JP2008531651A - 主成分並びに目的生成物としてのアクリル酸及び副成分としてのメタクリル酸を含有する液相からのメタクリル酸の分離方法 - Google Patents

主成分並びに目的生成物としてのアクリル酸及び副成分としてのメタクリル酸を含有する液相からのメタクリル酸の分離方法 Download PDF

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Abstract

主成分並びに目的生成物としてのアクリル酸及び副成分としてのメタクリル酸を含有する液相Pからのメタクリル酸の分離方法において、この分離が晶析により行われ、その際形成された結晶物中でアクリル酸が、そして残留する母液中でメタクリル酸が濃縮する、メタクリル酸の分離方法。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、主成分並びに目的生成物としてのアクリル酸及び副成分としてのメタクリル酸を含有する液相からのメタクリル酸の分離方法に関する。
アクリル酸は、自体で又はこのアルキルエステルの形で、例えば接着剤として適した又は水を超吸収する重合体の産生のために使用される重要なモノマーである(参照、例えばWO 02/055469及びWO 03/078378)。
アクリル酸の大工業的製造は世界中でほぼ、プロピレンの不均一系触媒作用による気相部分酸化の(大抵は二工程の)方法によってのみ行われる(参照、例えばEP-A 990 636, US-A 5,198,578, EP-A 10 15 410, EP-A 14 84 303, EP-A 14 84 308, EP-A 14 84 309及びUS-A 2004/0242826)。出発プロピレンとしてこの際、比較的高純度のプロピレンが使用される(参照、DE-A 101 31 297)。このような純粋な粗プロピレンの産生は比較的手間がかかりかつ高価である。この産生は通常は、粗パラフィン性炭化水素から出発し、形成されたプロピレンを高純度に単離すべく、通常は様々な精製工程を含む(参照、DE-A 35 21 458)。この精製工程は通常は、プロピレンとは相違するオレフィンの分離並びに粗パラフィン性炭化水素中に既に含有されている副成分を含めた、プロピレンとは相違するその他の副生成物の分離を含む。
この際重要なのは特に、随伴物であるプロパンからのプロピレンの分離である。両方の化合物の物理的類似性のために、特にこの分離は高い投資額及びエネルギーを必要とする。このようにして得られた粗プロピレンの圧倒量が大量に引き続く重合のため(例えば、ポリプロピレンの製造のため)に使用され(ここで、記載された高純度は不可欠である)、この際高い価値の向上化を経るので、前述した分離は、精製クラッキング及びスチームクラッキングと関連したこの際伴う手間にも拘わらず、通例であり、かつ大工業的に技術水準を形成する。この粗プロピレンからアクリル酸への部分酸化へと流れる部分は、ポリプロピレンのための要求に比べて余り重要でなく、かつまだ許容できる原料コストにある副次的に意味合いを有する流としてついでに片付けられている。
このような比較的純粋なプロピレンの気相接触部分酸化を通じたアクリル酸の製造に特徴的なことは、アクリル酸は、原料の提供可能な純度にも拘わらずこの際、このような純度のものとしては得られず、特に並行して行われる副反応の結果、生成物ガス混合物の成分として得られ、ここからアクリル酸は引き続き分離されなくてはならないことである。
この生成物ガス混合物は通常は、完全には反応していない反応物、場合により完全には反応していない中間生成物、並びに改善された熱排出の理由から並びに非爆発性挙動の保証のために併用される不活性希釈ガスをも含有する。
不活性希釈ガスとして、この刊行物中では、関連する反応の条件下で不活性に挙動し、かつ−それぞれの不活性な反応ガス成分が、自体で考えると−、95mol%よりも多く、有利には97mol%、又は98mol%又は99mol%よりも多く化学的に変化しないままである反応ガス成分が使用されることが望ましい。
実質的に全ての関連する公知の分離法は、場合により直接的及び/又は非直接的な、前述の生成物ガス混合物の冷却後に、生成物ガス混合物中に含有されるアクリル酸が基本的な分離工程において、凝縮された相(特に液相)に移行する点で共通である。
これは、例えば、適した溶媒(例えば水、高沸性有機溶媒、水溶液)中への吸収により及び/又は部分的な又は実質的に完全な凝縮(例えば分別性凝縮)により行われることができる(例えば、このために導入部で述べた刊行物並びに刊行物EP-A 13 88 533, EP-A 13 88 532, DE-A 102 35 847, EP-A 79 28 67, WO 98/01415, EP-A 10 15 411, EP-A 10 15 410, WO 99/50219, WO 00/53560, WO 02/09839, DE-A 102 35 847, WO 03/041833, DE-A 102 23 058, DE-A 102 43 625, DE-A 103 36 386, EP-A 85 41 29, US-A 4,317,926, DE-A 198 37 520, DE-A 196 06 877, DE-A 190 50 1325, DE-A 102 47 240, DE-A 197 40 253, EP-A 69 57 36, EP-A 98 22 87, EP-A 10 41 062, EP-A 11 71 46, DE-A 43 08 087, DE-A 43 35 172, DE-A 44 36 243, DE-A 19 924 532, DE-A 103 32 758 並びに DE-A 19 924 533を参照)。アクリル酸分離はまた、EP-A 98 22 87, EP-A 98 22 89, DE-A 103 36 386, DE-A 101 15 277, DE-A 196 06 877, DE-A 197 40 252, DE-A 196 27 847, EP-A 92 04 08, EP-A 10 68 174, EP-A 10 66 239, EP-A 10 66 240, WO 00/53560, WO 00/53561, DE-A 100 53 086及びEP-A 98 22 88中に記載されているのと同様に行われることもできる。有利な分離法はまた、刊行物WO 2004/063138, WO 2004/035514, DE-A 102 43 625及びDE-A 102 35 847に記載された方法でもある。
記載された基本的な分離の範囲内から生じる、目的生成物アクリル酸を含有する液状(凝縮した)相からのアクリル酸の更なる分離は、公知の技術水準の方法において、アクリル酸の他に含有されるその他の、特に、部分酸化のために個々に使用される触媒及びその他の選択された部分酸化条件に依存した副生成物に応じて、抽出、脱着、精留、共沸蒸留及び/又は晶析による方法の様々な組み合わせにより、アクリル酸の所望の純度まで実施される。アクリル酸に対する特に高い純度の要求は、アクリル酸が水超吸収性重合体(ポリアクリル酸又はこのアルカリ金属塩)の製造のために使用されることが望ましい場合に課せられるものであり、というのもこのような重合体は特に、医薬的基準に相当する衛生分野で使用されるからである。圧倒的多数のアクリル酸製造方法の目的は従って、このような超吸収体に適した純粋なアクリル酸を得るための可能な限り経済的な経路である。
