JP2008536147A - クロマトグラフィおよび質量スペクトルのデータ分析 - Google Patents

クロマトグラフィおよび質量スペクトルのデータ分析 Download PDF

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Abstract

少なくとも1つの実際のクロマトグラフィ・ピークの形状関数を取得すること(32)と、分かっているピークの形状関数を回帰処理で使用してクロマトグラフィ・ピークの検出を実行すること(54)と、回帰処理から回帰係数をピーク面積およびピーク位置のうちの1つとして報告すること(36)と、ピーク面積を分かっている濃度に関連付けるために較正曲線を構築すること(18)とを含む、質量分析計(10)のクロマトグラムを処理するための方法である。
【選択図】図1

Description

本出願は2005年4月11日に提出された米国仮出願第60/670182号および2005年5月29日に提出された米国仮出願第60/685129号から優先権を主張するものである。これらの出願のすべての教示は本願明細書に参照により組み込まれる。
(関連出願)
以下の特許出願は本出願に関連している。これらの出願のすべての教示は本願明細書に参照により組み込まれる。
・2003年10月20日に提出された米国特許出願第10/689313号(これは米国特許第6983213号として発行された)、およびこの特許出願から優先権を主張して選択国としてアメリカ合衆国を指定する、2004年10月20日に提出された国際特許出願PCT/US04/034618号。
・全部が2003年4月28日に提出された米国仮出願第60/466010号、60/466011号および60/466012号、ならびに両方共に2004年4月28日に提出され、選択国としてアメリカ合衆国を指定する国際特許出願PCT/US04/013096号とPCT/US04/013097号。
・2004年10月28日に提出された米国仮出願第60/623114号(代理人整理番号CE−005US(#1))、および2005年10月28日に提出された国際特許出願PCT/US2005/039186号。
本発明はクロマトグラフィのピーク形状補正、ノイズ・フィルタリング、ピーク検出、保持時間測定、ベースライン補正、およびピーク面積積分を達成するためのクロマトグラム較正用の装置、方法、およびコンピュータコードを有するコンピュータ読み取り可能な媒体に関する。
本発明はまた、全質量スペクトル走査モードかまたは選択イオン・モニタリング(SIM)モードのどちらかを通じて得られるプロファイル・モードの質量スペクトル・データを使用した定量的または定性的分析のための装置、方法、およびコンピュータコードを有するコンピュータ読み取り可能な媒体に関する。
本発明はまた、GC/MSまたはLC/MS実験におけるような時間依存性質量スペクトル走査の収集物から単純化されたかつ精密イオン・クロマトグラムを生成させるための装置、方法、およびコンピュータコードを有するコンピュータ読み取り可能な媒体に関する。
(クロマトグラフィ・データの較正および処理)
確立された方法と同様に質量分析と結合された液体クロマトグラフィまたはガス・クロマトグラフィ(LC/MSまたはGC/MS)は、薬物発見、リード最適化、臨床試験、および医薬品製造を含めた医薬開発のすべての段階における医薬分子の定量のための一次ツールとして広く使用されてきた。特に、定量作業の大部分は、評価した化合物をさらにリード最適化に進めるべきかどうかを決定するための重大な情報を提供するために薬物発見の早期段階における候補薬物の薬物動態(PK)特性の評価に重点がおかれる。望ましくない候補薬物が開発のパイプラインに入るのを阻止することによって膨大な量のコスト節約が達成され得る。
小さい薬物分子用のLC/MSによる定量分析は3つのプロセス、すなわち試料の調製、LC/MS/MS法の展開、およびデータ処理とレポート作成のプロセスを含む。
2つのタイプの試料が所定の定量検定用に調製される必要がある。これらは較正標準試料と生物学的試験試料である。通常の較正標準は検体と対応する内部標準との混合物である。内部較正はLC/MS/MS定量において最も一般的に使用される方法である。これは、定量プロセスが複雑であり、多くの工程を含むという理由による。初期の試料調製から最終のイオン検出まで、試料の濃度は試料希釈、試料移送、試料注入、試料分解、イオン源変動および質量分析計のドリフトに起因して変化を受ける可能性がある。内部較正はこれらのシグナル変動を補償するための効果的な方式として認知され、可能性のあるどのような誤差をも最小化するために可能な限り早期に較正標準と試験試料の両方に導入されるべきである。較正標準は検体について十分な濃度カバー範囲を有すべきであり、正確な計量のために二連または三連のアリコートでなされるべきである。
他のタイプの試料である生物学的試料はしばしば試験動物に由来する。例えば、PKスタディでは、通常薬物分子を試験動物に投与し、これらの動物から血漿もしくは他の体液または体組織を薬物分子の濃度の測定のために採取する。LC/MS分析に先立って、これらの薬物含有試料は、複雑な生物学的マトリックスから薬物分子を抽出するために固相抽出または液−液抽出またはタンパク質沈降によって処理する必要がある。
方法開発の目標は、アッセイに適した最大の感度および最高の処理能力を達成するための最適のLCおよびMS/MS条件を得ることである。たとえ質量分析が大きな選択性を示すとしても、それでもなおクロマトグラフィによって与えられる分離能力は定量にとって極めて価値を有することを知ることが重要である。これはさらに優れた検出限界を達成するために生物学的マトリックスを除去して、LCカラム上で試料を濃縮するのに役立つ。LCはイソクラティック条件下または勾配条件下のどちらでも行なうことが可能である。前者はLC実行中、常に同じ溶剤を送るもので、分離が限られているのに対し、後者は異なる溶剤組成を供給するもので、生物学的マトリックスの除去に、および分離に、一層効果的であると考えられる。小分子の定量用では、質量分析計は高度に選択的で高感度の検出器として機能を果たす。
質量分析計の基本的な構成要素が図1に示されており、イオン源24、質量分析部(mass analyzer)26、および検出器28から成る。エレクトロスプレー・イオン化(ESI)および大気圧化学イオン化(APCI)がLC/MS用途に一般的に使用され、それに対して電子衝撃(EI)および化学イオン化(CI)がGC/MS用途に通常使用される。マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)はどの分離技術にも関連しない別のイオン化方法であり、普通ペプチドおよびタンパク質などの大分子の分析のために使用される。質量分析計の主要な構成要素である質量分析部は質量精度、質量分解能、ダイナミック・レンジ、感度、および走査機能において必須の役割りを果たす。四重極マスフィルタおよび四重極イオントラップがそれぞれ定量および構造解明にとって好ましい選択であり、その一方でリフレクトロンを備えた飛行時間型(TOF)、扇形磁場型、フーリエ変換質量分析(FTMS)、および他のハイブリッド型質量分析部(qTOFおよびリニアイオントラップ/FTMSなど)は質量分解能等において格段のものを、さらに高いコストで提供する。
図1、図2、および図3の詳細な説明は、2004年4月28日に提出された上述の国際特許出願PCT/US04/013097号に見出すことができる。図1のシステムが、イオン移動度分光分析(IMS)に関するケースでそうであるように、真空システムを必要としなくてもよいことに留意すべきである。図2および図3では、分離プロセス12および/または64はイオン移動度分離であることもやはり可能であり、その結果として、クロマトグラムではなく通常プラズマグラムと呼ばれる時間依存性のシグナルが生じる
上述のように、定量目的のための普及した質量分析計は四重極質量分析器であり、シングルステージ四重極(SSQ)またはトリプルステージ四重極(TSQ)を有することができる。このタイプの質量分析計は大きなダイナミック・レンジ、優れた選択性および感度を有し、したがって定量分析にとって理想的である。四重極質量分析器は全質量スペクトルを得るため、または個々のプリカーサー・イオンもしくはフラグメント・イオンを選択するために走査することも可能である。TSQ機器は、すべてのイオンの通過を可能にする、または衝突気体が導入されるときにイオンのフラグメンテーションを誘発する、モードで運転することもやはり可能である。SSQとTSQの両方で複数の走査モードが利用可能であるため、多くの走査組合わせが定量分析のために使用できる。最近登場した高速スキャンイオントラップはSSQで起こり得ることばかりでなく、TSQがそれがあることで知られていることの一部もやはり実行することが可能である。
単一イオン・モニタリング(SIM)は、すべてのイオンの通過を可能にする1つの質量分析器を備えたSSQまたはTSQ内で実行することが可能である。普通、SIMは約1Da幅の極めて狭い範囲を横切る検体の分子イオンに関して走査する。この走査範囲は、関心対象の分子イオン以外のイオンを検出する危険を覚悟して感度を求めて拡大することができる。普通、この走査モードはLC/MSおよびGC/MS用途に使用される。分子イオンが十分なフラグメントが生成しない場合、これは選択性と感度について慎重にバランスをとる必要があるときの唯一利用可能な選択肢であり得る。
