JP2008535951A - 繊維材料のドライクリーニング方法 - Google Patents

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Abstract

次式
Figure 2008535951

[式中、R1、R2、R3及びR4は明細書に記載の意味を有する]
で表される化合物で繊維材料を処理することを特徴とする、繊維材料のドライクリーニング方法を提供する。

Description

水及び洗剤を用いた繊維材料の洗浄、例えば家庭で個人的に行う場合や、クリーニング工場で産業的に行うようなこのような洗浄の他に、繊維材料のドライクリーニングが重要である。これは、水に敏感な繊維材料や、頑固な汚れ、特に油脂性のシミの場合に行われる。
この際、クリーニング媒としては、いまなおハロゲン化炭化水素が使用されている。これには、例えばドイツでは既に認可されない塩素化炭化水素類のトリクロロエテン、1,1,1−トリクロロエタン及びジクロロメタンなどが挙げられる。ドライクリーニングにおいて以前は広く使用されていたフッ素塩素化炭化水素(FCKW)は、多くの国において、もはやこの用途には認められていない。
テトラクロロエテン(パークロロエチレン,PER)は未だに広く使用されている。テトラクロロエテンは、易揮発性の塩素化炭化水素であり、溶剤及びクリーニング剤としてのそれの脂肪溶解特性の故に、繊維材料のクリーニング等にも産業的に広く使用されている。
PERの欠点は、中でも、それのヒトへの潜在的な発癌作用、高い揮発性、脂肪含有食料品への易溶解性、及び水をひどく汚染する性質である。PERは、EUの“ブラックリスト”では“Gefaehrlicher Stoff(危険物質)”に分類され、また危険物質規則では“Gafahrstoff(危険物質)”に分類されている。ドライクリーニングでは、使用した溶剤、特にパークロロエチレンが環境に流れた場合に危険が生ずる。考えられる放出源は、クリーニング機、乾燥用の空気、接触水、蒸留スラッジ、乾燥が不十分な及び/または溶剤が残留した繊維製品、並びに事故である。
ドライクリーニングの分野における有機溶剤の放出経路は限定されるが、環境に関する法律の状況やその法律の遵守及び取り締まりの状況に依存して国によって大きく異なる。ドイツでは、繊維材料のドライクリーニング業者及び機械製造業者には、パークロロエチレンの放出を制限するための数多くの要求、例えば排ガス、ドラム域及び隣室中のPER放出の最大許容値等の要求が課せられ、これはすなわち大きな技術的上の労力の支出を意味する。
しかし、繊維材料クリーニング業者のPER放出量のコントロールとは無関係に、PERは、最も重量な繊維物質(羊毛、ポリエステル)中にかなりの量で残留するため、繊維材料による溶剤の放出も重要である。PERの場合には、これは、繊維材料クリーニング業者からは遠く離れた消費者の所で室内空気への負荷をまねく恐れがある。
ここ最近は殆どの国でドライクリーニングには認可されていない冒頭に述べたフッ素塩素化系炭化水素(FCKW)を使用した場合には、極めて低い乾燥温度、及びそれの高い揮発性の故に、短い乾燥時間、またそれ故、繊維材料に対する小さい機械的ストレスが可能である。それ故、取り扱い記号(pflegesymbol)が“F”の繊維材料に対する回復不能なダメージを確実に避けることができる。
もはや認可されていないFCKW並びに広く使用されているPERに対する技術的な代替物として、ハロゲン不含の炭化水素溶剤(KWL)がだいぶ前から使用されている。KWLは、元々は、特に痛みやすい繊維材料のクリーニングのためのFCKWの代替物としてだけ考えられていた。KWLとは、炭素原子数が10〜14の直鎖状の脂肪族炭化水素、または炭素原子数が10〜14の直鎖状、分枝状及び環状脂肪族炭化水素からなる混合物である。約180〜210℃のそれらのより高い沸騰範囲は、繊維材料のクリーニングにおいて以前同様に使用されてきたベンジン留分やまたは沸点が僅か121℃のパークロロエチレンから明確にこれらを区別する。KWLは米国や日本においてドライクリーニングに多量に使用されている。しかし、KWLを使用する際の欠点は、それらの低い蒸気圧のために、乾燥温度を高くするか及び/または乾燥時間をかなり長くしなければならないことである。それ故、痛みやすい繊維材料に対して明らかにより大きい熱的及び機械的負荷がかかり、それにより消費者による使用時間が短くなる。
加えて、PERと比べると、KWLの蒸留及びリサイクルには明らかにより多量のエネルギー消費量が生ずる。
それ故、良好なクリーニング力を有するばかりでなく、毒性もしくは環境的な面からも、またそれらの物理化学的性質に基づいて、従来技術よりも優れたものと評価し得る有機溶剤に対する要望が依然として存在する。更に、このような溶剤は、従来技術においてパークロロエチレン(PER)及び炭化水素系溶剤(KWL)が使用されていたクリーニング方法において広範囲に使用し得ることが求められる。