記載された慣用のアクリル酸製造経路にとって特徴的なことは、これはメタクリル酸の副生成物形成を多くとも分析により検出可能でないか又は分析により顕著でない量で包含することである、このことは第一に使用される粗プロピレンの高い純度に起因するべきものである。従って、技術水準の次の刊行物のいずれにおいても、これら刊行物の多数が詳細な副成分分析を含むにも拘わらず、メタクリル酸は、アクリル酸の可能性のある副成分として述べられてすらいない:WO 98/01414, WO 01/92197, EP-A 648 732, EP-A 1305097, EP-A 14 84 308, EP-A 14 84 309, US-A 2004/0242826, DE-A 103 36 386, WO 02/055469, WO 03/078378, WO 01/77056, WO 03/041833, DE-A 196 06 877, EP-A 792 867, EP-A 920 408, EP-A 10 15 411, EP-A 10 15 410, DE-A 198 38 845, WO 03/041833, WO 02/090310, DE-A 101 22 787, WO 03/041832, EP-A 10 68 174, EP-A 10 66 239, EP-A 11 63 201, EP-A 11 59 249, EP-A 11 89 861, EP-A 12 52 129, WO 01/77056, DE-A 102 35 847, DE-A 102 43 625及びWO 2004/035514。同様のことは、そのつどの技術水準が参照される刊行物として挙げられた前述の刊行物に対しても当てはまる。
他方では、メタクリル酸は、これは副成分随伴物としてアクリル酸の製造の範囲内で形成されるものであったが、とりわけ不所望であってかつ技術水準において言及されないままのアクリル酸随伴物であった。これは特に、アクリル酸とは相違するメチル基の正の誘起効果のためのメタクリル酸のラジカル重合しやすさが、アクリル酸の同一の傾向に比較して、顕著に減少しているためである。
即ち、メタクリル酸を痕跡量のみでも含有するアクリル酸の、水超吸収性のラジカル重合した重合体の製造のための使用の際には、メタクリル酸はそのつど選択された重合条件下で十分には重合導入されず、かつビニル不飽和化合物として形成された重合体中に残存し、これは衛生分野での適用の際には問題であることを前提としなくてはならない。メタクリル酸の存在はまた、重合体品質(例えば分子量分布、架橋度その他)にも不利に影響を及ぼす。
より経済的な、アクリル酸への不均一系触媒作用による部分酸化のために使用可能であるプロピレン供給源に対する探索では既に、粗プロパンから出発すること、そしてこれをプロピレン部分酸化に前接続した反応工程において、均一系及び/又は不均一系触媒作用された酸化脱水素化及び/又は不均一系触媒作用された脱水素化により部分的にプロピレンへと反応させ、このプロピレンを、ここから未反応プロパンを手間をかけて分離すること無しに関連する部分酸化のために使用することも提案されている(参照、例えばWO 03/076370, WO 01/96271, EP-A 117 146, WO 03/011804, US-A 3,161,670, DE-A 33 13 573, WO 01/96270及びこの刊行物において参照されている技術水準)。DE-A 102 46 119及びDE-A 102 45 585によれば、この際、このために適した分離工程を通じて、この生じる反応ガス出発混合物がプロピレン部分酸化のために、不所望の、触媒性能を損なう汚染物としてC4炭化水素を可能な限り含有することのないよう配慮して実施されることが望ましい。このような方法の不利な点は、この前述の分離操作が手間がかかり、かつ単にアクリル酸原料として予定されている粗プロピレンが経済的に場合によっては高価であるか、又は経済的な適用の際には限定された分離作用のみしか達成しないことである。
同時に、言うに値する範囲で飽和又は不飽和C4炭化水素を含有する粗プロパンは、市場では特に安価に提供可能であるが、これは最も純粋な粗プロパンの製造経路でほとんど使用できない副流として生じるか、又は、その生産の範囲内で手間のかかるC3/C4−炭化水素分離は完全に断念されるかいずれかである。
このような安価な原料コストは、個々の場合において、引き続く不均一系触媒作用による部分酸化によるアクリル酸製造の際に伴う、触媒性能の減少又は早期に必要とされる触媒交換を経済的に過剰補償することができる。
その他の記載したように場合により魅力的な、アクリル酸の製造のための方法様式の残っている欠点は、この方法様式を用いて、アクリル酸製造のための相応するC4炭化水素含分を負荷されたプロピレンの不均一系触媒作用による部分酸化のために使用される触媒に応じて、メタクリル酸副成分形成が、プロピレン主要部分酸化に、並行して生じる、C4炭化水素(例えば、イソブテン及びイソブタン)の部分酸化の結果、記載した欠点に伴って生じることである(参照、DE-A 102 19 686, DE-A 33 13 573及びEP-A 297 445)。この同一の欠点は、アクリル酸が、汚染物質としてC4炭化水素を含有するプロパンの部分的直接酸化を通じて産生される場合に、使用される触媒及び反応条件に応じて発生する可能性があり、例えばこれは、EP-A 608 838,DE-A 198 35 247 中に、また刊行物DE-A 102 45 585及びDE-A 102 46 119に詳説されている。アクリル酸の不均一系触媒作用される部分酸化による製造のためのC4炭化水素又はこの酸化による誘導体で場合により負荷されたC3前駆体のその他の可能性は、アクロレインである(参照、EP-A 700 893及びEP-A 700 714)。
本発明の課題は従って、可能な限り効率的な、主成分並びに目的生成物としてのアクリル酸及び副成分としてのメタクリル酸を含有する液相からのメタクリル酸の分離方法を提供することである。
これに応じて、分離を晶析により行い、アクリル酸が形成された結晶物中で、そしてメタクリル酸が残留する母液中で濃縮(anreichern)することを特徴とする、主成分並びに目的生成物としてのアクリル酸及び副成分としてのメタクリル酸を含有する液相Pからのメタクリル酸の分離方法が見出された。
