体がフィルムの両側の一部に塗布された水溶性フィルムを、多層フィルムを生成するように折り重ねることができる、本発明の実施形態による手はずを示す図である。 流体が塗布された、いくつかの水溶性ベースフィルムが、次いで、本発明の実施形態により、ニコチンの領域を含む多層フィルムを生成するように、如何に硬化され得るかを示す図である。 本発明の一実施形態による、巻かれた剤形を生成するための、フィルムの巻上げを例示する図である。 本発明の実施形態による、ニコチンが複数の層の1つの1つの部分にだけ含まれる、成形多層剤形を例示する図である。 ニコチンと、この場合にはいくつかのさらなる活性物質とを含み、これらの各々がフィルム内の異なる場所に位置する、本発明の実施形態による多層構造を例示する図である。 ニコチン含有流体を水溶性フィルムに塗布するための、本発明の実施形態による別の装置を示す図である。 ニコチン含有流体を水溶性フィルムに塗布するための、本発明の実施形態による別の装置を示す図である。 ニコチン含有流体を水溶性フィルムに塗布するための、本発明の実施形態による別の装置を示す図である。
符号の説明
1 流体
2 流体
3 水溶性ベースフィルム
4 ドクターナイフ
5 ニコチン(粒子)
6 流体が塗布された表面
a 内部に包み込まれる水溶性フィルム表面の部分
b 内部に包み込まれる水溶性フィルム表面の部分
8 ニコチン
9 ニコチン
7 スプレージェットの第2グループ
8 フィルム加熱手段

Claims (254)

  1. ニコチンが、予め成形された水溶性フィルムの少なくとも1つの表面にニコチン含有流体を塗布することによって画定される、フィルムの1つ又は複数の区域に存在する薬理学的に有効な任意の形態のニコチンであり得る、前記ニコチンを含む水溶性フィルム。
  2. 前記フィルムが摂取可能である、請求項1に記載のフィルム。
  3. 前記薬理学的に活性な形態のニコチンが、ニコチンオイル、ニコチン塩又はニコチン複合体の1つ又は複数を含む、請求項1又は2に記載のフィルム。
  4. 前記薬理学的に活性な形態のニコチンが、酒石酸ニコチン二水和物である、請求項1、2又は3のいずれかに記載のフィルム。
  5. 前記ニコチン塩が、塩酸塩、二塩酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、酒石酸水素塩、塩化亜鉛塩、サリチル酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、エデト酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、オレイン酸塩、又はソルビン酸塩である、請求項3に記載のフィルム。
  6. 前記薬理学的に活性な形態のニコチンが、マイクロカプセル化された形態のニコチンを含む、請求項1、2又は3のいずれかに記載のフィルム。
  7. 前記水溶性フィルムがセルロースエーテルを含む、請求項1から6のいずれかに記載のフィルム。
  8. 前記水溶性フィルムが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、任意の前記セルロースエーテルの塩又は誘導体、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、エチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、及びカルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースのナトリウム塩の1つ又は複数を含むポリマーに基づくフィルムを含む、請求項1から7に記載のフィルム。
  9. 前記フィルムが可塑剤をさらに含む、請求項1から8のいずれかに記載のフィルム。
  10. 前記可塑剤が、ポリオール、グリコール、アセチン、カルボン酸、及びカルボン酸エステルの1つ又は複数を含む、請求項9に記載のフィルム。
  11. 前記可塑剤が、ポリエチレングリコール、グリセリン、トリアセチン、クエン酸、及びクエン酸トリエチルの1つ又は複数を含む、請求項10に記載のフィルム。
  12. 前記1つ又は複数の可塑剤が固体フィルムの40%までの量で存在する、請求項9、10、及び11のいずれかに記載のフィルム。
  13. 前記1つ又は複数の可塑剤が固体フィルムの20%までの量で存在する、請求項12に記載のフィルム。
  14. 前記ニコチンが前記フィルムの中を通して一様に分布する、請求項1から13のいずれかに記載のフィルム。
  15. 前記ニコチンが前記フィルムの中を通して濃度勾配をもって存在する、請求項1から13のいずれかに記載のフィルム。
  16. ニコチンの最大濃度が、ニコチン含有流体が塗布されたフィルムの表面に位置し、前記濃度勾配により、前記表面から離れるにつれてニコチン濃度が減少する、請求項15に記載のフィルム。
  17. 前記ニコチンが、前記流体を前記フィルムの表面の少なくとも1つの離散的な部分に塗布することから生じる1つ又は複数の区域に存在し、その結果として前記フィルム表面が画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分が1つ又は複数の他の前記部分に対して測定可能でより低い濃度の前記ニコチンを含む、請求項1から16のいずれかに記載のフィルム。
  18. 前記1つ又は複数の部分が0%の前記ニコチンの濃度を備える、請求項17に記載のフィルム。
  19. 前記フィルムが、1つ又は複数のさらなる活性物質をさらに含む、請求項1から18のいずれかに記載のフィルム。
  20. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質の少なくとも1種が、前記ニコチンの分布との比較で、前記フィルムの表面で異なる分布を有する、請求項19に記載のフィルム。
  21. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質が、前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む流体を塗布することから生じる区域に存在し、その結果として前記フィルム表面が画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分が、1つ又は複数の他の前記部分に対して、測定可能でより低い濃度の前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む、請求項19から20に記載のフィルム。
  22. ニコチンを含む前記流体、及び1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記流体が別の流体である、請求項21に記載のフィルム。
  23. 前記1つ又は複数の部分が、0%の前記1つ又は複数のさらなる活性物質の濃度を備える、請求項22に記載のフィルム。
  24. 1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分が、ニコチンが存在する区域に正確に又は実質的に一致する、請求項22に記載のフィルム。
