JP2008533220A - 有機ケイ素化合物を基礎とする架橋可能なコンパウンド - Google Patents

有機ケイ素化合物を基礎とする架橋可能なコンパウンド Download PDF

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Abstract

本発明は、オキサチアジン及び/又はその誘導体、特に3−ベンゾ(b)チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン−4−オキシドを含有する有機ケイ素化合物を基礎とする架橋可能なコンパウンド及びこのコンパウンドの架橋により製造された成形体に関する。

Description

本発明は、オキサチアジン及び/又はその誘導体、特に3−ベンゾ(b)チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン−4−オキシドを含有する有機ケイ素化合物を基礎とする架橋可能なコンパウンド、その製造方法並びにその使用に関する。
水の排除下で貯蔵可能な、水の進入の際に室温でエラストマーへと加硫される1成分シーリング材は公知である。この生成物は、大量に、例えば建設産業において使用される。特に、高い大気湿度を有する環境においては、例えば浴室、台所、更に例えば熱帯地域においても、シーリング材の表面上に容易に生物、例えばカビ又は藻類が繁茂する。これを防ぐために、シーリング材にこの繁茂を防ぐ殺カビ剤が添加される。
他方、上述の用途においては、プラスチック、例えばPVC又はアクリレートからの成分が頻繁に使用される。これらの成分上の十分な付着の達成のために、この使用されるシーリング材に、塩基性窒素を有する基を有する定着剤が添加される。これにより、もともと少ない使用可能な殺カビ剤の数が更に制限される。それというのも、しばしば使用される殺カビ剤N−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン及び4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンは、塩基性窒素が同時に存在すると、シーリング材の顕著な変色をもたらすからである。更に、多くの殺カビ剤は塩基性窒素により分解されるので、これはもはや有効ではなくなる。
他の慣用の殺カビ剤、例えばメチルベンズイミダゾール−2−イルカルバメート(カルベンダジム)、10,10′−オキシ−ビスフェノキサルシン、2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、ジヨードメチル−p−トリルスルホン(Amical 例えばEP34877Aを参照のこと)、トリアゾリル化合物、例えばテブコナゾール、これは銀含有ゼオライトとの組み合わせ(例えば、EP931811A及びEP640661Aを参照のこと)で、及びベンゾチオフェン−2−シクロヘキシルカルボキサミド−S,S−ジオキシドは、同様に部分的に甚大な欠点、例えば毒性硫黄金属の含有、化学的不安定性、変色傾向、所定の地域又は市場における禁止、市販使用可能性の欠如又はコスト集中を有する。
本発明の対象は、オキサチアジン及び/又はその誘導体並びに塩基性窒素を有する化合物を含有することを特徴とする、有機ケイ素化合物を基礎とする架橋可能なコンパウンドである。
架橋可能なコンパウンドとは、好ましくは、縮合反応により架橋可能なコンパウンドである。
本発明の枠内において、「縮合反応」の表示は、場合により先行の加水分解工程をも包含されることが望ましい。
本発明の枠内において、「縮合可能な基」の表示は、場合により先行の加水分解工程を含む基とも理解されることが望ましい。
特に好ましくは、本発明にかかるコンパウンドは、
(A)少なくとも2つの縮合可能な基を有する有機ケイ素化合物、
(B)オキサチアジン及び/又はその誘導体、
場合により
(C)架橋剤、及び
(D)塩基性窒素を含有する化合物
を含有するコンパウンドである。
架橋反応に関与する使用される有機ケイ素化合物が有する縮合可能な基は、任意の基、例えばヒドロキシ基、オキシマト基及びオルガニルオキシ基、特にアルコキシ基、例えばエトキシ基、アルコキシエトキシ基及びメトキシ基であってよい。
本発明により使用される有機ケイ素化合物(A)は、これまでにも縮合反応により架橋可能なコンパウンド中で使用されている、少なくとも2つの縮合可能な基を有する全ての有機ケイ素化合物であってよい。この場合、この化合物は、純粋なシロキサン、すなわち、≡Si−O−Si≡構造であっても、シルカルバン(Silcarbane)、すなわち、≡Si−R″−Si≡構造であってもよく、その際、R″は二価の置換もしくは非置換の又はヘテロ原子により中断された炭化水素基、又は任意の有機ケイ素基を有するコポリマーである。
好ましくは、本発明により使用される有機ケイ素化合物(A)は、式
a(OR1bcSiO(4-a-b-c)/2 (I)
[式中、Rは、同じか又は異なっていてよく、かつ酸素原子で中断されていてよい置換又は非置換の炭化水素基であり、