前記した方法様式は、アクリル酸結晶の形成の際に実質的に、前記結晶中へのメタクリル酸の組み込みが行われない場合のみに有効である。これは通常は、結晶化に伴う減損係数(Abreicherungskoeffizient)AMAS≧15である際の場合である。この際減損係数Aとは一般的に、母液中に残留する汚染物質対結晶物中に残留する汚染物質の量の比が理解される(そのつど、母液の全体量又は結晶物の全体量に対する質量%として表現される;例えば、遠心分離により、又は遠心分離及び/又は洗浄により、母液及び結晶物は実質的に完全に相互に分離され、かつ引き続く分析Aにより決定される;全体量の90質量%よりも多い、有利には95質量%、又は97質量%又は98質量%、又は99質量%よりも多い母液分離は、通常はこのために十分である)。
酢酸(AES)及びプロピオン酸(APS)のアクリル酸汚染物質としての場合には、この減損係数は通常は、値≦10であり、即ち、これらはアクリル酸結晶中に一緒に組み込まれていて、かつ、これらの結晶から、例えばこの適した洗浄により、困難を伴ってのみ取り出されるものである。即ち、これらの両方の汚染物質のアクリル酸からの晶析による分離は通常は、あまり効率的でなくかつ投資コストの高い多工程の結晶化方法の適用を必要とし、例えばこれは、EP-A 616 998中に、動的及び静的結晶化の多工程の組み合わせの形で推奨され、かつ多工程の他に少なくとも1つの動的及び少なくとも1つの結晶化手段を必要とする。場合により、結晶化の特別な範囲の条件(参照、特に WO 03/078378及びWO 01/77056)下で、アクリル酸結晶形が形成され、ここから、純粋なアクリル酸溶融物を用いた引き続く洗浄により酢酸及びプロピオン酸は比較的良好に除去されることができる。
MASが大きい程、メタクリル酸のアクリル酸からの晶析による分離はより魅力的である。
意外にも、結果を伴う探索として、主成分並びに目的生成物としてのアクリル酸及び副成分としてのメタクリル酸を含有する液相からのメタクリル酸の晶析による分離の際に唯1つの遠心分離による母液/結晶物分離でですら通常は30までの(言い換えると三十)及びそれ以上の減損係数AMASが伴い(これに応じて、洗浄カラム分離の際に、AMASのための値は、少なくとも≧100、有利な場合には≧1000)、その一方で、反対の場合には、主成分並びに目的生成物としてのメタクリル酸及び副成分としてのアクリル酸を含有する液相からのアクリル酸の晶析による分離の場合には、通常はアクリル酸減損係数はAAS≦15であることが見出された。この発見は予期できないものであった。この発見は特に次の理由から予期できないものであり、というのも純粋なアクリル酸(融点=14℃)及び純粋なメタクリル酸(融点=15℃)はほとんど同じ融点(1バールで)を示すからである(参照、例えばRoempps Chemie-Lexikon)。これとは異なり、常圧でのその沸騰挙動(沸点、アクリル酸=141℃、沸点、メタクリル酸=161℃)は、実質的に歴然と相互に相違しており、かつ例えばメタクリル酸の精留による分離を喚起する。前述の物理的な事情はまた、公知技術において通常実施される、その他の熱による分離方法により既に予備精製されているアクリル酸の晶析による精製(参照、例えばEP-A 616 998)では、アクリル酸は更に精製されなくてはならないことを裏付け、これは完全にメタクリル酸不含である。メタクリル酸不含とはこの際この刊行物において、メタクリル酸がガスクロマトグラフィによりもはや検出可能でないことを意味する。
本発明による方法様式は、前述の実験的発見を用いて、超吸収適用できる純粋なアクリル酸の製造経路で、このような使用に邪魔となっているメタクリル酸汚染物質を、唯一の分離工程において、唯一の結晶化工程において満足のいくように分離することができる手段を開示する。
"主成分並びに目的生成物としてのアクリル酸及び副成分としてのメタクリル酸を含有する液相P"(又はガス混合物又は生成物ガス混合物)との文言はこの刊行物において、液相P(又はガス混合物又は生成物ガス混合物)がアクリル酸及びメタクリル酸をアクリル酸対メタクリル酸のモル量比Vで、少なくとも3対2を示すことを単に意味する。無論、本発明による方法ではしかしながらVは、少なくとも2:1、又は少なくとも3:1、又は少なくとも4:1、又は少なくとも5:1、又は少なくとも6:1、又は少なくとも7:1、又は少なくとも8:1、又は少なくとも9:1、又は少なくとも10:1であってよい。本発明による方法はしかしながらまた、Vが少なくとも15:1、又は少なくとも20:1、又は少なくとも25:1、又は少なくとも30:1、又は少なくとも35:1、又は少なくとも40:1、又は少なくとも45:1、又は少なくとも50:1、又は少なくとも60:1、又は少なくとも70:1、又は少なくとも80:1、又は少なくとも90:1、又は少なくとも100:1の場合に、適切である。
種々の適用技術的に関連する場合には、Vは少なくとも200:1、又は少なくとも300:1、又は少なくとも400:1、又は少なくとも500:1、又は少なくとも600:1、又は少なくとも700:1、又は少なくとも800:1、又は少なくとも900:1、又は少なくとも1000:1である。
本発明による方法はしかしながら、Vが少なくとも2000:1、又は少なくとも3000:1、又は少なくとも4000:1、又は少なくとも5000:1、又は少なくとも6000:1、又は少なくとも7000:1、又は少なくとも8000:1、又は少なくとも9000:1、又は少なくとも10000:1である場合ですらも、まだなお意味を有する。無論、Vは本発明による方法の際に、少なくとも20000:1、又は少なくとも30000:1、又は少なくとも40000:1、又は少なくとも50000:1、又は少なくとも60000:1、又は少なくとも70000:1、又は少なくとも80000:1、又は少なくとも90000:1、又は少なくとも100000:1であることもできる。
即ち、本発明による方法は、特に、大工業的なアクリル酸の製造の枠内で、液相P(又はガス混合物又は生成物ガス混合物)が、アクリル酸の含有量に対して、メタクリル酸に関して10質量ppmのみを含有する場合にまだなお意味合いを有する。
即ち、Vは本発明による方法により、例えば、3:2〜100000:1、又は2:1〜70000:1、又は3:1〜50000:1、又は4:1〜30000:1、又は5:1〜10000:1、又は6:1〜8000:1、又は7:1〜6000:1、又は8:1〜5000:1、又は9:1〜2000:1、又は10:1〜1000:1、又は20:1〜800:1、又は30:1〜600:1、又は40:1〜400:1、又は50:1〜300:1、又は60:1〜200:1、又は70:1〜100:1であってよい。
前述の実施は、液相Pがアクリル酸少なくとも10質量%、又はアクリル酸少なくとも20質量%、又はアクリル酸少なくとも30質量%、又はアクリル酸少なくとも40質量%、又はアクリル酸少なくとも50質量%、又はアクリル酸少なくとも60質量%(又は少なくとも65質量%)、又はアクリル酸少なくとも70質量%、又はアクリル酸少なくとも80質量%、又はアクリル酸少なくとも90質量%、又はアクリル酸少なくとも93質量%、又はアクリル酸少なくとも94質量%、又はアクリル酸少なくとも95質量%、又はアクリル酸少なくとも96質量%、又はアクリル酸少なくとも97質量%、又はアクリル酸少なくとも98質量%、又はアクリル酸少なくとも99質量%、又はアクリル酸少なくとも99.5質量%、又はアクリル酸少なくとも99.7質量%、又はアクリル酸少なくとも99.9質量%、又はアクリル酸少なくとも99.95質量%、又はそれ以上のアクリル酸を含有する場合に、特に適切である。
