JP2008536694A - 引出し装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 ロールネックスリーブ４、軸受スリーブ５およびチョック６を、圧延ロール１の圧延ロールネック２のテーパ状のに形成された領域から引き出すための装置であって、その際、この圧延ロール１の圧延ロールネック延長部３の上に、押圧肩部リング８が設けられており、この押圧肩部リングが、このロールネックスリーブ４の端面に支持されている様式の上記装置は、この引出し装置が極めて短く造られ、且つ、この引出し装置の場合に引出し移動が、ただ小さな圧力だけでもって達成されるように改良されるべきである。
【解決手段】 この目的で、押圧肩部リング８と、圧延ロールネック２の端面７との間に、間隙１１が設けられていること、この押圧肩部リング８がロールネックスリーブ４と連結されていること、および、この間隙１１内において、少なくとも圧力媒体が、ロールネックスリーブ４およびチョック６の引き出しのために設けられていることが提案される。

Description

本発明は、ロールネックスリーブ、軸受スリーブおよびチョックを、圧延ロールの圧延ロールネックのテーパ状のに形成された領域から引き出すための装置であって、その際、この圧延ロールの圧延ロールネック延長部の上に、押圧肩部リングが設けられており、この押圧肩部リングが、このロールネックスリーブの端面に支持されている様式の上記装置に関する。

ロールスタンドのバックアップロールの圧延ロールネックから、そのチョック内において設けられている圧延ロールネック軸受を有する該チョックから成る軸受ユニットを引き出すための装置は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第１０３ ３５ ５２７号明細書（特許文献１）によって公知である。ここで、引出し装置は、この軸受ユニットと結合されている。この圧延ロールネックと軸受ユニットとの間の圧力の作用によって、これらは、この圧延ロールに対して軸線方向に引き出される。この引出し工程のテンション状態において、この軸受ユニットは、軸受スリーブのカラー部に支持されており、この軸受スリーブが、この軸受ユニットによって連行される。更なる道程の後、この軸受スリーブは、ロールネックスリーブのカラー部に係合し、且つ、このロールネックスリーブをこの圧延ロールネックから引き出す。

この引出し工程の場合、多くのデッドストロークが加算され、従って、この引出しユニットは、ロールネックスリーブを圧延ロールネックから引き出し可能とするために、大きな道程を取っておかねばならない。このことによって、この引出しユニットは、非常に長く造られ、従って、この引出しユニットのために、相応して、余地を空けて置かねばならず、このことによって、最終的に、比較的に大きな空間性が、軸受チョックと共にのこのロールネックスリーブの引出しのために必要とされる。更に、この引出しユニットを操作可能とするために、この引出しユニットの比較的に小さなプランジャー面積であるという理由で、大きな圧力が付与されねばならないという事情が出てくる。
ドイツ連邦共和国特許出願公開第１０３ ３５ ５２７号明細書

従って、本発明の根底をなす課題は、その引出し装置が極めて短く造られ、且つ、その引出し装置の場合に引出し移動が、ただ小さな圧力だけでもって達成される、該引出し装置を提供することである。

この課題を解決するために、押圧肩部リングと、圧延ロールネックの端面との間に、間隙が設けられていること、
この押圧肩部リングがロールネックスリーブと連結されていること、および、
この間隙内において、少なくとも圧力媒体が、ロールネックスリーブおよびチョックの引き出しのために設けられていることが提案される。

押圧肩部リングが、直接的に、ロールネックスリーブと結合されていることによって、引出し力がこのロールネックスリーブに対して作用するまで、如何なる道程、およびデッドストロークも克服される必要がない。更に、圧延ロールネックの端面が、この端面の大きな面積でもって、同様に大きな面積の押圧肩部リングに向き合って対峙するという事情が出てくる。このロールネックスリーブをこの圧延ロールネックから引き出すために、この大きな面積によって、圧力媒体の小さな圧力は、まさに十分である。

圧力媒体が、流動性、及び／またはガス状の圧力媒体である場合、有利である。

押圧肩部リングを、圧延ロールネック延長部に対して、少なくとも１つの封隙装置を介して封隙することが有用であることが実証された。従って、圧力媒体の過度に多くが失われず、且つ、必要とされる圧力が確実に構成され得ることが保障されている。

押圧肩部リングと、ロールネックスリーブの端面との間に、少なくとも１つの封隙要素が設けられている場合、圧力室は更により封隙状態になる。圧力を付与するためのポンプは、上記のことによって、より少ない出力を提供するだけで良い。

圧延ロールネック延長部内において、少なくとも１つの穿孔が設けられており、この穿孔を介して、圧延ロールネックの端面と、押圧肩部リングとの間の間隙に、圧力媒体を供給可能である場合、有利である。上記のことによって、外側から、この圧延ロールネックの端面と、押圧肩部リングとの間の間隙に到達することの、簡単な可能性が与えられている。