1は、同じか又は異なっていてよく、かつ水素原子、又は酸素原子で中断されていてよい置換又は非置換の1価の炭化水素基であり、
Yは、同じか又は異なっていてよく、かつハロゲン原子、擬ハロゲン基、Si−N結合アミン基、アミド基、オキシム基及びアミノキシ基であり、
aは、0、1、2又は3であり、好ましくは1又は2であり、
bは、0、1、2又は3であり、好ましくは0、1又は2であり、特に好ましくは0であり、かつ
cは、0、1、2又は3であり、好ましくは0又は1であり、特に好ましくは0であり、
但し、a+b+cの合計が4以下であり、かつ1分子当たり少なくとも2つの縮合可能な基(OR1)が存在する]の単位を含有する有機ケイ素化合物である。
好ましくは、a+b+cの合計は、3以下である。
好ましくは、基Rは、1〜18個の炭素原子を有する1価の炭化水素基であり、これは場合によりハロゲン原子、アミノ基、エーテル基、エステル基、エポキシ基、メルカプト基、シアノ基又は(ポリ)−グリコール基により置換されており、その際、この最後の基は、オキシエチレン単位及び/又はオキシプロピレン単位から構成されており、特に好ましくは、1〜12個の炭素原子を有するアルキル基であり、特に、メチル基である。しかし、基Rは、例えば2つのシリル基に相互に結合している2価の基であってもよい。
基Rの例は、アルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、1−n−ブチル基、2−n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基;ヘキシル基、例えばn−ヘキシル基;ヘプチル基、例えばn−ヘプチル基;オクチル基、例えばn−オクチル基及びイソオクチル基、例えば2,2,4−トリメチルペンチル基;ノニル基、例えばn−ノニル基;デシル基、例えばn−デシル基;ドデシル基、例えばn−ドデシル基;オクタデシル基;例えばn−オクタデシル基;シクロアルキル基、例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基及びメチルシクロヘキシル基;アルケニル基、例えばビニル基、1−プロペニル基及び2−プロペニル基;アリール基、例えばフェニル基、ナフチル基、アントリル基及びフェナントリル基;アルカリール基、例えばo−、m−、p−トリル基;キシリル基及びエチルフェニル基;及びアラルキル基、例えばベンジル基、α−及びβ−フェニルエチル基である。
置換された基Rの例は、メトキシエチル基、エトキシエチル基及びエトキシエトキシエチル基である。
2価の基Rの例は、ポリイソブチレンジイル基及びプロパンジイル末端ポリプロピレングリコール基である。
基R1の例は、Rについて挙げた1価の基である。
好ましくは、基R1は水素原子、又は1〜12個の炭素原子を有するアルキル基であり、特に好ましくは水素原子、メチル基又はエチル基であり、特に水素原子である。
基Yの例は、ジメチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基及びメチレンエチルケトキシモ基である。
特に好ましくは、本発明により使用される有機ケイ素化合物(A)は、式
(OR13-ffSi−(SiR2−O)e−SiRf(OR13-f (II)
[式中、R及びR1は、上述の意味を有し、
eは、30〜3000であり、かつ
fは、1又は2である]の有機ケイ素化合物である。
好ましくは、R1が水素原子の意味を有する場合には、fは2であり、かつR1が水素原子とは異なる意味を有する場合には、fは1である。
有機ケイ素化合物(A)の例は、
(MeO)2MeSiO[SiMe2O]200-2000SiMe(OMe)2
(HO)Me2SiO[SiMe2O]200-2000SiMe2(OH)、
(EtO)2MeSiO[SiMe2O]200-2000SiMe(OEt)2
(HO)MeViSiO[SiMe2O]200-2000SiMeVi(OH)、
(MeO)2ViSiO[SiMe2O]200-2000SiVi(OMe)2、及び
(EtO)2ViSiO[SiMe2O]200-2000SiVi(OEt)2であり、その式中、Meはメチル基であり、Etはエチル基であり、Viはビニル基である。
本発明により使用される有機ケイ素化合物(A)は、25℃でそれぞれ、好ましくは100〜106mPa・s、特に好ましくは103〜350000mPa・sの粘度を有する。
有機ケイ素化合物(A)は、市販の製品であるか又は、ケイ素化学において慣用の方法により製造することができる。
本発明により使用される成分(B)は、好ましくは、オキサチアジン及び/又は一般式(III)
Figure 2008533220
[式中、
2は、芳香基であり、
3は、水素原子であるか又は1価の置換又は非置換の炭化水素基であり、かつ
nは、0、1又は2である]のその誘導体である。
基R2の例は、フェニル−、ナフチル−、ピリジニル−、チエニル−、フラニル−、及びベンゾ(b)チエン−2−イル基であり、これらは置換又は非置換であってよい。
好ましくは、基R2は、ベンゾ(b)チエン−2−イル−、4−クロロフェニル−又は2−チエニル基である。