  25. 1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分が、ニコチンが存在する区域と重なる、請求項22に記載のフィルム。
  26. 1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分が、ニコチンが存在する区域と部分的に重なる、請求項22に記載のフィルム。
  27. 1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分が、ニコチンが存在する区域と全く異なる、請求項22に記載のフィルム。
  28. 1つ又は複数の前記活性物質がカフェインを含む、請求項19から27のいずれかに記載のフィルム。
  29. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質が鎮痛薬を含む、請求項19から28のいずれかに記載のフィルム。
  30. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質が呼吸清涼剤を含む、請求項19から29のいずれかに記載のフィルム。
  31. 前記呼吸清涼剤がメントールを含む、請求項30に記載のフィルム。
  32. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質が口内洗浄剤を含む、請求項19から31に記載のフィルム。
  33. 前記口内洗浄剤が1つ又は複数の第4級又はアンモニウム塩基を含む、請求項32に記載のフィルム。
  34. 着色剤、乳化剤、湿潤剤、消泡剤、及びブロッキング防止剤の1つ又は複数をさらに含む、請求項1から33のいずれかに記載のフィルム。
  35. 請求項1から34のいずれかに記載のフィルムを含む剤形。
  36. 前記フィルムの単一の層を備える、請求項35に記載の剤形。
  37. 被覆錠剤を含み、前記錠剤が請求項1から30のいずれかに記載のフィルムによって被覆されている、請求項35に記載の剤形。
  38. 医薬カプセルを含み、前記カプセルの壁体が請求項1から34のいずれかに記載のフィルムを含む、請求項35に記載の剤形。
  39. フィルムの複数の層を備え、1つ又は複数の前記層が請求項1から30のいずれかに記載のフィルムを含む、請求項35に記載の剤形。
  40. 前記フィルムの2つ以上の層がニコチンを含む、請求項39に記載の剤形。
  41. 前記2つ以上の層の少なくとも1つが、前記層の表面の少なくとも1つの離散的な部分に前記流体を塗布することから生じる1つ又は複数の区域に存在するニコチンを含み、その結果として前記層の表面は画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分は前記ニコチンを含み、ニコチンを含む前記1つ又は複数の画定された部分が、前記第2層で前記ニコチンが存在する1つ又は複数の区域に2次元空間において正確に一致する、請求項40に記載の剤形。
  42. 前記2つ以上の層の少なくとも1つが、前記層の表面の少なくとも1つの離散的な部分に前記流体を塗布することから生じる1つ又は複数の区域に存在するニコチンを含み、その結果として前記層の表面は画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分は前記ニコチンを含み、ニコチンを含む前記1つ又は複数の画定された部分が、前記第2層で前記ニコチンが存在する1つ又は複数の区域と重なる、請求項40に記載の剤形。
  43. 前記2つ以上の層の少なくとも1つが、前記層の表面の少なくとも1つの離散的な部分に前記流体を塗布することから生じる1つ又は複数の区域に存在するニコチンを含み、その結果として前記層の表面は画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分は前記ニコチンを含み、ニコチンを含む前記1つ又は複数の画定された部分が、前記第2層で前記ニコチンが存在する1つ又は複数の区域と部分的に重なる、請求項40に記載の剤形。
  44. 前記2つ以上の層の少なくとも1つが、前記層の表面の少なくとも1つの離散的な部分に前記流体を塗布することから生じる1つ又は複数の区域に存在するニコチンを含み、その結果として前記層の表面は画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分は前記ニコチンを含み、ニコチンを含む前記1つ又は複数の画定された部分が、前記第2層で前記ニコチンが存在する1つ又は複数の対応する区域と完全にずれている、請求項40に記載の剤形。
  45. 1つ又は複数のさらなる活性物質を含む少なくとも1つの層を含む、請求項39から44のいずれかに記載の剤形。
  46. 1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記少なくとも1つの層が、請求項1から34のいずれかに記載のフィルムを含む前記1つ又は複数の層と異なる層である、請求項45に記載の剤形。
  47. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質が、前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む流体を塗布することから生じる複数の区域に存在し、その結果として前記層の表面は画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分は前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含み、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記1つ又は複数の画定された部分が、前記表面でニコチンが存在する区域に実質的に又は正確に一致する、請求項46に記載の剤形。
  48. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質が、前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む流体を塗布することから生じる複数の区域に存在し、その結果として前記層の表面は画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分は前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含み、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記1つ又は複数の画定された部分が、ニコチンが存在する区域と重なる、請求項46に記載の剤形。
  49. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質が、前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む流体を塗布することから生じる複数の区域に存在し、その結果として前記層の表面は画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分は前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含み、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記1つ又は複数の画定された部分が、ニコチンが存在する区域と部分的に重なる、請求項46に記載の剤形。