マルチプル反応モニタリング(MRM)または単一イオン反応モニタリング(SRM)は基本的に同じ操作である。これらはTSQ装置上で実行することを必要とする。この走査モードでは、最初の四重極によって選択されたプリカーサー・イオンが第2の四重極を通過し、ここで衝突により誘発される解離が起こる。一定の運動エネルギーで移動するプリカーサー・イオンが静止気体相、通常アルゴン・ガスと衝突することで多くの異なる生成イオンへとフラグメント化する。これらの生成イオンは第3の四重極へと移動し続け、ここでフラグメントのうちの1つが選択されて分析のために使用されることになる。プリカーサー・イオンの選択からそのフラグメンテーション、生成イオンの選択までのこの過程はトランジション(transition)と呼ばれる。この2つの段階の選択が、なぜTSQ装置が大きな選択性を伴うかの理由である。通常、1つの化合物を分析するために2つの異なるトランジションが測定される。一方のトランジションは検体のものであり、他方は内部標準のものである。LC/MS/MS実行中に、2つのトランジションが、各トランジションにつき約0.01〜0.1秒の滞留時間を伴なう極めて高速の走査速度で交互に走査される。質量スペクトルシグナルは、通常サイズが1Daの所定の質量窓(mass window)内の積分されたイオン強度として得られ、一方クロマトグラフィのピークは検体濃度の測定のために使用される。
また定量分析は、ときには全MS走査モードで実施される。定量しようとする分子の同定が知られていないか、または複雑な混合物の同時定量が要求されるとき、全走査型GC/MSまたはLC/MSが選択肢の方法であろう。このケースにおける定量は抽出されたイオン・クロマトグラムからの様々なクロマトグラフィ・ピークの積分によって決まる。
最近の機器の進歩により、比較すると大幅なイオン損失を伴なうことなくMRMを高い質量分解能モードで行うことが可能である。これはTSQタイプの機器であるThermo Electron Quantumシリーズで利用可能である。高分解能条件下での定量が選択性、シグナルノイズ比、および定量限界(LOQ)を向上させることは示されている。
TSQで利用可能な2つの特別のスキャンイベントは中性損失(neutral loss)走査モードおよびプリカーサー走査モードである。中性損失走査は失われる中性の質量に等しい質量オフセットでQ1とQ3の両方を同時に走査させることによって実施される。
定量の最終段階は検体および内部標準のピーク面積を積分するため、較正曲線を確立するため、および検体の未知の濃度を計算するために使用される。成功したデータ処理へのカギは迅速で正確なピーク積分手順を有することである。殆どの市販機器供給メーカーはデータ処理をスピードアップするための自動化された手順を提供するが、これらの自動化パッケージは、低いピーク強度、非対称のピーク形状、または高くて変化するバックグラウンドおよび/またはベースラインに伴う課題のためにさほど使用されてはいない。結果として、殆どのエンドユーザは手作業で退屈なデータ処理工程を全方法開発プロセスの一部として経験せざるを得ない。先ず最初に、ピーク積分のためにすべてのデータ・ファイルに適用することになる最適ピーク積分パラメータを調整するための妥当なピークを有するデータ・ファイルを選択する必要がある。第2に、すべてのピークが適切に積分されることを確実にするために各々のピークの手作業によるチェックが要求される。具合の悪い積分のケースでは、手作業によるピーク積分および/またはベースラインの移動を実行する必要がある。第3に、較正曲線は多様な濃度での多くの較正標準で構成されているので、較正曲線に一致しないいずれの較正標準も脱落させることが一般的な方法である。これは別の手作業による処理である。
(定量的および定性的分析のための質量スペクトル・データの処理)
過去100年、高い処理能力、高い分解能、および高感度の作業用に設計および構築された多くの異なる特色の機器でMS計装にもたらされた驚異的的な進歩を目の当たりに見てきた。計装を発展させ、種々の同位体から生じるイオンフラグメントの観察を可能にするユニットマスの分解能を備えた市販のMSシステム上で単一イオン検出が日常的に実行できる段階にきている。ハードウェアの高度化とは著しく対照的に、最新のMS計装によって生成される莫大な量のMSデータを体系的にかつ効果的に分析することは殆ど為されてこなかった。
通常の質量分析計では、普通、ユーザは関心対象物の質量スペクトルm/z範囲をカバーするいくつかのフラグメントイオンを有する標準物質が必要となるかまたは供給される。ベースライン効果、同位体の干渉(isotope interferences)、質量分解能、および分解能の質量依存性の影響を受けるが、数個のイオンフラグメントのピーク位置をピーク頂点における低次多項式フィット法を通して質量中心(centroid)またはピーク最大値のどちらかに関して測定する。次いで、これらのピーク位置を一次または他のより高次の多項式フィット法を通してこれらのイオンについて分かっているピーク位置にフィットさせて、質量(m/z)軸を較正する。
質量軸の較正の後、通常の質量スペクトル・データ・トレースをピーク分析にかけ、ここでピーク(イオン)を同定する。このピーク検出ルーチンは高度に経験的で、折り合わせの処理であり、ピークの肩部、データ・トレースのノイズ、化学的バックグラウンドまたは不純物混入に起因するベースライン、同位体ピークの干渉その他が考慮される。
同定されたピークについて、セントロイド処理と呼ばれる処理が通常では適用され、ここでは積分されたピーク面積とピーク位置を計算する試みが為されることになる。上記で概説された多くの干渉因子、および他のピークおよび/またはベースラインの存在下でピーク面積を測定する際の内在する困難性に起因して、これは多くの調節可能なパラメータ(これらはセントロイド処理品質の客観的尺度の無い同位体ピーク出現または消失を作りかねない)によって苦しめられる処理である。
この処理技術に伴なう以下のいくつかの注目すべき不利があり、これらが質量スペクトル分析の定量的および定性的性能に悪影響を有する。
・質量精度の欠如。現在使用される質量較正は通常質量測定精度で0.1amu(m/z単位)よりも優れた精度を、ユニットマス分解能を備えた従来のMSシステムに与えない(有意な同位体ピークの存在または不存在を可視化する能力)。さらに高い質量精度を達成し、タンパク質同定のためのペプチド・マッピングのような分子のフィンガープリント法における曖昧さを低減するためには、大幅に高いコストに達する四重極TOF(qTOF)またはFT ICR MSなどのさらに高い分解能を備えたMSシステムに切り替えなければならないものである。
・大きいピーク積分誤差。質量スペクトルのピーク形状、その変動性、その同位体ビーク、ベースラインおよび他のバックグラウンドのシグナル、ならびにランダム・ノイズの寄与に起因して、現在のピーク面積積分は、強いかまたは弱い質量スペクトルのピークのどちらかに関して大きな誤差(系統誤差と偶然誤差の両方で)を有する。
・同位体ピークに伴なう難題。現在のアプローチにはユニットマス分解能を備えた従来のMSシステムで普通では部分的に重なり合った質量スペクトルのピークを有する様々な同位体からの寄与を切り離すための良い方法がない。経験則によるアプローチは、隣り合う同位体のピークからの寄与を無視するかまたはこれらを過大評価するかのどちらかを使用する結果、支配的な同位体ピークに関する誤差および弱い同位体ピークに関する大きなバイアス、またはさらに弱いピークの完全な無視にさえつながった。複数の電荷のイオンが関与している場合は、隣り合う同位体ピークの間の質量単位における今の低下した切り離しに起因して、その状況はさらに悪くすらなる。
・非線形の動作。現在のアプローチは、段階中経験則による多くの調節可能なパラメータで多段階の分断された処理を使用する。各段階で系統誤差(バイアス)が発生し、制御不良、予測不可能および非線形の方式でより後の段階へと伝播され、アルゴリズムがデータ処理の品質および信頼性の指標として統計量を適度に報告することを不可能にする。
・支配的な系統誤差。工業的処理制御と環境モニタリングからタンパク質識別またはバイオマーカー発見の範囲に至る殆どのMS用途で、機器の感度または検出限界は常に焦点になってきており、測定誤差またはシグナル内のノイズの寄与を最小限にするために多大な努力が多くの機器システムに払われてきた。残念ながら、現在使用されるピーク処理のアプローチは生データ内のランダム・ノイズよりも大きくさえなる系統誤差の供給源を作り出し、したがって機器の感度の制限因子になる。
・数学的および統計学的な矛盾。現在使用される多くの経験則によるアプローチは数学または統計学のどちらかで矛盾する全体的質量スペクトル・ピークを作る。そのピーク処理の結果はどのようなランダム・ノイズをも伴なわずに、わずかに異なるデータに対し、またはわずかに異なるノイズを伴なって、同じ合成データに対し、劇的な変化をもたらすことがあり得る。言い換えると、そのピーク処理の結果は確固としたものでなく、特定の実験またはデータ収集に応じて不安定であることもあり得る。