基R3の例は、水素原子、1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基並びにベンジル基であり、水素原子が好ましい。
本発明により使用されるオキサチアジン及び/又はその誘導体の例は、3−ベンゾ(b)チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン−4−オキシド、3−(4−クロロフェニル)−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン−4,4−ジオキシド及び5,6−ジヒドロ−3−(2−チエニル)−1,4,2−オキサチアジン−4−オキシドであり、3−ベンゾ(b)チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン−4−オキシドが特に好ましい。
オキサチアジン及び/又はその誘導体(B)は市販の製品であるか、もしくは有機化学分野で一般に行われる方法により製造することができる。このために、例えば、3−ベンゾ(b)チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン−4−オキシドが記載されているEP−A715495が指摘される。
本発明にかかるコンパウンドは、成分(B)を、有機ケイ素化合物(A)100質量部に対してそれぞれ好ましくは0.01〜3質量部、特に好ましくは0.1〜1質量部、とりわけ0.2〜0.4質量部の量で含有する。
本発明にかかるコンパウンド中で使用されてよい架橋剤(C)は、少なくとも3つの縮合可能な残基を有する任意の、これまでに公知の架橋剤であってよく、例えば少なくとも3つのオルガニルオキシ基を有するシラン又はシロキサンである。
本発明にかかるコンパウンド中に場合により使用される架橋剤(C)は、好ましくは、式
(R5O)dgSiR4 (4-d-g) (V)
[式中、R4は、同じか又は異なっていてよく、かつ酸素原子で中断されていてよい1価の置換又は非置換の炭化水素であり、
5は、同じか又は異なっていてよく、かつR1について上述した意味を有し、
Zは、同じか又は異なっていてよく、かつYについて挙げた意味を有し、
dは、0、1、2、3又は4であり、好ましくは2又は3であり、特に好ましくは3であり、かつ
gは、0、1、2、3又は4であり、好ましくは0又は3であり、特に好ましくは0であり、
但し、d+gの合計は3又は4である]の有機ケイ素化合物並びにその部分加水分解物である。
この場合、部分加水分解物は、部分同加水分解物(Teilhomohydrolysate)、すなわち、式(V)の有機ケイ素化合物の1種類の部分加水分解物であってよく、並びに部分共加水分解物(Teilcohydrolysate)、すなわち、式(V)の有機ケイ素化合物の少なくとも2種の異なる種類の部分加水分解物であってよい。
本発明にかかるコンパウンド中で使用されてよい架橋剤(C)が、式(IV)の有機ケイ素化合物の部分加水分解物である場合には、6個までのケイ素原子を有するものが有利である。
基R5の例は、基R1について上述した例である。好ましくは、基R6は、水素原子及びアルキル基であり、特に好ましくは水素原子及び1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり、特に水素原子、メチル基及びエチル基である。
基R4の例は、基Rについて上述した1価の例であり、その際、1〜12個の炭素原子を有する炭化水素基が好ましく、メチル基及びビニル基が特に好ましい。
Zの例は、Yについて挙げた例であり、その際、メチルエチルケトキシモ基が好ましい。
特に好ましくは、本発明にかかるコンパウンド中に場合により使用される架橋剤(C)は、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3−シアノプロピルトリメトキシシラン、3−シアノプロピルトリエトキシシラン、3−(グリシドキシ)プロピルトリエトキシシラン、1,2−ビス−(トリメトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン、メチルトリス(メチルエチルケトキシモ)シラン、ビニルトリス(メチルエチルケトキシモ)シラン、テトラキス−(メチルエチルケトキシモ)シラン並びに挙げられた有機ケイ素化合物の部分加水分解物、例えばヘキサエトキシジシロキサンである。
本発明にかかるコンパウンド中に場合により使用される架橋剤(C)は、市販の製品であるか、又は、ケイ素化学において公知の方法により製造することができる。
本発明にかかるコンパウンドが架橋剤(C)を含有する場合には、有機ケイ素化合物(A)100質量部に対してそれぞれ、好ましくは0.01〜20質量部、特に好ましくは0.5〜10質量部、特に1.0〜5.0質量部の量である。
本発明にかかるコンパウンド中に使用される塩基性窒素を有する化合物(D)は、好ましくは、式
NR6 3 (VI)