  50. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質が、前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む流体を塗布することから生じる複数の区域に存在し、その結果として前記層の表面は画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分は前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含み、前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記1つ又は複数の画定された部分は、ニコチンが存在する区域と完全にずれている、請求項46に記載の剤形。
  51. 前記ニコチンが、前記層の表面の少なくとも1つの離散的な部分に前記ニコチン含有流体を塗布することから生じる1つ又は複数の区域に存在し、その結果として前記層の表面が画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分がニコチンを含む、請求項47から50のいずれかに記載の剤形。
  52. 前記ニコチンを含むフィルムの如何なる部分も前記剤形の外部表面に露出していない、請求項39から46に記載の剤形。
  53. 前記ニコチンが内部フィルム層内にのみ含まれる、請求項39から52に記載の剤形。
  54. 請求項1から34のいずれかに記載のフィルムを含み、前記フィルムが、前記フィルムの複数の層を備える前記剤形を生成するように折り重ねられる、請求項39から53のいずれかに記載の剤形。
  55. 前記剤形内の前記ニコチンの位置、前記剤形の表面での前記ニコチンの露出の度合い、及び前記ニコチンを囲むフィルム層の密度の1つ又は複数が、前記剤形の使用者における前記ニコチンの放出の速度及び/又は位置を所望のものとするように予め決められている、請求項39から54のいずれかに記載の剤形。
  56. 使用者の口腔において、前記ニコチン及び/又は任意のさらなる活性成分を放出することを意図している、請求項35から55のいずれかに記載の剤形。
  57. 前記ニコチン及び/又は任意のさらなる活性成分を局所投与するように構成されている、請求項35から55のいずれかに記載の剤形。
  58. 前記ニコチン及び/又は任意のさらなる活性成分を、使用者の膣腔、頭蓋腔、腹腔、耳腔、子宮腔、鼻腔、副鼻腔、直腸腔、口腔、及び眼腔から選択される位置に放出するように構成されている、請求項35から57のいずれかに記載の剤形。
  59. 前記剤形が2mgまでの前記ニコチンの投与量を提供する、請求項35から58のいずれかに記載の剤形。
  60. 前記剤形が0.1と1.0mgの間の前記ニコチンの投与量を提供する、請求項59に記載の剤形。
  61. 前記剤形が、約0.4〜0.7mgの前記ニコチンの投与量を提供する、請求項60に記載の剤形。
  62. 医薬の製造における請求項1から34のいずれかに記載のフィルムの使用。
  63. 医薬の製造における請求項35から61のいずれかに記載の剤形の使用。
  64. ニコチン中毒の治療のための医薬の製造における、請求項1から34のいずれかに記載のフィルムの使用。
  65. ニコチン中毒の治療のための医薬の製造における、請求項35から61のいずれかに記載の剤形の使用。
  66. 前記医薬がニコチン中毒の症状からの解放をもたらす、請求項64及び65に記載の使用。
  67. 口臭を防ぐための、請求項1から34のいずれかに記載のフィルムの使用。
  68. 口臭を防ぐための、請求項35から61のいずれかに記載の剤形の使用。
  69. ニコチン中毒の治療のための、請求項1から34に記載のいずれかのフィルムの使用。
  70. ニコチン中毒の治療のための、請求項35から61のいずれかに記載の剤形の使用。
  71. 使用者にニコチン中毒の症状からの解放をもたらす、請求項1から34のいずれかに記載のフィルムの使用。
  72. ニコチン中毒の症状からの解放をもたらす、請求項35から61のいずれかに記載の剤形の使用。
  73. 使用者の楽しみ又は喜びのために使用者にニコチンを提供するための、請求項1から34のいずれかに記載のフィルムの使用。
  74. 使用者の楽しみ又は喜びのために使用者に1服のニコチンを提供するための、請求項35から61のいずれかに記載の剤形の使用。
  75. 使用者の口腔において前記フィルムを溶かす段階を含む、請求項63から74のいずれかに記載の使用。
  76. 前記フィルムが前記口腔において部分的にのみ溶ける、請求項75に記載の使用。
  77. ニコチン含有流体を予め成形された水溶性フィルムの表面に塗布する段階を含む、前記ニコチンが薬理学的に有効な任意の形態のニコチンであり得る、ニコチンを含む水溶性フィルムの製造方法。
  78. 前記薬理学的に活性な形態のニコチンが、ニコチンオイル、ニコチン塩、及びニコチン複合体の1つ又は複数を含む、請求項77に記載の方法。
  79. 前記薬理学的に活性な形態のニコチンが酒石酸ニコチン二水和物である、請求項77に記載の方法。
  80. 前記ニコチン塩が、塩酸塩、二塩酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、酒石酸水素塩、塩化亜鉛塩、サリチル酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、エデト酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、オレイン酸塩、及びソルビン酸塩の1つ又は複数を含む、請求項77に記載の方法。
  81. 前記薬理学的に活性な形態のニコチンが、マイクロカプセル化された形態のニコチンを含む、請求項77に記載の方法。
  82. 前記流体が液体である、請求項77から81のいずれかに記載の方法。
  83. 前記液体に、前記ニコチンの溶液、懸濁液又はマイクロエマルジョンが含まれる、請求項82に記載の方法。
  84. 前記流体が水溶液であり、前記薬理学的に活性な形態のニコチンが酒石酸ニコチン二水和物であり、前記溶液が、ヒドロキシルエチルセルロース、プルラン、ポリビニルピロリドン、及びアルギン酸プロピレングリコールをさらに含む、請求項82又は83に記載の方法。
  85. 前記流体が前記水溶性フィルムの1つの表面にだけ塗布される、請求項77から84のいずれかに記載の方法。
  86. 前記流体が、1つ又は複数のドクターナイフ4、押出、ロール手段、スプレー、刷毛塗り、及び擦り付けの1つ又は複数の手段により塗布される、請求項77から85のいずれかに記載の方法。
  87. 前記流体が1つ又は複数のスプレージェット手段により塗布される、請求項77から85のいずれかに記載の方法。
  88. 前記流体の少なくとも2回の塗布が前記フィルムに塗布される、請求項87に記載の方法。
  89. 前記流体の前記少なくとも2回の塗布の各々が、前記水溶性フィルムの表面の同じ部分に塗布される、請求項88に記載の方法。