PERクリーニング方法は次の三工程を含む。
1)若干の水及びクリーニング増強剤(界面活性剤、共溶剤及び他の成分を含む)が追加で加えられた溶剤浴中でのクリーニング実操作。
2)加熱空気による乾燥、及び凝縮及び吸着による溶剤の回収。
3)濾過及び蒸留または脱着による溶剤の再生。
KWLを用いたクリーニングは、原則的に、PERクリーニング方法と同じ工程で行われる。異なる製造業者から提案されるクリーニング技術は、クリーニング工程及び乾燥工程の分離(再積込技術)、一つの機械中でのクリーニング工程と乾燥工程との統合(閉鎖方式)、並びにクリーニング及び乾燥工程中の不活性化(窒素; 新鮮な空気と循環空気との組み合わせ; または減圧)によって区別される。
パークロロエチレンまたは炭化水素系溶剤の代替物として考慮される有機溶剤は、少なくとも次の要求を実質的に満たすべきである: 一般的に良好なクリーニング力、及び水溶性または水膨潤性汚れ及び色素汚れに対する良好な脱着力(必要ならば、水/界面活性剤の組み合わせ(クリーニング増強剤)の使用); 油脂に対する非常に良好な溶解力; 黒ずみを避けるための、色素汚れに対する良好な分散力及び十分な分散液安定性; 繊維、染料及び仕上剤への影響が無いかまたは非常に少ないこと、すなわち繊維の僅かな膨潤、羊毛のフェルト縮絨に負の影響がないこと、繊維の熱機械的性質の無視し得る程度の変化、染料、仕上げ剤、ホットメルト接着剤などの脱着がないこと(乾燥工程においても同様); 繊維基材中への非常に少ない残留量; クリーニングされた繊維材料に溶剤の臭いが残らないこと; 乾燥及び回収の容易化のための高い揮発性; 充分に高い引火点; クリーニング機及び乾燥機の金属やその他の原材料に対して、水が存在する場合でも、腐食性が無いかまたは小さいこと; クリーニング条件及び蒸留条件下(すなわち、汚れの存在下及びより高い温度下)での分解が無いかまたは少ないこと; 汚れの脱着の容易化のため及び遠心乾燥による溶剤のより良好な機械的分離のための、低い粘度; 低い水溶性、しかし或る程度の水溶解力(場合により界面活性剤及び他の可溶化剤の添加による水溶解力); いわゆるクリーニング増強剤に対する溶解力(例えば、非イオン性、陰イオン性、陽イオン性、両性界面活性剤、他の溶剤、例えば(2−メトキシメチル−エトキシ)プロパノール、特殊な塩、漂白剤、消毒剤、耐電防止剤及び他の添加剤を含む); 溶剤中での安定した水/界面活性剤−エマルションの形成; 取り扱い表示によって定められる方法技術の最大値の遵守; 並びにヒト及び環境に対する低い毒性。
本発明の課題は、ドライクリーニングについての上記の要求を、従来技術に従い使用される溶剤よりも、より良好に満足し、及びより良好な毒性及び環境面での特性プロフィルを有する、有機溶剤を提供することである。
驚くべきことに、以下の式(1)の化合物が、パークロロエチレン及び炭化水素系溶剤と比べて、油脂に対するより良好なクリーニング力及び溶解力、並びにより良好な汚れ負担力を有し、それ故、黒ずみがより少なく、そして毒性及び環境の面で本質的により有利なものと評価することができ、更には、他の上記の要求を満たし、よってドライクリーニング用のクリーニング剤として極めて適していることが見出された。
それ故、本発明の対象は、繊維材料のドライクリーニングにおける有機クリーニング剤及び溶剤としての、次式(1)
Figure 2008535951
[式中、
Aは、(CH2aまたはフェニレンであり、
1、R2、R3及びR4は、同一かまたは互いに独立して、C1〜C22−n−及び/またはiso−アルキル、C5−もしくはC6−シクロアルキル、フェニル−C1〜C4−アルキル、C1〜C9−アルキル−フェニル、またはフェニルであることができ、そして
aは、0〜6の整数である]
で表される化合物の使用である。
好ましくは、R1、R2、R3及びR4は、同一かまたは互いに独立して、C1〜C13−n−及び/またはiso−アルキル、C5−もしくはC6−シクロアルキル、フェニル−C1〜C2−アルキル、C1〜C9−アルキル−フェニルまたはフェニルであり、そしてaは好ましくは0〜2である。
特に好ましくは、R1、R2、R3及びR4は、同一かまたは互いに独立して、C1〜C8−n−及び/またはiso−アルキル、シクロヘキシル、ベンジルまたはフェニルであり、そしてaは好ましくは0または1である。
非常に特に好ましくは、R1、R2、R3及びR4は、同一かまたは互いに独立して、C1〜C3−n−及び/またはiso−アルキルであり、そしてaは0である。
1〜R4の基の例は、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−アミル、iso−アミル、tert−アミル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、iso−ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、デシル、イソトリデシル、フェニル、ベンジル、フェニル−エチル、ノニル−フェニルである。