[式中、R6は、同じか又は異なっていてよく、かつ水素原子又は炭化水素基であり、該基は場合によりヒドロキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、エーテル基、エステル基、エポキシ基、メルカプト基、シアノ基又は(ポリ)グリコール基で置換されており、その際、最後の基はオキシエチレン単位及び/又はオキシプロピレン単位から構成されており、
但し、式(VI)中においては多くとも2つのR6が水素原子の意味を有する]の化合物、
脂肪族環式アミン、例えばピペリジン及びモルホリン、
並びに式
7 klSi(OR8m(4-k-l-m)/2 (VII)
[式中、R7は、同じか又は異なっていてよく、かつ1価のSiC結合した、塩基性窒素を有さない有機基であり、
8は、同じか又は異なっていてよく、かつ基R1について挙げた意味を有し、
Aは、同じか又は異なっていてよく、かつ1価のSiC結合した、塩基性窒素を有する基であり、
kは、0、1、2又は3であり、
lは、0、1、2、3又は4であり、かつ
mは、0、1、2又は3であり、
但し、k+l+mの合計は4以下であり、かつ1分子当たり少なくとも1個の基Aが存在する]の単位からの少なくとも1個の塩基性窒素を有する有機基を有する有機ケイ素化合物からなる群から選択された化合物である。
基R6及びR7の例は、それぞれ互いに無関係に、Rについて挙げた、置換又は非置換の炭化水素基の例である。
置換又は非置換の炭化水素基R6は、好ましくは、1〜18個の炭素原子を有する炭化水素基である。
基R7は、好ましくは、1〜18個の炭素原子を有する炭化水素基であり、その際、メチル基、エチル基及びn−プロピル基が特に好ましく、特にメチル基である。
基R8の例は、基R1について挙げた例である。
好ましくは基R8は、水素原子、メチル基及びエチル基である。
基Aの例は、式H2NCH2−、H2N(CH22−、H2N(CH23−、H2N(CH22NH(CH22−、H2N(CH22NH(CH23−、H2N(CH22NH(CH22NH(CH23−、H3CNH(CH23−、C25NH(CH23−、H3CNH(CH22−、C25NH(CH22−、H2N(CH24−、H2N(CH25−、H(NHCH2CH23−、C49NH(CH22NH(CH22−、シクロ−C611NH(CH23−、シクロ−C611NH(CH22−、(CH32N(CH23−、(CH32N(CH22−、(C252N(CH23−及び(C252N(CH22−の基である。
好ましくは、Aは、H2N(CH23−、H2N(CH22NH(CH23−、H3CNH(CH23−、C25NH(CH23−及びシクロ−C611NH(CH23−基であり、その際、H2N(CH22NH(CH23−及びシクロ−C611NH(CH23−基が特に好ましい。
式(VII)の単位からの有機ケイ素化合物がシランである場合には、kは好ましくは0、1又は2であり、特に好ましくは0又は1であり、lは好ましくは1又は2であり、特に好ましくは1であり、かつmは好ましくは1、2又は3であり、特に好ましくは2又は3であり、但し、k+l+mの合計は4である。
本発明により場合により使用される式(VII)のシランの例は、H2N(CH23−Si(OCH33、H2N(CH23−Si(OC253、H2N(CH23−Si(OCH32CH3、H2N(CH23−Si(OC252CH3、H2N(CH22NH(CH23−Si(OCH33、H2N(CH22NH(CH23−Si(OC253、H2N(CH22NH(CH23−Si(OCH32CH3、H2N(CH22NH(CH23−Si(OC252CH3、H2N(CH22NH(CH23−Si(OH)3、H2N(CH22NH(CH23−Si(OH)2CH3
2N(CH22NH(CH22NH(CH23−Si(OCH33
2N(CH22NH(CH22NH(CH23−Si(OC253
シクロ−C611NH(CH23−Si(OCH33、シクロ−C611NH(CH23−Si(OC253
シクロ−C611NH(CH23−Si(OCH32CH3、シクロ−C611NH(CH23−Si(OC252CH3
シクロ−C611NH(CH23−Si(OH)3、シクロ−C611NH(CH23−Si(OH2)CH3
HN((CH23−Si(OCH332及びHN((CH23−Si(OC2532並びにこれらの部分加水分解物であり、その際、H2N(CH22NH(CH23−Si(OCH33
2N(CH22NH(CH23−Si(OC253、H2N(CH22NH(CH23−Si(OCH32CH3
2N(CH22NH(CH23−Si(OC252CH3、H2N(CH22NH(CH23−Si(OH)3
2N(CH22NH(CH23−Si(OH)2CH3、シクロ−C611NH(CH23−Si(OCH33
シクロ−C611NH(CH23−Si(OC253、シクロ−C611NH(CH23−Si(OCH32CH3
シクロ−C611NH(CH23−Si(OC252CH3、シクロ−C611NH(CH23−Si(OH)3並びに
シクロ−C611NH(CH23−Si(OH2)CH3が好ましく、
2N(CH22NH(CH23−Si(OCH33、H2N(CH22NH(CH23−Si(OCH32CH3