・機器間のばらつき。機械的、電磁気的、または環境的公差の変化に起因して、異なるMS機器から得られた生の質量スペクトル・データを直接比較することは普通では困難であった。生データに適用される現在行われているその場限りのピーク処理は異なるMS機器から得られる結果を定量的に比較する困難性を加えるだけである。他方で、異なる機器または異なるタイプの機器から得られる生の質量スペクトル・データまたはピーク処理結果のどちらかを直接比較する必要性は、不純物検出または確立されたMSライブラリ内の検索を通じたタンパク質同定の目的でますます重要になってきた。
(質量スペクトル・データからイオン・クロマトグラムの抽出)
上記で検討された質量スペクトル処理のアプローチによる大きな質量誤差のために、GC/MSまたはLC/MS実験などの時間依存性測定からの多重質量スペクトル走査を組合わせて、クロマトグラムを生成させる必要がある場合、大きな質量窓を開きイオン強度を積分して、これらを時間の関数としてプロットして抽出イオン・クロマトグラム(XIC)と呼ばれるクロマトグラムを生成させなければならない。例えば、(タンデム型)質量分析と結び付けられた液体クロマトグラフィ(LC/MSまたはLC/MS/MS)はタンパク質の配列などの分子の構造的情報および医薬品の代謝経路を得るために広く利用されてきた。上述されたように、薬物とその代謝産物を研究するため、通常薬物を動物モデルに注入し、生体液をこの動物モデルから、その後の抽出などの試料調製およびLC/MS分析のための試料として採取する。薬物とその代謝物が適切な時間に分離され、次いで質量分析法で検出される。特定の分子、すなわち薬物それ自体または見込まれるその代謝産物を検索するために、ユーザは質量精度の不足および既存の質量スペクトルのセントロイド処理により持ち込まれる質量誤差に起因する関心対象イオンの見逃しをしないように、事後分析処理を経て十分に大きいm/z窓でイオン・クロマトグラムを抽出することになる。例えばベラパミル(C273924 +、モノアイソトピック質量455.2910Da)については、薬物それ自体は通常454.8と455.8のm/z範囲の抽出イオン・クロマトグラム内に見られるであろう。このアプローチは以下のいくつかの難点をこうむる。
1.従来のユニットマス分解能システムでは、質量スペクトルのセントロイド処理は質量精度において0.1Daよりも優れた精度を殆ど与えず、+/−0.5Daといった大きい質量窓でのイオンの積分を必要とする。
2.そのような大きい質量窓はさらに優れたシグナル対ノイズを伴なうさらに多くの積分されたイオンを得るという潜在的利点を有するが、それと同時に、バックグラウンドおよびマトリックスからの不必要なイオンのための窓を広げ、抽出イオン・クロマトグラムとその解釈を複雑にする。
3.たとえそのような大きな窓を以ってしても、M+1などの同じイオンの他の同位体クラスターからのシグナルが完全に無視されるので、XICを作り出すためおよび見込まれる最高のシグナル対ノイズを達成するためにすべてのイオンシグナルが使用されることはない。
4.達成可能なさらに狭いピーク幅とさらに高い質量精度のために積分窓を狭めてもよい高分解能のMSシステムでもなお、そのようなイオン抽出処理は他のイオンの同位体イオンを含むことによって引き起こされる誤差を生じる傾向を有する。上記の例では、454.291Daの別のイオンに由来するM+1同位体クラスターはベラパミルのm/z窓内に現れ、関心対象のイオンとして含められるであろう。
これらの複雑さに起因して、LC/MSデータの処理と解釈は、試料調製、LC分離およびMS分析を通じてのデータ入手に関わる明らかに複雑な多段階の処理にもかかわらず、LC/MS実験自体よりも通常長い時間がかかる。胆汁、糞便、および尿などの生物学的マトリックスの存在はこれらのマトリックスが発生する多くのバックグラウンドのイオンに起因して分析をさらに複雑にする。複雑なマトリックスの問題に対処するために現在のところ以下の2つのアプローチがある。
1.さらに高い分解能およびさらに優れた質量精度が、関心対象のイオンとバックグラウンド・マトリックスから来るイオンとの間のさらに優れた分離と差別化につなげることが可能であり、さらに密でさらに選択性のある質量窓でイオン・クロマトグラムの生成を可能にするqTOFまたはFTMSなどのさらに高分解能のシステムを使用する。
2.生物学的マトリックスの存在下で代謝産物およびタンパク質/ペプチドの同定を容易にするために多様な構造上特異的な情報を提供するMS/MS実験を通じてさらなるMS分析を実行する。
最近の先行技術(Journal of Mass Spectrometry,Volume38,Issue10,2003年10月,1110〜1112頁、および米国特許出願公開第2005/0272168号)は親化合物とその代謝産物などの変換産物との間の類似した質量欠損を活用し、高分解能質量分析計の使用を通じて例えば+/−50mDaの狭い質量欠損窓に基づいたイオン・クロマトグラムの抽出のための異なるアプローチを提案している。
ピーク形状補正、ノイズのフィルタリング、ピーク検出、保持時間または移動度の測定、ベースライン補正、およびピーク面積積分を達成するためのクロマトグラム、プラズマグラム、または他の時間依存性シグナルを較正する方法を提供することが本発明の目的である。
全質量スペクトル走査モードまたは選択イオン・モニタリング(SIM)モードのどちらかを通じて入手されるプロファイル・モードの質量スペクトル・データを使用する定量的または定性的分析を提供することが本発明の別の目的である。
たとえ約0.3Daまたはそれ以上の質量スペクトルの半値全幅(FWHM)を有する約ユニットマスの分解能の従来の質量分析計でも、質量欠損に基づいてさらに優れ、バイアスの無いクロマトグラフィ定量および代謝産物同定などの分子同定のために、干渉イオンとバックグラウンド・イオンの除去を達成するための、高い質量精度でのLC/MSまたはGC/MSの実行からイオン・クロマトグラムを抽出する方法を提供することもやはり本発明の目的である。
GC/MSまたはLC/MSデータの多くの実行により定量的に比較すること、および多量マトリックスとして直接分析することが可能となるように、多数のGC/MSまたはLC/MSの実行からの共通イオンについて抽出された精密質量イオン・クロマトグラムに基づいて保持時間軸を標準化して整列させるための手段を提供することが本発明のさらに別の目的である。
これらの方法に従って動作する装置を提供することが本発明のさらなる目的である。
そのような装置のうちの1つに付随するコンピュータ上で実行されると前述の方法を実行することになるコンピュータ読み取り可能なプログラム命令を有するコンピュータ読み取り可能な媒体を提供することが本発明のなおも別の目的である。
本発明のクロマトグラフィ・データ分析法は、ピーク形状補正、ノイズのフィルタリング、ピーク検出、保持時間または移動度の測定、ベースライン補正、およびピーク面積積分を達成するための、クロマトグラム、プラズマグラム、または他の時間依存性シグナルを較正する新たなアプローチを含む。説明はLC/MS/MS定量(イオン移動度分光分析法もしくはIMSを含む図1)に焦点を絞るが、図2および図3に示されるように、LC/UV、LC/RAM(放射活性モニタ)、GC/MS、IMS(イオン移動度分光分析法)、およびLC/RI(屈折率)などのシングルもしくはマルチチャンネルの検出器を備えたシングルもしくはマルチプル分離システムを含む他のハードウェア・システムにも同じアプローチが当てはまる。単数または複数の外部または内部標準のどちらかを伴なうケースも本発明の範囲内に含まれる。
本発明の質量スペクトル・データ分析法は、(TOF−MSまたはFT−MSシステムでさらに利用できるような)全質量スペクトル走査モードまたは(四重極MSシステムでさらに利用できるような)選択イオン・モニタリング(SIM)モードのどちらかを通じて入手されるプロファイル・モードの質量スペクトル・データを使用する定量的または定性的分析を実行するための新たなアプローチを含み、
A.定量しようとする未知物質が所定の分子式で既に同定されているケースとこれらが同定されていないケース、
B.少なくとも1つの内部標準を含むケース、および
C.いずれの内部標準も含まないケース
は本発明の範囲内に含まれる。
単純化された、または精密質量イオン・クロマトグラムを抽出するための本方法は以下の主要な態様を有する。
1.広範囲の質量スペクトル較正が利用可能であり、約ユニットマスの分解能を有するシステム上で正確な質量または質量欠損のフィルタリングのどちらかに基づいて高速の薬物代謝物の同定を可能にするため、たとえ従来の低分解能の質量分析計システムからでさえ極めて小さい質量窓でイオン・クロマトグラムを正確かつ高精度で抽出することが可能である。
2.親薬物、その代謝産物、バックグラウンド、または添加された標準イオンなどの共通するイオンから抽出される精密質量イオン・クロマトグラムは、クロマトグラフィ・ピークの形状のばらつき、および1つのLC/MS実行と他のそれとの保持時間の変化を補正するための完全なクロマトグラフィ較正用の基礎として利用することが可能であり、多数のLC/MS実行の直接的および定量的な比較を可能にする。同様のことがGU/MSにも該当する。