一般式(I)の化合物はアセタール類である。アセタール類は、一般的に、無水塩化水素などの触媒の存在下に、アルデヒドを、カルボニル基当たりで2モルのアルコールと反応させることによって得られる。上記式(I)の化合物を合成するためには、ジアルデヒドを使用しなければならない。式(I)の化合物の合成に好ましいジアルデヒドは、グリオキサール、マロンジアルデヒド(1,3−プロパンジアール、1,3−プロパンジアルデヒド)、1,4−ブタンジアール及びテレフタルアルデヒドである。非常に好ましいジアルデヒドの一つがグリオキサールであり、これはaが0の式(1)の化合物を与える。
上記の使用目的に特に好ましい化合物の一つが、以下の式(2)で表されるクラリアント社製のテトラメトキシエタン、並びに類似の化合物であるテトラエトキシエタンである。
Figure 2008535951
上記式(1)の化合物は、ドライクリーニングの様々な工程において使用することができ、それも、産業的な分野でだけではなく、家庭でのドライクリーニングでも使用できる。これには特に、基礎クリーニングにおける溶剤及びクリーニング剤としての使用が挙げられる。この際、式(1)の化合物は、クリーニング剤であるパークロロエチレン、炭化水素及び他の溶剤と完全に置き換えることができる。
式(1)の溶剤は、いわゆる“PER機”または“KWL機”(例えばSatec社)での公知方法と同じように使用することができる。
式(1)の化合物を使用するための代表的な方法条件は、以下に記載のPER及びKWL機のための方法条件によって示される。
Figure 2008535951
特定の式(1)の化合物の物理化学的性質に依存して、方法の改変またはクリーニング機の改修が必要な場合がある。例えば、異なるR1〜R4基及び/または異なるaの値に由来して異なる沸点に基づいて、他の乾燥温度が必要であったり、また溶剤を回収するための蒸留条件(圧力、温度)の変更が必要になる場合がある。
引火点が、使用されるKWLの引火点と異なる場合には、安全技術上の改変、例えば不活性化のやり方(残留酸素含有量)の改変も必要となり得る。特に、式1の溶剤中の有機基Rの変化によって、非極性物質(他の溶剤、脂肪、油)に対する溶解力、並びに極性物質及び溶剤(水も含む)に対する溶解力を、目的に合わせて調節することができる。また、異なる残留性及び粘度も、例えば溶剤の遠心分離の際の異なるgファクタを必要とする場合がある。実際には、PER機の場合と比べて、KWL機ではより大きいgファクタが使用される。
式(1)の溶剤の使用によって変更/最適化され得る更に別のファクタは、例えば、クリーニング時間、浴比、反転周期、負荷量、使用するクリーニング増強剤の種類と量、痛みやすい繊維材料を穏やかな条件でクリーニングするための、空気−溶剤混合物を吹き込むことによる灌水浴の使用である。
上記式(1)の新規の溶剤を使用することによって生ずる、慣用のドライクリーニング法に対するこのような全ての改変は、当業者ならば適応試験によって簡単に求めることができる。
更に、ドライクリーニングにおいては、単浴法及び二浴法の二つの方法が区別される。標準的な被洗物は、一般的に、二浴法において、最初の浴では短い浴比で、そして第二の浴ではより長い浴比でクリーニングに付される。この際、第一の浴は、主たる汚れ部分の脱着に使用される。式(1)の溶剤は、単浴法及び二浴法の両方に使用することができる。
しかし、式(1)のクリーニング剤と、パークロロエチレン、炭化水素または他の溶剤との組み合わせ、並びに慣用の溶剤の部分的な置き換えも原則的に可能である。“主クリーニング剤”(基礎クリーニング)としての使用の他に、上記式(1)の化合物は、いわゆるシミ抜き剤、クリーニング活性化剤またはクリーニング増強剤にも使用することができる。シミ抜きとは、産業的な繊維材料のクリーニングにおける繊維材料からのシミの除去のことを言う。シミ抜き剤は以下の部類に分けられる。
1)ブラッシング剤は、繊維材料上の大きく広がった汚れ部分を前もってシミ抜きするために使用される。これらは、基礎クリーニングの前に、柔らかいブラシを用いてかまたは吹き付けることによって、汚れがひどい箇所に希釈しないで適用される。
2)重点シミ抜き剤は、繊維材料上の強い特定のシミの処理に使用される。これらは、基礎クリーニングの前に、シミの箇所に直接使用して作用させる。
3)後シミ抜き剤は、基礎クリーニングの後に、未だ残るシミの除去に使用される。
クリーニング活性化剤は、シミの除去に使用され、そして例えば臭吸収剤も含み得る。これらは前処理浴中に使用され、そして汚れ溶解剤として働き、これを使用すると、ブラッシングを無しで済ませることができる。