シクロ−C611NH(CH23−Si(OCH33、シクロ−C611NH(CH23−Si(OCH32CH3
2N(CH22NH(CH23−Si(OH)3及びH2N(CH22NH(CH23−Si(OH)2CH3並びにそれぞれこれらの部分加水分解物が特に好ましい。
式(VII)の単位からの有機ケイ素化合物がオルガノポリシロキサンである場合には、kの平均値は好ましくは0.5〜2.5であり、特に好ましくは1.4〜2.0であり、lの平均値は好ましくは0.01〜1.0であり、特に好ましくは0.01〜0.6であり、かつmの平均値は0〜2.0であり、特に好ましくは0〜0.2であり、但し、k、l及びmの合計は3以下である。
本発明により使用可能な式(VII)の単位からのオルガノポリシロキサンは、25℃で、好ましくは5〜105mPas、特に好ましくは10〜104mPasの粘度を有する。
本発明により使用可能な式(VII)の単位からのオルガノポリシロキサンの例は、
2N(CH23−Si(OCH32−O−Si(CH3)(OCH32
2N(CH23−Si(OC252−O−Si(CH3)(OCH32
2N(CH23−Si(OC252−O−Si(CH3)(OC252
2N(CH23−Si(OCH3)(CH3)−O−Si(CH3)(OCH32
2N(CH23−Si(OCH3)(CH3)−O−Si(OCH33
2N(CH23−Si(OC25)(CH3)−O−Si(OCH33
2N(CH22NH(CH23−Si(OCH32−O−Si(CH3)(OCH32
2N(CH22NH(CH23−Si(OC252−O−Si(CH3)(OCH32
2N(CH22NH(CH23−Si(OC252−O−Si(CH3)(OC252
2N(CH22NH(CH23−Si(OCH3)(CH3)−O−Si(CH3)(OCH32
2N(CH22NH(CH23−Si(OCH3)(CH3)−O−Si(OCH33
2N(CH22NH(CH23−Si(OC25)(CH3)−O−Si(OCH33
シクロ−C611NH(CH23−Si(OCH32−O−Si(CH3)(OCH32
シクロ−C611NH(CH23−Si(OC252−O−Si(CH3)(OCH32
シクロ−C611NH(CH23−Si(OC252−O−Si(CH3)(OC252
シクロ−C611NH(CH23−Si(OCH3)(CH3)−O−Si(CH3)(OCH32
シクロ−C611NH(CH23−Si(OCH3)(CH3)−O−Si(OCH33、及び
シクロ−C611NH(CH23−Si(OC25)(CH3)−O−Si(OCH33
2N(CH23−Si(OCH32−(O−Si(CH321-100−O−Si(OCH32−(CH23NH2
2N(CH22NH(CH23−Si(OCH32−(O−Si(CH321-100−(O−Si(OCH32−(CH23NH(CH22NH2、及び
シクロ−C611NH(CH23−Si(OCH32−(O−Si(CH321-100−O−Si(OCH32−(CH23NHシクロ−C611並びにこれらの加水分解物であり、
2N(CH23−Si(OC252−O−Si(CH3)(OC252が特に好ましい。
式(VII)の単位からの有機ケイ素化合物は、市販製品であるかもしくはケイ素化学において通常の方法により製造することができる。
式(VI)のアミンの例は、シクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、トリオクチルアミン、ブチルアミン、ドデシルアミン、ジエチル−n−プロピルアミン、シクロヘキシルメチルアミン、2−アミノエタノール、2−アミノ−n−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノール、N,N−ジエチルエタノールアミン、エチレンジアミン、ヤシ油アミン、ヤシ油メチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン及びアニリンである。
成分(D)は、好ましくは、式(VII)の単位からの有機ケイ素化合物である。
本発明にかかる組成物を製造するために、成分(D)を、好ましくは、塩基性窒素の含有量が、有機ケイ素化合物(A)100質量部に対してそれぞれ好ましくは0.01〜5質量部、特に好ましくは0.01〜1質量部、特に0.04〜0.5質量部になるような量で使用する。
上述の成分(A)、(B)、(C)及び(D)の他に、本発明にかかるコンパウンドは、これまでにも縮合反応により架橋可能なコンパウンド中に使用されてきた目下全ての更なる物質、例えば触媒(E)、可塑剤(F)、充填材(G)、定着剤(H)及び添加剤(I)を含有してよい。
触媒(E)の例は、これまでにも縮合反応により架橋可能なコンパウンド中に使用されてきた全ての触媒である。触媒(E)の例は、チタン化合物及び有機スズ化合物、例えばジ−n−ブチルスジラウレート及びジ−n−ブチルスズジアセテート、ジ−n−ブチルスズオキシド、ジオクチルスズジアセテート、ジオクチルスズジラウレート、ジオクチルスズオキシド並びに、これらの化合物とアルコキシシラン、例えばテトラエトキシシランとの反応生成物であり、その際、テトラエチルシリケート加水分解物中のジ−n−ブチルスズジアセテート及びジブチルスズオキシドが好ましく、テトラエチルシリケート加水分解物中のジ−n−ブチルスズオキシドが特に好ましい。