前述の液相P中に含有されるアクリル酸量に対して、このメタクリル酸含有量は、本発明による方法のために典型的には、0.001〜15質量%、又は0.01〜15質量%、又は0.02〜10質量%、又は0.03〜7質量%、又は0.04〜5質量%、又は0.05〜3質量%、又は0.07〜2質量%、又は0.09〜1.5質量%、又は0.1質量%又は0.15質量%又は〜0.5質量%までであってよい。
このような組成の液相Pの冷却の際にアクリル酸結晶が析出するか否かは、個々の事例において液相Pの全体的な組成に依存する。WO 03/078378の教示によれば、これは、水0.5〜90質量%、又は7〜50質量%、又は10〜25質量%、又は10〜85質量%、又は15〜80質量%、又は25〜75質量%を含有する液相Pの場合でさえもあってよい。
EP-A 002 612からは、水−アクリル酸の共融混合物が、例えばアクリル酸水溶液への塩の添加により破壊(aufbrechen)され、従って低いアクリル酸含有量でもアクリル酸の結晶化が引き起こされることができることが公知である(この処置は、本発明による方法の際にも適用することができる)。
WO 99/06348は同様の様式において、水相Pからの晶析によるアクリル酸分離に先立って極性有機物質の添加を推奨する(この処置は、本発明による方法の際にも適用することができる)。
DE-A 198 38 845は、アクリル酸及び通常の条件下でアクリル酸よりも高温で沸騰する有機溶媒を有する液相Pからのアクリル酸は、冷却の際に通常は、液相Pがアクリル酸>60〜<99.9質量%、高沸性有機溶媒0.1〜40質量%及び気相触媒作用によるアクリル酸製造の際に生じる副成分>0〜35質量%を含有する際に析出することを教示する。DE-A 198 38 845の液相Pは、これはこの刊行物の積算の成分を形成するが、液相Pが本発明により必要とされるメタクリル酸汚染物質を有する限りは、本発明による方法に対しても考慮される。
前述の記載によれば、少なくとも冷却の際にアクリル酸≧65質量%を含有する本発明により処理すべき液相Pが規則とおりにアクリル酸を晶出することを前提とするべきである。
本発明による方法は従って特に、メタクリル酸で汚染された液相Pに対して、これらがアクリル酸65〜99.5質量%、又は70〜99.5質量%、又は80〜99.5質量%、又は85〜99質量%、又は90〜98質量%、又は93〜97質量%を含有する場合に有利に使用可能である。これは特に、メタクリル酸含有量が、含有されるアクリル酸に対して同時に0.01〜15質量%、又は0.02〜10質量%、又は0.03〜7質量%、又は0.04〜5質量%、又は0.05〜3質量%、又は0.07〜2質量%、又は0.09〜1.5質量%、又は0.1質量%又は0.15質量%〜0.1質量%又は〜0.5質量%である場合である。
その他は本発明により処理される液相Pは自体公知の様式で、例えば記載された様式で汚染されたアクリル酸のC3前駆体(プロパン、プロピレン及び/又はアクロレイン;C3前駆体として、プロピオン酸、プロパナール及び/又はプロピオンアルデヒドも考慮される;この場合は、部分酸化は不均一系触媒作用された酸化脱水素化(Oxidehydrierung)である)の不均一系触媒による部分酸化による主成分としてアクリル酸及び副成分としてメタクリル酸を含有する生成物ガス混合物から得られることができ(これらに由来し)、これは既に技術水準に記載されているとおりである。この際、この生成物ガス混合物のその他の組成は実質的には、公知の気相酸化によるアクリル酸製造から公知である組成に相当する。更に本発明による結晶化方法は、特に技術水準の次の刊行物が教示する方法と例えば同様の様式で実施され、かつ同様の様式で(純粋な)アクリル酸の生成物混合物からの分離のための全体的な方法中に統合されていてよく、これらの刊行物は全体でこの刊行物の統合された部分である(このような生成物ガス混合物の典型的なメタクリル酸含有量は、この中に含有されるアクリル酸量に対して、例えば、0.01〜15質量%、又は〜10質量%、又は〜5質量%、しばしば0.02〜4質量%、更には0.03〜3質量%、更には0.04〜2質量%、しかしながら、0.05〜1質量%、又は0.07〜0.75質量%、又は0.1〜0,5質量%、又は0.2〜0.4質量%である):WO 02/055469, WO 03/078378, WO 01/77056, WO 03/041833, DE-A 196 06 877, DE-A 103 36 386, WO 98/01414, WO 01/77056,EP-A 14 84 308, EP-A 14 84 309, US-A 2004/0242826, DE-A 102 43 625, DE-A 196 06 877, EP-A 792 867,EP-A 10 15 410, EP-A 920 408, EP-A 11 89 861, EP-A 10 15 411, EP-A 10 68 174, WO 2004/035514, EP-A 10 66 293,EP-A 11 63 201, EP-A 1159 249, WO 02/090310,DE-A 101 22 787,WO 03/041832, DE-A 102 35 847,EP-A 12 52 129,EP-A 616 998, EP-A 13 88 533, EP-A 11 25 912及びEP-A 11 16 709。
本発明による方法は、本発明により処理される、主成分並びに目的生成物としてアクリル酸及び副成分としてメタクリル酸を含有する液相Pが、アクリル酸の少なくとも1種のC3前駆体の不均一系触媒作用された部分気相酸化の生成物ガス混合物から、少なくとも1つのシャープでない分離方法の適用下で産生される場合に、特にとりわけの意味合いがある。これは特に、残留するメタクリル酸の引き続く晶析による分離の際に残留する母液が少なくとも部分的に少なくとも1つのシャープでない分離方法に返送される場合である。
このように組み合わされた、シャープでない分離方法及び結晶化のシャープな分離方法の適用の基本的な構成を、例えば、DE-A 196 06 877,EP-A 792 867並びにEP-A 14 84 308,EP-A 14 84 309,EP-A 11 16 709及び特にEP-A 10 15 410は教示する。
シャープでない分離方法はこの際、分離方法の適用の際に形成される、目的生成物を濃縮して含有する相の組成が、分離すべき混合物の組成に顕著に依存する分離方法として定義され、一方で、本発明による晶析による処理は、形成されるアクリル酸結晶の組成が、液相Pの組成とは十分に無関係である(理想的には完全に無関係)ので、その点でシャープな分離方法である。