クリーニング増強剤は、クリーニング剤として使用される有機溶剤への添加剤として、クリーニング作用を高めるものであり、特に、有機溶剤中に不溶性かまたは難溶性の水溶性または水膨潤性の汚れの脱着を引き起こすものである。このような水溶性化合物には、例えば、冬季に歩道や道路の除氷に使用されるような除氷塩(高純度のNaCl、またはこれとCaCl2またはMgCl2ゾルとの混合物)なども含まれる。更に、これらは、不溶性の色素汚れを除去し、色素分散力を示し、そうして脱着した粒状汚れの再付着を防止するためのものである。更に、これらは、けば立ちの防止や、風合の向上にも役立つ。
クリーニング増強剤には、通常の界面活性剤(特に、陰イオン性、非イオン性、両性界面活性剤、並びに陽イオン性界面活性剤)、溶剤、帯電防止剤、柔軟剤または風合向上添加剤、場合によっては特殊添加剤、例えば消毒剤及び漂白剤などが挙げられる。更に、クリーニング増強剤を介して、少量の水をクリーニング浴中に入れることができ、これは有機溶剤中に界面活性剤により乳化される。
クリーニング浴、すなわち基礎クリーニングに使用される式(1)の溶剤、式(1)の溶剤を含むシミ抜き剤、クリーニング活性化剤及びクリーニング増強剤は、次に挙げる更に別の汚れ脱着増強性成分を含むことができる。
界面活性剤
上記(1)のクリーニング剤、例えばテトラメトキシエタン(2)に対して追加的にまたはそれらの中に使用できる界面活性剤は次のものである。
陰イオン性界面活性剤
陰イオン性界面活性剤としては、硫酸塩、スルホン酸塩、カルボン酸塩、リン酸塩及びこれらの混合物が挙げられる。この際、好適なカチオンは、アルカリ金属、例えばナトリウムもしくはカリウム、またはアルカリ土類金属、例えばカルシウムもしくはマグネシウム、並びにアンモニウム、置換されたアンモニウム化合物(モノ−、ジ−もしくはトリエタノールアンモニウムカチオンも含む)、及びこれらの混合物である。以下の種の陰イオン性界面活性剤が特に好ましい。
次に挙げるもののようなアルキルエステルスルホネート、アルキルスルフェート、アルキルエーテルスルフェート、アルキルベンゼンスルホネート、アルカンスルホネート及び石鹸:
アルキルエステルスルホネートは、中でも、ガス状のSO3でスルホン化されたC8〜C22−カルボン酸(すなわち脂肪酸)の線状エステルである。好適な原料は、天然の脂肪、例えば獣脂、ヤシ油及びパーム油である。ただし、カルボン酸は合成したものでもよい。好ましいアルキルエステルスルホネートは、次式で表される化合物である。
Figure 2008535951
[式中、R1は、C8〜C20炭化水素基、好ましくはアルキルであり、そしてRは、C1〜C6炭化水素基、好ましくはアルキルである]
Mは、アルキルエステルスルホネートと水溶性の塩を形成するカチオンを表す。好適なカチオンは、ナトリウム、カリウム、リチウム、またはアンモニウムカチオン、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンである。好ましくは、R1はC10〜C16アルキルを意味し、そしてRはメチル、エチルまたはイソプロピルを意味する。特に好ましいものは、R1がC10〜C16アルキルを意味するメチルエステルスルホネートである。
アルキルスルフェートは、式ROSO3Mで表される塩または酸であり、前記式中、Rは、C10〜C24炭化水素基、好ましくはC10〜C20アルキル成分を有するアルキル基またはヒドロキシアルキル基、特に好ましくはC12〜C18アルキルまたはヒドロキシアルキル基である。Mは、水素またはカチオン、例えばアルカリ金属カチオン(例えばナトリウム、カリウム、リチウム)またはアンモニウムもしくは置換されたアンモニウム、例えばメチル−、ジメチル−及びトリメチル−アンモニウムカチオン、及び第四級アンモニウムカチオン、例えばテトラメチルアンモニウムカチオン及びジメチルピペリジニウムカチオン、並びにエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン及びこれらの混合物から誘導される第四級アンモニウムカチオンである。
アルキルエーテルスルフェートは、式RO(A)mSO3Mで表される塩または酸であり、前記式中、Rは、置換されていないC10〜C24アルキルまたはヒドロキシアルキル基、好ましくはC12〜C20アルキルまたはヒドロキシアルキル基、特に好ましくはC12〜C18アルキルまたはヒドロキシアルキル基を表す。Aはエポキシ単位またはプロポキシ単位であり、mは0よりも大きな数、好ましくは約0.5〜約6の数、特に好ましくは約0.5〜約3の数であり、そしてMは、水素原子、またはカチオン、例えばナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、または置換されたアンモニウムカチオンである。