本発明にかかるコンパウンドが触媒(E)を含有する場合には、その量は、成分(A)100質量部に対してそれぞれ好ましくは0.01〜3質量部、特に好ましくは0.05〜2質量部の量である。
可塑剤(F)の例は、特に25℃で50〜1000mPasの範囲内の粘度を有する室温で液体の、トリメチルシロキシ基で末端ブロックされたジメチルポリシロキサン、並びに高沸点炭化水素、例えばナフテン単位及びパラフィン単位からなるパラフィン油又は鉱油である。
本発明にかかるコンパウンドは、可塑剤(F)を、オルガノポリシロキサン(A)100質量部に対してそれぞれ好ましくは0〜300質量部、特に好ましくは10〜200質量部、特に20〜100質量部の量で含有する。
充填材(G)の例は、非強化充填材、すなわち、50m2/gまでのBET表面積を有する充填材、例えば石英、珪藻土、ケイ酸カルシウム、ケイ酸ジルコニウム、ゼオライト、金属酸化物粉末、例えば酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化鉄又は酸化亜鉛もしくはこれらの混合酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、窒化ケイ素、炭化ケイ素、窒化ホウ素、ガラス粉末及びプラスチック粉末、例えばポリアクリロニトリル粉末;強化充填材、すなわち50m2/gを上回るBET表面積を有する充填材、例えば熱分解により製造されたシリカ、沈降シリカ、沈降白亜、カーボンブラック、例えばファーネスカーボンブラック及びアセチレンカーボンブラック、及びより大きいBET表面積のケイ素−アルミニウム混合酸化物;繊維状充填材、例えばアスベスト並びにプラスチック繊維である。挙げられた充填材は疎水化されていてよく、例えばオルガノシランもしくはオルガノシロキサンを用いた処理により、又はステアリン酸を用いた処理により、又はヒドロキシル基のアルコキシ基へのエーテル化により、疎水化されていてよい。充填材(G)を使用する場合には、これは好ましくは親水性のヒュームドシリカ及び沈降炭酸カルシウム又は粉砕炭酸カルシウムである。
本発明にかかるコンパウンドは、充填材(G)を、オルガノポリシロキサン(A)100質量部に対してそれぞれ好ましくは0〜300質量部、特に好ましくは1〜200質量部、特に5〜200質量部の量で含有する。
本発明にかかるコンパウンド中で使用される定着剤(H)の例は、官能基を有するシラン及びオルガノポリシロキサンであり、例えばグリシドキシプロピル基又はメタクリルオキシプロピル基を有するシラン及びオルガノポリシロキサン並びにテトラアルコキシシランである。しかしながら、他の成分、例えばシロキサン(A)又は架橋剤(C)又はアミン(D)が、挙げられた官能基を既に有する場合には、定着剤の添加を省略してよい。
本発明にかかるコンパウンドは、定着剤(H)を、オルガノポリシロキサン(A)100質量部に対してそれぞれ好ましくは0〜50質量部、特に好ましくは1〜20質量部、特に1〜10質量部の量で含有する。
添加剤(I)の例は、顔料、着色剤、香料、酸化阻害剤、電気特性に作用する物質、例えば導電性カーボンブラック、難燃剤、光保護剤、スキンニング時間の延長剤、例えばSiC結合メルカプトアルキル基を有するシラン、気泡生成剤、例えばジアゾカルボンアミド、熱安定剤、捕捉剤、例えばSiN含有シラザン又はシリルアミド、共触媒、例えばルイス酸及びブレンステッド酸、例えばスルホン酸、リン酸、リン酸エステル、ホスホン酸及びホスホン酸エステル、及びチキソトロープ剤、例えばリン酸エステル又はポリグリコール、及び有機溶剤、例えばアルキル芳香族化合物である。
本発明にかかるコンパウンドは、添加剤(I)を、オルガノポリシロキサン(A)100質量部に対してそれぞれ好ましくは0〜100質量部、特に好ましくは0〜30質量部、特に0〜10質量部の量で含有する。
特に好ましくは、本発明にかかるコンパウンドは、
(A)式(I)の単位を含有する有機ケイ素化合物、
(B)オキサチアジン及び/又は式(III)のその誘導体、
場合により
(C)式(V)の架橋剤、
(D)塩基性窒素を有する化合物、
場合により
(E)触媒、
場合により
(F)可塑剤、
場合により
(G)充填材、
場合により
(H)定着剤、及び
場合により
(I)添加剤
からのコンパウンドである。
本発明にかかるコンパウンドは、好ましくは、粘性ないしペースト状のコンパウンドである。
本発明にかかるコンパウンドは、湿らせた広域指示薬(例えば、pH1〜14の測定範囲を有するMerck社(ドイツ)の広域指示薬)と接触させた場合、好ましくは7〜12、特に好ましくは9〜11のpH値を有する。
本発明にかかるコンパウンドの調製のために、全ての成分は相互に任意の順番で混合してよい。この混合は、室温及び周囲大気の圧力、すなわち約900〜1100hPaで実施してよい。所望により、この混合を、より高めた温度で行ってもよく、例えば35〜135℃の範囲内の温度で行ってもよい。更に、暫時又は常時、減圧下で、例えば30〜500hPaの絶対圧で混合して揮発性化合物又は空気を除去することも可能である。