したがって本発明は、内部標準、外部標準、またはクロマトグラム内に表わされる検体のうちの1つから少なくとも1つの実際のクロマトグラフィ・ピークの形状関数を取得する工程、分かっているピークの形状関数を使用して回帰分析でクロマトグラフィ・ピークの検出を実行する工程、この回帰分析から回帰係数をピーク面積およびピーク位置のうちの1つとして報告する工程、およびピーク面積を較正シリーズ内の分かっている濃度に関連付けるために較正曲線を構築する工程を含む、クロマトグラムを処理するための方法を対象とする。このクロマトグラムは検体の到着と消失を表わす時間依存性のシグナルであってもよい。この時間依存性のシグナルはLC/MS/MSから派生するクロマトグラムおよびイオン移動度分光分析法から得られるプラズマグラムのうちの1つを含むこともあり得る。
本方法はさらに、標的のクロマトグラムを数学的に定義する工程、実際のクロマトグラムを標的のクロマトグラムの中へ変換する工程を含んでもよい。分かっているピークの形状関数は実際のクロマトグラフィ・ピークの形状関数または標的のクロマトグラフィ・ピークの形状関数の一方であってもよい。
本方法はさらに、少なくとも1つの標的のクロマトグラフィ・ピークの形状関数を指定することによってクロマトグラムを較正すること、較正フィルタを取得すること、および測定されたクロマトグラムを較正されたクロマトグラムの中に変換するために較正フィルタを適用することを含んでもよい。本方法はさらに、同定、分類、および定量のうちの少なくとも1つを達成するために、較正されたクロマトグラムについて多変量統計解析を実行することを含んでもよい。本方法はさらに、関心対象物の保持時間範囲全体にわたって多数の標準を使用すること、およびこの時間範囲内の複数の保持時間について較正フィルタを取得することを含んでもよい。
本方法はさらに、ピークの形状関数を正規化するために測定されたクロマトグラムのx軸を変換することを含んでもよい。この較正フィルタはデコンボリューション操作を実行することによって取得することが可能である。このデコンボリューション演算は行列演算またはフーリエ変換のうちの一方を含んでもよい。ピーク面積は較正曲線を構築する前に最初に内部標準の面積に比率付けられてもよい。本方法はさらに、検体の分かっていない濃度を計算するために較正曲線を使用することを含んでもよい。本方法はさらに、定性分析のための、時間測定値と規格化された移動度のうちの少なくとも1つを生成させるためにピーク検出を使用することを含んでもよい。実際のクロマトグラフィ・ピークの形状関数は実際に測定された、または部分的に重なり合ったクロマトグラフィ・ピークから数値的に導き出されるもののうちの1つであってもよい。部分的に重なり合ったクロマトグラフィ・ピークはキラル化合物に由来する。
本発明は、上述された方法に従って動作する分析機器、ならびにこれらの方法を実行するためのコンピュータコードを有するコンピュータ読み取り可能な媒体も対象であり、このコードは分析機器と共に動作するコンピュータで使用するためのものである。
別の態様によると、本発明は質量およびピーク形状のうちの少なくとも一方に関して質量スペクトルを較正すること、ピーク成分のマトリックスを構築すること、質量スペクトルとピーク成分マトリックスとの間で回帰を実行すること、少なくとも1つの回帰係数をイオンの濃度に関連して報告すること、および複数の質量スペクトルから報告された回帰係数を定量分析または定性分析の一方のために使用することを含む、質量スペクトルを処理するための方法を対象とする。このピーク成分マトリックスは線形および非線形のベースライン成分のうちの少なくとも一方を含むことがあり得る。このピーク成分マトリックスは少なくとも1つの関心対象のイオンの同位体プロファイルを含むことがあり得る。関心対象のイオンは分かっている薬物の可能性のある代謝産物のうちの1つであり得る。この同位体プロファイルは元素組成に基づいて理論的に計算されたもの、および実際に測定されたもののうちの一方であってもよい。このピーク成分マトリックスは少なくとも1つのイオンの同位体プロファイルの誘導体を含むこともあり得る。この誘導体は化学式と方程式に基づいて理論的に計算されたもの、および実際に測定された結果に基づいて数値的に計算されたもののうちの一方であり得る。このピーク成分マトリックスは直線的に組合わされるか各々個別の自然のイオンおよび標識されたイオンの両方の同位体プロファイルを含むこともあり得る。
本方法はさらに、較正曲線を構築すること、および少なくとも1つの報告された係数を定量分析のために実際の濃度に関連付けることを含むこともあり得る。回帰が内部標準イオンと検体イオンの両方に実行されてもよく、較正曲線を構築する前に、報告された係数が内部標準イオンと検体イオンとの間で比率付けられてもよい。本方法はさらに、抽出イオン・クロマトグラムを生成させるために、イオン濃度に関連する報告された係数を保持時間に対してプロットすることを含んでもよい。本方法はさらに、回帰分析からのフィッティング残余と質量誤差のうちの少なくとも一方を報告すること、加重関数を構築するために前記フィッティング残余と質量誤差のうちの少なくとも一方を使用することを含むこともあり得る。付け加えると、本方法は、共存するイオンからの干渉を低減するためにイオン濃度に関連する回帰係数に加重関数を適用することを含むこともあり得る。本方法はさらに、抽出イオン・クロマトグラムを作り出すために、加重回帰係数を保持時間に対してプロットすることを含むこともあり得る。
さらに別の態様によると、本発明はプロファイル・モードで質量とピーク形状の両方に関して低分解能の質量分析計を較正すること、質量スペクトルのピーク分析を実行して質量の位置と積分されたピーク面積の両方を報告すること、関心対象物の質量欠損窓を指定すること、指定された質量欠損窓の中に入る質量欠損を伴なうすべての検出ピークを合計して合計の強度を導き出すこと、および質量欠損でフィルタ処理されたクロマトグラムを生成させるために合計の強度を時間に対してプロットすることを含む、抽出イオン・クロマトグラムを構築するための方法を対象とする。この質量スペクトル・ピーク分析は単関数を含めた高速アルゴリズムによって実行され得る。単関数は二次関数であることもあり得る。質量欠損窓は関心対象の薬物の質量欠損を含む小さい質量欠損範囲の中にあることが好ましい。本方法はさらに、前記強度が合計される前に検出ピークを質量誤差、ピーク面積誤差、およびピーク面積の大きさのうちの少なくとも1つに基づく閾値に従わせることを含むこともあり得る。
本発明はまた、これらの方法に従って動作する質量分析計を含めた分析機器、ならびにこれらの方法を実行するためのコンピュータコードを有するコンピュータ読み取り可能な媒体も対象であり、このコードは質量分析計を含めた分析機器と共に動作するコンピュータによって使用するためのものである。
これらの領域およびそれぞれの態様の各々を、それらの有用性を実証するいくつかの結果と共に以下に述べる。
(図面の説明)
本発明の前述の態様およびその他の特徴は、添付の図面と関連付けて取り入れられる以下の記述の中で説明される。ここで、
図1は、質量分析計またはイオン移動度分光分析器(IMS)、および場合によりLCシステムなどの前工程の分離プロセスを含む本発明による分析システムのブロック図である。
図2は、一次元試料分離、およびシングルまたはマルチチャンネルの検出器を有し、IMSのケースでは分離がイオン移動度に基づくこともあり得るシステムのブロック図である。
図3は、二次元以上の試料分離、およびシングルまたはマルチチャンネルの検出器を有し、IMSのケースでは分離がイオン移動度に基づくこともあり得るシステムのブロック図である。
図4において、AおよびBはクロマトグラフィ較正プロセスを説明するグラフであり、Aは実際のクロマトグラムであり、Bは標的のクロマトグラムであり、そしてCはクロマトグラフィ較正フィルタである。
図5において、AおよびBはクロマトグラフィ較正を検出限界付近に適用することを説明せるグラフであり、Aは実際のクロマトグラムであり、Bは較正済みのクロマトグラムである。
図6において、AおよびBは通常のLC/MS/MS較正シリーズを説明するグラフであり、Aは較正シリーズからの較正されたクロマトグラムを含み、Bは較正曲線を図示する。
図7において、A1、A2、B1およびB2は低分解能質量分析システムからの正確な質量および質量欠損を使用する代謝物同定を説明するグラフであり、A1は複雑な全イオン・クロマトグラム(TIC)であり、A2はブスピロンの質量スペクトルであり、B1は余分なものを除いた精密質量欠損イオン・クロマトグラムであり、そしてB2は可能性のある代謝物の質量スペクトルを図示している。
図8において、A〜Dはマトリックスとしての胆汁とのベラパミルのインキュベーションを説明するグラフを含み、Aは全イオン・クロマトグラムであり、Bは440.8Daと441.8Daの間の抽出イオン・クロマトグラムであり、Cは4つの異なる脱メチル化代謝物を示すフィルタ処理されたクロマトグラムであり、そしてDは精密質量測定による脱メチル化代謝物の確認を図示している。