置換されたアンモニウムカチオンの具体的な例は、メチル−、ジメチル−、トリメチルアンモニウムカチオン、及び第四級アンモニウムカチオン、例えばテトラメチルアンモニウム及びジメチルピペリジニウムカチオン、並びにエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンまたはこれらの混合物などのアルキルアミンから誘導される第四級アンモニウムカチオンである。例としては、C12〜C18脂肪アルコールエーテルスルフェートが挙げられ、この際、脂肪アルコールエーテルスルフェート1モル当たりのEO含有量は1、2、2.5、3または4モルであり、そしてMはナトリウムまたはカリウムである。
第二級アルカンスルホネートにおいては、そのアルキル基は飽和状または不飽和状、分枝状または線状であることができ、また場合によってはヒドロキシル基によって置換されていてもよい。スルホ基は、炭素鎖の任意の位置にあることができるが、但し、鎖始端と鎖末端のところの第一級メチル基はスルホ基を持たない。
好ましい第二級アルカンスルホネートは、炭素原子数が約9〜25、好ましくは約10〜約20、特に好ましくは約13〜17の線状アルキル鎖を含む。カチオンは、例えば、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、モノ−、ジ−またはトリエタノールアンモニウム、カルシウムまたはマグネシウム、及びこれらの混合物である。カチオンとしてはナトリウムが好ましい。
第二級アルカンスルホネートは、Hostapur SAS(クラリアント社)の商号で入手することができる。
第二級アルカンスルホネートの他、第一級アルカンスルホネートも本発明の洗剤中に使用することができる。好ましいアルキル鎖及びカチオンは、第二級アルカンスルホネートについて上に挙げたものと同じである。
更に別の好適な陰イオン性界面活性剤は、アルケニル−またはアルキルベンゼンスルホネートである。そのアルケニルまたはアルキル基は分枝状かまたは線状であることができ、また場合によってはヒドロキシル基で置換されていてもよい。好ましいアルキルベンゼンスルホネートは、炭素原子数が約9〜25、好ましくは約10〜約13の線状アルキル鎖を含み、カチオンは、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、モノ−、ジ−もしくはトリエタノールアンモニウム、カルシウムまたはマグネシウム、またはこれらの混合物である。
マイルドな界面活性剤系にはマグネシウムがカチオンとして好ましく、それに対して標準的な用途にはナトリウムが好ましい。これと同じことが、アルケニルベンゼンスルホネートにも当てはまる。
陰イオン性界面活性剤という用語には、C8〜C24−、好ましくはC14〜C16−α−オレフィンを三酸化硫黄でスルホン化し、次いで中和して得られるオレフィンスルホネートも包含される。これらのオレフィンスルホネートは、製造方法に由来して、少量のヒドロキシアルカンスルホネート及びアルカンジスルホネートも含み得る。
更に別の好ましい陰イオン性界面活性剤はカルボキシレート、例えば脂肪酸石鹸及びこれに匹敵する界面活性剤である。石鹸は、飽和状もしくは不飽和状であることができ、そして様々な置換基、例えばヒドロキシル基またはα−スルホネート基を含むことができる。好ましいものは、疎水性部としての、炭素原子数が約6〜約30、好ましくは約10〜約18の線状の飽和または不飽和炭化水素基である。
更に、陰イオン性界面活性剤としては、アシルアミノカルボン酸の塩、アルカリ性媒体中で脂肪酸塩化物とサルコシン酸ナトリウムとを反応させることによって生ずるアシルサルコシネート; 脂肪酸塩化物とオリゴペプチドとの反応によって得られる脂肪酸−タンパク質縮合生成物; アルキルスルファミドカルボン酸の塩; アルキル−及びアルキルアリールエーテルカルボン酸の塩; スルホン化されたポリカルボキシル酸; アルキル−及びアルケニルグリセリンスルフェート、例えばオレイルグリセリンスルフェート、アルキルフェノールエーテルスルフェート、アルキルホスフェート、アルキルエーテルホスフェート、イセチオネート、例えばアシルイセチオネート、N−アシルタウリド、アルキルスクシネート、スルホスクシネート、スルホスクシネートのモノエステル(特に、飽和もしくは不飽和C12〜C18モノエステル)、及びスルホスクシネートのジエステル(特に、飽和もしくは不飽和C12〜C18ジエステル)、アシルサルコシネート、アルキルポリサッカライドのスルフェート、例えばアルキルポリグリコシドのスルフェート、分枝状第一級アルキルスルフェート及びアルキルポリエトキシカルボキシレート、例えば式RO(CH2CH2)kCH2COO-M+(式中、RはC8〜C22アルキルであり、kは0〜10の数であり、そしてMはカチオンである)で表されるものも挙げられる。
非イオン性界面活性剤
脂肪族アルコールと約1〜約25モルのエチレンオキシドとの縮合生成物