  90. 前記流体の先行する塗布が、前記流体の次の塗布の前に、少なくとも部分的に乾燥される、請求項88又は89に記載の方法。
  91. 前記流体の先行する塗布が、前記流体の乾燥を可能にするために、少なくとも15秒間置かれる、請求項90に記載の方法。
  92. 前記フィルムが前記流体の乾燥を助けるために加熱される、請求項90又は91に記載の方法。
  93. 前記流体が、予め決められた特定の量で塗布される、請求項77から92のいずれかに記載の方法。
  94. 塗布される流体の量が、前記水溶性フィルムに正確に計量された投与量の前記ニコチンを供給するために予め決められている、請求項93に記載の方法。
  95. 前記フィルムが個々の投与単位に分割され、前記流体が、前記個々の投与単位の各々が2mgまでの前記ニコチンの投与量を含むような量で塗布される、請求項94に記載の方法。
  96. 前記個々の投与単位の各々が0.1と1.0mgの間の前記ニコチンの投与量を含む、請求項95に記載の方法。
  97. 前記個々の投与単位の各々が0.4〜0.7mgの前記ニコチンの投与量を含む、請求項96に記載の方法。
  98. 前記流体が、前記フィルムの表面に一様に分布するように塗布される、請求項77から97のいずれかに記載の方法。
  99. 前記流体が前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布される、請求項77から98のいずれかに記載の方法。
  100. 前記流体が、前記予め決められた離散的な部分内に一様に分布するように塗布される、請求項99に記載の方法。
  101. 前記流体が、前記水溶性フィルムを基材に結合させることが可能な接着剤として働く、請求項77から100に記載の方法。
  102. 前記基材が1つ又は複数のさらなるフィルム層を備える、請求項101に記載の方法。
  103. 1つ又は複数の前記さらなるフィルム層が、請求項77から102のいずれかに従って製造されたフィルム及び/又は請求項1から34のいずれかに記載のフィルムの1つ又は複数を含む、請求項102に記載の方法。
  104. 前記基材の1つ又は複数の層がニコチンを含み、前記流体が前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが前記基材に結合するときに水溶性フィルムの表面の前記離散的な部分が前記基材の1つ又は複数の層のニコチンの区域に実質的に又は正確に一致する、請求項102又は103に記載の方法。
  105. 前記基材の1つ又は複数の層がニコチンを含み、前記流体が前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが前記基材に結合するときに水溶性フィルムの表面の前記離散的な部分が前記基材の1つ又は複数の層のニコチンの区域と重なる、請求項102又は103に記載の方法。
  106. 前記基材の1つ又は複数の層がニコチンを含み、前記流体が前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが前記基材に結合するときに水溶性フィルムの表面の前記離散的な部分が前記基材の1つ又は複数の層のニコチンの区域と部分的に重なる、請求項102又は103に記載の方法。
  107. 前記基材の1つ又は複数の層がニコチンを含み、前記流体が前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが前記基材に結合するときに水溶性フィルムの表面の前記離散的な部分が前記基材の1つ又は複数の層のニコチンの区域と完全にずれている、請求項102又は103に記載の方法。
  108. 前記水溶性フィルムが、前記溶液の塗布後に、複数の層のフィルムを生成するように折り重ねられる、請求項77から103のいずれかに記載の方法。
  109. 前記流体が前記フィルムをそれ自体に結合させるように働く、請求項108に記載の方法。
  110. 前記流体が前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが複数の層のフィルムを生成するように折り重ねられるときに1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分が、前記フィルムの1つ又は複数の他の層の1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分に正確に一致する、請求項108又は109に記載の方法。
  111. 前記流体が前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが複数の層のフィルムを生成するように折り重ねられるときに1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分が、前記フィルムの1つ又は複数の他の層の1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分と重なる、請求項108又は109に記載の方法。
  112. 前記流体が前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが複数の層のフィルムを生成するように折り重ねられるときに1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分が、前記フィルムの1つ又は複数の他の層の1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分と部分的に重なる、請求項108又は109に記載の方法。
  113. 前記流体が前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが複数の層のフィルムを生成するように折り重ねられるときに1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分が、前記フィルムの1つ又は複数の他の層の1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分と完全にずれている、請求項108又は109に記載の方法。
  114. 前記水溶性フィルムへの前記流体の塗布後に、前記フィルムが硬化される、請求項77から113のいずれかに記載の方法。
  115. 前記硬化が雰囲気湿度で実施される、請求項114に記載の方法。
  116. 前記硬化が雰囲気温度で実施される、請求項114又は115に記載の方法。
  117. 前記硬化が前記基材を加熱することによって実施される、請求項114又は115に記載の方法。
  118. 前記基材が80℃の温度に加熱される、請求項117に記載の方法。
  119. 前記流体が揮発性溶媒を含む、請求項77から118に記載の方法。
  120. 前記流体の塗布の前に、前記水溶性フィルムが、水溶性フィルム溶液をキャスティングする段階、及び乾燥する段階によって製造される、請求項77から119に記載の方法。
  121. 前記流体の塗布の前に、前記水溶性フィルムが、可食製品上に水溶性フィルム溶液をコーティング又はスプレーする段階、及び前記水溶性フィルム溶液を乾燥して前記水溶性フィルムを生成させる段階によって製造される、請求項77から120のいずれかに記載の方法。