米国のより先の出願である米国特許第6983213号、および2004年10月20日に提出された国際特許出願PCT/US2004/034618号で指摘されたように、時間の関数として検出されるシグナルに関して得られたクロマトグラムは較正フィルタを使用して較正することができる。以下の記述は一例としてクロマトグラムを使用するが、このアプローチはIMSによって生成されたプラズマグラムなどの他の時間依存性シグナルにも当てはまる。較正フィルタを作り出すのに必要とされる工程は以下を含む:
1.次の方式のうちの1つで実際のクロマトグラフィ・ピーク(図4のA)を得る:
A.ピークの形状関数の優れたシグナル対ノイズの測定を可能にするために公称上同じ条件下(例えば較正シリーズ内の同じ未知の高濃度レベル)での別々のクロマトグラフィの実行。
B.別々であるが並列の検出器、例えばRAM(放射活性モニタ−普通放射性標識化化合物に使用される)をMS検出とタンデムにして使用する同じクロマトグラフィの実行。
C.内部標準の使用を伴ない、LC/MS/MS実験におけるMRMまたはSRMなどの同じまたは異なる検出器を通して、同じまたは別々のクロマトグラフィの実行。
D.キラルなどの分離困難な化合物の重なり合ったクロマトグラムからクロマトグラフィ・ピークの形状を数学的または数値的に導出。
2.この実際のクロマトグラムを以下の好ましい特性を備えた標的クロマトグラムの中に変換するために標的のクロマトグラフィ・ピークを数学的に定義する:
A.ピーク対称性(例えばテーリングなし)などの物理的に望ましいピーク形状。ピーク対称性は後のピーク検出および分析において計算上効率的な巡回行列(cyclic matrix)をもたらすので好ましい。
B.その導関数すべての直交性に起因して、後のピーク検出および分析において分析的にエラー伝搬を最小化した、連続微分可能なガウス分布などの、計算上効率的で統計学的に好ましい関数形態。
C.実際の測定クロマトグラフィ・ピークの形状に類似する標的のピーク形状。
D.信頼性のある較正を可能にするために実際のピーク幅よりもわずかに広い標的のピーク形状幅(FWHM)。
標的のピーク形状関数は、関心対象物の保持時間範囲内に(図4のB)、またはIMSのプラズマグラムのケースでは標準の温度と圧力で理論的に計算された移動度の中に中心がある。
3.実際のクロマトグラフィ・データに適用した場合、実際のクロマトグラフィ・ピークの形状関数を物理的に望ましくかつ数学的に定義可能な標的のピーク形状関数の中に変換することになる較正フィルタを算出するために、行列演算またはフーリエ変換のどちらかを通じてデコンボリューション演算を実行する:
図4のCはそのようなクロマトグラフィ較正フィルタを示している。関心対象物のx軸範囲の全体にわたるピーク形状関数を本質的に正規化するために、工程2および3は場合によっては変換されたx軸で実行されることもあり得る。
4.関心対象物の保持時間全体にわたって多数の標準が利用可能である場合、多数の較正フィルタをこれらの対応する保持時間点で得ることができる。ウェーブレットまたは特異値分解または他の線形/非線形補間法を通じて適切に補間する場合、各々の保持時間の較正フィルタを得ることができる。
5.工程3から得られる普遍的較正フィルタまたは工程4から得られる保持時間専用フィルタのどちらかをその後、較正済みクロマトグラムに到達するように実際のクロマトグラムに適用することが可能である。図5のAおよびBは検出限界に近い検体に関して較正の前(図5のA)と後(図5のB)のクロマトグラムを示している。
6.直列にまたは並列で試料の同定、分類、および定量のうちの1つを達成するために、クラスター分析および判別分析などの多変量統計解析を較正済みのクロマトグラムに実行する。
7.加重回帰分析およびこの時点で分かっている標的のピーク形状関数の使用を通じて較正済みクロマトグラムにピーク検出および分析を実行し、フィッティングパラメータまたは係数を定量的(例えば積分されたピーク面積)および/または定性的(例えば保持時間またはイオン移動度)な分析(イオンまたは分子の同定)についての出力として報告する。ベースラインの寄与が自動的に計算され、必要とされるベースライン成分を供給することによってこの最小二乗フィッティングプロセスで補償される。
8.較正シリーズから得られた多数の分かっている濃度レベルにおける関心対象の検体から得られた積分ピーク面積(図6のA)を分かっている濃度に対してこの時点で回帰処理することで、測定ピーク面積を検体濃度に関係付ける較正曲線(図6のB)を得ることができる。
9.内部標準を存在させることで、内部標準についての対応するピーク面積を与えるために、同じまたは別々のクロマトグラフィ較正プロセスを適用することができそうである。これらの内部標準ピーク面積を、正規化されたピーク面積または内部標準ピーク面積に対するピーク面積比を得るために、検体のピーク面積に適用することが可能である。内部標準が試料調製、イオン化、または検出器の変動に起因する種々の実行間のばらつきを通常探知することを考えれば、これらの面積比は較正曲線の確立に有利に使用される。代案として、内部標準のみに基づいて各実行について異なる較正を導き出すことが可能であり、これは次いで内部標準ピークと検体ピークの両方を較正するために適用可能であり、1つの実行から別の実行へのクロマトグラフィの保持時間のシフトを補正し、かつピーク検出をさらに容易にするという追加の利点を伴なう。
10.いったん較正曲線が確立されれば、関心対象の検体について生のクロマトグラムを内部標準の選択肢を伴って取得すること、上記の較正シリーズまたはクロマトグラフィの実行自体からまさに作成されたクロマトグラフィ較正を適用すること、積分ピーク面積または面積比のどちらかに到達するようにピーク検出および分析を実行すること、および分かっていない濃度を計算するために較正曲線を使用することによって、未知試料の分析を進めることができるものである。このピーク検出はまた、特殊な化合物(例えば爆発物など)の検出といった定性分析のために、較正された保持時間または規格化された移動度などの極めて正確な時間測定結果を生成させることも可能である。
以上の工程は現在使用されている他のアプローチを上回る下記の価値ある利益を獲得するのに役立つ。
I.ピーク・テーリング有りの実際のピーク形状を、テーリングなしの数学的に定義可能な標的のピーク形状関数中に変換する。
II.高忠実度の化合物同定のために正確な保持時間または規格化された移動度の測定を達成する。
III.多数のデータ・セットの直接定量比較のために多数の実行から得られる保持時間軸を正確に整列させる。
IV.定量の下方端でのノイズフィルタリングを達成し、検出限界または定量限界を向上させる。
V.母数によらないクロマトグラフィ・ピークの検出および自動ベースライン除去を含めた分析を可能にする。
VI.すべての濃度レベルでバイアスを排除し、ピーク面積積分におけるノイズの寄与を最小限にし、さらに正確で高精度の較正曲線を通じてさらに優れた定量の正確さと精度を可能にする。定量誤差および変動係数(CV%)において2〜3を超える要因削減が観察される。
VII.完全に自動化された定量分析を達成し、多大な時間を要し間違いを起こしやすい人間による点検を排除する。
上記の工程1の後、工程2〜6を迂回してピーク検出と分析のための工程7へと直接進むことが可能である。このケースでは、実際の(通常非対称の)ピーク形状関数が標的のピーク形状関数の代わりに使用され、生のクロマトグラム(較正なしの)がピーク検出と分析のための加重回帰に直接使用されることになる。上記に記載した利益の全部ではないが一部が、母数によらないピーク検出と分析、向上した検出限界、およびさらに正確で高精度の定量的結果を含めたこの後者の取り組み方を通して実現される。
上述の加重回帰における重みはクロマトグラム上の各々の点における分散の逆数、または測定シグナル上のノイズがイオン計数ノイズによって支配される良好に設計された機器の各々の時間点におけるイオンシグナルの逆数に比例するものとして統計学的に規定される。重みが利用できないとき、全部が1に等しい値の重みがクロマトグラム全体にわたって、すなわちあたかも重み付けの適用ががないかのように使用されることになる。
(プロファイル・モードのMSデータを使用する定量的および定性的分析)
使用される質量分析計の性質に応じて、質量スペクトルの定量は質量スペクトルの全部または限定された範囲のどちらかで質量スペクトルのプロファイルを生成させることを伴なって、または伴なわないで行なわれ得る。例えば四重極MSでは、含まれる直列の走査メカニズムに起因して、最高のシグナルノイズ比を達成するためには質量窓内の最も高い強度のイオンのみを測定することが通常有利である。このケースでは、通常M+1以上のようなマイナーな同位体はそれらの極めて低い強度のために無視されて、その測定時間は、四重極が全測定時間の間に主要な同位体からのデータを蓄積するのを可能にさせることによって一層有効に使われる。しかしながら、FTMSまたはTOF−MSなどの他のタイプのMSシステムでは、機器は常に全MS走査モードで動作しているのでM+1以上の同位体を含めたすべてのイオンを測定することに時間的に不利な条件は存在しない。