脂肪族アルコールのアルキル鎖は、線状もしくは分枝状で第一級もしくは第二級であることができ、そして一般的に約8〜約22個の炭素原子を含むことができる。特に好ましいものは、C10〜C20アルコールと、アルコール1モル当たり約2〜約18モルのエチレンオキシドとの縮合生成物である。そのアルキル鎖は飽和状かまたは不飽和状であることができる。このアルコールエトキシレートは、エチレンオキシドの狭い同族体分布(“Narrow Range Ethoxylates”(狭範エトキシレート))またはエチレンオキシドの広い同族体分布(“Broad Range Ethoxylates”(広範エトキシレート))を有することができる。これらの部類の製品には、例えばGenapol(R)ブランド(クラリアント社)がある。
プロピレンオキシドとプロピレングリコールとの縮合によって形成される疎水性基本部とエチレンオキシドとの縮合生成物
これらの化合物の疎水性部は、好ましくは、約1500〜約1800の分子量を有する。この疎水性部へのエチレンオキシドの付加は、水溶性の向上をもたらす。この生成物は、縮合生成物の総重量の約50%のポリオキシエチレン含有率(約40モルまでのエチレンオキシドとの縮合に相当する)まで液状である。この部類の化合物の商業的に入手可能な例は、(R)Genapol PF−ブランド(クラリアント社)である。
プロピレンオキシドとエチレンジアミンとの反応生成物とエチレンオキシドとの縮合生成物
これらの化合物の疎水性単位は、エチレンジアミンと過剰のプロピレンオキシドとの反応生成物からなり、そして一般的に約2500〜3000の分子量を有する。この疎水性単位に対して、ポリオキシエチレン含有率が約40〜約80重量%及び分子量が約5000〜11000となるまでエチレンオキシドが付加される。この部類の化合物の商業的に入手可能な例は、BASF社の(R)Tetronicブランド及びクラリアントGmbHの(R)Genapol PNブランドである。
半極性非イオン性界面活性剤
このカテゴリーの非イオン性化合物には、炭素原子数が約10〜約18のアルキル基を各々有する、水溶性アミンオキシド、水溶性ホスフィンオキシド及び水溶性スルホキシドが包含される。また、次式
Figure 2008535951
のアミンオキシドも半極性非イオン性界面活性剤である。この際、Rは、炭素原子数が約8〜約22の鎖長を有するアルキル、ヒドロキシアルキルまたはアルキルフェノール基であり、R2は、炭素原子数が約2〜3のアルキレンまたはヒドロキシアルキレン基あるいはこれらの混合物であり、各R1基は、炭素原子数が約1〜約3のアルキルまたはヒドロキシアルキル基、あるいはエチレンオキシド単位数が約1〜約3のポリエチレンオキシド基であり、そしてxは0〜約10の数を意味する。各R1基は、酸素原子または窒素原子を介して互いに結合して、それゆえ環を形成することができる。この種のアミノオキシドは、特にC10〜C18アルキルジメチルアミンオキシド及びC8〜C12アルコキシエチル−ジヒドロキシエチル−アミンオキシドである。
脂肪酸アミド
脂肪酸アミドは次式を有する。
Figure 2008535951
式中、Rは、炭素原子数が約7〜約21、好ましくは約9〜約17のアルキル基であり、そして各R1基は、水素、C1〜C4アルキル、C1〜C4ヒドロキシアルキル、または(C24O)xHを意味し、この際、xは約1〜約3の範囲である。好ましいものは、C8〜C20−アミド、C8〜C20−モノエタノールアミド、C8〜C20−ジエタノールアミド及びC8〜C20−イソプロパノールアミドである。
更に別の好適な非イオン性界面活性剤は、アルキル−及びアルケニルオリゴグリコシド並びに脂肪酸ポリグリコールエステルまたは脂肪アミンポリグリコールエステル(これらは各々脂肪アルキル基中に8〜20個、好ましくは12〜18個の炭素原子を有する)、アルコキシル化トリグリカミド、混合エーテルまたは混合ホルミル、アルキルオリゴグリコシド、アルケニルオリゴグリコシド、脂肪酸−N−アルキルグルカミド、ホスフィンオキシド、ジアルキルスルホキシド及びタンパク質加水分解物である。
アルキルフェノールのポリエチレン−、ポリプロピレン−及びポリブチレンオキシド縮合物
これらの化合物には、線状または分枝状であることができるC6〜C20アルキル基を有するアルキルフェノールとアルキレンオキシドとの縮合生成物が包含される。好ましいものは、アルキルフェノール1モル当たり約5〜25モルのアルキレンオキシドを有する化合物である。商業的に入手できるこの種の界面活性剤は、例えば、(R)Arkopal Nブランド(クラリアント社)である。これらの界面活性剤は、アルキルフェノールアルコキシレート、例えばアルキルフェノールエトキシレートと称される。
双性イオン性界面活性剤
両性または双性イオン性界面活性剤の典型的な例は、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アミノプロピオネート、アミノグリシネート、または次式で表される両性イミダゾリニウム化合物である。