  122. 前記可食製品が錠剤である、請求項121に記載の方法。
  123. 前記フィルムが摂取可能である、請求項77から122のいずれかに記載の方法。
  124. 前記水溶性フィルムがセルロースエーテルを含む、請求項77から123のいずれかに記載の方法。
  125. 前記水溶性フィルムが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、任意の前記セルロースエーテルの塩又は誘導体、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、エチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、及びカルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースのナトリウム塩の1つ又は複数を含むポリマーに基づくフィルムを含む、請求項77から123のいずれかに記載の方法。
  126. 前記フィルムが可塑剤をさらに含む、請求項77から125のいずれかに記載の方法。
  127. 前記可塑剤が、ポリオール、グリコール、アセチン、カルボン酸、及びカルボン酸エステルの1つ又は複数を含む、請求項126に記載の方法。
  128. 前記可塑剤が、ポリエチレングリコール、グリセリン、トリアセチン、クエン酸、及びクエン酸トリエチルの1つ又は複数を含む、請求項127に記載の方法。
  129. 前記1つ又は複数の可塑剤が固体フィルムの40%までの量で存在する、請求項126、127又は128のいずれかに記載の方法。
  130. 前記可塑剤が固体フィルムの20%までの量で存在する、請求項129に記載の方法。
  131. 前記フィルムが、前記流体の塗布の前に、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む、請求項77から130のいずれかに記載の方法。
  132. 前記流体が、1つ又は複数のさらなる活性物質をさらに含む、請求項77から131のいずれかに記載の方法。
  133. 1つ又は複数のさらなる活性物質を含む1つ又は複数のさらなる流体を、前記水溶性フィルムの表面に塗布することをさらに含む、請求項77から132のいずれかに記載の方法。
  134. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質の少なくとも1種が、前記ニコチンの分布との比較で、前記フィルムの表面で異なる分布を有する、請求項133に記載の方法。
  135. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質が、前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む流体を塗布することから生じる区域に存在し、その結果として前記フィルム表面が画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分が、1つ又は複数の他の前記部分に対して、測定可能でより低い濃度の前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む、請求項134に記載の方法。
  136. 前記1つ又は複数の部分が、0%の前記1つ又は複数のさらなる活性物質の濃度を備える、請求項135に記載の方法。
  137. 1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分が、ニコチンが存在する区域に正確に一致する、請求項135又は136に記載の方法。
  138. 1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分が、ニコチンが存在する区域と重なる、請求項135又は136に記載の方法。
  139. 1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分が、ニコチンが存在する区域と部分的に重なる、請求項135又は136に記載の方法。
  140. 1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分が、ニコチンが存在する区域と全く異なる、請求項135又は136に記載の方法。
  141. 1つ又は複数の前記活性物質がカフェインを含む、請求項131から140のいずれかに記載の方法。
  142. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質が鎮痛薬を含む、請求項131から141のいずれかに記載の方法。
  143. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質が呼吸清涼剤を含む、請求項131から142のいずれかに記載の方法。
  144. 前記呼吸清涼剤がメントールを含む、請求項143に記載の方法。
  145. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質が口内洗浄剤を含む、請求項131から144のいずれかに記載の方法。
  146. 前記口内洗浄剤が1つ又は複数の第4級又はアンモニウム塩基を含む、請求項145に記載の方法。
  147. 前記水溶性フィルムが、着色剤、乳化剤、湿潤剤、消泡剤及びブロッキング防止剤の1つ又は複数をさらに含む、請求項77から146のいずれかに記載の方法。
  148. ポリマー水溶液を準備する段階;
    前記水溶液からフィルムをキャスティングする段階;
    前記キャストフィルムを乾燥する段階;及び
    薬理学的に有効な形態のニコチン含有流体を前記乾燥フィルムに塗布する段階
    を含み、前記塗布する段階が、前記フィルム表面の予め決められた部分に予め決められた量の流体を塗布できる、ジェットに基づくスプレー技術を用いて実施される、ニコチンを含む水溶性フィルムの製造方法。
  149. 前記薬理学的に活性な形態のニコチンが、ニコチンオイル、ニコチン塩、ニコチン複合体の1つ又は複数から選択される、請求項148に記載の方法。
  150. 前記薬理学的に活性な形態のニコチンが酒石酸ニコチン二水和物である、請求項148に記載の方法。
  151. 前記ニコチン塩が、塩酸塩、二塩酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、酒石酸水素塩、塩化亜鉛塩、サリチル酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、エデト酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、オレイン酸塩、又はソルビン酸塩である、請求項148に記載の方法。
  152. 前記薬理学的に活性な形態のニコチンがマイクロカプセル化された形態のニコチンを含む、請求項148に記載の方法。
  153. 前記流体が液体である、請求項148から152のいずれかに記載の方法。
  154. 前記液体に、前記ニコチンの溶液、懸濁液又はマイクロエマルジョンが含まれる、請求項153に記載の方法。