本発明による方法は、シャープな分離方法及びシャープでない分離方法のこのような組み合わせの場合に、このような方法様式の連続的実施の際にメタクリル酸が本発明により処理すべき液相P中に母液返送を通じて蓄積するという点ではより大きな意味合いを有し、というのもこの母液はメタクリル酸を濃縮して含有するからである。即ち、比較的少ないメタクリル酸含有量もまた気相酸化の生成物ガス混合物中で、重要な問題に成る可能性がある。液相P中で高められたメタクリル酸含有量は、例えば、本発明による方法の際に生じる母液を収率上昇化の目的のために更に結晶化するか、又はシャープでない分離方法において生じる、メタクリル酸を含有する副生物流を収率上昇化のため本発明により処理する場合に、含有されていてもよい。
これは、減損係数AMAS<15の場合に、このような方法様式が極めて非効率的であろうことを意味する。大工業的に必要とされる効率を、本発明により意外にもAMAS>15が見出されたことによってのみこのような方法様式は獲得する。
通常はこの際、アクリル酸のC3前駆体の少なくとも1種の不均一系触媒作用された部分的気相酸化の生成物ガス混合物からの本発明により処理すべき液相Pの産生のために適用される、少なくとも1つのシャープでない分離方法は、蒸留、精留、吸収、吸着、抽出、脱着、ストリッピング、超臨界流体抽出、(部分的)凝縮、分別凝縮、膜分離方法、例えば浸透気化/蒸気浸透又はこのような方法の組み合わせであってよい。
とりわけしばしば、蒸留、精留、吸収、抽出、部分的凝縮、分別凝縮、脱着、ストリッピング及び/又は超臨界流体抽出が適用される。しばしば、本発明により処理すべき液相Pの産生のために前述の方法がしばしば適用される。
最も簡単な場合には、本発明により処理すべき液相Pは、この刊行物中で挙げたC3前駆体少なくとも1種の不均一系触媒作用された部分的気相酸化の生成物ガス混合物からの、アクリル酸の吸収及び/又は凝縮による分離の吸収物及び/又は部分的及び/又は分別により得られた凝縮物であってよい。本発明により有利には、吸収及び/又は凝縮への母液返送が次いで行われる。
目的にかなった様式で、シャープでない分離及びシャープな分離からの既に記載した適用される組み合わせは、少なくとも1つのメタクリル酸を濃縮して含有する物質流のための排出手段(Auslass)を有する。本発明により有利には、これはシャープでない分離方法の側に存在する。通常は、このような排出手段として、分離塔の塔底液体が使用され、ここから液相Pは自体で又は更なる経過において液相P中へと変換される物質流は、例えば側方取り出し及び/又は塔頂取り出しを介して取り出される。
メタクリル酸排出手段は、しかしながら、本発明による分離の側、即ち晶析側にも又はこの側にのみ存在することもできる。この場合には、排出手段はメタクリル酸を濃縮して含有する母液からなる。
本発明による分離が、例えば動的及び静的結晶化の組み合わせを用いて、EP-A 616998により実施される場合には、メタクリル酸を濃縮して含有する母液排出手段は、静的結晶化の範囲内にある。これは特に、本発明による方法の適用の際に、シャープでない分離へと母液返送が行われる場合である。
本発明による方法は、特に、本発明により処理されるべき液相Pが(例えば、前記した方法様式の1つを介して)、アクリル酸のC3前駆体の少なくとも1種の部分酸化の生成物ガス混合物に由来し、これはメタクリル酸を、既に記載した生成物ガス混合物のアクリル酸含有量に対する含有量で有し、かつその他には次のものを含有する場合に有利である:
1〜30体積% アクリル酸、
≧0又は0.005〜10体積% プロピレン、
≧0又は0.001〜2体積% アクロレイン、
≧0又は0.001〜2体積% メタクロレイン、
≧0又は0.005〜10体積% 分子酸素、
≧0又は0.005〜3体積% 酢酸、
≧0又は0.001〜2体積% プロピオン酸、
≧0又は0.001〜2体積% ホルムアルデヒド、
≧0又は0.001〜2体積% その他のアルデヒド、
及び10〜98又は50〜98体積% (不活性な)希釈ガス。
この希釈ガスは、次のものを含有することができる:
≧0又は0.005〜90体積% 飽和したC1〜C6炭化水素(特にプロパン、メタン及び/又はエタン)、
≧0又は0.05〜30体積% 水蒸気、
≧0又は0.05〜15体積% 酸化炭素(CO及び/又はCO2)、
及び≧0又は1〜90体積% 分子酸素。
この際部分酸化生成物ガス混合物は特に、部分酸化に由来してよく、これは例えば刊行物、DE-A 10 2004 032 129及びこの対応する外国特許権DE-A 10245585, WO 03/076370, WO 01/96271, EP-A 117146, WO 03/011804, US-A 3161670, DE-A 3313573, DE-A 10316039及びWO 01/96270中に、プロピレン及び/又はプロパンから出発して記載されていて、かつプロピレン供給源として場合によりプロパン脱水素化及び/又は−酸化脱水素化(場合により不均一系触媒作用されて)を、前もって接続する反応工程として有する。
代表的な(即ち例示的に可能性のある)このような生成物ガス混合物組成としては例示的に、次のものを含有する生成物ガス混合物が挙げられる(全ての挙げられた副成分は本発明による方法の適用の際に、これらが液相Pの成分である場合に十分に相互分離される):
体積%
窒素 51.54
酸素 2.3
プロパン 29.20
プロペン 0.110
メタン 0
エタン 0.077
n−ブタン 0.101
イソブタン 0.236
n−ブテン 0
イソブテン 0.001
イソブタジエン 0.009
水素 0.05
一酸化炭素 0.596
二酸化炭素 1.72
水 8.21
アクロレイン 0.09
アクリル酸 5.28
酢酸 0.240
プロピオン酸 0.002
ギ酸 0.019
ホルムアルデヒド 0.198
ベンズアルデヒド 0.005
無水マレイン酸 0.047
メタクロレイン 0.020
メタクリル酸 0.011及び
エテン 0.032。
本発明により有利には本発明により処理されるべき液相Pは、C3アクリル酸前駆体部分酸化の前述の生成物ガス混合物から、アクリル酸を前記生成物ガス混合物から凝縮して取り出す(auskondensieren)ことにより産生される。この際生じる凝縮物は本発明により有利には直接的に液相Pを形成する。有利には、アクリル酸を凝縮して取り出すことは、(前もって場合により冷却された)生成物ガス混合物から分別凝縮として行われ(これは場合により更に、アクリル酸損失を減少するために水及び/又は水溶液を用いた吸収で重ねられる)、これは例えば、刊行物、EP-A 1015410, WO 2004/035514, DE-A 10243625, EP-A 1015411, DE-A 10235847, EP-A 1159249, EP-A 1163201, EP-A 1066239 及びEP-A 920408中に詳説されている。