同位体を含むプロファイル・モードのMSデータが定量MS分析に利用可能であるとき、以下の利点を達成するために新たなアプローチがとられる。
1.バイアスの無い定量結果またはさらに高い精度、
2.定量結果への最小限のノイズ伝搬またはさらに高い精度またはさらに低い変動係数(CV%)、
3.自動化されたベースライン補正、
4.完全に自動化されたピーク検出とピーク面積積分、および
5.さらに低い定量限界(LOQ)。
質量スペクトルのプロファイル・モードのデータが利用可能であるときの基本的なモデルは以下:
r=Kc+e
で与えられ、ここでrは測定された試料のプロファイル・モードの質量スペクトル・データの(n×1)のマトリクスであり、cは試料中のp個の成分の濃度を表わす回帰係数の(p×1)のマトリクスであり、Kは全部がn個の質量点でサンプリングされた、p個の成分に関するプロファイル・モードの質量スペクトル応答から成る(n×p)のマトリクスであり、eはランダム・ノイズおよびこのモデルから生じるいずれかの系統偏差からの寄与を伴なうフィッティング残余の(n×1)のマトリクスである。
マトリクスKの列に配置される成分はピーク成分と称され、これは場合によっては平坦なベースラインについては1の、または勾配のあるベースラインについては等差級数の列といったいずれかの知られている関数のベースラインを含むこともあり得る。マトリクスK内の主要なピーク成分は関心対象の検体についての分かっている質量スペクトル応答であり、これは実験で測定されるかまたは理論的に計算されるかのどちらかであってもよい。
関心対象の検体が分かっているその分子式を有するものと同定されているとき、マトリクスK内のピーク成分を理論的な同位体分布および分かっている質量スペクトル・ピークの形状関数の畳み込み積分(convolution)として計算することが好ましい。この分かっている質量スペクトル・ピークの形状関数は、質量スペクトル・データの区分から直接測定されてもよく、実際の測定値からデコンボリューションを通じて数学的に計算されてもよく、または広範囲の質量スペクトル較正が既に適用されている場合には標的のピーク形状関数によって与えられてもよく、すべては米国特許第6983213号および2004年10月20日に提出された国際特許出願PCT/US04/034618号に概説されたアプローチを使用する。
関心対象の検体が同定されていない(分かっていない分子式を有する)とき、実際に測定されたプロファイル・モードのMSデータをKの中のピーク成分として使用することが可能である。この実際に測定されたプロファイル・モードのMSデータは通常較正シリーズの一部として利用可能であり、ここでは較正曲線を確立するために検体の種々の濃度レベルが測定される。向上したシグナル対ノイズにとってはより高い濃度レベルから測定されたプロファイル・データが通常好ましい。あるいは、クロマトグラフィ・ピーク溶出中の頂点での質量スペクトル応答もピーク成分の代わりとして機能し得る。このピーク成分とフィッティング処理しようとするrにおける試料測定値との間のベースラインのいずれの差異もKにやはり含まれるベースライン成分によって十分に補償されることになるから、このピーク成分にいずれのベースライン補正も実行する必要がないことに留意すべきである。
天然の化合物と放射性標識されたその対応物の混合物を含む薬物代謝研究のケースでは、対応する(計算されるかまたは測定された)同位体クラスターの所定の線形組合わせを含む単一ピーク成分かまたは個々の同位体クラスターに対応する多重ピーク成分のどちらかがピーク成分マトリクスKに含まれることがあり得る。
場合によっては、rにおけるいずれかの質量スペクトル誤差を明らかにするために、ピーク成分の誘導体に対応する1つまたはそれ以上の第1の誘導体、いくつかのピーク成分の分かっている線形組合わせ、または測定された質量スペクトル・データrをピーク成分マトリクスKの中に追加することもできる。
任意の分かっている干渉イオンおよび利用可能であれば標識された同位体を含めて、適切なピーク成分をマトリクスKの中にいったん配置すると、上記のモデルは最小二乗回帰処理において所定の質量スペクトル応答rで濃度ベクトルcを解くことが可能である。濃度ベクトルcは、自動的に測定されるいずれのベースラインの寄与を含めて含まれるピーク成分全部の濃度情報を有する。含まれる誘導体については、濃度ベクトルc内の対応する係数がピーク成分マトリクスに含まれる所定の成分についての質量誤差情報を有する。
質量スペクトル応答r内のノイズが通常ではイオン発射ノイズから由来する殆どの質量分析用途には、上記のモデルにおける加重回帰を使用することが有利であり、ここでは各々の質量サンプリング・ポイントにおける重みはこの質量スペクトルのサンプリング・ポイントでのシグナル分散、すなわち質量スペクトル強度それ自体に、反比例することになる。
上記で得られる濃度ベクトルc内の各々の要素は対応するピーク成分からの真の寄与に比例し、複雑で殆ど発見的な手作業のベースライン除外の必要性、ならびにピークの非対称性の存在および同位体と他のイオンからの干渉を伴なうピーク面積積分の困難性を排除する。
較正シリーズ内の各々の標準試料については、cの中の濃度スカラーは検体のピーク成分に対応して得られる。次いで、各々の標準からのこの濃度スカラーを真の分かっている濃度に対して回帰処理して、標準曲線または較正曲線を形成することが可能であり、このようにして算出濃度スカラーと真の濃度との間の関係を確立する。
測定された質量スペクトル応答rを伴なう未知試料については、上記のモデルを解いて対応する濃度スカラーを得ることが可能であり、次いでこれを上記で確立された較正曲線を使用して測定された濃度に変換することが可能であり、定量分析の仕事を達成する。
関心対象の検体と共存する内部標準の存在下で、異なるが類似した数学的モデルを内部標準に関して構築することが可能である。各々の試料中の内部標準に関する濃度スカラーを検体と殆ど同じ方式で解いて、検体濃度についての正規化因子を得、その後、標準曲線回帰または未知濃度検査を行うことができる。内部標準の正体と分子式は殆どの場合分かっており、このことは内部標準のピーク成分についての理論的な解決を可能にするが、いずれかの試料から実際に測定された質量スペクトル応答もやはり、ピーク成分マトリクスK内で明らかに説明する必要があると見込まれる他の干渉が存在しないことを前提としてこの目的に役立つ。このアプローチでは、検体のピーク成分と内部標準のピーク成分が、これらがピーク成分マトリクスK内に含まれる限り分析結果にバイアスをかけることなく重なっていても差し支えないことに留意すべきである。これは、対応する同位体クラスター間の完全な質量スペクトル分離を伴なわない検体の同位体標識バージョンである内部標準に使うと効果がある。さらに、多数の内部標準を伴なった多数の検体の同時定量を可能にするために、複数の検体および/または内部標準がピーク成分マトリクスKの中にあってもよい。
多くのGC/MSまたはLC/MS用途に関するケースでそうであるように、目的がイオン毎の質量スペクトル応答を積分することによってクロマトグラムを作り出すことにあるとき、このアプローチを各々の質量スペクトル走査における全てのイオンに適用して、時間の関数としてイオン強度を生成させることができ、ピークの定義またはベースライン/バックグラウンド補正という手間のかかる工程を伴なうことなく(さらに良好なシグナルのために)イオンのすべての同位体を積分する抽出イオン・クロマトグラムが得られる。上記のモデルの最小二乗フィッティングはまた、シグナルの平均化およびノイズのフィルタリングも自動的に提供し、結果として分析のためのさらに高い使用可能なシグナル対ノイズにさえつながる。しかしながら、ピーク成分マトリクスKで明らかにされることなく関心対象のイオンの同位体クラスターとまた重なり合う同時溶離イオンの存在下では、このようにして生成された抽出イオン・クロマトグラムは高端に向かってバイアスをかけられるであろう(過大評価)。そのようなバイアスは、大きいフィッティング残余eまたは大きい質量誤差(ピーク成分マトリクスK内の誘導体の使用を伴なう)のどちらか、または両方を通じて明らかになる。過大評価を補正し、関心対象のイオンに関してAccurate Mass and(isotope)Profile filtered eXtracted Ion Chromatogram(AMPXIC)を形成するために、eまたは質量誤差のどちらか、または両方が増加すると減少するように定義された加重関数を抽出イオン・クロマトグラムに適用することが可能である。関心対象の親薬物に基づいたLC/MS代謝研究では、通常100を超えない可能性がある生体内変換の一覧表を提起することによって進めることが可能であり、高速の代謝物スクリーニングまたは同定を容易にするために、上記で概説されたフィッティング処理を小さい関連質量範囲で実行することによって可能性がある代謝物の各々についてAMPXICを作成することが可能である。