  155. 前記流体が水溶液であり、前記薬理学的に活性な形態のニコチンが酒石酸ニコチン二水和物であり、前記溶液が、ヒドロキシルエチルセルロース、プルラン、ポリビニルピロリドン、及びアルギン酸プロピレングリコールをさらに含む、請求項153又は154に記載の方法。
  156. 前記流体が前記水溶性フィルムの1つの表面にだけ塗布される、請求項148から155のいずれかに記載の方法。
  157. 前記予め決められた量の流体が、前記水溶性フィルムに、正確に計量された投与量の前記ニコチンを供給する、請求項148から156に記載の方法。
  158. 前記フィルムが、個々の投与単位に分割され、前記流体が、前記個々の投与単位の各々が2mgまでの前記ニコチンの投与量を含むような量で塗布される、請求項157に記載の方法。
  159. 前記個々の投与単位の各々が0.1と1.0mgの間の前記ニコチンの投与量を含む、請求項158に記載の方法。
  160. 前記個々の投与単位の各々が0.4〜0.7mgの前記ニコチンの投与量を含む、請求項159に記載の方法。
  161. 前記流体が、前記フィルムの表面に一様に分布するように塗布される、請求項148から160のいずれかに記載の方法。
  162. 前記流体が、前記水溶性フィルムを基材に結合させることができる接着剤として働く、請求項148から161のいずれかに記載の方法。
  163. 前記基材が1つ又は複数のさらなるフィルム層を備える、請求項162に記載の方法。
  164. 1つ又は複数の前記さらなるフィルム層が、請求項77から163のいずれかに従って製造されたフィルム及び/又は請求項1から34のいずれかに記載のフィルムの1つ又は複数を含む、請求項163に記載の方法。
  165. 前記基材の1つ又は複数の層がニコチンを含み、前記流体が前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが前記基材に結合するときに水溶性フィルムの表面の前記離散的な部分が前記基材の1つ又は複数の層のニコチンの区域に正確に又は実質的に一致する、請求項163又は164に記載の方法。
  166. 前記基材の1つ又は複数の層がニコチンを含み、前記流体が前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが前記基材に結合するときに水溶性フィルムの表面の前記離散的な部分が前記基材の1つ又は複数の層のニコチンの区域と重なる、請求項163又は164に記載の方法。
  167. 前記基材の1つ又は複数の層がニコチンを含み、前記流体が前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが前記基材に結合するときに水溶性フィルムの表面の前記離散的な部分が前記基材の1つ又は複数の層のニコチンの区域と部分的に重なる、請求項163又は164に記載の方法。
  168. 前記基材の1つ又は複数の層がニコチンを含み、前記流体が前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが前記基材に結合するときに水溶性フィルムの表面の前記離散的な部分が前記基材の1つ又は複数の層のニコチンの区域と完全にずれている、請求項163又は164に記載の方法。
  169. 前記水溶性フィルムが、前記溶液の塗布後に、複数の層のフィルムを生成するように折り重ねられる、請求項148から168のいずれかに記載の方法。
  170. 前記流体が、前記フィルムをそれ自体に結合させるように働く、請求項169に記載の方法。
  171. 前記流体が前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが複数の層のフィルムを生成するように折り重ねられるときに、1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分が、前記フィルムの1つ又は複数の他の層の1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分に正確に又は実質的に一致する、請求項169又は170に記載の方法。
  172. 前記流体が前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが複数の層のフィルムを生成するように折り重ねられるときに、1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分が、前記フィルムの1つ又は複数の他の層の1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分と重なる、請求項169又は170に記載の方法。
  173. 前記流体が前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが複数の層のフィルムを生成するように折り重ねられるときに、1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分が、前記フィルムの1つ又は複数の他の層の1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分と部分的に重なる、請求項169又は170に記載の方法。
  174. 前記流体が前記水溶性フィルムの表面の1つ又は複数の予め決められた離散的な部分にのみ塗布され、その結果として前記フィルムが複数の層のフィルムを生成するように折り重ねられるときに、1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分が、前記フィルムの1つ又は複数の他の層の1つの層における水溶性フィルムの表面の前記1つ又は複数の離散的な部分と完全にずれている、請求項169又は170に記載の方法。
  175. 前記水溶性フィルムへの前記流体の塗布後に、前記フィルムが硬化される、請求項148から174のいずれかに記載の方法。
  176. 前記硬化が雰囲気湿度で実施される、請求項175に記載の方法。
  177. 前記硬化が雰囲気温度で実施される、請求項175又は176に記載の方法。
  178. 前記硬化が、前記基材を加熱することによって実施される、請求項175又は176に記載の方法。
  179. 前記基材が80℃の温度に加熱される、請求項178に記載の方法。
  180. 前記流体が揮発性溶媒を含む、請求項148から179のいずれかに記載の方法。
  181. 前記フィルムが摂取可能である、請求項148から179のいずれかに記載の方法。
  182. 前記水溶性フィルムがセルロースエーテルを含む、請求項148から180のいずれかに記載の方法。
  183. 前記水溶性フィルムが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、任意の前記セルロースエーテルの塩又は誘導体、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、エチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、及びカルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースのナトリウム塩の1つ又は複数を含むポリマーに基づくフィルムを含む、請求項148から181のいずれかに記載の方法。