この際生成物ガス混合物は適切には、場合により、前もって行われる直接的及び/又は非直接的(例えば、EP-A 1066239又はEP-A 1163201による急冷液体を用いて)冷却の後に、自身において上昇性の分離に有効な内部構造体を有する分離塔中で、粗アクリル酸(これは有利には本発明により処理すべき液相Pを形成する;場合によりこの粗アクリル酸は液相Pの産生のために更に精留及び/又は蒸留により処理される)の側方排出下で分別により凝縮される。
このような凝縮(及び場合により更に精留)により産生される液相Pは、本発明により晶析により処理されることができる。この際、形成された、メタクリル酸を濃縮して含有する母液を、例えばEP-A 920408又はWO 2004/035514を手本にして、少なくとも部分的に、有利には完全に、生成物ガス混合物からのアクリル酸の凝縮へと返送する。このメタクリル酸排出手段はこの際、粗アクリル酸の側方排出口の下方に位置づけられる。
このような、部分的又は完全な凝縮及び/又は水又は水溶液を用いた重ねられた吸収並びに場合により精留による後処理により産生される、本発明により処理されるべき液相Pは、既に指摘した(本発明により実質的に)、含有されるアクリル酸に対するメタクリル酸含有量の他に次のものを含有することができる:
65又は75又は85〜99.5質量% アクリル酸、
≧0、通常は0.1〜40質量% 水、
≧0、通常は0.001〜5質量% アクロレイン、
≧0、通常は0.001〜10質量% メタクロレイン、
≧0、通常は0.01〜5質量% 酢酸、
≧0、通常は0.01〜5質量% プロピオン酸、
≧0、通常は0.001〜5質量% ホルムアルデヒド、
≧0、通常は0.001〜5質量% 更なるアルデヒド(アルデヒド毎に)、及び
≧0、通常は0.01〜5質量% マレイン酸。
有利には液相Pの前述の含有量は次のとおりである:
93〜98質量% アクリル酸、
1〜5質量% 水、
0.001〜3質量% アクロレイン、
0.001〜3質量% メタクロレイン、
0.1〜3質量% 酢酸、
0.01〜3質量% プロピオン酸、
0.001〜3質量% ホルムアルデヒド、
0.001〜3質量% 更なるアルデヒド(アルデヒド毎に)及び
0.01〜3質量% マレイン酸。
液相Pはまた、WO 02/055469又はWO 03/078378の記載に従って、3質量%までのプロトアネモニンを含有することもできる。
本発明による、液相Pの晶析による処理は、特に、前述の様式で凝縮及び/又は吸収及び/又は精留により得られた液相Pの本発明による処理は、結晶物からの母液の分離方法を含めて根本的に制限を受けない(全ての挙げられた技術水準において説明された方法が適用可能である)。
即ちこの処理は、一工程又は多工程、連続的又は非連続的に実施されることができる。特にこれは、分別晶析(fraktionierte Kristallisation)として実施されることもできる。通常は、分別晶析の際に、(特にメタクリル酸に関して)供給された液相Pよりもより純粋なアクリル酸結晶物を産生する全ての工程が、精製工程と呼称され、かつこの他の全ての工程が分離工程(Abtriebsstufe)と呼称される。適切には、向流原理に応じた多工程方法が実施され、この際結晶化の後に各工程においてこの結晶物を母液から分離し、かつこのそれぞれの工程の結晶物をより高い純度でもって供給し、その一方で各工程の結晶化残留物を次に低い純度でもって供給する。
通常は、液相Pの温度は本発明による方法の間に−25℃〜+14℃、特に12℃〜−5℃である。
例えば本発明による方法は層結晶化(Schichtkristallisation)として実施されていることができる(参照、 DE-OS 2606364, EP-A 616998, EP-A 648520及びEP-A 776875)。この際この結晶物は、一緒になった固く固着した層の形で凍結される。残存する残留溶融物(母液)からの析出した結晶物の分離は、残留溶融物の単純な流出により行われる。原則的に、"静的"及び"動的"な層結晶化方法は区別される。液相Pの動的層結晶化のために特徴的なのは、液相Pの強制的な対流である。これは、完全に貫流される管による液相のポンプ循環により、細流膜(Rieselfilm)としての液相Pの作動(例えば、EP-A 616998による)により、又は液相P中への不活性ガスの導通により、又はパルス化により行われることができる。
静的方法では、液相P(例えば、管束型又は平板型熱交換器中で)は静止し、緩慢な温度減少化により、第二の側で層を形成して析出する。この後で残留溶融物(母液)は排出され、緩慢な温度増加により、より顕著に汚染された分画が結晶層から除去され、引き続きこの純粋な生成物は溶融される(参照、WO 01/77056)。
本発明により有利には、本発明による方法はこの刊行物中に記載された液相Pの全ての場合においてしかしながら、WO 01/77056, WO 02/055469及びWO 03/078378の教示により、懸濁結晶化(Suspensionskristallisation)として実施される。
この際通常は、液相Pの冷却によりアクリル酸結晶を懸濁して含有する結晶懸濁物が産生され、その際、精製されるべき液相Pと比較して、アクリル酸結晶はより少ない、そして残存する残留溶融物(母液)はより高いメタクリル酸含有量(そのつどの全体量に対して総体的に)を有する。この際、アクリル酸結晶は、直接的に懸濁液中で成長及び/又は層として冷却された壁に析出することができ、ここから、アクリル酸結晶は引き続き掻き落とされかつ残留溶融物(母液)中に再懸濁されることができる。
WO 01/77056, WO 02/055469並びにWO 03/078378中に挙げられた懸濁結晶及び懸濁物結晶化方法の全ては本発明により考慮される。通常は、この際産生されるアクリル酸結晶物懸濁体は、固体含有量20〜40質量%を示す。
更に、前述のWO開示中に挙げられた全ての、形成された懸濁結晶物及び残留する母液の分離方法は考慮される(例えば、機械的分離方法、例えば遠心分離)。本発明により有利には、洗浄カラム中での分離が行われる。有利にはこの際これは、析出されたアクリル酸結晶の強制輸送手段を有する洗浄カラムである。結晶層中でのこの結晶体積割合はこの際通常は、値>0.5に達する。通常は、この洗浄カラムは、値0.6〜0.75で運転される。洗浄液体として、有利には、洗浄カラム中であらかじめ精製された(分離された)アクリル酸結晶の溶融物が使用される。この洗浄は通常は向流において行われる。これにより、本発明による方法は特に、次の方法工程を含む方法を含む:
a)液相Pからのアクリル酸の晶析、
b)残留する母液(残留溶融物、液状残留相)からのアクリル酸結晶物の分離、
c)分離されたアクリル酸結晶物の少なくとも部分的な溶融、及び
d)溶融されたアクリル酸結晶物の、工程b)及び/又は工程a)への少なくとも部分的な返送。
有利にはこの際、工程b)は、工程b)中に返送された溶融された前もって分離されたアクリル酸結晶物での向流洗浄により行われる。