図8のAはベラパミル薬物および胆汁マトリックス中でのインキュベーション代謝物の全イオン・クロマトグラムを示している。これは極めて複雑なピークとマトリックス・イオンのパターンであり、明らかに識別可能な代謝物情報が無い。図8のBは440.8と441.8Daの間の質量窓内の従来の抽出イオン・クロマトグラムを示しており、1時間の実行全体のピークのかなり複雑なセットをなおも含んでおり、ユニットマス分解能で従来のイオン・クロマトグラム抽出が直面している課題を確認している。図8Cは本願明細書に開示された新たなアプローチを使用して計算されたフィルタ処理後のクロマトグラムを示しており、ベラパミル薬物の種々の脱メチル化代謝物に相当する少数の明らかに同定可能なピークのみを伴ない、これは対応する質量スペクトル・データの正確な質量測定(図8のDの、測定された441.2744対真の441.2753Da)によってさらに確認される。
精密質量イオン・クロマトグラム、質量欠損でフィルタ処理したイオン・クロマトグラム、またはAMPXICを含めた、このようにして得られたイオン・クロマトグラムは、場合によるクロマトグラフィ較正およびその後のピーク検出と分析を通しての定量分析に関して前の節で提示したアプローチを使用してさらに処理することもできる。
上記の式中の質量スペクトル応答rはまた、所定の保持時間窓内の多くの個別MS走査の合計または平均として組合わされた質量スペクトル、市販の多くのGC/MSまたはLC/MSシステム上で利用可能な特徴に由来することもあり得る。
(干渉を低減または排除するためのイオン・クロマトグラムのフィルタリング)
精密質量イオン・クロマトグラムの生成に関わるいくつかの工程があり、これらはqTOF、TOF−TOF、またはFTMSなどの高分解能MSシステム上でのみ利用可能であった。しかしながら、広範囲の質量スペクトル較正を使用することで、この能力は従来のユニットマス分解能または低分解能のマス・システム上で達成することが可能である。精密質量イオン・クロマトグラムは、また時間領域に関する全較正(クロマトグラフィ・ピークの形状と保持時間シフトの両方を補正する)、自体で実行するLC/MSまたはGC/MSのデータからの情報さえ使用したオールインワン動作を可能にする。主要な工程は以下を含む:
1.米国特許第6983213号および2004年10月20日に提出された国際特許出願PCT/US2004/034618号に概説されたような広範囲の質量スペクトル較正をLC/MS実行中に各々のMS走査に対して、外部および/または内部較正に基づいて実行する。
2.この広範囲の較正の後の生のMS走査は各々の走査におけるすべてのピークについて高い質量精度で質量スペクトル・ピークの検出と分析を可能にする。検出されたピークに対応する質量誤差は、通常、たとえユニットマス分解能のMSシステムであっても5〜10mDa、すなわち0.005〜0.010Da以内に制御することが可能である。
3.今や、イオン・クロマトグラムを例えば0.005〜0.010Daの極めて小さい質量窓で関心対象物の保持時間範囲全体にわたって抽出することが可能であり、干渉するバックグラウンドまたはマトリックスのイオンからの寄与を大幅に排除する。利用可能な精密質量でもって、たとえ低分解能の質量分析計、以前は可能であると考えられなかった技術であってもそれを使用して、薬物およびその代謝物は今や薬物とその対応する代謝物との間の類似の質量欠損に基づいて容易に同定することが可能である(Journal of Mass Spectrometry,Volume38,Issue10,2003年10月,1110〜1112頁、および米国特許出願公開第2005/0272168号)。小さい窓、例えば+/−0.050Daの中に入る質量欠損を伴なうイオン・クロマトグラムを合計することで、薬物とその全代謝物の両方を含むが本質的に他の共存するバックグラウンドまたは干渉イオンからの干渉を伴なわない複合イオン・クロマトグラムを作り出すことが可能である。これは医薬品研究における高速の代謝物スクリーニングおよび同定を大幅に容易にする。質量欠損によるフィルタリングのこのような使用が、通常では高い質量精度でピーク分析しようとするMS走査を数千回伴なう完全なGC/MSまたはLC/MSの実行を必要とすることは指摘されるべきである。実際のMSピーク形状を対称のピーク形状関数中に変換する広範囲の質量スペクトル較正が実行されるので、二次曲線などのいずれかの単純な対称性の関数を較正済みのMSピークの頂上部分にフィッティングするようにはるかに高速のピーク分析アルゴリズムを適合させて、質量欠損によるフィルタリングを行うのに十分正確にピークの頂点を測定することが可能である。さらに、その見かけの質量を質量範囲およびクロマトグラフィ実行の全体にわたって変動させる多くの弱いバックグラウンド・イオンまたは化学的ノイズの存在下では、質量欠損によるフィルタリングは、親薬物とその代謝物からの少数のイオンを押しつぶしかねないこれらのイオンを含んでしまう傾向を有する。したがって、イオン強度か、強度の信頼区間か、質量のエラー・バーか、またはこれらのいくつかの組合わせに基づいて閾値を確立することが必要である。
図7のA1およびA2は多過ぎるクロマトグラフィ・ピークを伴なう複雑な全イオン・クロマトグラム(TIC)および関連する質量スペクトルを示しており、それに対して図7のB1およびB2は薬物(ブスピロン)とその代謝物のみを伴なう不要なものが除かれて正確な質量欠損イオン・クロマトグラムおよび関連する質量スペクトルを示しており、同じ0.25〜0.26Daの質量欠損が複合質量欠損クロマトグラム内で主クロマトグラフィ・ピークとして突き出ている。
4.クロマトグラフィ・ピーク形状と保持時間シフトの両方を補正するための全クロマトグラフィ較正を作成するために、多数のLC/MS実行に存在する共通イオン(バックグラウンド、マトリックス、または添加された内部標準からの)についての精密質量イオン・クロマトグラムを、標準クロマトグラムとして、広範囲のクロマトグラフィ較正に関して上記で概説されたのと同じアプローチで使用することが今や可能である。代わりに、オンラインで並列にMS検出器へと結合されたRAMなどの他のタンデム検出器からのシグナルが利用可能である場合、MSの外部で全クロマトグラフィ較正を作成するためにRAMクロマトグラムを標準クロマトグラムとして使用することが可能である。
5.このようにして作成されたクロマトグラフィ較正は対応するLC/MS実行において各々の質量スペクトルのサンプリング・ポイント(プロファイル・モードのMSデータ)、または各々の精密質量イオン・クロマトグラム(MSピーク検出と分析の後のプロファイル・モードのデータ、セントロイド処理とも呼ばれる、すべてが高い質量精度を伴なう)に適用して各々の対応する保持時間軸を規格化して整列させることが可能であり、質量と保持時間軸の両方が完全に較正されたときにすべてのLC/MS実行の直接的および定量的比較を可能にする。
6.最も重要なことであるが、今や、PARAFACなどのさらに高次のデータ分析手法を適用して多量のマトリックスとして多数のLC/MSデータ・セットを分析し、定量的情報と定性的情報の両方を単一の数学的分解で得ることが可能である。これらおよびその他の高次の方法は全部が2003年4月28日に提出された米国仮出願第60/466010号、60/466011号、および60/466012号、ならびに両方共に2004年4月28日に提出された国際特許出願番号PCT/US04/013096号とPCT/US04/013097号に概説されている。
以上に述べられた技術は種々の機器で使用することが可能であり、本発明の実施形態は、そのような装置、ならびに格納されたコンピュータ読み取り可能なプログラム命令を有するコンピュータ読み取り可能な媒体を対象とし、これはそのような装置のうちの1つに付随するコンピュータ上で実行した場合、本願明細書に述べられた方法を実行することになる。
図面に示した実施形態を参照して本発明を説明してきたが、本発明が多くの代替の形の実施形態で具現され得ることは理解すべきである。付け加えると、いずれの適切な要素または材料も使用することが可能である。したがって、前述の説明が本発明の単なる例示に過ぎないことは理解すべきである。本発明から逸脱することなく様々な代替および変形が当業者によって考案され得る。したがって、全てのそのような代替、変形、および変化は本発明に包含されるものとする。
質量分析計またはイオン移動度分光分析器(IMS)、および場合によりLCシステムなどの前工程の分離プロセスを含む本発明による分析システムのブロック図である。 一次元試料分離、およびシングルまたはマルチチャンネルの検出器を有し、IMSのケースでは分離がイオン移動度に基づくこともあり得るシステムのブロック図である。 二次元以上の試料分離、およびシングルまたはマルチチャンネルの検出器を有し、IMSのケースでは分離がイオン移動度に基づくこともあり得るシステムのブロック図である。 AおよびBはクロマトグラフィ較正プロセスを説明するグラフであり、Aは実際のクロマトグラムであり、Bは標的のクロマトグラムであり、そしてCはクロマトグラフィ較正フィルタである。 AおよびBはクロマトグラフィ較正を検出限界付近に適用することを説明するグラフであり、Aは実際のクロマトグラムであり、Bは較正済みのクロマトグラムである。 AおよびBは通常のLC/MS/MS較正シリーズを説明するグラフであり、Aは較正シリーズからの較正されたクロマトグラムを含み、Bは較正曲線を図示する。 A1、A2、B1およびB2は、低分解能質量分析システムからの正確な質量および質量欠損を使用する代謝物同定を説明するグラフであり、A1は複雑な全イオン・クロマトグラム(TIC)であり、A2はブスピロンの質量スペクトルであり、B1は余分なものを除いた精密質量欠損イオン・クロマトグラムであり、そしてB2は可能性のある代謝物の質量スペクトルを図示している。 A〜Dはマトリックスとしての胆汁とのベラパミルのインキュベーションを説明するグラフを含み、Aは全イオン・クロマトグラムであり、Bは440.8Daと441.8Daの間の抽出イオン・クロマトグラムであり、Cは4つの異なる脱メチル化代謝物を示すフィルタ処理されたクロマトグラムであり、そしてDは精密質量測定による脱メチル化代謝物の確認を図示している。