Figure 2008535951
式中、R1は、C8〜C22アルキルまたはアルケニルを意味し、R2は水素またはCH2CO2Mを意味し、R3は、CH2CH2OH またはCH2CH2OCH2CH2CO2Mを意味し、R4は、水素、CH2CH2OHまたはCH2CH2COOMを意味し、Zは、CO2MまたはCH2CO2Mを意味し、nは2または3、好ましくは2を意味し、Mは、水素またはカチオン、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたはアルカノールアンモニウムを意味する。
上記式で表される好ましい両性界面活性剤は、モノカルボキシレート及びジカルボキシレートである。これの例は、ココアンフォ(cocoampho)カルボキシプロピオネート、ココアミド(cocoamido)カルボキシプロピオン酸、ココアンフォカルボキシグリシネート(これはココアンフォジアセテートとも称される)及びココアンフォアセテートである。
更に別の好ましい両性界面活性剤は、炭素原子数が約8〜約22、好ましくは8〜18、特に好ましくは約12〜約18でありそして線状もしくは分枝状であることができるアルキル基を有する、アルキルジメチルベタイン((R)Genagen LAB/クラリアントGmbH)及びアルキルジポリエトキシベタインである。
好適な陽イオン性界面活性剤は、R1N(CH3)3 + X-、R1R2N(CH3)2 + X-、R1R2R3N(CH3)+ X-またはR1R2R3R4N+ X-の種の置換されているかまたは置換されていない直鎖状または分枝状第四級アンモニウム塩である。R1、R2、R3及びR4基は、好ましくは互いに独立して、炭素原子数が8〜24、特に10〜18の鎖長を有する置換されていないアルキル、炭素原子数が約1〜約4のヒドロキシアルキル、フェニル、C2〜C18アルケニル、例えば獣脂アルキルまたはオレイル、C7〜C24アラルキル、(C24O)xH(xは約1〜約3である)、または一つもしくはそれ以上のエステル基を含むアルキル基、または環状第四級アンモニウム塩であることができる。Xは適当なアニオンである。
界面活性剤の他、更に別の材料として、臭吸収剤、脱臭剤、香料、耐電防止剤、殺菌剤、例えば殺バクテリア剤及び殺真菌剤、防腐剤、可溶化剤、繊維再生剤、仕上げ剤、乳化剤、酵素、含浸剤、並びに少量の水も含まれ得る。
以下に記載の試験は、例として、式(1)の溶剤として式(2)のテトラメトキシエタン(TME)を選択した。対照品としては次のものを使用した。
テトラクロロエテン(=パークロロエチレン=PER)
10-13−イソアルカン(=炭化水素系溶剤=KWL)
例1
クレフェルトランドリー研究所の様々な標準試験布の汚れ(流動パラフィン)に対する脱着力を試験した。
試験布としては、木綿wfk 10A、木綿/ポリエステルwfk 20A、ポリエステルwfk 30A、ポリアミドwfk 40A、ポリアクリルwfk 50A、羊毛wfk 50A、及び絹wfk 70Aを使用した。
これらの試験布を、それぞれ、脂溶性染料のスーダンレッドで着色したパラフィン油で汚した。汚した布の反射率(白色度)を測定した。
その後、上記の試験布を、リニテスト実験室用洗浄機中でテトラメトキシエタン及び上記の対照溶剤を用いて室温で洗浄した。これと同時に、各々のタイプの布の洗浄の際に、汚れ移り/再汚染を調べるために、同じ種類の未汚染の白色布を一緒に洗浄した。洗浄後、試験布を乾燥し、そして次に記載するように評価した。
汚れの脱着を定量化するために、クリーニングした布の反射率(白色度)を測定し、そして汚染した布の測定値からの差を求めた。
反射率値dRが大きいほど、試験汚れがより良好に除去されたことを意味する。
汚れの再付着を測定するために、一緒に洗浄した白色布の洗浄前及び洗浄後のL、a、b値を比較し、それから色差dEを求めた。
色差dEが小さい程、これらの布片の汚れの移行(再汚染)による着色は少ない。
Figure 2008535951
Figure 2008535951
例2
クレフェルトランドリー研究所の様々な標準試験布の植物油を用いた汚れに対する脱着力を試験した。植物油としては、同様にスーダンレッドで着色したヒマワリ油を選択した。
試験及び評価は例1と同様に行った。
Figure 2008535951
Figure 2008535951
例3
PER及びKWLと比較したテトラメトキシエタンのクリーニング力を、クレフェルトランドリー研究所の様々な標準試験汚れ布について試験した。試験布としては、木綿/ポリエステルwfk20C(脂肪−色素のシミを着けた混布)及び木綿/ポリエステルwfk20D(合成の皮膚脂のシミを着けた混布)を使用した。これらの試験布をリニテスト実験室用洗浄機中で室温で洗浄した。これと同時に、白色試験布への汚れの移行を試験するために、上記洗浄中に、未汚染の木綿/ポリエステル白色布wfk20Aを加えた。布のクリーニング、並びに