本発明により有利には、液相Pは本発明による方法の適用の際に水を含有し、というのも水の存在下でのアクリル酸結晶物の形成は、WO 01/77056及びWO 03/078378の教示によれば、残留する母液からのこの結晶物の引き続く分離のために、とりわけ有利な結晶形態を引き起こすからである。これは特に、結晶化が懸濁結晶化として実施される場合、そして更に、引き続く母液分離が洗浄カラム中で実施される場合、そして更に、この際洗浄液体として、洗浄カラム中で既に精製されたアクリル酸結晶物の溶融物が使用される場合に有効である。
即ち、本発明による方法は、精製すべき液相Pを、低温の作用下で、アクリル酸結晶物及び液相残留相(残留溶融物)からなる結晶物懸濁液へと移行させ(その際、液相Pのメタクリル酸質量割合よりも、アクリル酸結晶物のメタクリル酸に関する質量割合はより少なく、かつ液状残留相(母液)のメタクリル酸に関する質量割合はより大きい)、この結晶懸濁液から場合により残留する母液の一部を機械的に分離させ、かつこのアクリル酸結晶物を洗浄カラム中で残留する母液から、次の条件付きで除去する特別な方法を含む:
a)液相Pは、この中に含有されるアクリル酸に対して、水0.20から30質量%、しばしば20質量%まで、特に10質量%までを含有し、かつ、
b)洗浄液体として、洗浄カラム中で精製されたアクリル酸結晶物の溶融物が使用される。
特に、本発明による方法は、液相Pが≧アクリル酸80質量%、又はアクリル酸≧90質量%、又は≧アクリル酸95質量%を示す前述の方法を含む。このモル比Vは、精製されるべき液相P中でこの際、そのつどこの刊行物中に挙げた全ての値を示すことができる。
更に、液相Pの水含有量が、前記した方法工程の際に(又は、まったく一般的に、本発明による方法の適用の際に)、液相P中に含有されるアクリル酸に対して、0.2又は0.4〜8質量%、又は〜10質量%、又は〜20質量%、又は〜30質量%、又は0.6〜5質量%、又は0.60〜3質量%である場合に本発明により有利である。
無論、本発明による方法は、WO 98/01414の粗アクリル酸全てに対しても、これらが更にメタクリル酸を副生成分として含有する限りは適用可能である。
前述の全ての方法は特に、洗浄カラムがアクリル酸結晶の強制輸送手段を有する洗浄カラムである場合に有効であり、かつこれは特に、前記手段がWO 01/77056による水力学的な又は機械的な洗浄カラムであり、かつこれら手段がこの刊行物中に説明されているように運転される場合である。
前述の全ての方法は特に、洗浄カラムがWO 03/041832及びWO 03/041833の教示により構成かつ運転される場合に有効である。
本発明による方法は、少なくとも1種のC3前駆体の部分酸化、部分酸化の生成物ガス混合物からのアクリル酸分別凝縮、取り出されたアクリル酸凝縮物の懸濁結晶化及び純粋な結晶物溶融物の洗浄液体としての適用下での洗浄カラム中での懸濁結晶物の残留する母液からの分離の順列により、効率的な手法で、かつ、唯1つの結晶化工程の適用下で、超吸収体適用可能なアクリル酸の製造を可能にする(このようなアクリル酸は無論、WO 02/055469及びWO 03/078378中に言及された全てのその他の使用のためにも使用されることができ、かつこれは、安価な、メタクリル酸の副生成物形成を引き起こす、部分酸化のためのC3前駆体原料供給源から出発する場合でもある)。
無論、この刊行物中に挙げた全ての方法工程は、重合抑制して実施される。この際、挙げられた技術水準中に記載されているのと同様に実施されることができる。添加可能なアクリル酸−プロセス安定化剤の全体量のうち傑出した位置を占めるのは、ジベンゾ−1,4−チアジン(PTZ)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−OH−TEMPO)及びp−メトキシフェノール(MEHQ)であり、これらはそのつど、自体で又は対となって、又は三成分混合物として、本発明により処理されるべき液相Pの成分であることができる。通常は、液相P中に含有される重合抑制剤の全体量は、含有されるアクリル酸及びメタクリル酸の全体量に対して0.001〜2質量%である。
単独で放置した場合の、液相P中でのアクリル酸オリゴマー(マイケル付加物)の不所望な形成のために、本発明による方法は、液相Pの産生の後に可能な限りすぐさま適用される。
本発明による有利な様式において、本発明による方法の適用の際に、その他の、液相P中に含有されるC4(例えばブテン−1、ブタジエン、n−ブタンその他)部分酸化生成物、例えばメタクロレイン、酪酸、ブチルアルデヒドその他も相互に分離される。これらは、アクリル酸に対して、メタクリル酸と同じ量で液相P(特に、この刊行物中で明白に挙げられた全ての液相P)中に含有されていてよい。同じことは、プロピオンアルデヒド並び、全てのC5及びC6部分酸化生成物に対して当てはまる。
実施例および比較例
比較例
メタクリル酸430gを、温度25℃で、ジャケット冷却を有する撹拌されたガラス槽(1l、内側容積)中に充填した。撹拌を、ほとんど壁に沿った螺旋型攪拌機を用いて行った。
メタクリル酸は次の含分を含有した:
メタクリル酸 69.1質量%
水 18.2質量%
酢酸 3.6質量%及び
アクリル酸 0.5質量%。
これらは、メタクロレインの不均一系触媒作用による気相部分酸化及び引き続く、生成物ガス混合物の分別凝縮により産生された。ヒドロキノン200質量ppm(アクリル酸及びメタクリル酸からの合計に対して)より少ない添加により、メタクリル酸が重合抑制された。
冷却速度0.5K/hを用いて、ジャケット中に導入されるクーラント(水/グリコール又は水/エタノール混合物)の温度を、この生じる結晶物懸濁物(メタクリル酸結晶が残留溶融物中に懸濁される)が、固体含有量16質量%を示すまで減少させた。次いで、この結晶物懸濁物の一部を取り出し、実験室遠心分離機で、ポリプロピレンフィルター織布を備えたふるいカップ(Siebbecher)中で2000rpmで30秒間遠心分離した。この際残存する母液の主要量を遠心分離により分離した。引き続き、母液分離を完全にするために、再度30秒間、記載したように遠心分離し、かつこの結晶物をこの際同時に、メタクリル酸(メタクリル酸含有量>98質量%、アクリル酸含有量<0.1質量%、この洗浄メタクリル酸の温度=25℃)で、質量比1:1で洗浄した。残留する結晶物並びに前もって遠心分離された母液の分析は、様々な、メタクリル酸中に含有される副成分のための次の減損係数Aを生じた。
Figure 2008531651
水及び酢酸とは異なり、アクリル酸は析出したメタクリル酸中に組み込まれる。
実施例
様々のアクリル酸のそのつど約1800gを、撹拌した金属槽(2l内側容積、ほぼ壁に沿った螺旋型攪拌機)中に充填した。前記アクリル酸は、ヒドロキノンのモノメチルエーテル(MEHQ)100〜200質量ppm及びフェノチアジン<100質量ppm(含有されるアクリル酸に対して)の添加により重合抑制された。