Claims (39)

  1. 内部標準、外部標準、またはクロマトグラム内に表わされる検体のうちの1つから少なくとも1つの実際のクロマトグラフィ・ピークの形状関数を取得すること、
    分かっているピークの形状関数を使用して回帰分析でクロマトグラフィ・ピークの検出を実行すること、
    回帰分析から回帰係数をピーク面積およびピーク位置のうちの1つとして報告すること、および
    ピーク面積を較正シリーズ内の分かっている濃度に関連付けるために較正曲線を構築すること
    を含む、クロマトグラムを処理するための方法。
  2. クロマトグラムが、検体の到達と消失を表わす時間依存性のシグナルである、請求項1に記載の方法。
  3. 時間依存性シグナルが、LC/MS/MSから導き出されるクロマトグラムおよびイオン移動度分光計に由来するプラズマグラムのうちの一方を含む、請求項2に記載の方法。
  4. 標的のクロマトグラムを数学的に定義すること、および
    実際のクロマトグラムを標的のクロマトグラムに変換すること
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 分かっているピークの形状関数が実際のクロマトグラフィ・ピークの形状関数または標的のピークの形状関数の一方である、請求項1に記載の方法。
  6. 少なくとも1つの標的クロマトグラフィ・ピークの形状関数を指定すること、
    較正フィルタを取得すること、および
    測定されたクロマトグラムを較正済みのクロマトグラム中に変換するために該較正フィルタを適用すること
    によって、クロマトグラムを較正することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 同定、分類、および定量のうちの少なくとも1つを達成するために多変量統計解析を較正済みのクロマトグラムで実行する工程をさらに含む、請求項6に記載の方法。
  8. 関心対象物の保持時間範囲全体にわたる多数の標準を使用すること、
    該時間範囲内の複数の保持時間について較正フィルタを取得すること
    をさらに含む、請求項6に記載の方法。
  9. ピーク形状関数を正規化するために、測定されたクロマトグラムのx軸を変換することをさらに含む、請求項6に記載の方法。
  10. 較正フィルタをデコンボリューション演算を実行することによって取得する、請求項6に記載の方法。
  11. デコンボリューション演算が行列演算またはフーリエ変換の一方を含む、請求項10に記載の方法。
  12. ピーク面積が、較正曲線を構築することに先立って内部標準のピーク面積に対して最初に比率付けられる、請求項1に記載の方法。
  13. 検体の分かっていない濃度を計算するために較正曲線を使用することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  14. 定性分析に関して時間測定値および標準化された移動度のうちの少なくとも一方を生成させるためにピーク検出を使用することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  15. 実際のクロマトグラフィ・ピークの形状関数が、部分的に重なり合ったクロマトグラフィ・ピークの実測または数値的に導き出された関数のうちの一方である、請求項1に記載の方法。
  16. 部分的に重なり合ったクロマトグラフィ・ピークがキラル化合物に由来する、請求項15に記載の方法。
  17. 請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法に従って動作する分析機器。
  18. 請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法を実行するためのコンピュータコードを有し、該コードが分析機器と共に動作するコンピュータによる使用のためのものであるコンピュータ読み取り可能な媒体。
  19. 質量およびピーク形状のうちの少なくとも一方について質量スペクトルを較正すること、
    ピーク成分マトリクスを構築すること、
    質量スペクトルとピーク成分マトリクスとの間で回帰処理を実行すること、
    少なくとも1つの回帰係数をイオンの濃度に関連するものとして報告すること、
    複数の質量スペクトルから報告された回帰係数を定量的または定性的分析の一方のために使用すること
    を含む、質量スペクトルを処理するための方法。
  20. ピーク成分マトリクスが線形および非線形ベースライン成分のうちの少なくとも1つを含む、請求項19に記載の方法。
  21. ピーク成分マトリクスが少なくとも1つの関心対象イオンの同位体プロファイルを含む、請求項19に記載の方法。
  22. 関心対象イオンか知られている薬物の可能性のある代謝物のうちの1つである、請求項21に記載の方法。
  23. 同位体プロファイルが元素組成に基づいて理論的に計算されたものおよび実際に測定されたもののうちの一方である、請求項21に記載の方法。
  24. ピーク成分マトリクスが少なくとも1つのイオンの同位体プロファイルの誘導体を含む、請求項19に記載の方法。
  25. 誘導体が化学式と方程式に基づいて理論的に計算されたもの、および実際に測定されていることに基づいて数値的に計算されたもののうちの一方である、請求項24に記載の方法。
  26. ピーク成分マトリクスが、線形に組合わされるかまたは各々個別に、天然のイオンおよび標識されたイオンの両方の同位体プロファイルを含む、請求項19に記載の方法。
  27. 較正曲線を構築すること、
    少なくとも1つの報告された係数を定量分析の目的で実際の濃度に関係付けること
    をさらに含む、請求項19に記載の方法。
  28. 回帰処理が内部標準イオンと検体イオンの両方に実行され、報告された係数が較正曲線を構築することに先立って内部標準イオンと検体イオンとの間で比率付けられる、請求項27に記載の方法。
  29. 抽出イオン・クロマトグラムを生成させるために、イオン濃度に関連する報告された係数を保持時間に対してプロットすることをさらに含む、請求項19に記載の方法。
  30. 回帰分析からのフィッティング残余および質量誤差のうちの少なくとも1つを報告すること、
    加重関数を構築するために該フィッティング残余と質量誤差のうちの少なくとも一方を使用すること
    をさらに含む、請求項19に記載の方法。
  31. 共存するイオンからの干渉を低減するために加重関数をイオン濃度に関連する回帰係数に適用することをさらに含む、請求項30に記載の方法。
  32. 抽出イオン・クロマトグラムを生成させるために、加重された回帰係数を保持時間に対してプロットすることをさらに含む、請求項31に記載の方法。
  33. プロファイル・モードにおける質量およびピーク形状の両方に関して低分解能の質量分析計を較正すること、
    質量スペクトルのピーク分析を実行することおよび質量位置および積分されたピーク面積の両方を報告すること、
    関心対象物の質量欠損窓を指定すること、
    合計の強度を導き出すために指定された質量欠損窓の中に入る質量欠損を伴なうすべての検出ピークを合計すること、ならびに
    質量欠損でフィルタ処理されたクロマトグラムを生成させるために合計の強度を時間に対してプロットすること
    を含む、抽出イオン・クロマトグラムを構築するための方法。
  34. 質量スペクトルのピーク分析が単関数を含む高速アルゴリズムによって実行される、請求項33に記載の方法。
  35. 単関数が二次関数である、請求項34に記載の方法。
  36. 質量欠損窓が、関心対象の薬物の質量欠損を含む小さい質量欠損範囲内にある、請求項33に記載の方法。
  37. 強度が合計される前に質量誤差、ピーク面積誤差、およびピーク面積の大きさのうちの少なくとも1つに基づいて検出ピークを閾値に従わせることをさらに含む、請求項33に記載の方法。
  38. 請求項19〜37のいずれか1項に記載の方法に従って動作する、質量分析計を含む分析機器。
  39. 請求項19〜37のいずれか1項に記載の方法を実行するためのコンピュータコードを有し、該コードが質量分析計を含めた分析機器と共に動作するコンピュータによる使用のためのものであるコンピュータ読み取り可能な媒体。
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