  184. 前記フィルムが可塑剤をさらに含む、請求項148から183のいずれかに記載の方法。
  185. 前記可塑剤が、ポリオール、グリコール、アセチン、カルボン酸、及びカルボン酸エステルの1つ又は複数を含む、請求項184に記載の方法。
  186. 前記可塑剤が、ポリエチレングリコール、グリセリン、トリアセチン、クエン酸、及びクエン酸トリエチルの1つ又は複数を含む、請求項185に記載の方法。
  187. 前記1つ又は複数の可塑剤が固体フィルムの40%までの量で存在する、請求項186、187又は188のいずれかに記載の方法。
  188. 前記可塑剤が固体フィルムの20%までの量で存在する、請求項187に記載の方法。
  189. 前記フィルムが、前記流体の塗布の前に、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む、請求項148から188のいずれかに記載の方法。
  190. 前記流体が1つ又は複数のさらなる活性物質をさらに含む、請求項148から189のいずれかに記載の方法。
  191. 前記水溶性フィルムの表面への、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む1つ又は複数のさらなる流体の塗布をさらに含む、請求項148から188のいずれかに記載の方法。
  192. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質の少なくとも1種が、前記ニコチンの分布との比較で、前記フィルムの表面で異なる分布を有する、請求項191に記載のフィルム。
  193. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質が、前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む流体を塗布することから生じる区域に存在し、その結果として前記フィルム表面が画定された部分を備え、1つ又は複数の前記部分が、1つ又は複数の他の前記部分に対して、測定可能でより低い濃度の前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む、請求項192に記載のフィルム。
  194. 前記1つ又は複数の部分が、0%の前記1つ又は複数のさらなる活性物質の濃度を備える、請求項193に記載のフィルム。
  195. 1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分が、ニコチンが存在する区域に正確に又は実質的に一致する、請求項193又は194に記載のフィルム。
  196. 1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分が、ニコチンが存在する区域と重なる、請求項193又は194に記載のフィルム。
  197. 1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分が、ニコチンが存在する区域と部分的に重なる、請求項193又は194に記載のフィルム。
  198. 1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分が、ニコチンが存在する区域と完全にずれている、請求項193又は194に記載のフィルム。
  199. 1つ又は複数の前記活性物質がカフェインを含む、請求項189から198のいずれかに記載の方法。
  200. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質が鎮痛薬を含む、請求項189から199のいずれかに記載の方法。
  201. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質が呼吸清涼剤を含む、請求項189から200のいずれかに記載の方法。
  202. 前記呼吸清涼剤がメントールを含む、請求項201に記載の方法。
  203. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質が口内洗浄剤を含む、請求項189から202のいずれかに記載の方法。
  204. 前記口内洗浄剤が1つ又は複数の第4級又はアンモニウム塩基を含む、請求項203に記載の方法。
  205. 前記水溶性フィルムが、着色剤、乳化剤、湿潤剤、消泡剤及びブロッキング防止剤の1つ又は複数をさらに含む、請求項148から204のいずれかに記載の方法。
  206. i. 酒石酸ニコチン二水和物を、ヒドロキシルエチルセルロース、プルラン、ポリビニルピロリドン、及びアルギン酸プロピレングリコールを含む水溶液に溶かす段階;
    ii. 前記溶液を薄いフィルムにキャスティングする段階
    を含む、酒石酸ニコチン二水和物を含む水溶性フィルムの製造方法。
  207. 正確に計量された投与量の前記ニコチンを有する前記水溶性フィルムを製造するために、予め決められた量で前記酒石酸ニコチン二水和物が投入される、請求項206に記載の方法。
  208. 前記フィルムが、次に、個々の投与単位に分割され、前記個々の投与単位の各々が2mgまでの前記ニコチンの投与量を含むような量で、前記酒石酸ニコチン二水和物が投入される、請求項207に記載の方法。
  209. 前記個々の投与単位の各々が0.1と1.0mgの間の前記ニコチンの投与量を含む、請求項208に記載の方法。
  210. 前記個々の投与単位の各々が0.4〜0.7mgの前記ニコチンの投与量を含む、請求項209に記載の方法。
  211. 1つ又は複数のさらなる活性物質を添加することをさらに含む、請求項206から210のいずれかに記載の方法。
  212. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質の前記添加が前記溶液になされる、請求項211に記載の方法。
  213. 1つ又は複数のさらなる活性物質の前記添加が、1つ又は複数のさらなる活性物質を含む流体を、前記キャストフィルムの表面に塗布することにより行なわれる、請求項211又は212に記載の方法。
  214. 結果的に、前記1つ又は複数のさらなる活性物質の少なくとも1種が前記フィルムの全体に渡って、前記ニコチンの分布との比較で、異なる分布を有する、請求項213に記載の方法。
  215. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質が前記フィルム上又は前記フィルム内の離散的な場所にのみ存在し、その結果として前記フィルムは明瞭に区別される画定された部分を備え、前記部分の1つ又は複数が、1つ又は複数の他の前記部分に対して、測定可能でより低い濃度の前記1つ又は複数のさらなる活性物質を含む、請求項214に記載の方法。
  216. 前記1つ又は複数の部分が、0%の前記1つ又は複数のさらなる活性物質の濃度を備える、請求項215に記載の方法。
  217. 1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分が、ニコチンが存在する区域に正確に又は実質的に一致する、請求項215又は216に記載のフィルム。