本発明にかかるコンパウンドの個々の成分は、それぞれ、この成分の1種類でもよく、この成分の少なくとも2種の異なる種類からの混合物であってもよい。
本発明にかかるコンパウンドの架橋のためには、空気の通常の含水量で十分である。この本発明にかかるコンパウンドの架橋は、好ましくは室温で実施する。この架橋は、所望の場合には室温より、より高いか又はより低い温度でも、例えば−5〜15℃で又は30〜50℃で、かつ/又は例えば空気の通常の含水量を上回る水濃度を用いて実施することもできる。
有利に、この架橋は100〜1100hPaの圧力、殊に周囲大気の圧力、つまり約900〜1100hPaで実施される。
本発明の更なる対象は、本発明にかかるコンパウンドの架橋により製造された成形体である。
本発明にかかるコンパウンドは、水の排除下で貯蔵安定性の、水の侵入の際に室温でエラストマーへと加硫されるコンパウンドが使用されてよい全ての使用目的のために使用されてよい。
従って本発明にかかるコンパウンドは、例えば、垂直方向に走る継ぎ目及び、例えば、建築物、陸上用車両、船舶及び航空機の10〜40mmの内のり幅の同様の空隙を含む継ぎ目のためのシーラント材として、又は接着剤又はパテ材として、例えば窓構造物において又は棚の製造の際の接着剤又はパテ材として、並びに、例えば、保護被覆物(淡水又は海水の恒常的な作用に曝された表面のための保護被覆物を含む)又は滑りを防止するコーティング又はゴム弾性成形体の製造に、並びに、電気又は電子機器の絶縁化のために極めて好適である。
本発明にかかるコンパウンドは容易に製造することができ、かつ長い時間にわたって殺生物作用を示すという利点を有する。
更に、本発明にかかるコンパウンドは、殺生物剤を備えることにより、未だ硬化されていないコンパウンドの変色傾向も硬化されたコンパウンドの変色傾向も極めて減少するという利点を有する。
本発明にかかる架橋可能なコンパウンドは、極めて高度な貯蔵安定性及び大きい架橋速度が傑出するという利点を有する。
以下の実施例においては、特に記載がない限り、全ての粘度の表示は、25℃の温度に対するものである。特に記載がない限り、以下の実施例は、周囲大気での圧力で、すなわち約1000hPaで、かつ室温で、即ち約23℃で、若しくはこの反応物を室温で付加的な加熱又は冷却を行わずに合する場合に生ずる温度で、並びに約50%の相対空気湿分で実施する。更に、部および%の全ての記載は、別記しない限り、質量に関連するものである。
実施例
実施例1
殺カビ剤ペーストを、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン−4−オキシド30部を、1000mPa・sの粘度を有するトリメチルシリル末端ブロックされたポリジメチルシロキサン70部中に分散させることにより製造した。
80000mPa・sの粘度を有するポリジメチルシロキサン混合物(このシロキサンは、ジメトキシメチルシリル基及び/又はジメトキシビニルシリル基で末端化されており、かつこのジメトキシメチルシリル末端基とジメトキシビニルシリル末端基との比は、約1:1である)330g、1000mPa・sの粘度を有するトリメチルシリル末端ブロックされたポリジメチルシロキサン265g、メチルトリメトキシシラン14g、定着剤(アミノプロピルトリエトキシシラン1部と、エトキシ含有率37%を有するメチルトリエトキシシラン−加水分解物1部との反応により製造された)12.5g、及びアミノプロピルトリメトキシシラン4.5gを遊星ミキサ中で互いに混合し、そして15分間にわたって撹拌した。次いで、このバッチを、150m2/gの比表面積を有するヒュームドシリカ63g、オクチルリン酸1.1g、700mPa・sの粘度を有するポリエチレングリコールポリプロピレングリコールコポリマー1.4g、ジ−n−ブチルスズジアセテートとテトラエトキシシランとの反応により製造されたスズ触媒2.5g及び上述の殺カビ剤ペースト1.64gを均質に混合することにより完全なものとした。最後に、約100hPaで5分間にわたって撹拌することにより、撹拌導入された空気を除去した。
このように得られたコンパウンドは、安定性を有し、無色であり、かつ半透明であり、かつ湿らせたMerck社の広域指示薬(測定範囲pH1〜14)と接触させた場合、pH値10を有していた。
このように得られたコンパウンドをアルミニウム管中に充填し、気密密封し、かつ70℃で貯蔵した。7日後に、この試料を2mmの厚さでPEシート上に塗布し、そして23℃/50%(相対空気湿度)で貯蔵した。この試料は、通常の硬化挙動を示し、かついかなる変色をも示さなかった。
この硬化したゴムは、ISO846に定められた全ての菌種に対して良好な殺カビ作用を示した。
実施例2