冷却速度1K/hを用いて、ジャケット中に導入されるクーラントの温度を、この生じる結晶物懸濁物(アクリル酸結晶が残留溶融物中に懸濁される)が、固体含有量そのつど約18質量%を示すまで減少させた。次いで、結晶物懸濁物の一部を取り出し、実験室遠心分離機で、比較例に記載したように、2000rpmで180秒間遠心分離し、残留する母液をほぼ完全に遠心分離により分離した。残留する結晶物並びに遠心分離により分離された母液の分析は、様々な汚染されたアクリル酸(本発明により処理されるべき液相P)について、この中に含有される副成分に対して、次に列記した減損係数を示した。アクリル酸は、小さなC4含有プロピレンの不均一触媒作用による気相部分酸化に由来するアクリル酸から出発して、ここへの純粋なメタクリル酸の添加により産生される:出発アクリル酸は、次の含分を含有する:
アクリル酸 95.201質量%、
メタクリル酸 0.042質量%、
ベンズアルデヒド 0.604質量%、
プロピオン酸 0.062質量%、
フラン−2−アルデヒド 0.687質量%、
酢酸 0.663質量%、
フラン−3−アルデヒド 0.004質量%、
アリルアクリラート 0.002質量%、
アクロレイン 0.009質量%、及び
水 2.20質量%。
このアクリル酸を、メタクリル酸0.2質量%(試料1)と一回、メタクリル酸1質量%(試料2)と一回、そしてメタクリル酸5質量%(試料3)と一回(そのつど、出発アクリル酸の質量に対する)混合し、この様々な試料を記載したように処理した。同様に、出発酸を自体で処理した。様々な試料中に並びに出発酸中に含有される副成分のために算出された減損係数は次のようであった:
Figure 2008531651
比較例の場合とは比が逆になっていることに留意されたい。ここで酢酸及びプロピオン酸が組み込まれる一方で、メタクリル酸及び両方のアルデヒドは組み込まれない。
U.S. 特許仮申請出願Nos. 60/668,089(2005年4月5日に提出)及び60/656,877(2005年3月1日に提出)は、本出願中に文献指示により組み込まれる。上述の教示に関して、本発明の多様な変更及び変化が可能である。従って、本発明は、特許請求の範囲内で、ここでの特定の記載とは異なるような構成から出発することもできる。

Claims (22)

  1. 主成分並びに目的生成物としてのアクリル酸及び副成分としてのメタクリル酸を含有する液相Pからのメタクリル酸の分離方法において、この分離が晶析により行われ、その際形成された結晶物中でアクリル酸が、そして残留する母液中でメタクリル酸が濃縮することを特徴とする、メタクリル酸の分離方法。
  2. 液相Pがアクリル酸及びメタクリル酸を、少なくとも3対2のアクリル酸対メタクリル酸のモル比Vで有することを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 液相P中でVが、3対2〜100000対1であることを特徴とする、請求項1又は2記載の方法。
  4. 液相Pが、アクリル酸少なくとも10質量%を含有することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 液相Pが、アクリル酸少なくとも65質量%を含有することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  6. 液相Pが、前記相中に含有されるアクリル酸量に対して、メタクリル酸0.01〜15質量%を含有することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 液相Pが、アクリル酸65〜99.5質量%を含有することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 液相Pが、前記相中に含有されるアクリル酸に対して、水0.2〜30質量%を含有することを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 液相Pが、アクリル酸の少なくとも1種のC3前駆体化合物の不均一系触媒作用された気相部分酸化の生成物ガス混合物に由来することを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. 少なくとも1種のC3前駆体化合物が、プロパンであることを特徴とする、請求項9記載の方法。
  11. 少なくとも1種のC3前駆体化合物が、プロピレンであることを特徴とする、請求項9記載の方法。
  12. 少なくとも1種のC3前駆体化合物が、不活性ガス成分としてプロパンを随伴するプロピレンであることを特徴とする、請求項9記載の方法。
  13. プロピレン及びプロピレンに随伴するプロパンが、気相部分酸化に前接続した、プロパンの部分脱水素化及び/又は酸化脱水素化の生成物ガス混合物の成分であったことを特徴とする、請求項12記載の方法。
  14. 液相Pが、アクリル酸の少なくとも1種のC3前駆体化合物の不均一系触媒作用された気相部分酸化の生成物ガス混合物に由来し、ここから少なくとも1つのシャープでない分離方法の適用下で産生されたことを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項記載の方法。
  15. 少なくとも1つのシャープでない分離方法が、吸収、部分的凝縮、分別凝縮、精留、ストリッピング及び脱着を含む群からの少なくとも1つの分離方法を含むことを特徴とする、請求項14記載の方法。
  16. メタクリル酸を濃縮して含有する母液が、少なくとも1つのシャープでない分離方法の少なくとも1つへと返送されることを特徴とする、請求項14又は15記載の方法。
  17. メタクリル酸を濃縮して含有する母液が、アクリル酸の少なくとも1種のC3前駆体化合物の不均一系触媒作用された気相部分酸化の生成物ガス混合物の分別凝縮に返送されることを特徴とする、請求項16記載の方法。
  18. 懸濁結晶化を用いた晶析による分離が実施されることを特徴とする、請求項1から17までのいずれか1項記載の方法。
  19. 懸濁結晶物と残留する母液との分離が、洗浄カラムを用いて実施されることを特徴とする、請求項18記載の方法。
  20. 洗浄液体として、洗浄カラム中で前もって分離されたアクリル酸結晶の溶融物が使用されることを特徴とする、請求項19記載の方法。
  21. 次の方法工程:
    a)液相Pからのアクリル酸の晶析、
    b)残留する母液からのアクリル酸結晶物の分離、
    c)分離されたアクリル酸結晶物の少なくとも部分的な溶融、及び
    d)溶融されたアクリル酸結晶物の、工程b)及び/又は工程a)への少なくとも部分的な返送を含むことを特徴とする、請求項1から20までのいずれか1項記載の方法。
  22. アクリル酸結晶物を溶融させ、かつ重合体中にラジカル重合により組み込む方法が引き続くことを特徴とする、請求項1から21までのいずれか1項記載の方法。
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