クリーニング性能及び汚れの移行/黒ずみの定量のための測定法は、例1に記載した通りに行った。
Figure 2008535951
Figure 2008535951
例4: 繊維材料の染色の安定性
繊維染色の安定性を、商業的に慣用の様々な色着きの布について調べた。染色布は次のものを使用した。
1. 100%ポリアミド,青緑色
2. 100%ポリエステル,ローヤルブルー
3. 100%ポリエステル,黄色
4. 100%絹,ボルドーレッド
5. 100%絹,深緑
6. 100%ビスコース,ボルドーレッド
7. 100%ビスコース,黒
8. 100%羊毛,黄土色
上記各染色布の各々二枚の布片を、試験布wfk20Aの四枚の白色布片と一緒に、リニテスト洗浄機中室温で、テトラメトキシエタン及び対照溶剤を用いて洗浄した。10分後、各々一枚の染色布片及び二枚の白色布片を取り出した。
二枚目の染色布片及び二枚の残りの白色布片を各々更に50分洗浄した。
乾燥後、これらの染色布及び白色布を次のように評価した。
染色布の色の保持の程度を定量化するために、未洗浄の染色布に対する色差dEを測定した。色差dEが小さい程に、クリーニング剤による染色に対するダメージは小さい。
脱着した染料により生じ得る色移りは、未洗浄の白色布に対する洗浄した白色布片の色差dEを測定することによって定量化した。dE値が小さい程、染色布による白色布の染色が少ない。
理想的には、dE値は色の保持及び色移りの両方について0である。
Figure 2008535951
Figure 2008535951
Figure 2008535951
Figure 2008535951

Claims (12)

  1. 繊維材料のドライクリーニング方法であって、繊維材料を以下の一般式(1)で表される化合物で処理することを特徴とする前記方法。
    Figure 2008535951
    [式中、
    Aは、(CH2aまたはフェニレンであり、
    1、R2、R3及びR4は、同一かまたは互いに独立して、C1〜C22−n−及び/またはiso−アルキル、C5−もしくはC6−シクロアルキル、フェニル−C1〜C4−アルキル、C1〜C9−アルキル−フェニル、またはフェニルを意味し、そして
    aは0〜6の整数である]
  2. 上記式(1)中、R1、R2、R3及びR4が同一かまたは互いに独立してC1〜C13−n−及び/またはiso−アルキル、C5−もしくはC6−シクロアルキル、フェニル−C1〜C2−アルキル、C1〜C9−アルキル−フェニル、またはフェニルを意味し、そしてaが0〜2の整数を意味する同式で表される化合物で繊維材料を処理することを特徴とする、請求項1の方法。
  3. 前記式(1)中、R1、R2、R3及びR4が同一かまたは互いに独立してC1〜C8−n−及び/またはiso−アルキル、シクロヘキシル、ベンジルまたはフェニルを意味し、そしてaが0または1を意味する同式で表される化合物で繊維材料を処理することを特徴とする、請求項1の方法。
  4. 前記式(1)中、R1、R2、R3及びR4が同一かまたは互いに独立してC1〜C3−n−及び/またはiso−アルキルを意味し、そしてaが0を意味する同式で表される化合物で繊維材料を処理することを特徴とする、請求項1の方法。
  5. 前記式(1)の化合物を基礎クリーニングに使用することを特徴とする、請求項1の方法。
  6. 前記式(1)の化合物を、シミ抜き剤、クリーニング増強剤またはクリーニング活性化剤の成分として使用することを特徴とする、請求項1の方法。
  7. 前記式(1)の化合物を、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、臭吸収剤、脱臭剤、香料、帯電防止剤、殺菌剤、例えば殺バクテリア剤及び殺真菌剤、防腐剤、可溶化剤、繊維再生剤、仕上げ剤、乳化剤、酵素、含浸剤、並びに少量の水と組み合わせて使用することを特徴とする、請求項1の方法。
  8. 前記式(1)中、R1、R2、R3及びR4がメチル及び/またはエチルを意味し、そしてaが0を意味する同式で表される化合物で繊維材料を処理することを特徴とする、請求項1の方法。
  9. 繊維材料のドライクリーニング方法が産業的に行われることを特徴とする、請求項1の方法。
  10. 繊維材料のドライクリーニング方法が家庭で行われることを特徴とする、請求項1の方法。
  11. 前記式(1)中、R1、R2、R3及びR4基が、異なる炭素原子数を含む同式で表される化合物を使用することを特徴とする、請求項1の方法。
  12. それぞれ含まれる炭素原子の数が異なる前記式(1)の二種またはそれ以上の化合物を使用することを特徴とする、請求項1の方法。
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