ヒドロキシジメチルシリル末端基を有し、かつ80000mPa・sの粘度を有するポリジメチルシロキサン300g、1000mPa・sの粘度を有するトリメチルシリル末端ブロックされたポリジメチルシロキサン200g、メチルトリス(メチルエチルケトキシモ)シラン38.5g及びビニルトリス(メチルエチルケトキシモ)シラン7.0gを遊星ミキサ中で互いに混合し、そして10分にわたって撹拌し、次いでアミノプロピルトリエトキシシラン7.0gを添加し、そして3分にわたって更に撹拌した。次いで、このバッチを、150m2/gの比表面積を有するヒュームドシリカ48g、かつ表面被覆された、5.7μmの平均粒径を有する粉砕炭酸カルシウム(Fa.Omya GmbH、D−Koelnにより名称OMYA BLR3のもとで市販されている)400g、実施例1に記載した殺カビ剤ペースト2.3g及びジ−n−ブチルスズジアセテート0.9gを均質に混合することにより完全なものとした。最後に、約100hPaで5分間にわたって撹拌することにより、撹拌導入された空気を除去した。
このように得られたコンパウンドは、安定性を有し、かつ白色であり、かつ湿らせたMerck社の広域指示薬(測定範囲pH1〜14)と接触させた場合、pH値10を有していた。
このように得られたコンパウンドをアルミニウム管中に充填し、気密密封し、かつ70℃で貯蔵した。7日後に、この試料を2mmの厚さでPEシート上に塗布し、そして23℃/50%(相対空気湿度)で貯蔵した。この試料は、通常の硬化挙動を示し、かついかなる変色をも示さなかった。
この硬化したゴムは、ISO846に定められた全ての菌種に対して良好な殺カビ作用を示した。

Claims (10)

  1. オキサチアジン及び/又はその誘導体並びに塩基性窒素を有する化合物を含有することを特徴とする、有機ケイ素化合物を基礎とする架橋可能なコンパウンド。
  2. 縮合反応により架橋可能なコンパウンドであることを特徴とする、請求項1記載の架橋可能なコンパウンド。
  3. (A)少なくとも2つの縮合可能な基を有する有機ケイ素化合物、
    (B)オキサチアジン及び/又はその誘導体、
    場合により
    (C)架橋剤、及び
    (D)塩基性窒素を有する化合物
    を含有するコンパウンドであることを特徴とする、請求項1又は2記載の架橋可能なコンパウンド。
  4. 有機ケイ素化合物(A)が、式
    (OR1bcSiO(4-a-b-c)/2 (I)
    [式中、Rは、同じか又は異なっていてよく、かつ酸素原子で中断されていてよい置換又は非置換の炭化水素基であり、
    1は、同じか又は異なっていてよく、かつ水素原子であるか又は酸素原子で中断されていてよい1価の置換又は非置換の炭化水素基であり、
    Yは、同じか又は異なっていてよく、かつハロゲン原子、擬ハロゲン基、Si−N−結合アミン基、アミド基、オキシム基及びアミノキシ基であり、
    aは、0、1、2又は3であり、
    bは、0、1、2又は3であり、かつ
    cは、0、1、2又は3であり、
    但し、a+b+cの合計は、4以下であり、かつ1分子当たり少なくとも2つの縮合可能な基(OR1)が存在する]の単位を含有する有機ケイ素化合物であることを特徴とする、請求項1から3までの何れか1項に記載の架橋可能なコンパウンド。
  5. 成分(B)が、オキサチアジン及び/又は一般式(III)
    Figure 2008533220
    [式中、
    2は、芳香基であり、
    3は、水素原子であるか又は1価の置換又は非置換の炭化水素基であり、かつ
    nは、0、1又は2である]のその誘導体であることを特徴とする、請求項1から4までの何れか1項に記載の架橋可能なコンパウンド。
  6. 成分(B)が、3−ベンゾ(b)チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン−4−オキシドであることを特徴とする、請求項1から5までの何れか1項に記載の架橋可能なコンパウンド。
  7. 成分(B)を、有機ケイ素化合物(A)100質量部に対して0.01〜3質量部の量で含有することを特徴とする、請求項1から6までの何れか1項に記載の架橋可能なコンパウンド。
  8. 成分(D)が、塩基性窒素の含有量が有機ケイ素化合物(A)100質量部に対して0.01〜5質量部になるような量で使用されていることを特徴とする、請求項1から7までの何れか1項に記載の架橋可能なコンパウンド。
  9. (A)式(I)の単位を含有する有機ケイ素化合物、
    (B)オキサチアジン及び/又は式(III)のその誘導体、
    場合により
    (C)式(V)の架橋剤、
    (D)塩基性窒素を有する化合物、
    場合により
    (E)触媒、
    場合により
    (F)可塑剤、
    場合により
    (G)充填材、
    場合により
    (H)定着剤、及び
    場合により
    (I)添加剤
    からのコンパウンドであることを特徴とする、請求項1から8までの何れか1項に記載の架橋可能なコンパウンド。
  10. 請求項1から9までの何れか1項に記載の架橋可能なコンパウンドの架橋により製造された成形体。
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