圧延ロールネック延長部の自由な端部における穿孔が、圧力媒体導管のための接続部材、有利にはクイック継ぎ手を有していることは、模範とする価値がある。従って、簡単な方法で、圧力媒体容器から、圧延ロール端面と押圧肩部リングとの間の圧力室への結合が形成される。

圧力媒体として、ラジアル軸受の潤滑の役目を果たす軸受油が使用されることによって、特別な利点が与えられる。上記のことによって、圧力媒体としての役目を果たす油と、注油軸受（Oelflutlager）から流出する油との混合が問題ないことが保証されている。

選択的、または同様に付加的に、圧力媒体は、機械的な圧力手段である。

機械的な圧力手段は、少なくとも１つの、ロールネックスリーブの引き出しの際の、予緊張されたばねである場合、有利である。押圧肩部リングが、引出し工程のために軸線方向内において開放されるやいなや、予緊張されたばねは、この押圧肩部リングを軸線方向において移動する。この押圧肩部リングが、直接的にロールネックスリーブに係合していることによって、このロールネックスリーブは、このばねが、大きな弛緩道程を残しておくことの必要無しに、圧延ロールネックから引き出される。

有利な場合に、ばねは、リング形状のばね、またはしかも、コイルばねである。これらばねは、しかも、如何なる意図されない位置ずれをも自体で誘起可能でないために、圧延ロールネックの端面内における、及び／または、この圧延ロールネックの端面に相対して位置している押圧肩部リングの端面内における、溝部、即ち窪み部内に設けられている。

次に、本発明を、図に基づいて詳しく説明する。

図１は、圧延ロールネック２を有する圧延ロール１を図示している。この圧延ロールネック２に、圧延ロールネック延長部３が設けられている。この圧延ロールネック２の上に、ロールネックスリーブ４が装着されており、このロールネックスリーブが、軸受スリーブ５によって囲繞されている。この軸受スリーブ５は、チョック６によって保持されている。この圧延ロールネック２の端面７に相対して位置している状態で、押圧肩部リング８が設けられており、この押圧肩部リングは、このロールネックスリーブ４の上で、軸線方向に位置移動可能に、封隙装置１４を介して封隙された状態で支承されている。この押圧肩部リング８は、このロールネックスリーブ４と結合されている。同様にこの押圧肩部リング８とロールネックスリーブ４との間に、封隙要素１５が設けられている。この押圧肩部リング８は、キー９を有しており、このキーがこの圧延ロールネック２と押圧肩部リング８との間の相対的な回転運動を防止する。更に、スラスト軸受１０が図示されており、このスラスト軸受は、この圧延ロールネック延長部３の上で支持されており、且つ、このチョック６と結合されている。

圧延ロールネック２の端面と、この端面に面した、押圧肩部リング８の側面との間に、間隙１１が設けられている。圧延ロールネック延長部３内における穿孔１２は、外側からこの間隙１１への結合状態を形成している。この圧延ロールネック延長部３の自由な端部において、この穿孔１２は、図示されていない圧力媒体導管に対するこの穿孔１２の接続のための継ぎ手１３を有している（weit）。

穿孔１２を介して、圧力媒体が間隙１１内へともたらされた場合、押圧肩部リング８は、図内において右側へと移動され、その際、押圧肩部リング８と結合されたロールネックスリーブ４が、圧延ロールネック２から引き出される。

押圧肩部リング８は、更に、スラスト軸受１０を介して、チョック６を、このチョックの軸受スリーブ５と共に、図内において右側へと移動する。従って、デッドストローク（Todhuebe）が回避されることが達せられ、従って、ロールネックスリーブ４、およびチョック６を、軸受スリーブ５と共に圧延ロールネック２から弛緩するために、ただ極めて短いストロークだけで十分である。従って、引出し装置全体は、極めて短く造られている。

ロールネックスリーブ４を圧延ロールネック２から弛緩するために、圧力媒体によって付勢される大きな面積によって、小さな圧力で十分である。更に、ロールネックスリーブ４に対する押圧肩部リングの直接的な作用、および、チョック６に対する近似的に直接的な作用によって、高いコストで製造されるべき連行肩部は、ロールネックスリーブ４においてと同様に、軸受スリーブ５においても不必要あるという事情が出てくる。