  218. 1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分が、ニコチンが存在する区域と重なる、請求項215又は216に記載のフィルム。
  219. 1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分が、ニコチンが存在する区域と部分的に重なる、請求項215又は216に記載のフィルム。
  220. 1つ又は複数のさらなる活性物質を含む前記画定された部分が、ニコチンが存在する区域と完全にずれている、請求項215又は216に記載のフィルム。
  221. 1つ又は複数の前記活性物質がカフェインを含む、請求項214から220のいずれかに記載の方法。
  222. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質が鎮痛薬を含む、請求項211から221のいずれかに記載の方法。
  223. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質が呼吸清涼剤を含む、請求項211から222のいずれかに記載の方法。
  224. 前記呼吸清涼剤がメントールを含む、請求項223に記載の方法。
  225. 前記1つ又は複数のさらなる活性物質が口内洗浄剤を含む、請求項211から224のいずれかに記載の方法。
  226. 前記口内洗浄剤が1つ又は複数の第4級又はアンモニウム塩基を含む、請求項225に記載の方法。
  227. 前記溶液に、着色剤、乳化剤、湿潤剤、消泡剤及びブロッキング防止剤の1つ又は複数を添加することをさらに含む、請求項211から226のいずれかに記載の方法。
  228. 請求項77から227のいずれかの方法により製造されるフィルム。
  229. 請求項77から227のいずれかの方法により製造されるフィルムを含む剤形。
  230. 前記剤形が前記フィルムの単一の層を備える、請求項229に記載の剤形。
  231. 被覆錠剤を含み、前記錠剤が、請求項1から34のいずれかに記載のフィルムによって被覆されている、請求項229に記載の剤形。
  232. 医薬カプセルを含み、前記カプセルの壁体が請求項1から34のいずれかに記載のフィルムを含む、請求項229に記載の剤形。
  233. フィルムの複数の層を備え、前記層の1つ又は複数が請求項1から34のいずれかに記載のフィルムを含む、請求項229に記載の剤形。
  234. 前記ニコチンが内部フィルム層内にのみ含まれる、請求項233に記載の剤形。
  235. 前記ニコチンを含むフィルムの如何なる部分も前記剤形の如何なる外部表面にも露出されていない、請求項234に記載の剤形。
  236. 前記フィルムが、前記フィルムの複数の層を備える前記剤形を生成するように、折り重ねられる、請求項233、234又は235のいずれかに記載の剤形。
  237. 前記剤形内の前記ニコチンの位置、前記剤形の表面での前記ニコチンの露出の度合い、及び前記ニコチンを囲むフィルム層の密度が、前記剤形の使用者における前記ニコチンの放出の時間、速度及び/又は位置を所望のものとするように予め決められている、請求項233から236のいずれかに記載の剤形。
  238. 使用者の口腔において前記ニコチン及び/又は任意のさらなる活性成分を放出することを意図している、請求項229から237のいずれかに記載の剤形。
  239. 前記ニコチン及び/又は任意のさらなる活性成分を局所投与することを意図している、請求項229から237のいずれかに記載の剤形。
  240. 前記ニコチン及び/又は任意のさらなる活性成分を、使用者の膣腔、頭蓋腔、腹腔、耳腔、子宮腔、鼻腔、副鼻腔、直腸腔、口腔、及び眼腔に放出することを意図している、請求項229から237のいずれかに記載の剤形。
  241. 請求項35から61又は229から240のいずれかの複数の剤形を含み、前記複数の剤形の各々が予め決められた投与量のニコチンを含み、前記複数の剤形がある範囲の投与量のニコチンを含むキット。
  242. ニコチン中毒者が前記中毒を断ち切るための、請求項241に記載のキットの使用。
  243. ニコチンを含む水溶性フィルムの製造装置であって、水溶性フィルムを運ぶためのコンベヤーベルト、及び少なくとも1つのスプレージェットを備え、前記スプレージェットが、前記水溶性フィルムの表面にニコチン含有流体をスプレーできるように置かれている装置。
  244. 複数のグループのスプレージェットを備え、前記グループがコンベヤーベルトの動きの方向に対して直列に配置され、各グループのスプレージェットが少なくとも1つのスプレージェットを含む、請求項243に記載の装置。
  245. 前記コンベヤーベルトが前記水溶性フィルムを運ぶ速度が、フィルム上のある点が前記直列の1つのグループのスプレージェットから次のグループのスプレージェットまで移動する間の時間間隔が、前記1つのグループのスプレージェットにより塗布された流体を、前記第2のグループのスプレージェットによる前記流体の塗布を可能にするのに十分な程度に乾燥させるのに十分であるような速度である、請求項244に記載の装置を動作させる方法。
  246. 前記時間間隔が少なくとも15秒である、請求項245に記載の方法。
  247. 前記流体の乾燥を助けるための1つ又は複数のヒーターの存在をさらに含む、請求項245又は246に記載の装置。
  248. 前記流体を前記フィルムの表面の同じ部分に塗布する連続塗布を可能にする制御手段をさらに備える、請求項244から247のいずれかに記載の装置。
  249. さらなる活性物質を含む1つ又は複数の流体を前記水溶性フィルムの表面にスプレーできるように置かれた1つ又は複数のさらなるスプレージェットをさらに備える、請求項243又は248のいずれかに記載の装置。
  250. さらなる活性物質を含む1つ又は複数の流体をスプレーするための複数のグループのスプレージェットを備え、前記グループがコンベヤーベルトの動きの方向に対して直列に配置され、スプレージェットの各グループが少なくとも1つのスプレージェットを含む、請求項249に記載の装置。
  251. 前記コンベヤーベルトが前記水溶性フィルムを運ぶ速度が、フィルム上のある点が前記直列の1つのグループのスプレージェットから次のグループのスプレージェットまで移動する間の時間間隔が、前記1つのグループのスプレージェットにより塗布された、さらなる活性物質を含む1つ又は複数の流体を、前記第2のグループのスプレージェットによる前記流体の塗布を可能にするのに十分な程度に乾燥させるのに十分であるような速度である、請求項250に記載の装置を動作させる方法。
  252. 前記時間間隔が少なくとも15秒である、請求項251に記載の方法。
  253. 前記流体の乾燥を助けるための1つ又は複数のヒーターの存在をさらに含む、請求項250に記載の装置。
  254. さらなる活性物質を含む前記1つ又は複数の流体を前記フィルムの表面の同じ部分に塗布する連続塗布を可能にする制御手段をさらに備える、請求項249から253のいずれかに記載の装置。
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