図２は、同様に、圧延ロールネック２を有する圧延ロール１を図示している。この圧延ロールネック２に、圧延ロールネック延長部３が設けられている。この圧延ロールネック２の上に、ロールネックスリーブ４が装着されており、このロールネックスリーブが、軸受スリーブ５によって囲繞されている。この軸受スリーブ５は、チョック６によって保持されている。この圧延ロールネック２の端面７′内において、窪み部１６が設けられており、これら窪み部内において、予緊張されたばね１７が配設されており、これらばねが、押圧肩部リング８に対して支持されている。ナット１８がこの圧延ロールネック延長部３から弛緩された場合、これらばね１７は、押圧肩部リング８を、軸線方向に、図２内において右側へと移動する。その際、このロールネックスリーブ４は、この圧延ロールネック２から引き出される。

押圧肩部リング８は、更に、スラスト軸受１０を介して、チョック６を、このチョックの軸受スリーブ５と共に、図内において右側へと移動する。従って、デッドストロークが回避されることが達せられ、従って、ロールネックスリーブ４、およびチョック６を、軸受スリーブ５と共に圧延ロールネック２から弛緩するために、ただ極めて短いストロークだけで十分である。従って、引出し装置全体は、極めて短く造られている。

流動性の圧力媒体でもって作動される引出し装置の図である。 ばね力でもって作動される引出し装置の図である。

符号の説明

１ 圧延ロール
２ 圧延ロールネック
３ 圧延ロールネック延長部
４ ロールネックスリーブ
５ 軸受スリーブ
６ チョック
７ 端面
８ 押圧肩部リング
９ キー
１０ スラスト軸受
１１ 間隙
１２ 穿孔
１３ 継ぎ手
１４ 封隙装置
１５ 封隙要素
１６ 窪み部
１７ ばね
１８ ナット

Claims (12)

1. ロールネックスリーブ（４）、軸受スリーブ（５）およびチョック（６）を、圧延ロール（１）の圧延ロールネック（２）のテーパ状のに形成された領域から引き出すための装置であって、その際、
   この圧延ロール（１）の圧延ロールネック延長部（３）の上に、押圧肩部リング（８）が設けられており、この押圧肩部リングが、このロールネックスリーブ（４）の端面に支持されている様式の上記装置において、
   押圧肩部リング（８）と、圧延ロールネック（２）の端面（７）との間に、間隙（１１）が設けられていること、
   この押圧肩部リング（８）がロールネックスリーブ（４）と連結されていること、および、
   この間隙（１１）内において、少なくとも圧力媒体が、ロールネックスリーブ（４）およびチョック（６）の引き出しのために設けられていること、
   を特徴とする装置。
2. 圧力媒体が、流動性、及び／またはガス状の圧力媒体であることを特徴とする請求項１に記載の装置。
3. 押圧肩部リング（８）が、圧延ロールネック延長部（３）に対して、少なくとも１つの封隙装置（１４）を介して封隙されていることを特徴とする請求項２に記載の装置。
4. 押圧肩部リング（８）と、ロールネックスリーブ（４）の端面との間に、少なくとも１つの封隙要素（１５）が設けられていることを特徴とする請求項２または３に記載の装置。
5. 圧延ロールネック延長部（３）内において、少なくとも１つの穿孔（１２）が設けられており、この穿孔を介して、圧延ロールネック（２）の端面（７）と、押圧肩部リング（８）との間の間隙（１１）に、圧力媒体を供給可能であるように構成されていることを特徴とする請求項２から４のいずれか一つに記載の装置。
6. 圧延ロールネック延長部（３）の自由な端部における穿孔（１２）は、圧力媒体導管のための接続部材、有利にはクイック継ぎ手（１３）を有していることを特徴とする請求項５に記載の装置。
7. 圧力媒体として、ラジアル軸受の潤滑の役目を果たす軸受油が使用されることを特徴とする請求項２から６のいずれか一つに記載の装置。
8. 圧力媒体は、機械的な圧力手段であることを特徴とする請求項１に記載の装置。
9. 機械的な圧力手段は、少なくとも１つの、ロールネックスリーブ（４）、軸受スリーブ（５）、およびチョック（６）の引き出しの際の、予緊張されたばね（１７）であることを特徴とする請求項８に記載の装置。
10. ばねは、リング形状のばねであることを特徴とする請求項９に記載の装置。
11. ばね積層体としてのリング形状のばねは、部分的に、圧延ロールネック（２）の端面（７′）内の、及び／または押圧肩部リング（８）内のリング状溝部内において、位置ずれに抗して保護されていることを特徴とする請求項１０に記載の装置。
12. ばね（１７）が少なくとも２つのコイルばねであり、これらコイルばねは、圧延ロールネック（２）の端面（７′）の上の均等に分配された窪み部（１６）内において、及び／または押圧肩部リング（８）の均等に分配された窪み部内において、位置ずれに抗して保護されていることを特徴とする請求項９に記載の装置。

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